JP7031272B2 - 光学素子 - Google Patents
光学素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7031272B2 JP7031272B2 JP2017237816A JP2017237816A JP7031272B2 JP 7031272 B2 JP7031272 B2 JP 7031272B2 JP 2017237816 A JP2017237816 A JP 2017237816A JP 2017237816 A JP2017237816 A JP 2017237816A JP 7031272 B2 JP7031272 B2 JP 7031272B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- region
- optical element
- relief
- relief structure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Credit Cards Or The Like (AREA)
- Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
- Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
Description
すなわち、上記課題を解決するための光学素子は、光透過性を有する第1層、第2層、第3層がこの順に積層され、前記第1層と第2層との間にレリーフ構造が形成された第1レリーフ領域を少なくとも一部に有し、前記第2層の少なくとも一部は気体であって、前記第1層と第3層の間に内包され、前記第3層の少なくとも一部は樹脂または液体で構成され、前記第1層の屈折率が前記第2層の屈折率よりも高く、且つ、前記第1層と前記第3層の屈折率がほぼ等しく、前記第1レリーフ領域が、第1層側から特定角度で入射した光を全反射するような傾斜面を有し、且つ、前記第1層および前記第3層の少なくとも一方が高弾性であり、さらに粘着性または低融着性のどちらかの特性を有した樹脂で構成される。
図1から図4を参照して、光学素子の第1実施形態を説明する。
入射角が臨界角以上になると、入射光は全反射する。臨界角、すなわち射出角θ2が90°になるとき、式(2)が成り立つ。
式(2)に従うと、例えばn1=1.5、n2=1.0の場合、臨界角θ1=41.8となる。つまり、入射角が41.8°以上の場合、入射光は全反射することとなる。
θ3=θi+θβ ・・・式(4)
したがって、垂線Nと光源とが為す角θiが決定したら、式(1)より臨界角を算出し、光を反射させたい領域ではθ1が臨界角以上になるように、反対に光を透過させたい領域ではθ3が臨界角未満になるように、レリーフ構造の傾斜角θαおよびθβの大きさを設定すればよい。
図5および図6を参照して、光学素子の第2実施形態を説明する。
図7から図9を参照して、光学素子の第3実施形態を説明する。
図10を参照して、光学素子の第4実施形態を説明する。
図11を参照して、光学素子の第5実施形態を説明する。
図12および図13を参照して、光学素子の第6実施形態を説明する。
図16および図17を参照して、光学素子の第8実施形態を説明する。
図18および図19を参照して、光学素子の第9実施形態を説明する。
ない。上述の第1~第8実施形態に適用することで、光学素子(1)の耐久性向上が期待される。
レリーフ構造を連続的に大量複製するにあたり、代表的な手法としては、「熱エンボス法」、「キャスト法」、「フォトポリマー法」等が挙げられ、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂などを手法に応じて選定し、用いることができる。
本実施形態のレリーフ構造は第1層(2)と第2層(3)、あるいは第2層(3)と第3層(4)の界面に存在し、傾斜した平面あるいは、光学素子平面と平行で深さあるいは高さの異なる面などを、少なくともその一部に含むことができる。またレリーフ構造は、格子構造とすることもできる。この格子構造は、波長以下の周期の格子や、光の半波長以上の周期の格子とすることができる。また、一方向に並んだ一次元格子や2方向以上の交差する二次元格子とすることもできる。
反射層は、観察側に接する材料より高い屈折率を有し、且つ、蒸着可能であれば特に限定されるものでなく、例えばアルミニウム、金、銀、プラチナ、ニッケル、スズ、クロム、ジルコニウム等の金属やこれらの合金等が挙げられる。また、酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛等の高屈折材料を含んでいてもよい。ただし、アルミニウムおよび銀は、可視光領域において反射率が特に高い点において好ましい。表示させる像を透明、不透明のどちらで見せたいかによっても材料の選定は異なり、例えば、IDカードやパスポートのような下地の印刷も見せたい場合には、透明反射層を選ぶ必要がある。
外力を加えたときに変形可能で、且つ、離間した層のレリーフ構造を一時的に埋めることを可能とする高弾性を備えた材料として、例えば、スチレン・ブタジエン共重合体、ポ
リノルボルネン、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソプレン、ブチルゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体、ニトリルゴム、シリコンゴム、ポリウレタン系樹脂が挙げられ、これら樹脂を単独または混合体で、必要であるならば加硫などの架橋処理を加えて用いる。これら樹脂は、樹脂単独では形状変化の速度、形状変化の変化率が小さいので、フィラーを分散することによって変化が助長され、上記効果を発現することができる。
第2層に用いられる気体は通常空気であるが、物理的安定性を求めて、「窒素ガス」等を充填してもよい。また、その閉じ込められた気体の熱膨張係数は、気体の状態方程式によりほぼ一定であるが、そのことは空隙内に常圧(1気圧=0.1MPa)の気体を充填した場合であって、この充填時にm倍の気圧にて充填すると、その熱膨張係数はm倍となる。この圧力を、5倍を超えて設定すると、第1層および第3層において歪みや接合部分の剥離現象が発生するため不適である。
着色層は、色材による着色層のほか、光の干渉構造であって良い。高屈折膜と低屈折膜を交互に重ね合わせた干渉膜の原理は、例えば、特願2007-505509号公報に記載されているような多層干渉膜を利用してよい。また、コレステリック液晶を利用した干渉構造であってもよい。また、レリーフ構造によって光を干渉させることも可能であり、これら干渉構造体を利用してもよい。
2 第1層
3 第2層
4 第3層
5 反射層
6 第4層
7 着色層
8 第5層
9 吸収層
10 細孔
11 接着要素
21 第1レリーフ領域
22 像
23 導電膜層
41 第2レリーフ領域
42 像
61 第3レリーフ領域
62 像
211 第1領域
212 第2領域
611 第3レリーフ第1領域
612 第3レリーフ第2領域
IL 入射光
EL 射出光
θα、θβ 傾斜角
θ1、θ3 入射角
θ2、θ4 射出角
θi 入射光と垂線Nが為す角
θj、θk 垂線Nと垂線Pが為す角
n 屈折率
N 光学素子平面に対する垂線
P レリーフ構造の傾斜面に対する垂線
Claims (8)
- 少なくとも3層以上の積層体からなる光学素子であって、
光透過性を有する第1層、第2層、第3層がこの順に積層され、前記第1層と第2層との間にレリーフ構造が形成された第1レリーフ領域を少なくとも一部に有し、
前記第2層の少なくとも一部は気体であって、前記第1層と第3層の間に内包され、
前記第3層の少なくとも一部は樹脂または液体で構成され、
前記第1層の屈折率が前記第2層の屈折率よりも高く、
且つ、前記第1層と前記第3層の屈折率の屈折率差が±0.2以内であり、
前記第1レリーフ領域が、第1層側から特定角度で入射した光を全反射するような傾斜面を有し、
且つ、前記第1層および前記第3層の少なくとも一方がレリーフ構造を一時的に埋めることを可能とする高弾性である樹脂で構成されることを特徴とする光学素子。 - 前記第3層が、前記第2層との間にレリーフ構造が形成された第2レリーフ領域を少なくとも一部に有し、
前記レリーフ構造には表面形状に追従して反射層が設けられることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。 - 前記第3層に接するように第4層が設けられ、
前記第4層は第3層側もしくはその反対側の表面に、
レリーフ構造が形成された第3レリーフ領域を少なくとも一部に有し、
前記レリーフ構造には表面形状に追従して反射層が設けられ、
且つ、前記第3レリーフ領域の少なくとも一部が、積層方向において前記第1レリーフ領域と重複することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光学素子。 - 前記第1レリーフ領域が第1領域と第2領域を有し、
前記第1領域と前記第2領域が光学素子平面に対し異なる角度で傾斜した斜面を有し、
且つ、光学素子を観察する側の特定角度から入射した光を前記第1領域は全反射し、
前記第2領域は透過することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の光学素子。 - 前記第3層を構成する樹脂が液体に対して膨潤特性を有し、
且つ、前記第1層に層を貫通する細孔が多数設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の光学素子。 - 少なくとも3層以上の積層体からなる光学素子であって、
光透過性を有する第1層、第2層、第3層がこの順に積層され、前記第2層と第3層との間にレリーフ構造が形成されたレリーフ領域を少なくとも一部に有し、
前記第1層はレリーフ構造を一時的に埋めることを可能とする高弾性である樹脂で構成され、
前記第2層の少なくとも一部は気体であって、前記第1層と第3層の間に内包された表示体であって、
前記第3層の前記第2層とは反対側に光を吸収する吸収層が設けられ、
前記第1層、第2層、第3層は光透過性を有し、
前記第1層と第2層の屈折率が互いに異なり、
且つ、前記第1層と第3層の屈折率の屈折率差が±0.2以内であることを特徴とする光学素子。 - 前記第1層および第3層の第2層に面した側の表面の少なくとも一方において、
表面の形状に追従して離型層が設けられ、且つ、前記離型層の屈折率は前記第1層あるいは第2層の屈折率との屈折率差が±0.2以内であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の光学素子。 - 前記第1層と、第2層以降の層で気体あるいは液体を含まない最初の領域とは、
部分的に溶着しているか、または接着層を介して部分的に接合していることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の光学素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017237816A JP7031272B2 (ja) | 2017-12-12 | 2017-12-12 | 光学素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017237816A JP7031272B2 (ja) | 2017-12-12 | 2017-12-12 | 光学素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019105722A JP2019105722A (ja) | 2019-06-27 |
JP7031272B2 true JP7031272B2 (ja) | 2022-03-08 |
Family
ID=67061223
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017237816A Active JP7031272B2 (ja) | 2017-12-12 | 2017-12-12 | 光学素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7031272B2 (ja) |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN2547666Y (zh) | 2002-07-22 | 2003-04-30 | 赵煌雄 | 三维动感显示薄膜 |
JP2006134144A (ja) | 2004-11-08 | 2006-05-25 | Seiko Epson Corp | 指紋認証装置、及びicカード |
JP2009023236A (ja) | 2007-07-20 | 2009-02-05 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | ホログラムパターン付きフィルム及びホログラムパターン付き容器 |
JP2010099929A (ja) | 2008-10-23 | 2010-05-06 | Toppan Printing Co Ltd | セキュリティフィルム、転写箔及び印刷物 |
JP2014052527A (ja) | 2012-09-07 | 2014-03-20 | Toppan Printing Co Ltd | 表示体及び表示体付き物品とその真偽判定方法 |
JP2015060001A (ja) | 2013-09-17 | 2015-03-30 | 大日本印刷株式会社 | 情報担持体および画像情報形成方法 |
WO2017138536A1 (ja) | 2016-02-09 | 2017-08-17 | 凸版印刷株式会社 | 偽造防止用の光学素子及び情報記録媒体 |
WO2017170886A1 (ja) | 2016-03-30 | 2017-10-05 | 凸版印刷株式会社 | 偽造防止用光学素子及び情報媒体 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1035149A (ja) * | 1996-07-19 | 1998-02-10 | Toppan Moore Co Ltd | 複写シート組 |
-
2017
- 2017-12-12 JP JP2017237816A patent/JP7031272B2/ja active Active
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN2547666Y (zh) | 2002-07-22 | 2003-04-30 | 赵煌雄 | 三维动感显示薄膜 |
JP2006134144A (ja) | 2004-11-08 | 2006-05-25 | Seiko Epson Corp | 指紋認証装置、及びicカード |
JP2009023236A (ja) | 2007-07-20 | 2009-02-05 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | ホログラムパターン付きフィルム及びホログラムパターン付き容器 |
JP2010099929A (ja) | 2008-10-23 | 2010-05-06 | Toppan Printing Co Ltd | セキュリティフィルム、転写箔及び印刷物 |
JP2014052527A (ja) | 2012-09-07 | 2014-03-20 | Toppan Printing Co Ltd | 表示体及び表示体付き物品とその真偽判定方法 |
JP2015060001A (ja) | 2013-09-17 | 2015-03-30 | 大日本印刷株式会社 | 情報担持体および画像情報形成方法 |
WO2017138536A1 (ja) | 2016-02-09 | 2017-08-17 | 凸版印刷株式会社 | 偽造防止用の光学素子及び情報記録媒体 |
WO2017170886A1 (ja) | 2016-03-30 | 2017-10-05 | 凸版印刷株式会社 | 偽造防止用光学素子及び情報媒体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019105722A (ja) | 2019-06-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU2020202206B2 (en) | Optical element and information recording medium for counterfeit prevention | |
JP6677165B2 (ja) | 偽造防止用の光学素子 | |
RU2452627C2 (ru) | Видимый насквозь защитный элемент с микроструктурами | |
TWI526334B (zh) | 膜元件 | |
CN106715141A (zh) | 用于制造聚合物安全文件例如银行票据的改善的聚合物片材 | |
MX2012010975A (es) | Documento de seguridad con dispositivo de seguridad integrado y metodo de fabricacion. | |
JP7334414B2 (ja) | 光学素子、転写箔、および、認証体 | |
US11305575B2 (en) | Counterfeit-preventive optical element and information medium | |
CN1854944B (zh) | 具有光学可变效果的图案化结构 | |
JP4876853B2 (ja) | Ovd媒体、およびovd媒体を備える情報印刷物 | |
WO2017179685A1 (ja) | 積層体、個人認証媒体、および、積層体の製造方法 | |
JP2023160830A (ja) | 光学素子、転写箔、および、認証体 | |
KR102019054B1 (ko) | 다중 패턴 보안필름 및 이의 제조방법 | |
JP5740811B2 (ja) | 表示体及び表示体付き物品 | |
US11555952B2 (en) | Display and method of producing display | |
JP7031272B2 (ja) | 光学素子 | |
WO2018216700A1 (ja) | 情報記録体、および、個人証明体 | |
JP6164248B2 (ja) | 表示体及び表示体付き物品 | |
JP2011128269A (ja) | 画像形成体 | |
KR20190050168A (ko) | 마이크로 패턴을 가진 필름 및 이의 제조방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20201118 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20211020 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20211124 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20211227 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220125 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220207 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7031272 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |