JP2006135209A - 基板の製造方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents

基板の製造方法および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】第2半導体層の側壁に絶縁膜を形成して、第1半導体層の結晶方位を引き継いだエピタキシャル成長層を形成することで、結晶方位(100)の半導体層と結晶方位(110)の半導体層を同一基板上に結晶欠陥を抑制して形成することを可能とする。
【解決手段】第1半導体層11と絶縁層12と第2半導体層13とを順に積層した基板を用い、第2半導体層13上に酸化膜エッチング時の耐性と耐酸化性とを有するマスク層15を形成する工程と、第1領域のマスク層15から絶縁層12までを第1半導体層11上に残して第2領域の第1半導体層11を露出させる工程と、第1半導体層11表層と第2半導体層13の露出した側壁を酸化する工程と、マスク層15をエッチングマスクに用いて酸化層21を除去し、第1半導体層11を露出させる工程と、露出された第1半導体層11上にエピタキシャル成長層17を形成する工程とを備えた製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、NMOSトランジスタとPMOSトランジスタとを同一基板上に形成するのに適した基板の製造方法および半導体装置の製造方法に関するものである。
CMOSトランジスタの移動度を改善する手段としては、SiNやSiGeを用いた応力を利用する方法が近年用いられてきている。しかしながら、応力を利用する方法は、プロセスばらつきが生じる懸念や微細化への対応が難しい点で、45nmノードが採用される以降の世代のトランジスタに使用されるかは不明な状況にある。
一方で、Pチャネルトランジスタについては、通常のMOSトランジスタの基板として用いられている(100)基板ではなく、(110)基板を用いることで移動度が向上することは古くから明らかになっている。しかしながら、(110)基板ではNチャネルトランジスタの移動度が低下することから、どの様に同一基板上でNチャネルトランジスタとPチャネルトランジスタを両立させるかが問題となっていた。
2004年度VLSIシンポジウムでは移動度の向上に関する発表が2件(例えば、非特許文献1、2参照。)あった。
その発表されたトランジスタの構成は、非特許文献1のFig.7に示されているように、ウエハには(110)基板を用い、BOX(酸化膜:Buried Oxide)上には(100)基板を貼り付けたSOIウエハを用いている。Nチャネルトランジスタは(100)基板をそのまま用い、Pチャネルトランジスタは(100)基板、Box層を除去して現れる(110)基板をエピタキシャル成長させることで得られる(110)面のエピタキシャルシリコン層を用いて形成されている。これにより、NチャネルトランジスタおよびPチャネルトランジスタともに最適な基板を用いることが可能となっている。
M.Yang, V.Chan, S.H.Ku, M.Long, L.Shi, K.K.Chan, C.S.Murthy, R.T.Mo, H.S.Yang, E.A.Lehner, Y.Surpris, F.F.Jamin, Y.Zhang, B.N.To, J.R.Holt, S.E.Steen, M.P.Chudzik, D.M.Fried, K.Bernstein, H.Zhu, C.Y.Sung, J.A.Ott, D.C.Boyd, and N.Rovedo著 「On the Integration of CMOS with Hybrid Crystal Orientations」2004 Symposium on VLSI Technology Digest of Technical Papers 2004年 B.Doris, Y.Zhang, D.Fried, J.Beintner, O.Dokumaci, W.Natzle, H.Zhu, D.Boyd, J.Holt, J.Petrus, J.T.Yates, T.Dyer, P.Saunders, M.Steen, E.Nowak, and M.Ieong著 「A Simplified Hybrid Orientation Technology (SHOT) for High Performance CMOS」2004 Symposium on VLSI Technology Digest of Technical Papers 2004年
解決しようとする問題点は、Nチャネルトランジスタを(100)シリコン基板に形成し、Pチャネルトランジスタを(110)シリコン基板に形成するための(100)面のシリコン層と(110)面のシリコン層とを共存させた基板およびその基板を用いたトランジスタの製造プロセスが確立されていない点である。
本発明の基板の第1製造方法は、第1半導体層と絶縁層と第2半導体層とを下層より順に積層した構造を有する基板を用い、前記第2半導体層上に酸化膜のエッチングに対して耐性を有するとともに耐酸化性を有するマスク層を形成する工程と、第1領域の前記マスク層から前記絶縁層までを前記第1半導体層上に残して、第2領域の前記マスク層から前記絶縁層までを除去して、第2領域に前記第1半導体層を露出させる工程と、前記第1半導体層の表層および前記第2半導体層の露出している側壁を酸化する工程と、前記マスク層をエッチングマスクに用いて前記第1半導体層に形成された酸化層を除去して第1半導体層を再び露出させる工程と、前記露出された第1半導体層上にエピタキシャル成長法によってエピタキシャル成長層を形成する工程とを備えたことを最も主要な特徴とする。
本発明の基板の第2製造方法は、第1半導体層と絶縁層と第2半導体層とを下層より順に積層した構造を有する基板を用い、前記第2半導体層上にダミー層を形成する工程と、第1領域の前記ダミー層から前記絶縁層までを前記第1半導体層上に残して、第2領域の前記ダミー層から前記絶縁層までを除去して、第2領域に前記第1半導体層を露出させる工程と、前記第1領域に残された前記ダミー層から前記絶縁層および前記第1半導体層表面を被覆するサイドウォール形成用の絶縁膜を成膜する工程と、前記サイドウォール形成用の絶縁膜を前記第1領域に残された前記ダミー層から前記絶縁層までの側壁に残す様に加工してサイドウォール絶縁膜を形成するとともに、前記第2領域の前記第1半導体層を再び露出させる工程と、前記露出された第1半導体層上にエピタキシャル成長法によってエピタキシャル成長層を形成する工程と、前記ダミー層を除去する工程とを備えたことを最も主要な特徴とする。
本発明の基板の第3製造方法は、第1半導体層と絶縁層と第2半導体層とを下層より順に積層した構造を有する基板を用い、前記第2半導体層上に酸化膜のエッチングに対して耐性を有するとともに耐酸化性を有するマスク層を形成する工程と、第1領域の前記マスク層から前記絶縁層までを前記第1半導体層上に残して、第2領域の前記マスク層から前記絶縁層までを除去して、第2領域に前記第1半導体層を露出させる工程と、前記第1半導体層の表層および前記第2半導体層の露出している側壁を酸化する工程と、前記マスク層をエッチングマスクに用いて前記第1領域の側壁部分の酸化領域と前記第1半導体層に形成された酸化層を除去する工程と、前記第1半導体層および前記第1領域に形成されている積層膜を被覆する絶縁膜を形成する工程と、前記第1領域の積層膜の側壁にのみ前記絶縁膜を残してサイドウォール絶縁膜を形成するとともに、前記第2領域の前記第1半導体層を露出させる工程と、前記露出された第1半導体層上にエピタキシャル成長法によってエピタキシャル成長層を形成する工程とを備えたことを最も主要な特徴とする。
本発明の半導体装置の製造方法は第1半導体層と絶縁層と第2半導体層とを下層より順に積層した構造を有するもので、前記第1半導体層および前記第2半導体層は、いずれか一方が(110)シリコン層からなり、他方が(100)シリコン層からなる基板を用い、前記第2半導体層上に酸化膜のエッチングに対して耐性を有するとともに耐酸化性を有するマスク層を形成する工程と、第1領域の前記マスク層から前記絶縁層までを前記第1半導体層上に残して、第2領域の前記マスク層から前記絶縁層までを除去して、第2領域に前記第1半導体層を露出させる工程と、前記第1半導体層の表層および前記第2半導体層の露出している側壁を酸化する工程と、前記マスク層をエッチングマスクに用いて前記第1半導体層に形成された酸化層を除去して第1半導体層を再び露出させる工程と、前記露出された第1半導体層上にエピタキシャル成長法によってエピタキシャル成長層を形成する工程と、前記マスク層を除去して前記第2半導体層を露出させる工程とにより形成された基板にNチャネルトランジスタとPチャネルトランジスタとを形成する半導体装置の製造方法であって、前記第2半導体層および前記エピタキシャル成長層のうち、結晶方位(100)のほうにNチャネルトランジスタを形成し、結晶方位(110)のほうにPチャネルトランジスタを形成することを最も主要な特徴とする。
本発明の半導体装置の製造方法は、第1半導体層と絶縁層と第2半導体層とを下層より順に積層した構造を有するもので、前記第1半導体層および前記第2半導体層は、いずれか一方が(110)シリコン層からなり、他方が(100)シリコン層からなる基板を用い、前記第2半導体層上にダミー層を形成する工程と、第1領域の前記ダミー層から前記絶縁層までを前記第1半導体層上に残して、第2領域の前記ダミー層から前記絶縁層までを除去して、第2領域に前記第1半導体層を露出させる工程と、前記第1領域に残された前記ダミー層から前記絶縁層および前記第1半導体層表面を被覆するサイドウォール形成用の絶縁膜を成膜する工程と、前記サイドウォール形成用の絶縁膜を前記第1領域に残された前記ダミー層から前記絶縁層までの側壁に残す様に加工してサイドウォール絶縁膜を形成するとともに、前記第2領域の前記第1半導体層を再び露出させる工程と、前記露出された第1半導体層上にエピタキシャル成長法によってエピタキシャル成長層を形成する工程と、前記ダミー層を除去して前記第2半導体層を露出させる工程とにより形成された基板にNチャネルトランジスタとPチャネルトランジスタとを形成する半導体装置の製造方法であって、前記第2半導体層および前記エピタキシャル成長層のうち、結晶方位(100)のほうにNチャネルトランジスタを形成し、結晶方位(110)のほうにPチャネルトランジスタを形成することを最も主要な特徴とする。
本発明の半導体装置の製造方法は、第1半導体層と絶縁層と第2半導体層とを下層より順に積層した構造を有するもので、前記第1半導体層および前記第2半導体層は、いずれか一方が(110)シリコン層からなり、他方が(100)シリコン層からなる基板を用い、前記第2半導体層上に酸化膜のエッチングに対して耐性を有するとともに耐酸化性を有するマスク層を形成する工程と、第1領域の前記マスク層から前記絶縁層までを前記第1半導体層上に残して、第2領域の前記マスク層から前記絶縁層までを除去して、第2領域に前記第1半導体層を露出させる工程と、前記第1半導体層の表層および前記第2半導体層の露出している側壁を酸化する工程と、前記マスク層をエッチングマスクに用いて前記第1領域の側壁部分の酸化領域と前記第1半導体層に形成された酸化層を除去する工程と、前記第1半導体層および前記第1領域に形成されている積層膜を被覆する絶縁膜を形成する工程と、前記第1領域の積層膜の側壁にのみ前記絶縁膜を残してサイドウォール絶縁膜を形成するとともに、前記第2領域の前記第1半導体層を露出させる工程と、前記露出された第1半導体層上にエピタキシャル成長法によってエピタキシャル成長層を形成する工程とにより形成された基板にNチャネルトランジスタとPチャネルトランジスタとを形成する半導体装置の製造方法であって、前記第2半導体層および前記エピタキシャル成長層のうち、結晶方位(100)のほうにNチャネルトランジスタを形成し、結晶方位(110)のほうにPチャネルトランジスタを形成することを最も主要な特徴とする。
本発明の基板の第1製造方法は、第1領域に残された第2半導体層を含む積層膜の側壁に第2半導体層が露出しないように酸化層もしくはサイドウォール絶縁膜を形成するため、第1半導体層上にエピタキシャル成長させて形成されるエピタキシャル成長層を第2半導体層の影響を受けて異常成長を起こすことなく形成できるという利点がある。また、第1、第3製造方法では、絶縁層のエッチングによって第1半導体層の表層がエッチングダメージを受けたとしても、そのダメージ層はその後の酸化工程によって酸化され、酸化層の除去工程で除去することができるため、ダメージのない第1半導体層表面にエピタキシャル成長を行うことができるので、欠陥の無いエピタキシャル成長層を形成することができるという利点がある。また、第2、第3製造方法では、サイドウォール絶縁膜はエピタキシャル成長時の第2半導体層の異常成長を防止するためのものであるため、例えば数nmの厚さに薄く形成することができるので、その後のサイドウォール絶縁膜を形成する際のエッチングでは第1半導体層表面へのダメージは低く抑えることができる。このように、第1〜第3製造方法では、第1半導体層の結晶方位を引き継いだエピタキシャル成長層と、エピタキシャル成長層とは結晶方位の異なる第2半導体層とを安定して形成することができる。
本発明の半導体装置の製造方法は、本発明の基板の製造方法によって形成された基板を用いるため、結晶方位(100)のほうにNチャネルトランジスタを形成し、結晶方位(110)のほうにPチャネルトランジスタを形成することができるので、NチャネルトランジスタおよびPチャネルトランジスタの各移動度を速めることができる最適なシリコン層を用いて製造することができるという利点がある。
結晶方位(100)の半導体層と結晶方位(110)の半導体層を同一基板上に結晶欠陥を抑制して形成し、PチャネルトランジスタとNチャネルトランジスタとを最適な結晶方位を有する半導体層に結晶するという目的を、第1半導体層と絶縁層と第2半導体層とを下層より順に積層した構造を有する基板を用い、第2領域の第1半導体層を露出させるとともに第1領域に残された積層膜のうちの少なくとも第2半導体層の側壁にエピタキシャル成長時の異常成長を防止する絶縁膜を形成することで、第1半導体層の結晶方位を引き継いだエピタキシャル成長層を、異常成長を発生させることなく形成することで実現した。
本発明の基板の製造方法に係る第1実施例を、図1の製造工程図によって説明する。
図1(1)に示すように、第1半導体層11と絶縁層12と第2半導体層13とを下層より順に積層した構造を有する基板を用いる。上記第1半導体層11および上記第2半導体層13は、いずれか一方が結晶方位(110)のシリコン層(もしくはシリコン基板)からなり、他方が結晶方位(100)のシリコン層(もしくはシリコン基板)からなる。ここでは、第1半導体層11は結晶方位(110)のシリコン基板を用い、第2半導体層13は結晶方位(100)のシリコン層を用いる。すなわち、第1半導体層11と絶縁層12と第2半導体層13とで構成されるSOI(Silicon on insulator)基板を用いている。また上記絶縁層12は、例えば酸化シリコン系材料で形成されている。この酸化シリコン系材料としては、例えば、SiとOを少なくとも含む膜があり、一例としてSiO2、SiOCH系材料がある。
次に、図1(2)に示すように、上記第2半導体層13上に酸化膜のエッチングに対して耐性を有するとともに耐酸化性を有するマスク層15を形成する。ここでは、マスク層15を窒化膜(SiN膜)で形成することから、その応力が上記第2半導体層13に及ぶのを緩和するために、上記マスク層15を形成する前に、例えば酸化膜(例えば酸化シリコン(SiO2)膜)からなる応力緩和層14を形成している。上記応力緩和層14、マスク層15は、いずれも、通常の化学的気相成長(以下CVDという、CVDはChemical Vapor Depositionの略)法によって成膜することができる。上記応力緩和層14は、例えば1nm〜15nmの厚さの酸化シリコン膜で形成することができ、好ましくは、例えば3nm〜5nmの厚さの酸化シリコン膜で形成する。上記応力緩和層14は、下地の第2半導体層13の表層を酸化することで形成することも可能である。この場合も、上記膜厚とすることが好ましい。このように、窒化膜からなるマスク層15の下地に応力緩和層14を形成したことにより、マスク層15を窒化膜で形成しても、その応力が下層の第2半導体層13に及ぶのを抑制することができるので、第2半導体層13の結晶構造を維持してその後のプロセスを進行することができる。
次に、図1(3)に示すように、マスク層15上にレジスト膜を形成し、リソグラフィー技術によってそのレジスト膜をパターニングして、後の工程で上記第2半導体層13が残されることになる第1領域を被覆するレジストマスク16を形成する。したがって、後の工程で第1半導体層が露出される第2領域はレジストマスク16によって被覆されていない。
次に、図1(4)に示すように、上記レジストマスク16〔前記図1(3)参照〕をエッチングマスクに用いて第1領域の上記マスク層15から上記絶縁層12までを上記第1半導体層11上に残して、第2領域の上記マスク層15から上記絶縁層12までを除去して、第2領域に上記第1半導体層11を露出させる。このとき、第1半導体層11にエッチングダメージを与えない様に、低ダメージエッチングを行うことが好ましい。例えば、絶縁層12が酸化シリコンで形成されている場合には、例えば、エッチング装置にICP(Inductively Coupled Plasma)RIE(Reactive Ion Etching )装置を用いる。その加工条件の一例としては、エッチング雰囲気の圧力を0.53Pa、ICPパワーを600W、バイアスパワーを60W、エッチングガスに、四フッ化炭素(CF4)と塩素(Cl2)と窒素(N2)とを用い、それぞれの供給流量を100cm3/min、20cm3/min、20cm3/min(いずれも標準状態において)、カソード温度を50℃に設定する。なお、上記エッチング条件は一例であって、絶縁層12の膜種、膜厚等によって、適宜条件を設定することができる。
次に、図1(5)に示すように、上記第1半導体層11の表層および上記第2半導体層の露出している側壁を酸化する。このときのシリコンの酸化量は、その後のエピタキシャル成長工程の前処理で第2半導体層13が露出しないことが必要となる。そのため、5nm〜10nm程度の厚さに酸化することが好適である。例えば、エピタキシャル成長工程の前処理条件にもよるが、最低3nm以上あればエピタキシャル成長時の異常成長を抑制することができる。また、絶縁層12のエッチングの際に第1半導体層11の表層にダメージ層が形成された場合には、この酸化によってダメージ層を酸化層21内に取り込むことができる。この場合、ダメージ層の深さに対応した厚さに、上記酸化層21を形成することもできる。また、第2半導体層13の側壁を酸化してなる酸化層22は、後の工程で素子分離として用いることもできる。この場合には、素子分離として機能する厚さとなるように酸化層22を形成すればよい。ただし、第1半導体層11の酸化が厚すぎると、酸化層を除去した後の第1半導体層11の段差が大きくなりすぎるので好ましくない。
上記酸化の結果、第2領域の上記第1半導体層11上に酸化層21が形成されるとともに、第2半導体層13の側壁に酸化層22が形成される。なお、絶縁層12および応力緩和層14は酸化シリコンで形成されているため、またマスク層15は窒化シリコンで形成されているため、酸化層は形成されない。これによって、第1領域に形成された積層膜の側壁は酸化膜および窒化膜となるので、その後のエピタキシャル成長時に第2半導体層13による異常成長を防止できる。
次に、図1(6)に示すように、上記マスク層15をエッチングマスクに用いて上記第1半導体層11に形成された酸化層21〔前記図1(5)参照〕を除去して第1半導体層11を再び露出させる。このエッチングは、第2半導体層13の側壁に形成された酸化層22を残す様に異方性エッチングにて行うことが好ましい。また、上記酸化層21を除去する事によって、酸化層21内に取れ込まれたダメージ層も同時に除去することができる。なお、絶縁層12下部側に入り込むように形成された酸化層21は残すようにすることが、その後のエピタキシャル成長層を良好に形成するために好ましい。
次に、図1(7)に示すように、上記露出された第1半導体層11上にエピタキシャル成長法によってエピタキシャル成長層17を形成する。なお、エピタキシャル成長前にエピタキシャル成長面の洗浄を行うことが好ましい。このエピタキシャル成長では、上記第1半導体層11の結晶方位を引き継いでシリコンが成長される。したがって、エピタキシャル成長によって形成されたエピタキシャル成長層17は、第1半導体層11の結晶方位(110)を有するシリコン層となる。
次に、図1(8)に示すように、マスク層15〔前記図1(7)参照〕および応力緩和膜14〔前記図1(7)参照〕を除去する。この結果、第2半導体層13が露出される。また、第2半導体層13とエピタキシャル成長層17とは酸化層22、絶縁層12によって分離されている。このようにして、第1領域に結晶方位(100)を有するシリコン層からなる第2半導体層13が露出され、第2領域に結晶方位(110)を有するエピタキシャル成長層17が露出された基板が形成される。
上記基板の製造方法(第1実施例)は、第1領域に残された第2半導体層13を含む積層膜の側壁に第2半導体層13が露出しないように酸化層22を形成するため、第1半導体層11上にエピタキシャル成長させて形成されるエピタキシャル成長層17を第2半導体層13の影響を受けて異常成長を起こすことなく形成できるという利点がある。また、上記製造方法では、絶縁層12のエッチングによって第1半導体層11の表層がエッチングダメージを受けたとしても、そのダメージ層はその後の酸化工程によって酸化され、酸化層21の除去工程で除去することができるため、ダメージのない第1半導体層11表面にエピタキシャル成長を行うことができるので、欠陥の無いエピタキシャル成長層17を形成することができるという利点がある。
次に、本発明の基板の製造方法に係る第2実施例を、図2の製造工程図によって説明する。
図2(1)に示すように、第1半導体層11と絶縁層12と第2半導体層13とを下層より順に積層した構造を有する基板を用いる。上記第1半導体層11および上記第2半導体層13は、いずれか一方が結晶方位(110)のシリコン層(もしくはシリコン基板)からなり、他方が結晶方位(100)のシリコン層(もしくはシリコン基板)からなる。ここでは、第1半導体層11は結晶方位(110)のシリコン基板を用い、第2半導体層13は結晶方位(100)のシリコン層を用いる。すなわち、第1半導体層11と絶縁層12と第2半導体層13とで構成されるSOI(Silicon on insulator)基板を用いている。また上記絶縁層12は、例えば酸化シリコン系材料で形成されている。この酸化シリコン系材料としては、例えば、SiとOを少なくとも含む膜があり、一例としてSiO2、SiOCH系材料がある。
次に、図2(2)に示すように、第1領域の上記第2半導体層13上にダミー層18を形成する。上記ダミー層18は、通常のCVD法によって成膜できる。次に、上記ダミー層18上にレジスト膜を形成し、リソグラフィー技術によってそのレジスト膜をパターニングして、後の工程で上記第2半導体層13が残されることになる第1領域を被覆するレジストマスク16を形成する。したがって、後の工程で第1半導体層が露出される第2領域はレジストマスク16によって被覆されていない。
次に、図2(3)に示すように、上記レジストマスク16をエッチングマスクに用いて第1領域の上記ダミー層18から上記絶縁層12までを上記第1半導体層11上に残して、第2領域の上記ダミー層18から上記絶縁層12までを除去して、第2領域に上記第1半導体層11を露出させる。このとき、第1半導体層11にエッチングダメージを与えない様に、低ダメージエッチングを行うことが好ましい。例えば、絶縁層12が酸化シリコンで形成されている場合には、例えば、エッチング装置にICP(Inductively Coupled Plasma)RIE(Reactive Ion Etching )装置を用いる。その加工条件の一例としては、エッチング雰囲気の圧力を0.53Pa、ICPパワーを600W、バイアスパワーを60W、エッチングガスに、四フッ化炭素(CF4)と塩素(Cl2)と窒素(N2)とを用い、それぞれの供給流量を100cm3/min、20cm3/min、20cm3/min(いずれも標準状態において)、カソード温度を50℃に設定する。なお、上記エッチング条件は一例であって、絶縁層12の膜種、膜厚等によって、適宜条件を設定することができる。
次に、図2(4)に示すように、上記レジストマスク16〔前記図2(4)参照〕を除去し、ダミー層18を露出っせる。
次に、図2(5)に示すように、上記第1半導体層11の表面および上記第1領域側の積層膜全体を被覆するように、サイドウォールを形成する絶縁膜31を形成する。この絶縁膜31は、例えば酸化シリコンもしくは酸化シリコン系材料でからなる。この絶縁膜31の膜厚は、その後のエピタキシャル成長工程の前処理で第2半導体層13が露出しないことが必要となるため、5nm〜10nm程度の厚さが最適である。例えば、エピタキシャル成長工程の前処理条件にもよるが、最低3nm以上あればエピタキシャル成長時の異常成長を抑制することができる。また、絶縁膜31は、後の工程で素子分離として用いることもできる。この場合には、素子分離として機能する厚さとなるように絶縁膜31を形成すればよい。ただし、第1半導体層11の酸化が厚すぎると、酸化層を除去した後の第1半導体層11の段差が大きくなりすぎるので好ましくない。
次に、図2(6)に示すように、上記絶縁膜31をエッチバックして第1領域上に形成された積層膜の側壁にサイドウォール絶縁膜32を形成する。このエッチバックでは、第2半導体層13の側壁部分がサイドウォール絶縁膜32によって完全に被覆されるように、サイドウォール絶縁膜32を形成することが重要である。またこのエッチバックでは、第1半導体層11上の絶縁膜31を除去して、第2領域の第1半導体層11を露出させる。このように第2半導体層13の側壁部分はサイドウォール絶縁膜32によって完全に被覆されるため、その後のエピタキシャル成長時に第2半導体層13による異常成長が防止できる。また、上記絶縁膜31のエッチバックでは、第1半導体層11にエッチングダメージを与えない様に、低ダメージエッチングを行うことが好ましい。例えば、絶縁膜31が酸化シリコンで形成されている場合には、例えば、エッチング装置にICP(Inductively Coupled Plasma)RIE(Reactive Ion Etching )装置を用いる。その加工条件の一例としては、エッチング雰囲気の圧力を0.53Pa、ICPパワーを600W、バイアスパワーを60W、エッチングガスに、四フッ化炭素(CF4)と塩素(Cl2)と窒素(N2)とを用い、それぞれの供給流量を100cm3/min、20cm3/min、20cm3/min(いずれも標準状態において)、カソード温度を50℃に設定する。なお、上記エッチング条件は一例であって、絶縁層12の膜種、膜厚等によって、適宜条件を設定することができる。
次に、図2(7)に示すように、上記露出された第1半導体層11上にエピタキシャル成長法によってエピタキシャル成長層17を形成する。なお、エピタキシャル成長前にエピタキシャル成長面の洗浄を行うことが好ましい。このエピタキシャル成長では、上記第1半導体層11の結晶方位を引き継いでシリコンが成長される。したがって、エピタキシャル成長によって形成されたエピタキシャル成長層17は、第1半導体層11の結晶方位(110)を有するシリコン層となる。
次に、図2(8)に示すように、ダミー層18〔前記図2(7)参照〕を除去する。この結果、第2半導体層13が露出される。また、第2半導体層13とエピタキシャル成長層17とはサイドウォール絶縁膜32によって分離されている。このようにして、第1領域に結晶方位(100)を有するシリコン層からなる第2半導体層13が露出され、第2領域に結晶方位(110)を有するエピタキシャル成長層17が露出された基板が形成される。
上記基板の製造方法(第2実施例)は、第1領域に残された第2半導体層13を含む積層膜の側壁に第2半導体層13が露出しないようにサイドウォール絶縁膜32を形成するため、第1半導体層11上にエピタキシャル成長させて形成されるエピタキシャル成長層17を第2半導体層13の影響を受けて異常成長を起こすことなく形成できるという利点がある。また、第2製造方法では、サイドウォール絶縁膜32はエピタキシャル成長時の第2半導体層13の異常成長を防止するためのものであるため、例えば数nmの厚さに薄く形成することができるので、その後のサイドウォール絶縁膜32を形成する際のエッチングでは第1半導体層11表面へのダメージは低く抑えることができる。
次に、本発明の基板の製造方法に係る第3実施例を、図3の製造工程図によって説明する。
図3(1)に示すように、第1半導体層11と絶縁層12と第2半導体層13とを下層より順に積層した構造を有する基板を用いる。上記第1半導体層11および上記第2半導体層13は、いずれか一方が結晶方位(110)のシリコン層(もしくはシリコン基板)からなり、他方が結晶方位(100)のシリコン層(もしくはシリコン基板)からなる。ここでは、第1半導体層11は結晶方位(110)のシリコン基板を用い、第2半導体層13は結晶方位(100)のシリコン層を用いる。すなわち、第1半導体層11と絶縁層12と第2半導体層13とで構成されるSOI(Silicon on insulator)基板を用いている。また上記絶縁層12は、例えば酸化シリコン系材料で形成されている。この酸化シリコン系材料としては、例えば、SiとOを少なくとも含む膜があり、一例としてSiO2、SiOCH系材料がある。
次に、上記第2半導体層13上に酸化膜のエッチングに対して耐性を有するとともに耐酸化性を有するマスク層15を形成する。ここでは、マスク層15を窒化膜(SiN膜)で形成することから、その応力が上記第2半導体層13に及ぶのを緩和するために、上記マスク層15を形成する前に、例えば酸化膜(例えば酸化シリコン(SiO2)膜)からなる応力緩和層14を形成している。上記応力緩和層14、マスク層15は、いずれも、通常の化学的気相成長(以下CVDという、CVDはChemical Vapor Depositionの略)法によって成膜することができる。上記応力緩和層14は、例えば1nm〜15nmの厚さの酸化シリコン膜で形成することができ、好ましくは、例えば3nm〜5nmの厚さの酸化シリコン膜で形成する。上記応力緩和層14は、下地の第2半導体層13の表層を酸化することで形成することも可能である。この場合も、上記膜厚とすることが好ましい。このように、窒化膜からなるマスク層15の下地に応力緩和層14を形成したことにより、マスク層15を窒化膜で形成しても、その応力が下層の第2半導体層13に及ぶのを抑制することができるので、第2半導体層13の結晶構造を維持してその後のプロセスを進行することができる。
次に、マスク層15上にレジスト膜を形成し、リソグラフィー技術によってそのレジスト膜をパターニングして、後の工程で上記第2半導体層13が残されることになる第1領域を被覆するレジストマスク(図示せず)を形成する。したがって、後の工程で第1半導体層が露出される第2領域はレジストマスクによって被覆されていない。
次に、上記レジストマスクをエッチングマスクに用いて第1領域の上記マスク層15から上記絶縁層12までを上記第1半導体層11上に残して、第2領域の上記マスク層15から上記絶縁層12までを除去して、第2領域に上記第1半導体層11を露出させる。このとき、第1半導体層11にエッチングダメージを与えない様に、低ダメージエッチングを行うことが好ましい。例えば、絶縁層12が酸化シリコンで形成されている場合には、例えば、エッチング装置にICP(Inductively Coupled Plasma)RIE(Reactive Ion Etching )装置を用いる。その加工条件の一例としては、エッチング雰囲気の圧力を0.53Pa、ICPパワーを600W、バイアスパワーを60W、エッチングガスに、四フッ化炭素(CF4)と塩素(Cl2)と窒素(N2)とを用い、それぞれの供給流量を100cm3/min、20cm3/min、20cm3/min(いずれも標準状態において)、カソード温度を50℃に設定する。なお、上記エッチング条件は一例であって、絶縁層12の膜種、膜厚等によって、適宜条件を設定することができる。
次に、図3(2)に示すように、上記第1半導体層11の表層および上記第2半導体層13の露出している側壁を酸化する。このときのシリコンの酸化量は、3nm〜10nm程度の厚さを有していればよく、5nm〜10nmの厚さを有していることがより好ましい。また、絶縁層12のエッチングの際に第1半導体層11の表層にダメージ層が形成された場合には、この酸化によってダメージ層を酸化層21内に取り込むことができる。この場合、ダメージ層の深さに対応した厚さに、上記酸化層21を形成することもできる。ただし、第1半導体層11の酸化が厚すぎると、酸化層21を除去した後の第1半導体層11の段差が大きくなりすぎるので好ましくない。上記酸化の結果、第2領域の上記第1半導体層11上に酸化層21が形成されるとともに、第2半導体層13の側壁に酸化層22が形成される。なお、絶縁層12および応力緩和層14は酸化シリコンで形成されているため、またマスク層15は窒化シリコンで形成されているため、酸化層は形成されない。
次に、図3(3)に示すように、上記マスク層15をエッチングマスクに用いて上記第1半導体層11に形成された酸化層21〔前記図3(2)参照〕を除去して第1半導体層11を再び露出させるとともに、第1領域の積層膜の側壁にそって酸化膜を除去する。このエッチングは、等方性エッチングにて行うことが好ましい。この結果、第1領域上の積層膜側壁の酸化膜部分が層状に除去され、窒化膜で形成されているマスク層15がひさし状に形成される。また、上記酸化層21を除去することによって、酸化層21内に取れ込まれたダメージ層も同時に除去することができる。上記側壁の酸化膜部分を除去する厚さは、例えば3nm〜10nm程度であればよい。この範囲であれば、後の工程において、エピタキシャル成長工程で第2半導体層13が露出することはない厚さのサイドウォール絶縁膜を形成することができる。また、除去量が厚すぎるとセル面積を増加させることになり好ましくない。なお、図示はしていないが、上記酸化膜部分の除去において酸化層22が残っていても差し支えはない。
次に、図3(4)に示すように、上記第1半導体層11の表面および上記第1領域側の積層膜全体を被覆するように、サイドウォールを形成する絶縁膜31をいわゆるコンフォーマルに形成する。この絶縁膜31は、例えば酸化シリコンもしくは酸化シリコン系材料でからなる。この絶縁膜31の膜厚は、その後のエピタキシャル成長工程の前処理で第2半導体層13が露出しないことが必要となるため、5nm〜10nm程度の厚さが最適である。例えば、エピタキシャル成長工程の前処理条件にもよるが、最低3nm以上あればエピタキシャル成長時の異常成長を抑制することができる。また、絶縁膜31は、後の工程で素子分離として用いることもできる。この場合には、素子分離として機能する厚さとなるように絶縁膜31を形成すればよい。
次に、図3(5)に示すように、上記絶縁膜31をエッチバックして第1領域上に形成された積層膜の側壁にサイドウォール絶縁膜32を形成する。このエッチバックでは、第2半導体層13の側壁部分がサイドウォール絶縁膜32によって完全に被覆されるように、サイドウォール絶縁膜32を形成することが重要である。また、上記エッチバックでは、マスク層15がひさし状に形成されているため、そのひさし部分を利用してエッチバックを行うことで、エッチバックによるサイドウォール絶縁膜32上部の後退が避けられるので、第2半導体層13が露出されるのが防止される。またこのエッチバックでは、第1半導体層11上の絶縁膜31を除去して、第2領域の第1半導体層11を露出させる。このように第2半導体層13の側壁部分はサイドウォール絶縁膜32によって完全に被覆されるため、その後のエピタキシャル成長時に第2半導体層13による異常成長が防止できる。また、上記絶縁膜31のエッチバックでは、第1半導体層11にエッチングダメージを与えない様に、低ダメージエッチングを行うことが好ましい。例えば、絶縁膜31が酸化シリコンで形成されている場合には、例えば、エッチング装置にICP(Inductively Coupled Plasma)RIE(Reactive Ion Etching )装置を用いる。その加工条件の一例としては、エッチング雰囲気の圧力を0.53Pa、ICPパワーを600W、バイアスパワーを60W、エッチングガスに、四フッ化炭素(CF4)と塩素(Cl2)と窒素(N2)とを用い、それぞれの供給流量を100cm3/min、20cm3/min、20cm3/min(いずれも標準状態において)、カソード温度を50℃に設定する。なお、上記エッチング条件は一例であって、絶縁層12の膜種、膜厚等によって、適宜条件を設定することができる。
次に、図3(6)に示すように、上記露出された第1半導体層11上にエピタキシャル成長法によってエピタキシャル成長層17を形成する。なお、エピタキシャル成長前にエピタキシャル成長面の洗浄を行うことが好ましい。このエピタキシャル成長では、上記第1半導体層11の結晶方位を引き継いでシリコンが成長される。したがって、エピタキシャル成長によって形成されたエピタキシャル成長層17は、第1半導体層11の結晶方位(110)を有するシリコン層となる。
次に、図3(7)に示すように、マスク層15〔前記図1(7)参照〕および応力緩和膜14〔前記図1(7)参照〕を除去する。この結果、第2半導体層13が露出される。また、第2半導体層13とエピタキシャル成長層17とはサイドウォール絶縁膜32によって分離されている。このようにして、第1領域に結晶方位(100)を有するシリコン層からなる第2半導体層13が露出され、第2領域に結晶方位(110)を有するエピタキシャル成長層17が露出された基板が形成される。
上記基板の製造方法(第3実施例)は、第1領域に残された第2半導体層13を含む積層膜の側壁の第2半導体層13を酸化して酸化層22を形成した後、窒化膜からなるマスク層15をひさし状に形成するために積層膜の側壁の酸化膜部分を層状に除去する。このため、マスク層15はひさし状に形成される。そしてコンフォーマルな成膜を行うことで、ひさし状に形成したマスク層15の下部側の積層膜側壁にサイドウォール形成用の絶縁膜31を成膜される。その後エッチバックして、ひさし状に形成されたマスク層15の下部における積層膜側壁にサイドウォール絶縁膜32が形成されることから、サイドウォール絶縁膜32はマスク層15のひさし部分直下から下方に向けて形成されるようになる。したがって、サイドウォール絶縁膜32の上部がエッチバックによって後退させられることがないので、第2半導体層13はサイドウォール絶縁膜32によって完全に被覆された状態になる。よって、第1半導体層11上にエピタキシャル成長させて形成されるエピタキシャル成長層17を第2半導体層13の影響を受けて異常成長を起こすことなく形成できるという利点がある。また、上記製造方法では、絶縁層12のエッチングによって第1半導体層11の表層がエッチングダメージを受けたとしても、そのダメージ層はその後の酸化工程によって酸化され、酸化層21の除去工程で除去することができるため、ダメージのない第1半導体層11表面にエピタキシャル成長を行うことができるので、欠陥の無いエピタキシャル成長層17を形成することができるという利点がある。
また、上記各基板の製造方法では、第2半導体層13の表面の高さに一致するようにエピタキシャル成長層17を堆積することが好ましい。なお、エピタキシャル成長層17と第2半導体層13の高さが多少異なっていたとしても、例えば、化学的機械研磨(以下CMPという、CMPはChemical Mechanical Polishing)法によって、平坦化を行うこともできる。これによって、その後のトランジスタの形成工程において、リソグラフィーでの露光マージン(DOF)の悪化を招くことがないので、ゲート線幅のバラツキの低減が実現でき、これによってトランジスタ特性の向上、歩留まりの向上が期待できるようになる。また、絶縁層12をエッチングした際に生じる第1半導体層11表層のダメージは、その後の第1半導体層11表面の酸化、その酸化膜の除去によって、除去することができるので、第1半導体層11にダメージを残すことなくエピタキシャル成長工程を行うことができる。これによって、欠陥密度が少ないもしくは欠陥の無いエピタキシャル成長層17を形成することができるので、このエピタキシャル成長層17に形成されるPチャネルトランジスタのゲートリークの抑制、チップの消費電力の低減を図ることが可能になる。
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施例を、図4〜図10の製造工程図によって説明する。ここでは一例として、前記図1によって説明した基板を用いて、PチャネルトランジスタとNチャネルトランジスタとを同一基板上に形成する技術について説明する。
図4(1)に示すように、第1半導体層11と絶縁層12と第2半導体層13とを下層より順に積層した構造を有する基板を用いる。上記第1半導体層11および上記第2半導体層13は、いずれか一方が結晶方位(110)のシリコン層(もしくはシリコン基板)からなり、他方が結晶方位(100)のシリコン層(もしくはシリコン基板)からなる。ここでは、第1半導体層11は結晶方位(110)のシリコン基板を用い、第2半導体層13は結晶方位(100)のシリコン層を用いる。すなわち、第1半導体層11と絶縁層12と第2半導体層13とで構成されるSOI(Silicon on insulator)基板を用いている。また上記絶縁層12は、例えば酸化シリコン系材料で形成されている。この酸化シリコン系材料としては、例えば、SiとOを少なくとも含む膜があり、一例としてSiO2、SiOCH系材料がある。
次に、図4(2)に示すように、上記第2半導体層13上に酸化膜のエッチングに対して耐性を有するとともに耐酸化性を有するマスク層15を形成する。ここでは、マスク層15を窒化膜(SiN膜)で形成することから、その応力が上記第2半導体層13に及ぶのを緩和するために、上記マスク層15を形成する前に、例えば酸化膜(例えば酸化シリコン(SiO2)膜)からなる応力緩和層14を形成している。上記応力緩和層14、マスク層15は、いずれも、通常の化学的気相成長(以下CVDという、CVDはChemical Vapor Depositionの略)法によって成膜することができる。上記応力緩和層14は、例えば1nm〜15nmの厚さの酸化シリコン膜で形成することができ、好ましくは、例えば3nm〜5nmの厚さの酸化シリコン膜で形成する。上記応力緩和層14は、下地の第2半導体層13の表層を酸化することで形成することも可能である。この場合も、上記膜厚とすることが好ましい。このように、窒化膜からなるマスク層15の下地に応力緩和層14を形成したことにより、マスク層15を窒化膜で形成しても、その応力が下層の第2半導体層13に及ぶのを抑制することができるので、第2半導体層13の結晶構造を維持してその後のプロセスを進行することができる。
次に、マスク層15上にレジスト膜を形成し、リソグラフィー技術によってそのレジスト膜をパターニングして、後の工程で上記第2半導体層13が残されることになる第1領域を被覆するレジストマスク16を形成する。したがって、後の工程で第1半導体層が露出される第2領域はレジストマスク16によって被覆されていない。
次に、図4(3)に示すように、上記レジストマスク16をエッチングマスクに用いて第1領域の上記マスク層15から上記絶縁層12までを上記第1半導体層11上に残して、第2領域の上記マスク層15から上記絶縁層12までを除去して、第2領域に上記第1半導体層11を露出させる。このとき、第1半導体層11にエッチングダメージを与えない様に、低ダメージエッチングを行うことが好ましい。例えば、絶縁層12が酸化シリコンで形成されている場合には、例えば、エッチング装置にICP(Inductively Coupled Plasma)RIE(Reactive Ion Etching )装置を用いる。その加工条件の一例としては、エッチング雰囲気の圧力を0.53Pa、ICPパワーを600W、バイアスパワーを60W、エッチングガスに、四フッ化炭素(CF4)と塩素(Cl2)と窒素(N2)とを用い、それぞれの供給流量を100cm3/min、20cm3/min、20cm3/min(いずれも標準状態において)、カソード温度を50℃に設定する。なお、上記エッチング条件は一例であって、絶縁層12の膜種、膜厚等によって、適宜条件を設定することができる。
その後、レジストマスク16を除去する。この結果、図5(4)に示すように、第1領域に絶縁層12からマスク層15を積層した積層膜が残され、第2領域に第1半導体層11が露出される。
次に、図5(5)に示すように、上記第1半導体層11の表層および上記第2半導体層の露出している側壁を酸化する。このときのシリコンの酸化量は、その後のエピタキシャル成長工程の前処理で第2半導体層13が露出しないことが必要となる。そのため、5nm〜10nm程度の厚さに酸化することが最適である。例えば、エピタキシャル成長工程の前処理条件にもよるが、最低3nm以上あればエピタキシャル成長時の異常成長を抑制することができる。また、絶縁層12のエッチングの際に第1半導体層11の表層にダメージ層が形成された場合には、この酸化によってダメージ層を酸化層21内に取り込むことができる。この場合、ダメージ層の深さに対応した厚さに、上記酸化層21を形成することもできる。また、第2半導体層13の側壁を酸化してなる酸化層22は、後の工程で素子分離として用いることもできる。この場合には、素子分離として機能する厚さとなるように酸化層22を形成すればよい。
上記酸化の結果、第2領域の上記第1半導体層11上に酸化層21が形成されるとともに、第2半導体層13の側壁に酸化層22が形成される。なお、絶縁層12および応力緩和層14は酸化シリコンで形成されているため、またマスク層15は窒化シリコンで形成されているため、酸化層は形成されない。これによって、第1領域に形成された積層膜の側壁は酸化膜および窒化膜となるので、その後のエピタキシャル成長時に第2半導体層13による異常成長を防止できる。
次に、図5(6)に示すように、上記マスク層15をエッチングマスクに用いて上記第1半導体層11に形成された酸化層21を除去して第1半導体層11を再び露出させる。このエッチングは、第2半導体層13の側壁に形成された酸化層22を残す様に異方性エッチングにて行うことが好ましい。また、上記酸化層21を除去することによって、酸化層21内に取れ込まれたダメージ層も同時に除去することができる。なお、絶縁層12下部側に入り込むように形成された酸化層21は残すようにすることが、その後のエピタキシャル成長層を良好に形成するために好ましい。
次に、図6(7)に示すように、上記露出された第1半導体層11上にエピタキシャル成長法によってエピタキシャル成長層17を形成する。なお、エピタキシャル成長前にエピタキシャル成長面の洗浄を行うことが好ましい。このエピタキシャル成長では、上記第1半導体層11の結晶方位を引き継いでシリコンが成長される。したがって、エピタキシャル成長によって形成されたエピタキシャル成長層17は、第1半導体層11の結晶方位(110)を有するシリコン層となる。
次に、図6(8)に示すように、マスク層15〔前記図6(7)参照〕を除去する。この結果、応力緩和膜14が露出される。さらに、図6(9)に示すように、応力緩和膜14〔前記図6(7)参照〕を除去する。この結果、第2半導体層13が露出される。また、第2半導体層13とエピタキシャル成長層17とは酸化層22、絶縁層12によって分離されている。このようにして、第1領域に結晶方位(100)を有するシリコン層からなる第2半導体層13が露出され、第2領域に結晶方位(110)を有するエピタキシャル成長層17が露出された基板1が形成される。
次に第1領域に形成された第2半導体層13と第2領域に形成されたエピタキシャル成長層17とを分離する素子分離工程を行う。例えば、図7(10)に示すように、基板1上に酸化膜111および窒化膜112を順に積層して形成する。酸化膜111は窒化膜112の応力を緩和するものであり、窒化膜112はその後の工程での研磨(もしくはエッチバック)ストッパ層となるものである。
次に、図7(11)に示すように、上記窒化膜112上にレジスト膜113を形成した後、通常のリソグラフィー技術によってパターニングを行い、素子分離を形成する領域上のレジスト膜113に開口部114を形成する。
次に、図7(12)に示すように、上記レジスト膜113をエッチングマスクに用いて、上記窒化膜112、酸化膜111、第2半導体層13の一部およびエッチング成長層17の一部および絶縁層12の一部をエッチングしてトレンチ115を形成する。このトレンチ115は、例えば上記絶縁層12の深さ方向において途中まで形成する。その後、上記レジスト膜113を除去する。
次に、図8(13)に示すように、上記トレンチ115を埋め込むように上記窒化膜112上に素子分離を形成するための絶縁膜116を形成する。
次に、図8(14)に示すように、上記トレンチ115に上記絶縁膜116を残して、上記窒化膜112上の上記絶縁膜116を除去する。この結果、トレンチ115の内部に素子分離領域117が形成される。
次に、図8(15)に示すように、上記窒化膜112〔前記図8(14)参照〕を除去する。この窒化膜112の除去にはウエットエッチングを用いることが好ましい。さらに酸化膜111を除去する。このとき、酸化膜からなる素子分離領域117の上部も除去される。
次に、図9(16)に示すように、上記基板1上にゲート絶縁膜121を形成する。このゲート絶縁膜121は、例えば酸化シリコン膜で形成することができる。また上記ゲート絶縁膜121上にゲート形成膜122を成膜する。このゲート形成膜は例えばポリシリコンで形成され、さらに絶縁膜123を形成する。この絶縁膜123は、例えば酸化シリコン膜で形成することができる。さらに、レジスト膜を用いてゲート電極を形成するためのマスクパターン131を第1領域に形成し、マスクパターン132を第2領域に形成する。このマスクパターン131、132の形成方法は、通常のレジスト膜の形成、リソグラフィー技術によるパターニングによって行うことができる。
次に、図9(17)に示すように、上記マスクパターン131、132〔前記図9(16)参照〕をエッチングマスクに用いて、上記絶縁膜123、ゲート形成膜122を加工してゲート電極124、125を形成する。
次に、図9(18)に示すように、上記ゲート電極124、125を被覆するサイドウォール形成膜を成膜した後、このサイドウォール形成膜をエッチバックして、上記ゲート電極124の側壁にサイドウォール絶縁膜126を形成し、上記ゲート電極125の側壁にサイドウォール絶縁膜127を形成する。なお、サイドウォール形成膜を成膜する前に、第1領域に後に形成されるNMOSトランジスタのソース・ドレイン領域と同導電型でかつ低濃度の拡散領域となるエクステンション領域(図示せず)を第2半導体層13に形成し、第2領域に後に形成されるPMOSトランジスタのソース・ドレイン領域と同導電型でかつ低濃度の拡散領域となるエクステンション領域(図示せず)をエピタキシャル成長層17に形成してもよい。上記第2半導体層13にエクステンション領域を形成する場合には、第2領域をマスクして、イオン注入法によりn型不純物を第2半導体層13に導入すればよい。またエピタキシャル成長層17にエクステンション領域を形成する場合には、第1領域をマスクして、イオン注入法によりp型不純物をエピタキシャル成長層17に導入すればよい。
次に、図10(19)に示すように、サイドウォール絶縁膜126を介したNMOSトランジスタのゲート電極124の両側における第2半導体層13にソース・ドレイン128、129を形成する。さらに、サイドウォール絶縁膜127を介したPMOSトランジスタのゲート電極125の両側におけるエピタキシャル成長層17にソース・ドレイン130、131を形成する。上記ソース・ドレイン128、129を形成する場合には、第2領域をマスクして、イオン注入法によりn型不純物を第2半導体層13に導入すればよい。またソース・ドレイン130、131を形成する場合には、第1領域をマスクして、イオン注入法によりp型不純物をエピタキシャル成長層17に導入すればよい。このようにして、第1領域の結晶方位が(100)の第2半導体層13にNMOSトランジスタ2が形成され、第2領域の結晶方位が(110)のエピタキシャル成長層17にPMOSトランジスタ3が形成される。
次に、図10(20)に示すように、基板1、NMOSトランジスタ2、PMOSトランジスタ3等を被覆する層間絶縁膜132を形成する。この層間絶縁膜132は、例えば酸化シリコン膜で形成することができる。また、低誘電率膜として知られている有機系絶縁膜や炭素を含むシリコン系絶縁膜等を用いることもできる。その後、図示はしないが、上記ゲート電極124、125、ソース・ドレイン領域128、129、ソース・ドレイン領域130、131等に接続される電極、配線等を形成する。
上記半導体装置は、図1によって説明した基板1を用いて形成したが、前記図2、図3によって説明した基板を用いても、同様に形成することができる。
上記半導体装置の製造方法は、本発明の基板の製造方法によって形成された基板1を用いるため、結晶方位(100)の第2半導体層13にNチャネルトランジスタ2を形成し、結晶方位(110)のエピタキシャル成長層17にPチャネルトランジスタ3を形成することができるので、Nチャネルトランジスタ2およびPチャネルトランジスタ3の各移動度を速めることができる最適なシリコン層を用いて製造することができるという利点がある。また、Pチャネルトランジスタ3を低欠陥なエピタキシャル成長層17に形成することができるので、トランジスタ性能の向上が図れる。
本発明の基板の製造方法および半導体装置の製造方法は、CMOSトランジスタの製造という用途に好適であるとともに、本発明の基板の製造方法は、、結晶方位(100)のシリコン層と結晶方位が(110)のシリコン層を必要とする製造プロセスにも適用できる。
本発明の基板の製造方法に係る第1実施例を示した製造工程図である。 本発明の基板の製造方法に係る第2実施例を示した製造工程図である。 本発明の基板の製造方法に係る第3実施例を示した製造工程図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施例を示した製造工程図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施例を示した製造工程図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施例を示した製造工程図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施例を示した製造工程図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施例を示した製造工程図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施例を示した製造工程図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施例を示した製造工程図である。
符号の説明
1…基板、2…NMOSトランジスタ、3…PMOSトランジスタ、11…第1半導体層、12…絶縁層、13…第2半導体層、15…マスク層、17…エピタキシャル成長層、21,22…酸化層

Claims (15)

  1. 第1半導体層と絶縁層と第2半導体層とを下層より順に積層した構造を有する基板を用い、
    前記第2半導体層上に酸化膜のエッチングに対して耐性を有するとともに耐酸化性を有するマスク層を形成する工程と、
    第1領域の前記マスク層から前記絶縁層までを前記第1半導体層上に残して、第2領域の前記マスク層から前記絶縁層までを除去して、第2領域に前記第1半導体層を露出させる工程と、
    前記第1半導体層の表層および前記第2半導体層の露出している側壁を酸化する工程と、
    前記マスク層をエッチングマスクに用いて前記第1半導体層に形成された酸化層を除去して第1半導体層を再び露出させる工程と、
    前記露出された第1半導体層上にエピタキシャル成長法によってエピタキシャル成長層を形成する工程と
    を備えたことを特徴とする基板の製造方法。
  2. 前記第1半導体層および前記第2半導体層は、いずれか一方が結晶方位(110)のシリコン層からなり、他方が結晶方位(100)のシリコン層からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の基板の製造方法。
  3. 前記絶縁層は酸化シリコン系材料からなり、
    前記マスク層は窒化膜からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の基板の製造方法。
  4. 前記マスク層を形成する前に前記第2半導体層上に酸化層を形成し、
    前記酸化層上に前記マスク層を形成する
    ことを特徴とする請求項1記載の基板の製造方法。
  5. 第1半導体層と絶縁層と第2半導体層とを下層より順に積層した構造を有する基板を用い、
    前記第2半導体層上にダミー層を形成する工程と、
    第1領域の前記ダミー層から前記絶縁層までを前記第1半導体層上に残して、第2領域の前記ダミー層から前記絶縁層までを除去して、第2領域に前記第1半導体層を露出させる工程と、
    前記第1領域に残された前記ダミー層から前記絶縁層および前記第1半導体層表面を被覆するサイドウォール形成用の絶縁膜を成膜する工程と、
    前記サイドウォール形成用の絶縁膜を前記第1領域に残された前記ダミー層から前記絶縁層までの側壁に残す様に加工してサイドウォール絶縁膜を形成するとともに、前記第2領域の前記第1半導体層を再び露出させる工程と、
    前記露出された第1半導体層上にエピタキシャル成長法によってエピタキシャル成長層を形成する工程と、
    前記ダミー層を除去する工程と
    を備えたことを特徴とする基板の製造方法。
  6. 前記第1半導体層および前記第2半導体層は、いずれか一方が結晶方位(110)のシリコン層からなり、他方が結晶方位(100)のシリコン層からなる
    ことを特徴とする請求項5記載の基板の製造方法。
  7. 前記ダミー層および前記サイドウォール形成用の絶縁膜は酸化シリコン系材料からなる
    ことを特徴とする請求項6記載の基板の製造方法。
  8. 第1半導体層と絶縁層と第2半導体層とを下層より順に積層した構造を有する基板を用い、
    前記第2半導体層上に酸化膜のエッチングに対して耐性を有するとともに耐酸化性を有するマスク層を形成する工程と、
    第1領域の前記マスク層から前記絶縁層までを前記第1半導体層上に残して、第2領域の前記マスク層から前記絶縁層までを除去して、第2領域に前記第1半導体層を露出させる工程と、
    前記第1半導体層の表層および前記第2半導体層の露出している側壁を酸化する工程と、
    前記マスク層をエッチングマスクに用いて前記第1領域の側壁部分の酸化領域と前記第1半導体層に形成された酸化層を除去する工程と、
    前記第1半導体層および前記第1領域に形成されている積層膜を被覆する絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1領域の積層膜の側壁にのみ前記絶縁膜を残してサイドウォール絶縁膜を形成するとともに、前記第2領域の前記第1半導体層を露出させる工程と、
    前記露出された第1半導体層上にエピタキシャル成長法によってエピタキシャル成長層を形成する工程と
    を備えたことを特徴とする基板の製造方法。
  9. 前記第1半導体層および前記第2半導体層は、いずれか一方が結晶方位(110)のシリコン層からなり、他方が結晶方位(100)のシリコン層からなる
    ことを特徴とする請求項8記載の基板の製造方法。
  10. 前記絶縁層は酸化シリコン系材料からなり、
    前記マスク層は窒化膜からなる
    ことを特徴とする請求項8記載の基板の製造方法。
  11. 前記絶縁膜は酸化シリコン系材料からなる
    ことを特徴とする請求項8記載の基板の製造方法。
  12. 前記マスク層を形成する前に前記第2半導体層上に酸化層を形成し、
    前記酸化層上に前記マスク層を形成する
    ことを特徴とする請求項8記載の基板の製造方法。
  13. 第1半導体層と絶縁層と第2半導体層とを下層より順に積層した構造を有するもので、前記第1半導体層および前記第2半導体層は、いずれか一方が(110)シリコン層からなり、他方が(100)シリコン層からなる基板を用い、
    前記第2半導体層上に酸化膜のエッチングに対して耐性を有するとともに耐酸化性を有するマスク層を形成する工程と、
    第1領域の前記マスク層から前記絶縁層までを前記第1半導体層上に残して、第2領域の前記マスク層から前記絶縁層までを除去して、第2領域に前記第1半導体層を露出させる工程と、
    前記第1半導体層の表層および前記第2半導体層の露出している側壁を酸化する工程と、
    前記マスク層をエッチングマスクに用いて前記第1半導体層に形成された酸化層を除去して第1半導体層を再び露出させる工程と、
    前記露出された第1半導体層上にエピタキシャル成長法によってエピタキシャル成長層を形成する工程と、
    前記マスク層を除去して前記第2半導体層を露出させる工程と
    により形成された基板にNチャネルトランジスタとPチャネルトランジスタとを形成する半導体装置の製造方法であって、
    前記第2半導体層および前記エピタキシャル成長層のうち、結晶方位(100)のほうにNチャネルトランジスタを形成し、結晶方位(110)のほうにPチャネルトランジスタを形成する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 第1半導体層と絶縁層と第2半導体層とを下層より順に積層した構造を有するもので、前記第1半導体層および前記第2半導体層は、いずれか一方が(110)シリコン層からなり、他方が(100)シリコン層からなる基板を用い、
    前記第2半導体層上にダミー層を形成する工程と、
    第1領域の前記ダミー層から前記絶縁層までを前記第1半導体層上に残して、第2領域の前記ダミー層から前記絶縁層までを除去して、第2領域に前記第1半導体層を露出させる工程と、
    前記第1領域に残された前記ダミー層から前記絶縁層および前記第1半導体層表面を被覆するサイドウォール形成用の絶縁膜を成膜する工程と、
    前記サイドウォール形成用の絶縁膜を前記第1領域に残された前記ダミー層から前記絶縁層までの側壁に残す様に加工してサイドウォール絶縁膜を形成するとともに、前記第2領域の前記第1半導体層を再び露出させる工程と、
    前記露出された第1半導体層上にエピタキシャル成長法によってエピタキシャル成長層を形成する工程と、
    前記ダミー層を除去して前記第2半導体層を露出させる工程と
    により形成された基板にNチャネルトランジスタとPチャネルトランジスタとを形成する半導体装置の製造方法であって、
    前記第2半導体層および前記エピタキシャル成長層のうち、結晶方位(100)のほうにNチャネルトランジスタを形成し、結晶方位(110)のほうにPチャネルトランジスタを形成する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  15. 第1半導体層と絶縁層と第2半導体層とを下層より順に積層した構造を有するもので、前記第1半導体層および前記第2半導体層は、いずれか一方が(110)シリコン層からなり、他方が(100)シリコン層からなる基板を用い、
    前記第2半導体層上に酸化膜のエッチングに対して耐性を有するとともに耐酸化性を有するマスク層を形成する工程と、
    第1領域の前記マスク層から前記絶縁層までを前記第1半導体層上に残して、第2領域の前記マスク層から前記絶縁層までを除去して、第2領域に前記第1半導体層を露出させる工程と、
    前記第1半導体層の表層および前記第2半導体層の露出している側壁を酸化する工程と、
    前記マスク層をエッチングマスクに用いて前記第1領域の側壁部分の酸化領域と前記第1半導体層に形成された酸化層を除去する工程と、
    前記第1半導体層および前記第1領域に形成されている積層膜を被覆する絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1領域の積層膜の側壁にのみ前記絶縁膜を残してサイドウォール絶縁膜を形成するとともに、前記第2領域の前記第1半導体層を露出させる工程と、
    前記露出された第1半導体層上にエピタキシャル成長法によってエピタキシャル成長層を形成する工程と
    により形成された基板にNチャネルトランジスタとPチャネルトランジスタとを形成する半導体装置の製造方法であって、
    前記第2半導体層および前記エピタキシャル成長層のうち、結晶方位(100)のほうにNチャネルトランジスタを形成し、結晶方位(110)のほうにPチャネルトランジスタを形成する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015216369A (ja) * 2014-04-23 2015-12-03 株式会社半導体エネルギー研究所 撮像装置
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