JP2006128281A - プラズマエッチング用耐エッチング膜被覆シリコン電極板 - Google Patents
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Abstract
【課題】エッチングレートが長時間変化することのない使用寿命の長いプラズマエッチング装置に使用する耐エッチング膜被覆シリコン電極板を提供する。
【解決手段】厚さ方向に平行に貫通細孔5が設けられているプラズマエッチング用シリコン電極板2において、前記シリコン電極板2の貫通細孔5内面およびシリコン電極板下面8の貫通細孔開口部周囲に円形状に耐エッチング性被膜11を形成してなるプラズマエッチング用耐エッチング膜被覆シリコン電極板。
【選択図】 図1
【解決手段】厚さ方向に平行に貫通細孔5が設けられているプラズマエッチング用シリコン電極板2において、前記シリコン電極板2の貫通細孔5内面およびシリコン電極板下面8の貫通細孔開口部周囲に円形状に耐エッチング性被膜11を形成してなるプラズマエッチング用耐エッチング膜被覆シリコン電極板。
【選択図】 図1
Description
この発明は、エッチングレートが長時間変化することのない使用寿命の長いプラズマエッチング装置に使用する耐エッチング膜被覆シリコン電極板に関するものである。
一般に、半導体集積回路を製造する工程において使用するSiウエハをエッチングするためのプラズマエッチング装置は、図6に示されるように、真空容器1内に電極板2および架台3が間隔をおいて設けられており、架台3の上にSiウエハ4を載置し、エッチングガス7を電極板2に設けられた貫通細孔5を通してSiウエハ4に向って流しながら高周波電源6により電極板2と架台3の間に高周波電圧を印加し、高周波電圧の印加により電極板2と架台3の間の空間にプラズマ10を発生させ、このプラズマ10による物理反応と、シリコン−エッチングガス7による化学反応により、Siウエハ4の表面をエッチングする装置であることは知られている。電極板2はカーボンで構成された電極板が使用されたこともあったが、近年、主として単結晶シリコン、多結晶シリコンまたは柱状晶シリコンからなるシリコン電極板が使用されている。このシリコン電極板を使用してSiウエハをプラズマエッチングした場合、シリコン電極板に設けられた貫通細孔5は、シリコン電極板のSiウエハに対向する面に向かってラッパ状に広がりながら消耗し、寿命となる。この消耗を極力防止して、シリコン電極板の使用寿命を長くすべく、図5の断面図に示されるように、前記シリコン電極板2の貫通細孔5内面全面および下面8の全面、さらに必要に応じて上面9の全面に炭化ケイ素またはダイヤモンドライクカーボンなどのシリコンよりも消耗の少ない耐エッチング膜11を形成してなるプラズマエッチング用耐エッチング膜被覆シリコン電極板が提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−51485号公報
確かに、図5の断面図に示される従来の耐エッチング膜11を形成したプラズマエッチング用耐エッチング膜被覆シリコン電極板は、その使用寿命が延びて長時間のプラズマエッチングが可能となったが、この従来の耐エッチング膜11を形成した耐エッチング膜被覆シリコン電極板を使用して長時間エッチングを行うと、やがて耐エッチング膜11は消耗して図4の断面図に示されるように最初にシリコン電極板下面の貫通細孔開口部に形成されている耐エッチング膜がシリコン電極板の貫通細孔5の下端内面から消耗が進行し、貫通細孔5の内面の消耗が次第に大きくなって最後は消失し、シリコンの基体12が露出する。
従来の図5の断面図に示される耐エッチング膜11を形成した耐エッチング膜被覆シリコン電極板を使用してプラズマエッチングを行うと、プラズマエッチング開始当初は、実質的に、炭化ケイ素またはダイヤモンドライクカーボンからなる電極を使用してプラズマエッチングが行われているのと同じ効果を有するが、炭化ケイ素またはダイヤモンドライクカーボンなどの耐エッチング膜が消失してシリコンの基体12が露出すると、シリコンおよび耐エッチング膜の混合体からなる電極を使用してプラズマエッチングが行われるのと同じ効果を有するようになり、耐エッチング膜の消失による電極表面の材質の変化がエッチングレートに急激な変化をもたらし、ウエハのエッチングレート不均一を招くことになって、品質にバラツキが生じる。
従来の図5の断面図に示される耐エッチング膜11を形成した耐エッチング膜被覆シリコン電極板を使用してプラズマエッチングを行うと、プラズマエッチング開始当初は、実質的に、炭化ケイ素またはダイヤモンドライクカーボンからなる電極を使用してプラズマエッチングが行われているのと同じ効果を有するが、炭化ケイ素またはダイヤモンドライクカーボンなどの耐エッチング膜が消失してシリコンの基体12が露出すると、シリコンおよび耐エッチング膜の混合体からなる電極を使用してプラズマエッチングが行われるのと同じ効果を有するようになり、耐エッチング膜の消失による電極表面の材質の変化がエッチングレートに急激な変化をもたらし、ウエハのエッチングレート不均一を招くことになって、品質にバラツキが生じる。
そこで、本発明者等は、長時間エッチングレートの急激な変化を招くことのないシリコン電極板を開発すべく研究を行った結果、
図1の断面図に示されるように、厚さ方向に平行に貫通細孔が設けられているプラズマエッチング用シリコン電極板において、前記シリコン電極板2の貫通細孔5の内面およびシリコン電極板2の下面8の貫通細孔開口部周囲にのみ円形状に耐エッチング膜11を形成したプラズマエッチング用被覆シリコン電極板は、プラズマと接する下面の一部にシリコンの気体2が露出しており、プラズマエッチング開始当初からプラズマに接する下面がシリコンの基体12および耐エッチング膜11を形成しており、長時間プラズマエッチングを行ってシリコン電極板下面の貫通細孔開口部に形成されている耐エッチング膜11が消失し、図4に示されるようにシリコンの基体12が露出しても、プラズマエッチング開始当初からプラズマに接する下面がシリコンの基体12および耐エッチング膜11で構成されているので、図5に示される貫通細孔内面および電極板の下面全面に耐エッチング膜11が形成されている従来電極板が消耗してシリコンの基体12が露出する場合に比べてエッチングレートの急激な変化が生じることが無い、という研究結果が得られたのである。
図1の断面図に示されるように、厚さ方向に平行に貫通細孔が設けられているプラズマエッチング用シリコン電極板において、前記シリコン電極板2の貫通細孔5の内面およびシリコン電極板2の下面8の貫通細孔開口部周囲にのみ円形状に耐エッチング膜11を形成したプラズマエッチング用被覆シリコン電極板は、プラズマと接する下面の一部にシリコンの気体2が露出しており、プラズマエッチング開始当初からプラズマに接する下面がシリコンの基体12および耐エッチング膜11を形成しており、長時間プラズマエッチングを行ってシリコン電極板下面の貫通細孔開口部に形成されている耐エッチング膜11が消失し、図4に示されるようにシリコンの基体12が露出しても、プラズマエッチング開始当初からプラズマに接する下面がシリコンの基体12および耐エッチング膜11で構成されているので、図5に示される貫通細孔内面および電極板の下面全面に耐エッチング膜11が形成されている従来電極板が消耗してシリコンの基体12が露出する場合に比べてエッチングレートの急激な変化が生じることが無い、という研究結果が得られたのである。
この発明は、かかる研究結果に基づいてなされたものであって、
(1)厚さ方向に平行に貫通細孔が設けられているプラズマエッチング用シリコン電極板において、前記シリコン電極板の貫通細孔内面およびシリコン電極板下面の貫通細孔開口部周囲に円形状に耐エッチング膜を形成してなるプラズマエッチング用耐エッチング膜被覆シリコン電極板、に特長を有するものである。
(1)厚さ方向に平行に貫通細孔が設けられているプラズマエッチング用シリコン電極板において、前記シリコン電極板の貫通細孔内面およびシリコン電極板下面の貫通細孔開口部周囲に円形状に耐エッチング膜を形成してなるプラズマエッチング用耐エッチング膜被覆シリコン電極板、に特長を有するものである。
図2は、この発明の耐エッチング膜被覆シリコン電極板の一部拡大断面図であり、図3はこの発明の耐エッチング膜被覆シリコン電極板の下面平面説明図である。この発明の耐エッチング膜被覆シリコン電極板は、図2および図3に示されるように、前記シリコン電極板下面の貫通細孔開口部周囲に形成された円形状の耐エッチング膜11の外径をx、貫通細孔5の径をDとすると、xは2Dよりも大きいことが好ましく、また、一方の貫通細孔の中心軸から他方の貫通細孔の中心軸までの最短距離をPとすると、xはPよりも小さくすることが好ましい。図3において点線は円形状の耐エッチング膜11の2Dの円を示し、耐エッチング膜11の外側の実線は最大の円形状の耐エッチング膜11の円を示す。したがって、この発明は、
(2)前記シリコン電極板下面の貫通細孔開口部周囲に形成された円形状耐エッチング膜の外径をxとし、貫通細孔の径をD、一方の貫通細孔中心軸と他方の貫通細孔中心軸の最短距離をPとすると、2D<x<Pの条件を満たすプラズマエッチング用耐エッチング膜被覆シリコン電極板、に特長を有するものである。
2D<x<Pとした理由は、xが2Dよりも小さいとシリコン電極板下面の貫通細孔開口部周囲に形成された円形状耐エッチング膜の効果が十分発揮されないので好ましくなく、一方、xがPよりも大きくなるとシリコンの基体12の露出面積が小さくなりすぎてシリコン電極板下面全面が耐エッチング膜で被覆されたと同じ効果に近くなるので好ましくないからである。
(2)前記シリコン電極板下面の貫通細孔開口部周囲に形成された円形状耐エッチング膜の外径をxとし、貫通細孔の径をD、一方の貫通細孔中心軸と他方の貫通細孔中心軸の最短距離をPとすると、2D<x<Pの条件を満たすプラズマエッチング用耐エッチング膜被覆シリコン電極板、に特長を有するものである。
2D<x<Pとした理由は、xが2Dよりも小さいとシリコン電極板下面の貫通細孔開口部周囲に形成された円形状耐エッチング膜の効果が十分発揮されないので好ましくなく、一方、xがPよりも大きくなるとシリコンの基体12の露出面積が小さくなりすぎてシリコン電極板下面全面が耐エッチング膜で被覆されたと同じ効果に近くなるので好ましくないからである。
この発明のシリコン電極板下面の貫通細孔開口部周囲に形成された円形状耐エッチング膜11は、炭化ケイ素被膜、窒化ケイ素被膜、サイアロン被膜またはダイヤモンドライクカーボン被膜であることが好ましく、これら耐エッチング膜のなかでも炭化ケイ素被膜がもっとも好ましい。したがって、この発明は、
(3)前記耐エッチング膜は炭化ケイ素被膜、窒化ケイ素被膜、サイアロン被膜またはダイヤモンドライクカーボン被膜である前記(1)または(2)記載のプラズマエッチング用耐エッチング膜被覆シリコン電極板、に特長を有するものである。
(3)前記耐エッチング膜は炭化ケイ素被膜、窒化ケイ素被膜、サイアロン被膜またはダイヤモンドライクカーボン被膜である前記(1)または(2)記載のプラズマエッチング用耐エッチング膜被覆シリコン電極板、に特長を有するものである。
この発明のプラズマエッチング用耐エッチング膜被覆シリコン電極板を構成するシリコン電極板の基体は、単結晶シリコン、多結晶シリコンおよび柱状晶シリコンの内のいずれでもよいが、その中でも単結晶シリコンかからなることが最も好ましい。したがって、この発明は、
(4)前記シリコン電極板は、単結晶シリコン、多結晶シリコンおよび柱状晶シリコンの内のいずれかからなる前記(1)または(2)記載のプラズマエッチング用被覆シリコン電極板、に特長を有するものである。
(4)前記シリコン電極板は、単結晶シリコン、多結晶シリコンおよび柱状晶シリコンの内のいずれかからなる前記(1)または(2)記載のプラズマエッチング用被覆シリコン電極板、に特長を有するものである。
この発明の耐エッチング膜被覆シリコン電極板は、エッチングレートを均一に保ちながら長時間プラズマエッチングを行うことができるところから、プラズマエッチングによる半導体集積回路の量産を行なうことができ、半導体装置産業の発展に大いに貢献しうるものである。
実施例1
直径:280mmの単結晶シリコンインゴットを用意し、このインゴットをダイヤモンドバンドソーにより厚さ:5mmに輪切り切断して単結晶シリコン円板を作製し、この単結晶シリコン円板に内径:0.5mmの貫通細孔を孔間ピッチ:8mmを形成することにより外径:280mm、厚さ:5mmを有する単結晶シリコン電極板を作製した。
直径:280mmの単結晶シリコンインゴットを用意し、このインゴットをダイヤモンドバンドソーにより厚さ:5mmに輪切り切断して単結晶シリコン円板を作製し、この単結晶シリコン円板に内径:0.5mmの貫通細孔を孔間ピッチ:8mmを形成することにより外径:280mm、厚さ:5mmを有する単結晶シリコン電極板を作製した。
この作製した外径:280mmを有する単結晶シリコン電極板の下面にマスクを施した後、スパッタリングにより、単結晶シリコン電極板の貫通細孔内面および単結晶シリコン電極板の下面に直径xが表1に示される値となるようにかつ前記貫通細孔に同心円状になるようにそれぞれSiC被膜を形成して本発明耐エッチング膜被覆リコン電極板(以下、本発明電極板という)1〜2および比較耐エッチング膜被覆リコン電極板(以下、比較電極板という)1を作製し、さらにマスクを施すことなく単結晶シリコン電極板の下面全面および貫通細孔内面にSiC被膜を形成した従来耐エッチング膜被覆リコン電極板(以下、従来電極板という)1を作製した。
このようにして作製した本発明電極板1〜2、比較電極板1および従来電極板1をそれぞれエッチング装置にセットし、さらに予めCVDによりSiO2 層を形成したウエハをエッチング装置にセットし、
チャンバー内圧力:10-1Torr、
エッチングガス組成:90sccmCHF3 +4sccmO2 +150sccmHe、
高周波電力:2kW、
周波数:20kHz、
の条件で、ウエハ表面のSiO2 層のプラズマエッチングを行ない、エッチング開始から50時間、100時間、150時間、200時間、250時間、300時間、350時間、400時間経過した時点でのウエハ表面に付着したSiO2 層のエッチングレート(Å/min.)を測定し、その結果を表1に示した。
チャンバー内圧力:10-1Torr、
エッチングガス組成:90sccmCHF3 +4sccmO2 +150sccmHe、
高周波電力:2kW、
周波数:20kHz、
の条件で、ウエハ表面のSiO2 層のプラズマエッチングを行ない、エッチング開始から50時間、100時間、150時間、200時間、250時間、300時間、350時間、400時間経過した時点でのウエハ表面に付着したSiO2 層のエッチングレート(Å/min.)を測定し、その結果を表1に示した。
表1に示される結果から、本発明電極板1〜2を使用してプラズマエッチングを行なうと、350時間までエッチングレートに大きな変化が見られないのに対し、xが2D未満の比較エッチングレート1では200時間を越えたところで大きくエッチングレートが低下し、さらに下面全面にSiC被膜を形成した従来電極板1はプラズマエッチング時間が300時間を越えるとエッチングレートが低下することが分かる。
実施例2
実施例1で作製した外径:280mmを有する単結晶シリコン電極板の下面にマスクを施した後、通常の気相合成法により、単結晶シリコン電極板の貫通細孔内面および単結晶シリコン電極板の下面に直径xが表2に示される値となるようにかつ前記貫通細孔に同心円状になるようにそれぞれダイヤモンドライクカーボン被膜を形成して本発明電極板3〜4および比較電極板2を作製し、さらにマスクを施すことなく単結晶シリコン電極板の下面全面および貫通細孔内面にダイヤモンドライクカーボン被膜を形成した従来電極板2を作製した。
実施例1で作製した外径:280mmを有する単結晶シリコン電極板の下面にマスクを施した後、通常の気相合成法により、単結晶シリコン電極板の貫通細孔内面および単結晶シリコン電極板の下面に直径xが表2に示される値となるようにかつ前記貫通細孔に同心円状になるようにそれぞれダイヤモンドライクカーボン被膜を形成して本発明電極板3〜4および比較電極板2を作製し、さらにマスクを施すことなく単結晶シリコン電極板の下面全面および貫通細孔内面にダイヤモンドライクカーボン被膜を形成した従来電極板2を作製した。
このようにして作製した本発明電極板3〜4、比較電極板2および従来電極板2をそれぞれエッチング装置にセットし、さらに予めCVDによりSiO2 層を形成したウエハをエッチング装置にセットし、
チャンバー内圧力:10-1Torr、
エッチングガス組成:90sccmCHF3 +4sccmO2 +150sccmHe、
高周波電力:2kW、
周波数:20kHz、
の条件で、ウエハ表面のSiO2 層のプラズマエッチングを行ない、エッチング開始から50時間、100時間、150時間、200時間、250時間、300時間、350時間、400時間経過した時点でのウエハ表面に付着したSiO2 層のエッチングレート(Å/min.)を測定し、その結果を表2に示した。
チャンバー内圧力:10-1Torr、
エッチングガス組成:90sccmCHF3 +4sccmO2 +150sccmHe、
高周波電力:2kW、
周波数:20kHz、
の条件で、ウエハ表面のSiO2 層のプラズマエッチングを行ない、エッチング開始から50時間、100時間、150時間、200時間、250時間、300時間、350時間、400時間経過した時点でのウエハ表面に付着したSiO2 層のエッチングレート(Å/min.)を測定し、その結果を表2に示した。
表2に示される結果から、本発明電極板3〜4を使用してプラズマエッチングを行なうと、350時間までエッチングレートに大きな変化が見られないのに対し、xが2D未満の比較エッチングレート2では200時間を越えたところで大きくエッチングレートが低下し、さらに下面全面にダイヤモンドライクカーボン被膜を形成した従来電極板2はプラズマエッチング時間が300時間を越えるとエッチングレートが低下することが分かる。
実施例3
直径:280mmの多結晶シリコンインゴットを用意し、このインゴットをダイヤモンドバンドソーにより厚さ:5mmに輪切り切断して多結晶シリコン円板を作製し、この多結晶シリコン円板に内径:0.5mmの貫通細孔を孔間ピッチ:8mmを形成することにより外径:280mm、厚さ:5mmを有する多結晶シリコン電極板を作製した。
この外径:280mmを有する多結晶シリコン電極板の下面にマスクを施した後、通常の化学蒸着法により、多結晶シリコン電極板の貫通細孔内面および多結晶シリコン電極板の下面に直径xが表3に示される値となるようにかつ前記貫通細孔に同心円状になるようにそれぞれSiN被膜を形成して本発明電極板5〜6および比較電極板3を作製し、さらにマスクを施すことなく多結晶シリコン電極板の下面全面および貫通細孔内面にSiN被膜を形成した従来電極板3を作製した。
直径:280mmの多結晶シリコンインゴットを用意し、このインゴットをダイヤモンドバンドソーにより厚さ:5mmに輪切り切断して多結晶シリコン円板を作製し、この多結晶シリコン円板に内径:0.5mmの貫通細孔を孔間ピッチ:8mmを形成することにより外径:280mm、厚さ:5mmを有する多結晶シリコン電極板を作製した。
この外径:280mmを有する多結晶シリコン電極板の下面にマスクを施した後、通常の化学蒸着法により、多結晶シリコン電極板の貫通細孔内面および多結晶シリコン電極板の下面に直径xが表3に示される値となるようにかつ前記貫通細孔に同心円状になるようにそれぞれSiN被膜を形成して本発明電極板5〜6および比較電極板3を作製し、さらにマスクを施すことなく多結晶シリコン電極板の下面全面および貫通細孔内面にSiN被膜を形成した従来電極板3を作製した。
このようにして作製した本発明電極板5〜6、比較電極板3および従来電極板3をそれぞれエッチング装置にセットし、さらに予めCVDによりSiO2 層を形成したウエハをエッチング装置にセットし、
チャンバー内圧力:10-1Torr、
エッチングガス組成:90sccmCHF3 +4sccmO2 +150sccmHe、
高周波電力:2kW、
周波数:20kHz、
の条件で、ウエハ表面のSiO2 層のプラズマエッチングを行ない、エッチング開始から50時間、100時間、150時間、200時間、250時間、300時間、350時間、400時間経過した時点でのウエハ表面に付着したSiO2 層のエッチングレート(Å/min.)を測定し、その結果を表3に示した。
チャンバー内圧力:10-1Torr、
エッチングガス組成:90sccmCHF3 +4sccmO2 +150sccmHe、
高周波電力:2kW、
周波数:20kHz、
の条件で、ウエハ表面のSiO2 層のプラズマエッチングを行ない、エッチング開始から50時間、100時間、150時間、200時間、250時間、300時間、350時間、400時間経過した時点でのウエハ表面に付着したSiO2 層のエッチングレート(Å/min.)を測定し、その結果を表3に示した。
表3に示される結果から、本発明電極板5〜6を使用してプラズマエッチングを行なうと、350時間までエッチングレートに大きな変化が見られないのに対し、xが2D未満の比較エッチングレート3では200時間を越えたところで大きくエッチングレートが低下し、さらに下面全面にSiN被膜を形成した従来電極板3はプラズマエッチング時間が300時間を越えるとエッチングレートが低下することが分かる。
実施例4
直径:280mmの柱状晶シリコンインゴットを用意し、このインゴットをダイヤモンドバンドソーにより厚さ:5mmに輪切り切断して柱状晶シリコン円板を作製し、この柱状晶シリコン円板に内径:0.5mmの貫通細孔を孔間ピッチ:8mmを形成することにより外径:280mm、厚さ:5mmを有する柱状晶シリコン電極板を作製した。
この外径:280mmを有する柱状晶シリコン電極板の下面にマスクを施した後、通常の化学蒸着法により、柱状晶シリコン電極板の貫通細孔内面および柱状晶シリコン電極板の下面に直径xが表4に示される値となるようにかつ前記貫通細孔に同心円状になるようにそれぞれサイアロン被膜を形成して本発明電極板7〜8および比較電極板4を作製し、さらにマスクを施すことなく柱状晶シリコン電極板の下面全面および貫通細孔内面にサイアロン被膜を形成した従来電極板4を作製した。
直径:280mmの柱状晶シリコンインゴットを用意し、このインゴットをダイヤモンドバンドソーにより厚さ:5mmに輪切り切断して柱状晶シリコン円板を作製し、この柱状晶シリコン円板に内径:0.5mmの貫通細孔を孔間ピッチ:8mmを形成することにより外径:280mm、厚さ:5mmを有する柱状晶シリコン電極板を作製した。
この外径:280mmを有する柱状晶シリコン電極板の下面にマスクを施した後、通常の化学蒸着法により、柱状晶シリコン電極板の貫通細孔内面および柱状晶シリコン電極板の下面に直径xが表4に示される値となるようにかつ前記貫通細孔に同心円状になるようにそれぞれサイアロン被膜を形成して本発明電極板7〜8および比較電極板4を作製し、さらにマスクを施すことなく柱状晶シリコン電極板の下面全面および貫通細孔内面にサイアロン被膜を形成した従来電極板4を作製した。
このようにして作製した本発明電極板7〜8、比較電極板4および従来電極板4をそれぞれエッチング装置にセットし、さらに予めCVDによりSiO2 層を形成したウエハをエッチング装置にセットし、
チャンバー内圧力:10-1Torr、
エッチングガス組成:90sccmCHF3 +4sccmO2 +150sccmHe、
高周波電力:2kW、
周波数:20kHz、
の条件で、ウエハ表面のSiO2 層のプラズマエッチングを行ない、エッチング開始から50時間、100時間、150時間、200時間、250時間、300時間、350時間、400時間経過した時点でのウエハ表面に付着したSiO2 層のエッチングレート(Å/min.)を測定し、その結果を表4に示した。
チャンバー内圧力:10-1Torr、
エッチングガス組成:90sccmCHF3 +4sccmO2 +150sccmHe、
高周波電力:2kW、
周波数:20kHz、
の条件で、ウエハ表面のSiO2 層のプラズマエッチングを行ない、エッチング開始から50時間、100時間、150時間、200時間、250時間、300時間、350時間、400時間経過した時点でのウエハ表面に付着したSiO2 層のエッチングレート(Å/min.)を測定し、その結果を表4に示した。
表4に示される結果から、本発明電極板7〜8を使用してプラズマエッチングを行なうと、350時間までエッチングレートに大きな変化が見られないのに対し、xが2D未満の比較エッチングレート4では200時間を越えたところで大きくエッチングレートが低下し、さらに下面全面にサイアロン被膜を形成した従来電極板4はプラズマエッチング時間が300時間を越えるとエッチングレートが低下することが分かる。
1:真空容器、2:電極板、3:架台、4:Siウエハ、5:貫通細孔、6:高周波電源、7:プラズマエッチングガス、8:下面、9:上面、10:ブラズマ、11:耐エッチング膜、12:シリコンの基体
Claims (4)
- 厚さ方向に平行に貫通細孔が設けられているプラズマエッチング用シリコン電極板において、前記シリコン電極板の貫通細孔内面およびシリコン電極板下面の貫通細孔開口部周囲に円形状に耐エッチング膜を形成してなることを特徴とするプラズマエッチング用耐エッチング膜被覆シリコン電極板。
- 前記シリコン電極板下面の貫通細孔開口部周囲に形成された円形状耐エッチング膜の外径をxとし、貫通細孔の径をD、一方の貫通細孔中心軸と他方の貫通細孔中心軸の最短距離をPとすると、2D<x<Pの条件を満たすことを特徴とするプラズマエッチング用耐エッチング膜被覆シリコン電極板。
- 前記耐エッチング膜は炭化ケイ素被膜、窒化ケイ素被膜、サイアロン(Si−Al−O−N系化合物群)被膜またはダイヤモンドライクカーボン被膜であることを特徴とする請求項1または2記載のプラズマエッチング用耐エッチング膜被覆シリコン電極板。
- 前記シリコン電極板は、単結晶シリコン、多結晶シリコンおよび柱状晶シリコンの内のいずれかからなることを特徴とする請求項1または2記載のプラズマエッチング用耐エッチング膜被覆シリコン電極板。
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