JP2006128396A - 固体撮像装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の固体撮像装置の製造方法は、半導体基板1上に形成されたゲート絶縁膜3上に第1導電体層を形成する工程と、第1導電体層をパターンニングして第1転送ゲート電極5を形成する工程と、第1転送ゲート電極5の表面を酸化して絶縁膜7を形成する工程と、前記絶縁膜7上に第2導電体層を形成する工程と、第2導電体層を平坦化して第2転送ゲート電極9を形成する工程と、第1及び第2転送ゲート電極間絶縁膜7をエッチングする工程と、第1及び第2転送ゲート電極5,9の表面を酸化してこれらの間に絶縁膜7bを形成する工程と、を有することを特徴とする。
【選択図】図2
Description
「半導体基板」には、固体撮像装置の製造に使用可能な種々の基板を用いることができ、例えば、シリコン基板を用いることができる。また、この半導体基板には、通常、予め、光電変換部や電荷転送領域などの固体撮像装置が必要とする種々の構成が形成されている。
第1導電体層をパターニングして、第1転送ゲート電極を形成する。また、このパターニングによって、第1導電体層の一部を除去して、光電変換部の上方及び第2転送ゲート電極が形成される領域に開口を形成する。第2転送ゲート電極は、通常、隣接する2つの第1転送ゲート電極間の領域を埋めるように形成される。このため、パターニング後の第1導電体層のテーパー角度が80〜90度となるようパターニングしておくと、第1及び第2転送ゲート電極の境界近傍では、両者が一部重なる。この場合、この重なりのために、上記境界近傍に通常発生するポテンシャルポケットの発生を抑えることができ、従って、ポテンシャルポケットでの信号電荷の転送残しを減少させることができる。第1導電体層のパターニングは、RIE法などを用いて行うことができる。また、テーパー角度の調整は、エッチングガスの組成やバイアスパワーを調節することによって行う。なお、ここでの「第1転送ゲート電極」とは、第1導電体層をパターニングして得られるものを広く含み、パターニング直後の形状のままで転送ゲート電極として使用可能なもののみでなく、追加の加工によって最終的な転送ゲート電極の形状になるものも含む。後述する「第2転送ゲート電極」についても同様である。
上述の通り、第1導電体層は、酸化物が絶縁体になる材料で形成されているので、本工程により、第1導電体層の表面が酸化されて絶縁膜が形成される。第1転送ゲート電極の表面には、通常、上記パターニング工程の際に種々の不純物が残留する。そして、この不純物が酸化の際に絶縁膜に取り込まれることがある。絶縁膜は、不純物を取り込むと、耐圧、リーク電流、TDDBなど種々の特性が不安定になり、その信頼性が低下する。本発明では、この信頼性の低い絶縁膜ではなく、信頼性の高い転送ゲート電極間絶縁膜を形成可能な半導体装置の製造方法を提供する。
第2導電体層は、好ましくは、第1導電体層と同じ材料で形成することができる。第2導電体層は、通常、第1転送ゲート電極上、及び隣接する2つの第1転送ゲート電極間に形成(堆積)される。なお、第1導電体層についての説明は、基本的に、第2導電体層についても当てはまる。
第2導電体層を平坦化すると、第1転送ゲート電極上の部分が除去されて、隣接する2つの第1転送ゲート電極間の部分が残り、第2転送ゲート電極が形成される。第1及び第2転送ゲート電極は、通常、第1、第2、第1、第2・・・と順に並ぶ。なお、第1及び第2転送ゲート電極という名称は、製造方法を特定するために付した名称である。本発明の方法によって、3相駆動、4相駆動などを行う固体撮像素子も製造することができ、このような場合を本発明の範囲に含まれる。
この工程でのエッチングによって、第1及び第2転送ゲート電極間絶縁膜が除去される。上述したように、この絶縁膜には、不要な不純物が含まれることがあるので、この絶縁膜は、信頼性が低い。従って、一旦この絶縁膜を除去し、後工程で信頼性の高い絶縁膜を再度形成する。エッチングの種類は限定されないが、本発明の目的を達成するために、エッチングの後に不純物が残留しない方法で行うことが好ましい。通常は、ドライエッチングよりもウェットエッチングが好ましく、例えば、酸化シリコン膜のエッチングは、弗酸水溶液を用いて行うことが好ましい。
この工程では、第1及び第2転送ゲート電極を再度酸化して、前工程で形成された転送ゲート電極間に絶縁膜を形成する。この工程で形成される絶縁膜の不純物含有量は、前工程で形成されたものよりも小さいので、この絶縁膜を用いると信頼性の高い固体撮像素子を製造することができる。また、第1及び第2転送ゲート電極の酸化は、好ましくは、酸化により形成される絶縁膜の厚さが、最終の第1及び第2転送ゲート電極間絶縁膜厚の半分程度である。なぜなら、この絶縁膜が薄すぎると、第1及び第2転送ゲート電極間が絶縁膜で充填されず、後工程で薬液の染み込みなどの問題が生じる場合があり、この絶縁膜が厚すぎると、酸化膜によるゲート電極の浸食が大きくなりすぎることがあるからである。なお、「半分程度」とは、厳密に半分である場合のみでなく、上記理由付けが妥当する範囲をも含む趣旨である。
まず、図1(a)に示すように、シリコン基板1の表面上にゲート絶縁膜3として例えば20nmのシリコン酸化膜3aと30nmのシリコン窒化膜3bを形成し、続いて第1多結晶シリコン層5aを400nm成膜する。なお、ここで用いるシリコン基板1には、固体撮像装置が通常必要とする光電変換部、分離領域、電荷転送領域(何れも図示せず)などがイオン注入などの方法で予め形成されている。
本実施例では、この酸化膜は一旦除去し、後工程で再度新しい酸化膜を形成することによって、特性が安定した転送ゲート電極間絶縁膜が形成されることを確保している。
この後、遮光膜、パシペーション膜、平坦化膜、カラーフィルタ層及びオンチップレンズなど(何れも図示せず)を形成し、本実施例に係る固体撮像素子の製造を完了する。
Claims (5)
- 半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜上に第1導電体層を形成する工程と、第1導電体層をパターンニングして第1転送ゲート電極を形成する工程と、第1転送ゲート電極の表面を酸化して絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜上に第2導電体層を形成する工程と、第2導電体層を平坦化して第2転送ゲート電極を形成する工程と、第1及び第2転送ゲート電極間絶縁膜をエッチングする工程と、第1及び第2転送ゲート電極の表面を酸化してこれらの間に絶縁膜を形成する工程と、を有することを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
- 第1及び第2導電体層は、それぞれ、多結晶シリコンからなる請求項1に記載の製造方法。
- 第1転送ゲート電極の表面に形成する絶縁膜は、その厚さが最終の第1及び第2転送ゲート電極間絶縁膜厚の半分程度であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 第1及び第2転送ゲート電極の酸化は、酸化により形成される絶縁膜の厚さが、最終の第1及び第2転送ゲート電極間絶縁膜厚の半分程度であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 第1導電体層のパターニングは、パターニング後のテーパー角度が80〜90度となるように行われることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
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