JP2006132889A - 貯湯式ヒートポンプ給湯装置 - Google Patents

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誠一 安木
Takeji Watanabe
竹司 渡辺
Masahiro Ohama
昌宏 尾浜
Tatsumura Mo
立群 毛
Kazuhiko Marumoto
一彦 丸本
Takayuki Takatani
隆幸 高谷
Tetsuei Kuramoto
哲英 倉本
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Abstract

【課題】残湯量に基づいて加熱能力を変化させる制御方法だと、給湯負荷が大きく残湯量が急激に減少する場合においても、残湯量が一定以下にならないと加熱能力が大きくならない。そのため、残湯量を確保するための対応が遅れる。よって、湯切れを防止するために貯湯槽の容量に余裕を持たせる必要があり、貯湯槽の容積が大きくなるという課題があった。
【解決手段】検知した給湯負荷に応じた加熱能力でヒートポンプ熱源22の加熱運転を行う。これによって、貯湯槽22内の高温水の出湯を極力抑えることができる。また、ヒートポンプ熱源22の出湯温度を制限しながら加熱能力を上昇させることで、圧縮機25への負担を大きくすることなく加熱能力を上昇させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明はヒートポンプ熱源により加熱した湯水を貯湯槽に蓄えて給湯を行う貯湯式ヒートポンプ給湯装置に関するものである。
従来のこの種の貯湯式ヒートポンプ給湯装置としては、例えば、特開2003−90606号公報に記載されているようなものがあった。図5は、前記公報に記載された従来の貯湯式給湯装置を示すものである。
図5に示すように、この給湯装置は貯湯槽1とヒートポンプ熱源2を備え、貯湯槽1の下部から沸上往き管3でヒートポンプ熱源2と接続し、ヒートポンプ熱源2から貯湯槽1上部へ沸上戻し管4で接続している。
そして貯湯槽1の外壁面において、貯湯量が150Lの位置に温度センサー5aを、200Lの位置に温度センサー5bを取り付け、これらの温度検知結果に基づいて、制御手段6により、ヒートポンプ熱源2の加熱能力を設定する。検知した残湯量が150L以下の場合は加熱能力を5.0kWとする。150L以上、200L以下の場合は残湯量が多いと判断して、加熱能力を4.5kWと小さくする。残湯量が200L以上の場合はヒートポンプ熱源2を動作させず、加熱を行わない。
このように、貯湯槽1の残湯量に基づいてヒートポンプ熱源2の加熱能力を変化させることによって、残湯量が少ない場合に最大能力で加熱を行うが、残湯量に余裕のある場合には加熱能力を低下させて運転音を低減させることができる。
特開2003−90606号公報
しかしながら上記発明では、残湯量に基づいて加熱能力を変化させることによって、残湯を確保できるようにしているが、このような制御方法だと、給湯負荷が大きく残湯量が急激に減少する場合においても、残湯量が一定以下にならないと加熱能力が大きくならない。そのため、残湯量を確保するための対応が遅れる。よって、湯切れを防止するために貯湯槽の容量に余裕を持たせる必要があり、貯湯槽の容積が大きくなるという課題があった。
本発明は、上記課題を解決するもので、貯湯槽の容積を大きくすることなく、湯切れの可能性を低減させる貯湯式ヒートポンプ給湯装置の提供を目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の貯湯式ヒートポンプ給湯装置は、給湯負荷に応じた加熱能力で加熱を行うようにしたものである。これによって、貯湯槽からの出湯量を低減させて必要となる貯湯槽の容量を小さくすることができる。
本発明の貯湯式給湯装置は、貯湯槽からの出湯量を低減させることによって、貯湯槽の容積を大きくすることなく、湯切れの可能性を低減させることができる。
第1の発明は、湯水を貯える貯湯槽と、前記貯湯槽に貯えられる湯水を加熱するヒートポンプ熱源と、給湯負荷を検知する給湯負荷検知手段を備え、前記給湯負荷検知手段により検知した給湯負荷に応じて加熱能力を変化させるとともに、前記貯湯槽へ出湯される湯の出湯温度を前記加熱能力に応じて設定するものである。それによって、貯湯槽からの出湯量を低減させることができ、貯湯槽の容積を大きくすることなく、湯切れの可能性を低減させることができる。また、加熱能力に応じた出湯温度を設定して、加熱能力にかかわらずヒートポンプ熱源にかかる負担を抑えた運転をおこなうことができる。
第2の発明は、特に第1の発明において、貯湯槽へ出湯される湯の出湯温度を、ヒートポンプ熱源の加熱能力に関連して決定される所定温度以下となるように設定することによって、加熱能力を上昇とさせるとともに上昇するヒートポンプ熱源にかかる負担を抑えつつ加熱能力を上げることができるため、圧縮機の耐久性やそれにかかるコストを抑えつつ最大加熱能力を高めた運転を行うことができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の給湯負荷検知手段として、給湯流量を検知する給湯流量検知手段と、給水温度を検知する給水温度検知手段と、給湯温度を検知する給湯温度検知手段を備えたことによって、これらの検知結果から給湯負荷を正確に検知して、給湯負荷に応じた加熱能力とすることができるので、貯湯槽からの出湯量を低減させて、貯湯槽の容量を大きくすることなく、湯切れの可能性を低減させることができる。
第4の発明は、特に、第1から第2の発明の給湯負荷検知手段として、湯水を浴槽へ供給する注湯管に設けた自動開閉弁の検知手段を備えたことによって、浴槽への自動注湯を検知して、浴槽への注湯に応じた加熱能力として、貯湯槽からの出湯量を低減させることができるので、貯湯槽の容量を大きくすることなく、湯切れの可能性を低減させることができる。
第5の発明は、特に、第1から第2の発明の給湯負荷検知手段として、貯湯槽からの出湯流量を検知する貯湯槽出湯流量検知手段を備えたことによって、給湯時における貯湯槽からの出湯量を正確に検知して、貯湯槽からの出湯量に応じた加熱能力とすることができるので、貯湯槽からの出湯量を低減させて、貯湯槽の容量を大きくすることなく、湯切れの可能性を低減させることができる。
第6の発明は、特に、第1から第5の発明の給湯負荷に応じた加熱能力での加熱を貯湯槽下部の状態に応じて開始することによって、給水によって貯湯槽下部の温度が十分に低下したことを確認してからヒートポンプ熱源を起動することができるため、ヒートポンプ熱源の入水温度が高い状態での起動を防止することができる。
第7の発明は、特に、第1から第6の発明のヒートポンプ熱源から貯湯槽への沸上戻し管を、貯湯槽からの出湯管の途中に接続することにより、給湯時にヒートポンプ熱源で沸き上げられた湯を優先的に出湯することができるので、沸上温度が貯湯槽上部の温度より低くても貯湯槽上部の温度を低下させることがない。
第8の発明は、特に、第1から第7の発明の貯湯槽からヒートポンプ熱源への沸上往き管を、貯湯槽への給水管の途中から分岐することにより、給湯時に給水をヒートポンプ熱源への入水として優先的に送ることができるので、給湯開始後すぐにヒートポンプ熱源への入水温度を給水温度まで低下させることができる。
第9の発明は、特に、第1から第8の発明のヒートポンプ熱源を循環する水の流量を検知する循環流量検知手段を備えたことにより、循環流量を正確に把握して、それに応じて循環流量を制御することができるため、給湯負荷変動によって圧力変動が生じても循環流量を所定量に保つことができる。
第10の発明は、特に、第1から第9の発明のヒートポンプ熱源の冷媒回路を高圧が臨界圧力以上となる超臨界冷媒回路とし、前記臨界圧力以上に昇圧された冷媒により水を加熱することにより、冷媒が、圧縮機で臨界圧力以上に加圧されているので、水を加熱することによって熱を奪われて温度低下しても凝縮することがない。したがって、水を冷媒で加熱する熱交換器全域で冷媒側の流路と水側の流路とに温度差を形成しやすくなり、高温の湯が得られ、かつ熱交換効率を高くできる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態における貯湯式ヒートポンプ給湯装置の構成図である。まず、基本的な構成について説明する。装置の概要としては、給水源からの低温水と加熱された高温水を温度成層を成して貯える貯湯槽21と、貯湯槽21の低温水を加熱するヒートポンプ熱源22を備えている。ヒートポンプ熱源22によって貯湯槽21の水を加熱して沸き上げて貯湯しておき、必要に応じて給湯に利用する装置である。
貯湯槽21下部には給水源からの低温水を供給する給水管23が接続されており、貯湯槽21上部には給湯管24が接続されている。給湯時には給水源からの低温水が給水管23から貯湯槽21下部に流入するとともに、給湯管24から貯湯槽21に貯湯された高温水を排出して給湯する。
ヒートポンプ熱源22は、周波数可変の圧縮機25、水を冷媒により加熱するため水流路と冷媒流路を備えた水冷媒熱交換器26、絞り度合い可変の電動膨張弁27、大気熱を吸熱する大気熱交換器28を順に環状に接続された冷媒循環回路29により構成されている。
貯湯槽21下部の低温水をヒートポンプ熱源22によって加熱して沸き上げるため、貯湯槽21下部と水冷媒熱交換器24の水流路入口を沸上往き管30によって接続し、水冷媒熱交換器24の水流路出口と貯湯槽21上部を沸上戻し管31によって接続することによって、沸上循環回路を形成している。沸上循環回路に貯湯槽21の水を循環させるため、沸上往き管23の途中に出力を任意に変化させることができる循環ポンプ32を設けている。また、加熱した高湯水の温度を検知する出湯温度センサー33を沸上戻し管24における水冷媒熱交換器26の水流路出口近傍に設けている。
所定の加熱能力となるように、制御手段34によって、圧縮機25、電動膨張弁27を制御し、ヒートポンプ熱源22の加熱能力を制御するとともに、出湯温度センサー33によって検知した温度に基づいて循環ポンプ32をフィードバック制御することによって、ヒートポンプ熱源22から貯湯槽21に戻す出湯温度を所定温度に保って加熱を行う。
貯湯槽21を一定圧力に保つために、給水管23の途中に減圧逆止弁35、給湯管24の途中に圧力逃がし弁36が設けられている。減圧逆止弁35によって給水管23への逆流を防止するとともに、給水圧力を一定以下に保つ。また、圧力逃がし弁36によって貯湯槽21の設計耐圧より低く設定した圧力になると外部に圧力を逃がしてやることによって、貯湯槽21を設定圧力以下に保つ。このようにして、貯湯槽21内の圧力が加熱による体積膨張などの要因により設計耐圧以上に上昇し破損するのを防止する。
給湯に関して、給湯管24の途中には給水管23からの給水バイパス管37が接続されている。また、給湯管24からの高湯水と給水バイパス管37からの低湯水を任意の比率で混合可能な給湯混合弁38が設けられており、その先に給湯端末39が接続されている。そして、給湯端末39が給湯のために開けられると、貯湯槽21内の湯水が給湯管24から出湯されるとともに、給水管23から貯湯槽21に給水される。給湯温度に関して、給水バイパス管37により給水を分岐し、貯湯槽21からの高湯水と給水からの低湯水を給湯混合弁38において混合比を変えて混合することで、給湯温度を変化させて給湯端末39に給湯する。この時の混合比は給湯温度センサー40で検知される給湯温度に応じて制御され、所定の給湯温度にフィードバック制御によって保たれる。貯湯槽21内の高湯水と水を混ぜて温度を低下させることによって給湯を行うので、これによって貯湯槽21内の高湯水温度を給湯温度である40℃から50℃程度よりも大幅に高く、65℃から90℃程度として、貯湯槽21の蓄熱密度を大きくすることが可能になる。
このときの給湯負荷を検知するために、給水管23に給水の温度を検知するための給水温度センサー41が設けられ、給湯混合弁38の下流側には、給湯流量を検知する給湯流量センサー42が設けられており、給湯温度センサー40と合わせて、これらの検知結果は制御手段34へ入力される。加熱前と加熱後の温度差と、その流量の積によって判断される給湯負荷に応じて、制御手段によってヒートポンプ熱源22での加熱能力や出湯温度を制御する。
貯湯槽21下部には、水の温度を検知する貯湯槽下部温度センサー43を設けており、沸上往き管30によって貯湯槽21下部から取り出されて、ヒートポンプ熱源22に送られる水の温度を検知できるようになっている。この検知された貯湯槽下部の温度は制御手段34に入力されて、貯湯槽21下部の水の温度が所定温度より低下したのを確認してからヒートポンプ熱源22を運転することができる。
以上のように構成された貯湯式ヒートポンプ給湯装置において、以下にその動作、作用について説明する。以下、基本的に図1に基づいて説明する。
給湯端末39が開かれて給湯が開始されると、給湯流量センサー42により、その給湯流量を検知する。この検知した給湯流量と、給水温度センサー41によって検知した給水温度と、給湯温度センサー40によって検知した給湯温度から制御手段34は給湯負荷を正確に判断(給湯負荷=(給湯温度―給水温度)×給湯流量)し、その給湯負荷に応じて、ヒートポンプ熱源22の加熱能力を決定する。給湯負荷が多くなるにつれて、ヒートポンプ熱源22の加熱能力を大きくしていくことによって、貯湯槽21に蓄えられている高温水の減少を極力抑えることができるので、貯湯槽の容積を大きくすることなく、湯切れの可能性を低減させることができる。つまり、従来のものに比べてコンパクトな貯湯式ヒートポンプ給湯装置とすることができる。
なお、ヒートポンプ熱源22の加熱能力を大きくしていくにつれて、ヒートポンプ熱源22で加熱された温度である出湯温度の上限を低下させれば、更に効果的な運転を行うことができる。以下、その説明を図2を用いて行う。
図2は、圧縮機25に流れる電流値とヒートポンプ熱源22の加熱能力との関係を表したものである。圧縮機25に流れる電流値は、圧縮機25にかかる負荷の指標として用いられる。これは、圧縮機25に多くの負荷がかかるれば、よい多くの電流が必要とされるためである。また、T1からT4(T1<…<T4)は、貯湯槽へ出湯される出湯温度を表している。そして、限界電流量は、圧縮機が耐えうる負荷の限界を電流量によって表したものである。なお、本実施例では、ある加熱能力において限界電流値を超えないような最大の出湯温度のことを「出湯温度の上限」と称する。
上述したように本願発明では、ヒートポンプ熱源22の加熱能力が大きくなったとき、出湯温度はその加熱能力に応じて決定される所定温度(限界電流値を超えないような出湯温度)を超えないように低下する。
例えば、加熱能力Q1の時に出湯温度がT4であったが、その後加熱能力がQ2へ上昇すると、出湯温度をT3へ設定する。これは、もし加熱能力がQ2へ上昇したが出湯温度がT4のままであったとすると、限界電流値を超えてしまい、圧縮機に多大な負荷を与えてしまうためである。
なお、加熱能力がQ2へ上昇したとき、必ずしも出湯温度の上限(出湯温度T3)に設定する必要はなく、出湯温度の上限以下の温度(出湯温度T2やT1)であってもよい。
このように、加熱能力が上昇するに従って、限界電流値を超えないために、出湯温度の上限を低下させると、圧縮機にかかる負担を抑制できる。また、圧縮機25やその駆動のための電気回路の設計を変更してコストを上げることなく必要となる加熱能力を出すことができる。
ヒートポンプ熱源22で加熱した高温水は、その貯湯槽21の構造上、沸上戻し管31から貯湯槽21上部に戻されるとすぐに、給湯管24を通って貯湯槽21から給湯負荷に使われることになる。よって、出湯温度が低下することによって、貯湯槽21内の高温水の温度を低下させる影響は少ない。ここで、ヒートポンプ熱源22の加熱能力を給湯負荷よりも少しだけ小さくすれば、ヒートポンプ熱源22で加熱した高温水はすべてすぐに給湯に使用され、貯湯槽21上部の高温水の温度を低下させることがない。
給湯負荷に応じて、ヒートポンプ熱源22の加熱能力を決定し、その加熱運転を開始するが、貯湯槽21下部から沸上往き管30によって送られヒートポンプ熱源22に入ってくる水の温度が高い場合は、運転開始時に圧縮機にかかる負担が大きくなる。これを防止するため、貯湯槽21下部の温度を検知する貯湯槽下部温度センサー43によって、貯湯槽21下部の水の温度がヒートポンプ熱源22の運転開始時に影響を与えない程度まで低下するまでヒートポンプ熱源22の運転開始を待つ。これによって、ヒートポンプ熱源22に入ってくる水の温度が高い状態での運転開始を防止して、安定したヒートポンプ熱源22の運転開始を行うことができる。
なお、ヒートポンプ熱源22へ入ってくる水の温度を検知するのに、貯湯槽下部温度センサー43の代わりにヒートポンプ熱源22の水冷媒熱交換器26の入口に温度センサーをもうけて直接検知してもよい。この場合は確実にヒートポンプ熱源22へ入ってくる水の温度を検知できるため、無駄がなく最適なタイミングでヒートポンプ熱源22の加熱運転を開始することができる。
このように、第1の実施の形態によれば、給湯負荷に応じてヒートポンプ熱源22の加熱能力を変化させて、貯湯槽21の高温水の減少を極力抑えることができる。また、加熱能力を大きくするにつれて出湯温度を抑えることによって、圧縮機に負担をかけずに加熱能力を上げることができる。
(第2の実施の形態)
図3は本発明の第2の実施の形態における貯湯式ヒートポンプ給湯装置の構成図である。図1に示した第1の実施の形態と同様の構成、要素などは同じ名称、番号で示し、異なる点を中心に説明を行う。
構成として、第1の実施の形態と大きく異なるところは、まず、給湯管24を分岐して浴槽44に注湯を行う注湯管45を設けた点である。この注湯管45も給湯管24と同様に、貯湯槽21からの高温水と給水バイパス管37からの給水を注湯混合弁46により混合する。そして所定の温度となった湯で浴槽44に注湯を行う。注湯管45の注湯混合弁46下流には注湯混合弁46で混合した湯の温度を検知する注湯温度センサー47、注湯の流量を検知する注湯流量センサー48、自動で注湯を行うため制御手段34によって開閉される注湯電磁弁49が設けられている。また、注湯管45の浴槽44近傍に圧力により浴槽44に注湯された湯の水面位置を検知する水位センサー50が設けられている。
沸上往き管30の貯湯槽21からの取出位置が給水管23における貯湯槽21下部近傍となっており、沸上戻し管31の貯湯槽21への接続位置が給湯管24における貯湯槽21上部近傍となっている。また、沸上往き管30の水冷媒熱交換器26近傍に循環流量センサー51が設けられており、検知した循環流量は制御手段34に入力されるようになっている。
次に、動作、作用について異なる点について説明する。注湯電磁弁49を制御手段34によって自動的に開いて浴槽44への注湯を自動で行う。浴槽44への注湯は、給湯端末39への給湯と違い、注湯管45を流れる最大流量で行われる。そのため、注湯電磁弁49を開いている時は決まった大流量の湯が流れることになり、その給湯負荷は大きく、ヒートポンプ熱源22の最大加熱能力を上回ることになる。そのため、制御手段34によって注湯電磁弁49を開いている場合は給湯負荷が十分に大きいと判断して、最大加熱能力でヒートポンプ熱源22を運転する。これによって一日の給湯負荷の中で一番大きい浴槽44への注湯負荷による貯湯槽21の高温水の減少を極力抑えることができ、必要となる貯湯槽21の大きさを抑え、コンパクトな貯湯式ヒートポンプ給湯装置とすることができる。
なお、注湯管45から浴槽44への管経路の抵抗がゴミつまりなどによって大きく上昇し、注湯流量が十分確保できない場合には注湯流量センサー48によって検知して、このような注湯電磁弁49の開閉に応じたヒートポンプ熱源22の運転を行わないようにする。
沸上往き管30によってヒートポンプ熱源22へ送られる水は給水管23から取り出しているので、十分な給水が行われているならば、給水の一部が送られることになる。給湯が始まると同時に十分に温度の低い水がヒートポンプ熱源22に送られるので、貯湯槽21下部の温度が低下するまで待たなくてもよく、給湯を検知すると同時にヒートポンプ熱源22の加熱運転を開始することができる。よって、その分、貯湯槽21の高温水の減少を抑えることができる。
ヒートポンプ熱源22によって加熱された高温水は沸上戻し管31によって給湯管24に戻される。そのため、給湯負荷がヒートポンプ熱源22による加熱能力よりも大きい場合は、加熱した高温水は貯湯槽21に戻されることなく給湯に優先的に利用される。よって、ヒートポンプ熱源22の加熱能力を大きくするために、出湯温度を低下させている場合でも、貯湯槽22内部の高温水よりも低い温度の温水によって貯湯温度が低下することがないので、蓄熱密度の高い状態を保つことができる。
浴槽44への注湯で所定の水位となるように、水位センサー50によって水位センサー50によって検知する静圧から浴槽44の水位を測定しながら注湯を行う。注湯電磁弁49を開けて注湯しているときは水位センサー50によってその静圧を検知できないため、一定量注湯するごとに注湯電磁弁49を閉じて注湯を一時中断し、水位を測定する。この動作を所定の水位になるまで繰り返しながら注湯を行う。注湯における給湯負荷は大きく、ヒートポンプ熱源22の加熱能力を上回るため、水位測定のために注湯を一時停止している場合もヒートポンプ熱源22による加熱は継続して行うことにより、できるだけ貯湯槽21の高温水の減少を抑える。
注湯電磁弁49を開閉することによって、沸上往き管30と沸上戻し管31によって形成されている沸上循環回路の入口と出口において水圧の変動が起こる。そのため、沸上循環回路を流れる水の循環流量に変動が生じる。沸上往き管30と沸上戻し管31を貯湯槽21ではなく、給水管23と給湯管24に間接的に接続しているため、その水圧変動は大きい。その結果、沸上循環回路を流れる水の循環流量に変動を生じるため、ヒートポンプ熱源22で加熱された高温水の温度である出湯温度が安定しなくなる。循環流量の変動を抑えて出湯温度を安定させるため、循環流量センサー51により循環流量の変動を検知し、それにあわせて素早く循環ポンプ32の出力を制御する。
以上のように、第2の実施の形態よれば、一日の給湯負荷において大部分を占める浴槽44への注湯時において、注湯時の給湯負荷に応じてヒートポンプ熱源22の加熱能力を最大限発揮することで、貯湯槽21の高温水の減少を極力抑えることができる。
(第3の実施の形態)
図4は本発明の第3の実施の形態における貯湯式ヒートポンプ給湯装置の構成図である。図1に示した第1の実施の形態と同様の構成、要素などは同じ名称、番号で示し、異なる点を中心に説明を行う。
構成として、第1の実施の形態と異なる点は、給湯管24の貯湯槽21近傍に貯湯槽21から流出する水の流量を検知する貯湯槽出湯流量センサー52を設けたことである。
次に、動作、作用に関して説明する。給湯端末39が開かれると、貯湯槽21から高温水が給湯管24を通って流出する。貯湯槽出湯流量センサー52によって、貯湯槽21からの高温水の流出を検知すると、ヒートポンプ熱源22による加熱運転を開始する。このときの加熱能力は貯湯槽出湯流量センサー52で検知した貯湯槽21からの出湯流量に基づいて決定し、貯湯槽21からの出湯流量が所定流量を超えると、ヒートポンプ熱源22の加熱能力を上昇させることにより出湯流量を小さくする。貯湯槽21の高温水の出湯量に直接基づいてヒートポンプ熱源22による加熱を行うことによって、貯湯槽21の出湯量を確実に抑えることができる。
貯湯槽出湯流量センサー52の検知結果を積算して、貯湯槽21の高温水の出湯した積算流量を把握することができる。同様に、沸上往き管30に設けた循環流量センサー51によって検知される循環流量を積算してヒートポンプ熱源22によって加熱した高温水の量を把握することができる。そして、出湯した積算流量とヒートポンプ熱源22によって加熱した高温水の量から、時々刻々変化する貯湯槽21の残湯量を把握することができる。そのため、給湯が行われていない場合でも、把握される貯湯槽21の残湯量に基づいてヒートポンプ熱源22の加熱能力を制御することで、貯湯槽21内の高温水の量を一定量以上に保つことができる。よって、湯切れの可能性を大幅に低減することができる。
上記したような一連の処理によって、給湯負荷において大部分を占める浴槽への注湯負荷による貯湯槽21の高湯水の出湯量を低減させる。また、貯湯槽21の容量を小さくすることができ、コンパクトで設置性の良い貯湯式ヒートポンプ給湯装置とすることもできる。
なお、各実施の形態のヒートポンプ熱源22は入力エネルギーと大気から集めた熱によって加熱を行うため、入力エネルギー以上の熱量の加熱を行うことができる効率の良い熱源であり、それによって、省エネルギーでランニングコストを抑えることができる。
また、ヒートポンプ熱源22において使用する冷媒を二酸化炭素とし、臨界圧力以上に昇圧された冷媒により水を加熱することにより、冷媒が圧縮機で臨界圧力以上に加圧されているので、水を加熱することによって熱を奪われて温度低下しても凝縮することがない。そのため、水を冷媒で加熱する熱交換器全域で冷媒側の流路と水側の流路とに温度差を形成しやすくなり、高温の湯が得られ、かつ熱交換効率を高くできる。
本発明はかかる上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変形又は修正が可能である。
以上のように、本発明にかかる貯湯式ヒートポンプ給湯装置は、給湯負荷に応じてヒートポンプ熱源の加熱能力を変化させることによって、貯湯槽の高温水の出湯量を抑えることができる。このような構成は実施の形態で挙げたヒートポンプ熱源との組み合わせによる貯湯式給湯装置以外にも、例えば、貯湯槽の低湯水を利用して燃料電池を効率よく冷却し、燃料電池を熱源とし、その廃熱を給湯のために貯湯しておき、効率の良い発電と廃熱を利用した給湯を両立させる家庭用コジェネレーションシステムに応用することができる。
本発明の第1の実施の形態における貯湯式ヒートポンプ給湯装置の構成図 本発明の第1の実施の形態における加熱能力と圧縮機の電流値の関係を表したグラフ 本発明の第2の実施の形態における貯湯式ヒートポンプ給湯装置の構成図 本発明の第3の実施の形態における貯湯式ヒートポンプ給湯装置の構成図 従来の貯湯式ヒートポンプ給湯装置の構成図
符号の説明
21 貯湯槽
22 ヒートポンプ熱源
30 沸上往き管
31 沸上戻し管
40 給湯温度センサー
41 給水温度センサー
42 給湯流量センサー
43 貯湯槽下部温度センサー
44 浴槽
45 注湯管
49 注湯電磁弁
51 循環流量センサー
52 貯湯槽出湯流量センサー

Claims (10)

  1. 湯水を貯える貯湯槽と、前記貯湯槽に貯えられる湯水を加熱するヒートポンプ熱源と、給湯負荷を検知する給湯負荷検知手段を備え、前記給湯負荷検知手段により検知した給湯負荷に応じて前記ヒートポンプ熱源の加熱能力を変化させるとともに、前記貯湯槽へ出湯される湯の出湯温度を前記加熱能力に応じて設定する貯湯式ヒートポンプ給湯装置。
  2. 貯湯槽へ出湯される湯の出湯温度は、ヒートポンプ熱源の加熱能力に関連して決定される所定温度以下となるように設定される請求項1に記載の貯湯式ヒートポンプ給湯装置。
  3. 給湯負荷検知手段として、給湯流量を検知する給湯流量検知手段と、給水温度を検知する給水温度検知手段と、給湯温度を検知する給湯温度検知手段を備えた請求項1または2記載の貯湯式ヒートポンプ給湯装置。
  4. 給湯負荷検知手段として、浴槽に湯水を注湯する注湯管に設けた自動開閉弁の開閉状態を検知する開閉検知手段を備えた請求項1または2記載の貯湯式ヒートポンプ給湯装置。
  5. 給湯負荷検知手段として、貯湯槽からの出湯流量を検知する貯湯槽出湯流量検知手段を備えた請求項1または2記載の貯湯式ヒートポンプ給湯装置。
  6. 貯湯槽下部の低温水の状態に基づいて加熱を開始する請求項1から5のいずれか1項に記載の貯湯式ヒートポンプ給湯装置。
  7. ヒートポンプ熱源から貯湯槽への沸上戻し管を、貯湯槽からの出湯管の途中に接続した請求項1から6のいずれか1項に記載の貯湯式ヒートポンプ給湯装置。
  8. 貯湯槽からヒートポンプ熱源への沸上往き管を、貯湯槽への給水管の途中から分岐した請求項1から7のいずれか1項に記載の貯湯式ヒートポンプ給湯装置。
  9. ヒートポンプ熱源を循環する水の流量を検知する循環流量検知手段を備えた請求項1から8のいずれか1項に記載の貯湯式ヒートポンプ給湯装置。
  10. ヒートポンプ熱源は、圧力が臨界圧力以上となる超臨界冷媒回路を有し、前記臨界圧力以上に昇圧された冷媒により貯湯槽に貯えられた湯水を加熱する請求項1から9のいずれか1項に記載の貯湯式ヒートポンプ給湯装置。
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