JP2006134144A - 指紋認証装置、及びicカード - Google Patents

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Abstract

【課題】 携帯性や利便性を実現できると共に、簡素な構造のスイッチによって指紋センサの動作が可能な指紋認証装置、及びICカードを提案する。
【解決手段】 指紋認証装置であって、可撓性を有する静電容量型指紋センサ11と、当該静電容量型指紋センサ11を動作状態にするスイッチ手段18とを具備し、前記静電容量型指紋センサ11が撓むことによって前記スイッチ手段18が前記静電容量型指紋センサ11を動作させることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、指紋認証装置、及びICカードに関する。
ICカード(スマートカード)は、IC(集積回路)チップを搭載したカードであり、磁気ストライプカードと比較して、高情報容量化、セキュリティ性向上(偽変造、不正使用の防止)、複数のアプリケーションに対応可能、ホスト負荷軽減(オフライン処理が可能)等の特徴を有する。このため、クレジットカードやキャッシュカードの他、電子マネー、電子商取引、医療保健分野、鉄道・バスなどの交通分野やビルの入退出管理等への展開が盛んに行われ始めている。これに伴い、更なるセキュリティ向上(情報保護、アクセス制限等)の目的から、指紋センサを搭載した個人認証機能付きICカードが提案されている。
このような指紋センサにおける代表的な検出手段としては、抵抗感知型、光電型、圧電型、及び静電容量型、の各々が挙げられる。その中でも静電容量型の指紋センサは、凹凸を有する指紋と、検出面との距離に応じて変化する静電容量を検出して指紋パターンを検出するものであるため、光源が不要となり、容易に薄型化が可能となるセンサである。
また、近年では、指紋センサに指を押し当てると指紋センサが下降し、これがスイッチと接触することで指紋センサが動作状態となる指先センサが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−57328号公報
しかしながら、本発明者は、携帯性や利便性が要求されるような個人認証機能付きICカード等や指紋認証装置において、上記特許文献の指先センサを適用するのが困難であることを見出した。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、携帯性や利便性を実現できると共に、簡素な構造のスイッチによって指紋センサの動作が可能な指紋認証装置、及びICカードを提案することを目的とする。
本発明者は、上記特許文献の指先センサにおいては、センサ素子の下方にバネが設けられており、当該バネの弾性力に耐え得る強度を有するケーシングが要求され、センサ素子を比較的硬い基板上に形成する必要があることに着目した。更に、本発明者は、当該指先センサは、複数の部材が互いに組み合わされ、嵌合された構成となっているために、構造が複雑であるという問題や、製造が容易ではないという問題を見出した。更に、このような複雑な構成を有する指紋センサは、フレキシブル性と薄板構造が要求されるような指紋認証装置や、カードの厚みが約0.8mm程度に規格されているICカードに適用するのが困難であるという問題を有していた。
そこで、本発明者は、上記に基づいて以下の手段を有する本発明を想到した。
即ち、本発明の指紋認証装置は、可撓性を有する静電容量型指紋センサと、当該静電容量型指紋センサを動作状態にするスイッチ手段と、を具備し、前記静電容量型指紋センサが撓むことによって前記スイッチ手段が前記静電容量型指紋センサを動作させることを特徴としている。
本発明によれば、指紋認証装置の利用者が、静電容量型指紋センサに触れると、指の押圧力によって静電容量型指紋センサは当該押圧力の方向に向けて撓んだ状態となる。そして、このような静電容量型指紋センサの変形に伴って、スイッチ手段は当該指紋センサを動作させる。これにより、利用者の指が静電容量型指紋センサを押圧している状態で、当該利用者の指紋情報が静電容量として抽出される。また、利用者の指が静電容量型指紋センサから離れると、指の押圧力によって撓んでいた静電容量型指紋センサに復元力が生じて平面形状に戻り、スイッチ手段が静電容量型指紋センサの動作を停止させる。
このように、本発明の指紋認証装置においては、可撓性の静電容量型指紋センサを利用していることから、指の押圧力による撓みを利用して、換言すれば、静電容量型指紋センサ自体の弾性変形を利用して、当該静電容量型指紋センサを動作させることができる。また、その押圧力が解除されると、元の平面形状に戻る復元力を利用して静電容量型指紋センサの動作を停止することができる。
このように可撓性の静電容量型指紋センサを備える指紋認証装置においては、指紋認証装置として頑強かつ複雑な構造を採用する必要がなく、静電容量型指紋センサも硬い基板上に形成する必要もない。従って、フレキシブル性を有すると共に薄型化された指紋認証装置を容易に実現できる。
更に、本発明は、上記の効果が得られるだけでなく、指の押圧力に応じてスイッチ手段が静電容量型指紋センサを動作させることができ、これにより指紋情報の抽出を行うことができる。即ち、指が静電容量型指紋センサを押圧するだけで、静電容量型指紋センサの起動と、指紋情報の抽出と、の2つの動作を連続して行うことができる。
一方、従来の指紋認証装置として、指紋センサの電源をON状態に切り替えた後に、指を指紋センサに当接させて指紋情報の抽出を行う場合がある。この場合では、指紋センサの電源の切り替えと指紋情報の抽出との2つの動作を利用者が行わなければならない。これに対して、本発明は静電容量型指紋センサを押圧するだけで、静電容量型指紋センサの起動と指紋情報の抽出との2つの動作を連続して行うことができ、従来よりも容易に指紋情報の抽出を行うことができる。
また、従来の指紋認証装置として、指紋センサに指が接触して生じるパルス信号を検知し当該指紋センサを起動させるスイッチ回路を備える場合がある。この場合では、指が指紋センサに触れるだけで指紋センサの起動と指紋情報の抽出との2つの動作を連続して行うことが可能となるものの、指紋センサと指との接触を検出する検出回路を、指紋情報を抽出する回路とは別に設ける必要があり、回路構成が複雑になってしまうという問題がある。具体的には、平面的に回路が複雑になる場合では、指紋認証装置の大型化や大面積化を招いてしまうという問題がある。また、積層構造として回路が複雑になる場合では、製造工程数が増加するために指紋認証装置のコストアップを招いてしまうという問題がある。これに対して、本発明は、静電容量型指紋センサが撓むという変形に応じて静電容量型指紋センサを動作させ、また、当該静電容量型指紋センサが元の形状に戻ることによって非動作とする、という構成を有しているので、上記従来と比較して簡素構成で指紋認証装置を実現できる。
また、上記のように薄型でフレキシブル性の指紋認証装置は、ICカードに代表されるような携帯性や利便性が要求される電子デバイスに搭載することができる。
また、上記の指紋認証装置においては、前記静電容量型指紋センサを動作制御する制御回路を更に備え、前記静電容量型指紋センサが撓むことによって前記スイッチ手段が前記制御回路を起動させ、前記制御回路が前記静電容量型指紋センサを動作させることを特徴としている。
本発明によれば、指紋認証装置の利用者が、静電容量型指紋センサに触れると、指の押圧力によって当該静電容量型指紋センサは変形する。そして、当該変形に伴ってスイッチ手段は制御回路を起動させ、静電容量型指紋センサは動作状態となり、利用者の指紋情報が静電容量として抽出される。また、利用者の指が静電容量型指紋センサから離れると、指の押圧力によって撓んでいた静電容量型指紋センサに復元力が生じて平面形状に戻り、スイッチ手段が制御回路の動作を停止させ、これにより静電容量型指紋センサは停止状態となる。
このように、本発明においては、上記の静電容量型指紋センサと同様の効果が得られるだけでなく、スイッチ手段のON/OFFによって、制御回路を起動/停止することができ、当該制御回路が静電容量型指紋センサを動作制御することができる。
また、上記の指紋認証装置においては、前記スイッチ手段は、第1電極と第2電極とを有し、前記静電容量型指紋センサが撓むことによって前記第1電極と前記第2電極とが導通し、当該静電容量型指紋センサを動作させることを特徴としている。
本発明によれば、利用者の指の押圧力に応じて静電容量型指紋センサが撓むと、当該静電容量型指紋センサの変形に伴ってスイッチ手段の第1電極と第2電極とが導通する。そして、第1電極と第2電極との間に電流が流れることにより、スイッチ手段は静電容量型指紋センサを動作させる。これにより、利用者の指が静電容量型指紋センサを押圧している状態で、当該利用者の指紋情報が静電容量として抽出される。また、利用者の指が静電容量型指紋センサから離れると、指の押圧力によって撓んでいた静電容量型指紋センサに復元力が生じて平面形状に戻り、スイッチ手段の第1電極と第2電極とが離間する。これにより、第1電極と第2電極との間に電流が流れなくなるので、スイッチ手段が静電容量型指紋センサの動作を停止させる。
このように、本発明においては、上記の静電容量型指紋センサと同様の効果が得られるだけでなく、第1電極と第2電極との導通状態や非導通状態に応じて、静電容量型指紋センサを動作させたり、停止させたりすることができる。
また、上記の指紋認証装置においては、前記スイッチ手段は、前記第1電極と前記第2電極とを導通させる導通部材を更に有していることを特徴としている。
本発明によれば、利用者の指の押圧力に応じて静電容量型指紋センサが撓むと、当該静電容量型指紋センサの変形に伴って、スイッチ手段の第1電極と第2電極とが導通部材を介して導通する。そして、当該導通部材を介して第1電極と第2電極との間に電流が流れることにより、スイッチ手段は静電容量型指紋センサを動作させる。これにより、利用者の指が静電容量型指紋センサを押圧している状態で、当該利用者の指紋情報が静電容量として抽出される。また、利用者の指が静電容量型指紋センサから離れると、指の押圧力によって撓んでいた静電容量型指紋センサに復元力が生じて平面形状に戻り、スイッチ手段の第1電極と導通部材、又は導通部材と第2電極とが離間する。これにより、第1電極と第2電極との間に電流が流れなくなるので、スイッチ手段が静電容量型指紋センサの動作を停止させる。
このように、本発明においては、上記の静電容量型指紋センサと同様の効果が得られるだけでなく、導通部材を介することによる第1電極と第2電極との導通状態や非導通状態に応じて、静電容量型指紋センサを動作させたり、停止させたりすることができる。
また、上記の指紋認証装置においては、前記静電容量型指紋センサにおける検出面の反対側に、前記スイッチ手段が配置されていることを特徴としている。
このようにすれば、利用者の指が検出面を押圧することにより、当該押圧力が作用する方向に向けて、検出面の反対側のスイッチ手段を動作させることができる。特に、上記のように第1電極と第2電極とを導通させる場合では、当該第1電極及び第2電極が検出面の反対側に配置されることで、押圧力を直接的に第1電極と第2電極との接触に利用することができ、当該第1電極と第2電極とを確実に導通させることができる。また、導通部材が検出面の反対側に配置されていても、同様に確実に当該第1電極と第2電極とを確実に導通させることができる。
また、上記の指紋認証装置においては、前記検出面の反対側に、前記静電容量型指紋センサの形状を復元させる復元手段が配置されていることを特徴としている。
上記のように、可撓性の静電容量型指紋センサは、指の押圧力によって変形し、また、当該押圧力が解除されることによって元の平面形状に復元するものである。ここで、静電容量型指紋センサの形状を元の平面形状に確実に戻すには、静電容量型指紋センサの基材材料を好適に選択したり、当該基材の膜厚を好適に調整したりすることが考えられる。しかしながら、静電容量型指紋センサの伸縮の繰り返しや、基材の劣化等に起因して、所望の復元力が得られず、元の平面形状に戻らない場合がある。
そこで、本発明によれば、指紋認証装置が復元手段を備えていることから、指の押圧力によって撓んだ静電容量型指紋センサを、元の平面形状に確実に戻すことができる。
また、上記の指紋認証装置においては、前記静電容量型指紋センサは、可撓性基板に形成されていることを特徴としている。
このように、静電容量型指紋センサが可撓性基板に形成されていることにより、可撓性基板に予め形成されている各種配線や半導体回路等と静電容量型指紋センサとを接続することができる。
また、上記の指紋認証装置においては、前記可撓性基板は、前記静電容量型指紋センサの周辺に伸縮部を有していることを特徴としている。
上記のように、可撓性の静電容量型指紋センサは、指の押圧力によって変形し、また、当該押圧力が解除されることによって元の平面形状に復元するものである。ここで、静電容量型指紋センサの形状を元の平面形状に確実に戻すには、静電容量型指紋センサの基材材料や可撓性基板の基材材料を好適に選択したり、当該基材の膜厚を好適に調整したりすることが考えられる。しかしながら、静電容量型指紋センサの伸縮の繰り返しや、基材の劣化等に起因して、所望の復元力が得られず、元の平面形状に戻らない場合がある。
そこで、本発明によれば、可撓性基板が静電容量型指紋センサの周辺に伸縮部を有していることから、指の押圧力によって撓んだ静電容量型指紋センサを、元の平面形状に確実に戻すことができる。
また、本発明のICカードは、可撓性を有する静電容量型指紋センサと、当該静電容量型指紋センサを動作状態にするスイッチ手段と、を具備し、前記静電容量型指紋センサが撓むことによって前記スイッチ手段が前記静電容量型指紋センサを動作させることを特徴としている。
本発明によれば、ICカードの利用者が静電容量型指紋センサに触れると、当該指の押圧力によって静電容量型指紋センサは当該押圧力の方向に向けて撓んだ状態となる。そして、このような静電容量型指紋センサの変形に伴って、スイッチ手段は当該指紋センサを動作させる。これにより、利用者の指が静電容量型指紋センサを押圧している状態で、当該利用者の指紋情報が静電容量として抽出される。また、利用者の指が静電容量型指紋センサから離れると、指の押圧力によって撓んでいた静電容量型指紋センサに復元力が生じて平面形状に戻り、スイッチ手段が静電容量型指紋センサの動作を停止させる。
このように、本発明のICカードにおいては、可撓性の静電容量型指紋センサを利用していることから、指の押圧力による撓みを利用して、換言すれば、静電容量型指紋センサ自体の弾性変形を利用して、当該静電容量型指紋センサを動作させることができる。また、その押圧力が解除されると、元の平面形状に戻る復元力を利用して静電容量型指紋センサの動作を停止することができる。
このように可撓性の静電容量型指紋センサを備えるICカードにおいては、ICカードとして頑強かつ複雑な構造を採用する必要がなく、静電容量型指紋センサも硬い基板上に形成する必要もない。従って、フレキシブル性を有すると共に薄型化されたICカードを容易に実現できる。
また、本発明は、上記の効果が得られるだけでなく、指の押圧力に応じてスイッチ手段が静電容量型指紋センサを動作させることができ、これにより指紋情報の抽出を行うことができる。即ち、指が静電容量型指紋センサを押圧するだけで、静電容量型指紋センサの起動と、指紋情報の抽出と、の2つの動作を連続して行うことができる。
次に、本発明の指紋認証装置、及びICカードについて説明する。
本実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、本発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。なお、以下に示す各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材ごとに縮尺を異ならせてある。
(ICカードの第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係るICカード(指紋認証装置)について説明する。
図1は本実施形態に係るICカードKの外観を示す平面図である。
図1に示すように、ICカードKは、カード本体10と、指紋センサ(静電容量型指紋センサ)11と、接続用IC端子12と、から構成されている。
次に、ICカードKの各構成要素について順次に詳述する。
(カード本体)
図2は図1のA−A’断面を示す図であってICカードKの構造を示す断面図である。図3は図2のB−B’断面を示す図であってFPCのパターンの一部を示す平面図である。また、図4はICカードKの要部を示す断面拡大図である。
図2に示すように、カード本体10は、基材13a、13bと、FPC(Flexible Print Circuit、可撓性基板)14と、スペーサ部材15と、ICチップ16と、保護フィルム17a、17bと、スイッチ部(スイッチ手段)18とによって構成されている。
ここで、基材13a、13bは、プラスチック等の可撓性を有する樹脂材料からなるものであり、互いに対向して配置されている。また、基材13a、13bは、その内側にFPC14、スペーサ部材15、及びICチップ16を備えており、これらを保護する機能を有している。また、基材13a、13bの各々の外側表面には、保護フィルム17a、17bが形成されており、基材13a、13bに傷がついたり、汚れが付着したりするのを防止している。更に、基材13b及び保護フィルム17bの各々には、指紋センサ11に対応する位置に貫通孔13c、17cが形成されており、これによりカード本体10に開口部10aが形成され、指紋センサ11を露出させている。
また、FPC14は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド等の寸法安定性の優れたプラスチックフィルムからなる回路基板である。このようなプラスチックフィルムは、折り曲げ自在の特性、即ち、可撓性を有するフィルムであるため、立体的な配線や屈曲部への回路接続等を可能としている。また、FPC14には、その表面側に指紋センサ11が形成されており、その裏面側にCu等からなる低抵抗の金属配線14a、14bとICチップ16とが形成されている。ここで、当該指紋センサ11は、不図示の金属配線を介してICチップ16に接続されている。また、当該金属配線14a、14bは、ICチップ16に接続されている。
図3及び図4に示すように、指紋センサ11が形成されているFPC14の裏面側(指紋センサの検出面の反対側)には、スイッチ部18が形成されている。当該スイッチ部18は、金属配線14aが延在して形成された第1電極14cと、金属配線14bが延在して形成された第2電極14dと、基材13a上に形成された金属端子(導通部材)19とを有している。当該第1電極14c及び第2電極14dは、FPC14の裏面側において非導通となっているが、金属端子13bと平面的に重なって配置されているため、指紋センサ11に指の押圧力が付与された場合には第1電極14c及び第2電極14dが金属端子19を介して導通するようになっている。
また、図4に示すように、FPC14は指紋センサ11の周囲に、伸縮自在な伸縮部14eを有している。当該伸縮部14eは、指紋センサ11に指の押圧力が付与されていない場合には湾曲形状となっており、また、指紋センサ11に指の押圧力が付与された場合にはFPC14の撓み伴って、紙面左右方向に伸びるようになっている。
また、スペーサ部材15は、FPC14と基材13aとの間に配置された部材であり、FPC14の表面に凹凸状に形成されたICチップ16を埋設することで、基材13aとスペーサ部材15との接触面に平坦化を施している。
更に、スペーサ部材15には、指紋センサ11が形成されているFPC14の裏面側に、貫通孔15aが形成されている。従って、基材13aとFPC14との間に空間15bが形成されたものとなり、指紋センサ11に指の押圧力が付与されると、FPC14が空間15b内において自在に撓むようになっている。
また、スペーサ部材15の材料としては、プラスチック等の可撓性を有する樹脂材料が適宜採用される。なお、スペーサ部材15の材料として、基材13a、13bと同一材料を採用してもよい。また、上記のようにスペーサ部材15と基材13aの各々は、別体となっているが、一体に形成されてもよい。
次に、上記構成のカード本体10の厚さについて説明する。
各部の厚さは、基材13a、13bの各々が約100μm程度、保護フィルム17a、17bの各々が約50μm程度、FPC14とスペーサ部材15とを重ね合わせた厚さが約400〜500μm程度となっている。従って、カード本体10の合計の厚さは、700μm〜800μm程度となっており、当該厚さ寸法をICカードの規格内に収めることが可能となっている。
(指紋センサ)
図5はICカードKにおける指紋センサの構成を示す模式図である。
指紋センサ11は、剥離転写技術(後述)によってFPC14上に形成されたものであり、可撓性を有している。
図5に示すように、指紋センサ11は、静電容量型、すなわち凹凸を有する指紋と検出面11aとの間の距離に応じて変化する静電容量を測定して、指紋データを検出するようになっている。このような静電容量型の指紋センサ11は、光源が不要であるために薄型化することが容易であり、かつ表面保護層(パッシベーション膜)を適切に選択することによって、耐傷性を向上させることが可能となっている。
指紋センサ11は、FPC14上に設けられており、このFPC14上には、所定の間隔を空けて互いに平行に形成された不図示の複数の走査線と、この走査線に対して直交するように所定の間隔を空けて互いに平行に形成された複数の信号線116とが設けられている。
複数の走査線と複数の信号線116との交点のそれぞれに対応する位置には、トランジスタ等によって構成されるスイッチング素子112が設けられている。
これらの走査線、信号線116およびスイッチング素子112によって、アクティブマトリクスアレイ113が構成されており、このアクティブマトリクスアレイ113の上には、検出電極111が各スイッチング素子112に対応する位置にマトリックス状に設けられている。各検出電極111は、アクティブマトリクスアレイ113の全面を覆うように絶縁膜(パッシベーション膜)114にて覆われており、絶縁膜114は、ICカードKの利用者の指Fと接触可能になっている。
なお、アクティブマトリクスアレイ113としては、半導体基板上に形成されたMOSトランジスタアレイ、絶縁基板上に形成された薄膜トランジスタ(TFT、Thin Film Transistor)等を用いることができる。
このような構成を有する指紋センサ11においては、指Fが検出面11aに接触すると、指Fとマトリックス状に配置された各検出電極111との間に、2次元的に分布する静電容量が発生する(図2のC1,C2,C3等)。この2次元的に分布した各静電容量の値をアクティブマトリクスアレイ113によって電気的に読み出すことにより、指Fの表面に形成された微細な凹凸形状のパターン(抽出指紋データ)を検出することができる。静電容量方式を用いた指紋センサ11において、人体に帯電した静電気による放電破壊を回避するためには、検出前において、指Fに帯電した静電気を放電し、指Fの電位をスイッチング素子112のグランド(基準電位)Gレベルと略同一の電位にしておくことが必須である。更に、各静電容量の値を安定して検出するためには、検出時において、指Fの電位を所定の電位に固定することが好ましい。このため、検出電極111とは異なる電極、即ち人体に帯電した静電気を放電させる放電用電極120がICカードK上の任意の部位に設けられている。また、このような指紋センサ11において検出された信号は、信号線116を介して、ICチップ16の第2演算処理部22(後述)に伝達するようになっている。
上記の指紋センサ11は、薄膜トランジスタを利用することにより指紋情報を静電容量として電気的に読み出している。このような薄膜トランジスタは、SUFTLA(Surface Free Technology by Laser Ablation)(登録商標)等の剥離転写技術によりFPC14に形成されたものである。具体的には、耐熱性に優れ、透明性を有する、例えばガラス基板上に低温ポリシリコンTFTを予め形成し、その後、レーザー照射によって所定の薄膜トランジスタを剥離し、当該薄膜トランジスタをFPC14上に転写して形成するものである。このような技術を用いることにより、従来まではガラス基板のような硬くて耐熱性を有する基板のみにしか形成することができなかった薄膜トランジスタを、例えばガラス基板よりも耐熱性が劣るような、可撓性基板に転写形成することが可能となる。従って、可撓性を有するFPC14等に容易に薄膜トランジスタを形成することが可能となり、可撓性を有する指紋センサ11と、当該指紋センサ11を備えるICカードKを実現できる。また、指紋センサ11に限定することなく、ICチップ16も剥離転写技術を利用することによってFPC14に形成することが可能となる。
(接続用IC端子)
接続用IC端子12は、ICカードKと外部装置30との間で情報の入出力や送受信(通信)を行うためのものである。そして、当該接続用IC端子12は、ICカードKを使用する際に、外部装置30に設けられた端子に接続されるものである。また、接続用IC端子12は、ICカードKの内部に設けられたICチップに接続されており、外部装置30とICチップ16との間で入出力信号を送受信するようになっている。
なお、本実施形態においては、外部装置30とICカードKとの通信手段として接続用IC端子12を採用し、接続用IC端子12と外部装置30の端子とを直接的に接触させて入出力信号を送受信するようになっているが、本実施形態はこれに限定するものではない。外部装置30とICカードKとの通信手段として機能するアンテナをICカードKに設けることにより、当該アンテナと外部装置30に設けられた外部アンテナとの間において、電磁的に入出力信号を送受信してもよい。
(ICチップ)
図6はICチップ16の機能を説明するためのブロック図である。
ICチップ16は、上記の剥離転写技術を利用することによってFPC14上に形成された集積回路であり、本発明の制御回路として機能するものである。そして、図6に示すように、その具体的な構成は、第1演算処理部21、第2演算処理部22、及び記憶部23からなる。
ここで、第1演算処理部21においては、ICカードKとは別体の外部装置30が具備するリーダライタと、接続用IC端子12との間で特定情報の入出力が行われるようになっている。また、第1演算処理部21は、制御部、駆動用プログラムを記憶するマスクROM、入出力データや演算データを一時格納し出力側に引き渡す役割を有するRAM、及び演算部から構成されている。
また、第2演算処理部22においては、スイッチ部18のON/OFF状態がスイッチ信号として、入力されるようになっている。ここで、当該スイッチ部18がONになっている場合のみに、第2演算処理部22は指紋センサ11を動作させて、当該指紋センサ11が検出した指紋情報を抽出指紋データとして入力するようになっている。また、スイッチ部18がOFFになっている場合には、指紋センサ11が非動作となるので、指紋情報が入力されることがない。即ち、第2演算処理部22は、指紋センサ11の動作を制御するようになっている。
更に、第2演算処理部22は、制御指令に基づいて、記憶部23に記憶された特定情報を、第1演算処理部21を介して外部装置30に当該特定情報を出力させるようになっている。また、第2演算処理部22は、制御部、駆動用プログラムを記憶するマスクROM、指紋情報等の入出力データや演算データを一時格納し出力側に引き渡す役割を有するRAM、及び演算部から構成されている。
また、記憶部23は、EEPROMを有しており、第1演算処理部21や第2演算処理部22において処理された様々な情報を記憶するようになっている。また、ICカードKによって利用可能なアプリケーションを動作させるためのプログラムが記憶されている。当該アプリケーションとしては、特に限定するものはないが、以下の説明ではICカードKを電子鍵として利用し、外部装置30によって電子錠が施されたドアを開錠させるアプリケーションについて説明する。このようにICカードKを電子鍵として利用する場合においては、記憶部23には電子錠を開錠させるプログラムが記憶されている。そして、記憶部23の記憶される特定情報としては、電子鍵を開錠させるために必要な暗証番号等の各種暗号、電子鍵を開錠させた日時や時間等が記憶されている。更に、記憶部23には、ICカードKの利用者を特定するために、利用者の指紋情報が認証指紋データとして記憶されている。
なお、実際のICカードKにおいては、これら2つの第1演算処理部21、第2演算処理部22を1つの演算処理部として構成することも可能である。
また、ICカードKにおいては、指紋認証後に接続用IC端子12が有効になるプログラムが第1演算処理部21のマスクROMに格納されてもよい。このような場合、指紋センサ11で認証が行われなければ、当該ICカードKは使用不可能となるために、本人以外の使用が不可能となる。
(電源部)
また、ICカードKは、その内部にICチップ16に電力を供給する電源部24を具備している。当該電源部24は、リチウムイオン・バッテリの電解質をポリマー(重合体)に改良した再充電可能な2次電池である。このようなリチウムポリマー・バッテリは、液体の電解質の代わりに導電性のポリマーを利用し、フィルムを層状にして両極を構成できるため、小型軽量化が可能で、屈曲に耐えられるという利点を有している。また、エネルギー密度は、同体積のリチウムイオン・バッテリの1.5倍程度であり、比較的高いことが知られている。また、当該リチウムポリマー・バッテリは、従来の2次電池として知られているNiCdバッテリ、NiMHバッテリ、リチウムイオン・バッテリのように液体の電解質を利用しないので、バッテリのパッケージングや形状が制限されることがなく、軽量化が実現可能となる。
(スイッチ部の動作)
次に、図4及び図7を参照して、スイッチ部の動作について説明する。
図7はICカードKの要部を示す断面拡大図であって、利用者の指が指紋センサを押圧した状態を示す図である。
図7に示すように、ICカードKの利用者が指Fを指紋センサ11に押し当てることで、指紋センサ11に対して紙面下方向に押圧力が付与される。これにより、押圧力の方向に伴って指紋センサ11及びFPC14は撓み、これと同時に伸縮部14eは紙面左右方向に伸長する。すると、FPC14の裏面側に形成されている第1電極14c及び第2電極14dは、金属端子19と接触し、当該第1電極14c及び第2電極14dは導通状態となる。そして、スイッチ部18は、ON状態のスイッチ信号を第2演算処理部22に入力する。第2演算処理部22は、当該スイッチ信号を受けると、指紋センサ11を動作状態にする。ここで、図7のように指紋センサ11は指Fによって押圧された状態となっているので、指紋センサ11は検出面11aから指紋情報を検出し、当該検出された抽出指紋データは、第2演算処理部22に入力される。
その後、指Fが指紋センサ11から離れることで、上記の押圧力は解除される。従って、図4に示すようにFPCに復元力が生じて平面形状に戻り、また、伸縮部14eは湾曲形状に戻る。また、第1電極14c及び第2電極14dは、金属端子19から離れるので、非導通状態となる。そして、スイッチ部18はOFF状態のスイッチ信号を第2演算処理部22に入力する。第2演算処理部22は、当該スイッチ信号を受け取ると、指紋センサ11を非動作状態にする。これにより、指紋センサ11から指紋情報が検出されることがない。
(ICカードKによる個人認証)
図8はICカードKを利用して個人認証を行う手続きを説明するためのフローチャート図である。
以下では、ICカードKを電子鍵として利用し、外部装置30によって電子錠が施されたドアを開錠させる場合について説明する。
まず、利用者が指紋センサ11に指Fを押し当てると、図7示すようにFPC14が撓み、第1電極14c及び第2電極14dが導通し、ON状態のスイッチ信号が第2演算処理部22に入力される。そして、第2演算処理部22は、指紋センサ11の検出面11aから抽出された指紋情報を、抽出指紋データとして、第2演算処理部22のRAMに一時的に格納する(ステップS1)。そして、当該抽出指紋データと、予め記憶部23に登録されていた利用者の認証指紋データとが第2演算処理部22の演算部において比較される。そして、演算部における比較の結果、抽出指紋データと認証指紋データとが一致していると判定された場合(ステップS2)に、電子鍵のアプリケーションが作動し(ステップS3)、記憶部23に格納されている暗証番号等の特定情報が接続用IC端子12に送られる(ステップS4)。そして、利用者がICカードKを外部装置30のリーダライタに接触させることによって、接続用IC端子12を介して外部装置30とICカードKとの通信が行われ、電子錠が開錠される(ステップS5)。
なお、本実施形態においては、ICカードKを電子鍵として利用するアプリケーションについて説明したが、これを限定するものではなく、他のアプリケーションを利用することも可能である。
上述したように、本実施形態のICカードKにおいては、FPC14上に剥離転写技術によって形成された指紋センサ11を備えているので、指Fの押圧力による撓みを利用して、換言すれば、FPC14及び指紋センサ11の弾性変形を利用して、指紋センサ11を動作させることができる。また、その押圧力が解除されると、元の平面形状に戻る復元力を利用して指紋センサ11の動作を停止することができる。
このようなICカードKにおいては、頑強かつ複雑な構造を採用する必要がなく、また、指紋センサ11も硬い基板上に形成する必要もない。従って、フレキシブル性を有すると共に薄型化されたICカードKを容易に実現できる。
また、指Fの押圧力に応じてスイッチ部18が指紋センサ11を動作させることができ、指紋情報の抽出を行うことができる。即ち、指Fが指紋センサ11を押圧するだけで、指紋センサ11の起動と、指紋情報の抽出と、の2つの動作を連続して行うことができる。
また、ICチップ16は、その内部に第2演算処理部22を有していることから、スイッチ部18のON/OFF状態に応じて指紋センサ11を動作制御することができる。
また、スイッチ部18においては、指紋センサ11が撓むことによって第1電極14cと第2電極14dとが接触して導通状態となり、また、指紋センサ11が平面形状に復元することによって第1電極14cと第2電極14dとが離間して非導通状態となるので、当該第1電極14cと第2電極14dとの接触状態に応じて、指紋センサ11を動作/非動作状態にすることができる。また、指紋センサ11が撓んだ際には、第1電極14cと第2電極14dとを金属端子19を介して導通させることができる。
また、指紋センサ11が形成されているFPC14の裏面側に、スイッチ部18が配置されているので、指Fが検出面11aを押圧することにより、当該押圧力が作用する方向に向けて、検出面11aの反対側に位置するスイッチ部18を動作させることができる。特に、このような構成を有することにより、指Fの押圧力を直接的に第1電極14cと第2電極14dとの接触に利用することができ、当該第1電極14cと第2電極14dとを確実に導通させることができる。
また、FPC14は、指紋センサ11の周辺に伸縮部14eを有していることから、指Fの押圧力によって撓んだ指紋センサ11を、元の平面形状に確実に戻すことができる。
(ICカードの第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るICカードについて説明する。
本実施形態においては、既述の第1実施形態とは異なる部分について説明し、第1実施形態と同一構成には同一符号を付して説明を省略している。
図9は本実施形態に係るICカードKの要部を示す断面拡大図であり、図9(a)は指Fが指紋センサ11を押圧していない状態を示す図であり、図9(b)は指Fが指紋センサ11を押圧している状態を示す図である。
まず、図9(a)を参照して、本実施形態のICカードKの構成について説明する。
図9(a)に示すように、ICカードKは、基材13aとFPC14との間の空間15b内に、弾性部材(復元手段)40を具備している。弾性部材40は、金属端子19の周囲を覆うように配置され、基材13aと第1電極14c及び第2電極14dに接触している。また、弾性部材40の材料としては、スポンジ等の多孔質樹脂材料、フッ素ゴムやシリコンゴム等が採用される。また、弾性部材40の特性としては、十分な弾性を有する以外にも、電気絶縁性を有していることが好ましい。
次に、図9(b)を参照して、指Fが指紋センサ11を押圧した場合について説明する。
図9(b)に示すように、指Fが指紋センサ11を押圧すると、指紋センサ11及びFPC14は押圧力と同一方向に撓む。すると、第1電極14c及び第2電極14dは金属端子19に接触して導通状態となる。これによって、既述のように指紋センサ11が起動して指紋情報の抽出が行われる。また、これと同時に、弾性部材40は、第1電極14c及び第2電極14dと基材13aとによって圧縮されて空間15b内で変形する。このような弾性部材40の変形は、指Fが指紋センサ11を押圧している間において継続される。そして、指Fが指紋センサ11から離間すると、これまで圧縮されていた弾性部材40は元の形状に復元し、図9(a)に示すようにFPC14及び指紋センサ11を平面形状に戻す。
上述したように、本実施形態のICカードKにおいては、弾性部材40が空間15b内に配置されていることから、指Fの押圧力が解除された際に、撓んでいるFPC14及び指紋センサ11の形状を元の平面形状に復元することができる。また、当該弾性部材40を備えることにより、FPC14が伸縮部14eのみを備える場合よりも確実に元の形状に復元させることができる。更に、弾性部材40は絶縁性を有していることから、第1電極14cと第2電極14dとの絶縁性を維持することもできる。
なお、本実施形態においては、復元手段として固体の弾性部材40を採用したが、これに限定するものではない。例えば、復元手段として液体材料を採用し、空間15b内に充填させてもよい。当該液体材料としては、絶縁性を有することが好ましく、例えばフッ素系不活性液体を採用することができる。当該液体材料は、化学的に極めて安定であり、絶縁性を兼ね備えた材料であるため好ましい。
このような液体材料を空間15b内に充填した場合においては、指Fの押圧力がFPC14及び指紋センサ11に付与されると、伸縮部14eは伸長し、液体材料は電極14c、14dの外側に流動し、電極14c、14dが金属端子19を介して導通する。また、押圧力が解除されることで、伸縮部14eは元の湾曲形状に戻り、液体材料は電極14c、14dと金属端子19との間に流動し、FPC14及び指紋センサ11を平面形状に復元させる。このように液体材料を空間15b内に充填した場合では、液体材料の非圧縮性を利用して確実に伸縮部14eを伸長させたり、湾曲形状に戻らせたりすることができる。更に、液体材料自体に絶縁性があることから、第1電極14cと第2電極14dとの絶縁性を維持することもできる。
(ICカードの変形例)
次に、上記の実施形態に係るICカードの変形例1〜2について説明する。
本実施形態においては、既述の実施形態とは異なる部分について説明する。従って、以下においては上記の実施形態と同一構成には同一符号を付して説明を省略している。
図10は本変形例に係るICカードKの要部を示す断面拡大図である。
図10(a)〜(b)に示す変形例においては、第1電極14c、第2電極14d、及び金属端子19が配置されている位置のみが異なっている。
図10(a)に示すように、変形例1においては、FPC14に金属端子19が形成され、基材13aに第1電極14c及び第2電極14dが形成されている。また、金属端子19は、第1電極14c及び第2電極14dと平面的に重なるようになっている。
また、図10(b)に示すように、変形例2においては、金属端子19がFPC14及び基材13aのいずれにも形成されておらず、FPC14に第1電極14cが形成され、基材13aに第2電極14dが形成されている。また、第1電極14cは、第2電極14dと平面的に重なるようになっている。
このような構成を有する変形例1、2においても、既述の実施形態と同様に指Fの押圧力が付与されることで第1電極14cと第2電極14dとが導通し、押圧力が解除されることで、第1電極14cと第2電極14dとは非導通となる。
従って、上記の実施形態と同様に、FPC14及び指紋センサ11が撓むことによって、指紋センサ11を動作させることができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更し得ることは勿論である。
第1実施形態に係るICカードKを示す平面図。 第1実施形態に係るICカードKを示す断面図。 第1実施形態に係るICカードKにおけるFPCを示す平面図。 第1実施形態に係るICカードKの要部を示す断面拡大図。 第1実施形態における指紋センサの構成を示す模式図。 第1実施形態に係るICカードKにおけるICチップの機能ブロック図。 第1実施形態に係るICカードKの動作を説明するための断面拡大図。 第1実施形態に係るICカードにおける動作のフローチャート図。 第2実施形態に係るICカードKの要部を示す断面拡大図。 変形例に係るICカードKの要部を示す断面拡大図。
符号の説明
11 指紋センサ(静電容量型指紋センサ)、 11a 検出面、 14 FPC(可撓性基板)、 14c 第1電極、 14d 第2電極、 14e 伸縮部、 16 ICチップ(制御回路)、 18 スイッチ部(スイッチ手段)、 19 金属端子(導通部材)、 40 弾性部材(復元手段)、 K ICカード





Claims (9)

  1. 可撓性を有する静電容量型指紋センサと、
    当該静電容量型指紋センサを動作状態にするスイッチ手段と、
    を具備し、
    前記静電容量型指紋センサが撓むことによって前記スイッチ手段が前記静電容量型指紋センサを動作させることを特徴とする指紋認証装置。
  2. 前記静電容量型指紋センサを動作制御する制御回路を更に備え、
    前記静電容量型指紋センサが撓むことによって前記スイッチ手段が前記制御回路を起動させ、前記制御回路が前記静電容量型指紋センサを動作させることを特徴とする請求項1に記載の指紋認証装置。
  3. 前記スイッチ手段は、第1電極と第2電極とを有し、
    前記静電容量型指紋センサが撓むことによって前記第1電極と前記第2電極とが導通し、当該静電容量型指紋センサを動作させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の指紋認証装置。
  4. 前記スイッチ手段は、前記第1電極と前記第2電極とを導通させる導通部材を更に有していることを特徴とする請求項3に記載の指紋認証装置。
  5. 前記静電容量型指紋センサにおける検出面の反対側に、前記スイッチ手段が配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の指紋認証装置。
  6. 前記検出面の反対側に、前記静電容量型指紋センサの形状を復元させる復元部材が配置されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の指紋認証装置。
  7. 前記静電容量型指紋センサは、可撓性基板に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の指紋認証装置。
  8. 前記可撓性基板は、前記静電容量型指紋センサの周辺に伸縮部を有していることを特徴とする請求項7に記載の指紋認証装置。
  9. 可撓性を有する静電容量型指紋センサと、
    当該静電容量型指紋センサを動作状態にするスイッチ手段と、
    を具備し、
    前記静電容量型指紋センサが撓むことによって前記スイッチ手段が前記静電容量型指紋センサを動作させることを特徴とするICカード。


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