JP2006131721A - グリース組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 滴点が高く、高温下で使用することができ、かつ、複合体リチウム石けん系グリースの音響特性を向上したグリース組成物を提供する。
【解決手段】 鉱油、合成油又はこれらの混合物から成る基油と複合体リチウム石けん系増ちょう剤2〜30質量%とから成り、この複合体リチウム石けんが脂肪族モノカルボン酸リチウム塩、芳香族二塩基酸リチウム塩及び脂肪族二塩基酸リチウム塩とからなり、かつ芳香族二塩基酸リチウム塩に対する脂肪族二塩基酸リチウム塩との比が質量比で5〜95:95〜5である複合体リチウム石けんであり、かつ、混和ちょう度が130〜385の範囲であるグリース組成物とする。
【選択図】 なし
【解決手段】 鉱油、合成油又はこれらの混合物から成る基油と複合体リチウム石けん系増ちょう剤2〜30質量%とから成り、この複合体リチウム石けんが脂肪族モノカルボン酸リチウム塩、芳香族二塩基酸リチウム塩及び脂肪族二塩基酸リチウム塩とからなり、かつ芳香族二塩基酸リチウム塩に対する脂肪族二塩基酸リチウム塩との比が質量比で5〜95:95〜5である複合体リチウム石けんであり、かつ、混和ちょう度が130〜385の範囲であるグリース組成物とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、滴点が高く、高温下で使用することができ、かつ、複合体リチウム石けん系グリースの音響特性を向上したグリース組成物に関するものである。
近年、機械装置の小型軽量化、高性能化による回転の高速化が促進され、さらに、メンテナンスフリーへの指向が益々強くなってきており、ベアリングは高温下で長期間使用される傾向にある。また、寒冷地においては、特に、冬場の低温時において機械装置のより円滑な始動性が望まれる。一方、住環境の快適さが求められる中で、例えば、一般に使用されている情報機器や家庭電化製品から発生する僅かな音でも騒音として認識されるようになってきている。
一般に、高温下で使用されているグリースの増ちょう剤としては、その指標である滴点が高いもの、すなわち高滴点である増ちょう剤が挙げられ、コンプレックスグリース、ウレアグリース等が使用されている。さらに、これらのグリースを長寿命化するために様々な試みがなされている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
一方、低騒音性グリースとしては、その大部分が増ちょう剤として金属石けん系増ちょう剤を用いるものが主に使用されている。その中でも、低騒音性に優れる増ちょう剤としてリチウム石けんを用いたグリースが最も広く使用されているが、コンプレックスグリース、ウレアグリース等に比べ滴点が低い。
一方、低騒音性グリースとしては、その大部分が増ちょう剤として金属石けん系増ちょう剤を用いるものが主に使用されている。その中でも、低騒音性に優れる増ちょう剤としてリチウム石けんを用いたグリースが最も広く使用されているが、コンプレックスグリース、ウレアグリース等に比べ滴点が低い。
このような中で、グリースの増ちょう剤としては、高温下で使用され、より一層低騒音性に優れることが望まれている。
また、高温下での性能を向上するためには、基油に低蒸発性が求められ一般に粘度の高い基油が用いられる。しかし、粘度の高い基油を使用すると、低温下での軸受回転時のトルクが高くなる傾向にあり、基油面からも高温下でも性能を確保しつつ、低温特性も改善されることが求められている。
すなわち、高温下で長寿命、高滴点であり、低騒音性に優れるグリースが求められており、さらには優れた低温特性も併せ持つグリースが求められている。
特開平11−241087号公報
特開平11−279579号公報
すなわち、高温下で長寿命、高滴点であり、低騒音性に優れるグリースが求められており、さらには優れた低温特性も併せ持つグリースが求められている。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討した結果、基油と特定の複合体リチウム石けん系増ちょう剤を配合し、かつ混和ちょう度が130〜385の範囲にすることにより、高滴点で、かつ、低騒音性に優れるグリース組成物が得られることを見出した。
また、上記グリース組成物において、基油として、特定のアルキル化ジフェニルエーテルを特定の割合で配合することにより高温下での寿命を向上でき、かつ、低温特性に優れることを見出した。
また、上記グリース組成物において、基油として、特定のアルキル化ジフェニルエーテルを特定の割合で配合することにより高温下での寿命を向上でき、かつ、低温特性に優れることを見出した。
また、上記グリース組成物において、基油としてネオペンチル型ポリオールエステルまたはジエステルを特定割合配合することにより、低温特性を向上することを見出した。
さらに、上記グリース組成物にN−置換テレフタラミン酸金属塩を特定量配合することにより、低騒音性を格段に向上できることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成したものである。
さらに、上記グリース組成物にN−置換テレフタラミン酸金属塩を特定量配合することにより、低騒音性を格段に向上できることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、鉱油、合成油又はこれらの混合物から成る基油と複合体リチウム石けん系増ちょう剤2〜30質量%とから成り、この複合体リチウム石けんが脂肪族モノカルボン酸リチウム塩、芳香族二塩基酸リチウム塩及び脂肪族二塩基酸リチウム塩とからなり、かつ芳香族二塩基酸リチウム塩に対する脂肪族二塩基酸リチウム塩との比が質量比で5〜95:95〜5である複合体リチウム石けんであり、かつ、混和ちょう度が130〜385の範囲であることを特徴とするグリース組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記グリース組成物において、基油が、式(1)で表されるアルキル化ジフェニルエーテルと、ネオペンチル型ポリオールエステル油またはジエステルから選ばれる少なくとも一種以上とから成り、アルキル化ジフェニルエーテルに対するネオペンチル型ポリオールエステル油またはジエステルから選ばれる少なくとも一種以上の基油の質量比が5〜100:95〜0の割合で含有するグリース組成物を提供するものである。
本発明のグリース組成物は、滴点が高く、高温下で使用することができ、かつ、複合体リチウム石けん系グリースの音響特性を向上させることができる。
本発明において使用する複合体リチウム石けん系増ちょう剤は、脂肪族モノカルボン酸リチウム塩、芳香族二塩基酸リチウム塩及び脂肪族二塩基酸リチウム塩とからなり、かつ芳香族二塩基酸リチウム塩に対する脂肪族二塩基酸リチウム塩との比が質量比で5〜95:95〜5である複合体リチウム石けんである。
脂肪族モノカルボン酸リチウム塩としては、炭素数8〜24の脂肪族モノカルボン酸のリチウム塩が好ましく、例えばリチウム−12−ヒドロキシステアレート等の水酸基を有する脂肪族カルボン酸リチウム塩、リチウム−ステアレート等の脂肪族カルボン酸リチウム塩またはそれらの混合物などが挙げられるが、水酸基を有する脂肪族カルボン酸リチウム塩がより好ましく、リチウム−12−ヒドロキシステアレートが最も好ましい。
脂肪族二塩基酸リチウム塩としては、炭素数4〜18の脂肪族二塩基酸のリチウム塩が好ましく、例えばコハク酸、マロン酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などのリチウム塩が挙げられるが、特にアゼライン酸リチウム塩とセバシン酸リチウム塩が好ましい。
また、芳香族二塩基酸のリチウム塩としては、炭素数8〜26の芳香族二塩基酸のリチウム塩が好ましく、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等のリチウム塩が挙げられるが、特にテレフタル酸リチウム塩が好ましい。
なお、二塩基酸リチウム塩は、ジリチウム塩である。二塩基酸リチウム塩がモノリチウム塩の場合には、複合体リチウム石けんを形成することができない。
また、芳香族二塩基酸のリチウム塩としては、炭素数8〜26の芳香族二塩基酸のリチウム塩が好ましく、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等のリチウム塩が挙げられるが、特にテレフタル酸リチウム塩が好ましい。
なお、二塩基酸リチウム塩は、ジリチウム塩である。二塩基酸リチウム塩がモノリチウム塩の場合には、複合体リチウム石けんを形成することができない。
これら二塩基酸リチウム塩は、二塩基酸あるいは二塩基酸のジエステルと、水酸化リチウム一水和物との反応により製造することができる。脂肪族二塩基酸としては、例えばコハク酸、マロン酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等が挙げられるが、特にアゼライン酸とセバシン酸が好ましい。芳香族二塩基酸としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられるが、特にテレフタル酸が好ましい。
また、二塩基酸のジエステルとしては、炭素数4〜34のアルキルジエステルが挙げられる。二塩基酸のジエステルにおける二塩基酸由来部分としては、炭素数4〜18のジカルボン酸が好ましく、例えばセバシン酸、アゼライン酸、スベリン酸、ピメンリン酸、アジピン酸などが挙げられるが、特にセバシン酸、アゼライン酸が好ましい。一方、二塩基酸のジエステルにおけるアルコールに起因するエステル部のアルキル基は、炭素数1〜12のアルキル基であるが、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数2〜6のアルキル基が特に好ましい。この内、特に好ましい二塩基酸のジエステルとしては、ジブチルアゼレート、ジブチルセバケートが挙げられる。
また、二塩基酸のジエステルとしては、炭素数4〜34のアルキルジエステルが挙げられる。二塩基酸のジエステルにおける二塩基酸由来部分としては、炭素数4〜18のジカルボン酸が好ましく、例えばセバシン酸、アゼライン酸、スベリン酸、ピメンリン酸、アジピン酸などが挙げられるが、特にセバシン酸、アゼライン酸が好ましい。一方、二塩基酸のジエステルにおけるアルコールに起因するエステル部のアルキル基は、炭素数1〜12のアルキル基であるが、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数2〜6のアルキル基が特に好ましい。この内、特に好ましい二塩基酸のジエステルとしては、ジブチルアゼレート、ジブチルセバケートが挙げられる。
複合体リチウム石けん系増ちょう剤の含有量は2〜30質量%であり、好ましくは2〜25質量%、より好ましくは3〜20質量%、特に好ましくは5〜20質量%である。複合体リチウム石けん系増ちょう剤が上記範囲より少ないと、離油防止性が悪くなる傾向にある。一方、その含有量が多いと低騒音性が悪くなる傾向にある。
また、脂肪族二塩基酸リチウム塩と芳香族二塩基酸リチウム塩の比は重量比で5〜95:95〜5であることが好ましく、より好ましくは、10〜90:90〜10、特に好ましくは、20〜80:80〜20である。ここで、芳香族二塩基酸リチウム塩の重量比が少なくなると低騒音性が低下する傾向にある.芳香族二塩基酸リチウム塩の重量比が多くなると滴点が低くなる傾向にある。
また、脂肪族二塩基酸リチウム塩と芳香族二塩基酸リチウム塩の比は重量比で5〜95:95〜5であることが好ましく、より好ましくは、10〜90:90〜10、特に好ましくは、20〜80:80〜20である。ここで、芳香族二塩基酸リチウム塩の重量比が少なくなると低騒音性が低下する傾向にある.芳香族二塩基酸リチウム塩の重量比が多くなると滴点が低くなる傾向にある。
本願の複合体リチウム石けん系増ちょう剤の製造方法は上記組成であれば、特に限定されるものではないが、その一例としては次のような方法が挙げられる。
まず、基油にモノカルボン酸を添加/加熱し、水酸化リチウム一水和物を90〜110℃で添加し、けん化反応を行う。その後、90〜110℃で水酸化リチウム一水和物と芳香族二塩基酸と脂肪族二塩基酸(又はそれらのジエステル)を添加/反応し、複合体リチウム石けんを生成させる。この反応においては、特に分散剤は必要としない。
まず、基油にモノカルボン酸を添加/加熱し、水酸化リチウム一水和物を90〜110℃で添加し、けん化反応を行う。その後、90〜110℃で水酸化リチウム一水和物と芳香族二塩基酸と脂肪族二塩基酸(又はそれらのジエステル)を添加/反応し、複合体リチウム石けんを生成させる。この反応においては、特に分散剤は必要としない。
また、二塩基酸(又はそのジエステル)と水酸化リチウム一水和物を反応液に添加する際には、特に事前に二塩基酸(又はそのジエステル)と水酸化リチウム一水和物を混合した溶液を調製した上で反応液に添加するという工程を踏む必要はなく、直接各原料を反応液に添加することができる。反応終了後は、さらに加熱し、半溶融させた後、急冷することで、結晶が最適化され、均一に分散させることができる。
なお、反応に用いる基油に本発明の基油を用いれば、そのまま本発明のグリース組成物とすることができるが、基油にエステル系基油を用いる場合には、複合体リチウム石けん合成反応終了後に混合することが好ましい。
なお、反応に用いる基油に本発明の基油を用いれば、そのまま本発明のグリース組成物とすることができるが、基油にエステル系基油を用いる場合には、複合体リチウム石けん合成反応終了後に混合することが好ましい。
本発明においてグリース増ちょう剤として使用されるN−置換テレフタラミン酸金属塩は式(2)で表される。
式(2)において、R11は炭素数4〜22の炭化水素基であり、その炭素数は好ましくは8〜22、より好ましくは12〜22、特に好ましくは14〜20である。炭素数が少なすぎると増ちょう剤が基油に分散しにくく、グリース状になりにくい傾向が生じる。また、炭素数が大きすぎると油分離が大きくなる傾向にある。
R11の例としてはデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
式(2)において、R11は炭素数4〜22の炭化水素基であり、その炭素数は好ましくは8〜22、より好ましくは12〜22、特に好ましくは14〜20である。炭素数が少なすぎると増ちょう剤が基油に分散しにくく、グリース状になりにくい傾向が生じる。また、炭素数が大きすぎると油分離が大きくなる傾向にある。
R11の例としてはデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
Mは、金属であるが、その例としては周期律I族、II族、III族、及びIV族の金属が挙げられる。Mの具体例としては、例えばリチウム、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、アルミニウム、鉛などが挙げられる。特に好ましいのはナトリウム、バリウム、リチウム、カリウムであり、なかでもナトリウムが最も好ましい。
本発明において、N−置換テレフタラミン酸金属塩から成る増ちょう剤の含有量は、2〜30質量%であり、好ましくは2〜20質量%、より好ましくは2〜15質量%である。N−置換テレフタラミン酸金属塩の含有量を2質量%以上添加することで低騒音性をさらに向上させることができる。一方、その含有量が30質量%を超えると離油防止性が悪くなる傾向にある。
また、N−置換テレフタラミン酸金属塩と複合体リチウム石けん系増ちょう剤の質量比は10〜90:90〜10であることが好ましく、さらに好ましくは20〜70:80〜30、特に好ましくは20〜60:80〜40である。N−置換テレフタラミン酸金属塩の比率を上記上限値以下とすることで適度な離油防止性を保つことができる。複合体リチウム石けん系増ちょう剤の比率を上記上限値よりも低くすることでさらに低騒音性を向上させることができる。
また、N−置換テレフタラミン酸金属塩と複合体リチウム石けん系増ちょう剤の質量比は10〜90:90〜10であることが好ましく、さらに好ましくは20〜70:80〜30、特に好ましくは20〜60:80〜40である。N−置換テレフタラミン酸金属塩の比率を上記上限値以下とすることで適度な離油防止性を保つことができる。複合体リチウム石けん系増ちょう剤の比率を上記上限値よりも低くすることでさらに低騒音性を向上させることができる。
本発明のグリース組成物においては、混和ちょう度は130〜385であるが、200〜300が好ましく、230〜280が特に好ましい。混和ちょう度が385より高いと離油防止性が悪くなる傾向にある。130より低いと低騒音性が悪くなる傾向にある。
本発明のグリース組成物において使用される基油としては、通常グリースに使用される鉱油系潤滑油基油、合成系潤滑油基油またはこれらの混合物などの種々の潤滑油基油が用いられ、40℃における動粘度の値は1〜1000mm2/sが好ましく、特に好ましくは1〜500mm2/sである。
本発明のグリース組成物において使用される基油としては、通常グリースに使用される鉱油系潤滑油基油、合成系潤滑油基油またはこれらの混合物などの種々の潤滑油基油が用いられ、40℃における動粘度の値は1〜1000mm2/sが好ましく、特に好ましくは1〜500mm2/sである。
鉱油系潤滑油基油としては、例えば炭素数3〜12のα−オレフィンの重合体であるα−オレフィンオリゴマー、炭素数9〜40のアルキル基を有するアルキルベンゼン類、ブチルアルコールをプロピレンオキシドと縮合させることにより得られるポリグリコールなどのポリグリコール類などが挙げられる。
本発明グリース組成物において長寿命化と低温特性をさらに向上させるためには、合成系潤滑油基油として、式(1)で表されるアルキル化ジフェニルエーテル、ネオペンチル型ポリオールエステル及びジエステルの1種以上を用いることが好ましい。特に、式(1)で表されるアルキル化ジフェニルエーテルと、ネオペンチル型ポリオールエステル油またはジエステルの中から選ばれる少なくとも一種以上とを用いることが好ましい。
本発明グリース組成物において長寿命化と低温特性をさらに向上させるためには、合成系潤滑油基油として、式(1)で表されるアルキル化ジフェニルエーテル、ネオペンチル型ポリオールエステル及びジエステルの1種以上を用いることが好ましい。特に、式(1)で表されるアルキル化ジフェニルエーテルと、ネオペンチル型ポリオールエステル油またはジエステルの中から選ばれる少なくとも一種以上とを用いることが好ましい。
アルキル化ジフェニルエーテルについては、式(1)において、R1〜R10は、水素原子又は炭素数1〜22の炭化水素基であり、R1〜R10の少なくとも1つは炭素数8〜22の炭化水素基であり、好ましくは炭素数8〜20の炭化水素基であり、特に好ましくは炭素数10〜18の炭化水素基である。炭素数が少なすぎると増ちょう剤の分散性を悪くする傾向にある。また、炭素数が大きすぎると基油の低温流動性が悪くなる傾向にある。
さらに、R1〜R10の内、炭素数8〜22の炭化水素基であるものの数は、1〜4であることが好ましく、1〜2が特に好ましい。この場合、その他のR1〜R10は、水素原子であることが好ましい。
さらに、R1〜R10の内、炭素数8〜22の炭化水素基であるものの数は、1〜4であることが好ましく、1〜2が特に好ましい。この場合、その他のR1〜R10は、水素原子であることが好ましい。
もう1つの成分であるネオペンチル型ポリオールエステル油については、合成するために使用される炭素数4〜18の脂肪族カルボン酸として、炭素数4〜18の脂肪族モノカルボン酸が好ましい。
その具体例としては、酪酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、2−エチルヘキシル酸、イソオクタン酸、ノナン酸、デカン酸、イソデカン酸、ステアリン酸等が挙げられる。好ましい脂肪族カルボン酸の炭素数は6〜12である。また、上記ネオペンチル型ポリオールエステル油を合成するために使用される3価又は4価の多価アルコールは、4価のアルコールが好ましい。3価又は4価の多価アルコールの具体例としては、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
ネオペンチル型ポリオールエステル油におけるアルコール性水酸基は、一部エステル化されていなくてもよいが、全てエステル化されているものが好ましい。
その具体例としては、酪酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、2−エチルヘキシル酸、イソオクタン酸、ノナン酸、デカン酸、イソデカン酸、ステアリン酸等が挙げられる。好ましい脂肪族カルボン酸の炭素数は6〜12である。また、上記ネオペンチル型ポリオールエステル油を合成するために使用される3価又は4価の多価アルコールは、4価のアルコールが好ましい。3価又は4価の多価アルコールの具体例としては、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
ネオペンチル型ポリオールエステル油におけるアルコール性水酸基は、一部エステル化されていなくてもよいが、全てエステル化されているものが好ましい。
もう1つの成分であるジエステルとしては、炭素数4〜54のアルキルジエステルが好ましく挙げられる。二価のカルボン酸としては、炭素数4〜14の二塩基酸が好ましく挙げられる。その具体例としては、セバシン酸、アゼライン酸、スベリン酸、ピメンリン酸、アジピン酸などが挙げられ、セバシン酸、アゼライン酸が好ましく挙げられる。ジエステルにおけるアルコールに起因するエステル部のアルキル基は、炭素数4〜18のアルキル基が好ましく、炭素数4〜14のアルキル基がより好ましく、炭素数6〜10のアルキル基が特に好ましい。セバシン酸ジエステルの具体例としては、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、ジオクチルセバケート、ジイソオクチルセバケート、ジイソデシルセバケート、ジトリデシルセバケートなどが挙げられる。
アゼライン酸ジエステルの具体例としては、ジ−2−エチルヘキシルアゼレート、ジオクチルアゼレート、ジイソオクチルアゼレート、ジイソデシルアゼレート、ジトリデシルアゼレートなどが挙げられる。他の二塩基酸の具体例も、同様なものが挙げられる。特に、好ましくは、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、ジイソオクチルアゼレート、ジイソデシルセバケートが挙げられる。
本発明のグリース組成物においては、アルキル化ジフェニルエーテルに対するネオペンチル型ポリオールエステルまたはジエステルの少なくとも一種以上の含有割合は、質量比で、好ましくは5〜100:95〜0、より好ましくは5〜95:95〜5、特に好ましくは10〜90:90〜10である。アルキル化ジフェニルエーテルを用いることでより長寿命とすることができ、さらにネオペンチル型ポリオールエステルまたはジエステルの少なくとも1種以上を上記比率で混合することで低温特性も向上させることができる。
なお、前記合成系基油には、さらに他の基油成分を含有させてもよい。他の基油成分の含有量は、30質量%以下にすることが好ましく、さらに、20質量%以下にすることが特に好ましい。
なお、前記合成系基油には、さらに他の基油成分を含有させてもよい。他の基油成分の含有量は、30質量%以下にすることが好ましく、さらに、20質量%以下にすることが特に好ましい。
本発明のグリース組成物は、上記各成分の基油と増ちょう剤を配合するものであるが、必要に応じて、各種添加剤を適宜配合することができる。
添加剤としては、例えば、アルカリ土類金属スルホネート、アルカリ土類金属フェネート、アルカリ土類金属サリシレート、アルカリ土類金属ホスホネートなどの金属系清浄剤;アルケニルこはく酸イミド、アルケニルこはく酸イミド硼素化変性物、ベンジルアミン、アルキルポリアミンなどの分散剤、亜鉛系、リン系、硫黄系、アミン系、エステル系などの各種摩耗防止剤;ポリメタクリレート系、エチレンプロピレン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体の水素化物あるいはポリイソブチレン等の各種粘度指数向上剤;2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールなどのアルキルフェノール類、4,4’−メチレンビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)などのビスフェノール類、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)プロピオネートなどのフェノール系化合物、ナフチルアミン類やジアルキルジフェニルアミン類などの芳香族アミン化合物などの各種酸化防止剤;硫化オレフィン、硫化油脂、メチルトリクロロステアレート、塩素化ナフタレン、ヨウ素化ベンジル、フルオロアルキルポリシロキサン、ナフテン酸鉛などの極圧剤、ステアリン酸などのカルボン酸、ジカルボン酸、金属石鹸、カルボン酸アミン塩、重質スルホン酸の金属塩、多価アルコールのカルボン酸部分エステル、リン酸エステルなどの各種錆止め剤;ベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾールなどの各種腐食防止剤;シリコーン油などの各種消泡剤などが挙げられる。添加剤は、1種単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。添加剤の添加量は、適宜選定すればよいが、例えば酸化防止剤の添加量としては、1〜10質量%が好ましく、2〜8質量%が特に好ましい。
添加剤としては、例えば、アルカリ土類金属スルホネート、アルカリ土類金属フェネート、アルカリ土類金属サリシレート、アルカリ土類金属ホスホネートなどの金属系清浄剤;アルケニルこはく酸イミド、アルケニルこはく酸イミド硼素化変性物、ベンジルアミン、アルキルポリアミンなどの分散剤、亜鉛系、リン系、硫黄系、アミン系、エステル系などの各種摩耗防止剤;ポリメタクリレート系、エチレンプロピレン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体の水素化物あるいはポリイソブチレン等の各種粘度指数向上剤;2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールなどのアルキルフェノール類、4,4’−メチレンビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)などのビスフェノール類、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)プロピオネートなどのフェノール系化合物、ナフチルアミン類やジアルキルジフェニルアミン類などの芳香族アミン化合物などの各種酸化防止剤;硫化オレフィン、硫化油脂、メチルトリクロロステアレート、塩素化ナフタレン、ヨウ素化ベンジル、フルオロアルキルポリシロキサン、ナフテン酸鉛などの極圧剤、ステアリン酸などのカルボン酸、ジカルボン酸、金属石鹸、カルボン酸アミン塩、重質スルホン酸の金属塩、多価アルコールのカルボン酸部分エステル、リン酸エステルなどの各種錆止め剤;ベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾールなどの各種腐食防止剤;シリコーン油などの各種消泡剤などが挙げられる。添加剤は、1種単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。添加剤の添加量は、適宜選定すればよいが、例えば酸化防止剤の添加量としては、1〜10質量%が好ましく、2〜8質量%が特に好ましい。
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明は、これらの例により何ら限定されるものではない。
(実施例1〜6及び比較例1〜7)
実施例及び比較例では、以下に示す*1〜*14の成分を表1〜2に示した配合量(質量)の割合で含有させたグリース組成物を調製した。*1〜*14のうちの*1〜*5については複合体リチウム石けん系増ちょう剤原料であり、この原料を基油に混合して、基油中で原料を反応させて複合体リチウム石けん系増ちょう剤にしたものを使用した。また、複合体リチウム石けん及び*6の増ちょう剤の配合量は、基油を除いた増ちょう剤のみの量を示している。なお、グリース組成物は、*1〜*14の各成分を適宜混合し、ミル処理を行ってグリース中に増ちょう剤を均一に分散させ、調製した。
得られたグリース組成物は、それぞれの混和ちょう度、滴点、低騒音性、低温性能、寿命試験について評価を行った。
(実施例1〜6及び比較例1〜7)
実施例及び比較例では、以下に示す*1〜*14の成分を表1〜2に示した配合量(質量)の割合で含有させたグリース組成物を調製した。*1〜*14のうちの*1〜*5については複合体リチウム石けん系増ちょう剤原料であり、この原料を基油に混合して、基油中で原料を反応させて複合体リチウム石けん系増ちょう剤にしたものを使用した。また、複合体リチウム石けん及び*6の増ちょう剤の配合量は、基油を除いた増ちょう剤のみの量を示している。なお、グリース組成物は、*1〜*14の各成分を適宜混合し、ミル処理を行ってグリース中に増ちょう剤を均一に分散させ、調製した。
得られたグリース組成物は、それぞれの混和ちょう度、滴点、低騒音性、低温性能、寿命試験について評価を行った。
(実施例1〜6及び比較例1〜3において使用する複合体リチウム石けんの製造法)
耐熱容器に基油と、増ちょう剤原料としてモノカルボン酸(*1)を投入し、加熱し、次に、水酸化リチウム一水和物(*5)水溶液を80℃付近で添加し、けん化反応によりリチウム−12ヒドロキシステアレートを生成させ、さらに約90℃付近で水酸化リチウム一水和物(*5)と二塩基酸(*2、*3、*4)を加え2時間反応させ、複合体リチウム石けんを生成させ、その後、これを加熱し、半溶融させた後急冷を行うことによって、複合体リチウム石けんの結晶を最適なものとし、基油中に均一に混合分散させて複合体リチウム石けんを配合したグリースを得た。複合体リチウム石けんに含まれる二塩基酸リチウム塩は、全てジリチウム塩であった。なお、基油にネオペンチル型ポリオールエステル(*9)やジエステルB(*10)を添加したグリースについては、これらエステル系基油は複合体リチウム石けん合成時には添加せず、合成終了後、加熱半溶融させた後に添加した。
耐熱容器に基油と、増ちょう剤原料としてモノカルボン酸(*1)を投入し、加熱し、次に、水酸化リチウム一水和物(*5)水溶液を80℃付近で添加し、けん化反応によりリチウム−12ヒドロキシステアレートを生成させ、さらに約90℃付近で水酸化リチウム一水和物(*5)と二塩基酸(*2、*3、*4)を加え2時間反応させ、複合体リチウム石けんを生成させ、その後、これを加熱し、半溶融させた後急冷を行うことによって、複合体リチウム石けんの結晶を最適なものとし、基油中に均一に混合分散させて複合体リチウム石けんを配合したグリースを得た。複合体リチウム石けんに含まれる二塩基酸リチウム塩は、全てジリチウム塩であった。なお、基油にネオペンチル型ポリオールエステル(*9)やジエステルB(*10)を添加したグリースについては、これらエステル系基油は複合体リチウム石けん合成時には添加せず、合成終了後、加熱半溶融させた後に添加した。
*1:モノカルボン酸(12−ヒドロキシステアレート)
*2:脂肪族二塩基酸(アゼライン酸)
*3:ジエステルA(ジブチルセバケート)
*4:芳香族二塩基酸(テレフタル酸)
*5:水酸化リチウム一水和物
*6:N−置換テレフタラミン酸ナトリウム(耐熱容器に基油とN−オクタデシルテレフタラミン酸のメチルエステルを入れ、加熱溶解し、その後、100℃以下に冷却して50質量%水酸化ナトリウム水溶液を加え、よく撹拌しながら徐々に加熱し、充分にけん化を行い、けん化終了後150℃において更に基油を加え最高温度180℃まで加熱し、その後60℃まで冷却して得られたN−オクタデシルテレフタラミン酸ナトリウム)
*2:脂肪族二塩基酸(アゼライン酸)
*3:ジエステルA(ジブチルセバケート)
*4:芳香族二塩基酸(テレフタル酸)
*5:水酸化リチウム一水和物
*6:N−置換テレフタラミン酸ナトリウム(耐熱容器に基油とN−オクタデシルテレフタラミン酸のメチルエステルを入れ、加熱溶解し、その後、100℃以下に冷却して50質量%水酸化ナトリウム水溶液を加え、よく撹拌しながら徐々に加熱し、充分にけん化を行い、けん化終了後150℃において更に基油を加え最高温度180℃まで加熱し、その後60℃まで冷却して得られたN−オクタデシルテレフタラミン酸ナトリウム)
*7:水素化精製鉱油(40℃の動粘度:32mm2/s)
*8:アルキル化ジフェニルエーテル(式(1)におけるR1〜R10のうち、2つは炭素数12〜18の炭化水素基であり、その他は水素原子である。)
*9:ネオペンチル型ポリオールエステル(ペンタエリスリトールのエステル部の原料として炭素数8〜10の脂肪族カルボン酸であるテトラエステル)
*10:ジエステルB(ジオクチルセバケート)
*11:酸化防止剤(フェニル−α−ナフチルアミン)
*8:アルキル化ジフェニルエーテル(式(1)におけるR1〜R10のうち、2つは炭素数12〜18の炭化水素基であり、その他は水素原子である。)
*9:ネオペンチル型ポリオールエステル(ペンタエリスリトールのエステル部の原料として炭素数8〜10の脂肪族カルボン酸であるテトラエステル)
*10:ジエステルB(ジオクチルセバケート)
*11:酸化防止剤(フェニル−α−ナフチルアミン)
*12:リチウム石けん(耐熱容器に基油と12−ヒドロキシステアレートを投入して加熱し、次に、90℃付近で水酸化リチウム一水和物水溶液を添加し、けん化反応によりリチウム−12−ヒドロキシステアレートを生成させる。さらに、これを加熱し、溶解させ、基油で急冷を行うことによりリチウム−12−ヒドロキシステアレートの結晶を最適なものとし、リチウム−12−ヒドロキシステアレートを基油中に均一に混合分散させて得られたリチウムグリースを調製した。
*13:脂環式ジウレア(耐熱容器に基油とジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネートを投入し、加熱し、次に、シクロヘキシルアミンを約60℃付近で添加し、約40分間反応させ、その後、撹拌しながら110℃に加熱して得られたジウレア)
14:テレフタル酸リチウム塩
*13:脂環式ジウレア(耐熱容器に基油とジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネートを投入し、加熱し、次に、シクロヘキシルアミンを約60℃付近で添加し、約40分間反応させ、その後、撹拌しながら110℃に加熱して得られたジウレア)
14:テレフタル酸リチウム塩
(測定方法)
(1)混和ちょう度
JIS K 2220に基づき測定した。
(2)滴点
JIS K 2220に基づき測定した。
評価は、滴点250℃以上を目標とし、下記の基準に従って行った。
◎:270℃以上である。
○:250℃以上270℃未満である。
×:220℃以上250℃未満である。
××:220℃未満である。
(1)混和ちょう度
JIS K 2220に基づき測定した。
(2)滴点
JIS K 2220に基づき測定した。
評価は、滴点250℃以上を目標とし、下記の基準に従って行った。
◎:270℃以上である。
○:250℃以上270℃未満である。
×:220℃以上250℃未満である。
××:220℃未満である。
(3)音響特性(低騒音性)
軸受けの音響特性を測定するのに一般的なアンデロンメータを用いて、低騒音性を測定した。アンデロンメータは、ベアリングの外輪を固定し、内輪を一定の速度で回転させたときに内部から外部に伝達される半径方向の振動成分を取り出し、スピーカーより音として出す装置である。具体的には、アンデロンメータの軸受けとしてJIS呼び番号608のベアリングを用い、グリースを0.3g充填し、回転数1800rpm、スラスト荷重2kgfで一分間回転させたときのハイバンドのアンデロン値を測定することにより行った。
軸受けの音響特性を測定するのに一般的なアンデロンメータを用いて、低騒音性を測定した。アンデロンメータは、ベアリングの外輪を固定し、内輪を一定の速度で回転させたときに内部から外部に伝達される半径方向の振動成分を取り出し、スピーカーより音として出す装置である。具体的には、アンデロンメータの軸受けとしてJIS呼び番号608のベアリングを用い、グリースを0.3g充填し、回転数1800rpm、スラスト荷重2kgfで一分間回転させたときのハイバンドのアンデロン値を測定することにより行った。
音響特性(低騒音性)は、アンデロン値が低いほど、良好な結果である。
評価は、アンデロン値2.0未満を目標とし、下記の基準に従って行った。
×:アンデロン値が2.0以上である。
○:アンデロン値が2.0未満である。
◎:アンデロン値が1.5未満である。
評価は、アンデロン値2.0未満を目標とし、下記の基準に従って行った。
×:アンデロン値が2.0以上である。
○:アンデロン値が2.0未満である。
◎:アンデロン値が1.5未満である。
(4)低温性能
JIS K2200の低温トルク試験方法に準拠して行ったが、試験条件として、−40℃での起動トルク(N.cm)を求めた。
評価は、起動トルク値30N.cm未満を目標とし、下記の基準に従って行った。
○:起動トルクが30N.cm未満である。
△:起動トルクが30N.cm以上、かつ50N.cm未満である。
×:起動トルクが50N.cm以上である。
JIS K2200の低温トルク試験方法に準拠して行ったが、試験条件として、−40℃での起動トルク(N.cm)を求めた。
評価は、起動トルク値30N.cm未満を目標とし、下記の基準に従って行った。
○:起動トルクが30N.cm未満である。
△:起動トルクが30N.cm以上、かつ50N.cm未満である。
×:起動トルクが50N.cm以上である。
(5)グリース潤滑寿命
旧ASTM D1741の軸受潤滑寿命試験機を用い、150℃の温度条件で行った。寿命時間は、同じ試験を3回繰り返し、算術平均より求めた。評価は、寿命時間600時間以上を目標とし、下記の基準に従って行った。
○:寿命時間が600時間以上である。
△:寿命時間が400時間以上、かつ600時間未満である。
×:寿命時間が400時間未満である。
旧ASTM D1741の軸受潤滑寿命試験機を用い、150℃の温度条件で行った。寿命時間は、同じ試験を3回繰り返し、算術平均より求めた。評価は、寿命時間600時間以上を目標とし、下記の基準に従って行った。
○:寿命時間が600時間以上である。
△:寿命時間が400時間以上、かつ600時間未満である。
×:寿命時間が400時間未満である。
本発明のグリース組成物は、電気機器、工作機械、自動車、建設機械などの種々の機器に用いられる種々のグリースとして使用でき、例えば、軸受用グリース、モーター用グリースなどとして使用できる。
Claims (3)
- 鉱油、合成油又はこれらの混合物から成る基油と複合体リチウム石けん系増ちょう剤2〜30質量%とから成り、この複合体リチウム石けんが脂肪族モノカルボン酸リチウム塩、芳香族二塩基酸リチウム塩及び脂肪族二塩基酸リチウム塩とからなり、かつ芳香族二塩基酸リチウム塩に対する脂肪族二塩基酸リチウム塩との比が質量比で5〜95:95〜5である複合体リチウム石けんであり、かつ、混和ちょう度が130〜385の範囲であることを特徴とするグリース組成物。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
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- 2004-11-04 JP JP2004321173A patent/JP2006131721A/ja active Pending
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