JP2006350121A - カラーフィルタの欠陥修正方法およびカラーフィルタの欠陥修正装置 - Google Patents

カラーフィルタの欠陥修正方法およびカラーフィルタの欠陥修正装置 Download PDF

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【課題】 修正用インクの欠陥部以外への付着を防止するとともに、欠陥を低コストかつ少ない工程数で修正し、欠陥の修正に要する時間を短縮化することのできるカラーフィルタの欠陥修正方法を提供する。
【解決手段】 レーザ光照射手段4によってカラーフィルタ2に存在する欠陥を除去し、該欠陥が除去された部分を加熱手段5により加熱する。次いで、インクジェット装置6によりレーザ光照射領域に修正用インクを付与し、修正用インクを付与すると同時に修正用インクに含まれる溶媒が蒸発させることによってカラーフィルタ2に存在する欠陥を修正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カラーフィルタの欠陥修正方法およびカラーフィルタの欠陥修正装置に関する。
近年、携帯電話、液晶テレビジョン、パーソナルコンピュータなどの普及に伴い、液晶パネルディスプレイの需要が急速に増加し、液晶パネルディスプレイの高精細化、低価格化がさらに求められている。液晶パネルディスプレイの製造コストの中では、カラーフィルタの製造コストの占める割合が大きく、液晶パネルディスプレイの低価格化を実現するためにはカラーフィルタの低価格化が必須である。
カラーフィルタは、液晶パネルディスプレイをカラー表示するための液晶セル内に構成される部材の1つであり、ガラス基板などの透明な基板上に赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の着色パターンが規則正しく配列される。カラーフィルタは、カラー表示用のR、G、Bの着色パターンで構成される着色層と、異なる色の着色層の境界に設けられる光遮断用のブラックマトリックスで構成される遮光層とからなるフィルタ層と、フィルタ層を保護する透明な保護膜と、液晶を駆動するための透明電極膜とを含む。このようなカラーフィルタの製造方法としては、染色法、顔料分散法、印刷法、電着法の4種が量産実用化されている。
染色法は、フォトリソグラフィにより、基板上に形成した透明レリーフパターンを、所定の分光特性の染料で染色し、R、G、Bおよびブラックマトリックスの着色パターンを形成する方法である。顔料分散法は、感光性レジストに顔料を分散させておき、それを基板上に塗布、露光、現像する工程を4回繰返してR、G、Bおよびブラックマトリックスの着色パターンを形成する方法である。印刷法は、カラーフィルタに要求される分光特性を満たすインクで、線あるいは点状の画素を、基板上に印刷機を使って形成する方法である。電着法は、透明電極が所定の形状にパターニングされた基板上に電着を3回繰返してR、G、Bの着色パターンを形成した後、各R、G、Bの色の間に、ブラックマトリックスを形成する方法である。
現在、液晶パネルディスプレイ用のカラーフィルタの製造方法としては、顔料分散法および染色法が最も一般的に用いられている。顔料分散法および染色法では、いずれもR、G、Bおよびブラックマトリックスの4色を着色するために、フォトリソグラフィを4回繰返す必要がある。このため、フォトリソグラフィ用のマスクへの異物などの付着、露光前のカラーフィルタへの異物などの付着、露光不良などによって、異物がフィルタ層(特に着色層)上またはフィルタ層と基板との間に付着する異物欠陥、ブラックマトリックスが着色層に配置される黒埋り欠陥、着色層に着色パターンが形成されない白抜け欠陥などの欠陥を生じることがある。
このような欠陥は、液晶パネルディスプレイとしてのカラー表示に悪影響を及ぼす可能性がある。最近では、液晶パネルディスプレイの高精細化、大型化に伴い、カラーフィルタの欠陥が生ずる頻度も高くなっている。カラーフィルタの低価格化を実現するためには、欠陥が生じた物を廃棄処理するのではなく、欠陥を修正することによって救済する方法および装置が必要不可欠である。
上記のようなカラーフィルタの欠陥を修正する方法として、欠陥を含む欠陥部にレーザ光を照射して欠陥および着色層を除去し、欠陥部を含むレーザ光照射領域に着色層の色に対応した色の修正用インクをインク付与手段によって充填した後、赤外線ランプなどの加熱手段によって加熱し修正用インクを乾燥させてカラーフィルタの欠陥の修正を行う方法が提案されている。
このような修正方法において、たとえばインク付与手段としてインクジェット装置を用いる場合、欠陥および着色層が除去された領域であるレーザ光照射領域に付与する修正用インクとしては、インクジェットヘッドからのインクの吐出を容易にするために、顔料および必要に応じて用いられる樹脂を溶媒で希釈したものが用いられる。したがって、レーザ光照射領域に顔料を充填させるためには、欠陥および着色層を除去したレーザ光照射領域の体積の数倍から十数倍の体積の修正用インクを付与しなければならない。このような体積の修正用インクをレーザ光照射領域に一度に付与すると、特に着色層に対する修正用インクの接触角が20°以下と濡れ性が高い場合、付与した修正用インクがフィルタ層のレーザ光照射領域外部に溢れ出て隣接する他の色の着色層に付着し、新たな欠陥を発生する恐れがある。
このような問題に対して、光透過率が5〜95%であり、黒と白との中間色の修正用インクを用いるカラーフィルタの欠陥修正方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に開示される方法によれば、すべての着色層および遮光層に同一の修正用インクを用い、修正により欠陥部以外の領域に修正用インクが付着しても表示画面上では目立たないので、これを修正する必要がない。
また、特許文献1に開示される欠陥修正方法では、修正用インクの溶媒としてヘキサフルオロポリプロピレンなどのフッ素樹脂を含有するものを用い、欠陥部以外の領域への修正用インクの付着を防止している。また、特許文献1の欠陥修正方法では、レーザ光の照射による欠陥および着色層の除去に先立って、着色層に対してプラズマ重合による撥液処理を施し、着色層に対する修正用インクの濡れ性を小さくすることも提案されている。
しかしながら、修正用インクの溶媒としてヘキサフルオロポリプロピレンなどのフッ素樹脂を含有するものを用いても、着色層の表面状態、種類などによっては撥液性が悪くなる恐れがある。着色層の欠陥部以外の部分に中間色の修正用インクが付着しても、すべての着色層および遮光層に同一の修正用インクを用いるので修正の必要はないとされるけれども、このような中間色のインクが欠陥のない部分に付着してしまうと、カラー表示の際に表示画面の画質が中間色のインクが付着していない時に比べて低下するという問題が生じる。したがって、高精細化の求められるカラーフィルタの修正方法としては、欠陥部以外の部分への修正用インクの付着量を低減できるものが求められている。
また、欠陥部以外の部分への修正用インクの付着量を低減するために、着色層に対して撥液処理を施し、着色層に対する修正用インクの濡れ性を小さくする方法では、欠陥修正に要するコストおよび工程数が増加してしまう。さらに、欠陥部を含むレーザ光照射領域に修正用インクを充填した後、加熱手段によって加熱し修正用インクを乾燥させる方法では、多量の修正用インクの溶媒を蒸発させるのに時間がかかるとともに、溶媒の蒸発によって体積が減少した分の修正用インクを追加付与する工程および追加付与した修正用インクを加熱する工程を複数回繰返し行わなければならない恐れがある。
特開2003−98336号公報
本発明の目的は、修正用インクの欠陥部以外への付着を防止するとともに、欠陥を低コストかつ少ない工程数で修正し、欠陥の修正に要する時間を短縮化することのできるカラーフィルタの欠陥修正方法およびカラーフィルタの欠陥修正装置を提供することである。
本発明は、基板上に着色層および遮光層からなるフィルタ層を備えるカラーフィルタに存在する欠陥を修正するカラーフィルタの欠陥修正方法において、
フィルタ層に存在する異物欠陥、黒埋り欠陥または白抜け欠陥を含む欠陥部にレーザ光を照射する工程と、
レーザ光が照射されるレーザ光照射領域を加熱する工程と、
レーザ光照射領域に修正用インクを付与する工程とを含むカラーフィルタの欠陥修正方法である。
また本発明は、基板上に着色層および遮光層からなるフィルタ層を備えるカラーフィルタに存在する欠陥を修正するカラーフィルタの欠陥修正装置において、
カラーフィルタを載置するステージと、
フィルタ層に存在する異物欠陥、黒埋り欠陥または白抜け欠陥を含む欠陥部にレーザ光を照射するレーザ光照射手段と、
レーザ光照射手段がレーザ光を照射する動作を検知する第1検知手段と、
第1検知手段によって検知されるレーザ光照射動作に応じて、レーザ光が照射されるレーザ光照射領域を加熱する加熱手段と、
加熱手段がレーザ光照射領域を加熱する動作を検知する第2検知手段と、
第2検知手段によって検知される加熱動作に応じて、レーザ光照射領域に修正用インクを付与するインク付与手段と、
レーザ光照射手段、加熱手段およびインク付与手段と、ステージとの相対的な位置を調整する位置調整手段とを含むカラーフィルタの欠陥修正装置である。
また本発明は、インク付与手段は、修正用インクを吐出するインクジェット装置であることを特徴とする。
また本発明は、レーザ光照射手段によってレーザ光が照射されるレーザ光照射領域の大きさを検出する領域検出手段と、
加熱手段によって加熱されるレーザ光照射領域の温度を検知する温度検知手段と、
領域検出手段によって検出されるレーザ光照射領域の大きさに応じて、温度検知手段によって検知される温度が予め定められる温度となるように加熱手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする。
また本発明は、レーザ光照射手段によってレーザ光が照射されるレーザ光照射領域の大きさを検出する領域検出手段と、
時間を計測する計時手段と、
領域検出手段によって検出されるレーザ光照射領域の大きさに応じて、レーザ光照射領域を加熱する時間を予め定める時間にするように加熱手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、フィルタ層に存在する異物欠陥、黒埋り欠陥または白抜け欠陥を含む欠陥部にレーザ光を照射する工程と、レーザ光が照射されるレーザ光照射領域を加熱する工程と、レーザ光照射領域に修正用インクを付与する工程とを含む方法によってカラーフィルタの欠陥を修正する。このような欠陥修正方法では、まず、レーザ光を照射するレーザ光照射工程によって欠陥を含むフィルタ層の欠陥部を除去し、レーザ光照射領域を加熱する加熱工程によって該フィルタ層の欠陥部が除去されたレーザ光照射領域を加熱する。次いで、レーザ光照射領域に修正用インクを付与するインク付与工程によって該加熱されたレーザ光照射領域に修正用インクを付与する。このインク付与工程では、加熱工程によって予め加熱されたレーザ光照射領域に修正用インクを付与し、修正用インクを付与すると同時に修正用インクに含まれる溶媒が蒸発するので、修正用インクの付与と乾燥とが同時に行える。このため、修正用インクがレーザ光照射領域から溢れ出て欠陥部以外の部分へ付着するのを防止することができるとともに、インクの補充および乾燥工程を複数回繰返す必要がないので、少ない工程数かつ短時間で欠陥の修正を行うことができる。また、フィルタ層に対する修正用インクの濡れ性を考慮する必要がなく、修正用インクの材料が限定されず、さらに、フィルタ層に撥液処理を施す必要がないので、低コストで好適に欠陥の修正を行うことができる。
また本発明によれば、カラーフィルタを載置するステージと、フィルタ層に存在する異物欠陥、黒埋り欠陥または白抜け欠陥を含む欠陥部にレーザ光を照射するレーザ光照射手段と、レーザ光照射手段がレーザ光を照射する動作を検知する第1検知手段と、第1検知手段によって検知されるレーザ光照射動作に応じて、レーザ光が照射されるレーザ光照射領域を加熱する加熱手段と、加熱手段がレーザ光照射領域を加熱する動作を検知する第2検知手段と、第2検知手段によって検知される加熱動作に応じて、レーザ光照射領域に修正用インクを付与するインク付与手段と、レーザ光照射手段、加熱手段およびインク付与手段と、ステージとの相対的な位置を調整する位置調整手段とを含むカラーフィルタの欠陥修正装置が提供される。このような欠陥修正装置では、第1検知手段によりレーザ光照射動作が終了したことを検知すると、加熱手段によりレーザ光照射領域を加熱し、第2検知手段により加熱動作が終了したことを検知すると、インク付与手段により修正用インクを付与することができるので、前述のレーザ光照射工程、加熱工程およびインク付与工程を含む一連の欠陥修正方法を実現することができる。したがって、このような欠陥修正装置によって、修正用インクの欠陥部以外への付着を防止するとともに、低コスト、少ない工程数かつ短時間でカラーフィルタに存在する欠陥の修正を行うことができる。
また本発明によれば、インク付与手段は、修正用インクを吐出するインクジェット装置であるので、微小なレーザ光照射領域にも修正用インクを付与することができるとともに、レーザ光照射領域に応じて付与する修正用インクの量を調整し易い。
また本発明によれば、欠陥修正装置は、レーザ光照射手段によってレーザ光が照射されるレーザ光照射領域の大きさを検出する領域検出手段と、加熱手段によって加熱されるレーザ光照射領域の温度を検知する温度検知手段と、領域検出手段によって検出されるレーザ光照射領域の大きさに応じて、温度検知手段によって検知される温度が予め定められる温度となるように加熱手段を制御する制御手段とを含む。このことによって、レーザ光照射領域の大きさに応じて加熱温度を変化させることができるので、レーザ光照射領域が小さい場合、加熱温度を低くして加熱に要するエネルギーコストを削減でき、レーザ光照射領域が大きい場合、加熱温度を高くして該大きいレーザ光照射領域に付与された多量の修正用インクを充分に乾燥させることができる。
また本発明によれば、欠陥修正装置は、レーザ光照射手段によってレーザ光が照射されるレーザ光照射領域の大きさを検出する領域検出手段と、時間を計測する計時手段と、領域検出手段によって検出されるレーザ光照射領域の大きさに応じて、レーザ光照射領域を加熱する時間を予め定める時間にするように加熱手段を制御する制御手段とを含む。このことによって、レーザ光照射領域の大きさに応じて加熱時間を変化させることができ、レーザ光照射領域が小さい場合、加熱時間を短くし、レーザ光照射領域が大きい場合、加熱時間を長くすることによって、加熱に要するエネルギーコストを抑えつつ、充分に修正用インクを乾燥させることができる。
本発明のカラーフィルタの欠陥修正方法は、フィルタ層に存在する異物欠陥、黒埋り欠陥または白抜け欠陥を含む欠陥部にレーザ光を照射する工程と、レーザ光が照射されるレーザ光照射領域を加熱する工程と、レーザ光照射領域に修正用インクを付与する工程とを含む。ここでは、まず本発明の欠陥修正方法に好適に用いられる欠陥修正装置について説明し、その後欠陥修正方法について詳細を説明する。
図1は、本発明のカラーフィルタの欠陥修正方法に用いられる欠陥修正装置1の構成を簡略化して示す側面図である。欠陥修正装置1はカラーフィルタ2を載置するステージ3と、カラーフィルタ2のフィルタ層に存在する異物欠陥、黒埋り欠陥または白抜け欠陥を含む欠陥部にレーザ光を照射するレーザ光照射手段4と、装置全体の動作を制御する制御手段7に備えられ、レーザ光照射手段4がレーザ光を照射する動作を検知する第1検知手段7aと、第1検知手段7aによって検知されるレーザ光照射動作に応じて、レーザ光が照射されるレーザ光照射領域を加熱する加熱手段5と、制御手段7に備えられ、加熱手段5がレーザ光照射領域を加熱する動作を検知する第2検知手段7bと、第2検知手段7bによって検知される加熱動作に応じて、レーザ光照射領域に修正用インクを付与するインク付与手段であるインクジェット装置6と、レーザ光照射手段4、加熱手段5およびインクジェット装置6と、ステージ3との相対的な位置を調整する位置調整手段8とを含んで構成される。
ここで、図1中に示すX−Y−Zの3軸方向について説明する。X軸方向は、水平面座標である2次元平面座標を表すX−Y2軸のうちの1軸であり、レーザ光照射手段4、インクジェット装置6および加熱手段5が並列配置される方向と定義する。Y軸方向は、水平面座標である2次元平面座標を表す残りの1軸であって、先のX軸方向に直交する方向と定義する。Z軸方向は、X軸およびY軸の両方に直交する方向であり、鉛直方向に一致する方向と定義する。
図2は欠陥修正装置1によって欠陥が修正されるカラーフィルタ2の上面図であり、図3は図2に示すカラーフィルタ2の切断面線III−IIIにおける断面図である。カラーフィルタ2は、透明な基板21と、基板21上に形成される着色層23および遮光層24からなるフィルタ層22とを含んで構成される。
基板21は、たとえばガラス基板、プラスチック基板などの透明な基板である。基板21上に形成されるフィルタ層22の着色層23は、カラー表示用のR(赤)、G(緑)、B(青)の着色パターンからなる各色の着色層である赤色着色層23r,緑色着色層23g,青色着色層23bにより構成される。着色層23は、赤色着色層23r,緑色着色層23g,青色着色層23bの各着色パターンが縞状に配列されるストライプ配列を有する。以後、特定の色の着色層を示すとき以外は、着色層23r,23g,23bを着色層23と総称する。遮光層24は、縞状に配列される着色層23の異なる色の着色層23同士の境界に設けられる光遮断用のブラックマトリックスからなる。このような着色層23および遮光層24からなるカラーフィルタ2のフィルタ層22は、染色法、顔料分散法、印刷法、電着法などの通常用いられる方法で形成される。フィルタ層22は、たとえば、着色層23の幅が300μm、厚みが2μm、また、遮光層24の幅が100μmで形成される。
欠陥修正装置1により欠陥を修正されるカラーフィルタ2は、フィルタ層22の着色層23に、異物欠陥25、黒埋り欠陥26および白抜け欠陥27を有する。なお、図2および図3に示すカラーフィルタ2には、異物欠陥25、黒埋り欠陥26および白抜け欠陥27が隣合って存在するけれども、説明の便宜上そうしたものであり、これらの欠陥が必ずしも隣接して存在するということではない。カラーフィルタ2に存在する欠陥は、異物欠陥25、黒埋り欠陥26および白抜け欠陥27が、それぞれ赤色着色層23r、緑色着色層23g、青色着色層23bに存在する。欠陥修正装置1は、このようなフィルタ層22に存在する異物欠陥25、黒埋り欠陥26、白抜け欠陥27などを修正する。
欠陥修正装置1に備えられるステージ3は、基台9上の位置調整手段8上に水平に設けられる。ステージ3のカラーフィルタ2が載置される面である載置面は、カラーフィルタ2を充分に密着させて載置させることのできる素材からなり、たとえばガラスなどの熱伝導率が低い素材から構成される。ステージ3は、図示しない突起形状の位置決めピンと、カラーフィルタ2を真空吸着によって固定する真空吸着手段とによってカラーフィルタ2を位置決めし、カラーフィルタ2を載置面上に固定する。
位置調整手段8は、ステージ3上の欠陥の修正すべき地点がレーザ光照射手段4、加熱手段5またはインクジェット装置6の直下に配置されるようにステージ3の位置を調整する手段であり、たとえばX−Y−Zの3軸方向に移動可能な3軸テーブルである。なお位置調整手段8は、必ずしも3軸方向へ移動可能である必要がなく、X−Yの2軸方向に移動可能なテーブルであってもよく、また1軸かつ回転移動可能なテーブルなどであってもよい。
位置調整手段8は、たとえばカラーフィルタ2の欠陥部分を検出する画像処理装置と組合わされ、画像処理装置によって検出されるカラーフィルタ2の欠陥部分の位置を制御手段7へ入力し、制御手段7からの動作指令に従って、カラーフィルタ2を検出結果に対応して処理を実行する位置へ移動させるように構成させることが望ましい。
ステージ3の上方には、レーザ光照射手段4、加熱手段5およびインクジェット装置6を支持する支持部材10が基台9に固定されて設けられる。また、支持部材10には、加熱手段5によって加熱されるレーザ光照射領域の温度を検知する温度検知手段と、カラーフィルタ2の上面の高さを検知する高さ検知手段とが備えられるけれども、図示を省略する。
レーザ光照射手段4、インクジェット装置6および加熱手段5は、この順番にX軸方向に並列配置される。なお、インクジェット装置6および加熱手段5は、インクジェット装置6が加熱手段5による熱の影響をほとんど受けないように、たとえば10cm程度以上離隔して設けられる。また、レーザ光照射手段4は、レーザ照射動作がインクジェット装置6および加熱手段5に影響を及ぼさない程度に離隔して設けられる。
レーザ光照射手段4は、欠陥部にレーザ光を照射して欠陥およびその周辺部の着色層23を除去し、欠陥除去部を形成する。レーザ光照射手段4としては、特に限定されるものではないけれども、固体レーザのYAGレーザ、気体レーザのエキシマレーザなどが好適に用いられる。レーザ光照射手段4は、画像処理装置によって検出され、制御手段7に入力されるカラーフィルタ2の欠陥の大きさに応じた制御手段7からの動作指令に従って、該欠陥の大きさに応じたレーザ光照射領域の大きさでレーザ光照射動作を行うように構成されることが望ましい。
なお、本明細書中において、レーザ光照射手段4によりレーザ光が照射される欠陥およびその周辺部をレーザ光照射領域と呼び、レーザ光が照射されて除去された着色層23のレーザ光照射領域を含む部分を欠陥除去部と呼ぶ。
レーザ光照射手段4がレーザ照射動作を実行したことは、制御手段7に備えられる第1検知手段7aにより検知される。また、制御手段7で制御されるレーザ光照射動作によるレーザ光照射領域の大きさは、制御手段7に備えられる領域検出手段7cによって検出される。
加熱手段5は、第1検知手段7aで検知されるレーザ光照射手段4によるレーザ光照射動作に応じて、レーザ光が照射されるレーザ光照射領域を加熱する。この加熱により、レーザ光照射領域を含む欠陥除去部が加熱される。加熱手段5としては、たとえば、赤外線ランプなどを用いることができる。加熱手段5は、制御手段7によって図示しない電源の出力が制御され、温度検知手段で検知される温度が、領域検出手段7cで検出されるレーザ光照射領域の大きさおよび修正用インクの種類に応じた温度であって、予め試験して定められる温度になるように調整される。加熱手段5が加熱動作を実行したことは、制御手段7に備えられる第2検知手段7bにより検知される。
このようにレーザ光照射手段4および加熱手段5が制御されることにより、以下のような利点が得られる。欠陥が小さい場合、制御手段7により制御されるレーザ光照射領域が小さくなり、欠陥除去部も小さくなる。このことにより、欠陥除去部に付与する修正用インクの使用量を少なくすることができる。さらに、加熱手段5がレーザ光照射領域の大きさに応じて制御され、レーザ光照射領域が小さい場合、付与される修正用インクの量も少なくなるので、修正用インクに含まれる溶媒を蒸発させるための加熱温度を低くすることができ、加熱に要するエネルギーコストを削減できる。一方、欠陥が大きい場合、制御手段7により制御されるレーザ光照射領域が大きくなり、欠陥除去部も大きくなる。このことにより、欠陥除去部に付与する修正用インクの使用量も増大する。加熱手段5は、レーザ光照射領域の大きさに応じて制御され、レーザ光照射領域が大きい場合、加熱温度が高くなるように制御される。このことによって、レーザ光照射領域が大きくなり、欠陥除去部に付与される修正用インクの量が多くなっても、充分に修正用インクを乾燥させることができる。
インクジェット装置6は、インクジェット装置6をZ軸方向に移動させるZ軸移動部11に支持され、加熱手段5による加熱動作の実行が第2検知手段7bで検知されるのに応じて、加熱されたレーザ光照射領域に修正用インクを吐出して付与する。インクジェット装置6は、R,G,B各色の修正用インクを吐出する複数のノズルと、R,G,B各色の修正用インクを備え、各色に対応するノズルが接続される複数のインク供給手段とを含んで構成される。インクジェット装置6は、たとえばピエゾ式吐出手段によって、該複数のノズルのうち、欠陥を修正すべき着色層23の色に応じた色の修正用インクを備えるインク供給手段に接続されるノズルから、修正用インクを吐出する。本実施形態のインクジェット装置6は、1滴につき4pl程度の修正用インクを吐出することができ、インクジェット装置6による吐出滴数および吐出周波数は制御手段7により調整される。
インクジェット装置6による修正用インクの吐出滴数は、レーザ光照射手段4によりレーザが照射され、欠陥が除去された欠陥除去部の体積の分だけ顔料を含む固形分成分が付与される必要がある。インクジェット装置6により吐出する修正用インクは、たとえば、厚みが2μmの着色層23を80μm×80μmの正方形の大きさで切欠いて欠陥除去部を形成した場合、約13plの固形分成分を含む滴数が必要である。修正用インクに含まれる固形分成分の修正用インク中での体積比がたとえば10%である場合、必要な固形分成分の10倍の修正用インクが必要となるので、約13plの固形分成分が必要な欠陥除去部には約130plの修正用インクを付与する必要がある。本実施形態のインクジェット装置6は、1滴につき4pl程度の修正用インクを吐出できるので、上記のような欠陥除去部には約32滴の修正用インクを吐出する必要がある。
また、インクジェット装置6によって吐出される修正用インクは、1回に吐出する修正用インクの滴数が欠陥除去部の体積に相当する滴数となるように、複数回に分けて付与されることが好ましい。1回に吐出する修正用インクの体積が欠陥除去部の体積よりも大きくなりすぎると、修正用インクが欠陥除去部から溢れ出て欠陥部以外の部分に付着し、新たな欠陥を発生する恐れがある。たとえば、上記のような大きさの欠陥除去部には、3滴または4滴ずつの修正用インクが、それぞれ11回または8回に分けて吐出されることが好ましい。数滴の修正用インクが少量ずつ複数回に分けて欠陥除去部に付与されると、欠陥除去部が予め加熱手段5により加熱された状態となっているので、該欠陥除去部の温度により修正用インク中の溶媒を短時間で蒸発させることが容易となる。
また、インクジェット装置6は、付与した修正用インク中の溶媒が蒸発するタイミングの吐出周波数で、次の数滴の修正用インクを付与するように制御手段7により制御される。この修正用インクを付与する吐出周波数は、予め試験によって求められることが好ましい。
ここで、修正用インクを付与する吐出周波数を決定するための試験例として、加熱手段5によってレーザ光照射領域を150℃に加熱し、インクジェット装置6によって3滴ずつ修正用インクを付与したときの吐出回数と、3滴の修正用インクに含まれる溶媒が蒸発するのに要した時間との関係を表1に示す。なお、修正用インクには、固形分として、アクリル系樹脂3体積部、アクリル系モノマー3体積部および顔料4体積部の混合物を用い、溶媒としてメトキシプロピルアセテート20体積部およびジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート70重量部の混合物を用いて作製した修正用インク(固形分と溶媒との体積比が1:9)を使用し、ステージ3には、載置面がガラスで構成されるものを用いた。
Figure 2006350121
表1に示す結果によれば、1回目の吐出では、3滴の修正用インクに含まれる溶媒は1秒程度で蒸発した。その後、吐出回数が増えるごとに時間経過、修正用インクの付与などによる放熱によって欠陥除去部の温度が低下し、蒸発に要する時間が長くなるけれども、11回目の吐出においても3秒程度で溶媒を蒸発させることができる。このことから、溶媒が蒸発した直後に次の修正用インクを付与すると、たとえば、1回目から11回目までの吐出における溶媒蒸発時間の合計である22秒で欠陥の修正を行うことができ、欠陥修正所要時間の短縮化を実現することができる。
なお、3滴または4滴の修正用インクを5秒以内に蒸発させるのに必要な限界の温度に低下するまでの時間は、ステージ3の載置面の材質がガラスである場合、50秒程度である。したがって、インクジェット装置6は、たとえば3〜5秒の一定時間ごとの吐出周波数で、修正用インクを3〜4滴付与するように制御されてもよい。
すなわち、修正用インクは、吐出回数が増えるごとに吐出時間の間隔が小さくなるように吐出されてもよく、常に同じ時間の間隔で吐出されてもよい。また、インクジェット装置6から吐出する修正用インクの滴数は、常に同じ滴数を付与することに限定されず、吐出回数が増えるごとに減少するように調整されてもよい。
上記のように修正用インクを吐出するインクジェット装置6は、Z軸方向について移動可能なZ軸移動部11を介して支持部材10に固定される。Z軸移動部11は、インクジェット装置6をZ軸方向に移動させ、インクジェット装置6とステージ3上のカラーフィルタ2上面との距離を調整する。なおインクジェット装置6のZ軸方向における移動は、高さ検知手段により得られるカラーフィルタ2の上面の高さに応じて制御手段7によって調整される。
インクジェット装置6によるインク付与時において、インクジェット装置6とカラーフィルタ2との距離が大きくなり過ぎると、インクジェット装置6からレーザ光照射領域に吐出する修正用インクの吐出位置の精度が低下する。一方、インク付与時において、インクジェット装置6とカラーフィルタ2との距離が小さくなり過ぎると、インクジェット装置6のノズルがカラーフィルタ2に接触して外傷を与える恐れがある。したがって、インク付与時におけるインクジェット装置6のノズルとカラーフィルタ2の上面との距離は、0.2〜2mm程度とすることが好ましい。
一方、インクジェット装置6によるインク付与時以外は、たとえば、ステージ3のカラーフィルタ2の載置面が完全に水平に設置されていないなどの理由で、ステージ3の移動によりインクジェット装置6のノズルがカラーフィルタ2に接触する恐れがあるので、インクジェット装置6のノズルをカラーフィルタ2と離隔することが好ましい。
以下、欠陥修正装置1によってカラーフィルタの欠陥を修正する本発明の実施の一態様であるカラーフィルタの欠陥修正方法について説明する。本発明のカラーフィルタの欠陥修正方法は、前述のように、異物欠陥25、黒埋り欠陥26および白抜け欠陥27の欠陥を含む欠陥部にレーザ光を照射するレーザ照射工程と、レーザ光が照射されるレーザ光照射領域を加熱する加熱工程と、レーザ光照射領域に修正用インクを付与するインク付与工程とを含む。
まず、異物欠陥25、黒埋り欠陥26および白抜け欠陥27の欠陥を有するカラーフィルタ2を、図示しない位置決めピンによって位置決めし、真空吸着によってステージ3の載置面上に吸着固定する。各欠陥の位置および大きさは、予め画像処理装置などによって検出され、制御手段7に入力される。
図4はレーザ光照射工程が行われたカラーフィルタ2の上面図であり、図5は図4に示すカラーフィルタ2の切断面線V−Vにおける断面図である。図4および図5では、レーザ光照射手段4によって、異物欠陥25、黒埋り欠陥26および白抜け欠陥27を含む着色層23が除去された欠陥除去部28,29,30が、カラーフィルタ2に形成された状態を示す。
レーザ照射工程では、レーザ光照射手段4によって欠陥部にレーザ光を照射する。レーザ照射工程では、まず、レーザ光照射手段4によって欠陥部を切欠くために、位置調整手段8によりステージ3を移動させ、レーザ光照射手段4の直下に異物欠陥25の切欠対象位置を配置させる。次いでレーザ光照射手段4は、異物欠陥25の大きさに応じて異物欠陥25およびその周辺部の赤色着色層23rを含む欠陥部を切欠き、欠陥除去部28を形成する。レーザ光照射手段4によって異物欠陥25を含む欠陥部にレーザ光を照射する動作の実行は、第1検知手段7aにより検知される。また、レーザ光照射手段4によってレーザ光が照射されるレーザ光照射領域の大きさは、領域検出手段7cにより検出される。
次いで、黒埋り欠陥26および白抜け欠陥27についても、それぞれの位置に応じて位置調整手段8でステージ3を移動させ、レーザ光照射手段4によってレーザ光を照射する。レーザ光照射手段4は、黒埋り欠陥26および白抜け欠陥27と、各欠陥の周辺部の緑色着色層23gおよび青色着色層23bとを含む欠陥部を切欠き、欠陥除去部29,30をそれぞれ形成する。レーザ光照射手段4が黒埋り欠陥26および白抜け欠陥27にレーザ光を照射するレーザ光照射動作の実行は、第1検知手段7aによりそれぞれ検知される。また、レーザ光照射手段4によってレーザ光を照射するレーザ光照射領域の大きさについても、それぞれ領域検出手段7cにより検出される。
すべての欠陥にレーザ光が照射されることが検知されると、次いで加熱工程に供される。加熱工程では、まず、加熱手段5によってレーザ光照射領域を含む欠陥除去部28を加熱するために、位置調整手段8によりステージ3を移動させ、カラーフィルタ2の欠陥除去部28を加熱手段5の直下に移動させる。次いで加熱手段5は、領域検出手段7cにより検出されるレーザ光照射領域の大きさに応じた温度、たとえば、レーザ照射領域の大きさが80μm×80μmの正方形の大きさである場合、温度検知手段で検知される温度が150℃となるように、レーザ光照射領域を含む欠陥除去部28を加熱する。加熱手段5により欠陥除去部28が所望の温度に加熱されると、該加熱動作の実行が第2検知手段7bに検出される。第2検知手段7bにより加熱動作の実行が検知されると、直ちにインク付与工程に供される。
図6はインク付与工程が行われたカラーフィルタ2の上面図であり、図7は図6に示すカラーフィルタ2の切断面線VII−VIIにおける断面図である。図6および図7では、図4および図5に示す欠陥除去部28,29,30にそれぞれの着色層23の色に応じた修正用インクが付与され、異物欠陥25、黒埋り欠陥26および白抜け欠陥27の欠陥が修正された状態を示す。
インク付与工程では、まず、インクジェット装置6によって欠陥除去部28に修正用インクを付与するために、位置調整手段8によりステージ3を移動させ、加熱された欠陥除去部28をインクジェット装置6のノズルの直下に移動させる。加熱された欠陥除去部28がインクジェット装置6のノズルの直下に移動されると、Z軸移動部11によりインクジェット装置6のノズルをカラーフィルタ2の上面側に近接させる。インクジェット装置6が好適な高さまで移動されると、インクジェット装置6のノズルから欠陥除去部28に向けて数滴の赤色の修正用インクが複数回に分けて付与される。付与された修正用インクの溶媒が予め加熱される欠陥除去部28の温度により蒸発し、欠陥除去部28に固形分成分のみが充填される状態となる。このことによって、カラーフィルタ2には一様な赤色着色層23rが得られる。
以上のようにして、欠陥除去部28に修正用インクを充填させ、赤色着色層23rの修正を終了する。赤色着色層23rの修正が終了すると、Z軸移動部11によりインクジェット装置6をカラーフィルタ2の上面から離反させ、ステージ3を移動させて次の欠陥部(欠陥除去部29,30)の加熱手段5による加熱と、インクジェット装置6による各着色層23の色に応じた修正用インクの付与とを各着色層23ごとに繰返し行い、緑色着色層23gおよび青色着色層23bの修正を行う。このようにして、欠陥のない一様な着色層23を有するカラーフィルタ2を得る。
欠陥修正装置1によれば、加熱手段5によって予め加熱されたレーザ光照射領域に修正用インクを付与し、修正用インクを付与すると同時に修正用インクに含まれる溶媒を蒸発させることができるので、修正用インクの付与と乾燥とを同時に行うことができる。このため、修正用インクが欠陥除去部から溢れ出て欠陥部以外の部分へ付着するのを防止できるとともに、修正用インクを付与する度に加熱手段で溶媒を蒸発させるという工程を複数回繰返す必要がないので、少ない工程数かつ短時間で欠陥の修正を行うことができる。また、フィルタ層22に対する修正用インクの濡れ性を考慮する必要がないので、修正用インクの材料が限定されない。さらに、フィルタ層22に撥液処理を施す必要がない。
なお、欠陥修正装置1は、上記の構成に限定されることなく、種々の変更が可能である。インクを付与する手段としては、インクジェット装置6に限定されることなく、たとえば、ニードル方式、ディスペンサ方式によりインクを付与するものであってもよい。
また、加熱手段5の加熱温度の制御は、温度検知手段により検知される温度が所望の温度になるように行うことに限定されない。加熱手段5による加熱は、たとえば、領域検出手段7cによって検出されるレーザ光照射領域の大きさに応じて、レーザ光照射領域を加熱する時間を、予め試験などにより求めた時間だけ行うように制御されてもよい。このような制御が行われる場合、制御手段7には時間を計測する計時手段が備えられる。計時手段としては、たとえば、商用電源の周波数に応じて時間を計る手段などを用いることができる。
このように加熱手段5が制御されることにより、以下のような利点がある。欠陥が小さい場合、制御手段7により制御されるレーザ光照射領域が小さくなり、欠陥除去部も小さくなる。このことにより、欠陥除去部に付与する修正用インクの使用量を少なくすることができる。さらに、加熱手段5がレーザ光照射領域の大きさに応じて制御されるので、レーザ光照射領域が小さい場合、加熱時間を短くしても修正用インクに含まれる溶媒を充分に蒸発させることができ、加熱に要するエネルギーコストを削減できる。一方、欠陥が大きい場合、制御手段7により制御されるレーザ光照射領域が大きくなり、欠陥除去部も大きくなる。このことにより、欠陥除去部に付与する修正用インクの使用量も増大する。また、加熱手段5は、レーザ光照射領域が大きい場合、加熱時間が長くなるように制御される。このことによって、レーザ光照射領域が大きくなり欠陥除去部に付与される修正用インクの量が多くなっても、充分に修正用インクを乾燥させることができる。
また、欠陥修正方法の実施の一態様として、レーザ光照射工程をすべての欠陥に対して行ってから各欠陥への加熱工程およびインク付与工程を行う例を示したけれども、1つの欠陥についての加熱工程とインク付与工程とが連続して行われていればよく、レーザ光照射工程、加熱工程およびインク付与工程を含む一連の工程を1つの欠陥について完結させた後、次の欠陥について前記一連の工程を行ってもよい。
さらに、欠陥修正装置1は、異物欠陥、黒埋り欠陥および白抜け欠陥のみに限定されることなく、着色層に他の着色層の色が付与された欠陥などを修正することもできる。また欠陥修正装置1は、着色層23のみの欠陥修正を行うことに限定されず、遮光層24に対応する色の修正用インクを用いることによって、遮光層24に存在する欠陥の修正を行うこともできる。
本発明のカラーフィルタの欠陥修正方法に用いられる欠陥修正装置1の構成を簡略化して示す側面図である。 欠陥修正装置1によって欠陥が修正されるカラーフィルタ2の上面図である。 図2に示すカラーフィルタ2の切断面線III−IIIにおける断面図である。 レーザ光照射工程が行われたカラーフィルタ2の上面図である。 図4に示すカラーフィルタ2の切断面線V−Vにおける断面図である。 インク付与工程が行われたカラーフィルタ2の上面図である。 図6に示すカラーフィルタ2の切断面線VII−VIIにおける断面図である。
符号の説明
1 欠陥修正装置
2 カラーフィルタ
3 ステージ
4 レーザ光照射手段
5 加熱手段
6 インクジェット装置
7 制御手段
7a 第1検知手段
7b 第2検知手段
7c 領域検出手段
8 位置調整手段
9 基台
10 支持部材
11 Z軸移動部
21 基板
22 フィルタ層
23 着色層
23r 赤色着色層
23g 緑色着色層
23b 青色着色層
24 遮光層
25 異物欠陥
26 黒埋り欠陥
27 白抜け欠陥
28,29,30 欠陥除去部

Claims (5)

  1. 基板上に着色層および遮光層からなるフィルタ層を備えるカラーフィルタに存在する欠陥を修正するカラーフィルタの欠陥修正方法において、
    フィルタ層に存在する異物欠陥、黒埋り欠陥または白抜け欠陥を含む欠陥部にレーザ光を照射する工程と、
    レーザ光が照射されるレーザ光照射領域を加熱する工程と、
    レーザ光照射領域に修正用インクを付与する工程とを含むカラーフィルタの欠陥修正方法。
  2. 基板上に着色層および遮光層からなるフィルタ層を備えるカラーフィルタに存在する欠陥を修正するカラーフィルタの欠陥修正装置において、
    カラーフィルタを載置するステージと、
    フィルタ層に存在する異物欠陥、黒埋り欠陥または白抜け欠陥を含む欠陥部にレーザ光を照射するレーザ光照射手段と、
    レーザ光照射手段がレーザ光を照射する動作を検知する第1検知手段と、
    第1検知手段によって検知されるレーザ光照射動作に応じて、レーザ光が照射されるレーザ光照射領域を加熱する加熱手段と、
    加熱手段がレーザ光照射領域を加熱する動作を検知する第2検知手段と、
    第2検知手段によって検知される加熱動作に応じて、レーザ光照射領域に修正用インクを付与するインク付与手段と、
    レーザ光照射手段、加熱手段およびインク付与手段と、ステージとの相対的な位置を調整する位置調整手段とを含むカラーフィルタの欠陥修正装置。
  3. インク付与手段は、修正用インクを吐出するインクジェット装置であることを特徴とする請求項2記載のカラーフィルタの欠陥修正装置。
  4. レーザ光照射手段によってレーザ光が照射されるレーザ光照射領域の大きさを検出する領域検出手段と、
    加熱手段によって加熱されるレーザ光照射領域の温度を検知する温度検知手段と、
    領域検出手段によって検出されるレーザ光照射領域の大きさに応じて、温度検知手段によって検知される温度が予め定められる温度となるように加熱手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする請求項2または3記載のカラーフィルタの欠陥修正装置。
  5. レーザ光照射手段によってレーザ光が照射されるレーザ光照射領域の大きさを検出する領域検出手段と、
    時間を計測する計時手段と、
    領域検出手段によって検出されるレーザ光照射領域の大きさに応じて、レーザ光照射領域を加熱する時間を予め定める時間にするように加熱手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載のカラーフィルタの欠陥修正装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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