JP2006129753A - 海藻の養殖方法およびその装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 長尺平帯状に形成した養殖ベルト2の一方面に海藻の種苗を植え付け、その一方面を上方に向けて海中に張設して海藻を繁殖させる。
【選択図】 図1
Description
1.ロープを使用しているため、昆布の仮根が吸着する面が小さく、岩場の表面のように広く吸着できない。したがって、時化など、潮の流れが強くなるとロープから抜け落ち易いという問題がある。特に、養殖に使用されるロープは、昆布の種苗を植え付ける際、人手によってロープの撚り目を広げて、そこに昆布種苗が付いた糸をねじ込むようになっているため、容易に手で撚り目が広げられるよう、太さが約1.5cm径程度のロープが使用される。このような細いロープでは岩場の接着面とまったく異なるため、品質の良い昆布は育成できない。
2.時化などによって昆布が揺れた場合、昆布の仮根は回転方向の力を受けるが、引っ張られているロープは昆布の揺れに影響されずにほとんど回転しないため、昆布の仮根とロープとの間に大きなせん断応力が生じてしまう。このとき、昆布がロープから抜け落ちやすいという問題がある。
3.ロープで養殖される昆布は、天然昆布に比べて品質が劣るという問題がある。この要因の一つには、断面が円形状であるロープの場合、昆布の仮根がロープに巻き付くように伸びるため、上方に伸びようとする昆布とその成長方向が異なり、葉柄が歪むなど不自然な状況で育成されている要因が考えられる。特に、特許文献1に示すような、垂れ下げたロープを使って横方向に昆布を成長させる場合には、上方へ伸びようとする昆布の成長を阻害する可能性が高い。
4.また、ロープを使用する場合、船上での収穫の簡便化を考慮して海面から2m程度にロープが張られているが、海面近傍では海底とは異なり時化の影響を大きく受けるため抜け落ちる確率が高くなる。そもそも天然昆布が海面近くに浮いて生育しておらず、海面と海底とでは潮の流れや栄養分、重力の加わり方など様々な点において異なるであろうから、従来のロープを使用した育成環境では天然昆布に近い品質に生育できるとは考えにくい。
5.ロープの表面は曲線がきつく表面積も小さいため、水中浮遊している海藻の菌を海底の岩場のように付着させることは難しい。
6.一方、魚礁ブロック等を海底に沈めて海藻を根付かせる場合もあるが、魚礁ブロックは大きくて重いため、設置作業が大掛かりとなるし、危険も伴う。しかも、魚礁ブロックはその重量によって時間が経つと海底の砂地に沈んでしまう。
1.使用済みのシートベルトを使用することができるし、作業が1人でもできるほど簡単かつ安価な設置作業となる。
2.昆布等の海藻の仮根が吸着しやすく抜け落ちにくい養殖環境を提供する。
3.潮の流れや栄養分、海藻の根や葉の成長方向等が天然の海藻が育つ自然環境にできるだけ近い養殖環境を提供し、天然海藻に近い品質の海藻が育成できる。
3.海底の養殖場が魚礁としての役割も果たすことができる。
4.養殖装置が海底の砂地に簡単に埋まらないような工夫を備え、砂地の状況に合わせて高さを調整することができる。
1.養殖ベルト2が昆布の仮根との接地面を広く確保するため、天然昆布が岩場に仮根を張り巡らせるのと同様な作用を得ることができ、しっかりと根を張ることができる。
2.養殖ベルト2は可撓性を備えているため、昆布が潮の流れによって揺れると、これに伴って各養殖ベルト2も柔軟に揺動できるので、昆布の仮根と養殖ベルト2との間に大きなせん断力が生じるのを抑制することができ、昆布の抜け落ちを防止できる。
3.養殖ベルト2の上面に昆布の仮根を吸着させられるため、仮根の育成方向と昆布の成長方向が自然であり、従来のような葉柄が歪んだ成長をするなどの適正な成長を阻害しない。
4.ネット状養殖ベルト3は適当な間隔を空けて昆布を育成できるので、間引き処理が軽減されるし、海底に安定して張設できるため、潮の流れや栄養分の吸収が天然昆布の育成環境に極めて近く、天然昆布のような品質の良い昆布を安定的に養殖できる。
5.張設部材4を海底や岩盤に固定して、ネット状養殖ベルト3を張設するだけなので、設置が極めて簡単で1人でも作業可能である。また、廃品のシートベルトを使用することができるので、低コストで設置できる。
6.図20〜図24に示すように、昆布の養殖装置1を海底に設置すれば、適度な潮の流れと隠れ場所を確保することができ、ウニやナマコ、クロガシラ等の魚介類が棲息できる魚礁を形成することができる。したがって、養殖装置としてだけでなく、人工魚礁としての高付加価値まで兼ね備えている。これは従来の人工魚礁ブロックに比べて、比較にならないほど軽くて設置作業が簡単であり、安全な作業となる。
7.従来の魚礁ブロックの場合、その重量によって時間の経過と共に砂地に沈んでしまうが、本実施形態の場合、筒状支柱7は軽くて細いので沈みにくいし、仮に沈みはじめても高さ調整が可能なので簡単に海底からの高さを調整できる。
8.近年、昆布などの海藻が、森林と同等またはそれ以上に二酸化炭素の削減に寄与することが環境省の調査で明らかとなり、海藻を育成する魚礁の設置が促進されている。この点、本実施形態の養殖装置は極めて簡便な作業で設置することができ、効果的に海藻を増殖できるため、二酸化炭素の削減による環境保全に資することもできる。
2 養殖ベルト
3 ネット状養殖ベルト
4 張設部材
5 結着ベルト
6 紐
7 筒状支柱
8 海底抜け防止プレート
9 傾斜防止プレート
10 ベルト結着部
11 ベルト留板
11a ベルト通し孔
12 ロープ(養成網)
13 フロート
14 おもり
71 支柱本体
72 スライド支柱
73 固定穴
74 高さ調整穴
75 高さ調整ボルト
76 高さ調整ナット
81 開口部
91 嵌合穴
92 空隙防止孔
Claims (7)
- 長尺平帯状に形成した養殖ベルトの一方面に海藻の種苗を植え付け、その一方面を上方に向けて海中に張設して海藻を繁殖させることを特徴とする海藻の養殖方法。
- 請求項1において、前記養殖ベルトを網目状に構成したネット状養殖ベルトを海中に張設することを特徴とする海藻の養殖方法。
- 請求項2において、前記ネット状養殖ベルトは、複数本の使用済みのシートベルトを網目状に縫合して構成されることを特徴とする海藻の養殖方法。
- 請求項1から請求項3のいずれかにおいて、前記養殖ベルト幅は3cm〜15cmの範囲内に形成されていることを特徴とする海藻の養殖方法。
- 海藻の種苗が植え付けられる長尺平帯状の養殖ベルトを網目状に構成したネット状養殖ベルトと、
このネット状養殖ベルトを展張させた状態で海底の岩や砂地等に固定される張設部材とを有することを特徴とする海藻の養殖装置。 - 請求項5において、前記張設部材は、内側に圧縮空気を通過し得る通気孔を備えた筒状支柱と、この筒状支柱の下端部に前記通気孔を開口してフランジ状に形成された海底抜け防止プレートと、前記海底抜け防止プレートの上方に所定間隔を隔ててフランジ状に形成された傾斜防止プレートと、この傾斜防止プレートの上方で前記ネット状養殖ベルトを結着するベルト結着部とを有することを特徴とする海藻の養殖装置。
- 請求項6において、前記傾斜防止プレートには、海底の砂地に埋められた際、傾斜防止プレートの下方に空隙が生じるのを防止する空隙防止孔が形成されていることを特徴とする海藻の養殖装置。
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