JP2006131234A - 固形剤の収納容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】固形剤の全量を実質的に使い切り、固形剤の無駄を最少にする。
【解決手段】本体11と、円板状の昇降体12と、操作体13、連結体14とを設け、昇降体12を下降させて本体11内に原液を注入して固化させ、昇降体12上に固形剤を一体に形成する。
【選択図】図1
【解決手段】本体11と、円板状の昇降体12と、操作体13、連結体14とを設け、昇降体12を下降させて本体11内に原液を注入して固化させ、昇降体12上に固形剤を一体に形成する。
【選択図】図1
Description
この発明は、固形の糊剤、艶出剤、化粧品などの固形剤を繰り出して使用することができる固形剤の収納容器に関する。
固形剤を収納し、必要に応じて繰り出して使用する簡便な収納容器が知られている。
たとえば、内面に雌ねじを形成する円筒状の本体内に受皿を内装し、本体側の雌ねじに適合する雄ねじを受皿の外周面に形成するとともに、本体の下端の回転操作体と受皿との間を蛇腹によって連結すると、回転操作体を回転させて受皿を昇降させ、受皿上の固形の化粧品を本体の先端から繰り出して使用することができる(特許文献1)。なお、回転操作体と受皿とを相対回転不能に連結する蛇腹は、ヒンジを介して板材を交互に山折り、谷折りに折り畳む形式としてもよい(特許文献2、3)。
実願昭49−142550号(実開昭51−70689号)のマイクロフィルム
実願平1−96115号(実開平3−35077号)のマイクロフィルム
特開平9−345号公報
かかる従来技術によるときは、固形の化粧品、すなわち固形剤は、受皿上に立てるようにして周囲の本体との間に隙間を設けて搭載されているから、本体の内容積に比して収容可能な固形剤の量が少ない上、受皿が深いので、受皿上の固形剤を全部使い切ることができず、固形剤の無駄を生じ、使用後の容器の廃棄の際に環境上のトラブルを生じるおそれがあるという問題があった。
そこで、この発明の目的は、かかる従来技術の問題に鑑み、円板状の昇降体上に原液を注入して固化させることによって、収容可能な固形剤の量を多くするとともに、実質的に固形剤の全量を使い切ることができる固形剤の収納容器を提供することにある。
かかる目的を達成するためのこの発明の構成は、内面に雌ねじを形成する円筒状の本体と、本体に摺動自在に内装する円板状の昇降体と、本体の下端に回転自在に装着する操作体と、昇降体、操作体を相対回転不能に連結する伸縮可能な連結体とを備えてなり、昇降体は、雌ねじに適合する雄ねじを外周面に形成し、本体は、昇降体を下降させ、原液を注入して固化させることにより、雌ねじに適合する雄ねじ付きの固形剤を昇降体上に一体に形成することをその要旨とする。ただし、ここでいう円板状とは、円形の周縁部分と、それ以外の中央部分との大部分が同一平面を形成し、実質的に円板状を呈する形態をいう。
なお、昇降体は、円形の周枠部内に、角形のテーブル部を形成することができ、周枠部、テーブル部の間の溝部には、溝部を横切る仕切りを設けてもよく、周枠部の周方向に互いに逆方向に傾く一対の仕切りをテーブル部の各辺ごとに設けてもよい。
かかる発明の構成によるときは、昇降体上に形成される雄ねじ付きの固形剤は、本体に原液を注入して固化させることにより、本体を外型枠として成形されるから、昇降体上の本体の内容積を全部有効に利用する最大量にすることができる。また、このとき、固形剤の雄ねじは、本体の内面の雌ねじに適合し、昇降体の外周面の雄ねじと連続するから、操作体を介して昇降体を回転させると、固形剤は、昇降体と一体に回転し、昇降体と一体に本体内を昇降させ、本体の先端から繰り出して使用することができる。一方、昇降体は、円板状であるから、昇降体上の固形剤は、その全量を実質的に使い切ることができ、無駄を生じたり、環境上のトラブルを生じたりするおそれがない。なお、昇降体、操作体を連結する連結体は、ヒンジを介して板材を折り畳む形式であってもよく、蛇腹形式であってもよい。
昇降体は、円形の周枠部内に角形のテーブル部を形成することにより、周枠部の外周面に雄ねじを形成し、テーブル部の下面に連結体の上端を容易に相対回転不能に連結することができる。なお、テーブル部は、正方形、長方形を含む多角形に形成するのがよく、テーブル部の角部は、周枠部に内接させることが好ましい。ただし、テーブル部の上面は、周枠部の上端縁と同一高さに形成するものとする。
周枠部、テーブル部の間の溝部を横切る仕切りは、昇降体と、昇降体上に形成する固形剤との一体性(密着性)を高め、固形剤が昇降体から不用意に分離することを防止する。なお、溝部内に残る固形剤は、使い切ることができず、無駄になるから、溝部の幅や深さは、必要最少限に小さくすることが好ましい。また、仕切りは、周枠部の周方向に傾けることにより、昇降体と固形剤との一体性を一層向上させることができ、テーブル部の各辺ごとに互いに逆方向に傾く一対を設けることにより、固形剤の下端の全面を昇降体の上面に均一に一体化することができる。ただし、周枠部の周方向に傾ける仕切りは、左右の両側端縁を溝部の側壁から切り離し、溝部の底面に斜めに立設することにより、円滑に型抜きするものとする。
以下、図面を以って発明の実施の形態を説明する。
固形剤の収納容器は、円筒状の本体11と、本体11に内装する昇降体12と、本体11の下端の操作体13と、昇降体12、操作体13を連結する連結体14とを備えてなる(図1、図2)。なお、本体11の上端には、ねじ式のキャップ15が着脱自在に装着されている。
本体11の内面下部には、昇降体12の下降限を規定するストッパリブ11aが形成され、ストッパリブ11aの上方には、雌ねじ11bが形成されている。雌ねじ11bは、1条または2条以上の平行らせん状の突条として本体11の内面に形成されている。また、本体11の外面上部には、キャップ15用の雄ねじ11c、ストッパリブ11dが形成されている。
昇降体12は、円形の周枠部12a内に長方形のテーブル部12bを有する円板状に形成されている(図2、図3)。テーブル部12bは、周枠部12aに内接し、テーブル部12bの上面は、周枠部12aの上端縁と同一高さに形成されている。周枠部12aの外周面には、本体11の雌ねじ11bに適合する細溝状の雄ねじ12cが形成されており、周枠部12a、テーブル部12bの間の半月状の溝部12d、12d…には、それぞれ一対の仕切り12e、12eが設けられている。すなわち、仕切り12e、12e…は、テーブル部12bの各辺ごとに、それぞれ溝部12dを横切るように、周枠部12aの周方向に互いに逆方向に傾けて各一対が設けられている(図4)。ただし、各仕切り12eの左右の両側端縁は、それぞれ溝部12dの側壁から分離しているものとする。昇降体12の雄ねじ12cは、本体11の雌ねじ11bに螺合しており、したがって、昇降体12を回転させると、昇降体12は、本体11内を摺動しながら昇降することができる。
操作体13は、下部の大径部13aと上部の小径部13bとを同軸形に形成する逆皿状の部材である(図2、図3)。大径部13aの外周には、本体11の外周より高く突出する滑り止め13c、13c…が上下方向に形成されている。操作体13は、本体11の下端に小径部13bを挿入し、小径部13bの外周の係合凹部13dに本体11の内面の係合突条11eを弾発的に嵌合させることにより、本体11の下端に回転自在に装着されている。
連結体14は、薄肉のヒンジ14b、14b…を介して複数枚の板材14a、14a…を折畳み可能に連結し、上端に連結板14cを付設して形成されている。なお、連結体14は、操作体13と一体成形することができる。下端の板材14aは、他の中間の板材14aの約1/2の長さであり、操作体13の上面中央部に上下に揺動自在に連結されており、操作体13の上面には、連結体14の左右にガイド板13e、13eが平行に立設されている。また、上端の連結板14cは、他の板材14a、14a…より厚く、昇降体12の長方形のテーブル部12bの下面に適合する大きさとなっている(図2、図5)。ただし、連結板14cの直下の板材14aも、他の中間の板材14aの約1/2の長さであり、連結板14c側の一辺は、連結板14cの下面中央部に揺動自在に連結されている。
そこで、上端の連結板14cは、テーブル部12bの各短辺側の内面に形成する係合突条12f、12fに対して各短辺側を弾発的に係合させることにより、テーブル部12bの下面に相対回転不能に連結することができる。ただし、図2には、一方の係合突条12fのみが図示されている。また、このようにして上端の連結板14cをテーブル部12bの下面に装着するとき、板材14a、14a…を折り畳み、操作体13のガイド板13e、13eの上縁を介して連結板14cの下面を押し上げ、連結板14cの各短辺側を係合突条12fに係合させるものとする(図5)。
連結体14は、ヒンジ14b、14b…を介して板材14a、14a…を交互に山折り、谷折りに折り畳むことにより、任意に伸縮させることができる(図2、図3)。また、連結体14は、昇降体12、操作体13を相対回転不能に連結している。そこで、操作体13を回転させると、昇降体12は、雄ねじ12c、雌ねじ11bを介し、本体11内を任意に昇降させることができる。
キャップ15は、本体11の雄ねじ11cに適合する雌ねじ15aを有する(図1)。キャップ15は、雄ねじ11c、雌ねじ15aを介し、本体11の上端に着脱自在に装着されている。
本体11内において、昇降体12を下降限にまで下降させ(図1、図2)、キャップ15を取り去って本体11の上部から原液を注入して固化させると、昇降体12上の本体11内に固形剤Pを成形することができる(図3の二点鎖線)。なお、このとき、固形剤Pの外周面には、本体11の雌ねじ11bに対応する雄ねじP1 が形成され、雄ねじP1 は、昇降体12の雄ねじ12cと連続するとともに、雌ねじ11bに適合する。また、固形剤Pの下面は、昇降体12の上面の溝部12d、12d…、仕切り12e、12e…を介し、昇降体12と強固に一体化されている。
そこで、操作体13を回転させて昇降体12を上昇させると、固形剤Pを本体11の先端から繰り出し(図6)、固形剤Pを使用することができる。なお、本体11からの固形剤Pの突出長さLは、操作体13の回転量により、必要に応じて任意に設定することができ、使用によって固形剤Pが減耗するに従い、逐次固形剤Pを繰り出せばよい。固形剤Pは、昇降体12の溝部12d、12d…内の少量を残すだけで、その全量を実質的に使い切ることができる。
昇降体12は、正方形のテーブル部12bの周囲に細い溝部12d、12d…を設けてもよい(図7)。ただし、図7(A)は、昇降体12の上面図であり、同図(B)は、同図(A)のY−Y線矢視相当拡大断面図である。
各溝部12dは、幅wを小さくし、深さdを周枠部12aの高さhより浅くすることにより、無駄になる固形剤Pの量を最少に抑えることができる。なお、図7の各溝部12dにも、図3、図4に倣って仕切り12e、12eを設けてもよい。また、仕切り12e、12eは、周枠部12aの周方向に傾けることなく、溝部12dの底面に直立させ、両側端縁を溝部12dの側壁に連続させてもよい。さらに、各仕切り12eは、溝部12dの深さdと同一高さにするに代えて、深さdより低く形成してもよい。
以上の説明において、連結体14は、蛇腹形式としてもよい。また、連結体14は、操作体13と別体に成形してもよい。
P…固形剤
P1 …雄ねじ
11…本体
11b…雌ねじ
12…昇降体
12a…周枠部
12b…テーブル部
12c…雄ねじ
12d…溝部
12e…仕切り
特許出願人 伸晃化学株式会社
代理人 弁理士 松 田 忠 秋
P1 …雄ねじ
11…本体
11b…雌ねじ
12…昇降体
12a…周枠部
12b…テーブル部
12c…雄ねじ
12d…溝部
12e…仕切り
特許出願人 伸晃化学株式会社
代理人 弁理士 松 田 忠 秋
Claims (4)
- 内面に雌ねじを形成する円筒状の本体と、該本体に摺動自在に内装する円板状の昇降体と、前記本体の下端に回転自在に装着する操作体と、前記昇降体、操作体を相対回転不能に連結する伸縮可能な連結体とを備えてなり、前記昇降体は、前記雌ねじに適合する雄ねじを外周面に形成し、前記本体は、前記昇降体を下降させ、原液を注入して固化させることにより、前記雌ねじに適合する雄ねじ付きの固形剤を前記昇降体上に一体に形成することを特徴とする固形剤の収納容器。
- 前記昇降体は、円形の周枠部内に、角形のテーブル部を形成することを特徴とする請求項1記載の固形剤の収納容器。
- 前記周枠部、テーブル部の間の溝部には、該溝部を横切る仕切りを設けることを特徴とする請求項2記載の固形剤の収納容器。
- 前記周枠部、テーブル部の間の溝部には、前記周枠部の周方向に互いに逆方向に傾く一対の仕切りを前記テーブル部の各辺ごとに設けることを特徴とする請求項2記載の固形剤の収納容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004318941A JP2006131234A (ja) | 2004-11-02 | 2004-11-02 | 固形剤の収納容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004318941A JP2006131234A (ja) | 2004-11-02 | 2004-11-02 | 固形剤の収納容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006131234A true JP2006131234A (ja) | 2006-05-25 |
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ID=36725130
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004318941A Pending JP2006131234A (ja) | 2004-11-02 | 2004-11-02 | 固形剤の収納容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006131234A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7418089B2 (ja) | 2020-10-30 | 2024-01-19 | 株式会社吉野工業所 | 二重容器 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5170689U (ja) * | 1974-11-22 | 1976-06-03 | ||
JPH0335077U (ja) * | 1989-08-17 | 1991-04-05 | ||
JPH1094427A (ja) * | 1996-06-19 | 1998-04-14 | L'oreal Sa | 製品ディスペンサー |
-
2004
- 2004-11-02 JP JP2004318941A patent/JP2006131234A/ja active Pending
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JPH0335077U (ja) * | 1989-08-17 | 1991-04-05 | ||
JPH1094427A (ja) * | 1996-06-19 | 1998-04-14 | L'oreal Sa | 製品ディスペンサー |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20100316 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A02 | Decision of refusal |
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