JP2006130471A - 液滴噴射塗布方法及び表示デバイスの製造方法 - Google Patents

液滴噴射塗布方法及び表示デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 インクジェット塗布方法などにより基板に塗布液の液滴を噴射して塗布した後、その塗布液を加熱して乾燥させる際に、良好な膜厚分布の固化物や膜を得ることのできる液滴噴射塗布方法を提供する。
【解決手段】 複数の溶媒を含有する塗布液の液滴を被塗布材の表面に噴射して塗布した後、前記被塗布材の表面に塗布された塗布液を、前記複数の溶媒の各沸点温度に応じて加熱温度を順次に上昇させながら加熱して乾燥させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体装置や、液晶ディスプレイパネル、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイパネル若しくはフィールドエミッションディスプレイパネル等の薄型ディスプレイパネルを用いた表示装置等のように、製造工程中において塗布液を塗布し乾燥させ、基板上に所望の膜を形成する工程で用いられる液滴噴射塗布方法及びその方法を用いた表示デバイスの製造方法に関する。
半導体装置、液晶ディスプレイパネル、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイパネル若しくはフィールドエミッションディスプレイパネル等の薄型ディスプレイパネルを用いた表示デバイス等の製造の際に、水溶液や、無機又は有機溶媒を含む塗布液の液滴を、インクジェットノズルから基板上に噴射塗布して乾燥させることにより、機能層等の膜を形成させることが行われている。かようなインクジェット塗布方法は、特に、表示デバイスの発光層やカラーフィルタ層などのように微細なパターニングを必要とする成膜を行う際に、好適に用いられている。
このようなインクジェット塗布方法によって基板上に着弾された個々の塗布液から溶質(固形分)の膜を形成するための乾燥工程においては、従来、基板上の塗布液を前記基板とともに所定の一定温度で加熱していた。
しかしながら、このような一定温度により加熱して乾燥させる従来の乾燥工程では、塗布液の内部で生じた熱対流の制御が難しく、また、塗布液は径方向端部から乾燥していくために溶液の濃化に伴って中央部が盛り上がり易く、これが固化物の膜厚分布の均一性に悪影響を及ぼす場合があった。更に、塗布液中に沸点の異なる複数種の溶媒を含有している塗布液の場合には、溶媒を十分にかつ迅速に揮発させるために、比較的高温の加熱、例えば低沸点溶媒の沸点又はそれ以上の温度で加熱することがあり、それゆえ塗布された液滴が乾燥する過程で塗布液中に低沸点溶媒の気泡が発生して、乾燥・固化後の固化物の形状が悪化することもあった。
図3は、上述した従来の乾燥工程における着弾された塗布液の模式図である。同図に示すように、基板S上に着弾した液滴Lは、溶媒の種類や乾燥条件などにもよるが、加熱装置1により加熱されることにより、内部にて矢印で示すような対流が生じ、これにより、中央部の厚みが厚い凸形の外形になる。このような膜厚分布や形状の不均一さは、製造する半導体デバイスや表示デバイスの特性に悪い影響を及ぼす場合があり、例えば、表示デバイスでは、膜厚分布が不均一の場合、発光ムラなどを招いてしまう。
特許文献1には、インクジェット法等の吐出法により機能層形成用液を塗布し乾燥させて機能性素子を製造する方法に関して、製造される機能層の平坦性を得るために、機能層の検査して、その形状に応じて乾燥工程における溶媒の揮発速度を速く又は遅くする方法が提案されている。そして、凸形状の場合は揮発速度を速くするように送風することや加熱することが記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、吐出法により基板上に着弾した個々の機能層の形状を予め検査しておき、その検査結果に応じた一定の乾燥条件で乾燥させる方法であり、この方法では、塗布液によっては十分に形状を制御することができない場合があった。特に、塗布液が複数の種類の溶媒を含有している場合には、形状制御は難しかった。
特開2003−266003号公報
本発明は、上記の問題を有利に解決するものであり、インクジェット塗布方法などにより基板に塗布液の液滴を噴射して塗布した後、その塗布液を加熱して乾燥させる際に、良好な膜厚分布の固化物や膜を得ることのできる液滴噴射塗布方法及び表示デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の液滴噴射塗布方法は、沸点の異なる複数の溶媒を含有する塗布液の液滴を被塗布材の表面に噴射して塗布する塗布工程と、前記被塗布材の表面に塗布された塗布液を、前記複数の溶媒の各沸点温度に応じて加熱温度を順次に上昇させながら加熱して順次に揮発させる乾燥工程とを有することを特徴とする。
また、本発明の液滴噴射塗布方法は、沸点の異なる複数の溶媒を含み、これらの溶媒のうち最も沸点の低い溶媒が最も多い容積割合で含有する塗布液の液滴を被塗布材の表面に噴射して塗布する塗布工程と、前記被塗布材の表面に塗布された塗布液を、前記複数の溶媒の各沸点温度に応じて加熱温度を順次に上昇させながら加熱して順次に揮発させる乾燥工程とを有することを特徴とする。
更に、本発明の液滴噴射塗布方法においては、前記塗布液の加熱温度を、前記塗布液に含有される溶媒のうち最も沸点が低い溶媒の沸点よりも低い温度を維持するように設定し、順次昇温されるように設定することは、塗布液の固化後の膜厚分布を均一にするためにより好ましい。
また、前記乾燥工程においては、少なくとも最も沸点の低い溶媒を揮発させる間は、減圧雰囲気中で乾燥させることもできる。
また、本発明の液滴噴射塗布方法は、3種以上の異なる沸点を有する溶媒が混合されている塗布液を用いることもできる。
また、本発明の液滴噴射塗布方法を、発光素子の発光膜又はカラーフィルターの着色膜若しくは遮光膜を形成する工程を備える表示デバイスの製造方法に適用することは好適である。
本発明によれば、被塗布材に着弾した塗布液の液滴の乾燥を良好にして、均一な膜厚分布が得られる。
本発明の液滴噴射塗布方法においては、複数の溶媒を含有する塗布液の液滴を、被塗布材の表面に噴射して塗布する塗布工程を行う。この塗布液は、乾燥させて膜を形成させるための溶質と、その溶質を溶解し又は分散させている溶媒とを主な成分としている。前記溶質としては、例えば表示デバイスの発光層用の有機物や、カラーフィルターの着色層用の顔料などがある。また、前記溶媒としては、水、アルコールや各種有機溶媒がある。このような溶質及び溶媒を含有している塗布液を、インクジェット塗布装置のタンクに収容し、このタンクからインクジェットヘッドに設けられたノズルに導いて、このノズルから前記塗布液の液滴を噴射して被塗布材の表面に着弾させることにより塗布する。
前記インクジェット塗布装置のノズルにノズル詰まりが生じると、被塗布材の所定の領域に適切な塗布を行うことができず、ひいてはインクジェット塗布法により成膜を行った製品の不良につながることから、ノズル詰まりはできるだけ避けなければならない。このような前記ノズルの先端部又は内部で塗布液(インク)が乾燥固化するのを回避するために、インクジェット塗布に用いる前記塗布液には、沸点が異なる複数種類の溶媒を含有させたものを用いている。
以上述べた塗布工程後に、被塗布材の表面に塗布された塗布液を揮発させる乾燥工程により、前記溶質の固形物の膜を前記被塗布材の表面に形成する。この乾燥工程で用いられる手段には、加熱、減圧、送風などがあるが、加熱による乾燥は、他の方法に比べて装置が簡便なので、実際に多用されている。この加熱により塗布液を揮発させる乾燥工程の際に、従来は、乾燥開始から終了までの間を、乾燥時間をなるべく短くして作業能率を向上させるために、塗布液中に含まれる複数の溶媒のうち最も沸点の低い溶媒の沸点温度近傍又はそれより高温の、一定の温度で加熱していた。このような従来の乾燥工程では、塗布液の内部で生じる熱対流の制御が難しく、また、気泡が生じる場合もあり、その結果、乾燥固化後の膜厚分布が不均一になる場合があったことは、既に述べたとおりである。
本発明の液滴噴射塗布方法では、被塗布材の表面に塗布された塗布液を、沸点の異なる複数の溶媒の各沸点温度に応じて加熱温度を順次に上昇させながら加熱して順次に揮発させる乾燥工程を有する。そのため、溶媒の各沸点温度以下の加熱温度で揮発させるから、塗布液の内部での熱対流や気泡の発生が抑制されて、膜厚分布が均一の固化物を得ることができる。しかも、加熱温度を順次に上昇させることにより、総合的な乾燥時間を従来よりも短くすることができ、作業効率をいっそう向上させることができる。
本発明に従う乾燥工程の一例を、図1を参照しながら説明する。図1は、乾燥工程における乾燥温度及び溶媒乾燥量の時系列的変化を示すグラフである。この例は、塗布液中に沸点の異なる3種類の溶媒を含有している場合を示しており、加熱温度(乾燥温度)を、複数の温度に段階的に上昇させていく。最初の第一乾燥の段階では、加熱温度を、塗布液に含有される溶媒のうち最も沸点が低い溶媒の沸点よりも低い温度を維持するように設定する。例えば、塗布液中の溶媒が、水(沸点100℃)とエチレングリコール(沸点198℃)とグリセリン(沸点290℃)との組み合わせである場合には、第一乾燥時の加熱温度を80〜90℃程度とする。これにより、溶媒は沸騰することなく、ゆっくりと乾燥揮発していくので、塗布液の内部での熱対流が抑制される。
そして、最も沸点の低い溶媒の乾燥量が飽和したとき、すなわち、最も沸点の低い溶媒の揮発がほぼ完了した時点又は完了後に、第二乾燥へ移行し、乾燥温度を、最も沸点の低い溶媒の沸点よりも高く、2番目に沸点の低い溶媒の沸点よりも低い温度とする。例えば、塗布液中の溶媒が、上述した水とエチレングリコールとグリセリンとの組み合わせである場合には、第二乾燥時の加熱温度を120〜150℃程度とする。これにより、第二乾燥においても溶媒は沸騰することなく、ゆっくりと乾燥揮発していくので、塗布液の内部での熱対流が抑制される。しかも、第一乾燥時よりも加熱温度を上昇させているので、塗布液の乾燥開始から終了まで第一乾燥時の一定温度で乾燥させた場合に比べて、総合的な乾燥時間を短縮できる。なお、この第二乾燥においては、前段階の第一乾燥で最も沸点の低い溶媒が揮発した後に残存する塗布液の流動が少なくなっている場合には、加熱温度を、2番目に沸点の低い溶媒の沸点以上の温度として、乾燥時間の一層の短縮を図ることもできる。
2番目に沸点の低い溶媒の乾燥量が飽和したとき、すなわち、2番目に沸点の低い溶媒の揮発がほぼ完了した時点又は完了後に、第三乾燥へ移行する。この第三乾燥では、乾燥温度を前記第二乾燥時の温度よりも高くする。例えば、塗布液中の溶媒が、上述した水とエチレングリコールとグリセリンとの組み合わせである場合には、第三乾燥時の加熱温度を180℃程度とする。グリセリンは、通常、極少量で塗布液中に含有される。例えば、塗布中におけるグリセリンの容積割合を1とすると、エチレングリコールは30、水は70の割合になる。すなわち、グリセリンは塗布液全体の100分の1程度に過ぎない。そのため、第二乾燥を終えて水とエチレングリコールが揮発してしまったときには、塗布液は、ほぼ流動性を失っている。したがって、溶媒が前記水とエチレングリコールとグリセリンとの組み合わせである場合には、グリセリンを揮発させる当該第三乾燥時の加熱温度の影響は少ない。しかし、第三乾燥時の加熱温度を、第二乾燥時の加熱温度よりも高くすることにより、乾燥時間の一層の短縮を図ることができる。もちろん、この第三段階では、2番目に沸点の低い溶媒の沸点よりも高く、3番目に沸点の低い溶媒の沸点よりも低い温度で加熱することもできるし、また、3番目に沸点の低い溶媒の沸点以上の温度に加熱することもできる。
本発明の液滴噴射塗布方法は、塗布する塗布液について、複数の溶媒のうち最も沸点の低い溶媒の含有量が最も多い塗布液を用いることが、より好ましい。最も沸点の低い溶媒の含有量が最も多いということは、乾燥し易い溶媒が最も多いということを意味し、この場合、第一乾燥の段階では塗布液中の前記最も沸点の低い溶媒の含有量が多いとしても乾燥時間への影響は少ない。そして第二乾燥の段階では前記最も沸点の低い溶媒が揮発したことにより既に塗布液の流動性が顕著に低下している。そのため、この第二乾燥及び第三乾燥時には比較的高温の加熱を行うことができる。これららのことから、総合的な乾燥時間を短縮させることができる。
図1に図示した例では、三段階の加熱温度としているが、溶媒に応じて、二段階にしても、また、四段階以上にしてもよいことは言うまでもない。また、この図示した例では、第一乾燥、第二乾燥及び第三乾燥のそれぞれで一定温度に加熱しているが、それぞれの乾燥過程で、直線的又は曲線的に温度を上昇させてもよい。もっとも、次に述べる乾燥装置により乾燥を行えば、図示したような段階的な加熱になる。
図2は、本発明の液滴噴射塗布方法に用いることのできる塗布乾燥装置の一例のブロック図である。同図において、インクジェット塗布装置10に隣接して、乾燥装置20が設けられている。この乾燥装置20は、第1の加熱装置21と、第2の加熱装置22と、第3の加熱装置23とを備え、これらの加熱装置21、22、23は、それぞれ、乾燥させる塗布液中の溶媒の沸点温度に応じて異なる温度に設定される。具体的には、第1の加熱装置21の設定温度は、第一乾燥時の加熱温度とし、第2の加熱装置22の設定温度は、第二乾燥時の加熱温度とし、第3の加熱装置23の設定温度は、第三乾燥時の加熱温度とする。これらの加熱装置21、22、23は、具体的にはホットプレートとすることができるし、また複数枚の被処理材を収容可能な加熱炉とすることができる。
そして、インクジェット塗布装置10により塗布液が塗布された被塗布材(図示せず)を、前記乾燥装置20の前記第1の加熱装置21上に搬送し、この第1の加熱装置21により第一乾燥時の加熱温度で加熱する。第一乾燥を終えたら、被塗布材を前記第1の加熱装置21から前記第2の加熱装置22上に移送して、この第2の加熱装置22により第二乾燥時の加熱温度で加熱する。第二乾燥を終えたら、被塗布材を前記第2の加熱装置22から前記第3の加熱装置23上に移送して、この第3の加熱装置23により第三乾燥時の加熱温度で加熱する。このように、乾燥装置内に複数の加熱装置を設けておき、それぞれの加熱装置における加熱温度を、あらかじめ第一乾燥、第二乾燥及び第三乾燥の加熱温度に設定しておき、被塗布材をこれらの加熱装置へ順次に移送して乾燥させるようにすれば、一つの加熱装置を用い、その加熱装置の加熱温度を第一乾燥、第二乾燥及び第三乾燥の各加熱温度に応じて順次に上昇させて乾燥させる場合のように、その加熱装置を第三乾燥の加熱温度から第一乾燥の加熱温度まで降下させる時間を要することなく複数の被塗布材を順次に乾燥させることができることから、生産性が向上する。
本発明の液滴噴射塗布方法では、乾燥工程において、少なくとも最も沸点の低い溶媒を揮発させる間は、減圧雰囲気中で乾燥させることもできる。図2に示す乾燥装置20においては、第1の加熱装置21を収容する密閉可能な処理室24が設けられて、この処理室24に配管25を介して排気装置(ポンプ)26が接続されている。そして図示しない圧力制御装置により前記処理室24内を、所定の減圧雰囲気に保つことができるようにしている。塗布液の種類によっては、加熱のみで乾燥を行ったのでは乾燥状態の制御が困難な場合があり、第一乾燥を加熱と減圧との組み合わせにより行うことにより、大気圧中で加熱により乾燥させる場合よりも乾燥状態の制御が容易になる。また、減圧雰囲気中で乾燥を行えば、加熱温度を相対的に低くすることもできる。
図2に示した例では、第1の加熱装置21により加熱する時の雰囲気を減圧雰囲気にしているが、本発明に従う乾燥工程では、第1の加熱装置21に加えて、第2の加熱装置22及び第3の加熱装置23のいずれか一方又は両方の雰囲気を減圧雰囲気にしてもよい。
本発明の液滴噴射塗布方法は、3種以上の異なる沸点を有する溶媒が混合されている塗布液を用いるような塗布を行う場合に有利に適合する。
また、本発明の液滴噴射塗布方法は、塗布液の液滴を被塗布材の表面に塗布したときの着弾径が1mm以下であるような塗布を行う場合に有利に適合する。塗布液の液滴を被塗布材の表面に塗布したときの着弾径が1mm以下であるような塗布塗布は、インクジェット塗布装置により実施され、このような着弾径の塗布液を本発明に従い乾燥させることにより、均一な膜厚分布の膜が得られる。
表示デバイスの製造をするに当たっては、表示デバイスの基板上に有機ELパネルの場合の発光素子層や液晶パネルのカラーフィルターの場合の着色層やブラックマトリックス層を形成する工程があり、これらの層はいずれも微細に区画された領域内に層を形成させる必要があることから、本発明に従う液滴噴射塗布法により塗布液をインクジェット塗布により塗布して乾燥させ、前記発光素子の発光膜又は前記カラーフィルターの着色膜若しくは遮光膜を形成させることができる。
より具体的には、表示デバイスとして例えば液晶ディスプレイを製造する場合について述べると、ガラス基板上に薄膜トランジスタ(TFT)を規則正しく並べて配置したTFTアレイ基板を製造するとともに、他のガラス基板にカラーフィルター及びブラックマトリックスを形成させたカラーフィルター基板を製造し、前記TFTアレイ基板と前記カラーフィルター基板とを貼り合わせて組み立て、その貼り合わせた基板の隙間に液晶材を注入し、封じ込ませてパネル基板を得る。また、パネル基板を得るのに、前記TFTアレイ基板上にカラーフィルターとブラックマトリックスとの両方を形成させることも行われている。
このようなカラーフィルター基板、又はカラーフィルターとブラックマトリックスとを形成させたTFTアレイ基板を製造するに当たり、そのカラーフィルター層の各輝点(サブピクセル)に対応する着色層を形成するため、又は前記各輝点により構成される表示領域の周囲に設けられる非表示領域又は前記各輝点間を遮光するための遮光層(ブラックマトリックス)を形成するための膜を、本発明の液滴噴射塗布方法により形成することができる。
溶媒としてグリセリンの割合が1、エチレングリコールの割合が30、水の割合が70になる含有する顔料インクを基板上に塗布し、図1に示すように第一乾燥では80℃にて5分加熱し、第二乾燥では120℃にて3分加熱し、第三乾燥では180℃にて1分加熱して前記顔料インクを乾燥させたところ、良好な膜厚分布になる膜が得られた。これに対して、前記の顔料インクと同一の顔料インクを基板上に塗布し、120℃に加熱して乾燥させたところ、その乾燥過程で熱対流が著しく生じ、得られた膜には膜厚分布のばらつきが生じていた。
本発明の液滴噴射塗布方法の乾燥工程における乾燥温度及び溶媒乾燥量の時系列的変化を示すグラフ。 本発明の液滴噴射塗布方法に用いることのできる塗布乾燥装置の一例のブロック図。 従来の乾燥過程における着弾された塗布液の模式図。
符号の説明
10…インクジェット塗布装置、20…乾燥装置、21、22、23…加熱装置

Claims (6)

  1. 沸点の異なる複数の溶媒を含有する塗布液の液滴を被塗布材の表面に噴射して塗布する塗布工程と、
    前記被塗布材の表面に塗布された塗布液を、前記複数の溶媒の各沸点温度に応じて加熱温度を順次に上昇させながら加熱して順次に揮発させる乾燥工程と
    を有することを特徴とする液滴噴射塗布方法。
  2. 沸点の異なる複数の溶媒を含み、これらの溶媒のうち最も沸点の低い溶媒が最も多い割合で含有する塗布液の液滴を被塗布材の表面に噴射して塗布する塗布工程と、
    前記被塗布材の表面に塗布された塗布液を、前記複数の溶媒の各沸点温度に応じて加熱温度を順次に上昇させながら加熱して順次に揮発させる乾燥工程と
    を有することを特徴とする液滴噴射塗布方法。
  3. 前記加熱温度を、前記塗布液に含有される溶媒のうち最も沸点が低い溶媒の沸点よりも低い温度を維持するように設定し、順次昇温されるように設定すること特徴とする請求項1又は2に記載の液滴噴射塗布方法。
  4. 前記乾燥工程においては、少なくとも最も沸点の低い溶媒を揮発させる間は、減圧雰囲気中で乾燥させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液滴噴射塗布方法。
  5. 3種以上の異なる沸点を有する溶媒が混合されている塗布液を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液滴噴射塗布方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の液滴噴射塗布方法を用いて発光素子の発光膜又はカラーフィルターの着色膜若しくは遮光膜を形成する工程を備えることを特徴とする表示デバイスの製造方法。

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