JP2006129431A - ループアンテナユニット及び無線通信媒体処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、設置場所の制限、特に金属構造物の影響を受けず、アンテナの共振周波数やインピーダンスの調整が不要で、設置時の利便性、拡張性に優れ、周囲からの不要なノイズに強い安定した性能を有する無線通信媒体処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】給電ループアンテナユニットに関して、給電ループアンテナの概同一平面上の外側にそれを囲むように無給電ループアンテナをドーナツ状に配置する事により、給電ループアンテナユニットに隣接して無給電ループアンテナユニットが直線状・放射状・配列状に設置された際の無給電ループアンテナユニットによる給電ループアンテナユニットへのアンテナ特性に関わる影響を抑える事ができ、無給電ループアンテナユニットを拡張・増設する際の給電ループアンテナユニットのアンテナ調整を不要とすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、商品棚などに収納される商品や書籍に貼付された非接触ICカードやICタグなどの無線通信媒体に電力と送信データを供給し、無線通信媒体から受信データを負荷変動により取得する無線通信媒体処理装置であって、特に自動で商品管理、書籍管理等が可能となる収納棚、展示棚などに好適に用いられるループアンテナユニット及び無線通信媒体処理装置に関する。
従来、ICカードを用いたリーダライタシステムは、一般に非接触ICカードシステムと呼ばれ、例えば13.56MHzの周波数帯を利用した物流システム、交通システム、商品管理、書籍管理システム等に実用化されつつある。このシステムは、1枚の樹脂製カード上にICチップとアンテナコイルを備えたICカードと、このICカードとの通信を行う読み書き部とを備え、この読み書き部にはループアンテナが備えられている。このループアンテナにより電力と送信データを常時または間欠に送信し、この電力と送信データを受信できる範囲内にあるICカードからの受信データを得るものである。
従来の読み書き部の通信範囲を広げる手段として、一つのループアンテナでそのサイズを大きくする事が考えられるが、アンテナサイズの大型化に伴いアンテナの感度が増加し、これにより周辺からの不要なノイズの影響を受けやすくなり更に、遠方への電界の放射の増加による他の電子機器等への影響が大きくなるという課題があった。更にアンテナサイズの大型化によりそれ自身が周辺の金属等構造物の影響を受けやすく、また機構面での強度向上が求められ結果的に重量が重たくなる等電気的性能、機械的性能面での課題があった。
また、通信範囲を広げる別手段として、ループアンテナの近傍に閉ループ回路(共振回路)を配置し、電磁的に結合してループアンテナで生じた磁束がその閉ループ回路(共振回路)を貫く事で、この閉ループ回路がループアンテナのように振る舞い、通信範囲を広げるという工夫が提案されている。
この一例として、(特許文献1)に記載の従来の技術におけるアンテナユニットの斜視図を図19に示す。図19において、発振器108に接続されたドライバ107を経由してアンテナ基板102上に設けられたループアンテナ111が接続され、その周囲に閉ループ回路112、121が配置された構成のアンテナユニット101である。ループアンテナ111から生じた磁束113により電磁的に結合した閉ループ回路112、121がループアンテナ111のように振る舞うと言うものである。
特開2001−85927号公報
しかしながら、従来のアンテナユニット及び通信エリア拡大方法は、以下のような複数の課題を有していた。
即ち、(特許文献1)に記載のアンテナユニット及び通信エリア拡大方法の場合では、図19で示した様に、アンテナユニット101はアンテナ基板102上に設けられたループアンテナ111と閉ループ回路(共振回路)112、121からのみなる構成であり、このアンテナユニット101が自由空間(アンテナが設置される周囲に金属等の構造物が無い広い空間)に設置される場合は所望の動作(ICカード等との通信)を行うものの、これを商品管理や書籍管理等を行う収納棚や展示棚等に応用する場合、収納棚等を構成する木製、樹脂製あるいは金属製の構造物と極めて近接した所にアンテナユニット101を配置する必要性が生じる。この場合アンテナユニット101と収納棚等を構成する木製、樹脂製、あるいは金属製の構造物との距離が極めて短くなるためにアンテナ性能が著しく低下する。特に金属製の構造物の場合影響が大きく、ループアンテナ111および閉ループ回路(共振回路)112、121のアンテナインピーダンスが金属製の構造物からの影響を大きく受けて変動し、共振周波数の変動が生じたりリーダー/ライタ装置の入出力インピーダンスとインピーダンス整合が取れなくなったりし、そのたびに調整を余儀なくされる必要性が生じた。また通常のループアンテナ111すなわち平衡型ループアンテナが、特に金属製の構造物に近接するとアンテナが高周波的にショート(短絡状態)に近い特性となりアンテナのインピーダンスが零に限りなく近づき調整範囲を逸脱し、後続の回路側のインピーダンス整合が取れなくなりアンテナユニット101からICカードに対して十分な電力供給ができなくなる。その結果、通信距離が極端に短くなったり、通信できなくなったり、最悪の場合リーダー/ライタ装置の送信回路が壊れてしまう等の障害を生じると言う致命的な課題があった。
さらに(特許文献1)に記載のアンテナユニット及び通信エリア拡大方法の場合では、閉ループ回路(共振回路)はコイルとコンデンサとを接続して構成した閉ループ回路であると記述されている。すなわちコイルとコンデンサから成る並列共振回路(閉回路)そのものであり、並列共振回路のインピーダンスは通常数百〜数KΩのハイ・インピーダンスと高いものになっている。閉ループ回路(共振回路)がハイ・インピーダンスである事から、この閉ループ回路を流れる電流の値が小さくなる事は言うまでもない。またこの回路には、整合負荷が接続されていない為、不整合により定在波が生じ、これにより動作が不安定となりまた不整合損失が生じる事でさらに電流が小さくなり、閉ループ回路から再放射される磁束の密度もより小さいものとなり、アンテナユニット全体の効率が非常に低くなる。
また、より通信範囲を広げる必要がある場合、さらに連続して閉ループ回路を配置しても末端の閉ループ回路へ殆んど磁束が届かなくなると言う致命的な課題があった。
そこで、本発明は上記のような課題を解決し、取り付ける場所の周囲の金属等の構造物影響を大幅に低減し安定した読み取りと書き込み特性を満足すると共に、通信範囲を簡単な方法で広げられると言う拡張性と利便性に優れた非接触ICカード読み書き部に関する。
本発明は、複数のループアンテナから構成されるループアンテナユニットであって、給電される第1のループアンテナと、第1のループアンテナを囲み、給電されない第2のループアンテナとを有することを主要な特徴とする、ループアンテナユニットである。
本発明の構成により、無給電ループアンテナを、ループアンテナユニットに隣接して設置した状態で、第1のループアンテナのみに給電した場合に、第1のループアンテナと無給電ループアンテナとが、第2のループアンテナがバッファとして機能しながら、相互誘導により電磁結合させることが出来る。これにより、たとえ無給電ループアンテナを複数増設した場合であっても、第1のループアンテナの共振周波数の変動を抑制することが出来るので、ループアンテナユニットのインピーダンス整合の調整を不要とすることが出来る。
本発明に係る第1の発明は、複数のループアンテナから構成されるループアンテナユニットであって、給電される第1のループアンテナと、第1のループアンテナを囲み、給電されない第2のループアンテナとを有するループアンテナユニットである。この構成によれば、無給電ループアンテナを、ループアンテナユニットに隣接して設置した状態で、第1のループアンテナのみに給電した場合に、第1のループアンテナと無給電ループアンテナとが、第2のループアンテナがバッファとして機能しながら、相互誘導により電磁結合させることが出来る。これにより、たとえ無給電ループアンテナを複数増設した場合であっても、第1のループアンテナの共振周波数の変動を抑制することが出来るので、ループアンテナユニットのインピーダンス整合の調整を不要とすることが出来る。
本発明に係る第2の発明は、上記第1の発明であるループアンテナユニットであって、更に、接地された金属部材を有し、第1のループアンテナ及び第2のループアンテナが金属部材と接続されたループアンテナユニットである。この構成によれば、ループアンテナユニットの設置場所の近辺に存在する(例えば金属製、木製、樹脂製からなる)構造物や、周辺からの不要なノイズによる、アンテナ特性に対する影響を低減させることが出来るので、基準電位(接地電位)の変動を小さくすることが出来る。
本発明に係る第3の発明は、上記第2の発明であるループアンテナユニットであって、更に、第1のループアンテナ及び第2のループアンテナと、金属部材とを接続する、単一の接地線路を有するループアンテナユニットである。この構成によれば、基準電位(接地電位)の変動を小さくするものでありながら、ループアンテナユニットの部品点数を抑制することが出来る。
本発明に係る第4の発明は、上記第2ないし第3いずれかのループアンテナユニットであって、更に、第1のループアンテナ及び第2のループアンテナと、金属部材との間に配置された磁性部材を有するループアンテナユニットである。この構成によれば、内側ループアンテナを給電した場合に、生じた磁束の多くを、磁性部材に通過させることで、金属部材に通過させないようにすることが出来、磁束の通過による渦電流を、金属部材に生じさせないようにすることが出来る。その結果、周囲の金属による影響を受けにくくしながら、磁界の損失を少なくさせることで、磁界強度を向上させることが出来る。
本発明に係る第5の発明は、上記第1ないし第4いずれかのループアンテナユニットであって、更に、第1のループアンテナに接続された、共振回路及び整合回路を含む第1の回路ユニットと、第2のループアンテナに接続された、共振回路、整合回路、及び整合負荷を含む第2の回路ユニットとを有するループアンテナユニットである。この構成によれば、整合負荷の定数(例えば抵抗値)を設定することによって、共振周波数が通信周波数(例えば13.56MHz)から変動しないようにすることが出来る。これにより、不整合による定在波の発生を抑制することが出来るので、安定した動作で損失の少ないアンテナを安定して動作させることが出来、その結果、電磁誘導により電磁界を再放射する、効率の高い安定した性能を確保することが出来る。
本発明に係る第6の発明は、上記第1ないし第5いずれかのループアンテナユニットと、ループアンテナユニットが有する第1のループアンテナに接続され、無線通信媒体に格納された情報の読み及び書きの少なくとも一方の処理を第1のループアンテナを介して行う、読み書き部とを備え、読み書き部からの信号電流が、第1のループアンテナのみに給電される無線通信媒体処理装置である。この構成によれば、共振周波数の変動を抑制することが出来るループアンテナユニットを提供することが出来る。
本発明に係る第7の発明は、上記第6の無線通信媒体処理装置であって、更に、給電されない第3のループアンテナを備え、第3のループアンテナは、第1ないし第5いずれかのループアンテナユニットに隣接して配列された無線通信媒体処理装置である。この構成によれば、ループアンテナユニットのインピーダンス整合の調整を不要としながら、通信範囲を拡張することが出来る。
以下、本発明の実施の形態について、図1から図18を用いて説明する。なお、本発明における無線通信媒体とは、例えば、非接触ICカード、ICタグ、IDタグ、識別ラベル、RF−IDタグ等の非接触で処理装置との通信を行うことができる媒体であり、その処理装置とは、これら無線通信媒体と通信を行う装置であり、いわゆる、リーダー、リーダーライターをいう。
(実施の形態1)
図1(a)は本発明の実施の形態1における第一のループアンテナユニットの斜視図、図1(b)は本発明の実施の形態1における第一のループアンテナユニットの断面図である。
図1において、1はループアンテナ、2は金属部材である。3はループアンテナ1の開放端部の一端、4はループアンテナ1の開放端部の他端であり、5は導電性の線材、板材、または棒材であり、ループアンテナ1の開放端部付近と金属部材を電気的に接地している。またループアンテナ1と金属部材2は所望の間隔t1を隔てて略平行に配置されている。なお、ループアンテナ1としては、中央に開口部を備えたループ形状であればよく、その形状は、円形または略矩形または多角形のいずれであってもよい。更に、ループアンテナ1の材質としては、導電性の金属製線材、金属製板材、金属製箔材または金属製筒材等から適宜選択することができる。また、ループアンテナ1と金属部材2は略平行であることが好ましいが、略平行でなくてもよいものである。
図2(a)は本発明の実施の形態1における第二のループアンテナユニットの斜視図、図2(b)は本発明の実施の形態1における第二のループアンテナユニットの断面図である。
図2において6は磁性部材であり、磁性部材6はループアンテナ1の背面からt2、金属部材2の前面からt3の位置に配置され、その材質としては、シート状または板状の磁性体が用いられる。これらシート状または板状の磁性体としては、フェライトコア等を用いることもできるが、例えば、軟磁性体粉末を樹脂材料等の有機結合体内に混練した磁性体シートを用いることが軽量化を図ることができ好ましい。また、フェライト系粉末に有機溶剤などを混合させた磁性部材6とすることで、柔軟性を確保し、耐衝撃性や耐久性を向上させることができるものである。磁性部材6の形状は、ループアンテナ1の開口部に相当する領域を含めて全面に配置されていてもよいが、ループアンテナ1の形状と一致させて、ループ形状(ドーナツ形状)とすることで、磁性体の使用量を削減できる。これは、価格的に高価な磁性体シートを用いる場合では、特に好ましい。金属部材2は、金属製の平板を用いることができる。金属部材2は、ループアンテナ1よりも大きいことが好ましい。
更に、金属部材2は、ループアンテナ1に比べ、略1.1倍以上のサイズ(面積:W1×W3)であれば、金属部材2が在る状態で事前にアンテナのインピーダンス調整を行うことにより、アンテナの基準電位(グランド電位)を安定化することが可能となり、設置場所の周囲の金属による影響でアンテナのインピーダンスの変化や共振周波数のズレ(変移)が生じる事が無く共振周波数の調整が不要となる。よって、金属部材2のサイズを、ループアンテナ1のサイズの少なくとも1.1倍程度とすれば、これらの性能を保持しつつ、そのサイズを最小とすることが可能となり、装置の小型化を図ることができる。
図3は本発明の実施の形態1における第一の給電ループアンテナユニットの斜視図を示す。図中プリント基板7上に共振回路8、整合回路9を設けた構成である。ループアンテナ1の開放端部の内、導電性の線材、板材、または棒材5の接地端子側が共振回路8、整合回路9のグランド側に接続され、またループアンテナ1の開放端部の他端4は共振回路8、整合回路9の信号側に接続された給電ループアンテナユニットである。その後同軸ケーブル11等の伝送線路を経由して、読み書き部12の送受信回路へ接続される。この構成にした事により、読み書き部12の基準電位(接地電位)の変動を大幅に小さくする事が可能となり、周辺からの不要なノイズに強い安定した性能を確保する事ができる。
図4は本発明の実施の形態1における第一の無給電ループアンテナユニットの斜視図を示す。図中プリント基板7上に共振回路8、整合回路9及び整合負荷10を設けた構成である。ループアンテナ1の開放端部の内、導電性の線材、板材、または棒材5の接地端子側が共振回路8、整合回路9のグランド側に接続され、その後整合負荷10の一端に接続され、尚且つ、ループアンテナ1の二つの開放端部の内の他端が、共振回路8及び整合回路9の信号側に接続された後、整合負荷10の他端に接続されたことにより、設置場所の周囲の金属等によるアンテナ特性への影響を受けにくくするとともに、不整合による定在波の発生を抑えることで動作の安定した損失の少ないアンテナとなり、電磁誘導により電磁界を再放射する効率の高い安定した性能を確保する事ができる。
図5は本発明の実施の形態1における第一の使用例を示す斜視図である。図中13は、図3に示した第一の給電ループアンテナユニット、14は図4に示した第一の無給電ループアンテナユニットである。給電ループアンテナユニット13の両隣に無給電ループアンテナユニット14を配置した一例を示す。
図6は本発明の実施の形態1における第二の給電ループアンテナユニットの斜視図である。
図7は本発明の実施の形態1における第二の無給電ループアンテナユニットの斜視図である。
図8は本発明の実施の形態1における第二の使用例を示す斜視図である。
図6〜図8において、6は磁性部材を示しループアンテナユニットの薄型化に効果を有している。
次に、本発明の実施の形態1における無線通信媒体処理装置のアンテナについて高周波電流の流れ、磁束の流れを含め詳しく説明する。
図9(a)は本発明の実施の形態1における無線通信媒体装置の斜視図であり、図9(b)は本発明の実施の形態1における無線通信媒体装置の断面図である。
図9(a)において、給電ループアンテナユニット13の両隣に無給電ループアンテナユニット14を2個ずつ直線的に配置した場合を示している。ここで読み書き部12の送信回路から出力された高周波の送信電力及び送信信号は、同軸ケーブル11を経由して給電ループアンテナユニット13の整合回路9へ供給される、その後共振回路8を経てループアンテナ1へと導かれる。このとき整合回路9の効果により、読み書き部12の送信回路及び同軸ケーブル11のインピーダンスと共振回路8とのインピーダンス整合が充分取られる事で、定在波の発生を抑え効率良くアンテナに給電される。給電ループアンテナユニット13のループアンテナ1に流れる高周波電流i1により生じた磁束H1及びH2は、それぞれ隣接する無給電ループアンテナユニット14のループアンテナ1の開口面内を貫く、これにより、無給電ループアンテナユニット14のループアンテナ1には各々、高周波電流i2、i4が流れ、さらに高周波電流i2により磁束H3、高周波電流i4により磁束H5が生じる。同様に磁束H3により高周波電流i3、磁束H5により高周波電流i5が生じる。さらに高周波電流i3により磁束H4、高周波電流i5により磁束H6が生じる。このように無給電ループアンテナユニット14のループアンテナ1に、共振回路8、整合回路9、整合負荷10を設け不整合による定在波の発生を抑えた事により反射波の存在を無くす事で効率良くループアンテナ1に高周波電流が流れることで、磁束の再放射が延々と続き、通信範囲の拡大に大きく寄与するものである。
図10(a)は本発明の実施の形態1におけるループアンテナユニットの分解図であり、図10(b)は本発明の実施の形態1におけるループアンテナユニットの側断面図である。
図10(b)から明らかなとおり、ループアンテナ(特に電子基板上に形成されると薄型化が更に促進される)1、磁性部材6、金属部材2が、ループアンテナ1と金属部材2との間に第一の隔離部材としてのスペーサ、ループアンテナ1と磁性部材6との間に第二の隔離部材としてのスペーサを積層することで、非常に薄型のループアンテナユニットを実現できるものである。
また、電子基板上にパターン導体などでループアンテナ1を形成する場合に、同じ電子基板上に整合回路9や共振回路8も形成することで、更なる薄型化を実現することができるものである。
更に、電子基板上に、共振回路8及び整合回路9を設ける構成により、無給電ループアンテナユニット14においては、電子基板上に、不平衡型の共振回路8、整合回路9及び整合負荷10を設ける構成にしたことにより小型化、薄型化、低価格化を図ることができると共に、給電ループアンテナユニット13、無給電ループアンテナユニット14とも共通の樹脂筐体が使用出来、低価格化が図れる。
また、電子基板上に作成した、ループアンテナ1、第一の隔離部材、磁性部材6、第二の隔離部材、金属部材2を、樹脂製筐体(本体)と樹脂製筐体(裏ブタ)で挟み込む構成にしたことにより、製造時の組み立ての容易さが増し、各素子の位置決め組み立て寸法精度が向上することによる性能のばらつきを低減することができる。
(実施の形態2)
図11は本発明の実施の形態2における無線通信媒体処理装置の使用例の斜視図、図12は本発明の実施の形態2における無線通信媒体処理装置の第二の使用例の斜視図である。
図11は、その第一の使用例を示す。図中、木製、樹脂製または金属製の商品棚17の上に、ICタグ19が添付された商品または書籍等18等が置かれている。商品棚17と商品または書籍等18との間には、給電ループアンテナユニット15と無給電ループアンテナユニット16が1対N(N≦1)の関係で配置されている。図中上段の棚には中央付近に給電ループアンテナユニット15が、図中下段の棚にはサイドに給電ループアンテナユニット15が配置された配置の一例である。このように金属製の商品棚17に置くだけで無調整と言う利便性に優れ、通信範囲の拡張性も優れた安定した特性を有する無線通信媒体装置である。
図12は、その第二の使用例を示す。図12(a)は両側面に無給電ループアンテナユニットが垂直に配置された一例、図12(b)は背面に無給電ループアンテナユニットが垂直に配置された一例を示し、このように通信範囲を平面状だけでなく立体状にも簡単に拡張できるという利点を有している。
(実施の形態3)
図13(a)は、本発明の実施の形態3におけるループアンテナユニットの斜視図、図13(b)は、本発明の実施の形態3におけるループアンテナユニットの側面図である。
ループアンテナユニット21は、図13(a)に示すように、内側ループアンテナ21a(第1のループアンテナ)、及び外側ループアンテナ21b(第2のループアンテナ)を有している。外側ループアンテナ21bは、内側ループアンテナ21aの外周を周回している。なお、内側ループアンテナ21aと外側ループアンテナ21bとは、図13(a)に示すように同一平面上に配置されているが、外側ループアンテナ21bが内側ループアンテナ21aを囲む、配置関係にあれば、必ずしも同一平面上に配置する必要はない。後述するように、内側ループアンテナ21aのみが給電される際に、内側ループアンテナ21aと外側ループアンテナ21bとが磁気結合すれば、これらが異なる平面上に配置させることも可能である。
また、ループアンテナユニット21は、図13(a)に示すように、折り返し部21c、金属部材2、及び接地線路25を有している。内側ループアンテナ21aが有する一方の端子と、外側ループアンテナ21bが有する一方の端子とは、折り返し部21cを介して接続されている。折り返し部21cは、導電性の材質からなり、その形状としては、線状、板状、棒状、いずれの形状であってもよい。折り返し部21cは、接地線路25を介して、金属部材2に接続されている。接地線路25は、折り返し部21cと同様に、導電性の材質からなり、その形状としては、線状、板状、棒状、いずれの形状であってもよい。金属部材2は、矩形状の板材である。内側ループアンテナ21a及び外側ループアンテナ21bと、金属部材2とは、図13(b)に示すように、所望の間隔t1を隔てて略平行に配置されている。
なお、ループアンテナユニット21を構成する、内側ループアンテナ21a及び外側ループアンテナ21bとしては、中央部に開口部を備えたループ形状であればよく、その形状は、円形または略矩形または多角形のいずれであってもよい。さらに、内側ループアンテナ21a及び外側ループアンテナ21bの材質としては、導電性の金属製線材、金属製板材、金属製箔材または金属製筒材等から適宜選択することができる。また、ループアンテナユニット21の内側ループアンテナ21aと外側ループアンテナ21bのループ長は、通信周波数(例えば、13.56MHz)の波長の略1/10〜1/100であることが好ましい。ループアンテナ21a、21bの長さの大小関係が、内側ループアンテナ21a<外側ループアンテナ21bの関係であることは言うまでもない。
また、内側ループアンテナ21aは、図13(a)に示すように、2つの端子23a、24aを有している。2つの端子23a、24aとの間には、図示しない、共振回路及び整合回路(後述)が設けられている。具体的には、端子23aが、共振回路及び整合回路の接地側と接続され、端子24aが、共振回路及び整合回路の信号側と接続されている。共振回路及び整合回路は、図示しない、同軸ケーブル(後述)等の伝送線路を経由して、RF−ID(RADIO FREQUENCY IDENTIFICATION)や電子タグなどの無線通信媒体に格納された情報の読み及び書きの少なくとも一方の処理を行う、図示しない、読み書き部(後述)に接続される。
この構成にしたことにより、ループアンテナユニットの設置場所の近辺に存在する(例えば金属製、木製、樹脂製からなる)構造物や、周辺からの不要なノイズによる、アンテナ特性に対する影響を低減させることが出来るので、読み書き部の基準電位(接地電位)の変動を小さくすることが出来る。
さらに、外側ループアンテナ21bは、内側ループアンテナ21aと同様に、2つの端子23b、24bを有している。2つの端子23b、24bとの間には、図示しない、共振回路、整合回路、及び整合負荷が設けられている。具体的には、端子23bが、共振回路及び整合回路の接地側、及び整合負荷の一端に接続されている。端子24bが、共振回路及び整合回路の信号側、及び整合負荷の他端に接続されている。
この構成において、図示しない、後述の無給電ループアンテナ(第3のループアンテナ)を、ループアンテナユニット21に隣接して設置した状態で、内側ループアンテナ21aのみに給電した場合に、内側ループアンテナ21aと無給電ループアンテナとが、外側ループアンテナ21bがバッファとして機能しながら、相互誘導により電磁結合させることが出来る。これにより、たとえ無給電ループアンテナを複数増設した場合であっても、第1のループアンテナの共振周波数の変動を抑制することが出来るので、通信範囲を簡単に拡大できるものでありながら、ループアンテナユニット21のインピーダンス整合調整を不要とすることが出来る。
また、ループアンテナユニット21では、折り返しループアンテナ構造にしたことにより、打ち抜き等の加工が可能となり製造、組み立ての容易さが増し、各素子の組み立て寸法精度の向上で性能ばらつきを低減できる。また、折り返し部21cおよび接地線路25の中央付近を二分割し、独立した二つの接地型ループを構成しても電気的な特性に変化が無いことは言うまでもない。
なお、外側ループアンテナ21bは、内側ループアンテナ21aとしては、中央に開口部を備え、一対の開放端部を有するループ形状であればよく、その形状は円形または略矩形または多角形のいずれであってもよい。更に、内側ループアンテナ21a及び外側ループアンテナ21bの材質としては、導電性の金属製線材、金属製板材、金属製箔材または金属製筒材等から適宜選択することができる。
(実施の形態4)
図14(a)は本発明の実施の形態4におけるループアンテナユニットを示す斜視図、図14(b)はその側面図である。図14では、実施の形態4と同一の要素に同一の符号を付して、その説明を省略する。
図14のループアンテナユニット21は、実施の形態3と異なり、独立した二つの接地型ループで構成されていると共に、内側ループアンテナ21a及び外側ループアンテナ21bが、矩形状に構成されている。内側ループアンテナ21a及び外側ループアンテナ21bそれぞれには、接地線路25が設けられており、導電性の線材・板材または棒材である。なお、発明の理解を容易にするために、図14(b)では、後述する磁性部材6を支持する部材を省略している。
内側ループアンテナ21a及び外側ループアンテナ21bの有する端子のうち、接地側の端子24a、24bが金属部材2と電気的に接続させることによって、設置場所の周囲の金属等によるアンテナ特性への影響を受けにくくすることが出来る。また、内側ループアンテナ21a及び外側ループアンテナ21bと、金属部材2とは、所望の間隔を隔てて略平行に配置されている。内側ループアンテナ21a及び外側ループアンテナ21bと、金属部材と2は、略平行であることが好ましいが、必ずしも略平行でなくてもよい。金属部材2は金属製の平板を用いることができ、外側ループアンテナ21bよりも大きいことが好ましい。
また、ループアンテナユニット21、図14に示すように、磁性部材6を有している。磁性部材6は、内側ループアンテナ21a及び外側ループアンテナ21bと、金属部材2との間に配置されている。こうすることで、内側ループアンテナ21aを給電した場合に、生じた磁束の多くを、磁性部材6に通過させることで、金属部材2に通過させないようにすることが出来、磁束の通過による渦電流を、金属部材2に生じさせないようにすることが出来る。その結果、周囲の金属による影響を受けにくくしながら、磁界の損失を少なくさせることで、磁界強度を向上させることが出来る。
(実施の形態5)
図15は本発明の実施の形態5におけるループアンテナユニットを示す斜視図である。
実施の形態5では、ループアンテナユニット21は、接地側の端子24a、24bを接続する共通線路21cを有している。共通線路21cは、単一の接地線路25を介して金属部材2に接続されている。これにより、内側ループアンテナ21aと外側ループアンテナ21bとで、接地線路25を共有することが出来るので、部品点数の増加を抑制しながら、基準電位(接地電位)の変動を小さくすることで、ループアンテナユニット21は、周辺からの不要なノイズに強い安定した性能を有することが出来る。
(実施の形態6)
図16は、本発明の実施の形態6におけるループアンテナユニットを示す斜視図である。図16では、実施の形態3ないし5と同一の要素に同一の符号を付して、その説明を省略する。
図16のループアンテナユニット21は、実施の形態4のループアンテナユニットに、共振回路、整合回路、整合負荷を接続した構成を有している。具体的には、内側ループアンテナ21aは、図16に示すように、第1の回路ユニット30を有している。第1の回路ユニット30は、回路基板7を有しており、回路基板7には、共振回路8、及び整合回路9が実装されている。整合回路9は、マッチングのための回路であって、例えばコンデンサ及び抵抗の並列回路で構成される。共振回路8、及び整合回路9の接地側は、接地線路25、及び端子24aに接続されている。一方、共振回路8、及び整合回路9の信号側は、端子23aに接続されている。
外側ループアンテナ21bは、図16に示すように、第2の回路ユニット31を有している。第2の回路ユニット31は、回路基板22を有している。回路基板22には、上述した回路基板7と同様に、共振回路8及び整合回路9が実装されている。共振回路8、及び整合回路9の接地側は、接地線路25、及び端子24bに接続されている。一方、共振回路8及び整合回路9の信号側は、端子23bに接続されている。
また、回路基板22には、上述した回路基板7と異なり、共振回路8及び整合回路9だけでなく、整合負荷10が実装されている。整合負荷10は、チップ抵抗素子などの抵抗である。整合負荷10の抵抗値は、給電側となる内側ループアンテナ21aの共振周波数が通信周波数(例えば、13.56MHz)から変動しないように、予め、整合が可能な所定値(例えばkΩオーダの値)に設定しておく。
例えば、ループアンテナユニットの出荷段階や設置直後に、このように抵抗値を設定しておくことで、共振周波数が通信周波数(例えば13.56MHz)から変動しないようにすることが出来るので、インピーダンス整合の調整を行う必要がなくなる。これにより、不整合による定在波の発生を抑制することが出来るので、安定した動作で損失の少ないアンテナを安定して動作させることが出来、その結果、電磁誘導により電磁界を再放射する、効率の高い安定した性能を確保することが出来る。
なお、実施の形態6では、実施の形態4、5と異なり、ループアンテナ21a、21bと金属部材2との間に、磁性部材が設けられていない構成について説明したが、実施の形態4、5と同様に、磁性部材を設けることも可能である。こうすることで、実施の形態4、5と同様の効果を奏することが出来る。
(実施の形態7)
図17は、本発明の実施の形態7における無線通信媒体装置を示す斜視図である。無線通信媒体処理装置40は、図17に示すように、ループアンテナユニット21と、読み書き部12とを有している。このループアンテナユニット21は、実施の形態5に示したループアンテナユニット21(図15参照)に、実施の形態6に示した回路ユニット30、31が接続されている。回路基板7上に実装された共振回路8及び整合回路9の信号側は、同軸ケーブル等の伝送線路11を経由して、読み書き部12の送受信回路(図示せず)に接続されている。読み書き部12は、RF−IDや電子タグなどの無線通信媒体に格納された、情報の読み及び書きの少なくとも一方の処理を行う。
(実施の形態8)
図18は、本発明の実施の形態8における無線通信媒体処理装置の使用例を示す斜視図である。無線通信媒体処理装置41は、図18に示すように、ループアンテナユニット21と、給電されない無給電ループアンテナ(第3のループアンテナ)14とを有している。無給電ループアンテナ14は、2つ設けられており、ループアンテナユニット21の両隣に隣接して配列されている。なお、無給電ループアンテナ14は、図16で示した外側ループアンテナ21bと同様の構成であるので、その構成についての説明は省略する。
なお、図18では、2つの無給電ループアンテナ14が設けられているが、1つであってもよく、あるいは、ループアンテナユニット21の左右それぞれに複数の無給電ループアンテナ14を配列してもよい。複数の無給電ループアンテナ14は、図18のように直線状に配列してもよく、あるいは、同心円状に配列してもよい。また、図18では、無給電ループアンテナ14を平面状に配列しているが、隣り合う無給電ループアンテナ14を近接して配置すれば、無給電ループアンテナ14を立体的に配列することも可能である。
このような構成で、読み書き部12の送受信回路(図示せず)が、高周波の送信電力及び送信信号を、同軸ケーブル11を介して整合回路9に送信すると、高周波の送信電力及び送信信号が、共振回路8を介して、内側ループアンテナ21aに供給される。即ち、内側ループアンテナ21aが給電される一方、内側ループアンテナ21は給電されない。
こうすることで、内側ループアンテナ21aと無給電ループアンテナ14とは、外側ループアンテナ21bがバッファとして機能しながら、相互誘導により電磁結合させることが出来る。これにより、たとえ無給電ループアンテナ14を複数増設した場合であっても、内側ループアンテナの共振周波数の変動を抑制することが出来るので、通信範囲を簡単に拡張できるものでありながら、ループアンテナユニット21のインピーダンス整合調整を不要とすることが出来る。従って、無給電ループアンテナ14を複数増設した場合であっても、ループアンテナユニットのインピーダンス整合の調整を不要としないので、容易に通信範囲を拡張することが出来る。
また、無給電ループアンテナユニット14は無給電であるので、余分な消費電力の原因とならず、省電力でありながら、他の電子機器に影響を与えないようにすることが出来る。
また、ループアンテナユニット及び無給電ループアンテナを積層構造にしてケースに格納することで、機器の薄型化、小型化を実現し、持ち運びや設置を容易とし、更に耐久性や耐候性を向上させて、簡単に置くだけで設置が可能となる。通信範囲を変えたい場合などには特に有効であり、通信範囲の拡大を最適化することが出来る。
ループアンテナユニットと無給電ループアンテナとが格納されるケースが、薄型ケースであることで、商品棚などに容易に設置でき、商品や書籍等に組み込まれた無線通信媒体と、外部の読み書き部との通信を行うことが出来るようになる。これらにより、例えば物流倉庫や販売店の在庫管理、スーパーマーケットや文具店等の陳列棚の商品管理、官公庁、事務所等の書類管理などを行うことができ、種々のシステム・アプリケーション・ビジネスに適用することが可能となる。
本発明は、商品棚などに収納される非接触ICカードやICタグなどの無線通信媒体に電力と送信データを供給し、無線通信媒体から受信データを負荷変動により取得する無線通信媒体処理装置であって、特に自動で商品管理、書籍管理等が可能となる収納棚、展示棚以外の医薬品管理、危険物管理、貴重品管理システム等々などの、通信範囲を拡大させることが必要な用途にも適用できる。
(a)本発明の実施の形態1における第一のループアンテナユニットの斜視図、(b)本発明の実施の形態1における第一のループアンテナユニットの断面図 (a)本発明の実施の形態1における第二のループアンテナユニットの斜視図、(b)本発明の実施の形態1における第二のループアンテナユニットの断面図 本発明の実施の形態1における第一の給電ループアンテナユニットの斜視図 本発明の実施の形態1における第一の無給電ループアンテナユニットの斜視図 本発明の実施の形態1における第一の使用例を示す斜視図 本発明の実施の形態1における第二の給電ループアンテナユニットの斜視図 本発明の実施の形態1における第二の無給電ループアンテナユニットの斜視図 本発明の実施の形態1における第二の使用例を示す斜視図 (a)本発明の実施の形態1における無線通信媒体装置の斜視図、(b)本発明の実施の形態1における無線通信媒体装置の断面図 (a)本発明の実施の形態1におけるループアンテナユニットの分解図、(b)本発明の実施の形態1におけるループアンテナユニットの側断面図 本発明の実施の形態2における無線通信媒体処理装置の使用例の斜視図 本発明の実施の形態2における無線通信媒体処理装置の第二の使用例の斜視図 (a)本発明の実施の形態3におけるループアンテナユニットの斜視図、(b)本発明の実施の形態3におけるループアンテナユニットの側面図 (a)本発明の実施の形態4におけるループアンテナユニットを示す斜視図、(b)本発明の実施の形態4におけるループアンテナユニットの側面図 本発明の実施の形態5におけるループアンテナユニットを示す斜視図 本発明の実施の形態6におけるループアンテナユニットを示す斜視図 本発明の実施の形態7における無線通信媒体装置を示す斜視図 本発明の実施の形態8における無線通信媒体処理装置の使用例を示す斜視図 従来の技術におけるアンテナユニットの斜視図
符号の説明
2 金属部材
6 磁性部材
8 共振回路
9 整合回路
10 整合負荷
12 読み書き部
21 ループアンテナユニット
21a 第1のループアンテナ(内側ループアンテナ)
21b 第2のループアンテナ(外側ループアンテナ)
25 接地線路
30 第1の回路ユニット
31 第2の回路ユニット
40 無線通信媒体処理装置
41 無線通信媒体処理装置

Claims (7)

  1. 複数のループアンテナから構成されるアンテナユニットであって、
    給電される第1のループアンテナと、
    前記第1のループアンテナを囲み、給電されない第2のループアンテナとを有するループアンテナユニット。
  2. 請求項1に記載のループアンテナユニットであって、更に、
    接地された金属部材を有し、
    前記第1のループアンテナ及び前記第2のループアンテナが前記金属部材と接続されたループアンテナユニット。
  3. 請求項2に記載のループアンテナユニットであって、更に、
    前記第1のループアンテナ及び前記第2のループアンテナと、前記金属部材とを接続する、単一の接地線路を有するループアンテナユニット。
  4. 請求項2または3項記載のループアンテナユニットであって、更に、
    前記第1のループアンテナ及び前記第2のループアンテナと、前記金属部材との間に配置された磁性部材を有するループアンテナユニット。
  5. 請求項1ないし4いずれか1項記載のループアンテナユニットであって、更に、
    前記第1のループアンテナに接続された、共振回路及び整合回路を含む第1の回路ユニットと、
    前記第2のループアンテナに接続された、共振回路、整合回路、及び整合負荷を含む第2の回路ユニットとを有するループアンテナユニット。
  6. 請求項1ないし5いずれか1項記載のループアンテナユニットと、
    前記ループアンテナユニットが有する第1のループアンテナに接続され、無線通信媒体に格納された情報の読み及び書きの少なくとも一方の処理を前記第1のループアンテナを介して行う、読み書き部とを備え、
    前記読み書き部からの信号電流が、前記第1のループアンテナのみに給電される無線通信媒体処理装置。
  7. 請求項6記載の無線通信媒体処理装置であって、更に、
    給電されない第3のループアンテナを備え、
    前記第3のループアンテナは、請求項1ないし5いずれか1項記載のループアンテナユニットに隣接して配列された無線通信媒体処理装置。
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