JP2006127924A - 変調型遠紫外固体発光装置 - Google Patents

変調型遠紫外固体発光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 不純物の影響を全く受けない、固有の特性を反映した高輝度遠紫外光を発光する高純度六方晶窒化ホウ素単結晶を利用した変調型遠紫外固体発光装置を提供する。
【解決手段】 波長215nm近傍に単独発光ピークを有する遠紫外光を発光する高純度六方晶窒化ホウ素結晶からなる発光層と、該発光層を励起する手段と該励起手段による励起粒子を高速で空間変調させる制御手段と、これらを収容する真空容器とを具備し、該励起粒子を変調させる制御手段を制御することによって発光層から放出される遠紫外光を高速で強度変調して該真空容器から外部に出力するようにした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、波長215nm近傍に単独発光ピークを有する遠紫外光を高輝度発光し、発光強度を高速で変調することができる変調型遠紫外光固体発光装置に関する。詳しくは、波長215nm近傍に単独発光ピークを有する遠紫外光を発光する高純度六方晶窒化ホウ素結晶を発光層に用い、この発光層と発光層励起手段と該発光層励起手段による励起粒子を高速で変調させる変調制御手段とを具備した、変調型遠紫外光固体発光装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、該発光層励起手段が電子線放出励起手段によるものであり、該励起粒子が電子線である、変調型遠紫外光固体発光装置に関する。
さらにまた詳しくは、本発明は、該電子放出手段による発光層励起手段が電子銃と電子線集束手段とからなり、該変調制御手段が電子線偏向電極、六方晶窒化ホウ素結晶からなる発光層裏面に取り付けられたアノード電極、マスク電極、および該各電極に電圧を印可する電圧印加手段とからなり、前記各電極に印加する電圧を制御することによって、電子銃から発光層に向けて放出された電子線を高速で変調制御し、発光層から外部に発振、放出される遠紫外光を高速で強度変調するようにしたことを特長とする、変調型遠紫外光固体発光装置に関する。さらにまた詳しくは、これらの励起手段と変調制御手段と発光層とが素子化され、あるいはモジュール化されて真空容器内に収容された変調型遠紫外固体発光装置に関する。
さらにまた詳しくは、本発明は、該発光層の波長215nm近傍の単独発光ピークの発光減衰時間を利用し、最小パルスが15psecであることを利用し、最高15psecの高速変調を可能とする高速変調制御手段を具備した変調型遠紫外固体発光装置に関する。
遠紫外域高輝度発光素子の開発は、近年窒化ガリウムおよびその固溶体を始め、種々の材料によって、発光波長300nm台の発光素子が提案され、実現化に向けて開発が進められてきた(非特許文献1および2)。これら固体発光素子の発光波長の短波長化は、記録媒体への書き込みの高密度化等を始めとして、高密度光ディスク(DVD)、環境汚染物質の分解、殺菌等、各種技術分野において幅広い多くの応用・需要があり、現在までのところ200nm台の発光素子としてダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素ならびに窒化アルミニウムが候補として挙げられ、応用に向けた研究が進められている。
短波長領域の高輝度発光素子を探索する上では、広いバンドギャップを有すること、化学的に安定であること、望ましくは直接遷移型の半導体であることなどが重要な要因として挙げられる。この条件を満たす物質としては、これまで窒化アルミニウムないしはその固溶体が知られていた。しかしながら、窒化アルミニウムないしはその固溶体は、不純物制御並びに結晶性制御に技術的困難を伴うことから、現状では、デバイス応用化研究が充分に進んでいるとは言いがたいものであった。
これに対して、六方晶窒化ホウ素(hBN)を発光層とし、これを励起することにより紫外光を得ることも提案されている(非特許文献3)。しかしながら、これについては実現を阻む要因があった。hBNは化学的に安定な絶縁材料として古くから利用され、ホウ素酸化物も含めたホウ素化合物とアンモニアなどとの気相反応によって合成され、今日では多くの形態(粉末、焼結体、膜状の形態など)で利用されている。しかしながら、前示した気相反応によって得られるhBNは、不純物に起因する可視から近紫外領域までの発光特性を有し、その固有のバンドギャップに相当する遠紫外発光特性を有するものを得る
ことは困難であった。この材料を短波長領域の高輝度発光素子として利用しようとするためには、再現性のある高純度単結晶の合成手段を確立することが先決である。これまでの段階では、発光波長200nm台の固体発光素子としての可能性に着目し、hBNの合成方法によって、高純度のものを得、期待される発光特性を持ったhBN単結晶を得るのに成功したとの報告はなされていなかった。
このような状況のもとで、本発明者らの研究グループにおいては、上記条件を満たす、窒化アルミニウム、あるいは、従前の製造方法によって得られる六方晶窒化ホウ素に代わる物質、あるいはこれとは異なる製造プロセスによる、窒化ホウ素に代わる物質を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、波長215nm近傍に単一発光ピークが存する遠紫外光を発光する高輝度固体発光物質とその合成方法ならびに該物質からなる短波長発光素子の開発に成功し、その成果を先に特許出願した(特許文献1、2)。すなわち、窒化ホウ素原料を高純度の溶媒の存在下で、高温高圧処理することによって、再溶融、再結晶化することによって、215nm近傍に単一発光ピークが存する遠紫外光を発光する高純度六方晶窒化ホウ素結晶を創生するものであり、さらにこの結晶を遠紫外固体発光素子ないし装置とする基本概念について提案し、特許出願した。
応用物理学会誌 応用物理、65巻7号、p.676‐686(1996)、"GaN系発光素子の現状と将来" 応用物理学会誌 応用物理、71巻12号、p.1518‐1522(2002)、"照明光源をめざしたGaN系発光ダイオード" nature materials,vol.3,404‐409(2004) 特願2003‐388467 特願2004‐035501
本発明者らにおいては、前記した特許出願による先行技術を基礎にして、そこに記載された基本概念を実際に実現する具体的素子設計ないしは装置設計を提案するものである。すなわち、該先の出願による先行技術によって得られる特有な発光特性を有する六方晶窒化ホウ素結晶を利用し、これまでのようにガスを用いた大型装置あるいは複雑で高価な半導体装置によらない、簡単で、小型、低コスト、高効率な遠紫外域・高輝度発光固体発光装置を開発、提供しようというものである。すなわち、先の特許出願による先行技術によって得られた、遠紫外域・発光特性を有する高純度六方晶窒化ホウ素を活性媒質として用いた遠紫外領域における固体発光素子を開発・提供しようというものである。
もとより、六方晶窒化ホウ素は、最近の我々の先駆的研究によりバンドギャップ5.971eV(207.6nm)をもつ直接型半導体であることが分かっている。また、上記特許出願において発表した本発明者らの合成法による結晶成長技術を用いると該特有な発光ピークを有する高純度結晶を容易に作製することができることから、これを直接型半導体として使用することによって、従来のこの種の遠紫外域・発光装置とは全く異なった、新規で簡単、小型、低コスト、高効率、室温で、215nmをピークとする単峰性の高輝度固体発光素子ないしは装置設計を具体的に提供しようというものである。
さらには、該高輝度遠紫外固体発光素子において励起電子線を空間的に変調する手段を具体的に提供し、励起電子線の空間変調により遠紫外光強度を高速に変調させることを可能ならしめるものである。
そのため、本発明者らにおいては鋭意研究した結果、上記特許出願による先行技術をステップとし、この先行技術によって得られた高純度六方晶窒化ホウ素結晶を発光層として利用し、この発光層に発光層を励起する手段を設定し、具備することによって、従来のように水冷装置を要するガスを用いた大型な装置設計を有する遠紫外光源や、幾層にもわたる複雑な接合を繰り返して製作されるコストのかかる半導体固体発光デバイスによらない、簡単で、小型、高効率な遠紫外光固体発光装置を容易に設計し、提供することができること、また、励起電子線を空間的に変調する手段を設定し、具備することにより遠紫外光出力強度を高速に変調できることを知見したものである。
また、本発明者らにおいては鋭意研究した結果、高純度六方晶窒化ホウ素結晶が示す波長215nm近傍の単独発光ピークの発光減衰時間が15psecと非常に高速であることを見いだした。この発見により、該励起電子線の高速変調手段を用いる事によって高純度六方晶窒化ホウ素を発光層に用いた遠紫外光固体発光装置において最小15psecの超高速光パルスを遠紫外領域で得る事が出来ることを知見したものである。
本発明はこれらの知見に基づいてなされたものであり、その構成は、以下(1)〜(6)に記載するとおりである。
(1)波長215nm近傍に単独発光ピークを有する遠紫外光を発光する高純度六方晶窒化ホウ素結晶からなる発光層と、該発光層を励起する手段と該励起手段による励起粒子を高速で空間変調させる制御手段と、これらを収容する真空容器とを具備し、該励起粒子を変調させる制御手段を制御することによって発光層から放出される遠紫外光を高速で強度変調して該真空容器から外部に出力するようにしたことを特徴とする、変調型遠紫外光固体発光装置。
(2)該発光層励起手段が、電子線放出手段によることを特徴とする、(1)に記載する変調型遠紫外光固体発光装置。
(3)該電子線放出手段が、電子銃と電子線集束手段とからなり、該励起粒子を変調させる制御手段が、電子銃から発光層に向けて照射される電子線を偏向させる電子線偏向電極と、六方晶窒化ホウ素結晶からなる発光層に取りつけられるアノード電極とマスク電極、および該各電極に電圧を制御印加する電圧印加手段とからなり、該各電極に印可する電圧を制御することによって、電子銃から発光層に向けて照射される電子線を高速で空間変調し、これにより発光層から発振、出力される遠紫外光の発光強度を高速で変調するようにしたことを特徴とする、(2)に記載する変調型遠紫外光固体発光装置。
(4)該発光層から発振、出力される、波長215nm近傍に単独発光ピークを有する遠紫外光を、その発光強度減衰時間によって最短発光パルス幅を設定し、遠紫外光を少なくとも最短発光パルス幅で出力しうるようにしたことを特徴とする、(3)に記載する変調型遠紫外光固体発光装置。
(5)該最短発光出力パルス幅が、すくなくとも15psecである、(4)に記載する変調型遠紫外光固体発光装置。
(6)該発光層を電子線進行方向に対して角度をつけて設定し(ただし、90度は除く)、電子線照射面と同一面から遠紫外発光をとりだすようにした、(3)に記載する変調型遠紫外光固体発光装置。
本発明は、上記高純度窒化ホウ素結晶を発光層に使用し、この発光層に励起手段、とりわけ加速電子線を用い、該電子線を空間的変調手段により変調しうるようにするとともに、これらの機素を、遠紫外光を取り出し手段のある真空容器、例えば石英ガラス等の窓等のある真空容器に収容する極めて簡単な構成、設計とすることによって、小型で、低コスト、高効率、長寿命、室温で、215nmをピークとする単峰性の高輝度固体発光素子ないしは装置を提供するのに成功したものであり、また、該素子あるいは装置に発光出力の高速光強度変調機能を賦与するものである。
本発明によれば、高純度六方晶窒化ホウ素結晶を作製することにより、複雑な半導体伝導性制御を行うことなく、また複雑なデバイス構造(pn構造またはpin構造)を作ることなく、容易に遠紫外領域215nmの固体発光装置を得ることができ、かつ容易に超短パルス光を得ることができ、その意義は極めて大きい。
すなわち、上記したような利便性と高性能を併せ持つ小型の遠紫外線発光素子・装置およびパルス光発光素子・装置は多くの技術分野から求められ、期待されており、その応用範囲は、半導体分野(フォトリソグラフィーの高細密化)、情報分野(次世代大容量光ディスク)、医療・生体分野(眼科治療、DNA切断など)、環境分野(殺菌等)、さらには可視・赤外用波長可変パルス光源に対してこれを励起するための光源としても使用され、その利用の形態は多岐にわたり、今後大いに利用され、これらの技術分野の発展に大いに寄与することが期待される。
以下、本発明を図面及び実施例に基づいて具体的に説明する。これらの具体例は、本発明を容易に理解し、実施するための一助として開示するものであって、本発明をこれによって限定する趣旨ではない。
すなわち、本発明の実施例として示す以下の具体例では、加速した電子により励起された六方晶窒化ホウ素単結晶による波長215nmの固体発光素子および励起電子線の空間的変調手段による遠紫外発光パルス素子を実現する例を説明する。これらの説明中で述べる使用材料および、不純物濃度、膜厚などの数値的条件は、この発明の範囲内の一例にすぎず、本発明はこれらの具体例によって限定されるものではない。
図1は、本発明の原理的構成図を示した図である。
図2は、実施例に記載された変調型遠紫外固体発光装置の具体的構成図である 。図3は、実施例に供する電子銃の具体例であり、図4は、実施例に供する電 子
線集束電極の具体的設計例である。
図5は、実施例に供するマスク電極およびアノード電極、発光層の配置図であり、図6は、実施例に記載されたプロセスによって合成された本発明で使用する高純度六方晶窒化ホウ素結晶の室温における電子励起発光スペクトルを示した図である。図7-1は、実施例に記載されたプロセスによって合成された本発明で使用する高純度六方晶窒化ホウ素結晶の室温における215nm近傍の発光ピークの時間分解発光プロファイルであり、図7-2は、実施例に記載されたプロセスによって合成された本発明で使用するやや純度の劣る六方晶窒化ホウ素の室温における215nm近傍の発光ピークの時間分解発光プロファイルである。
本発明の変調型遠紫外光固体発光装置の原理的構成は、基本的には図1に示されるように以下に記載する(1)から(6)の構成要素6点からなる。これらの構成要素が遠紫外光を取り出すための手段、例えば石英ガラスなどからなる遠紫外光透過窓等を有するガラス管などに真空封入され、各電極に必要な電極端子はガラス管を通して外部に取り出され該電極端子に接続された外部電源により制御される。
(1)電子銃
(2)電子線集束電極
(3)電子線偏向電極
(4)電子線マスク電極
(5)アノード電極
(6)高純度六方晶窒化ホウ素・紫外線発光層
電子銃としては一般に各種のタイプのものが知られているが、本発明で使用する電子銃(1)は、特に制限はなく、そのいずれも使用することができる。電子銃に使用される電子放出電極としては平面電極表面にカーボンナノチューブ、ダイヤモンドなどが被覆された冷陰極型、あるいはタングステンフィラメントのような熱陰極型などが用いることができるが、特に制限はない。好ましくは、小型で効率よく電子線を空間に放出する機能を有するものが望ましい。電子線集束電極(2)は、電子銃により放出された電子線を電子線マスク電極(4)上のスリットに集束させる機能を持ち、電子線マスク電極(4)のスリットを通過した電子が紫外線発光層(6)上に薄くコーティングされたアノード電極(5)に到達し紫外線発光層(6)を励起し紫外線を発光する。(3)の電子線偏向電極は、電子線軌道を空間変調する機能を持ち、極く短い時間で電子線軌道を該スリット位置から外すことが出来る。
以上の構成要素のうち、励起電子線の変調機能を必要としない場合は、電子線集束電極(2)、電子線偏向電極(3)、および電子線マスク電極(4)を省略することができ、連続発光光源として使用することができる。また、構造の最適化などにおいて必要であれば、(2)と(3)の順番は逆でもよい。また、電子銃(1)には設計上電子線集束電極(2)の機能を持たせる事も可能であり、その場合は(2)を省略することができる。また、電子銃(1)には設計上電子線を制御するゲート機能を持たせることができるので、その場合は電子線集束電極(2)、電子線偏向電極(3)、および電子線マスク電極(4)を省略させることができる。また、電子線マスク電極(4)は、発光層の発光点の位置決めの機能を有し、紫外線発光点の位置がふらつかないようにし、これによって本装置を安定に作動化するのに重要で、これは省略しない方が好ましい。また、遠紫外光を取り出す窓の内側に蛍光体を塗布することにより窓を透過する光は215nmから長波長側に任意に波長を変えることができ、遠紫外―可視―赤外の広い領域での発光をとりだすことができる。このとき発光波長は塗布された蛍光体の発光特性によって決まることはいうまでもない。
以上の各構成要素の具体的構成図は、図2に示されるようになる。
以下、これらの各構成要素部品について実施例を具体的に説明する。
(1)電子銃
図3に電子銃の設計例を示す。電子銃の設計は、それ自体公知であり、例えば非特許文献4第130〜133頁に詳しく開示されており、本実施例の電子銃は、そのうちの平面陰極型のものを採用して、作製した。すなわち、平面陰極としては、表面にカーボンナノチューブを有する平面陰極を用い、この平面電極に離間して円盤中央部に電子線が通過する穴(直径0.5mm)の開いた第1格子電極および第2格子電極をそれぞれ離間して設定した。
その諸元は、図3にも示すとおり、前記平面陰極に対して第1格子電極(厚さ0.2mm)を0.3mmのギャップを設けて設置し、さらに第1格子電極に対して第2格子電極(厚さ0.6mm)を0.6mmのギャップを設けて設定した。ただし、ここに示した、あるいは後述する、電子銃にかかる設計数値はあくまでも一例にすぎず、これに限定されるものではないことは理解されるべきである。
この設計による電子銃は、その第2格子に加速電圧として2kV、その第1格子に約−0.12kVをそれぞれ印可したとき、電子線流のクロスオーバー径は15μm、クロスオーバー角は0.18rad、平面陰極からクロスオーバーポイントまでの距離は0.7mmとなる(非特許文献4第130ページ第5.27図参照のこと)。この実施例では、前記したとおりカーボンナノチューブを用いた電界放出型陰極による構成例を示し、平面
陰極として、シングルウォールカーボンナノチューブ(SWNT)を用いた。SWNTの作製の詳細は、例えば非特許文献5に示され、それ自体公知であり、本発明もこの公知手段によって作製した。すなわち、SWNT一本の直径1.4nm、SWNT束の直径が約50nmで約95%重量比の束からなる均一なSWNTを平面電極上に成長させて用いた。
また、図3に示した電子銃は、第1格子電極にカットオフ電圧として約−0.24kV以上の電圧を印可すると電子放出を停止することができる。この電子銃の変調手段を図1に示した電子線集束電極(2)、電子線偏向電極(3)、および電子線マスク電極(4)からなる変調手段のかわりに用いてもよい。すなわち、電子銃の第1格子電極にカットオフ電圧付近のバイアス電圧を与え、そこに変調信号電圧を重ねることにより電子線を高速に変調することにより、発光層からの発光強度を高速変調することが可能となる。
(2)電子線集束電極
図4に電子線集束電極の設計例を示す。この例では電子線集束電極は円筒状の3つの電極を図4のように配置するアインツェルレンズ構造(非特許文献4第68〜72ページ参照)を採用しており、外側二つの電極を接地し、中央電極の電圧を加速電圧の約0.86倍にすることにより焦点距離4cmの電子レンズを構成している。図4に示した各電極の典型的なサイズは、例えば非特許文献4に開示されている方法により計算できる。
この電子線集束電極の主面は3つの電極の中心より右側約0.4cmの位置にある。この位置を先の電子銃のクロスオーバーポイントから8cm程度の位置に配置することにより主面より右側8cmの位置にクロスオーバーポイントの電子線集束電極による共役点がくるので、そこにマスク電極を設置することにより、倍率1倍の電子レンズとしての動作をさせる。この実施例では、先にクロスオーバー点のスポットサイズを15μmとしているので約15μm程度の電子スポットがマスク電極上に照射されることになる。ただし、ここに示したアインツェルレンズ構造にかかる設計数値は、あくまでも一つの設計態様であり、これに限定されるものではない。必要とする装置設計に応じ任意に調整しうることは勿論である。
また、図2に示されるように電子銃(1)と電子線集束電極(2)の間に電子を遮るアパーチャーを設置して、クロスオーバー点からの電子線発散角を制限して電子線集束電極に衝突してしまう電子を遮っている。
(3)電子線偏向電極、および(4)マスク電極
電子線偏向電極は対向する1対の平行平板からなりその間隔を10mmとする。また、電子線偏向電極は、電子線集束電極における電子線偏向電極の影響を避ける為に10mm程度、電子線集束電極より右側に離して設置する。マスク電極は、図2に示されるように電子線集束電極主面より8cm離した位置で、マスク電極中心が電子線偏向電極に電圧を印可しないときに電子線がちょうど中心にくるように設置される。
上記設計による電子銃の加速電圧を2kVとした場合例えば非特許文献6に示されるような計算により偏向電極に約400V程度の電圧をかけることにより電子線集束電極右端より約36mm程度離れたマスク電極上中心より上側に10mm程度電子線軌道を偏向させることができることがわかる。
マスク電極は、図5に示されるように中心に水平スリット上の形状の穴を持ち、スリット以外の場所に照射される電子を遮るようにする目的で加速電圧と同じ2kVをマスク電極に印可する。
実際にはマスク電極中心を電子線中心に設置するのは困難なので、精密な位置合わせは電子線偏向電極に印可するバイアス電圧で調整するのがよい。
(5)アノード電極および(6)高純度六方晶窒化ホウ素結晶試料
本発明の実施例で使用する高純度六方晶窒化ホウ素は、以下に記載するプロセスによって調製した。
まず、真空中で1500℃、窒素気流中で2000℃の熱処理による脱酸素処理を施した六方晶窒化ホウ素焼結体(粒径約0.5μm)を準備し、これをホウ窒化バリウム溶媒とともに高圧容器内のモリブデンカプセルに充填した。
その際、これらの溶媒の調整並びに試料のカプセルへの充填は、すべて乾燥窒素雰囲気中で行った。充填後、高圧反応容器をベルト型超高圧力発生装置に設置し、2.5万気圧、1700℃の圧力、温度条件で20時間処理した。昇温速度は適宜設定し、例えば50℃/分程度で実施することができる。高温高圧処理後、適宜冷却速度で冷却する。
冷却速度は強制冷却によって例えば500℃/分程度で実施することができるが、これに限定されない。冷却後、除圧し試料を圧力容器内のモリブデンカプセルと共に回収し、機械的又は化学処理(塩酸‐硝酸混液)によりモリブデンカプセルを除去し試料を回収した。無色、透明で六角柱状の結晶(1〜3mm程度)が得られ、光学顕微鏡観察、SEM観察、X線回折等による相の同定、ならびに光学的特性の評価(カソードルミネッセンス)を行った。
その結果、結晶粒子のX線回折図形より、結晶はhBN単相であることが確かめられた。カソードルミネッセンス観察では図6に示すように室温において波長215nm近傍に単峰性の高輝度の紫外線発光が、観測された。
前記高純度結晶試料の作製例においてはホウ窒化バリウム溶媒を用いて再結晶化処理を行ったが、このホウ窒化バリウムに代えて、ホウ窒化バリウムにさらにホウ窒化リチウムを同重量加えた、ホウ窒化バリウム:ホウ窒化リチウム重量比を1:1とした混合溶媒を用いても、その得られた結晶試料は、波長215nmにピークを有する同様の高輝度発光が観測された。すなわち、溶媒成分は適宜選択可能であり、あるいは適宜混合調整したものも本発明の狙いとする発光特性を発現するのには有効であり、その得られた結晶はいずれも発光層に使用することが出来ることが理解される。
また、例えば高純度結晶試料作製においてモリブデン反応容器を窒素気流中1気圧、1500℃、の圧力、温度条件で2時間処理とし、昇温速度は10℃/分程度、20℃/分程度で冷却後、析出するhBN原料との界面における再結晶でも同様な波長215nmの高輝度発光が観測できる効果を有するのでこれを発光層に用いてもよい。
得られた単結晶はc面に強い劈開性を有していたのでこの劈開性を利用して数十ミクロンから数ミクロン程度の薄膜(面積数平方ミリ程度)を切り出し、石英基板上に接着剤などを用いて結晶を固定したのち、Ti/Au蒸着(厚み15nm程度)を表面に蒸着することによりアノード電極を形成し、これを発光層とする。図5に示されるようにこのアノード電極面とマスク電極が接するように、発光層を設置する。
変調動作:以上のように設置され、外部電源により上記記述されるように電圧を掛けた変調型遠紫外固体発光装置の動作例をつぎに示す。
図7には、高純度六方晶窒化ホウ素単結晶試料からの時間分解発光プロファイルを示す。図7-1は比較的高純度の試料からのもので、図7-1に示されるように室温で15psecの発光寿命を示している。また、図7-2にやや結晶純度が劣る試料からの時間分解発光プロファイルを示してあるが、15psecの発光寿命成分のほかに150psecの発
光寿命成分を持っている。
まず、図7-1にしめされるような高純度試料を発光層に用いた場合の動作例を示す。電子線偏向電極に約40MHz、振幅プラスマイナス400Vのサイン波形状の電圧を印可すると電子ビームをマスク電極中央から両側に1cmずつ走査することができる。このとき、マスク電極のスリットサイズを約20μm程度にしておく。電子ビームのスポットサイズはさきに述べたようにおおよそ15μm程度であり、中心部スリット内での電子線スポットの滞在時間は、簡単な計算により、約8psecとなり十分発光寿命の15psecより短い励起時間とすることが出来る。
このスリットを通過してくる短時間の電子線励起により約15psecの短パルス発光が発光層で起こる。この光を裏面の石英基板と窓を通して外部に取り出す事により40MHz、15psecの発光出力を得る。
また、電子線偏向電極に与える電圧はパルス波でもよく、上記の例では例えば立ち上がり10nsec程度のパルス波形(振幅プラスマイナス400V程度)を与える事により、電子線スポットのマスク電極中心部スリット内の滞在時間が約10psecとなり同様に発光寿命時間以下の励起となるため、発光出力として15psec程度のパルス紫外光を得ることができる。
この場合、パルスの繰り返し周波数を任意に選ぶことが出来、最高繰り返し周波数としては発光減衰時間の逆数、すなわち60GHz程度となる。
つぎに図7-2で示される比較的遅い発光寿命成分を示す結晶を発光層に用いた場合は、この発光寿命、すなわちおおよそ150psecが最短の発光出力パルス幅となる。この場合はマスク電極の中心部スリット内の電子スポット滞在時間が150psec以下である必要があるが、上記の速い成分を利用したときと比較して、マスク電極のスリット幅を大きくしたり、電子線偏向電極に与える電圧波形の繰り返し周波数を遅くしたり、あるいは電圧を下げて偏向時間を短くしたり、電子線集束電極の条件を変えてスポットサイズを大きくしたりできる。そのために出力の向上、電源の簡素化などの利点が期待できる。
発光層の紫外線発光は、電子照射されている面側から取り出してもよく、あるいは、裏面側から発光層裏面の石英基板および石英窓を介して取り出してもよい。電子照射されている面から取り出す為には図2のように発光層が電子線進行方向に対して垂直に保持されるのではなく、最適な傾きを持ち、たとえば45度程度とし電子線進行方向に対して90度方向に出力を取り出してもよい。この場合、基板や発光層を通さずに発光面から出力を取り出せるので紫外線出力効率の向上が期待できる。発光した遠紫外光の取り出し態様、そのための取り出し手段は、上記態様、手段に限定されず、他の導波手段、あるいは出力アップ手段を介して取り出すこともでき、本発明は、これらの手段による取り出し態様を含むものである。
発光層に用いた高純度六方晶窒化ホウ素は非特許文献3に開示されているように直接型半導体であるので、上述した単結晶の劈開を丁寧に行うことにより完全な平行平板を得ることができ、そのような表裏の反射面を使うと光学共振器を構成することが出来る。したがって、そのような注意深く準備された試料を発光層に用い、かつ励起電子線励起密度を大きくしていくと、ついには215nm発光スペクトルバンドのなかの光学共振器の共鳴モードの位置でレーザ発振動作を起こさせることができる。このレーザ発振出力は上記の変調手段により変調できるので、任意のパルス幅、60GHz以内の繰り返し周波数で動作させることができる。
日本学術振興会第132委員会編 @ 委員長 菅田 栄治、"電子・イオンビ−ムハンドブック 第2版"、 日刊工業新聞社(1986年)p.68−72およびp.130−133. Y. Cheng 他、Review of Scientific Instruments, 第75巻 p3264−3267 (2004). 霜田光一著、"エレクトロニックスの基礎"、裳華房、(昭和38年)p14−p15.
遠紫外域の発光素子ないし装置は、これまでにも述べたようにいまや各種技術分野から小型化、低コスト、高輝度、高出力設計が求められている。本発明は、このような要請に応える発光素子ないし装置を具体的に開示するものであり、今後、様々な技術分野、産業分野において大いに利用され、その発展におおいに寄与することが期待される。とりわけ、本発明の設計構造は、極めて簡単であること、小型であること、高温高圧合成法によって得られた窒化ホウ素結晶を発光層とすることから、長寿命であることまた、任意の繰り返しの超短パルス出力が得られること等々の利点があり、その意義は、高く評価され、従来のこの種素子ないし装置に代わって大いに利用されると考えられる。
本発明の原理的構成図を示した図。 実施例に記載された変調型遠紫外固体発光装置の具体的構成図。 実施例に供する電子銃の具体例。 実施例に供する電子線集束電極の設計例。 実施例に供するマスク電極およびアノード電極、発光層の配置図。 実施例に記載されたプロセスによって合成された本発明で使用する高純度六方晶窒化ホウ素結晶の室温における電子励起発光スペクトル。 実施例に記載されたプロセスによって合成された本発明で使用する高純度六方晶窒化ホウ素結晶の室温における215nm近傍の発光ピークの時間分解発光プロファイル。 実施例に記載されたプロセスによって合成された本発明で使用するやや純度の劣る六方晶窒化ホウ素の室温における215nm近傍の発光ピークの時間分解発光プロファイル。

Claims (6)

  1. 波長215nm近傍に単独発光ピークを有する遠紫外光を発光する高純度六方晶窒化ホウ素結晶からなる発光層と、該発光層を励起する手段と該励起手段による励起粒子を高速で空間変調させる制御手段と、これらを収容する真空容器とを具備し、該励起粒子を変調させる制御手段を制御することによって発光層から放出される遠紫外光を高速で強度変調して該真空容器から外部に出力するようにしたことを特徴とする、変調型遠紫外光固体発光装置。
  2. 該発光層励起手段が、電子線放出手段によることを特徴とする、請求項1に記載する変調型遠紫外光固体発光装置。
  3. 該電子線放出手段が、電子銃と電子線集束手段とからなり、該励起粒子を変調させる制御手段が、電子銃から発光層に向けて照射される電子線を偏向させる電子線偏向電極と、六方晶窒化ホウ素結晶からなる発光層に取りつけられるアノード電極とマスク電極、および該各電極に電圧を制御印加する電圧印加手段とからなり、該各電極に印可する電圧を制御することによって、電子銃から発光層に向けて照射される電子線を高速で空間変調し、これにより発光層から発振、出力される遠紫外光の発光強度を高速で変調するようにしたことを特徴とする、請求項1または2に記載する変調型遠紫外光固体発光装置。
  4. 該発光層から発振、出力される、波長215nm近傍に単独発光ピークを有する遠紫外光を、その発光強度減衰時間によって最短発光パルス幅を設定し、遠紫外光を少なくとも最短発光パルス幅で出力しうるようにしたことを特徴とする、請求項1ないし3記載の何れか1項に記載する変調型遠紫外光固体発光装置。
  5. 該最短発光出力パルス幅が、すくなくとも15psecである、請求項4に記載する変調型遠紫外光固体発光装置。
  6. 該発光層を電子線進行方向に対して交差するよう角度をつけて設定し(ただし、直角は除く)、電子線照射面と同一面から遠紫外発光をとりだすようにした、請求項2または3に記載する変調型遠紫外光固体発光装置。
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