JP2006135172A - 固体撮像素子及び固体撮像素子の製造方法 - Google Patents

固体撮像素子及び固体撮像素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】感度の低下及びブルーミングを抑制した固体撮像素子を提供する。
【解決手段】一画素を構成する転送電極32−1〜32−3の組のうち少なくとも1つを選択電極として、選択電極が設けられる領域下におけるNウェル24は、他の領域下におけるNウェル24よりも選択的に半導体基板の深部方向に深く形成されることにより上記課題を解決できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、CCD固体撮像素子及びその製造方法に関する。
図16は、フレーム転送方式のCCD固体撮像素子の構成を示す概略図である。フレーム転送方式のCCD固体撮像素子は、撮像部10i、蓄積部10s、水平転送部10h及び出力部10dから基本的に構成される。撮像部10iには、光電変換素子の画素が行列配置される。複数の光電変換素子が蓄積部10sに向かう方向に延在する列として配置される。各列は垂直シフトレジスタを兼ねており、互いに平行に配置される。撮像部10iに入射した光は、画素毎に光電変換素子によって情報電荷に変換され、画素毎の情報電荷として垂直転送されて蓄積部10sに出力される。蓄積部10sは、撮像部10iの垂直シフトレジスタに連続する遮光された垂直シフトレジスタから構成される。情報電荷は一旦蓄積部10sに保持された後、1行ずつ水平転送部10hへ転送される。水平転送部10hは、出力部10dに向かう方向に延在する1行の水平シフトレジスタから構成される。水平転送部10hは、蓄積部10sから転送された情報電荷を受けて、情報電荷を1画素単位で出力部10dへ転送する。出力部10dは1画素毎の電荷量を電圧値に変換し、その電圧値の変化がCCD出力として取り出される。
図17は、従来のCCD固体撮像素子の撮像部10iの構造を示す平面図である。また、図18は、図17に示す撮像部10iをX−X方向に切り取った構造を示す断面図である。
N型の半導体基板20に、P型の不純物が添加されたPウェル22が形成される。このPウェル22の表面領域に、N型の不純物が高濃度に添加されたNウェル24が形成される。Nウェル24には、所定の間隔Wcをもって互いに平行にP型の不純物が添加された分離領域26が配置される。分離領域26は幅Wdを有する。Nウェル24は、隣接する分離領域26によって電気的に区画され、分離領域26に挟まれた領域が情報電荷の転送経路であるチャネル領域28となる。
Nウェル24上には絶縁膜30が設けられる。さらに、この絶縁膜30を介してチャネル領域28の延在方向に交差するように複数の転送電極32が互いに平行に配置される。例えば、隣接する3つの転送電極32−1,32−2,32−3の組合せが1つの画素を構成する。1つの画素を構成する転送電極32−1,32−2,32−3には3相の転送クロックφ1〜φ3が印加される。転送クロックφ1〜φ3をそれぞれ異なる位相で印加することによって、転送電極32−1,32−2,32−3下のチャネル領域28に形成されるポテンシャル井戸を順次転送方向へ移動させ、情報電荷を垂直転送することができる(例えば、特開2001−156284号公報)。
このような構成を有するCCD固体撮像素子の中には、撮像時において撮像部10iに情報電荷を蓄積する際に、全ての転送電極に負電位を印加してゲートをオフ状態にするAGP(All Gates Pinning)という技術が用いられているものがある。
例えば、1つの画素を構成する転送電極32−1,32−2,32−3のうち1つ(例えば、転送電極32−2)を選択し、その転送電極下の半導体基板20の表面領域に高濃度のN型不純物が添加されたN+領域を選択的に設ける。このような構造とすることによって、撮像部10iに情報電荷を蓄積する際に、全ての転送電極に負電位を印加してゲートをオフ状態とした際にも、図19に示すように、N+領域が設けられた転送電極32−2下には他の転送電極32−1,32−3下よりも深いポテンシャル井戸が形成され、情報電荷を蓄積することができる。このとき、チャネル領域28の表面付近にはホールが集まり半導体基板20と絶縁膜30との界面に存在する界面準位にピンニング(pinning)される。このピンニングされたホールで界面準位が満たされることによって露光期間中に生ずる暗電流を低減し、暗電流に伴って発生する情報電荷へのノイズ混入を防ぐことができる。
特開2001−156284号公報
CCD固体撮像素子はデジタルカメラやカメラ付き携帯電話に用いられており、カメラの解像度を向上するために画素密度を増加させ、消費電力を低減する等の利点からCCD固体撮像素子の小型化が求められている。CCD固体撮像素子を小型化するためにチャネル領域28の幅Wcを狭くしていくことが求められているが、このとき、CCD固体撮像素子の特性を維持するためには、チャネル領域28の幅Wcが狭くなるに連れて全体的にNウェル24を浅く形成する必要がある。しかしながら、Nウェル24を浅く形成すると、波長の長い光はNウェル24を透過し易くなり、量子効率が低下して感度が下がるという問題を生ずる。
また、全体的にNウェル24を深く形成すると、転送電極32によるチャネル領域28のポテンシャル井戸の制御が困難になり、ポテンシャル井戸に蓄積されている情報電荷が隣の転送電極下に形成されたポテンシャル井戸に溢れ出してしまうブルーミングを起こしてしまう。
本発明は、上記従来技術の問題を鑑み、チャネル領域の狭小化に対応して、感度の低下及びブルーミングを抑制した固体撮像素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、半導体基板の一主面の表面領域に形成された第1の半導体領域と、前記半導体基板の一主面の表面領域に形成され、前記第1の半導体領域よりも深く形成された前記第1の半導体領域と逆導電型の第2の半導体領域と、前記半導体基板の一主面の表面領域に所定の間隔を隔てて互いに略平行に配置され、前記第1の半導体領域と逆導電型の複数の分離領域と、前記半導体基板上に前記分離領域と交差する方向に延在して互いに略平行に配置される複数の転送電極と、を備える固体撮像素子であって、一画素を構成する前記転送電極の組のうち少なくとも1つを選択電極として、前記選択電極が設けられる領域下における前記第1の半導体領域は、他の領域下における前記第1の半導体領域よりも選択的に半導体基板の深部方向に深く形成されていることを特徴とする。
この形態において、前記選択電極が設けられる領域下における前記半導体基板の一主面の表面領域に前記第1の半導体領域と同導電型であり前記第1の半導体領域よりも高濃度の第3の半導体領域が設けられていることが好適である。
また、本発明の別の形態は、半導体基板の一主面の表面領域に形成された前記半導体基板と同一導電型の第1の半導体領域と、前記半導体基板の一主面の表面領域に所定の間隔を隔てて互いに略平行に配置され、前記半導体基板と逆導電型の複数の分離領域と、前記半導体基板上に前記分離領域と交差する方向に延在して互いに略平行に配置される複数の転送電極と、を備える固体撮像素子であって、一画素を構成する前記転送電極の組のうち少なくとも1つを選択電極として、前記選択電極が設けられる領域下における前記第1の半導体領域は、他の領域下における前記第1の半導体領域よりも選択的に半導体基板の深部方向に深く形成されていることを特徴とする。
この形態において、前記選択電極が設けられる領域下における前記半導体基板の一主面の表面領域に前記第1の半導体領域と同導電型であり前記第1の半導体領域よりも高濃度の第2の半導体領域が設けられていることが好適である。
また、前記分離領域は、前記半導体基板と前記第1の半導体領域との境界面よりも深く形成されることがより好適である。
本発明の別の形態は、半導体基板の一主面に不純物を注入して第1の半導体領域を形成する第1の工程と、前記半導体基板の一主面に前記第1の半導体領域と逆導電型の不純物を所定の間隔を隔てて互いに略平行に注入して複数の分離領域を形成すると共に、隣接する前記分離領域の間にチャネル領域を規定する第2の工程と、前記複数の分離領域と交差し、互いに略平行に配列される複数の転送電極を前記半導体基板上に形成する第3の工程と、を有する固体撮像素子の製造方法であって、前記第1の工程では、一画素を構成する前記転送電極の組のうち少なくとも1つを選択電極として、前記選択電極が設けられる領域下における前記第1の半導体領域を他の領域下における前記第1の半導体領域よりも選択的に半導体基板の深部方向に深く形成することを特徴とする。
ここで、前記第1の工程の前に、前記第1の半導体領域の一主面に前記第1の半導体領域と逆導電型の不純物を注入して前記第1の半導体領域よりも深く第2の半導体領域を形成する工程を有するものとしても良い。
また、前記半導体基板の一主面の表面領域の一部に前記第1の半導体領域よりも高い不純物濃度で前記第1の半導体領域と同導電型の不純物を注入して第3の半導体領域を形成する工程を備えることが好適である。このとき、前記第1の工程に用いるマスクと同一のパターンを有するマスクを用いることが好適である。
さらに、前記第2の工程では、前記分離領域を前記半導体基板と前記第1の半導体領域との境界面よりも深く形成することが好適である。
本発明によれば、CCD固体撮像素子を小型化する際に、半導体基板に添加される不純物濃度の制御に伴う感度の低下及びブルーミングを抑制することができる。
<固体撮像素子の構造>
本発明の実施の形態におけるCCD固体撮像素子について図を参照して詳細に説明する。本実施の形態におけるCCD固体撮像素子の全体構成は、図16と同様に、撮像部10i、蓄積部10s、水平転送部10h及び出力部10dから基本的に構成される。
図1に、本実施の形態におけるCCD固体撮像素子の撮像部10iの平面図を示す。また、図2及び図3には、撮像部10iをそれぞれY−Y方向及びZ−Z方向に切り取った断面構造を示す。
N型の半導体基板20の表面領域に、P型の不純物が高濃度に添加されたPウェル22が形成される。半導体基板20としては、例えば、シリコン基板、砒化ガリウム基板等の一般的な半導体材料を用いることができる。半導体基板20に含まれるN型の不純物濃度は、1014/cm3以上1016/cm3以下とすることが好適である。Pウェル22に添加されるP型不純物にはボロン(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)等を用いることができ、Pウェル22内の不純物濃度は1014/cm3以上1017/cm3以下とすることが好適であり、さらに5.0×1014/cm3以上1016/cm3以下とすることがより好適である。
さらに、半導体基板20の表面領域には、N型の不純物が高濃度に添加されたNウェル24が形成される。Nウェル24に添加されるN型不純物には砒素(As)、燐(P)、アンチモン(Sb)等を用いることができ、Nウェル24内の不純物濃度は1014/cm3以上1017/cm3以下とすることが好適であり、さらに5.0×1014/cm3以上1016/cm3以下とすることがより好適である。
ここで、後に形成される一画素に対応する一組の転送電極32−1〜32−3のうち少なくとも一つ(本実施の形態では転送電極32−2)を選択電極として、選択電極が設けられる領域下におけるNウェル24を選択電極が設けられない領域下におけるNウェル24よりも選択的に半導体基板20の深部方向に深く形成する。すなわち、Pウェル22とNウェル24とが接する境界において選択電極が設けられる領域下にNウェル24の突出部25が設けられる。
Nウェル24には、所定の間隔Wcをもって互いに平行にP型の不純物が添加された分離領域26が配置される。分離領域26は幅Wdを有する。Nウェル24は、隣り合う2つの分離領域26によって電気的に区画され、この分離領域26によって区画された領域が情報電荷の転送経路であるチャネル領域28となる。
分離領域26に添加されるP型不純物はボロン(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)等を用いることができ、分離領域26内の不純物濃度は1015/cm3以上1019/cm3以下とすることが好適であり、さらに1015/cm3以上1018/cm3以下とすることがより好適である。
Nウェル24上には、絶縁膜30が設けられる。絶縁膜30としては、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸窒化シリコン膜等のシリコン系材料や酸化チタン系材料等を用いることができる。
チャネル領域28の延在方向に直交するように、絶縁膜30上に複数の転送電極32が互いに平行に配置される。転送電極32には、金属、多結晶シリコン等の導電性材料を用いることができる。本実施の形態では、チャネル領域28の延在方向に連続する3つの転送電極32−1,32−2,32−3が1つの画素を構成する。
ここで、チャネル領域28のうち、一画素を構成する転送電極32−1,32−2,32−3のうち選択電極とした転送電極(本実施の形態では転送電極32−2)が設けられた領域下の半導体基板20の表面領域にN型不純物を高濃度に添加したN+領域29を選択的に設けることが好ましい。N+領域29の不純物濃度は1016/cm3以上1018/cm3以下とすることが好ましい。
転送電極32−1,32−2,32−3には、3相の転送クロックφ1〜φ3が印加される。これによって、転送電極32−1,32−2,32−3の下にあるチャネル領域28のポテンシャルが制御されて情報電荷の蓄積・転送が行われる。
<ポテンシャル分布>
図4及び図5は、AGPによる撮像時における半導体基板20の表面から深部へ向けてのポテンシャルの状態を模式的に示す図である。図4は、図3において、N+領域29が形成された転送電極32−2下におけるA−Aラインに沿ったポテンシャル分布である。図5は、図3において、N+領域29が形成されていない転送電極32−1と転送電極32−3との間におけるB−Bラインに沿ったポテンシャル分布である。横軸は半導体基板20の表面からの深さを示し、また縦軸は各位置でのポテンシャルを示し、下が正電位側、上が負電位側となる。なお、図4及び図5は、転送電極32−1,32−3を−4Vの電位、転送電極32−2を−10Vの電位、半導体基板20を7Vの電位にした場合のポテンシャル分布である。
転送電極32−2下では、N+領域29の影響によりNウェル24内にポテンシャル井戸が形成される。すなわち、図4に示すように、半導体基板20の表面からポテンシャルが低下してNウェル24内で極小値をとり、再びNウェル24とPウェル22の界面に向かってポテンシャルが上昇して界面付近で極大値をとり、半導体基板20の深部に向かってポテンシャルがなだらかに低下するものとなる。
このとき、Nウェル24が転送電極32−2下の領域でのみ深く形成されていることによって、Nウェル24とPウェル22との界面付近のポテンシャルの極大位置は深くなる。これに伴って、従来のようにNウェル24を全領域に亘って浅く形成した構成よりも半導体基板20の深部においてポテンシャル障壁を形成することができ、波長の長い光の透過を防止して感度を高くすることができる。
一方、転送電極32−1と転送電極32−3との間では、N+領域29の影響が及ばないのでNウェル24内にポテンシャル井戸は形成されない。すなわち、図5に示すように、半導体基板20の表面から基板深部へ向かってポテンシャルが徐々に低下する。
以上のように、本実施の形態のCCD固体撮像素子によれば、転送電極32の総てに負電位を印加するAGP駆動を行った場合において、Nウェル24内にポテンシャル井戸を形成することができる。撮像時において、このポテンシャル井戸には情報電荷を蓄積することが可能である。なお、ポテンシャル井戸の蓄積許容量を超える情報電荷が発生した場合には、過剰な電荷はNウェル24とPウェル22との間のポテンシャル障壁を越えて半導体基板20の深部に排出される。
また、連続する3つの転送電極32−1,32−2,32−3の組合せ毎に異なる位相を有する3相の転送クロックφ1〜φ3を印加することによって、転送電極32−1,32−2,32−3の下にあるチャネル領域28のポテンシャル井戸の深さを制御して情報電荷を順次転送することができる。
また、半導体基板20の電位をさらに高くすることによって電荷を排出させる電子シャッタ動作を行うことができる。図6及び図7は、電子シャッタ時における半導体基板20の表面から深部へ向けてのポテンシャルの状態を模式的に示す図である。図6は、図3において、N+領域29が形成された転送電極32−2下におけるA−Aラインに沿ったポテンシャル分布である。図7は、図3において、N+領域29が形成されていない転送電極32−1と転送電極32−3との間におけるB−Bラインに沿ったポテンシャル分布である。なお、図6及び図7は、転送電極32を数Vの負の電位、半導体基板20を数十Vの正の電位にした場合のポテンシャル分布である。
半導体基板20に高い正の電位を印加した場合、図6及び図7のいずれの場合においても、チャネル領域28内にポテンシャル井戸は形成されず、半導体基板20の表面から基板深部へ向かってポテンシャルが徐々に低下する。従って、半導体基板20に高い正の電位を印加することによって、チャネル領域28のポテンシャル井戸に蓄積されていた情報電荷が半導体基板20の深部へ排出する電子シャッタを実現することができる。
なお、本実施の形態では撮像部10iの構造について説明を行ったが、同様の構造を蓄積部10sの垂直シフトレジスタに適用することも可能である。
<固体撮像素子の製造方法>
図8は、本実施の形態におけるCCD固体撮像素子の製造方法のプロセスフロー図である。ここでは、CCD固体撮像素子の撮像部10iのみの製造方法を説明するが、他の構成部分については一般的なCCD固体撮像素子の製造方法を適用することができる。
半導体基板20の表面における素子を形成する領域にP型の不純物を拡散させてPウェル22を形成する。例えば、半導体基板20としてはシリコン基板を用い、P型不純物にはボロン(B)を用いることができる。さらに、Pウェル22の表面領域にN型の不純物を拡散させてNウェル24を形成する。N型不純物には、例えば、燐(P)を用いることができる。この不純物導入工程により、半導体基板20の表面領域にPウェル22及びNウェル24が形成される(図8(a))。ここで、Pウェル22及びNウェル24の実効的な不純物濃度が1014/cm3以上1016/cm3以下となるようにすることが好適である。
さらに、チャネル領域28のうち選択電極となる転送電極32−2が後に設けられる領域に沿って開口を有するレジストパターン40で半導体基板20の表面を覆い、このレジストパターン42をマスクとしてN型不純物を導入する(図8(b))。
まず、Pウェル22とNウェル24との境界面からPウェル22側に突出するようにNウェル24と同程度の不純物濃度となるようにN型の不純物をイオン注入する。これにより、Nウェル24の突出部25が形成される。さらに、Nウェル24の表面領域にNウェル24よりも高濃度となるようにN型不純物をイオン注入する。これの導入工程により、高不純物濃度のN+領域29が形成される。ここで、N+領域29の不純物濃度は1016/cm3以上1018/cm3以下とすることが好ましい。
このとき、質量が異なる複数種の不純物イオンを同時にイオン注入することによって、そのイオン侵入長の違いを利用して、N+領域29とNウェルの突出部25とを同時に形成することもできる。
次に、レジストパターン40を除去し、続いて、N+領域29に直交するように互いに間隔Wcを隔てて幅Wdを有する開口を有するレジストパターン42で半導体基板20の表面を覆い、このレジストパターン42をマスクとしてP型不純物を導入する(図8(c))。例えば、P型不純物にはボロン(B)を用いることができる。このP型不純物導入工程により、Nウェル24内に幅Wdを有する分離領域26と、これらの分離領域26の間に幅Wcを有するチャネル領域28が形成される。また、分離領域26内のP型不純物濃度は、1015/cm3以上1019/cm3以下とすることが好適である。
次に、レジストパターン40を取り除いた後に、分離領域26及びチャネル領域28を覆うように絶縁膜30として酸化シリコン膜を形成する。この絶縁膜30の上に多結晶シリコン膜を積層し、この多結晶シリコン膜をパターンニングすることによって転送電極32を形成する(図8(d))。このとき、N+領域29上に転送電極32−2が重なるように転送電極32−1〜32−3を配置する。
<変形例>
次に、実施の形態の変形例について図を参照して詳細に説明する。この変形例は、チャネル領域の幅が狭くなった場合に狭チャネル効果によりポテンシャル井戸を形成するものである。
図9に、変形例におけるCCD固体撮像素子の撮像部10iの平面図を示す。また、図10及び図11には、撮像部10iをそれぞれU−U方向及びV−V方向に切り取った断面構造を示す。
N型の半導体基板20の表面領域にはPウェル22は形成されず、N型の不純物が高濃度に添加されたNウェル24が形成される。Nウェル24に添加されるN型不純物には砒素(As)、燐(P)、アンチモン(Sb)等を用いることができ、Nウェル24内の不純物濃度は1014/cm3以上1017/cm3以下とすることが好適であり、さらに5.0×1014/cm3以上1016/cm3以下とすることがより好適である。
ここで、後に形成される一画素に対応する一組の転送電極32−1〜32−3のうち少なくとも一つ(本実施の形態では転送電極32−2)を選択電極として、選択電極が設けられる領域下におけるNウェル24を選択電極が設けられない領域下におけるNウェル24よりも選択的に半導体基板20の深部方向に深く形成する。すなわち、半導体基板20とNウェル24とが接する境界において、選択電極が設けられる領域下にNウェル24の突出部25が設けられる。
以下、上記実施の形態と同様に分離領域26(チャネル領域28)、絶縁膜30、転送電極32が設けられる。分離領域26の幅Wdは、CCD固体撮像素子を小型化するためには素子分離能力のある範囲内でできるだけ狭い方が良い。一方、チャネル領域28の幅Wcは、1μm以上3μm以下であることが好適である。この場合は、分離領域26は、半導体基板20とNウェル24との境界面よりも深く形成することが好適である。
また、チャネル領域28のうち、選択電極とした転送電極(本実施の形態では転送電極32−2)が設けられた領域下の半導体基板20の表面領域にN型不純物を高濃度に添加したN+領域29を選択的に設けることが好ましい。N+領域29の不純物濃度は1016/cm3以上1018/cm3以下とすることが好ましい。
図12及び図13は、AGPによる撮像時における半導体基板20の表面から深部へ向けてのポテンシャルの状態を模式的に示す図である。図12は、図11において、N+領域29が形成された転送電極32−2下におけるC−Cラインに沿ったポテンシャル分布である。図13は、図11において、N+領域29が形成されていない転送電極32−1と転送電極32−3との間におけるD−Dラインに沿ったポテンシャル分布である。横軸は半導体基板20の表面からの深さを示し、また縦軸は各位置でのポテンシャルを示し、下が正電位側、上が負電位側となる。なお、図12及び図13は、転送電極32−1,32−3を−4Vの電位、転送電極32−2を−10Vの電位、半導体基板20を7Vの電位にした場合のポテンシャル分布である。
転送電極32−2下では、分離領域26のP型不純物濃度とチャネル領域28のN型不純物濃度との濃度差によってチャネル領域28側に電位分布が広がる。このとき、チャネル領域28の幅Wcが半導体基板20の深さ方向に対してポテンシャル障壁を形成させるに十分な程度に狭いため、隣接する分離領域26からの影響が大きくなり、チャネル領域28のA−Aライン付近に対して支配的となる。従って、N+領域29の影響によりNウェル24内にポテンシャル井戸が形成される。すなわち、図12に示すように、半導体基板20の表面からポテンシャルが低下してNウェル24内で極小値をとり、再びNウェル24と半導体基板20の界面に向かってポテンシャルが上昇して界面付近で極大値をとり、半導体基板20の深部に向かってポテンシャルがなだらかに低下するものとなる。
このとき、上記実施の形態と同様に、Nウェル24が転送電極32−2下の領域でのみ深く形成されていることによって、Nウェル24とPウェル22との界面付近のポテンシャルの極大位置は深くなる。これに伴って、従来のようにNウェル24を全領域に亘って浅く形成した構成よりも半導体基板20の深部においてポテンシャル障壁を形成することができ、波長の長い光の透過を防止して感度を高くすることができる。
一方、転送電極32−1と転送電極32−3との間では、N+領域29の影響が及ばないのでNウェル24内にポテンシャル井戸は形成されない。すなわち、図13に示すように、半導体基板20の表面から基板深部へ向かってポテンシャルが徐々に低下する。
以上のように、本変形例のCCD固体撮像素子によれば、チャネル領域の幅Wcを小さくした場合においても、転送電極32の総てに負電位を印加するAGPによりNウェル24内にポテンシャル井戸を形成することができる。撮像時において、このポテンシャル井戸には情報電荷を蓄積することが可能である。なお、ポテンシャル井戸の蓄積許容量を超える情報電荷が発生した場合には、過剰な電荷はNウェル24と半導体基板20との間のポテンシャル障壁を越えて半導体基板20の深部に排出される。
また、上記実施の形態と同様に、半導体基板20の電位をさらに高くすることによって電荷を排出させる電子シャッタ動作を行うことができる。図14及び図15は、AGPによる撮像時における半導体基板20の表面から深部へ向けてのポテンシャルの状態を模式的に示す図である。図14は、図11において、N+領域29が形成された転送電極32−2下におけるA−Aラインに沿ったポテンシャル分布である。図15は、図11において、N+領域29が形成されていない転送電極32−1と転送電極32−3との間におけるB−Bラインに沿ったポテンシャル分布である。なお、図14及び図15は、転送電極32を数Vの負の電位、半導体基板20を数十Vの正の電位にした場合のポテンシャル分布である。
半導体基板20に高い正の電位を印加した場合、図14及び図15のいずれの場合においても、チャネル領域28内にポテンシャル井戸は形成されず、半導体基板20の表面から基板深部へ向かってポテンシャルが徐々に低下する。従って、半導体基板20に高い正の電位を印加することによって、チャネル領域28のポテンシャル井戸に蓄積されていた情報電荷が半導体基板20の深部へ排出される。
なお、本変形例では撮像部10iの構造について説明を行ったが、同様の構造を蓄積部10sの垂直シフトレジスタに適用することも可能である。
本変形例のCCD固体撮像素子の構成とすることにより、チャネル領域28の幅Wcが狭くなった場合においてPウェル22を形成する必要がなくなる。また、上記実施の形態と同様に、AGPによる情報電荷の蓄積量を維持しつつ、電子シャッタによる不要な電荷の排出を容易にすることができる。
本発明の実施の形態における固体撮像素子の撮像部の構成を示す平面図である。 本発明の実施の形態における固体撮像素子の撮像部の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態における固体撮像素子の撮像部の構成を示す断面図である。 AGPを適用した撮像時におけるNウェル深さ方向へのポテンシャルの変化を示す図である。 AGPを適用した撮像時におけるNウェル深さ方向へのポテンシャルの変化を示す図である。 電子シャッタ時におけるNウェル深さ方向へのポテンシャルの変化を示す図である。 電子シャッタ時におけるNウェル深さ方向へのポテンシャルの変化を示す図である。 本発明の実施の形態における固体撮像素子の製造方法のプロセスフローを示す図である。 変形例における固体撮像素子の撮像部の構成を示す平面図である。 変形例における固体撮像素子の撮像部の構成を示す断面図である。 変形例における固体撮像素子の撮像部の構成を示す断面図である。 AGPを適用した撮像時におけるNウェル深さ方向へのポテンシャルの変化を示す図である。 AGPを適用した撮像時におけるNウェル深さ方向へのポテンシャルの変化を示す図である。 電子シャッタ時におけるNウェル深さ方向へのポテンシャルの変化を示す図である。 電子シャッタ時におけるNウェル深さ方向へのポテンシャルの変化を示す図である。 CCD固体撮像素子の構成を示す概略図である。 従来の固体撮像素子の撮像部の構成を示す平面図である。 従来の固体撮像素子の撮像部の構成を示す断面図である。 AGPを適用した撮像時におけるNウェル深さ方向へのポテンシャルの変化を示す図である。
符号の説明
10i 撮像部、10s 蓄積部、10h 水平転送部、10d 出力部、20 半導体基板、22 Pウェル、24 Nウェル、25 突出部、26 分離領域、28 チャネル領域、29 N+領域、30 絶縁膜、32 転送電極、40,42 レジストパターン。

Claims (9)

  1. 半導体基板の一主面の表面領域に形成された第1の半導体領域と、
    前記半導体基板の一主面の表面領域に形成され、前記第1の半導体領域よりも深く形成された前記第1の半導体領域と逆導電型の第2の半導体領域と、
    前記半導体基板の一主面の表面領域に所定の間隔を隔てて互いに略平行に配置され、前記第1の半導体領域と逆導電型の複数の分離領域と、
    前記半導体基板上に前記分離領域と交差する方向に延在して互いに略平行に配置される複数の転送電極と、を備える固体撮像素子であって、
    一画素を構成する前記転送電極の組のうち少なくとも1つを選択電極として、
    前記選択電極が設けられる領域下における前記第1の半導体領域は、他の領域下における前記第1の半導体領域よりも選択的に半導体基板の深部方向に深く形成されていることを特徴とする固体撮像素子。
  2. 請求項1に記載の固体撮像素子において、
    前記選択電極が設けられる領域下における前記半導体基板の一主面の表面領域に前記第1の半導体領域と同導電型であり前記第1の半導体領域よりも高濃度の第3の半導体領域が設けられていることを特徴とする固体撮像素子。
  3. 半導体基板の一主面の表面領域に形成された前記半導体基板と同一導電型の第1の半導体領域と、
    前記半導体基板の一主面の表面領域に所定の間隔を隔てて互いに略平行に配置され、前記半導体基板と逆導電型の複数の分離領域と、
    前記半導体基板上に前記分離領域と交差する方向に延在して互いに略平行に配置される複数の転送電極と、を備える固体撮像素子であって、
    一画素を構成する前記転送電極の組のうち少なくとも1つを選択電極として、
    前記選択電極が設けられる領域下における前記第1の半導体領域は、他の領域下における前記第1の半導体領域よりも選択的に半導体基板の深部方向に深く形成されていることを特徴とする固体撮像素子。
  4. 請求項3に記載の固体撮像素子において、
    前記選択電極が設けられる領域下における前記半導体基板の一主面の表面領域に前記第1の半導体領域と同導電型であり前記第1の半導体領域よりも高濃度の第2の半導体領域が設けられていることを特徴とする固体撮像素子。
  5. 請求項3又は4に記載の固体撮像素子において、
    前記分離領域は、前記半導体基板と前記第1の半導体領域との境界面よりも深く形成されることを特徴とする固体撮像素子。
  6. 半導体基板の一主面に不純物を注入して第1の半導体領域を形成する第1の工程と、
    前記半導体基板の一主面に前記第1の半導体領域と逆導電型の不純物を所定の間隔を隔てて互いに略平行に注入して複数の分離領域を形成すると共に、隣接する前記分離領域の間にチャネル領域を規定する第2の工程と、
    前記複数の分離領域と交差し、互いに略平行に配列される複数の転送電極を前記半導体基板上に形成する第3の工程と、を有する固体撮像素子の製造方法であって、
    前記第1の工程では、一画素を構成する前記転送電極の組のうち少なくとも1つを選択電極として、前記選択電極が設けられる領域下における前記第1の半導体領域を他の領域下における前記第1の半導体領域よりも選択的に半導体基板の深部方向に深く形成することを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
  7. 請求項6に記載の固体撮像素子の製造方法において、
    前記第1の工程の前に、前記第1の半導体領域の一主面に前記第1の半導体領域と逆導電型の不純物を注入して前記第1の半導体領域よりも深く第2の半導体領域を形成する工程を有することを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
  8. 請求項6又は7に記載の固体撮像素子の製造方法において、
    前記半導体基板の一主面の表面領域の一部に前記第1の半導体領域よりも高い不純物濃度で前記第1の半導体領域と同導電型の不純物を注入して第3の半導体領域を形成する工程を備えることを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
  9. 請求項6に記載の固体撮像素子の製造方法において、
    前記第2の工程では、前記分離領域を前記半導体基板と前記第1の半導体領域との境界面よりも深く形成することを特徴とする固体撮像素子の製造方法。

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JP2008053673A (ja) * 2006-07-27 2008-03-06 Sanyo Electric Co Ltd 固体撮像素子

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