JP2006134144A - 指紋認証装置、及びicカード - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 指紋認証装置であって、可撓性を有する静電容量型指紋センサ11と、当該静電容量型指紋センサ11を動作状態にするスイッチ手段18とを具備し、前記静電容量型指紋センサ11が撓むことによって前記スイッチ手段18が前記静電容量型指紋センサ11を動作させることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
また、近年では、指紋センサに指を押し当てると指紋センサが下降し、これがスイッチと接触することで指紋センサが動作状態となる指先センサが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、携帯性や利便性を実現できると共に、簡素な構造のスイッチによって指紋センサの動作が可能な指紋認証装置、及びICカードを提案することを目的とする。
そこで、本発明者は、上記に基づいて以下の手段を有する本発明を想到した。
本発明によれば、指紋認証装置の利用者が、静電容量型指紋センサに触れると、指の押圧力によって静電容量型指紋センサは当該押圧力の方向に向けて撓んだ状態となる。そして、このような静電容量型指紋センサの変形に伴って、スイッチ手段は当該指紋センサを動作させる。これにより、利用者の指が静電容量型指紋センサを押圧している状態で、当該利用者の指紋情報が静電容量として抽出される。また、利用者の指が静電容量型指紋センサから離れると、指の押圧力によって撓んでいた静電容量型指紋センサに復元力が生じて平面形状に戻り、スイッチ手段が静電容量型指紋センサの動作を停止させる。
このように、本発明の指紋認証装置においては、可撓性の静電容量型指紋センサを利用していることから、指の押圧力による撓みを利用して、換言すれば、静電容量型指紋センサ自体の弾性変形を利用して、当該静電容量型指紋センサを動作させることができる。また、その押圧力が解除されると、元の平面形状に戻る復元力を利用して静電容量型指紋センサの動作を停止することができる。
このように可撓性の静電容量型指紋センサを備える指紋認証装置においては、指紋認証装置として頑強かつ複雑な構造を採用する必要がなく、静電容量型指紋センサも硬い基板上に形成する必要もない。従って、フレキシブル性を有すると共に薄型化された指紋認証装置を容易に実現できる。
一方、従来の指紋認証装置として、指紋センサの電源をON状態に切り替えた後に、指を指紋センサに当接させて指紋情報の抽出を行う場合がある。この場合では、指紋センサの電源の切り替えと指紋情報の抽出との2つの動作を利用者が行わなければならない。これに対して、本発明は静電容量型指紋センサを押圧するだけで、静電容量型指紋センサの起動と指紋情報の抽出との2つの動作を連続して行うことができ、従来よりも容易に指紋情報の抽出を行うことができる。
また、従来の指紋認証装置として、指紋センサに指が接触して生じるパルス信号を検知し当該指紋センサを起動させるスイッチ回路を備える場合がある。この場合では、指が指紋センサに触れるだけで指紋センサの起動と指紋情報の抽出との2つの動作を連続して行うことが可能となるものの、指紋センサと指との接触を検出する検出回路を、指紋情報を抽出する回路とは別に設ける必要があり、回路構成が複雑になってしまうという問題がある。具体的には、平面的に回路が複雑になる場合では、指紋認証装置の大型化や大面積化を招いてしまうという問題がある。また、積層構造として回路が複雑になる場合では、製造工程数が増加するために指紋認証装置のコストアップを招いてしまうという問題がある。これに対して、本発明は、静電容量型指紋センサが撓むという変形に応じて静電容量型指紋センサを動作させ、また、当該静電容量型指紋センサが元の形状に戻ることによって非動作とする、という構成を有しているので、上記従来と比較して簡素構成で指紋認証装置を実現できる。
また、上記のように薄型でフレキシブル性の指紋認証装置は、ICカードに代表されるような携帯性や利便性が要求される電子デバイスに搭載することができる。
本発明によれば、指紋認証装置の利用者が、静電容量型指紋センサに触れると、指の押圧力によって当該静電容量型指紋センサは変形する。そして、当該変形に伴ってスイッチ手段は制御回路を起動させ、静電容量型指紋センサは動作状態となり、利用者の指紋情報が静電容量として抽出される。また、利用者の指が静電容量型指紋センサから離れると、指の押圧力によって撓んでいた静電容量型指紋センサに復元力が生じて平面形状に戻り、スイッチ手段が制御回路の動作を停止させ、これにより静電容量型指紋センサは停止状態となる。
このように、本発明においては、上記の静電容量型指紋センサと同様の効果が得られるだけでなく、スイッチ手段のON/OFFによって、制御回路を起動/停止することができ、当該制御回路が静電容量型指紋センサを動作制御することができる。
本発明によれば、利用者の指の押圧力に応じて静電容量型指紋センサが撓むと、当該静電容量型指紋センサの変形に伴ってスイッチ手段の第1電極と第2電極とが導通する。そして、第1電極と第2電極との間に電流が流れることにより、スイッチ手段は静電容量型指紋センサを動作させる。これにより、利用者の指が静電容量型指紋センサを押圧している状態で、当該利用者の指紋情報が静電容量として抽出される。また、利用者の指が静電容量型指紋センサから離れると、指の押圧力によって撓んでいた静電容量型指紋センサに復元力が生じて平面形状に戻り、スイッチ手段の第1電極と第2電極とが離間する。これにより、第1電極と第2電極との間に電流が流れなくなるので、スイッチ手段が静電容量型指紋センサの動作を停止させる。
このように、本発明においては、上記の静電容量型指紋センサと同様の効果が得られるだけでなく、第1電極と第2電極との導通状態や非導通状態に応じて、静電容量型指紋センサを動作させたり、停止させたりすることができる。
本発明によれば、利用者の指の押圧力に応じて静電容量型指紋センサが撓むと、当該静電容量型指紋センサの変形に伴って、スイッチ手段の第1電極と第2電極とが導通部材を介して導通する。そして、当該導通部材を介して第1電極と第2電極との間に電流が流れることにより、スイッチ手段は静電容量型指紋センサを動作させる。これにより、利用者の指が静電容量型指紋センサを押圧している状態で、当該利用者の指紋情報が静電容量として抽出される。また、利用者の指が静電容量型指紋センサから離れると、指の押圧力によって撓んでいた静電容量型指紋センサに復元力が生じて平面形状に戻り、スイッチ手段の第1電極と導通部材、又は導通部材と第2電極とが離間する。これにより、第1電極と第2電極との間に電流が流れなくなるので、スイッチ手段が静電容量型指紋センサの動作を停止させる。
このように、本発明においては、上記の静電容量型指紋センサと同様の効果が得られるだけでなく、導通部材を介することによる第1電極と第2電極との導通状態や非導通状態に応じて、静電容量型指紋センサを動作させたり、停止させたりすることができる。
このようにすれば、利用者の指が検出面を押圧することにより、当該押圧力が作用する方向に向けて、検出面の反対側のスイッチ手段を動作させることができる。特に、上記のように第1電極と第2電極とを導通させる場合では、当該第1電極及び第2電極が検出面の反対側に配置されることで、押圧力を直接的に第1電極と第2電極との接触に利用することができ、当該第1電極と第2電極とを確実に導通させることができる。また、導通部材が検出面の反対側に配置されていても、同様に確実に当該第1電極と第2電極とを確実に導通させることができる。
上記のように、可撓性の静電容量型指紋センサは、指の押圧力によって変形し、また、当該押圧力が解除されることによって元の平面形状に復元するものである。ここで、静電容量型指紋センサの形状を元の平面形状に確実に戻すには、静電容量型指紋センサの基材材料を好適に選択したり、当該基材の膜厚を好適に調整したりすることが考えられる。しかしながら、静電容量型指紋センサの伸縮の繰り返しや、基材の劣化等に起因して、所望の復元力が得られず、元の平面形状に戻らない場合がある。
そこで、本発明によれば、指紋認証装置が復元手段を備えていることから、指の押圧力によって撓んだ静電容量型指紋センサを、元の平面形状に確実に戻すことができる。
このように、静電容量型指紋センサが可撓性基板に形成されていることにより、可撓性基板に予め形成されている各種配線や半導体回路等と静電容量型指紋センサとを接続することができる。
上記のように、可撓性の静電容量型指紋センサは、指の押圧力によって変形し、また、当該押圧力が解除されることによって元の平面形状に復元するものである。ここで、静電容量型指紋センサの形状を元の平面形状に確実に戻すには、静電容量型指紋センサの基材材料や可撓性基板の基材材料を好適に選択したり、当該基材の膜厚を好適に調整したりすることが考えられる。しかしながら、静電容量型指紋センサの伸縮の繰り返しや、基材の劣化等に起因して、所望の復元力が得られず、元の平面形状に戻らない場合がある。
そこで、本発明によれば、可撓性基板が静電容量型指紋センサの周辺に伸縮部を有していることから、指の押圧力によって撓んだ静電容量型指紋センサを、元の平面形状に確実に戻すことができる。
本発明によれば、ICカードの利用者が静電容量型指紋センサに触れると、当該指の押圧力によって静電容量型指紋センサは当該押圧力の方向に向けて撓んだ状態となる。そして、このような静電容量型指紋センサの変形に伴って、スイッチ手段は当該指紋センサを動作させる。これにより、利用者の指が静電容量型指紋センサを押圧している状態で、当該利用者の指紋情報が静電容量として抽出される。また、利用者の指が静電容量型指紋センサから離れると、指の押圧力によって撓んでいた静電容量型指紋センサに復元力が生じて平面形状に戻り、スイッチ手段が静電容量型指紋センサの動作を停止させる。
このように、本発明のICカードにおいては、可撓性の静電容量型指紋センサを利用していることから、指の押圧力による撓みを利用して、換言すれば、静電容量型指紋センサ自体の弾性変形を利用して、当該静電容量型指紋センサを動作させることができる。また、その押圧力が解除されると、元の平面形状に戻る復元力を利用して静電容量型指紋センサの動作を停止することができる。
このように可撓性の静電容量型指紋センサを備えるICカードにおいては、ICカードとして頑強かつ複雑な構造を採用する必要がなく、静電容量型指紋センサも硬い基板上に形成する必要もない。従って、フレキシブル性を有すると共に薄型化されたICカードを容易に実現できる。
本実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、本発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。なお、以下に示す各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材ごとに縮尺を異ならせてある。
以下、本発明の第1実施形態に係るICカード(指紋認証装置)について説明する。
図1は本実施形態に係るICカードKの外観を示す平面図である。
図1に示すように、ICカードKは、カード本体10と、指紋センサ(静電容量型指紋センサ)11と、接続用IC端子12と、から構成されている。
次に、ICカードKの各構成要素について順次に詳述する。
図2は図1のA−A’断面を示す図であってICカードKの構造を示す断面図である。図3は図2のB−B’断面を示す図であってFPCのパターンの一部を示す平面図である。また、図4はICカードKの要部を示す断面拡大図である。
図2に示すように、カード本体10は、基材13a、13bと、FPC(Flexible Print Circuit、可撓性基板)14と、スペーサ部材15と、ICチップ16と、保護フィルム17a、17bと、スイッチ部(スイッチ手段)18とによって構成されている。
ここで、基材13a、13bは、プラスチック等の可撓性を有する樹脂材料からなるものであり、互いに対向して配置されている。また、基材13a、13bは、その内側にFPC14、スペーサ部材15、及びICチップ16を備えており、これらを保護する機能を有している。また、基材13a、13bの各々の外側表面には、保護フィルム17a、17bが形成されており、基材13a、13bに傷がついたり、汚れが付着したりするのを防止している。更に、基材13b及び保護フィルム17bの各々には、指紋センサ11に対応する位置に貫通孔13c、17cが形成されており、これによりカード本体10に開口部10aが形成され、指紋センサ11を露出させている。
更に、スペーサ部材15には、指紋センサ11が形成されているFPC14の裏面側に、貫通孔15aが形成されている。従って、基材13aとFPC14との間に空間15bが形成されたものとなり、指紋センサ11に指の押圧力が付与されると、FPC14が空間15b内において自在に撓むようになっている。
また、スペーサ部材15の材料としては、プラスチック等の可撓性を有する樹脂材料が適宜採用される。なお、スペーサ部材15の材料として、基材13a、13bと同一材料を採用してもよい。また、上記のようにスペーサ部材15と基材13aの各々は、別体となっているが、一体に形成されてもよい。
各部の厚さは、基材13a、13bの各々が約100μm程度、保護フィルム17a、17bの各々が約50μm程度、FPC14とスペーサ部材15とを重ね合わせた厚さが約400〜500μm程度となっている。従って、カード本体10の合計の厚さは、700μm〜800μm程度となっており、当該厚さ寸法をICカードの規格内に収めることが可能となっている。
図5はICカードKにおける指紋センサの構成を示す模式図である。
指紋センサ11は、剥離転写技術(後述)によってFPC14上に形成されたものであり、可撓性を有している。
図5に示すように、指紋センサ11は、静電容量型、すなわち凹凸を有する指紋と検出面11aとの間の距離に応じて変化する静電容量を測定して、指紋データを検出するようになっている。このような静電容量型の指紋センサ11は、光源が不要であるために薄型化することが容易であり、かつ表面保護層(パッシベーション膜)を適切に選択することによって、耐傷性を向上させることが可能となっている。
指紋センサ11は、FPC14上に設けられており、このFPC14上には、所定の間隔を空けて互いに平行に形成された不図示の複数の走査線と、この走査線に対して直交するように所定の間隔を空けて互いに平行に形成された複数の信号線116とが設けられている。
これらの走査線、信号線116およびスイッチング素子112によって、アクティブマトリクスアレイ113が構成されており、このアクティブマトリクスアレイ113の上には、検出電極111が各スイッチング素子112に対応する位置にマトリックス状に設けられている。各検出電極111は、アクティブマトリクスアレイ113の全面を覆うように絶縁膜(パッシベーション膜)114にて覆われており、絶縁膜114は、ICカードKの利用者の指Fと接触可能になっている。
なお、アクティブマトリクスアレイ113としては、半導体基板上に形成されたMOSトランジスタアレイ、絶縁基板上に形成された薄膜トランジスタ(TFT、Thin Film Transistor)等を用いることができる。
接続用IC端子12は、ICカードKと外部装置30との間で情報の入出力や送受信(通信)を行うためのものである。そして、当該接続用IC端子12は、ICカードKを使用する際に、外部装置30に設けられた端子に接続されるものである。また、接続用IC端子12は、ICカードKの内部に設けられたICチップに接続されており、外部装置30とICチップ16との間で入出力信号を送受信するようになっている。
なお、本実施形態においては、外部装置30とICカードKとの通信手段として接続用IC端子12を採用し、接続用IC端子12と外部装置30の端子とを直接的に接触させて入出力信号を送受信するようになっているが、本実施形態はこれに限定するものではない。外部装置30とICカードKとの通信手段として機能するアンテナをICカードKに設けることにより、当該アンテナと外部装置30に設けられた外部アンテナとの間において、電磁的に入出力信号を送受信してもよい。
図6はICチップ16の機能を説明するためのブロック図である。
ICチップ16は、上記の剥離転写技術を利用することによってFPC14上に形成された集積回路であり、本発明の制御回路として機能するものである。そして、図6に示すように、その具体的な構成は、第1演算処理部21、第2演算処理部22、及び記憶部23からなる。
更に、第2演算処理部22は、制御指令に基づいて、記憶部23に記憶された特定情報を、第1演算処理部21を介して外部装置30に当該特定情報を出力させるようになっている。また、第2演算処理部22は、制御部、駆動用プログラムを記憶するマスクROM、指紋情報等の入出力データや演算データを一時格納し出力側に引き渡す役割を有するRAM、及び演算部から構成されている。
また、ICカードKにおいては、指紋認証後に接続用IC端子12が有効になるプログラムが第1演算処理部21のマスクROMに格納されてもよい。このような場合、指紋センサ11で認証が行われなければ、当該ICカードKは使用不可能となるために、本人以外の使用が不可能となる。
また、ICカードKは、その内部にICチップ16に電力を供給する電源部24を具備している。当該電源部24は、リチウムイオン・バッテリの電解質をポリマー(重合体)に改良した再充電可能な2次電池である。このようなリチウムポリマー・バッテリは、液体の電解質の代わりに導電性のポリマーを利用し、フィルムを層状にして両極を構成できるため、小型軽量化が可能で、屈曲に耐えられるという利点を有している。また、エネルギー密度は、同体積のリチウムイオン・バッテリの1.5倍程度であり、比較的高いことが知られている。また、当該リチウムポリマー・バッテリは、従来の2次電池として知られているNiCdバッテリ、NiMHバッテリ、リチウムイオン・バッテリのように液体の電解質を利用しないので、バッテリのパッケージングや形状が制限されることがなく、軽量化が実現可能となる。
次に、図4及び図7を参照して、スイッチ部の動作について説明する。
図7はICカードKの要部を示す断面拡大図であって、利用者の指が指紋センサを押圧した状態を示す図である。
図7に示すように、ICカードKの利用者が指Fを指紋センサ11に押し当てることで、指紋センサ11に対して紙面下方向に押圧力が付与される。これにより、押圧力の方向に伴って指紋センサ11及びFPC14は撓み、これと同時に伸縮部14eは紙面左右方向に伸長する。すると、FPC14の裏面側に形成されている第1電極14c及び第2電極14dは、金属端子19と接触し、当該第1電極14c及び第2電極14dは導通状態となる。そして、スイッチ部18は、ON状態のスイッチ信号を第2演算処理部22に入力する。第2演算処理部22は、当該スイッチ信号を受けると、指紋センサ11を動作状態にする。ここで、図7のように指紋センサ11は指Fによって押圧された状態となっているので、指紋センサ11は検出面11aから指紋情報を検出し、当該検出された抽出指紋データは、第2演算処理部22に入力される。
図8はICカードKを利用して個人認証を行う手続きを説明するためのフローチャート図である。
以下では、ICカードKを電子鍵として利用し、外部装置30によって電子錠が施されたドアを開錠させる場合について説明する。
このようなICカードKにおいては、頑強かつ複雑な構造を採用する必要がなく、また、指紋センサ11も硬い基板上に形成する必要もない。従って、フレキシブル性を有すると共に薄型化されたICカードKを容易に実現できる。
また、指Fの押圧力に応じてスイッチ部18が指紋センサ11を動作させることができ、指紋情報の抽出を行うことができる。即ち、指Fが指紋センサ11を押圧するだけで、指紋センサ11の起動と、指紋情報の抽出と、の2つの動作を連続して行うことができる。
また、スイッチ部18においては、指紋センサ11が撓むことによって第1電極14cと第2電極14dとが接触して導通状態となり、また、指紋センサ11が平面形状に復元することによって第1電極14cと第2電極14dとが離間して非導通状態となるので、当該第1電極14cと第2電極14dとの接触状態に応じて、指紋センサ11を動作/非動作状態にすることができる。また、指紋センサ11が撓んだ際には、第1電極14cと第2電極14dとを金属端子19を介して導通させることができる。
また、指紋センサ11が形成されているFPC14の裏面側に、スイッチ部18が配置されているので、指Fが検出面11aを押圧することにより、当該押圧力が作用する方向に向けて、検出面11aの反対側に位置するスイッチ部18を動作させることができる。特に、このような構成を有することにより、指Fの押圧力を直接的に第1電極14cと第2電極14dとの接触に利用することができ、当該第1電極14cと第2電極14dとを確実に導通させることができる。
次に、本発明の第2実施形態に係るICカードについて説明する。
本実施形態においては、既述の第1実施形態とは異なる部分について説明し、第1実施形態と同一構成には同一符号を付して説明を省略している。
図9は本実施形態に係るICカードKの要部を示す断面拡大図であり、図9(a)は指Fが指紋センサ11を押圧していない状態を示す図であり、図9(b)は指Fが指紋センサ11を押圧している状態を示す図である。
図9(a)に示すように、ICカードKは、基材13aとFPC14との間の空間15b内に、弾性部材(復元手段)40を具備している。弾性部材40は、金属端子19の周囲を覆うように配置され、基材13aと第1電極14c及び第2電極14dに接触している。また、弾性部材40の材料としては、スポンジ等の多孔質樹脂材料、フッ素ゴムやシリコンゴム等が採用される。また、弾性部材40の特性としては、十分な弾性を有する以外にも、電気絶縁性を有していることが好ましい。
図9(b)に示すように、指Fが指紋センサ11を押圧すると、指紋センサ11及びFPC14は押圧力と同一方向に撓む。すると、第1電極14c及び第2電極14dは金属端子19に接触して導通状態となる。これによって、既述のように指紋センサ11が起動して指紋情報の抽出が行われる。また、これと同時に、弾性部材40は、第1電極14c及び第2電極14dと基材13aとによって圧縮されて空間15b内で変形する。このような弾性部材40の変形は、指Fが指紋センサ11を押圧している間において継続される。そして、指Fが指紋センサ11から離間すると、これまで圧縮されていた弾性部材40は元の形状に復元し、図9(a)に示すようにFPC14及び指紋センサ11を平面形状に戻す。
このような液体材料を空間15b内に充填した場合においては、指Fの押圧力がFPC14及び指紋センサ11に付与されると、伸縮部14eは伸長し、液体材料は電極14c、14dの外側に流動し、電極14c、14dが金属端子19を介して導通する。また、押圧力が解除されることで、伸縮部14eは元の湾曲形状に戻り、液体材料は電極14c、14dと金属端子19との間に流動し、FPC14及び指紋センサ11を平面形状に復元させる。このように液体材料を空間15b内に充填した場合では、液体材料の非圧縮性を利用して確実に伸縮部14eを伸長させたり、湾曲形状に戻らせたりすることができる。更に、液体材料自体に絶縁性があることから、第1電極14cと第2電極14dとの絶縁性を維持することもできる。
次に、上記の実施形態に係るICカードの変形例1〜2について説明する。
本実施形態においては、既述の実施形態とは異なる部分について説明する。従って、以下においては上記の実施形態と同一構成には同一符号を付して説明を省略している。
図10は本変形例に係るICカードKの要部を示す断面拡大図である。
図10(a)に示すように、変形例1においては、FPC14に金属端子19が形成され、基材13aに第1電極14c及び第2電極14dが形成されている。また、金属端子19は、第1電極14c及び第2電極14dと平面的に重なるようになっている。
また、図10(b)に示すように、変形例2においては、金属端子19がFPC14及び基材13aのいずれにも形成されておらず、FPC14に第1電極14cが形成され、基材13aに第2電極14dが形成されている。また、第1電極14cは、第2電極14dと平面的に重なるようになっている。
従って、上記の実施形態と同様に、FPC14及び指紋センサ11が撓むことによって、指紋センサ11を動作させることができる。
Claims (9)
- 可撓性を有する静電容量型指紋センサと、
当該静電容量型指紋センサを動作状態にするスイッチ手段と、
を具備し、
前記静電容量型指紋センサが撓むことによって前記スイッチ手段が前記静電容量型指紋センサを動作させることを特徴とする指紋認証装置。 - 前記静電容量型指紋センサを動作制御する制御回路を更に備え、
前記静電容量型指紋センサが撓むことによって前記スイッチ手段が前記制御回路を起動させ、前記制御回路が前記静電容量型指紋センサを動作させることを特徴とする請求項1に記載の指紋認証装置。 - 前記スイッチ手段は、第1電極と第2電極とを有し、
前記静電容量型指紋センサが撓むことによって前記第1電極と前記第2電極とが導通し、当該静電容量型指紋センサを動作させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の指紋認証装置。 - 前記スイッチ手段は、前記第1電極と前記第2電極とを導通させる導通部材を更に有していることを特徴とする請求項3に記載の指紋認証装置。
- 前記静電容量型指紋センサにおける検出面の反対側に、前記スイッチ手段が配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の指紋認証装置。
- 前記検出面の反対側に、前記静電容量型指紋センサの形状を復元させる復元部材が配置されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の指紋認証装置。
- 前記静電容量型指紋センサは、可撓性基板に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の指紋認証装置。
- 前記可撓性基板は、前記静電容量型指紋センサの周辺に伸縮部を有していることを特徴とする請求項7に記載の指紋認証装置。
- 可撓性を有する静電容量型指紋センサと、
当該静電容量型指紋センサを動作状態にするスイッチ手段と、
を具備し、
前記静電容量型指紋センサが撓むことによって前記スイッチ手段が前記静電容量型指紋センサを動作させることを特徴とするICカード。
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---|---|---|---|
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