JP4067918B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、感光体ドラムと、光ビームにより感光体ドラムを主走査方向に走査露光して感光体面上に画像を形成する露光部とを複数組備え、その各組の感光体面上にそれぞれ形成した画像を重ね合わせて多重画像を形成可能な画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このように、感光体ドラムと露光部とを複数組備え、その各組の感光体面上にそれぞれ形成した画像を重ね合わせて多重画像を形成可能とした画像形成装置は、従来よりある(例えば、特許文献1参照)。
また、同様に感光体ドラムと露光部とを複数組備え、さらにその各感光体ドラムの表面の位置の径方向の変位を検出する変位計をも備えた画像形成装置もある(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−249523号公報(第5−9頁、図1、図8、図11)
【特許文献2】
特開平6−250474号公報(第3−4頁、図1、図3)
【0004】
近年、電子写真方式の画像形成装置は、市場からの要求に伴いカラー複写機やカラープリンタ等、カラーの画像を形成可能なものが多くなってきている。
このようなカラーの画像形成装置には、1つの感光体のまわりに複数色のトナーを扱う各現像装置をそれぞれ設け、それらの現像装置で異なる色のトナーを重ね合わせるように付着させて感光体上に複数色の合成トナー画像を形成し、そのトナー画像をシートに転写してカラー画像を形成する、いわゆる1ドラム型のものがある。
また、複数の感光体を並べて配置し、その各感光体にそれぞれ個別に現像装置を設け、各感光体上にそれぞれ異なる色の単色トナー画像を形成し、その単色トナー画像をシートに順次重ね合わせるように転写してカラーの合成トナー画像を形成する、特許文献1,2に記載されているようなタンデム型のものもある。
【0005】
その特許文献1には、一直線に配置したシアン,マゼンタ,イエロー,ブラック用の各感光ドラムと、その各感光ドラムに対応させてそれぞれ配設したレーザ露光装置とを設けると共に、各感光ドラム間の距離を感光ドラムの周長と同一に構成し、各感光ドラムの基準半径に対する偏心Δrの位置の回転方向の位相を各感光ドラム間で揃えて同位相にすることにより、各色の画像間で色ずれが発生しないようにした点が記載されている。
また、この特許文献1には、第2実施形態として、各色用の感光ドラムの側面にマークを偏心Δrの位置にそれぞれ設けると共に、そのマークを検出する手段を設け、各感光ドラムのマークの位置が同位相になるように各感光ドラムを駆動する各駆動モータを制御するようにした点も記載されている。
さらに、特許文献2には、4つのドラム状の感光体を直線状に配置し、その各感光体の表面近傍にその表面の位置の変位(長径部と短径部)を検出する変位計をそれぞれ設けると共に、その各感光体を独立して回転駆動するモータをそれぞれ設け、各感光体の長径部と短径部の位置が回転方向で一致する位相になるように各モータをそれぞれ回転させるようにして、カラー画像の色ずれが目立たないようにする点が記載されている。
【0006】
このようなタンデム型のカラー画像形成装置は、1ドラム型のカラー画像形成装置と比較すると、感光体や現像装置等の数が増えるため装置が大型化し、コストが高くなるという欠点はあるが、画像形成の高速化が容易であるという利点がある。特に最近は、フルカラーもモノクロ並みの画像処理スピードが要求されるようになってきているので、カラー画像形成装置はタンデム型が注目されている。
このタンデム型の画像形成装置には、各感光体上の画像をシート搬送ベルト上を搬送されるシートに転写装置により順次転写していく直接転写方式のものと、各感光体上の画像を1次転写装置により一旦中間転写体に順次重ね合わせ状態に転写し、その後でその中間転写体上の重ね合わせ画像を2次転写装置によりシートに一括転写する間接転写方式のものとがある。
そして、いずれの方式の画像形成装置においても、各感光体の帯電させた表面に光を照射することにより露光してそこに潜像を形成する露光部が、各感光体に対応してそれぞれ設けられている。
【0007】
このような、従来の電子写真方式の画像形成装置に用いられる露光装置としては、例えば図12に示すようなレーザ光を使用するレーザ露光装置がある。
このレーザ露光装置は、レーザ発信機101から照射したレーザ光が、コリメートレンズ102a、シリンドリカルレンズ102bを経てポリゴンミラー103に入射してそこで反射し、その反射したレーザ光がさらにfθレンズ104を経て、感光体ドラム200の表面で結像する。そして、ポリゴンミラー103が矢示E方向に回転することで、レーザ光が感光体ドラム200の表面を矢示G方向に走査する。
このような露光装置においては、図12において感光体ドラム200の表面となる結像位置が深度方向(矢示J方向)に変化すると、それに伴って感光体ドラム200上の走査位置も主走査方向(同図で上下方向)に変化する。
ここで、感光体ドラム200の表面とレーザ光のなす角度をθとしたときに、感光体ドラム200が深度方向にΔr変化したときには、その感光体ドラム200の表面上の結像位置(走査位置)の走査方向の変化量(画像のズレ量)Δxは、数1となる。
【0008】
【数1】
Δx=Δr/(tanθ)
【0009】
ここで、図12から明らかなように、変化量Δxは感光体ドラム200の端部で最大(Δxmax)となる。また、θ=90°のところでは、結像位置(走査位置)が深度方向にずれたとしても走査方向の変化はない(Δx=0)。
その結像位置が変化する要因としては、感光体ドラム200の径方向の振れや偏心がある。そこで、図13を使用して、感光体ドラム200の理想の回転軸線201(偏心ゼロ)に対して、実際に回転させる回転軸線202がΔrだけずれがあるときを例にとって説明する。
図13に示すように、理想の回転軸線201に対し、実際の回転軸線202が平行して感光体ドラム200の径方向にずれているときは、図14に示すように画像を形成した転写紙P上には、画像として形成された左右の縦線55a,55bは対称に感光体ドラム200の周長Lsの周期で波打って形成される。
なお、図14では転写紙Pの送り方向を矢印Dで示している。また、縦線55cは波打ちがないときの縦線の画像を示している。
一方、図15に示すように、理想の回転軸線201に対し、実際の回転軸線202がクロスするようにずれているときは、図16に示すように画像を形成した転写紙P上には、画像とした左右の縦線56a,56bが平行な状態で、感光体ドラム200の周長Lsの周期で波打って形成される。なお、この図16においても、転写紙Pの送り方向を矢印Dで示している。また、縦線56cは波打ちがないときの縦線の画像を示している。
ここで、図13に示した回転軸線のずれの場合と、図15に示した回転軸線のずれの場合のそれぞれ回転軸線のずれ量をΔrとすると、画像ずれの最大値Δxmaxは画像両端で数2となる。なお、数2におけるθmaxとは、図12に示したように感光体ドラム200の端部付近における感光体ドラム200の表面とレーザ光とのなす角度である。
【0010】
【数2】
Δxmax=Δr/(tanθmax)
【0011】
ところで、感光体ドラムの径方向の振れや偏心は、通常のものでは部品として所定の精度内に収めるようにしている(この場合はΔrmax内)。そこで、前述した複数の感光体ドラムを有するタンデムタイプの画像形成装置において、各感光体ドラムの偏心量がΔrmaxであったとすると、そのΔrmaxの偏心状態によっては発生する波打ちの位相が逆転することがあるので、感光体ドラムの組付けの具合によっては画像ずれの最大値は数3になる。
【0012】
【数3】
Δxmax=2×Δrmax/(tanθmax)
【0013】
また、図13に示した実際の回転軸線202が、図示の状態とは異なって理想の回転軸線201に対してクロスすることなく斜めに非平行にある偏心状態のときには、図18に示すように転写紙P上に形成された画像は、左右の縦線57a,57bで振幅差(画像ずれの最大値ΔxmaxとΔXmaxの差)を持ち、それが感光体ドラムの周長Lsの周期で波打つようになる。
つまり、この場合には左右の画像のズレ量に差が生じるようになり、そのズレ量の差(ΔxmaxとΔXmaxの差)は理想の回転軸線201と実際の回転軸線202とのズレ量Δrが大きい程大きくなる。なお、図18では、理想の回転軸線に対して傾斜した実際の回転軸線のズレ量Δrが小さい方の画像のズレ量をΔxmax、ズレ量Δrが大きい方の画像のズレ量をΔXmaxとしている。
このように、感光体ドラムは加工精度により外周面に偏心が生じて実際の回転軸線が理想の回転軸線に対して一致しなくなると、その感光体ドラムを使用して転写紙上に形成した画像には、主走査方向の位置で部分的に画像の倍率が異なってしまう倍率変動が生じる。
そこで、従来の複数の感光体を備えた画像形成装置には、前述した特許文献1,2のように、各感光体の最大偏心位置の回転方向の位相をそれぞれ一致させ、それによりフルカラー画像を形成した際でも色ずれが目立たないようにしたりしている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1,2に記載されている画像形成装置は、各感光体における最大偏心位置(最小偏心位置でもよい)の回転方向の位相をそれぞれ一致させるので、確かに図13で説明したように感光体ドラムの実際の回転軸線が理想の回転軸線に対して平行にずれているときには、形成されて重ね合わされた各色の画像の色ずれは目だたないようにすることができる。
すなわち、実際の回転軸線が理想の回転軸線に対して平行にずれているときには、図14で説明したように転写紙上の画像の波打ちが左右の縦線で対称となるため、その偏心位相に対応して書き込みタイミングと書き込みクロック周波数を変えることにより主走査方向の倍率補正を行えば、図19に示すように縦線55a,55bの画像に波打ちがなくなって良好な画像が得られる。
ところが、図15に示したように、実際の回転軸線が理想の回転軸線に対してクロスするようにずれているときに、特許文献1,2に記載されている方法を実施すると、図17に示すように位相合わせを行った側の端部の縦線55a,56aは殆ど重なって色ずれはなくなるが、それと反対側の縦線55b,56bは、2×Δxmaxといった最大の色ずれが発生してしまうようになる。
【0015】
この2×Δxmaxの最大色ずれを防ぐためには、感光体の実際の回転軸線を理想の回転軸線に対して平行にするための作業が必要となる。その場合、感光体の前後(長手方向の両端)の軸受部(駆動伝達部)が感光体本体部に対して分離できる構成になっているものでは、装置奥側に通常は位置する感光体駆動伝達部の偏心の方向を確認し、その方向に合わせて感光体前側の偏心位置の回転方向の位相を合わせなければならない。
ところが、後側の感光体駆動伝達部は、そこに最大偏心位置を示す目印がマーキングされていたとしても、その目印は装置の奥側であることに加えて周囲は暗いため、それを確認するのは非常に難しい。また、トナー等で目印が汚れていたときには、それを確認するのは一層難しくなる。したがって、従来のものでは感光体の前後の偏心方向を合わせて、感光体の実際の回転軸線を理想の回転軸線に平行にする作業は極めて難しかった。
【0016】
また、フルカラーの画像を形成可能な画像形成装置には、複数の感光体がそれぞれ独立したモータで駆動されるようになっているタンデム型のカラー装置もある。このようなカラー画像形成装置では、単色での印字の際には他の使用しない色用の作像系(感光体)は一般的に停止させ、それによりトナーの無駄な消費を防ぐと共に、感光体等の疲労を防止するようにしている。
このような構成の画像形成装置では、感光体前後の偏心状態を実際の回転軸線が理想の回転軸線に対して平行になるように調整できたとしても、例えば黒(K)の単色でユーザが画像形成を行うと、その画像形成時には他の色の画像を形成するイエロー(Y)用の感光体と、マゼンタ(M)用の感光体と、シアン(C)用の感光体はそれぞれ停止状態にあるため、K色用の感光体の最大偏心位置とY,M,Cの各色用の感光体の最大偏心位置との位相が、偶然に一致するとき以外は殆どの場合においてずれてしまうようになる。
したがって、その後においてフルカラー画像を形成すると、K色の画像とY,M,C色の各画像とで感光体の偏心に伴う位置ズレが発生してしまうようになる。
この発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、感光体ドラムの実際の回転軸線が理想の回転軸線に対して平行にずれている場合のみでなく傾斜した状態でずれている場合であっても、2色以上の画像を重ね合わせても色ずれの無い高品位な画像が得られるようにすることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、感光体ドラムと、光ビームにより感光体ドラムを主走査方向に走査露光して感光体面上に画像を形成する露光部とを複数組備え、その各組の感光体面上にそれぞれ形成した画像を重ね合わせて多重画像を形成可能な画像形成装置において、
上記複数の各感光体ドラムにそれぞれ対応させてその各感光体ドラムの外周面の主走査方向両端部の各偏心量をそれぞれ検出する偏心量検出手段を複数設けると共に、各感光体ドラムの上記両端部の偏心量を上記偏心量検出手段によりそれぞれ全周に亘って検出し、その検出した各偏心量により上記各感光体ドラムの偏心状態を判断し、その判断した偏心状態に応じて各感光体ドラムに形成する画像の主走査方向の倍率変動誤差偏差を補正して基準の倍率にする補正手段を設ける
その補正手段は、上記各感光体ドラムの回転の周期を所定回転角度ごとに分けた複数本の主走査方向のラインを、それぞれ複数の領域に分割し、各感光体ドラムに対して上記判断した偏心状態に応じて上記各主走査方向のラインの各領域ごとに部分倍率補正値を求め、その各領域ごとに部分倍率変動誤差を補正することによって、上記各感光体ドラムに形成する画像の主走査方向の倍率変動誤差偏差を補正する手段である。
さらに、上記補正手段は、上記各感光体ドラムの偏心状態の判断を、各感光体ドラムが理想の回転軸線に対して実際の回転軸線が、次の(1)〜(3)のいずれであるかを判断することによって行うようにするとよい。
(1)平行して該感光体ドラムの径方向にずれている偏心状態。
(2)クロスするようにずれている偏心状態。
(3)クロスしていなくても非平行の状態にある偏心状態。
【0018】
上記各偏心量検出手段は、感光体ドラムの外周面の近傍に非接触でそれぞれ配置するとよい。また、偏心量検出手段は、各感光体ドラムの回りにそれぞれ設けた現像ユニット又はドラムクリーニングユニットに取り付けるとよい。
さらに、その偏心量検出手段による偏心量の検出は、少なくとも感光体ドラムの交換時及び現像ユニット又はドラムクリーニングユニットの交換時には行うようにするとよい。
上記偏心量検出手段は、各感光体ドラムを回転可能に支持する両側の支持板にそれぞれ設けるとよい。また、その偏心量検出手段は、各感光体ドラムに対応する各露光部の光ビームの主走査方向の延長上にそれぞれ設けるとよい。
偏心量検出手段を現像ユニット又はドラムクリーニングユニットに取り付けた上記画像形成装置において、各感光体ドラム上のトナー画像の画像濃度を検出するPセンサを上記現像ユニット又はドラムクリーニングユニットにそれぞれ設け、各露光部が各感光体ドラムにそれぞれ照射する光ビームの照射位置からPセンサによる感光体ドラム上の画像濃度検出位置までの角度と、その画像濃度検出位置から偏心量検出手段による偏心量の検出位置までの角度とからその偏心量の検出位置から上記光ビームの照射位置までの角度を割り出す手段を設けるとよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の一実施形態例である画像形成装置の作像部を示す構成図、図2は同じくその画像形成装置の一例としてカラーの画像形成装置を示す全体構成図である。
図2に示すカラーの画像形成装置は、装置本体1の略中央に4個の感光体ドラム26Y,26M,26C,26Kを複数並べて配置した画像形成部20を有しており、その画像形成部20のすぐ下方に複数の給紙トレイ22を備えた給紙部2を配置している。なお、この給紙部2には、必要に応じて別の給紙装置を増設することもできるようになっている。
また、画像形成部20の上方には原稿を読取る読取部23を、画像形成部20の図2で左側には排紙収納部24をそれぞれ設けており、その排紙収納部24には画像形成された転写紙Pが排紙収納される。
画像形成部20には、複数のローラ間に張装されて矢示A方向に回動するベルト状の中間転写ベルト25が設けられており、その中間転写ベルト25の回りには図示のように4個の感光体ドラム26Y,26M,26C,26Kを中間転写ベルト25の移動方向に沿って並べて配置している。
なお、この感光体ドラム26Y,26M,26C,26K(以下、特定しない場合には単に感光体ドラム26と云う)は同一のものであり、その表面に形成するトナー像の色のみが異なる。
【0020】
その各感光体ドラムの回りには、図1に明示するように感光体ドラムの表面を帯電処理する各帯電装置62と、各感光体ドラムの表面に形成された静電潜像を各色のトナーで可視像化する現像ユニット63Y,63M,63C,63K(以下、特定しない場合には単に現像ユニット63と云う)と、その各感光体ドラム上のトナー像(可視像)を中間転写ベルト25に転写した後に各感光体ドラム上に残った残留トナーを除去回収する各ドラムクリーニングユニット64をそれぞれ設けている。
この画像形成部20の上部には、入力される画像信号に応じて光変調された光ビームにより各感光体ドラムを主走査方向に走査露光して感光体面上に画像(潜像)を形成する露光部を複数(4個)備えた露光装置7を設けており、その露光部は感光体ドラム26Y,26M,26C,26Kにそれぞれ対応している。それにより、その各感光体面上にそれぞれ形成した画像を中間転写ベルト25上に重ね合わせて多重画像を形成可能にしている。
また、この画像形成装置は、図2に示したように画像形成部20の転写紙搬送上流側にレジストローラ33を、その画像形成部20の転写紙搬送下流側に定着装置28をそれぞれ設け、そのレジストローラ33により転写紙のスキュー補正を行うと共に、その転写紙を感光体ドラム上の画像とタイミングをとって給紙するようにしている。また、転写紙上に転写したトナー像を定着装置28により定着処理するようにしている。
この定着装置28の下流側には、その定着装置28を通過した転写紙を排紙収納部24上に排出する排紙ローラ41を設けている。
なお、図2で3は、原稿を自動的にコンタクトガラス31上に搬送する自動原稿搬送装置である。
【0021】
このカラーの画像形成装置は、フルカラーの画像形成動作を開始させると、画像形成部20の各帯電装置62により帯電された感光体ドラム26Y,26M,26C,26K上の各帯電面が露光装置7により、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の各色に対応した走査光により露光され、そこに潜像が形成される。
その露光装置7による各感光体ドラム26Y,26M,26C,26Kへの書き込みは、読取部23に設けられているコンタクトガラス31上にセットした原稿の画像を、原稿照明用光源とミラーからなる読み取り走行体32a、32bが図2で左右方向に往復移動することにより読み取り走査を行って、レンズ34の後方に設置されているCCD35に画像信号として読み込まれた画像情報を基にして行われる。
すなわち、CCD35に読み込まれた画像信号は、デジタル化されて画像処理され、その画像処理された信号に基づいて、露光装置7内のレーザダイオードの発光により、感光体ドラム26Y,26M,26C,26Kの各表面を露光して、そこに静電潜像を形成する。
その際、レーザダイオードからの光は、ポリゴンミラーやレンズを介して各感光体ドラムに至る。
【0022】
このようにして、各感光体ドラム26Y,26M,26C,26K上にそれぞれ形成された各潜像は、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の4つの色にそれぞれ対応した現像ユニット63Y,63M,63C,63Kにより現像され、トナー像となる。
そのトナー像は、最初に感光体ドラム26Y上のイエロー色の画像が、図2の矢示A方向に回動している中間転写ベルト25上に転写され、次にそのイエロー色の画像が感光体ドラム26Mの位置まで移動したときに、そこにマゼンタ色の画像を重ね合わせて転写する。そのマゼンタ色の画像を転写した部分が感光体ドラム26Cの位置まで移動したときに、そこにシアン色の画像を重ね合わせて転写し、さらにそのシアン色の画像を転写した部分が感光体ドラム26Kの位置まで移動したときに、そこにブラック色の画像を重ね合わせて転写する。
そして、そのイエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの4色重ね合わせ画像が中間転写ベルト25の回動により転写ローラ51のある転写位置まで移動すると、そのタイミングに一致するように同期がとられて給紙された転写紙に、転写ローラ51により一括転写される。このように、このカラー画像形成装置は、中間転写ベルト25が1回動して1つのカラー画像を形成する作像プロセスを行う。
【0023】
そして、その中間転写ベルト25上の4色重ねのトナー像が転写紙に一括転写された後は、その中間転写ベルト25上に残留するトナーが中間転写クリーニング装置52により除去回収される。
トナー像が定着されて定着装置28を通過した転写紙は、それが片面画像形成であるときには排紙ローラ41により排紙収納部24に排出される。
また、両面画像形成の指示が出されているときには、定着装置28と排紙ローラ41との間の搬送経路上に設けている分岐爪43により、転写紙が画像形成部20の下側に配設している両面装置29に送り込まれ、それが反転されて再びレジストローラ33に搬送され、今度は第2面に画像が形成された後に排紙ローラ41により排紙収納部24上に排出される。
一方、転写紙を給紙する給紙部2には、各給紙段ごとに給紙装置4がそれぞれ設けられている。
その各給紙段の給紙装置4は、転写紙Pを積載する転写紙積載手段であり、図2の矢示B方向に回動可能な底板5と、その底板5上に積載された転写紙Pを同図で反時計回り方向に回転することにより給紙する給紙手段であるピックアップコロ6と、そのピックアップコロ6により給紙された転写紙Pが複数枚であったときにはそれを1枚に分離するフィードコロとリバースコロとからなる分離手段8とを備えている。
【0024】
この画像形成装置は、図1に示したように4個の各感光体ドラム26Y,26M,26C,26Kにそれぞれ対応させて、その各感光体ドラムの外周面の主走査方向両端部の径方向に生じる各偏心量をそれぞれ測定する偏心量検出手段である偏心量検出器11a,11b,11c,11d,11e,11f,11g,11h(以下、特定しない場合には、単に偏心量検出器11と云う)を設けている。また、その各感光体ドラム26の両端部の偏心量を各偏心量検出器11によりそれぞれ検出し、その検出した各偏心量に応じて各感光体ドラム26に形成する画像の主走査方向の倍率変動誤差偏差を補正して基準の倍率にする手段として機能する制御装置50を設けている。
偏心量検出器11a,11bは、この実施の形態では、図3に示すように感光体ドラム26Yの外周面の主走査方向(長手方向)両端部に対応させて現像ユニット63Yのケ−シング63aにそれぞれ固定している。
同様に、図1に示した偏心量検出器11c,11dを現像ユニット63Mのケ−シング63aに、偏心量検出器11e,11fを現像ユニット63Cのケ−シング63aに、偏心量検出器11g,11hを現像ユニット63Kのケ−シング63aにそれぞれ固定している。
【0025】
このようにして、偏心量検出器11a〜11hを、それぞれ対応する現像ユニット63Y,63M,63C,63Kの各ケ−シング63aに固定することにより、各感光体ドラム26の外周面の近傍に非接触でそれぞれ配置している。
それにより、各偏心量検出器11は、図4に示すように対応する各感光体ドラム26の露光装置7による光ビーム(レ−ザ)の照射位置Lpに対して感光体ドラム回転方向下流側の感光体外周面の検出位置Zpにおける偏心量(径方向の振れ量)を検出する。そして、その偏心量の検出位置Zpは、各感光体ドラム26ごとに前後端となる長手方向の両端部の2箇所としている。
なお、偏心量検出器11a〜11hは、それぞれ対応するドラムクリーニングユニット64(図1参照)に取り付けるようにしてもよい。
【0026】
各偏心量検出器11により偏心量がそれぞれ測定される各感光体ドラム26は、図3に示したように感光体本体38が感光体軸36に取り付けられていて、その感光体軸36の両側がベアリング37,37によりそれぞれ回転自在に支持されている。
また、各現像ユニット63Y,63M,63C,63Kの各ケ−シング63aには、図4に示すように各感光体ドラム26上のトナー画像の画像濃度を検出するPセンサ13をそれぞれ固定し、その取付位置を現像ローラ63bに対して感光体ドラム回転方向下流側としている。
そして、この画像形成装置は、露光装置7の各露光部が各感光体ドラム26にそれぞれ照射する光ビームの照射位置LpからPセンサ13による感光体ドラム26上の画像濃度検出位置Ppまでの角度θと、その画像濃度検出位置Ppから偏心量検出器11による偏心量の検出位置Zpまでの角度θとから、その偏心量の検出位置Zpから光ビームの照射位置Lpまでの角度θを割り出す手段を設けている。そして、その手段としては、この実施の形態では図1に示した制御装置50が機能する。
なお、Pセンサ13は、通常の電子写真方式の画像形成装置における作像部の構成には存在するセンサである。
【0027】
この画像形成装置は、所定のタイミングで各偏心量検出器11により各感光体ドラム26の外周面の主走査方向両端部の偏心量をそれぞれ測定する。そして、その偏心量の測定(検出)は、少なくとも感光体ドラム26の交換時及び現像ユニット63又はドラムクリーニングユニット64の交換時には行うようにしている。
図5は、感光体ドラム26の外周面の主走査方向の一端部側の偏心量を測定した結果をPセンサのパルスと共に示したものであり、横軸は感光体ドラム26の測定位置における測定開始位置からの回転角を示しており、縦軸には基準半径からの径方向への振れ量となる偏心量とPセンサのパルスを示している。
図4において、感光体ドラム26は矢示C方向に回転する。また前述したように、光ビームの照射位置Lpから画像濃度検出位置Ppまでの角度θと、その画像濃度検出位置Ppから偏心量検出器11による偏心量の検出位置Zpまでの角度θとがわかっているので、その偏心量の検出位置Zpから光ビームの照射位置Lpまでの角度θを割り出すことができる。
【0028】
そして、感光体ドラム26は図4で矢示C方向に回転するので、感光体ドラム26がその矢示C方向に角度θだけ回転する時間をtとすると、偏心量検出器11が偏心量を検出した位置は、時間t前に光ビームの照射位置Lpに位置していた場所となる。それにより、偏心量検出器11が検出した偏心量から光ビームの照射位置Lpにおける感光体ドラム26の偏心量を割り出して、その照射位置Lpにおける主走査方向の倍率変動誤差偏差を補正して基準の倍率(1倍)にすることができる。
ここで、時間tは感光体ドラム26の角速度をωとすると
=θ/ωで算出することができる。
また、感光体ドラム26が図4で矢示C方向に角度θだけ回転する時間をtとし、角度θだけ回転する時間をtとすると、時間tは、t=t−tとなるので、光ビームの照射位置Lpから偏心量検出器11による偏心量の検出位置Zpまでの角度θが未知の場合であっても、偏心量検出器11があるタイミングで検出した偏心量は、時間「t−t」だけ前のタイミングにおけるレ−ザ照射位置Lpでの偏心量として知ることができる。
そして、この時間「t−t」は、(θ−θ)/ωで算出することができる。
【0029】
ところで、図5に示した線図は、上述したように感光体ドラム26の主走査方向の一方の端部側の偏心量のみを示している。この実施の形態による画像形成装置は、図3で説明したように、偏心量検出器11を感光体ドラム26の両端部に対応させてそれぞれ設けている。したがって、この一対の偏心量検出器11,11を使用して同時に感光体ドラム26の両端部の偏心量をそれぞれ全周に亘って測定することができる。
それにより、各感光体ドラム26の偏心状態を、図13で説明した理想の回転軸線201に対し、実際の回転軸線202が平行して感光体ドラムの径方向にずれている偏心状態と、図15で説明した理想の回転軸線201に対し実際の回転軸線202がクロスするようにずれている偏心状態と、さらに実際の回転軸線が理想の回転軸線に対してクロスしていなくても非平行の状態にある偏心状態とを判断することができる。
【0030】
そして、この画像形成装置は、各色の画像形成用の感光体ドラム26Y,26M,26C,26Kに対して、それぞれ上述した3つの偏心状態に応じて、次に説明するような異なる倍率変動誤差偏差の補正を行って基準の倍率(1倍)にする。そして、この補正は、図1に示した制御装置50が全て行う。
その制御装置50は、各種判断及び処理機能を有する中央処理装置(CPU)と、各処理プログラム及び固定データを格納したROMと、処理データを格納するデータメモリであるRAMと、入出力回路(I/O)とからなるマイクロコンピュータを備えている。
その制御装置50は、4つの各感光体ドラム26Y,26M,26C,26Kに対応してそれぞれ2つずつ設けている偏心量検出器11,11から、各感光体ドラム26の偏心量に対応する信号を所定のタイミングで入力し、それにより各感光体ドラム26の偏心状態が上述した3つの偏心状態のいずれであるかを判断する。そして、その偏心状態に応じて、各感光体ドラム26に対応して、それぞれ個別に主走査方向の倍率変動誤差偏差の補正を行う。
【0031】
以下、その制御装置50が行う倍率変動誤差偏差の補正について、具体的に説明する。
まず最初に、各感光体ドラム26の実際の回転軸線が図13で説明したように理想の回転軸線に対して平行にずれている場合の倍率変動誤差偏差の補正について説明する。
このように、感光体ドラム26の実際の回転軸線が理想の回転軸線に対して平行にずれている場合には、図6に示すように転写紙P上に転写した画像の左右の縦線55a,55bは左右対称となり、それが感光体ドラムの周長Lsとなる1回転の周期Tで波打ち状態になり、それが繰り返し現れる。
そこで、この画像形成装置による倍率変動誤差偏差の補正は、感光体ドラムの1周期Tを例えば4等分して回転角90°ずつに分けて5本の主走査方向のラインL,L,L,L,Lを作る。そして、その各主走査方向のラインL〜Lを、例えば3つの領域A,A,A(それ以外の複数としてもよい)にそれぞれ分割して、その各領域ごとに部分倍率変動誤差を補正することにより行うようにしている。
【0032】
その各ラインL〜Lの各領域A,A,Aにおける部分倍率変動誤差を補正するために使用する各部分倍率補正値は、感光体ドラム26の理想の画像位置Rgに対するずれ量(偏心量)をΔx、理想の主走査ライン長をLとすると、Δxずれている部分の部分倍率補正値はL/(L+2Δx)倍となる。なお、Δxは理想の画像位置Rgに対し外側にずれる場合を+のずれ、内側にずれる場合を−のずれとする。
この感光体ドラム26の実際の回転軸線が理想の回転軸線に対して平行にずれている場合には、図6から明らかなように、ラインL,L,LではΔxが0となるため、部分倍率補正値は基準の倍率(1倍)となる。
また、ラインLでは、Δxは理想の画像位置Rgに対し外側(+方向)にずれているため、3つの領域A,A,Aの全てについて部分倍率補正値をL/(L+2Δx)とし、ラインLの各領域A,A,Aの画像データをそれぞれL/(L+2Δx)倍することにより倍率変動誤差を補正する。
【0033】
さらに、ラインLでは、Δxは理想の画像位置に対し内側(−方向)にずれているため、3つの領域A,A,Aの全てについて部分倍率補正値をL/L−2Δxとし、ラインLの画像データをL/(L−2Δx)倍することにより倍率変動誤差を補正する。
このように、ラインL,L,Lではそれぞれ部分倍率補正値を基準の倍率(1倍)とし、ラインLでは部分倍率補正値をL/(L+2Δx)とし、ラインLでは部分倍率補正値をL/(L−2Δx)として、画像の振幅(ずれ量)に同期させて、それぞれの各ラインL〜Lにおいて3つの領域A,A,Aを同一の部分倍率補正値で補正を行うことにより、全体の倍率を一致させる。そして、この補正を感光体ドラム1回転(周期T)ごとに繰返し実施する。
【0034】
次に、感光体ドラム26の実際の回転軸線が図15で説明したように理想の回転軸線に対してクロスするようにずれている場合には、図7から明らかなように転写紙P上に転写した画像の左右の縦線56a,56bは左右同じ振幅差を持った状態で同一方向に波打つ状態になり、それがドラム1回転の周期Tで繰り返し現れる。
そこで、この場合にも感光体ドラムの1周期Tを4等分して5本の主走査方向のラインL,L,L,L,Lを作る。そして、その各主走査方向のラインL〜Lを、例えば3つの領域A,A,A(それ以外の複数としてもよい)にそれぞれ分割して、その各領域ごとに部分倍率変動誤差を補正する。
ここで、図7から明らかなように、ラインL,L,Lでは、全てΔxが0となるため、このL,L,Lの各ラインの全ての領域A,A,Aについて部分倍率補正値を基準の倍率(1倍)とする。
また、ラインLの領域Aの部分は、Δxが理想の画像位置Rgに対し外側の+方向にずれているため、この領域Aにおける部分倍率補正値はL/(L+3Δx)とし、その領域Aに対応する画像データをL/(L+3Δx)倍することにより倍率変動誤差を補正する。
【0035】
そして、ラインLの中央の領域Aの部分は、部分倍率誤差が無いものとして部分倍率補正値を基準の倍率(1倍)とし、そのラインLの領域AはΔxが理想の画像位置Rgに対し内側の−方向にずれているため、部分倍率補正値をL/{L+3(−Δx)}=L/(L−3Δx)とし、その領域Aに対応する画像データをL/(L−3Δx)倍することにより、ラインLにおける主走査方向の領域A,A,Aの全てについて倍率誤差偏差を補正する。
また、ラインLの倍率変動誤差偏差の補正は、上述したラインLの場合の補正と逆になる。すなわち、領域Aの部分における部分倍率補正値はL/{L+3(−Δx)}=L/(L−3Δx)とし、その領域Aに対応する画像データをL/(L−3Δx)倍することにより倍率変動誤差を補正する。
そして、そのラインLの中央の領域Aの部分は、部分倍率誤差が無いものとして部分倍率補正値を基準の倍率(1倍)とし、領域Aは部分倍率補正値をL/(L+3Δx)とし、その領域Aに対応する画像データをL/(L+3Δx)倍することにより、ラインLにおける主走査方向の領域A,A,Aの全てについて倍率誤差偏差を補正する。
このように、ラインL,L,Lではそれぞれ部分倍率補正値を基準の倍率(1倍)とし、ラインL,Lの領域A,A,Aでは上述した各部分倍率補正値で補正を行うことにより、全体の倍率を一致させる。そして、この補正を感光体ドラム1回転(周期T)ごとに繰返し実施する。
【0036】
次に、図8に示すように、感光体ドラム26の実際の回転軸線202が理想の回転軸線201に対して非平行な状態でずれている場合の倍率変動誤差の補正について説明する。
図9に示すように、この場合には転写紙P上に転写した画像の左右の縦線57a,57bが振幅差を持った状態で同一方向に波打ち状態になり、それが感光体ドラム1回転の周期Tで繰り返し現れる。
そこで、この場合にも感光体ドラムの1周期Tを4等分して5本の主走査方向のラインL,L,L,L,Lを作ると共に、その各主走査方向のラインL〜Lを、例えば3つの領域A,A,A(それ以外の複数としてもよい)にそれぞれ分割して、その各領域ごとに部分倍率変動誤差を補正する。
ここで、図9から明らかなように、ラインL,L,Lでは、全てずれ量が0となるため、このL,L,Lの各ラインの全ての領域A,A,Aについて、部分倍率補正値は基準の倍率(1倍)とする。
また、ラインLの領域Aの部分は、Δxが理想の画像位置Rgに対し外側の+方向にずれているため、この領域Aにおける部分倍率補正値はL/(L+3Δx)とし、その領域Aに対応する画像データをL/(L+3Δx)倍することにより倍率変動誤差を補正する。
【0037】
そして、ラインLの領域Aの部分は、理想の画像位置Rgに対し内側の−方向に−ΔXだけずれているため、部分倍率補正値をL/{L+3(−ΔX)}=L/(L−3ΔX)とし、その領域Aに対応する画像データをL/(L−3ΔX)倍することにより倍率変動誤差を補正する。
さらに、ラインLの中央の領域Aの部分は、領域Aと領域Aのずれ量の差分の部分倍率補正値、すなわち領域Aに対応する画像データを
L/[L+3{(−ΔX)+Δx}]倍することにより倍率変動誤差を補正する。また、ラインLの倍率変動誤差偏差の補正は、上述したラインLの場合の補正と逆になる。
すなわち、ラインLの領域Aの部分における部分倍率補正値はL/{L+3(−Δx)}=L/(L−3Δx)とし、その領域Aに対応する画像データをL/(L−3Δx)倍することにより倍率変動誤差を補正する。
また、そのラインLの領域Aは部分倍率補正値をL/(L+3ΔX)とし、その領域Aに対応する画像データをL/(L+3ΔX)倍することにより倍率変動誤差を補正し、中央の領域Aの部分は部分倍率補正値をL/[L+3{ΔX+(−Δx)}]として、その領域Aに対応する画像データをL/[L+3{ΔX+(−Δx)}]倍することにより倍率変動誤差を補正して、ラインLにおける主走査方向の全体の倍率変動誤差偏差を補正する。
そして、この補正を感光体ドラム1回転ごとに繰返し実施することで、全体倍率を一致させる。
【0038】
このように、この画像形成装置は、倍率変動誤差偏差の補正を、主走査方向の各ラインL〜Lをそれぞれ複数の領域A,A,Aに分割して、その各領域ごとに部分倍率変動誤差を補正するようにしているので、その主走査方向の各ラインL〜Lの倍率変動誤差偏差を近似的に補正することができる。
また、倍率変動誤差偏差の補正は感光体ドラム26の偏心周期に合わせたタイミング(上述した例では各ラインL〜Lの各タイミング)に同期させて各感光体ドラムの偏心量に対応させて複数の主走査方向のラインL〜Lでそれぞれ行う。
それにより、感光体ドラム26の偏心による各主走査方向のラインL〜Lの倍率変動誤差偏差を、その各ラインごとに補正して一致させることができる。
このように、この画像形成装置は、各感光体ドラム26の偏心状態を、それぞれ主走査方向の両端部に設けた一対の偏心量検出器11,11の検出結果から上述した3つの偏心状態のいずれであるかを判断し、その判断した偏心状態に応じて異なる部分倍率補正値を使用する3つの補正パターンのいずれかにより、主走査方向の各ラインL〜Lのそれぞれ3つに分割した各領域A,A,Aについて、それぞれ倍率変動誤差偏差を補正する。
【0039】
図10は感光体ドラムを回転可能に支持する両側の支持板に一対の偏心量検出器を設けるようにした画像形成装置の実施形態の感光体ドラム付近を示す図3と同様な正面図であり、図3と対応する部分には同一の符号を付してある。
この実施形態による画像形成装置は、偏心量検出器11,11(図3の11a,11bと同一のもの)を、各感光体ドラム26を回転可能に支持する両側の支持板となる本体後側板45と装置の前方に位置する面板46とに、ブラケット17,18を介してそれぞれ取り付けている。その本体後側板45は、感光体ドラム26の感光体軸36の後部側をベアリング37を介して支持している。また、装置前方に位置する面板46は、感光体軸36の前部側をベアリング37を介して支持している。
その面板46は、本体前側板47にかしめられた位置決めピン48に位置決め孔46aが係合した状態で位置決めされ、その状態で本体前側板47に固定されている。
このように、感光体ドラム26の両端部を支持する本体後側板45と面板46とに偏心量検出器11,11をそれぞれ固定するようにすれば、感光体ドラム26に対する偏心量検出器11,11の位置出しが正確になる。
【0040】
図11は偏心量検出器を感光体ドラムに対応する露光部の光ビーム主走査方向の延長上に配置した画像形成装置の実施形態の感光体ドラム付近を示す図4と同様な概略図であり、図4と対応する部分には同一の符号を付してある。
この実施形態の画像形成装置は、各感光体ドラム26に対応する露光装置7の各露光部の光ビーム主走査方向の延長上に、各感光体ドラム26の両端部に対応させて2個の偏心量検出器11,11をそれぞれ設けている。
このようにすれば、各偏心量検出器11による偏心量の検出位置Zpが、感光体ドラム26上の光ビームの照射位置Lpと感光体ドラム26の回転方向の位置で一致するので、その照射位置Lpに対応する位置の偏心量を直接測定することができる。したがって、制御が容易になる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明による画像形成装置によれば、複数の感光体ドラムのそれぞれ外周面の主走査方向両端部の各偏心量を複数の偏心量検出手段で全周に亘って検出し、その検出した各偏心量により各感光体ドラムの偏心状態を判断し、その判断した偏心状態に応じて各感光体ドラムに形成する画像の主走査方向の倍率変動誤差偏差を補正して基準の倍率にする。
そしてその補正を、各感光体ドラムの回転の周期を所定回転角度ごとに分けた複数本の主走査方向のラインを、それぞれ複数の領域に分割し、各感光体ドラムに対して上記判断した偏心状態に応じて上記各主走査方向のラインの各領域ごとに部分倍率補正値を求め、その各領域ごとに部分倍率変動誤差を補正することによって、各感光体ドラムに形成する画像の主走査方向の倍率変動誤差偏差を補正して行なうので、感光体ドラムの偏心状態が理想の回転軸線に対して実際の回転軸線が平行に位置しているときだけでなく、その実際の回転軸線が傾斜していたりクロスしているときであっても、画像全体を基準の倍率に補正することができる。したがって、フルカラーの画像を形成しても、偏心状態の如何に係らず歪みや色ずれの無い高品位の画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態例である画像形成装置の作像部を制御系と共に示す構成図である。
【図2】同じくその画像形成装置の一例としてカラーの画像形成装置を示す全体構成図である。
【図3】対をなす偏心量検出器の取付位置を説明するために感光体ドラム付近を示す正面図である。
【図4】同じくその偏心量検出器と光ビームの照射位置とPセンサによる画像濃度検出位置との関係を説明するための概略図である。
【図5】感光体ドラムの外周面の主走査方向の一端部側の偏心量を測定した結果をPセンサのパルスと共に示す線図である。
【図6】感光体ドラムの実際の回転軸線が理想の回転軸線に対して平行な状態でずれている場合の倍率変動誤差偏差の補正について説明するための説明図である。
【図7】感光体ドラムの実際の回転軸線が理想の回転軸線に対してクロスするようにずれている場合の倍率変動誤差偏差の補正について説明するための説明図である。
【図8】実際の回転軸線が理想の回転軸線に対して非平行な状態でずれている感光体ドラムを示す斜視図である。
【図9】同じくその回転軸線が非平行な状態でずれている場合の倍率変動誤差の補正について説明するための説明図である。
【図10】感光体ドラムを回転可能に支持する両側の支持板に一対の偏心量検出器を設けるようにした画像形成装置の実施形態の感光体ドラム付近を示す図3と同様な正面図である。
【図11】偏心量検出器を感光体ドラムに対応する露光部の光ビーム主走査方向の延長上に配置した画像形成装置の実施形態の感光体ドラム付近を示す図4と同様な概略図である。
【図12】従来のレーザ露光装置の一例を感光体ドラムと共に示す概略構成図である。
【図13】感光体ドラムの実際の回転軸線が理想の回転軸線に対し平行して径方向にずれている状態を示す斜視図である。
【図14】図13の実際の回転軸線が理想の回転軸線に対し平行して径方向にずれている場合に形成される転写紙上の縦線画像の波打ち状態を示す平面図である。
【図15】感光体ドラムの実際の回転軸線が理想の回転軸線に対しクロスするようにずれている状態を示す斜視図である。
【図16】図15の実際の回転軸線が理想の回転軸線に対しクロスするようにずれている場合に形成される転写紙上の縦線画像の波打ち状態を示す平面図である。
【図17】従来の画像形成装置でカラーの縦線画像を形成した際に感光体ドラムの実際の回転軸線が理想の回転軸線に対しクロスするようにずれていると大きな色ずれが生じてしまう点を説明するための平面図である。
【図18】感光体ドラムの実際の回転軸線が理想の回転軸線に対し非平行な状態でずれている場合に形成される転写紙上の縦線画像の波打ち状態を示す平面図である。
【図19】図14の倍率変動を生じた画像を従来の技術で補正した転写紙上の画像を示す平面図である。
【符号の説明】
7:露光装置
11a,11b,11c,11d,11e,11f,11g,11h:偏心量検出器
13:Pセンサ
26Y,26M,26C,26K:感光体ドラム
45:本体後側板 46:面板
50:制御装置
63Y,63M,63C,63K:現像ユニット
64:ドラムクリーニングユニット

Claims (8)

  1. 感光体ドラムと、光ビームにより前記感光体ドラムを主走査方向に走査露光して感光体面上に画像を形成する露光部とを複数組備え、その各組の感光体面上にそれぞれ形成した画像を重ね合わせて多重画像を形成可能な画像形成装置において、
    前記複数の各感光体ドラムにそれぞれ対応させてその各感光体ドラムの外周面の主走査方向両端部の各偏心量をそれぞれ検出する偏心量検出手段を複数設けると共に、各感光体ドラムの前記両端部の偏心量を前記偏心量検出手段によりそれぞれ全周に亘って検出し、その検出した各偏心量により前記各感光体ドラムの偏心状態を判断し、その判断した偏心状態に応じて前記各感光体ドラムに形成する画像の主走査方向の倍率変動誤差偏差を補正して基準の倍率にする補正手段を設け、
    該補正手段は、前記各感光体ドラムの回転の周期を所定回転角度ごとに分けた複数本の主走査方向のラインを、それぞれ複数の領域に分割し、前記各感光体ドラムに対して前記判断した偏心状態に応じて前記各主走査方向のラインの各領域ごとに部分倍率補正値を求め、その各領域ごとに部分倍率変動誤差を補正することによって、前記各感光体ドラムに形成する画像の主走査方向の倍率変動誤差偏差を補正する手段であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記補正手段は、前記各感光体ドラムの偏心状態の判断を、前記各感光体ドラムが理想の回転軸線に対して実際の回転軸線が、
    平行して該感光体ドラムの径方向にずれている偏心状態、
    クロスするようにずれている偏心状態、
    クロスしていなくても非平行の状態にある偏心状態、
    のいずれであるかを判断することによって行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記各偏心量検出手段は、前記感光体ドラムの外周面の近傍に非接触でそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記偏心量検出手段は、各感光体ドラムの回りにそれぞれ設けた現像ユニット又はドラムクリーニングユニットに取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記偏心量検出手段による偏心量の検出は、少なくとも感光体ドラムの交換時及び現像ユニット又はドラムクリーニングユニットの交換時には行うようにしたことを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  6. 前記偏心量検出手段は、各感光体ドラムを回転可能に支持する両側の支持板にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記偏心量検出手段は、各感光体ドラムに対応する前記各露光部の光ビームの主走査方向の延長上にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  8. 請求項記載の画像形成装置において、前記各感光体ドラム上のトナー画像の画像濃度を検出するPセンサを前記現像ユニット又はドラムクリーニングユニットにそれぞれ設け、前記各露光部が前記各感光体ドラムにそれぞれ照射する光ビームの照射位置から前記Pセンサによる感光体ドラム上の画像濃度検出位置までの角度と、その画像濃度検出位置から前記偏心量検出手段による偏心量の検出位置までの角度とからその偏心量の検出位置から前記光ビームの照射位置までの角度を割り出す手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
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