JP2006132104A - リップみぞ形鋼材の補強構造体 - Google Patents

リップみぞ形鋼材の補強構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】 リップみぞ形鋼材の補強作業性と補強性能の改善。
【解決手段】 リップみぞ形鋼材1の一対のリップ部4の外面にリップ部4に形成した係止穴6を利用して装着される補強構造体10で、一対のリップ部4に幅方向両端部が重合可能な第1補強板11と、第1補強板11の幅方向両端から延在して係止穴6に嵌挿される差込部材13と、第1補強板11に重合可能に連結された第2補強板12と、第2補強板12の幅方向両端から延在した係止部材14を有し、リップ部4に重合させた第1補強板11に第2補強板12を重合させ、係止穴6に先に差込部材13を嵌挿し、その後に係止部材14を圧入して、重合した両補強板11、12でリップみぞ形鋼材1をその開口部5側から補強する。。
【選択図】図1

Description

本発明は、輸送容器やスチール棚、建造物の柱、梁、床材などに使用されるリップみぞ形鋼材の補強構造体に関する。
略コC字状の開口断面を持つみぞ形鋼にリップ部を一体に設けたリップみぞ形鋼材は、一対の平行なリップ部の間に一定幅の開口部を有する。このリップみぞ形鋼材は、略矩形の閉口断面を持つ軽量鉄骨鋼材に比べ成形が容易であり、リップ部などに後加工による穴開けが容易であることから、各種の大型容器や建造物の柱、梁、床材、野縁などに使用されている。
リップみぞ形鋼材は、一対のリップ部間の開口部のために圧縮やねじれに対する剛性が閉口断面を持つ軽量鉄骨鋼材に比べて弱く、ねじれや局部座屈による変形が発生し易い。このようなことからリップみぞ形鋼材のウェブ部に平板状の補強板を重合させて補強することや、一対のリップ部間の開口部に金属板を嵌合させて補強することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−387797号(図1)
しかしながら、リップみぞ形鋼材のウェブ部を補強板で補強しても、リップ部間の開口部で変形し易い。また、ウェブ部に補強板をボルト止めなどで固定しているが、補強板以外にボルトなどの止め部品が必要であり、これら部品類の保守管理が面倒であり、補強のための作業が工数多くて能率が悪い問題もある。
リップみぞ形鋼材の開口部に嵌合させて開口部を補強する金属板は、開口部の開口幅が縮小する方向での変形(局部座屈による変形など)を有効に規制するが、開口部の開口幅が拡がる方向の変形(ねじれによる変形など)に対しては規制しない。そのため、リップみぞ形鋼材に特にねじれによる変形が発生し易く、リップみぞ形鋼材の補強性能に劣る。
本発明は、斯かる実情に鑑みてなされたもので、リップみぞ形鋼材の補強作業性と補強性能を向上させた補強構造体を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するため、リップみぞ形鋼材の一対のリップ部の外面に幅方向両端部が重合可能な第1補強板と、この第1補強板の幅方向両端から延在し、第1補強板をリップ部に重合させるときに各リップ部に形成した係止穴に嵌挿される差込部材と、第1補強板に重合可能に連結された第2補強板と、この第2補強板の幅方向両端から延在し、リップ部に重合させた第1補強板に第2補強板を重合させるときに係止穴にこの係止穴に先に嵌挿された差込部材と重合して圧入される係止部材とを具備したことを特徴とする。
ここで、リップみぞ形鋼材は、平行な一対のリップ部の間に開口部を有し、一対のリップ部に第1補強板の両端部を重合させることで開口部が部分的に第1補強板で塞がれる。一対のリップ部は、第1補強板の両端部が重合される箇所に係止穴を有する。係止穴は、リップ部を板厚方向に貫通するスリット状の透孔が望ましい。この係止穴は、リップ部の長手方向に等間隔で並ぶ複数箇所に形成して、そのうちの任意の係止穴に第1補強板の差込部材を差し込むようにすることができる。係止穴は、リップみぞ形鋼材のリップ部以外のウェブ部に形成して、ウェブ部も補強構造体で補強するようにすることができる。
補強構造体の第1補強板は略矩形の金属平板で、リップ部に重合される幅方向両端部の端面の少なくとも1箇所に内方に屈曲させて延在させた差込部材を一体に有する。差込部材を第1補強板と同厚の金属舌片で構成すると、この金属舌片が挿通されるリップ部の係止穴は、金属舌片の板厚のほぼ2倍幅のスリット穴が有効となる。第1金属板と第2金属板は、1枚の金属板を打ち抜いた一枚物であり、両金属板は、屈曲容易な幅狭な連結部で一体に連結された形状とすることができる。リップみぞ形鋼材のリップ部外面に第1金属板を重合させた状態で、第2金属板を前記連結部から屈曲させて第1金属板の外面に重合させる。この重合の際に、第2金属板の係止部材をリップ部の係止穴に圧入する。係止穴に先に差込部材を嵌挿し、その後、係止部材を圧入することで、係止穴に差込部材と係止部材が強固に結合した状態となり、重合した第1金属板と第2金属板がリップみぞ形鋼材のリップ部と開口部を強固に補強する。リップ部の係止穴への差込部材と係止部材の差し込み嵌合は、手動のみで行うことも可能であるが、ハンマーで叩き込むようにすれば、係止穴と差込部材、係止部材の結合を強力にすることができる。このようなハンマーによる差し込み作業は、手動のみの作業とほとんど変わらず容易である。また、ボルトなど特別な連結部品を使用しないので、リップみぞ形鋼材に補強構造体を取り付ける補強作業が簡便にできる。
本発明においては、補強構造体の第1補強板の幅方向両端部の差込部材に、この差込部材をリップ部の係止穴に嵌挿したときにリップ部の内面側に係止する抜け止めを一体に形成することができる。
ここでの差込部材の抜け止めは、リップ部の係止穴に差込部材と共に嵌挿される大きさの打出し突起、差込部材先端部を180°折り返した折り返し片などが適用できる。係止穴に差込部材を嵌挿して抜け止めをリップ部内面に係止させた状態で、係止穴に第2金属板の係止部材を圧入すると、抜け止めがリップ部内面に係止した状態で固定化されて、係止穴から係止部材を強制的に抜き出さない限り差込部材は係止穴から抜けず、リップみぞ形鋼材に補強構造体が強固にして常に安定した状態で固定される。
また、本発明においては、第1補強板に、この第1補強板をリップみぞ形鋼材の一対のリップ部に重合したときに一対のリップ部間の開口部に嵌入して、この開口部の開口幅縮小方向の変形を規制する開口補強体を一体に形成することができる。この第1補強板の開口補強体は、平板状の第1補強板の中央部に一体に突設した打出し突部や切起し片が適用できるが、別品を第1補強板に固定したものであってもよい。
さらに、本発明においては、第1補強板の幅方向両端の差込部材を、互いに分離自在に接合された2本のリップみぞ形鋼材のそれぞれの係止穴に嵌挿し係合させて、この2本のリップみぞ形鋼材の互いの接合部分を結合した状態で補強することができる。
この場合、別物の2本のリップみぞ形鋼材は、T字状に接合される2本や、同一平面で平行に並列された2本、或いは、複数本のうちの隣接する2本である。この2本のリップみぞ形鋼材に共通の補強構造体を結合させて、2本のリップみぞ形鋼材を連結すると共に、2本のリップみぞ形鋼材の接合部分を補強する。このように2本のリップみぞ形鋼材を、共通の補強構造体で結合させることで、他の特別な鋼材結合部品を使用する必要性がなくなり、リップみぞ形鋼材の施工作業性の改善や、施工費の低減が図れる。
本発明によれば、リップみぞ形鋼材の一対のリップ部に形成した係止穴に第1金属板の差込部材と第2金属板の係止部材を重合した状態で嵌合して固定したので、第1金属板と第2金属板の2枚の金属板でリップ部とリップ部間の開口部が強固に補強され、しかも、この補強が開口部の幅縮小方向と幅拡大方向のいずれの方向に対しても強固に行われるという優れた効果がある。また、リップみぞ形鋼材の係止穴への差込部材と係止部材の差し込み嵌合をハンマーで叩き込むようにすることができて、尚一層の補強強度の増大が図れる。かつ、ハンマーの差し込み嵌合の作業は連続作業が容易であり、ボルトなどの特別な連結部品を使用することなく行えて、リップみぞ形鋼材に補強構造体を取り付ける補強作業が簡単、迅速に行えるという効果も奏し得る。
以下、本発明の実施の形態を添付の図1〜図19を参照して説明する。なお、図1〜図19の全図を通じて同一部分、または、相当部分には同一符号を付して、説明の重複を避ける。
図1は、1本のリップみぞ形鋼材1と、この1本のリップみぞ形鋼材1を部分的に補強する2つの補強構造体10が示される。リップみぞ形鋼材1は、帯板状のウェブ部2と上下一対のフランジ部3およびリブ部4を有する。一対のリブ部4の間が、開口部5である。一対の各リブ部4は、長手方向に等間隔で並ぶ複数の係止穴6を有する。複数の各係止穴6は、所定の長さで所定の幅のスリット状透孔である。係止穴6の穴開け加工は、リップみぞ形鋼材1においては容易であり、既存の穴開け加工設備を使用して行うことができる。また、図1に示すリップみぞ形鋼材1は、各所に上記のような係止穴のような穴開け加工を施した既存のリップみぞ形鋼材を使用してもよい。さらに、図1のリップみぞ形鋼材1は、補強構造体10で補強される部分のみに係止穴6を有するものでもよい。
図1の2つの補強構造体10は、係止穴6を利用してリップみぞ形鋼材1に嵌着されて補強する。図1で左側の補強構造体10は、リップみぞ形鋼材1に取り付ける前の形状である。図1で右側の補強構造体10は、リップみぞ形鋼材1に取り付けたときのもので、元の形状は左側と同じである。以下、一方の補強構造体10を説明する。
補強構造体10の内面側からの斜視図を図3に示す。補強構造体10は、1枚の金属板を打ち抜き成形したもので、矩形の第1補強板11と第2補強板12を一体に有する。第1補強板11は、リップみぞ形鋼材1の一対のリブ部4の外面に両端部が重合する幅の矩形板である。第1補強板11は、幅方向両端に一対ずつの計4つの差込部材13を一体に有する。差込部材13は、第1補強板11の内面側に略直角に折曲した金属舌片である。第1補強板11の幅方向両端の各一対の差込部材13の間隔は、リブ部4の隣接する2つの係止穴6の間隔に合わせてある。各差込部材13は、中央部に内面側に打ち出し成形した抜け止め15を一体に有する。抜け止め15は、図4(A)に示すように、差込部材13の内面側に突出し、その突出先端が第1補強板11の内面とリブ部4の板厚の間隔で対向する。計4箇所の差込部材13は同一の形状、板厚であり、各々が対応する1つの係止穴6に嵌挿される。各差込部材13は係止穴6の長さと同程度の幅と、係止穴6の幅の約半分の板厚を有する。差込部材13の抜け止め13を含めた厚さは、係止穴6の幅程度で、差込部材13を係止穴6に嵌挿すると抜け止め13が係止穴6を通過する。
第1補強板11に連結される第2補強板12は、第1補強板11の片側辺の中央に設けた幅狭な連結部16で一体に連結される。図3において、第1補強板11と第2補強板12は同一平面で並列に並び、両者の間に連結部16が位置する。連結部16は板厚方向に手動で屈曲される。連結部16を板厚方向に180°折曲すると、第1補強板11に第2補強板12が面接触して重合する。第2補強板12は第1補強板11と同程度の幅で、幅方向両端に1箇所ずつ計2箇所に係止部材14を一体に有する。係止部材14は、第2補強板12の外面側に略直角に折曲した金属舌片であり、抜け止めの無い平板である。連結部16を屈曲させて第1補強板11の外面に第2補強板12の外面を重合させると、図3の矢印で示すように第2補強板12の上下一対の係止部材14の内面が、第1補強板11の図3で右側の上下一対の差込部材13の外面を摺動して、両部材13、14が重合する。係止部材14と差込部材13を重合させたときの2枚の金属舌片の厚さは、係止穴6の幅とほぼ同じである。
リップみぞ形鋼材1に補強構造体10は、図4(A)(B)に示すように取り付けられる。図4(A)に示すように、一対のリップ部4の外面に補強構造体10の内面を向け、一対のリップ部4のそれぞれ隣接する2箇所の計4箇所の係止穴6に第1補強板11の計4片の差込部材13を嵌挿する。差込部材13が嵌挿される係止穴6は、リップみぞ形鋼材1の補強が要求される部所の計4箇所である。リップみぞ形鋼材1の長手方向全長に亘り多数の係止穴6を等間隔で形成することで、リップみぞ形鋼材1のいずれの部所にも補強構造体10を取り付けることができる。差込部材13を先端から係止穴6に嵌挿すると、抜け止め15が係止穴6のエッジを摺接して差込部材13が弾性変形しながら係止穴6に差し込まれる。図4(B)に示すように、第1補強板11の幅方向両端部の内面が一対のリップ部4の外面に接触して重合する時点で、抜け止め15が係止穴6を通過して差込部材13が弾性復帰し、抜け止め15の先端がリップ部4の内面に係止する。この係止で係止穴6からの差込部材13の抜けが抑制される。このときの状態が、図2(B)に示される。第1補強板11と第2補強板12の幅方向両端部が一対のリップ部4に重合し、第1補強板11と第2補強板12の幅方向中央部が開口部5を部分的に塞ぎ、差込部材13の外面と係止穴6との間にスリット状の隙間gが生じる。
次に、第1補強板11と第2補強板12の間の連結部16を屈曲させて、第2補強板12を第1補強板11に重ねる。このとき、図4(B)に示すように、第2補強板12の一対の係止部材14を対応する係止穴6の隙間gに差し込み、ハンマー(図示せず)で叩き込むようにして隙間gに圧入する。係止部材14は、係止穴6に先に嵌挿された差込部材13の外面を摺接して圧入される。この圧入は、第1補強板11に第2補強板12が圧接して重合すると停止する。このときの状態が、図2(A)に示される。隙間gに係止部材14を圧入することで、係止部材14が差込部材13を係止穴6に強固に押圧して、係止穴6での各部材13、14のがたつきを防止し、抜け止め15とリップ部4との係止状態を固定化して、係止穴6に各部材13、14が強固に固定される。リップみぞ形鋼材1の開口部5が、重合した第1補強板11と第2補強板12で補強される。この補強強度は、両補強板11、12が重合し、かつ、両補強板11、12の両端の各部材13、14が重合して対応する係止穴6に圧入状態で係止することで、十分に強大となる。また、リップみぞ形鋼材1に補強構造体10は、ボルトやネジなどの別部品を使用することなく、一体となった係止部材14や差込部材13をリップ部4の係止穴6に差し込むのみで取り付けが行えるので、取付作業性が良くなり、ボルトなど別部品の面倒な保守管理が不必要となる。
次に、他の実施の形態を、図5〜図19に基づき順に説明する。
図5(A)(B)に示す補強構造体10は、第1補強板11の内面の幅方向中央部に開口補強体17aを一体に突設している。この開口補強体17aは、第1補強板11を部分的に半円筒状に打ち出し成形したもので、図5(A)における上下両端が第1補強板11の内面から直角に突出する。この両端間の長さは、図6(A)に示すリップみぞ形鋼材1の開口部5の開口幅とほぼ同一である。第1補強板11の幅方向両端に一対ずつ折曲した差込部材13の、互いに上下で対向する上下一対の差込部材13の間に1つずつ開口補強体17aが形成される。
図6(B)に示すように、リップみぞ形鋼材1の一対のリップ部4の外面に第1補強板11を重合させると、開口補強体17aが開口部5に嵌入されて、開口補強体17aの両端が一対のリップ部4の先端に係止する。この係止で一対のリップ部4が、開口部5を狭める開口幅縮小方向に変形しようとしても、幅縮小を規制する開口補強体17aで阻止され、開口部5が開口補強体17aで部分的に補強された形となる。また、第1補強板11の図7(A)で上下一対の差込部材13の間に開口補強体17aがあり、この開口補強体17aが上下一対の差込部材13の間の開口部5に嵌入されて、上下一対の差込部材13の間を補強するため、補強構造体10によるリップみぞ形鋼材1の補強強度が尚一層に増大する。
図6(A)(B)に示す補強構造体10は、第1補強板11の内面の幅方向中央部に切り起こしで開口補強体17bを形成している。この開口補強体17bの図7(A)で上下方向の長さは、図8(A)に示す開口部5の開口幅とほぼ同一である。この場合も、図8(B)に示すように、一対のリップ部4の外面に第1補強板11を重合させると、開口補強体17bが開口部5に嵌入されて両端が一対のリップ部4の先端に係止する。この係止で一対のリップ部4と開口部5が補強され、補強構造体10によるリップみぞ形鋼材1の補強強度が増大する。
図9の実施の形態に示す補強構造体10は、第1補強板11の幅方向両端に1箇所ずつ差込部材13を設けている。この補強構造体10を使用したリップみぞ形鋼材1の補強構造は、図10に示すように、一対のリップ部4の1箇所ずつの係止穴6を使用して行われる。この場合の補強作業は、図1の場合と同様にして行えばよい。
図9の補強構造体10の場合、第1補強板11と第2補強板12を連結部16に対して点対称形に形成し、第2補強板12の係止部材14と第1補強板11の係止部材14を同一寸法形状にすることができる。このようにすると補強構造体10を使用するに際して、外面と内面を特定することなく使用できる。つまり、図9の補強構造体10は、上下逆および裏表逆にしても同図と同じ形状となり、使用においては第1補強板11を第2補強板として使用することができる。このようにすることでリップみぞ形鋼材1への取付作業性がさらに良くなる。
図11の実施の形態に示す補強構造体10は、図9の補強構造体10の第1補強板11に開口補強体17cを一体に形成したものである。この開口補強体17cは、第1補強板11の側辺中央部に延在させた矩形部を直角に折曲して形成される。開口補強体17cをリップみぞ形鋼材1の開口部5に嵌入して、両端を一対のリップ部4の先端に係止させることで、リップ部4の開口幅縮小方向の変形を防止する。
図12の実施の形態に示す補強構造体10は、図3の補強構造体10の第1補強板11の両側に第2補強板12、12を一体に形成している。この両側一対の第2補強板12、12を図12矢印で示すように共通の第1補強板11の外面に重合させることで、第1補強板11の幅方向両端に一対ずつ形成した計4箇所の差込部材13に1枚ずつ係止部材14が重合する。従って、図12の補強構造体10によるリップみぞ形鋼材1の補強強度は、図3の補強構造体10に比べ増大する。
図13の補強構造体10は、第2補強板12の幅方向両端に一対ずつ計4箇所に係止部材14を設けている。この4箇所の係止部材14は、第1補強板11の幅方向両端の2箇所ずつの計4箇所の差込部材13に対応する。第2補強板12を第1補強板11の外面に重合させると、4箇所の差込部材13の各々に1枚ずつ係止部材14が重合する。この図13の補強構造体10によるリップみぞ形鋼材1の補強強度は、図12の補強構造体10による補強強度とほぼ同じである。
図14及び図15の実施の形態は、図3の補強構造体10で2本のリップみぞ形鋼材1、1を補強し、かつ、結合するものである。図14に示す2本のリップみぞ形鋼材1、1を1aと1bとすると、一方のリップみぞ形鋼材1bは他方のリップみぞ形鋼材1aより一回りサイズが小さく、大サイズのリップみぞ形鋼材1aの中に挿入されて、2本が接合される。両リップみぞ形鋼材1a、1bのリップ部4、…が互いに重合し、両者の係止穴6、…が合致する。この合致した係止穴6、…に補強構造体10の差込部材13、…と係止部材14、…を嵌挿して重合させることで、2本のリップみぞ形鋼材1a、1bの接合部分が補強構造体10で補強され、かつ、結合される。このようにすることで2本のリップみぞ形鋼材1a、1bを結合するための特別な結合ピン、ボルトなどの結合部品が不要となり、リップみぞ形鋼材結合のための施工性が良くなり、施工費を低減させることができる。
図16は、図14の2本のリップみぞ形鋼材1a、1bのウェブ部2にも係止穴6を形成している。この係止穴6をリップ部4の係止穴6と区別して第2の係止穴6と称する。大サイズのリップみぞ形鋼材1aに小サイズのリップみぞ形鋼材1bを挿入して、両者のウェブ部2、2同士を重合させて接合する。図17に示すように、2本のリップみぞ形鋼材1a、1bの接合部分の前面側から図15の要領で補強構造体10を組み付け、同じ接合部分の後面側からウェブ部2、2の互いに合致する第2の係止穴6を利用して別の補強構造体10を組み付ける。このようにすると、2本のリップみぞ形鋼材1a、1bの接合部分が前後から2つの補強構造体10、10で補強されて補強強度が倍加すると共に、接合部分の結合強度も倍加する。
図18に示す実施の形態は、2本のリップみぞ形鋼材1c、1dをT字状に接合し、その接合部分を補強構造体10で補強し、結合する。この補強構造体10は、図12の補強構造体10の第1補強板11を中央で直角に折曲したものに相当する。T字状に接合された2本のリップみぞ形鋼材1c、1dの直角コーナー部であるを接合部分に、L形金具形状の補強構造体10のL形第1補強板11を重ね、第1補強板11の両端に一対ずつ突設した差込部材13を、図18の矢印で示すように対応する各リップみぞ形鋼材1c、1dの係止穴6に嵌挿する。次に、第1補強板11の両側の第2補強板12、12を第1補強板11の外面に重合させて、係止部材14を対応する係止穴6に圧入する。この図18の場合は、T字状に接合された2本のリップみぞ形鋼材1c、1dのL形接合部分が補強構造体10で補強され、2本が補強構造体10を介して結合される。
図19に示す実施の形態は、2本のリップみぞ形鋼材1e、1fを同一平面で平行に接合し、その接合部分を補強構造体10で補強し、結合するものである。この補強構造体10は、図3の補強構造体10と同様な構造で、幅を大きくしている。平行に接合した2本のリップみぞ形鋼材1e、1fの最も外側にある両側リップ部4、4の係止穴6、6の間隔に補強構造体10の幅が合わせてある。補強構造体10の第1補強板11の幅方向両端の差込部材13、13を、2本のリップみぞ形鋼材1e、1fの最両側リップ部4、4の係止穴6、6に嵌挿し、第2補強板12を第1補強板11に重合して係止部材14を対応する係止穴6、6に圧入することで、補強構造体10が2本のリップみぞ形鋼材1e、1fを補強し、かつ、結合する。
なお、図19の補強構造体10の破線は、第1補強板11の内面に突設した開口補強体17dである。この開口補強体17dは、2本のリップみぞ形鋼材1e、1fの開口部5、5に嵌入されて、開口部5、5を補強する。
なお、本発明のリップみぞ形鋼材の補強構造体は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
実施の形態を示すリップみぞ形鋼材と補強構造体の斜視図である。 (A)は図1T1−T1線の拡大断面図、(B)はT2−T2線の拡大断面図である。 図1の補強構造体の拡大斜視図である。 (A)は図1T2−T2線部分での組付前の拡大断面図、(B)は図1T1−T1線部分での組付前の拡大断面図である。 (A)は他の実施の形態を示す補強構造体の斜視図、(B)はT3−T3線断面図である。 (A)は図5の補強構造体の組付前の断面図、(B)は組付後の断面図である。 (A)は他の実施の形態を示す補強構造体の斜視図、(B)はT4−T4線断面図である。 (A)は図7の補強構造体の組付前の断面図、(B)は組付後の断面図である。 他の実施の形態を示す補強構造体の斜視図である。 図9の補強構造体とリップみぞ形鋼材の斜視図である。 他の実施の形態を示す補強構造体の斜視図である。 他の実施の形態を示す補強構造体の斜視図である。 他の実施の形態を示す補強構造体の斜視図である。 他の実施の形態を示す補強構造体とリップみぞ形鋼材の斜視図である。 図14のリップみぞ形鋼材を補強構造体で補強した部分の断面形状を示す図である。 リップみぞ形鋼材の変形例を示す斜視図である。 図16のリップみぞ形鋼材を補強構造体で補強した部分の断面形状を示す図である。 他の実施の形態を示すリップみぞ形鋼材と取付前の補強構体の斜視図である。 他の実施の形態を示すリップみぞ形鋼材と取付前の補強構体の斜視図である。
符号の説明
1 リップみぞ形鋼材
2 ウェブ部
3 フランジ部
4 リップ部
5 開口部
6 係止穴
10 補強構造体
11 第1補強板
12 第2補強板
13 差込部材
14 係止部材
15 抜け止め
16 連結部
17 開口補強体

Claims (5)

  1. リップみぞ形鋼材の一対のリップ部の外面に幅方向両端部が重合可能な第1補強板と、
    この第1補強板の幅方向両端から延在し、第1補強板を前記リップ部に重合させるときに前記一対の各リップ部に形成した係止穴に嵌挿される差込部材と、
    前記第1補強板に重合可能に連結された第2補強板と、
    この第2補強板の幅方向両端から延在し、前記リップ部に重合させた前記第1補強板に前記第2補強板を重合させるときに前記係止穴にこの係止穴に先に嵌挿された前記差込部材と重合して圧入される係止部材と、
    を具備したことを特徴とするリップみぞ形鋼材の補強構造体。
  2. 前記差込部材に、この差込部材を前記係止穴に嵌挿したときに前記リップ部の内面側に係止する抜け止めを一体に形成したことを特徴とする請求項1に記載のリップみぞ形鋼材の補強構造体。
  3. 前記第1補強板に、この第1補強板を前記一対のリップ部に重合したときに一対のリップ部間の開口部に嵌入して、この開口部の開口幅縮小方向の変形を規制する開口補強体を一体に形成したことを特徴とする請求項1または2に記載のリップみぞ形鋼材の補強構造体。
  4. 前記第1補強板の幅方向両端の差込部材を、互いに分離自在に接合された2本のリップみぞ形鋼材のそれぞれの前記係止穴に嵌挿し係合させて、この2本のリップみぞ形鋼材の互いの接合部分を結合して補強したことを特徴とするリップみぞ形鋼材の補強構造体。
  5. 請求項1〜3に記載の補強構造体の第1補強板の差込部材が嵌挿され、第2補強板の係止部材が圧入される第2の係止穴をウェブ部の幅方向両端部に形成したことを特徴とするリップみぞ形鋼材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102900199A (zh) * 2012-10-30 2013-01-30 林泽明 带加筋片的建筑钢结构用c型钢
JP2015139679A (ja) * 2014-01-30 2015-08-03 ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー スラブ設定装置、磁気共鳴装置、およびプログラム
WO2021195693A1 (en) * 2020-03-30 2021-10-07 Brett Gordon Johnson A bracket assembly

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