JP2006128304A - プラズマ処理装置、該装置の異常放電検出方法、プログラム、及び記憶媒体 - Google Patents

プラズマ処理装置、該装置の異常放電検出方法、プログラム、及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 異常放電を精度良く検出することができるプラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】 プラズマ処理装置2は、超音波センサ41と、電位プローブ50と、CPUを有するパーソナルコンピュータ52とを備え、CPUは、電位プローブ50に電位変動を検出させ、さらに、超音波センサ41に超音波を検出させ、電位変動が検出されたタイミングと同じタイミングで超音波が検出されたと判別した場合に、異常放電が発生したと判別する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、プラズマ処理装置、該装置の異常放電検出方法、プログラム、及び記憶媒体に関する。
通常、半導体ウエハやフラットディスプレイパネル等の基板に所定のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置は、基板を収容する収容室(以下「チャンバ」という。)を備える。この基板処理装置では、チャンバ内に処理ガスを導入し且つチャンバ内に高周波電力を印加することによって処理ガスからプラズマを発生させ、該プラズマによって基板にプラズマ処理を施す。
このチャンバ内に高周波電力を印加するとき、種々の要因に基づいて異常放電、例えばアーキングが発生することがある。この異常放電は、基板やチャンバ内に配置された構成部品にダメージを与える。具体的には、基板としての半導体ウエハの表面にクラックやノッチ等を発生させ、又は、構成部品を焼損させる。また、該異常放電はチャンバ内の構成部品、例えば、上部電極に付着したデポジット等を剥離させてパーティクルを発生させる。
これらの半導体ウエハや構成部品の損傷、及びパーティクルの発生を防止するために、異常放電を早期に検出し、該異常放電が検出されたときにはプラズマ処理装置の動作を停止する必要がある。
そのため、従来より異常放電を早期に検出する方法が開発されている。このような方法として、例えば、チャンバ内の電極に接続された給電棒の電流値をモニタする方法や、該電極からの高周波電圧の反射波をモニタする方法等があるが、これらの方法は感度が悪く、特に、微小な異常放電を検出することができない。
そこで、近年、異常放電時のAE(Acoustic Emission)事象を検出する方法が開発されている。この方法では、異常放電時のエネルギー放出に起因して超音波を検出する超音波センサを用いる。
この方法を用いる装置として、チャンバの外壁に複数の超音波センサを備え、該センサによって異常放電時のエネルギー放出に起因する超音波を検出する装置や、半導体ウエハを載置する載置台としてのサセプタ又は載置された半導体ウエハの周辺に配されたフォーカスリングに当接する複数の音響プローブと、該音響プローブを伝播する超音波を検出する超音波検出部とを備え、これにより上記超音波を検出する装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。なお、これらの装置では超音波センサが超音波を信号として検出する。
特開2003−100714号公報
しかしながら、超音波センサは異常放電時のエネルギー放出に起因する超音波だけでなく、プラズマ処理装置のゲートバルブの開閉等に起因する機械的振動によるノイズも信号として検出するため、異常放電を精度良く検出することが困難である。そのため、超音波センサが異常放電に起因する超音波を検出したのか、機械的振動によるノイズを検出したのかを区別する必要がある。ここで、異常放電に起因する超音波と機械的振動によるノイズの周波数分布が異なることが予想されたため、上記区別のためには超音波センサによって検出された信号の周波数解析が有効と考えられていた。
ところが、近年、本発明者による実験により、異常放電に起因する超音波の周波数分布がプラズマ処理装置における異常放電発生箇所によって変化することが明らかになった。また、或るプラズマ処理装置とは別のプラズマ処理装置では、異常放電に起因する超音波の周波数分布が或るプラズマ処理装置における超音波の周波数分布と異なることも予想されている。
したがって、超音波センサによって検出された信号の周波数解析によって超音波センサが異常放電に起因する超音波を検出したのか、機械的振動によるノイズを検出したのかを区別することは困難であり、依然として、プラズマ処理装置の異常放電を精度良く検出することは困難である。
本発明の目的は、異常放電を精度良く検出することができるプラズマ処理装置、該装置の異常放電検出方法、プログラム、及び記憶媒体を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載のプラズマ処理装置は、基板を収容する収容室と、該収容室に配置され且つ前記収容室内に高周波電力を印加する電極と、前記収容室に処理ガスを導入する配管とを備えるプラズマ処理装置において、電位変動を検出する電位変動検出手段と、超音波を検出する超音波検出手段と、前記電位変動が検出され且つ前記超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別する異常放電判別手段とを備えることを特徴とする。
請求項2記載のプラズマ処理装置は、請求項1記載のプラズマ処理装置において、前記超音波検出手段は、前記配管の側面及び前記収容室の外壁にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
請求項3記載のプラズマ処理装置は、請求項1又は2記載のプラズマ処理装置において、前記電極に接続されて該電極に高周波電力を供給する給電棒をさらに備え、前記超音波検出手段が前記給電棒に設けられていることを特徴とする。
請求項4記載のプラズマ処理装置は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置において、前記電位変動検出手段は、前記電位変動によって誘起された電圧の高周波成分を除去する高周波成分除去手段を有することを特徴とする。
請求項5記載のプラズマ処理装置は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置において、前記電位変動検出手段及び前記超音波検出手段が一体化されていることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項6記載のプラズマ処理装置は、基板を収容する収容室と、該収容室に配置され且つ前記収容室内に高周波電力を印加する電極と、前記収容室に処理ガスを導入する配管とを備えるプラズマ処理装置において、前記収容室内の発光強度の変動を検出する発光変動検出手段と、超音波を検出する超音波検出手段と、前記発光強度の変動が検出され且つ前記超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別する異常放電判別手段とを備えることを特徴とする。
請求項7記載のプラズマ処理装置は、請求項6記載のプラズマ処理装置において、前記発光変動検出手段は前記収容室内の総発光強度の変動を検出することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項8記載のプラズマ処理装置の異常放電検出方法は、基板を収容する収容室と、該収容室に配置され且つ前記収容室内に高周波電力を印加する電極と、前記収容室に処理ガスを導入する配管とを備えるプラズマ処理装置の異常放電検出方法であって、電位変動を検出する電位変動検出ステップと、超音波を検出する超音波検出ステップと、前記電位変動が検出され且つ前記超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別する異常放電判別ステップとを有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項9記載のプラズマ処理装置の異常放電検出方法は、基板を収容する収容室と、該収容室に配置され且つ前記収容室内に高周波電力を印加する電極と、前記収容室に処理ガスを導入する配管とを備えるプラズマ処理装置の異常放電検出方法において、前記収容室内の発光強度の変動を検出する発光変動検出ステップと、超音波を検出する超音波検出ステップと、前記発光強度の変動が検出され且つ前記超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別する異常放電判別ステップとを有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項10記載のプログラムは、基板を収容する収容室と、該収容室に配置され且つ前記収容室内に高周波電力を印加する電極と、前記収容室に処理ガスを導入する配管とを備えるプラズマ処理装置のプログラムをコンピュータに実行させるプログラムであって、電位変動を検出する電位変動検出モジュールと、超音波を検出する超音波検出モジュールと、前記電位変動が検出され且つ前記超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別する異常放電判別モジュールとを有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項11記載のプログラムは、基板を収容する収容室と、該収容室に配置され且つ前記収容室内に高周波電力を印加する電極と、前記収容室に処理ガスを導入する配管とを備えるプラズマ処理装置のプログラムをコンピュータに実行させるプログラムであって、前記収容室内の発光強度の変動を検出する発光変動検出モジュールと、超音波を検出する超音波検出モジュールと、前記発光強度の変動が検出され且つ前記超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別する異常放電判別モジュールとを有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項12記載の記憶媒体は、基板を収容する収容室と、該収容室に配置され且つ前記収容室内に高周波電力を印加する電極と、前記収容室に処理ガスを導入する配管とを備えるプラズマ処理装置の異常放電検出方法を実行させるプログラムを格納するコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であって、前記プログラムは、電位変動を検出する電位変動検出モジュールと、超音波を検出する超音波検出モジュールと、前記電位変動が検出され且つ前記超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別する異常放電判別モジュールとを有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項13記載の記憶媒体は、基板を収容する収容室と、該収容室に配置され且つ前記収容室内に高周波電力を印加する電極と、前記収容室に処理ガスを導入する配管とを備えるプラズマ処理装置の異常放電検出方法を実行させるプログラムを格納するコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であって、前記プログラムは、前記収容室内の発光強度の変動を検出する発光変動検出モジュールと、超音波を検出する超音波検出モジュールと、前記発光強度の変動が検出され且つ前記超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別する異常放電判別モジュールとを有することを特徴とする。
請求項1記載のプラズマ処理装置、請求項8記載のプラズマ処理装置の異常放電検出方法、請求項10記載のプログラム及び請求項12記載の記憶媒体によれば、電位変動が検出され且つ超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別される。ここで、機械的振動によるノイズに起因して電位変動が発生することはない。したがって、異常放電に起因する超音波を検出したのか、機械的振動によるノイズを検出したのかを区別することができ、もって異常放電を精度良く検出することができる。
請求項2記載のプラズマ処理装置によれば、配管の側面及び収容室の外壁において超音波が検出されるので、異常放電の発生箇所を特定することができる。
請求項3記載のプラズマ処理装置によれば、電極に高周波電力を供給する給電棒において超音波が検出されるので、電極の近傍で発生する異常放電を検出することができる。
請求項4記載のプラズマ処理装置によれば、検出された電位変動によって誘起された電圧から高周波成分が除去されるので、プラズマに関連する要因以外の要因による電位変動を除去することができ、もって異常放電をより精度良く検出することができる。
請求項5記載のプラズマ処理装置によれば、電位変動検出手段及び超音波検出手段が一体化されているので、同一箇所において電位変動と超音波とを検出することができ、さらに異常放電を精度良く検出することができる。
請求項6記載のプラズマ処理装置、請求項9記載のプラズマ処理装置の異常放電検出方法、請求項11記載のプログラム及び請求項13記載の記憶媒体によれば、収容室内の発光強度の変動が検出され且つ超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別される。ここで、機械的振動によるノイズに起因して発光強度が変動することはない。したがって、異常放電に起因する超音波を検出したのか、機械的振動によるノイズを検出したのかを区別することができ、もって異常放電を精度良く検出することができる。
請求項7記載のプラズマ処理装置によれば、発光変動検出手段は収容室内の総発光強度の変動を検出するので、発光強度の検出を容易に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の第1の実施の形態に係るプラズマ処理装置及び該装置の異常放電検出方法について説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るプラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。
図1において、エッチング処理を半導体ウエハに施すプラズマ処理装置2は、金属製、例えば、アルミニウム又はステンレス鋼製の円筒型チャンバ10を有し、該チャンバ10内には、例えば、直径が300mmの半導体ウエハWを載置するステージとしての円柱状のサセプタ11が配置されている。該チャンバ10は、チャンバ10の内部と外部とを連通するメンテナンス用開口部(図示しない)及び該開口部を自在に開閉するメンテナンス用蓋(図示しない)を有する。
チャンバ10の側壁とサセプタ11との間には、サセプタ11上方の気体をチャンバ10の外へ排出する流路として機能する排気路12が形成される。この排気路12の途中には環状のバッフル板13が配置され、排気路12のバッフル板13より下流の空間は、可変式バタフライバルブである自動圧力制御弁(Automatic Pressure Control Valve)(以下「APC」という)14に連通する。APC14は、真空引き用の排気ポンプであるターボ分子ポンプ(以下「TMP」という)15に接続され、さらに、TMP15を介して排気ポンプであるドライポンプ(以下「DP」という)16に接続されている。APC14、TMP15及びDP16によって構成される排気流路を以下「本排気ライン」と称するが、この本排気ラインは、APC14によってチャンバ10内の圧力制御を行うだけでなくTMP15及びDP16によってチャンバ10内をほぼ真空状態になるまで減圧する。
また、上述した排気路12のバッフル板13より下流の空間は、本排気ラインとは別の排気流路(以下「粗引きライン」という)に接続されている。この粗引きラインは、上記空間とDP16とを連通させる、直径が例えば、25mmである排気管17と、排気管17の途中に配置されたバルブV2とを備える。このバルブV2は、上記空間とDP16とを遮断することができる。粗引きラインはDP16によってチャンバ10内の気体を排出する。
サセプタ11には高周波電源18が給電棒40及び整合器19を介して接続されており、高周波電源18は、所定の高周波電力をサセプタ11に供給する。これにより、サセプタ11は下部電極として機能する。また、整合器19は、サセプタ11からの高周波電力の反射を低減して該高周波電力のサセプタ11への供給効率を最大にする。
サセプタ11の内部上方には、半導体ウエハWを静電吸着力で吸着するための導電膜からなる円板状の電極板20が配置されている。電極板20には直流電源22が電気的に接続されている。半導体ウエハWは、直流電源22から電極板20に印加された直流電圧により発生するクーロン力又はジョンソン・ラーベック(Johnsen-Rahbek)力によってサセプタ11の上面に吸着保持される。また、サセプタ11の上方にはシリコン(Si)等から成る円環状のフォーカスリング24が配置され、該フォーカスリング24はサセプタ11の上方に発生したプラズマを半導体ウエハWに向けて収束させる。
サセプタ11の内部には、例えば、円周方向に延在する環状の冷媒室25が設けられている。この冷媒室25には、チラーユニット(図示せず)から配管26を介して所定温度の冷媒、例えば、冷却水が循環供給され、当該冷媒の温度によってサセプタ11上に配置された半導体ウエハWの処理温度が制御される。
サセプタ11の上面において半導体ウエハWが吸着される部分(以下、「吸着面」という)には、複数の伝熱ガス供給孔27及び伝熱ガス供給溝(図示せず)が配されている。これらの伝熱ガス供給孔27等は、サセプタ11内部に配置された伝熱ガス供給ライン28を介して伝熱ガス供給部29に接続され、該伝熱ガス供給部29は伝熱ガス、例えば、Heガスを、吸着面と半導体ウエハWの裏面との間隙に供給する。この伝熱ガス供給部29は吸着面と半導体ウエハWの裏面との間隙を真空引き可能に構成されている。
また、吸着面には、サセプタ11の上面から突出自在なリフトピンとしての複数のプッシャーピン30が配置されている。これらのプッシャーピン30は、モータ(図示せず)の回転運動がボールねじ等によって直線運動に変換されることにより、図中上下方向に移動する。半導体ウエハWにエッチング処理を施すために半導体ウエハWを吸着面に吸着保持するときには、プッシャーピン30はサセプタ11に収容され、エッチング処理が施された半導体ウエハWをチャンバ10から搬出するときには、プッシャーピン30はサセプタ11の上面から突出して半導体ウエハWをサセプタ11から離間させて上方へ持ち上げる。
チャンバ10の天井部には、シャワーヘッド33が配置されている。シャワーヘッド33には整合器118を介して高周波電源117が接続されており、高周波電源117は所定の高周波電力をシャワーヘッド33に供給するので、シャワーヘッド33は上部電極として機能する。なお、整合器118の機能は上述した整合器19の機能と同じである。
シャワーヘッド33は、多数のガス通気孔34を有する下面の電極板35と、該電極板35を着脱可能に支持する電極支持体36とを有する。また、該電極支持体36の内部にバッファ室37が設けられ、このバッファ室37には処理ガス供給部(図示せず)からの処理ガス導入管(配管)38が接続されている。この処理ガス導入管38の途中には配管インシュレータ39が配置されている。この配管インシュレータ39は絶縁体からなり、シャワーヘッド33へ供給された高周波電力が処理ガス導入管38によって処理ガス供給部へリークするのを防止する。
また、チャンバ10の側壁には、半導体ウエハWの搬入出口31を開閉するゲートバルブ5が取り付けられている。
このプラズマ処理装置2のチャンバ10内では、上述したように、サセプタ11及びシャワーヘッド33に高周波電力が供給され、サセプタ11及びシャワーヘッド33がチャンバ10内に高周波電力を印加することによってサセプタ11及びシャワーヘッド33の間の空間Sにおいて処理ガスから高密度のプラズマが発生し、イオンやラジカルが生成される。
このプラズマ処理装置2では、エッチング処理の際、先ずゲートバルブ5を開弁し、加工対象の半導体ウエハWをチャンバ10内に搬入してサセプタ11の上に載置する。そして、シャワーヘッド33より処理ガス(例えば、所定の流量比率のC48ガス、O2ガス及びArガスから成る混合ガス)を所定の流量および流量比でチャンバ10内に導入し、APC14等によりチャンバ10内の圧力を所定値にする。さらに、サセプタ11及びシャワーヘッド33によりチャンバ10内に高周波電力を印加する。このとき、シャワーヘッド33より導入された処理ガスは上述したようにプラズマ化する。また、直流電源22より直流電圧を電極板20に印加して、半導体ウエハWをサセプタ11上に吸着させる。プラズマにより生成されるラジカルやイオンは、フォーカスリング24によって半導体ウエハWの表面に収束され、半導体ウエハWの表面を物理的又は化学的にエッチングする。
上述したように、通常、チャンバ10内等において発生する異常放電、特にアーキングを検出するためには超音波センサ(超音波検出手段)が用いられる。超音波センサは、チャンバ10内等において発生する超音波を検出することができる。一方、異常放電が発生した時には、エネルギー放出に起因して超音波が発生する。したがって、超音波センサはチャンバ10内において発生した超音波を検出することによって異常放電を検出する。
図2は、超音波センサの概略構成を示す断面図である。
図2において、超音波センサ41は、絶縁体、例えば、Al等からなる平板状の受波板42と、該受波板42に銀蒸着膜43を介して装着されたピエゾ素子(チタン酸ジルコン酸鉛磁器)44と、該ピエゾ素子44を覆うように受波板42に装着される、金属、例えば、アルミやステンレスからなる筐体状のシールドケース45と、該シールドケース45の側壁を貫通するコネクタ46と、一端が銀蒸着膜47を介してピエゾ素子44に接続され、且つ他端がコネクタ46のシールドケース45内部に露出した部分に接続される内部配線48と、一端がコネクタ46のシールドケース45外部に露出した部分に接続され、且つ他端が後述するPC52に接続される外部配線49とを備える。ピエゾ素子44は、電圧を印加すると伸縮する圧電セラミックであり、超音波等の物理的な振動を受けると該振動を電圧に変換して信号を発振する。
超音波センサ41は、例えば、受波板42をチャンバ10の外壁に密着させることによってチャンバ10に装着される。また、超音波センサ41はチャンバ10の外壁を伝播するチャンバ10内の異常放電に起因する超音波を、受波板42を介してピエゾ素子44によって受波し、該ピエゾ素子44が受波した超音波を信号に変換し、該信号を内部配線48、コネクタ46及び外部配線49を介してPC52に伝達する。
この超音波センサ41は、プラズマ処理装置2において異常放電の発生が予測される構成部品、例えば、チャンバ10や配管インシュレータ39の外部に装着される。装着した構成部品によっては該構成部品から超音波センサ41へのリーク電流が流れ、超音波センサ41が異常放電を正確に検出できない虞があるが、超音波センサ41では、絶縁体からなる受波板42がリーク電流を遮断するので、超音波センサ41は異常放電を正確に検出することができる。受波板42に用いられる絶縁体としては、上述したAlに限られず、SiO等のセラミック、Si単体、又は四フッ化エチレン樹脂(PTFE)等、超音波を伝達可能な絶縁体を用いることができる。
この超音波センサ41は、上述した構成を有するので、チャンバ10内で発生した異常放電に起因する超音波だけでなく、ゲートバルブ5の開閉等に起因する機械的振動によるノイズも検出する。したがって、超音波センサ41が異常放電に起因する超音波を検出したのか、機械的振動によるノイズを検出したのかを区別する必要がある。
異常放電に起因する超音波と機械的振動によるノイズとの区別のためには、検出された信号の分析が有効と考えられたため、本発明者は異常放電に起因する超音波及び機械的振動によるノイズを測定した。
図3は、超音波センサによって測定されたプラズマ処理装置において発生した超音波等から変換された信号を示すグラフであり、図3(A)はプラズマ処理装置の定常状態におけるバックグラウンドノイズから変換された信号を示すグラフであり、図3(B)は配管インシュレータにおいて発生した異常放電に起因する超音波から変換された信号を示すグラフであり、図3(C)はゲートバルブの開閉に起因する機械的振動によるノイズから変換された信号を示すグラフである。図3(A)〜(C)において、横軸は時間を表し、縦軸は信号の強度、すなわち電圧を表す。
図3(A)と図3(B),(C)とを比較すると、異常放電発生時や機械的振動によるノイズ発生時には大きい振幅の信号が得られることが分かった。但し、図3(B)及び図3(C)における信号の振幅はほぼ同じであるため、信号の振幅を分析することによって異常放電に起因する超音波と機械的振動によるノイズとを区別することができないことが分かった。
また、図3(B)及び図3(C)を比較すると、信号の形態、特に持続時間が異なるため、持続時間を分析することによって異常放電に起因する超音波と機械的振動によるノイズとを区別することが可能と考えられた。
ところが、本発明者がチャンバ10内において発生した異常放電(以下「チャンバ内異常放電」という。)に起因する超音波を超音波センサ41によって測定したところ、図14に示すように、該超音波から変換された信号の持続時間は、図3(B)における信号の持続時間と大幅に異なることを発見した。具体的には、配管インシュレータ内において発生した異常放電(以下「配管インシュレータ内異常放電」という。)に起因する超音波はパルス状であって短時間しか持続しないのに対し、チャンバ内異常放電に起因する超音波は、図14に示すように、一定時間に亘って持続し、寧ろ、ゲートバルブの開閉に起因する超音波と同じように持続することが分かった。したがって、信号の持続時間によって超音波と機械的振動によるノイズとを区別することができないことが分かった。
そこで、本発明者は、異常放電に起因する超音波と機械的振動によるノイズとの区別に超音波センサによって検出された信号の周波数解析を適用することを考慮し、給電棒40に超音波センサ41を装着し、チャンバ内異常放電に起因する超音波及び機械的振動によるノイズを測定した。
図4は、図1のプラズマ処理装置の給電棒に装着された超音波センサによって測定された超音波等の周波数分布を示すグラフであり、図4(A)は異常放電に起因する超音波の周波数分布を示すグラフであり、図4(B)は機械的振動によるノイズの周波数分布を示すグラフである。図4(A)及び(B)において、横軸は周波数を表し、縦軸は振幅を表す。
図4(A)と図4(B)とを比較すると、異常放電に起因する超音波と機械的振動によるノイズの周波数分布は互いに異なることが分かった。すなわち、異常放電に起因する超音波は200〜300kHz等の高周波成分を有するのに対し、機械的振動によるノイズは高周波成分を有していないことが分かった。
ところが、発明者がプラズマ処理装置2と類似の構成を有するALD(Atomic Layer Deposition)装置における配管インシュレータに超音波センサ41を装着して、該配管インシュレータ内異常放電に起因する超音波を測定したところ、該測定された超音波の周波数分布は、図4(A)における周波数分布と大幅に異なることを発見した。具体的には、図4(A)に示すようにチャンバ内異常放電に起因する超音波は高周波成分を有するのに対し、配管インシュレータ内異常放電に起因する超音波は機械的振動によるノイズと同様に高周波成分を有していないことが分かった。したがって、超音波センサによって検出された信号の周波数解析によって異常放電に起因する超音波と機械的振動によるノイズとを区別することができないことが分かった。
以上のように、異常放電に起因する超音波はプラズマ処理装置における発生箇所及び測定箇所に応じて周波数分布が変化することが分かった。このメカニズムについては、明瞭に説明するのが困難であるが、上記比較の結果より、本発明者は、以下に説明する仮説を類推するに至った。
チャンバ10の側壁等を伝播する超音波は縦振動波であるところ、異常放電の発生箇所や超音波センサ41の装着箇所が変わると、異常放電の発生箇所から超音波センサ41の装着箇所までの距離、すなわち、振動を伝達する構造物の代表長が変わるため、固有振動数が変化する。また、高周波の振動波は固体中において減衰し易いため、異常放電の発生箇所から超音波センサ41の装着箇所までの距離が長いと、振動波における高周波成分は減衰する。
さらに、異常放電の発生箇所から超音波センサ41の装着箇所までに配置された構成部品の材料が変わると、縦振動伝達系の剛性も変化するため、固有振動数が変化する。これらの要因により、異常放電に起因する超音波は発生箇所及び測定箇所に応じて周波数分布が変化する。
上記代表長は、プラズマ処理装置の仕様が変更された場合、例えば、シャワーヘッド33及びサセプタ11間の距離(GAP)の変更に伴いチャンバ10の高さが変更された場合において変化するため、上述した仮説によれば、プラズマ処理装置の仕様が変更されたときにも、異常放電に起因する超音波の周波数分布が変化する。そのため、或るプラズマ処理装置における超音波センサによって検出された信号の周波数解析による異常放電の検出方法は、仕様が変更された、若しくは仕様が異なるプラズマ処理装置に適用できない。
本実施の形態に係るプラズマ処理装置2は、これらに対応して、超音波センサ41に加え、電位変動検出手段としての電位プローブ50を備える。
図5は、図1のプラズマ処理装置における超音波センサ及び電位プローブの配置状況を示す図である。
図5において、プラズマ処理装置2は、5つの超音波センサ41と、1つの電位プローブ50と、CPU(異常放電判別手段)を有するパーソナルコンピュータ(以下「PC」という。)52とを備える。
超音波センサ41aは配管インシュレータ39の側面に装着され、超音波センサ41b,cはチャンバ10の中心に関して対称となるようにチャンバ10の外壁に装着され、超音波センサ41dはチャンバ10の下方に装着され、超音波センサ41eは後述する給電棒固定用治具62に装着される。また、電位プローブ50はチャンバ10の外壁に装着される。
プラズマ処理装置2において超音波センサ41がチャンバ10の外壁以外に装着される理由は以下の通りである。
(1)配管インシュレータ39の側壁について
チャンバ10内に高周波電力を印加してプラズマを発生させるプラズマ着火時に、処理ガス導入管38内において異常放電が発生すると、処理ガス導入管38における配管インシュレータ39等の構成部品が溶損して損傷することがある。しかしながら、処理ガス導入管38内は外部から視認不可能であり、チャンバ10の様にメンテナンス用蓋を有していないため、構成部品の損傷を発見することが困難である。そのため、構成部品の損傷が進行して該構成部品の破壊に至る。
構成部品の破壊を防止するために、構成部品の損傷を発見すること、すなわち、異常放電を検出する必要があり、これに対応してプラズマ処理装置2では、配管インシュレータ39の側面に超音波センサ41aが装着される。
(2)給電棒固定用治具62について
チャンバ10内に高周波電力を印加してプラズマを発生させるプラズマ着火時には、高周波電力が供給される下部電極としてのサセプタ11の近傍で最も異常放電が発生し易いため、サセプタ11は静電破壊し易い。
サセプタ11の静電破壊を防止するためには、サセプタ11に固定的に接続された高周波電力供給系における超音波を検出する必要があり、これに対応してプラズマ処理装置2では、数kVの高周波電力をサセプタ11に供給する高周波電力供給系である給電棒40に設けられた給電棒固定用治具62に超音波センサ41eが装着される。
図6は、図1のプラズマ処理装置における高周波電力供給系の概略構成を示す図であり、図6(A)は高周波電力供給系の斜視図であり、図6(B)は図6(A)における線VI−VIに沿う断面図である。
図6において、給電棒40には給電棒固定用治具62が配置され、該給電棒固定用治具62の図中上方には絶縁カバー63が配置されている。
給電棒固定用治具62は、上部が除去された円錐状のPTFEからなる絶縁性部品であり、中心軸に沿って当該給電棒固定用治具62を貫通する嵌合用孔(図示しない)を有し、該嵌合用孔に給電棒40を挿入させることによって給電棒40と嵌合する。また、給電棒固定用治具62は、その下方にフランジ部64を有する。このフランジ部64の側面に超音波センサ41eが装着される。絶縁カバー63は円筒状の絶縁性部材であり、その下端が給電棒固定用治具62のフランジ部64によって担持される。絶縁カバー63は給電棒40の上部を覆い、外部から絶縁する。
これにより、高周波電力供給系は給電棒40を外部から絶縁しつつサセプタ11近傍で発生した異常放電に起因する超音波を給電棒固定用治具62に伝達する。超音波センサ41eは給電棒固定用治具62に伝達された超音波を検出する。
上述した高周波電力供給系では、給電棒固定用治具62がPTFEによって構成されたが、給電棒固定用治具62を構成する材料はこれに限られず、AlやSiO等のセラミック、又はSi単体等、超音波を伝達可能な絶縁体を用いることができる。
(3)チャンバ10の下方について
異常放電に起因する超音波の振幅は伝達経路の長さに応じて減衰するため、超音波センサ41を、一方の異常放電の発生箇所、例えば、配管インシュレータ39から遠く、且つ他方の異常放電の発生箇所、例えば、サセプタ11から近い場所に配置することによってどちらの箇所において異常放電が発生したのかを判別することができる。すなわち、検出された超音波の振幅が小さいときには、配管インシュレータ39内において異常放電が発生したと判別し、検出された超音波の振幅が大きいときには、サセプタ11の近傍において異常放電が発生したと判別することができる。
これに対応して、プラズマ処理装置2ではチャンバ10の下方に超音波センサ41eが装着される。
また、プラズマ処理装置2は、異常放電の発生が予測される複数の箇所のぞれぞれに超音波センサ41を有するため、いずれの箇所で異常放電が発生したのかを正確に判別することができる。なお、プラズマ処理装置2が備える超音波センサ41は1つであってもよい。この場合、最も異常放電が発生しやすいサセプタ11の近傍、例えば、チャンバ10の外壁や高周波電力供給系に超音波センサ41を装着するのが好ましい。
図5に戻り、プラズマ処理装置2では、各超音波センサ41が外部配線49によってPC52に接続され、電位プローブ50がプリアンプ51やアンプ(図示しない)を介して導線57によってPC52に接続される。各超音波センサ41は検出した超音波を信号に変換してPC52に送信し、電位プローブ50は検出した電位変動を信号に変換してPC52に送信する。
図7は、図5における電位プローブの概略構成を示す断面図である。
図7において、電位プローブ50は、平板状のアルミ板53と、閉塞端54a及び開放端54bを有し且つアルミ板53を垂直に貫通する石英管55と、該石英管55の長さ方向における中央部を覆うフェライトコア(高周波成分除去手段)56と、石英管55の開放端54bから挿入されて閉塞端54aに達する導線57とを備える。
この電位プローブ50は、石英管55の閉塞端54a側をチャンバ10の外壁に設けられた電位変動計測用穴58に挿入するように、チャンバ10の外壁に装着されるが、石英管55の閉塞端54a側におけるアルミ板53からの突出量は、チャンバ10の外壁の厚さより大きいので、石英管55の閉塞端54aはチャンバ10内へ露出する。
また、電位プローブ50がチャンバ10の外壁に装着される場合、アルミ板53及びチャンバ10の外壁の間、並びにアルミ板53におけるチャンバ10の外壁と対向しない面における石英管55との交差部にはC−NBR等の耐熱ゴムからなるOリング59a,bが配されるので、チャンバ10内へ外部から空気等が侵入するのを防止できる。
チャンバ10の外壁に装着された電位プローブ50における導線57には、高周波印加時におけるチャンバ10内の電位変動によって誘起電圧が発生し、該誘起電圧はプリアンプ51やアンプによって増幅され、信号としてPC52に送信される。これにより、電位プローブ50はチャンバ10内の電位変動を検出する。また、石英管55の中央部を覆うフェライトコア56は、導線57を伝播する誘起電圧の高周波成分を除去する。
ところで、異常放電は必ずチャンバ10内のプラズマの揺らぎを伴い、プラズマの揺らぎはチャンバ10の内壁の電位を変動させるので、異常放電が発生するとチャンバ10の内壁近傍の電位変動が発生する。ここで、上述したように、電位プローブ50はチャンバ10内の電位変動を検出可能であるので、異常放電を検出することができる。
また、チャンバ10内の電位変動は機械的振動によるノイズによって発生しないため、電位プローブ50は機械的振動によるノイズを検出することがない。一方、プラズマの揺らぎが発生するとチャンバ10の内壁の電位変動が発生するが、プラズマの揺らぎが発生しても必ずしも異常放電は発生しないため、電位プローブ50は異常放電を伴わないプラズマの揺らぎに起因する電位変動まで検出してしまう。そのため、電位プローブ50だけでは異常放電を正確に検出することができない。なお、プラズマの揺らぎではエネルギーの放出が発生しないため、超音波が発生することが無く、超音波センサ41はプラズマの揺らぎを検出することがない。
これに対応して、プラズマ処理装置2では、PC52のCPUが、電位プローブ50による電位変動の検出結果、及び超音波センサ41による超音波の検出結果に基づいて異常放電を検出する。ここで、電位プローブ50は機械的振動によるノイズを検出することはなく、超音波センサ41はプラズマの揺らぎを検出することがないため、電位プローブ50が電位変動を検出したタイミングと同じタイミングで超音波センサ41が超音波を検出したときは、異常放電が発生したときと考えられる。したがって、PC52のCPUは、電位プローブ50が電位変動を検出し且つ超音波センサ41が超音波を検出したときに、異常放電が発生したと判別する。
図8は、図5におけるPCのCPUが実行する異常放電検出処理のフローチャートである。
図8において、まず、PC52のCPUは、電位プローブ50に電位変動を検出させ、該検出された電位変動をプリアンプ51やアンプを介して信号に変換してPC52に送信させる(電位変動検出ステップ)(ステップS81)。
また、CPUは、超音波センサ41に超音波を検出させ、該検出された超音波を信号に変換してPC52に送信させる(超音波検出ステップ)(ステップS82)。
そして、CPUは、電位プローブ50及び超音波センサ41から信号に基づいて電位変動が検出されたタイミングと同じタイミングで超音波が検出された否かを判別し(ステップS83)、該判別の結果、電位変動が検出されたタイミングと同じタイミングで超音波が検出されたと判別した場合(ステップS83でYES)には、異常放電が発生したと判別し(異常放電判別ステップ)(ステップS84)、電位変動が検出されたタイミングと同じタイミングで超音波が検出されていないと判別した場合(ステップS83でNO)には、異常放電が発生していないと判別し(ステップS85)、本処理を終了する。
上述したプラズマ処理装置2及び図8の処理によれば、電位プローブ50によって電位変動が検出されたタイミングと同じタイミングで超音波センサ41によって超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別される。ここで、機械的振動によるノイズに起因して電位変動が発生することはない。したがって、異常放電に起因する超音波を検出したのか、機械的振動によるノイズを検出したのかを区別することができ、もって異常放電を精度良く検出することができる。また、超音波センサによって検出された信号の周波数解析を用いずに異常放電を精度良く検出することができるので、仕様が変更されたプラズマ処理装置、若しくは仕様が異なるプラズマ処理装置においても異常放電を精度良く検出することができる。
上述したプラズマ処理装置2では、配管インシュレータ39の側面及びチャンバ10の外壁に超音波センサ41a,b,cが装着されるので、異常放電の発生箇所を容易に特定することができ、さらに、高周波電力供給系である給電棒40に設けられた給電棒固定用治具62に超音波センサ41eが装着されるので、サセプタ11の近傍で発生する異常放電を正確に検出することができる。
また、上述したプラズマ処理装置2では、電位プローブ50において石英管55の中央部をフェライトコア56が覆うことにより、導線57を伝播する誘起電圧の高周波成分が除去されるので、プラズマの揺らぎ以外の要因による電位変動を除去することができ、もって異常放電をより精度良く検出することができる。
なお、電位プローブ50は、チャンバ10の外壁だけでなく、プラズマ処理装置2における所望の箇所、例えば、配管インシュレータ39の側面に装着されてもよい。これにより、該所望の箇所の近傍において発生する異常放電を正確に検出することができる。
また、上述したプラズマ処理装置2では、超音波センサ41及び電位プローブ50が個別に装着されたが、超音波センサ及び電位プローブが一体化されていてもよい。
図9は、一体型異常放電検出ユニットの概略構成を示す断面図である。
図9において、一体型異常放電検出ユニット90は、絶縁体からなる平板状の受波板91と、該受波板91に銀蒸着膜92を介して装着されたピエゾ素子93と、閉塞端94a及び開放端94bを有し且つ受波板91を垂直に貫通する石英管95と、該石英管95の開放端94bを覆うフェライトコア96と、該フェライトコア96を貫通して石英管95の開放端94bから挿入されて一端が閉塞端94aに達し且つ他端が後述するコネクタ100のシールドケース98内部側に接続される導線97と、ピエゾ素子93及びフェライトコア96等を覆うように受波板91に装着される、金属からなる筐体状のシールドケース98と、該シールドケース98の側壁を貫通する2つのコネクタ99,100と、一端が銀蒸着膜101を介してピエゾ素子93に接続され、且つ他端がコネクタ99のシールドケース98内部側に接続される内部配線102と、信号処理部106とを備える。
該信号処理部106は、プリアンプ107,108と、AND部105とを有する。プリアンプ107は外部配線103によってコネクタ99のシールドケース98外部側に接続され、プリアンプ108は外部配線104によってコネクタ100のシールドケース98外部側に接続され、プリアンプ107,108はそれぞれ内部配線109,110によってAND部105に接続され、AND部105は外部配線111によってPC52に接続されている。
一体型異常放電検出ユニット90は、石英管95の閉塞端94a側をチャンバ10の外壁に設けられた電位変動計測用穴112に挿入し、且つ受波板91をチャンバ10の外壁に密着させることによってチャンバ10に装着される。このとき、石英管95の閉塞端94a側における受波板91からの突出量は、チャンバ10の外壁の厚さより大きいので、石英管95の閉塞端94aはチャンバ10内へ露出する。
そして、一体型異常放電検出ユニット90では、導線97等によって検出されたチャンバ10内の電位変動が、コネクタ100、プリアンプ108、アンプ(図示しない)及びノイズフィルタ(図示しない)を介し、信号としてAND部105に送信され、ピエゾ素子93によって検出された超音波が、コネクタ99、プリアンプ107、アンプ(図示しない)及びノイズフィルタ(図示しない)を介し、信号としてAND部105に送信される。次いで、送信された2種類の信号はAND部105によって合成され、合成信号としてPC52に送信される。これにより、一体型異常放電検出ユニット90はチャンバ10の同一箇所において電位変動及び超音波を検出する。すなわち、電位変動及び超音波を同一条件で検出することができるので、異常放電をさらに精度良く検出することができる。
なお、一体型異常放電検出ユニット90は、プラズマ処理装置2における所望の箇所、例えば、配管インシュレータ39の側面に装着されてもよい。これにより、該所望の箇所の近傍において発生する異常放電を正確に検出することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るプラズマ処理装置及び該装置の異常放電検出方法について説明する。
本実施の形態に係るプラズマ処理装置は、その構成、作用が上述した第1の実施の形態のプラズマ処理装置と基本的に同じであり、上述した超音波センサによって検出された信号の周波数解析に伴う問題に対応するために、電位プローブではなく、発光モニタを用いる点で異なるのみである。したがって、重複した構成、作用については説明を省略し、以下に異なる構成、作用についての説明を行う。
図10は、本発明の第2の実施の形態に係るプラズマ処理装置における超音波センサ及び発光モニタの配置状況を示す図である。
図10において、プラズマ処理装置113は、図1のプラズマ処理装置2と同じ構成に加え、5つの超音波センサ41と、1つの発光モニタ(発光変動検出手段)114と、チャンバ10の側壁に設けられる石英ガラスからなる発光モニタ用窓115と、PC52とを備える。
発光モニタ用窓115は、チャンバ10内においてエッチング処理中に半導体ウエハWの上方に発生するプラズマ発光を観測可能な位置に設けられ、発光モニタ114は、発光モニタ用窓115に対面するように配置される。したがって、発光モニタ114は、チャンバ10内において発生するプラズマ発光を撮像可能である。
プラズマ処理装置113では、各超音波センサ41が外部配線49によってPC52に接続され、発光モニタ114がケーブル116を介してPC52に接続される。各超音波センサ41は検出した超音波を信号に変換してPC52に送信し、発光モニタ114は撮像したプラズマ発光を信号に変換してPC52に送信する。
図11は、発光モニタによって撮像されたプラズマ発光から変換された信号を示すグラフであり、図11(A)はプラズマ処理装置の定常状態におけるプラズマ発光から変換された信号を示すグラフであり、図11(B)は異常放電発生時のプラズマ発光から変換された信号を示すグラフである。図11(A)及び(B)において、横軸は時間を表し、縦軸は発光強度を表す。また、図11(A)及び(B)には、波長226nm及び656nmのプラズマ発光が示されている。
図11(A)及び(B)を比較すると、プラズマ発光の波長に関係なく異常放電発生時には発光強度の変動が大きくなること、具体的には発光強度が大きく減少することが分かる。したがって、発光モニタ114はチャンバ10内のプラズマ発光を撮像することによって、異常放電を検出することができる。
また、異常放電発生時には、プラズマ発光の波長に関係なく発光強度の変動が大きくなるので、発光モニタ114が撮像するプラズマ発光は所定の波長の発光ではなく、全ての波長を含む発光であってもよい。したがって、発光モニタ114はプラズマ発光の総発光強度の変動を検出してもよく、これにより、発光モニタ114としてCCD(Charge Coupled Device)カメラや光電子増倍管を用いることができ、プラズマ発光の強度変動の検出を容易に行うことができる。
ところで、異常放電は必ずチャンバ10内のプラズマの揺らぎを伴い、プラズマの揺らぎはチャンバ10内のプラズマ発光の強度を変化させるので、異常放電が発生するとチャンバ10内のプラズマ発光の強度変動が発生する。
また、プラズマ発光の強度変動は機械的振動によるノイズによって発生しないため、発光モニタ114は機械的振動によるノイズを検出することがない。一方、プラズマの揺らぎが発生するとプラズマ発光の強度変動が発生するが、プラズマの揺らぎが発生しても必ずしも異常放電は発生しないため、発光モニタ114は異常放電を伴わないプラズマの揺らぎに起因するプラズマ発光の強度変動まで検出してしまう。そのため、発光モニタ114だけでは異常放電を正確に検出することができない。
これに対応して、プラズマ処理装置113では、PC52のCPUが、発光モニタ114によるプラズマ発光の強度変動の検出結果、及び超音波センサ41による超音波の検出結果に基づいて異常放電を検出する。ここで、発光モニタ114は機械的振動によるノイズを検出することはなく、超音波センサ41はプラズマの揺らぎを検出することがないため、発光モニタ114がプラズマ発光の強度変動を検出したタイミングと同じタイミングで超音波センサ41が超音波を検出したときは、異常放電が発生したときと考えられる。したがって、PC52のCPUは、発光モニタ114がプラズマ発光の強度変動を検出し且つ超音波センサ41が超音波を検出したときに、異常放電が発生したと判別する。
図12は、図10のプラズマ処理装置が備えるPCのCPUが実行する異常放電検出処理のフローチャートである。
図12において、まず、PC52のCPUは、発光モニタ114にプラズマ発光の強度変動を検出させ、該検出された強度変動を信号に変換してPC52に送信させる(発光変動検出ステップ)(ステップS121)。
また、CPUは、超音波センサ41に超音波を検出させ、該検出された超音波を信号に変換してPC52に送信させる(超音波検出ステップ)(ステップS122)。
そして、CPUは、発光モニタ114及び超音波センサ41から信号に基づいてプラズマ発光の強度変動が検出されたタイミングと同じタイミングで超音波が検出された否かを判別し(ステップS123)、該判別の結果、プラズマ発光の強度変動が検出されたタイミングと同じタイミングで超音波が検出されたと判別した場合(ステップS123でYES)には、異常放電が発生したと判別し(異常放電判別ステップ)(ステップS124)、プラズマ発光の強度変動が検出されたタイミングと同じタイミングで超音波が検出されていないと判別した場合(ステップS123でNO)には、異常放電が発生していないと判別し(ステップS125)、本処理を終了する。
上述したプラズマ処理装置113及び図12の処理によれば、発光モニタ114によってプラズマ発光の強度変動が検出されたタイミングと同じタイミングで超音波センサ41によって超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別される。ここで、機械的振動によるノイズに起因してプラズマ発光の強度変動が発生することはない。したがって、異常放電に起因する超音波を検出したのか、機械的振動によるノイズを検出したのかを区別することができ、もって異常放電を精度良く検出することができる。
上述した実施の形態に係るプラズマ処理装置によれば、異常放電を精度良く検出することができるので、高周波電力の値やチャンバ10内の圧力を変更したときに、異常放電が発生するか否かを容易に検出することができ、もって半導体ウエハWや構成部品の損傷、及びパーティクルの発生を防止できるプロセスパラメータを容易に決定することができる。例えば、プラズマ処理装置2では、チャンバ10内に400W以上の高周波電力を印加したときに異常放電が検出され、特に600Wの高周波電力を印加したときに異常放電が頻繁に検出されたが、300Wの高周波電力を印加したときには異常放電が全く検出されない。したがって、プラズマ処理装置2では、高周波電力の値を400W前後に設定するのがよい。
本発明の目的は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、PC52又は外部サーバに供給し、そのPC52又は外部サーバのCPUが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。または、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。この場合、上記プログラムコードは、はインターネット、商用ネットワーク、若しくはローカルエリアネットワーク等に接続された不図示の他のコンピュータやデータベース等からダウンロードすることにより供給される。
また、CPUが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、CPU上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、PC52又は外部サーバに挿入された機能拡張ボードやPC52や外部サーバに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
上記プログラムコードの形態は、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード、OSに供給されるスクリプトデータ等の形態から成ってもよい。
上述した実施の形態に係るプラズマ処理装置では、異常放電を検出するための手段として、超音波センサと共に電位プローブ又は発光モニタを用いる場合について説明したが、超音波センサと共に用いる異常放電を検出するための手段はこれらに限られず、例えば、サセプタや半導体ウエハWの吸着用の電極板へ流れる電流の値を計測する電流値モニタ、サセプタからの高周波電力の反射波を計測する反射波モニタ、又は高周波電力の位相の変動を計測する位相モニタを用いてもよい。
また、上述した実施の形態では、プラズマ処理装置がエッチング処理装置である場合について説明したが、本発明が適用可能なプラズマ処理装置はこれに限られず、例えば、塗布現像装置、基板洗浄装置、熱処理装置、蝕刻装置等であってもよい。
さらに、上述した実施の形態では、処理される基板が半導体ウエハであったが、処理される基板はこれに限られず、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やFPD(Flat Panel Display)等のガラス基板であってもよい。
次に、本発明の実施例を具体的に説明する。
まず、プラズマ処理装置2においてエッチング処理における電位変動及び超音波を検出した。また、このとき、目視によってチャンバ10内におけるアーキングの発生を観察した。そして、該検出された電位変動及び超音波の信号を図13のグラフに示した。また、アーキングが発生したタイミングを図13のグラフに楕円で示した。
図13のグラフにおいて、横軸は時間であり、縦軸は信号の振幅である。また、上側の信号は超音波センサにより検出された超音波の信号であり、下側の信号は電位プローブによって検出された電位変動の信号である。
次いで、PC52のCPUに図8の処理を実行させ、該CPUは電位変動が検出されたタイミングと同じタイミングで超音波が検出されたとき(図中のタイミングA〜D)に、異常放電が発生したと判別した。
図13に示すように、タイミングA〜Dは、楕円で示すアーキングが発生したタイミングと一致している。したがって、図8の処理により、異常放電を精度良く検出することができることが分かった。
本発明の第1の実施の形態に係るプラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。 超音波センサの概略構成を示す断面図である。 超音波センサによって測定されたプラズマ処理装置において発生した超音波等から変換された信号を示すグラフであり、図3(A)はプラズマ処理装置の定常状態におけるバックグラウンドノイズから変換された信号を示すグラフであり、図3(B)は配管インシュレータにおいて発生した異常放電に起因する超音波から変換された信号を示すグラフであり、図3(C)はゲートバルブの開閉に起因する機械的振動によるノイズから変換された信号を示すグラフである。 図1のプラズマ処理装置の給電棒に装着された超音波センサによって測定された超音波等の周波数分布を示すグラフであり、図4(A)は異常放電に起因する超音波の周波数分布を示すグラフであり、図4(B)は機械的振動によるノイズの周波数分布を示すグラフである。 図1のプラズマ処理装置における超音波センサ及び電位プローブの配置状況を示す図である。 図2のプラズマ処理装置における高周波電力供給系の概略構成を示す図であり、図6(A)は高周波電力供給系の斜視図であり、図6(B)は図6(A)における線VI−VIに沿う断面図である。 図5における電位プローブの概略構成を示す断面図である。 図5におけるPCのCPUが実行する異常放電検出処理のフローチャートである。 一体型異常放電検出ユニットの概略構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るプラズマ処理装置における超音波センサ及び発光モニタの配置状況を示す図である。 発光モニタによって撮像されたプラズマ発光から変換された信号を示すグラフであり、図11(A)はプラズマ処理装置の定常状態におけるプラズマ発光から変換された信号を示すグラフであり、図11(B)は異常放電発生時のプラズマ発光から変換された信号を示すグラフである。 図10のプラズマ処理装置が備えるPCのCPUが実行する異常放電検出処理のフローチャートである。 図1のプラズマ処理装置においてエッチング処理の際に検出された電位変動及び超音波の信号と、アーキングの発生タイミングとの関係を示すグラフである。 プラズマ処理装置のチャンバ内で発生した異常放電に起因する超音波から変換された信号を示すグラフである。
符号の説明
W 半導体ウエハ
2,113 プラズマ処理装置
5 ゲートバルブ
10 チャンバ
11 サセプタ
12 排気路
13 バッフル板
14 APC
15 TMP
16 DP
17 排気管
18 高周波電源
19 整合器
20,35 電極板
22 直流電源
24 フォーカスリング
25 冷媒室
26 配管
27 伝熱ガス供給孔
28 伝熱ガス供給ライン
29 伝熱ガス供給部
30 プッシャーピン
31 搬入出口
33 シャワーヘッド
34 ガス通気孔
36 電極支持体
37 バッファ室
38 処理ガス導入管
39 配管インシュレータ
40 給電棒
41a,b,c,d,e 超音波センサ
42,91 受波板
43,47,92,101 銀蒸着膜
44,93 ピエゾ素子
45、98 シールドケース
46,99,100 コネクタ
48,102,109,110 内部配線
49,103,104,111 外部配線
50 電位プローブ
51,107,108 プリアンプ
52 パーソナルコンピュータ(PC)
53 アルミ板
54a,94a 閉塞端
54b,94b 開放端
55,95 石英管
56,96 フェライトコア
57,97 導線
58,112 電位変動計測用穴
59a,b Oリング
62 給電棒固定用治具
63 絶縁カバー
64 フランジ部
90 一体型異常放電検出ユニット
105 AND部
106 信号処理部
114 発光モニタ
115 発光モニタ用窓
116 ケーブル

Claims (13)

  1. 基板を収容する収容室と、該収容室に配置され且つ前記収容室内に高周波電力を印加する電極と、前記収容室に処理ガスを導入する配管とを備えるプラズマ処理装置において、
    電位変動を検出する電位変動検出手段と、
    超音波を検出する超音波検出手段と、
    前記電位変動が検出され且つ前記超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別する異常放電判別手段とを備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記超音波検出手段は、前記配管の側面及び前記収容室の外壁にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記電極に接続されて該電極に高周波電力を供給する給電棒をさらに備え、
    前記超音波検出手段が前記給電棒に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記電位変動検出手段は、前記電位変動によって誘起された電圧の高周波成分を除去する高周波成分除去手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記電位変動検出手段及び前記超音波検出手段が一体化されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  6. 基板を収容する収容室と、該収容室に配置され且つ前記収容室内に高周波電力を印加する電極と、前記収容室に処理ガスを導入する配管とを備えるプラズマ処理装置において、
    前記収容室内の発光強度の変動を検出する発光変動検出手段と、
    超音波を検出する超音波検出手段と、
    前記発光強度の変動が検出され且つ前記超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別する異常放電判別手段とを備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
  7. 前記発光変動検出手段は前記収容室内の総発光強度の変動を検出することを特徴とする請求項6記載のプラズマ処理装置。
  8. 基板を収容する収容室と、該収容室に配置され且つ前記収容室内に高周波電力を印加する電極と、前記収容室に処理ガスを導入する配管とを備えるプラズマ処理装置の異常放電検出方法であって、
    電位変動を検出する電位変動検出ステップと、
    超音波を検出する超音波検出ステップと、
    前記電位変動が検出され且つ前記超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別する異常放電判別ステップとを有することを特徴とする異常放電検出方法。
  9. 基板を収容する収容室と、該収容室に配置され且つ前記収容室内に高周波電力を印加する電極と、前記収容室に処理ガスを導入する配管とを備えるプラズマ処理装置の異常放電検出方法において、
    前記収容室内の発光強度の変動を検出する発光変動検出ステップと、
    超音波を検出する超音波検出ステップと、
    前記発光強度の変動が検出され且つ前記超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別する異常放電判別ステップとを有することを特徴とする異常放電検出方法。
  10. 基板を収容する収容室と、該収容室に配置され且つ前記収容室内に高周波電力を印加する電極と、前記収容室に処理ガスを導入する配管とを備えるプラズマ処理装置の異常放電検出方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    電位変動を検出する電位変動検出モジュールと、
    超音波を検出する超音波検出モジュールと、
    前記電位変動が検出され且つ前記超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別する異常放電判別モジュールとを有することを特徴とするプログラム。
  11. 基板を収容する収容室と、該収容室に配置され且つ前記収容室内に高周波電力を印加する電極と、前記収容室に処理ガスを導入する配管とを備えるプラズマ処理装置の異常放電検出方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記収容室内の発光強度の変動を検出する発光変動検出モジュールと、
    超音波を検出する超音波検出モジュールと、
    前記発光強度の変動が検出され且つ前記超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別する異常放電判別モジュールとを有することを特徴とするプログラム。
  12. 基板を収容する収容室と、該収容室に配置され且つ前記収容室内に高周波電力を印加する電極と、前記収容室に処理ガスを導入する配管とを備えるプラズマ処理装置の異常放電検出方法を実行させるプログラムを格納するコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であって、前記プログラムは、
    電位変動を検出する電位変動検出モジュールと、
    超音波を検出する超音波検出モジュールと、
    前記電位変動が検出され且つ前記超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別する異常放電判別モジュールとを有することを特徴とする記憶媒体。
  13. 基板を収容する収容室と、該収容室に配置され且つ前記収容室内に高周波電力を印加する電極と、前記収容室に処理ガスを導入する配管とを備えるプラズマ処理装置の異常放電検出方法を実行させるプログラムを格納するコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であって、前記プログラムは、
    前記収容室内の発光強度の変動を検出する発光変動検出モジュールと、
    超音波を検出する超音波検出モジュールと、
    前記発光強度の変動が検出され且つ前記超音波が検出されたときに、異常放電が発生したと判別する異常放電判別モジュールとを有することを特徴とする記憶媒体。
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