JP2006133707A - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 主走査方向に平行する横線とこれに対して傾斜させて斜め線との組を有する位置検知用マークを用いて画像同士の位置ずれを検知する際に、同一色での横線と斜め線との中央部での間隔を、駆動ローラ5の周長(λ)に対してλ/8以下の関係に設定して横線、斜め線を構成するマークの書き込みスペースを確保しながら速度変動位相を一致させて位置検知用マークを形成することを特徴とする。
【選択図】 図9
Description
フルカラー画像を形成できる画像形成装置の一つとして、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の画像を作像する作像部をこれら各作像部からの画像を転写される際に用いられる転写体あるいは転写搬送部材の展張方向に沿って並置したタンデム方式と称される構成がある(例えば、特許文献1)。
従来、色ずれに関しての規定はないものの、目視により顕著な色ずれが確認されるのを防止するための位置ずれ量として、200μmを上限値として設定される場合がある(例えば、特許文献2)。
(1)スキュー
(2)副走査方向のレジストずれ
(3)副走査方向のピッチむら
(4)主走査方向の倍率誤差
(5)主走査方向のレジストずれ
ベルトに形成される位置ずれ検知用マークとしてのトナー像は、一例として、図7、8に示すように、主走査方向に平行なライントナー像(以下、横線という)とこの横線に対して傾斜したライントナー像(以下、斜め線という)とが用いられる場合がある(特許文献4)。
位置ずれ検知手段はその構成が図6に示されており、同図において位置ずれ検知手段100は、搬送ベルト3の移動方向と直角な方向に相当する主走査方向両端に配置されて発光部101と受光部102とを備え、搬送ベルト3上に形成された位置ずれ検知用マークPを検知する。なお、図7において符号4および5は、搬送ベルト3が掛け回されているローラであり、そのうちの符号5で示すローラは、搬送ベルト3を駆動する駆動ローラである。
つまり、位置検知用マークは、搬送ベルト3に対して形成される場合、搬送ベルト3における機械的な誤差が原因して発生する速度ムラの影響を受けて各マーク同士の位置がずれた状態で形成されることがあり、この位置ずれ誤差を曖昧にしておくと、上述した画像同士の位置ずれ量の上限値に近くなってしまう虞がある。
偏心量を有する駆動ローラ5が回転すると、本実施例の特徴を説明するために用いる図9に示すように搬送ベルト3は正弦的な速度変化を来す。
位置検知用マークは、図8に示したように、感光体の1周期分の移動量に対して複数個形成され、この場合には、感光体の半周毎に同一色の横線を形成するようにして感光体感での位置ずれ量が同じとなるようにしているが、形成される色毎の横線、斜め線の位置が上述した駆動ローラ5の速度変化によって異なっていることがある。
つまり、正弦的な速度変化において変化率の大きい部分で形成されたマークと変化率の小さい部分で形成されたマークとでは、所定の形成タイミングの位置からずれることになる。
そこで、色同士での位置検知用マークの形成スパンを大きく採ることで速度変化の位相を整合させた位置に位置決め用マークを形成することも考えられるが、この場合にはマークの検知時間が長くなるという新たな問題が発生する。
位置検知用マークの形成領域長さは、ベルトが倦装されているローラからの繰り出し量に相当するローラの周長によって決まる。このため、繰り出し量に対して位置ずれ検知用マークの数がうまく適合しない場合には、横線と斜め線との組を速度変動位相を整合させて構成することができない場合がある。これにより、速度変動位相を整合させて横線と斜め線との組を位置決めすることにより可能となる各組での位置ずれ検知が適正に行えなくなる虞がある。
また、転写体は、ベルトに対して各作像部において形成された各色の画像を重畳転写する1次転写工程と重畳された画像を記録シートに対して一括転写する2次転写工程とを実行される中間転写方式あるいは上記ベルトに担持された記録シートに対して各作像部で形成された画像を順次重畳転写する方式に適用される。
また、図1に示した画像形成装置の説明においては、主走査方向での倍率変化を考慮して画像書き込み位置のずれが生じるのを防止する構成が備えられており、以下、この構成を含めて説明する。
f′={1+(ΔtV/tan45°)/l}×f0
=(1+ΔtV/l)×f0 ・・・(1)
の式に基づいて画周波数を変更すれば、倍率誤差を補正できる。
位置ずれ補正制御部の構成を説明する前に位置ずれ補正制御部に用いられる検知手段100について図6により説明すると次の通りである。
検知手段100は、発光部101と受光部102と発光部101および受光部102が収容され、位置検知用マークを構成する横線と斜め線とからの反射光が導入される形状のスリットが形成された遮光部103がベルト3側に配置されている。
図5において、位置ずれ補正制御部では、受光部102から得られた信号がAMP18によって増幅され、フィルタ19によってライン検知の信号成分のみを通過させ、A/D変換器20によってアナログデータからデジタルデータへと変換される。データのサンプリングは、サンプリング制御部22によって制御され、サンプリングされたデータは、FIFOメモリ21に格納される。ここでは1組の検知センサにおける構成のみを示したが、もう1組においても同様の構成をとる。
図9は、請求項1,2記載の発明に係る実施例を説明するために、駆動ローラ5の偏心による速度変動を示す図であり、同図において速度変動は正弦的な現象として現れる。
そこで、本実施例では、同一色の位置検知用マークを構成する横線と斜め線との中央部同士の形成間隔として、駆動ローラ5の速度変化率が小さくなる位相に合わせており、具体的には、駆動ローラ5の径から求められる周長(λ)に対してλ/8以下に設定している。
周長に対する形成間隔として、λ/2とした場合には、同一色の位置ずれ検知用マークのスパンが長くなり、λ/4とした場合には速度変化率が高くなること、そして、λ/8よりも小さい場合には、色毎の横線や斜め線を形成できるスペースが確保できないことを考慮して、上述した間隔関係を設定している。
つまり、駆動ローラ5の直径を20mmとして、位置ずれ量がどの程度となり、その量が色ずれが発現する200μmと比較してどの程度の関係となるかを実験した。
駆動ローラ5の周長(λ)は、πDにより求められるので、64mmであり、これに基づき、同一色での横線と斜め線との間隔を求めると、
64/8=8(mm)となる。
一方、駆動ローラ5の偏心量が0.1〜0.05mmであることを考慮して、最大値を用いた場合の周長方向での誤差率は、誤差量/ローラ径で求められるので、
0.1/20=0.005=0.5(%)となる。
この結果から、ベルト5の位置ずれ量(ΔX)を割り出すと、
ΔX=λ×0.005=0.04=40μmということになる。
このずれ量は、位置検知用マークを形成する感光体ドラム側での偏心量が30〜20μmであること、そして、ベルト5の伸びや蛇行によるずれ量が10〜20μmであることを踏まえても、位置ずれ誤差の総和が従来の上限値である200μmを大きく下回る結果が得られた。
本発明者は、本実施例を用いて、位置ずれ量の補正状態を実験したところ、図10に示す結果を得た。なお、図11は、図8に示した位置検知用マークの形成条件による位置ずれ状態を示している。
図10からも明らかなように、本実施例においては、位置検知用マークの横線と斜め線との形成間隔を設定するだけの構成により位置ずれ量を低減することができ、これにより、位置ずれ量が大きいことによる画像形成時での位置ずれ量の補正を極端に大きなものからではなく小規模な補正ですませることが可能となる。
本実施例は、請求項2記載の発明の実施例であり、図12においてその内容を説明すると次の通りである。
本実施例では、同一色の位置検知用マークを構成する横線と斜め線との間隔を駆動ローラ5の1周長にほぼ一致させた位相に合わせたことを特徴としている。
本実施例によれば、駆動ローラ5の1周長毎に横線と斜め線とが形成されるので、横線と斜め線との速度変動位相が一致することになる。これにより、速度変動位相が異なる場合と違って、横線と斜め線との位置ずれを殆どない状態で形成することができる。
本実施例では、検知タイミングを上述した横線と斜め線とが位置ずれ検知手段100を通過するタイミングに合わせるようになっており、このタイミングの設定は、駆動ローラ5の駆動用として用いられるステッピングモータの初期位置からのステップ数の割り出しで実行される。
図13は、本実施例の原理を示す模式図であり、同図において、位置検知用マークとして用いられる横線と斜め線との組のいずれか同士を対象として、横線と斜め線との間隔を駆動ローラ5の1周長に一致させている。
本実施例においては、図12に示した実施例と同様に、駆動速度位相が一致した位置に横線、斜め線がそれぞれ形成されることになるので、横線と斜め線との位置ずれが殆どない状態で形成される。この実施例においても、検知タイミングが上記横線と斜め線との形成位置に応じて設定される。
図14は、本実施例の特徴を説明するための模式図であり、同図において、位置検知用マークとして用いられる横線と斜め線のが奇数個形成される場合には、線と斜め線との組が駆動ローラ5の周長の2倍(ローラの2回転分)の領域でベルト3上に形成される。特に、奇数個の位置検知用マークを形成する場合としては、複数色の画像形成が行われる際にルト3上で連続して位置検知用マークを検知し、その平均値によって位置ずれ量を割り出す場合が相当している。
つまり、一つの組の横線、斜め線の距離を駆動ローラ5の1周長よりも長くすると、速度変動位相が一致する周期毎にマークを形成でき、これによって、速度変動の影響を受けないで済むが、位置検知用マークの長差が長く必要となる。このため、検知時間が長くなる虞がある。
本実施例では、横線と斜め線との間隔を同じとし、1組目の横線と2組目先の3組目の斜め線とを駆動ローラ5の速度変動位相が一致する位置に形成すると、周長内でのマーク数が多くなることでマーク間での間隔が小さくでき、これにより検知時間を短縮することができる。
図15は、本実施例の特徴を説明するための模式図であり、同図において、N個の横線と斜め線との組を駆動ローラの周長の2倍(ローラの2回転分)にほぼ等しい領域でベルト3上に横線、斜め線を形成し、そして、形成領域内で同じ速度変動位相の位置に必ず横線と斜め線との組ができるように、形成位置をずらす(スキップ)させることを特徴としている。
つまり、図15において周長の2倍にほぼ等しい領域で速度変動位相が一致する位置の間隔でそれぞれ1組目から6組目までの横線、斜め線を形成すると、4番目の横線が速度変動位相において速い位置で位相が一致する1番目の横線と同じ位置に形成されることになる。この場合には、速度変動位相が一致する箇所に設けた横線と斜め線と組み合わせにより主および副走査方向での位置ずれ量の検知ができないので、1番目の横線の形成位置の次の速度変動位相が一致する位置である1番目の斜め線の形成位置までスキップして4番目の横線を形成する。これにより、速度変動位相が一致する位置には、主走査方向お余に副走査方向での位置ずれの検知対象となる横線と斜め線との組が常に位置することになり、速度変動の影響を受けることなく位置ずれ量の検知が行えることになる。
図16は、本実施例の特徴を説明するための模式図であり、同図において本実施例は、位置検知用マークとして用いられる横線と斜め線とが偶数個である場合に横線と斜め線との組が駆動ローラ5の周長の2倍(ローラの2回転分)とほぼ等しい領域長さでベルト3上に形成する一方、N個の横線、斜め線のく見事に横線と斜め線との作像順序を変更することを特徴としている。
つまり、図16において、1番目から4番目の横線、斜め線の組を形成する場合、2番目の斜め線が形成された後、1番目の横線と速度変動位相が一致する位置には3番目の横線が形成されることになるが、この場合、図16(B)に示すように、3番目の横線と斜め線との形成順序を反転させるように変更する。
これにより、1番目の横線の形成位置と速度変動位相が行う位置には、3番目の斜め線が形成されることになり、速度変動位相が一致する位置に横線と斜め線とが形成されることになる。
2 転写紙
3 搬送ベルト
4,5 搬送ローラ
7 感光体ドラム
8 帯電器
9 露光器
10 現像器
13 転写器
14 定着器
15 発光部
18 AMP
19 フィルタ
20 A/D変換器
21 FIFOメモリ
22 サンプリング制御部
23 I/Oインターフェース
24 データバス
25 CPU
26 アドレスバス
27 ROM
28 RAM
29 発光量制御部
30 書込制御板
100 位置ずれ検知手段
Claims (13)
- 複数の色の画像作像位置を、転写体若しくは転写搬送体上に形成される主走査方向およびこの方向に対して傾斜させてそれぞれ形成された横線および斜め線を有する位置検知用マークの検知タイミングに基づき位置ずれ量を割り出し、その位置ずれ量に応じて作像位置を調整する画像形成方法において、
主走査方向および副走査方向での色毎の位置検知用マークのうちで、同一色の位置検知用マークを構成する、前記横線と斜め線との中央部同士の間隔を、前記転写体若しくは転写搬送体の駆動源として用いられるローラで発生する速度変化の変化率が小さくなる位相に合わせたことを特徴とする画像形成方法。 - 複数の色の画像作像位置を、転写体若しくは転写搬送体上に形成される主走査方向およびこの方向に対して傾斜させてそれぞれ形成された横線および斜め線を有する位置検知用マークの検知タイミングに基づき位置ずれ量を割り出し、その位置ずれ量に応じて作像位置を調整する画像形成方法において、
主走査方向および副走査方向での色毎の位置検知用マークのうちで、同一色の位置検知用マークを構成する、前記横線と斜め線との中央部同士の間隔を、前記転写体若しくは転写搬送体の駆動源として用いられるローラの径から得られる周長(λ)に対して、λ/8以下に設定したことを特徴とする画像形成方法。 - 請求項1または2記載の画像形成方法において、
同色の横線と斜め線との間隔を前記駆動源として用いられるローラの1周長とほぼ一致する位相に合わせたことを特徴とする画像形成方法。 - 請求項3記載の画像形成方法において、
前記ローラの1周長とほぼ一致する位相に相当するタイミングで前記横線と斜め線とを対象として検知することを特徴とする画像形成方法。 - 請求項1または2記載の画像形成方法において、
前記転写体若しくは転写搬送体に形成される位置検知用マークのうちのいずれかの横線と斜め線との間隔を、前記駆動源として用いられるローラの周長に一致させたことを特徴とする画像形成方法。 - 請求項5記載の画像形成方法において、
前記ローラの周長に一致するタイミングで横線と斜め線とを対象として検知することを特徴とする画像形成方法。 - 複数の色の画像作像位置を、転写体若しくは転写搬送体上に形成される主走査方向およびこの方向に対して傾斜させてそれぞれ形成された横線および斜め線を有する位置検知用マークの検知タイミングに基づき位置ずれ量を割り出し、その位置ずれ量に応じて作像位置を調整する画像形成方法において、
位置検知用マークとして用いられる横線、斜め線の組が奇数個である場合、横線と斜め線との組が、前記転写体若しくは転写搬送体の駆動に用いられるローラ周長の2倍(前記ローラの2回転分)にほぼ等しい領域で前記転写体若しくは転写搬送体に形成されていることを特徴とする画像形成方法。 - 請求項7記載の画像形成方法において、
前記横線、斜め線は、異なる色毎に設けられていることを特徴とする画像形成方法。 - 複数の色の画像作像位置を、転写体若しくは転写搬送体上に形成される主走査方向およびこの方向に対して傾斜させてそれぞれ形成された横線および斜め線を有する位置検知用マークの検知タイミングに基づき位置ずれ量を割り出し、その位置ずれ量に応じて作像位置を調整する画像形成方法において、
N個の横線と斜め線との組を対象として、前記転写体若しくは転写搬送体の駆動に用いられるローラの周長の2倍(ローラの2回転分)とほぼ等しい領域で前記転写体若しくは転写搬送体に形成され、かつ、N個の横線、斜め線毎に前記ローラ周長の1/2N分に相当する位相だけずらして間隔を設定した状態で横線、斜め線の組を形成することを特徴とする画像形成方法。 - 複数の色の画像作像位置を、転写体若しくは転写搬送体上に形成される主走査方向およびこの方向に対して傾斜させてそれぞれ形成された横線および斜め線を有する位置検知用マークの検知タイミングに基づき位置ずれ量を割り出し、その位置ずれ量に応じて作像位置を調整する画像形成方法において、
位置検知用マークとして用いられる横線、斜め線が偶数個である場合、横線と斜め線との組が前記転写体若しくは転写搬送体の駆動に用いられるローラ周長とほぼ等しい領域で前記転写体若しくは転写搬送体に形成され、N個の横線、斜め線の組毎に横線と斜め線との作像順序を変更することを特徴とする画像形成方法。 - 請求項1乃至10のうちの一つに記載の画像形成装置。
- 請求項11記載の画像形成装置において、
複数の作像部が前記転写体若しくは転写搬送体の延長方向に並置されている構成を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項11記載の画像形成装置において、
前記転写体若しくは転写搬送体は、前記作像部からの画像が直接転写あるいは表面に担持した記録媒体に作像部からの画像が順次転写される構成であることを特徴とする画像形成装置。
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