JP2006126512A - 光配線盤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 前面側接続盤23と背面側接続盤24とによって構成された接続盤ユニット22を具備し、しかも、接続盤ユニット22と整列盤33A、33Bとの間の余長収容空間34の下部に、接続盤ユニット22よりも下方に延びる下方延長空間34aが確保されている光配線盤1を提供する。
【選択図】 図1
Description
この前面保守型接続盤では、該接続盤の片面側(図13(b)左側の側面。前面。以下、作業面側とも言う)へのみユニット140からの光モジュール130の引き出しが可能であり、また、各ユニット140には光モジュール130が光コネクタアダプタ131が作業面側となる向きで収容される。ユニット140への光モジュール130の挿入は作業面側からのみ行える。
所内配線ケーブル110端末に露出された光ファイバ111を端子盤収容架102に引き込み、この光ファイバ111の先端に取り付けられた光コネクタ112(光コネクタプラグ)を作業面側から光コネクタアダプタ131に接続すると、この光コネクタ112が光モジュール130の内側から光コネクタアダプタ131に接続されている光コネクタと光コネクタアダプタ131内で接続されることで、伝送装置等と接続されている所内配線ケーブル110の光ファイバ111と光ファイバケーブル120側の光ファイバ121との光接続が実現される。また、光ファイバ111先端の光コネクタ112を光モジュール130の光コネクタアダプタ131に対して切替接続することで、所内配線ケーブル110側の光回線と光ファイバケーブル120側の光回線との接続を切り替えることができる。
なお、前面保守型接続盤を有する光配線盤を開示する文献としては、例えば特許文献1、2等がある。
ケーブル収容架101における整列部160の搭載位置、及び、端子盤収容架102における全ユニット140の搭載位置を、出来るだけ架の上部にすれば、全ての光ファイバ111について、余長収容空間170に垂れ下げてU字状に湾曲させる余長処理が可能となるが、ユニット140については、設計自由度の高い整列部160に比べて上下方向寸法の縮小が困難であることから、搭載数の減少を余儀なくされ、今度は、光配線盤の収容心数の確保が難しくなるといった不満がある。
請求項1記載の発明は、光ファイバケーブルの光ファイバと、先端に光コネクタが取り付けられている成端光ファイバとを接続する光配線盤であって、前記光ファイバケーブルの光ファイバを前記成端光ファイバに対してコネクタ接続可能とする光コネクタが複数設置されたコネクタ配列面が前面側及び背面側に設けられている接続盤ユニットを有する成端架と、この成端架の隣に設置され、前記成端光ファイバを整列させて支持する整列盤が設けられている配線架と、前記接続盤ユニットと前記整列盤との間に確保され、前記整列盤から前記接続盤ユニットに引き込まれて前記接続盤ユニットの光コネクタに接続される前記成端光ファイバの余長を前記接続盤ユニットと前記整列盤との間に垂れ下げるようにしてU字状に湾曲させた状態で収容する余長収容空間とを具備し、前記接続盤ユニット及び前記整列盤は、前記成端架及び前記配線架が設置される設置床から上方に離隔した位置に設置されて、前記余長収容空間に、前記接続盤ユニット及び前記整列盤よりも下方に延在する下方延長空間が確保されていることを特徴とする光配線盤である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光配線盤において、前記成端架には、前記接続盤ユニットの下側に、前記光ファイバケーブルの端末が引き込まれるケーブル収容空間が確保されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の光配線盤において、前記接続盤ユニットは前面側の前面側接続盤と背面側の背面側接続盤とを有し、前記前面側接続盤及び前記背面側接続盤は、外観薄板状の光モジュールを複数、縦置き横並びとし、かつ、各光モジュールの側部に取り付けられている光コネクタが横並びに配列されるようにして収容するモジュール収容ユニットを上下多段に設置した構成であり、前記モジュール収容ユニットは、前記光モジュールを収容するモジュール収容部と、このモジュール収容部から前記光モジュールの光コネクタに対する成端光ファイバの切替接続作業が行われる作業面側に突設され前記成端光ファイバが配線される成端光ファイバ用ダクトと、前記モジュール収容部の下に設けられ前記成端架に引き込まれた光ファイバケーブル端末に露出された光ファイバが配線されるケーブル側光ファイバ用ダクトとを有することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の光配線盤において、前記光モジュールは、光コネクタに対する成端光ファイバの切替接続作業が行われる作業面側に、前記光ファイバケーブル端末に露出された光ファイバがコネクタ接続されるケーブル接続用光コネクタを有し、前記光ファイバケーブル端末に露出された光ファイバは、前記ケーブル接続用光コネクタに接続することで、前記該光モジュール内に収容された光ファイバを介して、前記光モジュールの作業面側の光コネクタによって、前記成端光ファイバに対してコネクタ接続可能に成端されるようになっていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の光配線盤において、前記配線架の前面側及び背面側に、前記成端光ファイバの内、光モジュールの光コネクタに接続していない成端光ファイバの端末を保留するための保留エレメントが設けられていることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の光配線盤において、前記整列盤は外観薄板状の整列エレメントを複数重ね合わせて構成され、前記配線架の前面側及び背面側にそれぞれ設けられており、前記整列エレメントは、前記整列盤から前記接続盤ユニットに配線される前記成端光ファイバが通される第1ゲート部と、整列盤から前記保留エレメントに配線される前記成端光ファイバが通される第2ゲート部とを有し、前記第1ゲート部と前記第2ゲート部とは、整列盤から前記接続盤ユニットに引き込まれる成端光ファイバの配線ルート、及び、整列盤から前記保留エレメントに引き込まれる成端光ファイバの配線ルートにそれぞれ対応して、整列エレメントにおける設置位置及び/又は向きが互いに異なるようにして設けられていることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の光配線盤において、前記整列盤は前記配線架の前面側及び背面側にそれぞれ設けられており、前面側の整列盤から前記接続盤ユニットに引き込まれる成端光ファイバと、背面側の整列盤から前記接続盤ユニットに引き込まれる成端光ファイバとを、前記接続盤ユニットと前記整列盤との間に確保された前記余長収容空間を介して、前記前面側接続盤と前記背面側接続盤とに対して選択的に引き込めるようになっていることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の光配線盤において、前記配線架には、前面側の整列盤及び背面側の整列盤の上側又は下側に、前記配線架の前面側の整列盤から背面側接続盤に引き込まれる成端光ファイバ、及び/又は、前記配線架の背面側の整列盤から前面側接続盤に引き込まれる成端光ファイバが、成端架の前後方向に配線される渡り配線棚が設けられていることを特徴とする。
(1)成端架に、光ファイバケーブルの光ファイバをコネクタ接続可能に成端する光コネクタが前面側及び背面側に複数設置されている接続盤ユニットを搭載した構成により、収容心数(対応心数)を充分に確保できるとともに、接続盤ユニット及び前記整列盤よりも下方に延在する余長収容空間の下方延長空間に充分な大きさ(特に上下方向寸法)を確保できる。これにより、配線架から成端架に引き込まれる全ての成端光ファイバの余長を、余長収容空間での垂れ下がり方式で湾曲処理することを容易に実現できる。余長収容空間での成端光ファイバの余長処理を、全ての成端光ファイバについて垂れ下がり方式に統一すれば、成端架の光モジュールの光コネクタに対する成端光ファイバの切替接続等に伴う移設、成端光ファイバの増設、撤去等の作業性も良好に確保できる。
(2)整列盤から成端架に引き込まれる成端光ファイバは余長収容空間を介することで、接続盤ユニットの前面側への引き込みと背面側への引き込みとを自由に選択できる。これにより、全ての成端光ファイバについて、光ファイバケーブルの各光ファイバに対する切替接続が可能であり、成端光ファイバが、接続盤ユニットの前面側へ引き込まれる配線ルートと、背面側へ引き込まれる配線ルートとに振り分けられる構造により、収容心数が多い場合でも、接続盤ユニットの光コネクタに対する成端光ファイバの切替接続の作業性を良好に確保できるといった利点がある。
図1は本発明に係る光配線盤1を示す全体斜視図、図2は前記光配線盤1を示す図であり(a)は正面図、(b)は側面図、図3は図2(b)のA−A線矢視図、図4は図2(a)のB−B線断面矢視図、図5は光配線盤1の成端架2に搭載されるモジュール収容ユニット5を示す斜視図、図6はモジュール収容ユニット5を示す図であって(a)は平面図、(b)は正面図、図7はモジュール収容ユニット5を示す側面図(但し、光モジュールの光コネクタ43の構造を実線で示した)、図8は整列エレメント33aを示す斜視図、図9は図8のC−C線矢視図、図10は保留エレメント35を示す斜視図である。
図1、図2(a)に示すように、光配線盤1は、成端架2と、この成端架2の隣に横並びに設置された配線架3とを有している。なお、ここで説明する光配線盤1は、光通信網に設置される設備センター内に設けられるものである。図中、符号8は、設備センター内に設けられた設置床であり、前記光配線盤1は前記設置床8上に設置される。
前記接続盤ユニット22の前面側(光配線盤1の前面側(図2(a)紙面手前側、図4左側))と、背面側(光配線盤1の背面側(図2(a)紙面奥側、図4右側))とには、ケーブル側光ファイバ61をコネクタ接続可能に成端するための光コネクタ42(光コネクタアダプタという場合もある)が複数設置されている。図示例の光配線盤1において、接続盤ユニット22の前記光コネクタ42は、接続盤ユニット22に複数収容された光モジュール4の側部に取り付けられたものである。接続盤ユニット22及び光モジュール4の構成については、後に詳述する。
前述のケーブル側光ファイバ61について説明すれば、前記接続盤ユニット22の光コネクタ42は、成端光ファイバ71の先端に取り付けられた光コネクタ72(光コネクタプラグ)を挿入することで接続できる光コネクタアダプタあるいは光コネクタレセプタクルといった受け側光コネクタ(光コネクタ)である。この受け側光コネクタをケーブル側光ファイバ61の先端に直接取り付けるか、あるいは、この受け光コネクタが一端に取り付けられている光ファイバの他端側にケーブル側光ファイバ61を光接続することで、成端光ファイバ71先端に取り付けられた光コネクタ72(光コネクタプラグ)の光コネクタ42への挿入、接続によって、ケーブル側光ファイバ61と成端光ファイバ71との光コネクタによる光接続が実現される。
前面側接続盤23及び背面側接続盤24は、それぞれ、架本体21に上下多段に取り付けた複数のモジュール収容ユニット5によって構成されている。モジュール収容ユニット5は、外観薄板状に形成された光モジュール4を縦置き横並びの配列状態に複数収容している。このモジュール収容ユニット5の構成については、後に詳述する。図示例の光配線盤1では、前面側接続盤23、背面側接続盤24のいずれも、架本体21に6段搭載されたモジュール収容ユニット5によって構成されているが、前面側接続盤23及び背面側接続盤24を構成するモジュール収容ユニット5の数はこれに限定されず、それぞれ変更可能である。
但し、前面側接続盤23及び背面側接続盤24は、成端架2の下部に確保したケーブル収容空間25よりも上に設けられる。
図5、図7に示すように、光モジュール4は、外観薄板状に形成されたプラスチック製偏平ケース状のモジュール本体41の一端部(前端部。側部の一部)に光コネクタ42、43(ここではその形状により光コネクタアダプタあるいは光コネクタレセプタクルであるが、光コネクタレセプタクルの場合も、光コネクタアダプタとも言うことがある)が実装された構造である。
前面側接続盤23においては、光モジュール4は、光コネクタアダプタ42、43が、光配線盤1の前面側(図2(a)紙面手前側、図4左側)となる向きでモジュール収容ユニット5のモジュール収容部51内に収容される。一方、背面側接続盤24においては、光モジュール4は、光コネクタアダプタ42、43が、光配線盤1の背面側(図2(a)紙面奥側、図4右側)となる向きでモジュール収容ユニット5のモジュール収容部51内に収容される。
なお、図5中、符号42aはキャップであり、光コネクタアダプタ42に離脱可能に装着してある。光コネクタアダプタ42からキャップ42aを取り外せば、光コネクタアダプタ42への成端光ファイバ71先端の光コネクタ72の挿入及び接続が可能となる。
なお、ストッパ部材52は、光モジュール4が当接されることでモジュール収容ユニット5に対する光モジュール4の挿入限界を決める機能を果たすものであれば良く、必ずしも、光モジュール4の後端部に当接するものである必要は無い。
本発明に係る接続盤ユニット22としては、例えば、前面側接続盤23のモジュール収容ユニット5と背面側接続盤24のモジュール収容ユニット5との間に、光ファイバケーブルの挿通等に利用される空間を確保した構成等も採用することができる。但し、前面側接続盤23のモジュール収容ユニット5と背面側接続盤24のモジュール収容ユニット5とを突き合わせるように近接配置する構成であれば、接続盤ユニット22の成端架2の奥行き方向寸法を出来るだけ小さくできる利点がある。
図2(a)、図3等に示すように、ケーブル側光ファイバ61は、ケーブル収容空間25から、光配線盤1の中央部にて接続盤ユニット22と整列盤33A、33Bとの間に確保された余長収容空間34(後述)を経由して、接続盤ユニット22の側部(配線架3側の側部)から目的のモジュール収容ユニット5に引き込まれる。図示例では、ケーブル側光ファイバ61として、先端が、光コネクタ62(光コネクタプラグ)によってコネクタ接続可能に成端されたコネクタ付き光ファイバを例示しており、光モジュール4の光コネクタアダプタ43に押し込むだけで、ケーブル側光ファイバ61と光モジュール4内の光ファイバ44との光接続が実現されるようになっている。光モジュール4内の光ファイバ44は、一端が光コネクタアダプタ42に接続され、他端が光コネクタアダプタ43に接続されており、光コネクタアダプタ43にて、この光ファイバ44にケーブル側光ファイバ61を接続すると、ケーブル側光ファイバ61が光ファイバ44を介して光コネクタアダプタ42によって、成端光ファイバ71に対してコネクタ接続可能に成端されることとなる。
光コネクタ44eは、光モジュール4の内側から光コネクタアダプタ42に接続されている。モジュール収容ユニット5内の光モジュール4の光コネクタアダプタ42に作業面側から成端光ファイバ71(ここでは、単心光ファイバ)先端の光コネクタ72を挿入して接続すると、光コネクタアダプタ42内での光コネクタ44e、72同士の接続によって、光ファイバ44の単心光ファイバ部44dと成端光ファイバ71とが光接続される。光コネクタアダプタ42は、ここではMU形光コネクタ(MU:Miniature-unit Coupling optical fiber connector。JIS C 5983に制定されるF14形光コネクタ)であり、複数対の光コネクタ44e、72同士の接続を実現できる。光ファイバ44の単心光ファイバ部44d先端の光コネクタ44e、及び、成端光ファイバ71先端の光コネクタ72は、光コネクタアダプタ42に接続可能な光コネクタプラグである。
一方、光ファイバ44の多心光ファイバ部44b先端の光コネクタ44aは、光コネクタアダプタ43に組み込まれており、作業面側からケーブル側光ファイバ61先端の光コネクタ62が光コネクタアダプタ43に押し込まれることで、光コネクタアダプタ43内で光コネクタ62と接続される。光コネクタ44a、43同士が接続されると、ケーブル側光ファイバ61が光ファイバ44の多心光ファイバ部44bと光接続され、これにより、ケーブル側光ファイバ61が光ファイバ44を介して単心分岐されて、光コネクタアダプタ42によって成端光ファイバ71に対してコネクタ接続可能に成端される。
光ファイバケーブル6としては、例えば光配線盤同士間を接続するもの(所謂、縦系ケーブルなど)等が用いられる。
配線架3から成端架2に引き込まれる多数本の成端光ファイバ71は、配線架3内に設置されている整列盤33A、33Bに引き通されて整列されるようになっている。配線架3には、二つの整列盤33A、33Bが、配線架3の奥行き方向(図3上下方向、図4左右方向。換言すれば前後方向)に位置をずらして設けられている。整列盤33A、33Bは、成端光ファイバ71が引き通される外観薄板状の整列エレメント33a(図8参照)を上下多段に積層した構造であり、多数本の成端光ファイバ71を上下多段に整列させて支持する機能を果たす。この整列盤33A、33Bは、成端架3の上端から中央部までの範囲に設けられている。成端光ファイバ71は、成端架2の接続盤ユニット22と整列盤33A、33Bとの間に確保された余長収容空間34を経由して接続盤ユニット22の目的のモジュール収容ユニット5に引き込まれるようになっている。
なお、整列エレメント33aは、これ単独でも本発明に係る整列盤として機能し得る。
図示例の光配線盤1では、成端架2の接続盤ユニット22の側部が配線架3に近接配置されているため、前記余長収容空間34は全体が配線架3内に位置するが、例えば、接続盤ユニット22が成端架2における配線架3側の側部よりも成端架2内側に引き込んだ位置である場合は、余長収容空間34が成端架2と配線架3とに跨って存在する構成や、成端架3側のみに存在する構成も採用できる。
図8、図9に示すように、整列エレメント33aは、外観薄板状に形成された偏平な筒状体である。整列盤33A、33Bは、前記整列エレメント33aを上下に複数重ね合わせた構造になっている。
この整列エレメント33aは、プレート状のベース部33bと、このベース部33b上に着脱可能に装着された蓋板33cと、着脱壁335(後述)とを具備しており、ベース部33bと蓋板33cとの間には、成端光ファイバ71を収容する光ファイバ収容空間33dが確保されている。この光ファイバ収容空間33dは、整列エレメント33aを貫通しており、整列エレメント33aの両側に開口部を有している。また、この光ファイバ収容空間33dは、整列エレメント33aの内部空間全体を指すものである。
一方、保留光ファイバ711は、引き込みゲート部333と第2ゲート部332とに通して、光ファイバ収容空間33d内にU字状に湾曲配線される。
また、図9に示すように、ベース部33bの側部に立設されている突壁33eが、偏平な整列エレメント33aの光ファイバ収容空間33dの両側の側壁部の内の一方として機能し、着脱壁335が光ファイバ収容空間33dの両側の側壁部の内の他方として機能している。
前面側の整列盤33Aの整列エレメント33aは着脱壁335が配線架2の前面側、前面側の整列盤33Bの整列エレメント33aは着脱壁335が配線架2の背面側となる向きで配線架2に設けられる。
また、前面側の整列盤33Aの整列エレメント33aでは、引き込みゲート部333が第2ゲート部332よりも配線架3奥行き方向で背面側にずれた所に位置し、背面側の整列盤33Bの整列エレメント33aでは、引き込みゲート部333が第2ゲート部332よりも配線架3奥行き方向で前面側にずれた所に位置している。
エレメント本体336の作業側部に着脱壁335を装着した状態では、第1ゲート部331と第2ゲート部332との間での成端光ファイバ71の移動が着脱壁335によって規制されるが、図8中、仮想線に示すように、エレメント本体336から着脱壁335を離脱させると、開口部33f全体が開放されるため、第1ゲート部331と第2ゲート部332との間での成端光ファイバ71の移動を自由に行えるようになる。
エレメント本体336から着脱壁335を離脱させた状態では、例えば、現用光ファイバ712を第1ゲート部331から第2ゲート部332に移動して保留光ファイバ711としたり、逆に、保留光ファイバ711を第2ゲート部332から第1ゲート部331に移動して現用光ファイバ711として用いるといった切り替え作業を簡単に行うことができる。
また、エレメント本体336の第1ゲート部331付近には、ベース部33b及び蓋板33cに作業側部側から切り込んだ形状に形成された光ファイバ確認窓33gが設けられている。この光ファイバ確認窓33gによって、第1ゲート部331に通される成端光ファイバ712を容易に目視確認できる。
ケーブル側光ファイバ用ダクト54をモジュール収容部51の下に設けたことは、ケーブル側光ファイバ用ダクト54の全体をモジュール収容部51の作業面側に設置した場合に比べて、モジュール収容ユニット5の奥行き方向の寸法を縮小できる利点がある。
図7に示すように、ケーブル側光ファイバ用ダクト54は、モジュール収容部51から作業面側に張り出した部分(張出部54a)を有し、ケーブル側光ファイバ61は、上方開放されている張出部54aからモジュール収容ユニット5の作業面側に引き上げるようにして目的の光モジュール4の光コネクタアダプタ43に接続される。
また、ケーブル側光ファイバ用ダクト54は、余長収容空間34側からケーブル側光ファイバ61を引き込める構成に限定されず、余長収容空間34とは反対の側からのケーブル側光ファイバ61の引き込みが可能な構成であっても良い。この場合、余長収容空間34側から引き込まれる成端光ファイバ71とケーブル側光ファイバ61との干渉回避が容易になり、引き込み作業性の向上、光モジュールに対する切替接続の作業性の向上等を図ることができる。
図示例のように、ケーブル収容空間25から前面側接続盤23までのケーブル側光ファイバ61の配線ルートと、ケーブル収容空間25から背面側接続盤24までのケーブル側光ファイバ61の配線ルートとが区分けされている構成であれば、ケーブル側光ファイバ61の本数が多い場合でも、ケーブル側光ファイバ61の輻輳を回避することができ、成端架2に引き込んだ光ファイバケーブル6端末から光モジュール4までケーブル側光ファイバ61を配線する作業や、移設、撤去といった作業の作業性を向上できるといった利点がある。
一方、成端光ファイバ71は、固定部ユニット55dの内側には配線されず、固定部ユニット55dの外側を通るようにして、整列盤33A、33Bからモジュール収容ユニット5の成端光ファイバ用ダクト53に引き込み配線される。このため、余長収容空間34では、ケーブル側光ファイバ61と成端光ファイバ71とが固定部ユニット55dの内外に区分けして配線されるため、輻輳を防止できる。
図11(b)、図12に示すように、渡り配線棚9はプレート状であり、この渡り配線棚9の成端架3の前後方向(奥行き方向)に沿った延在方向中央部には、該渡り配線棚9上に配線される成端光ファイバ71の湾曲状態を維持するための湾曲面91aが形成された湾曲維持部材91が設けられている。
また、渡り配線棚9は、前面側の整列盤33Aから背面側接続盤24に引き込まれる成端光ファイバ71が配線されるものと、背面側の整列盤33Bから前面側接続盤23に引き込まれる成端光ファイバ71が配線されるものとを個別に設けることも可能である。
また、図12において、符号30aは、配線架3を構成するフレーム(架本体30)の柱であり、渡り配線棚9は、この柱30aに取り付けられている。渡り配線棚9の前面側棚部92及び背面側棚部93は、柱30aを介して配線架3の前後両側に配置されている。
湾曲維持部材91は、必須ではなく、省略が可能である。
例えば、光モジュールに実装された光コネクタによるケーブル側光ファイバのコネクタ成端は、上述の実施形態のように、光モジュール4の光コネクタアダプタ43にて、ケーブル側光ファイバ61先端の光コネクタ62を利用して、光モジュール4内の光ファイバ44とコネクタ接続することに限定されず、予め、一端が光モジュールの光コネクタによってコネクタ接続可能に成端されている光モジュール内の光ファイバの他端に対する融着接続等によって実現することも可能である。但し、ケーブル側光ファイバ61先端の光コネクタ62を利用した光モジュール4内の光ファイバ44とのコネクタ接続であれば、成端の作業性の点で有利である。
また、モジュール収容ユニットとして、光モジュールを縦置き横並びに複数配列させた状態に収容する構成のものを例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、外観薄板状に形成されたケース状の光モジュールを横置きで上下に複数積層した状態に収容する構成のもの等も採用可能である。
Claims (8)
- 光ファイバケーブル(6)の光ファイバ(61)と、先端に光コネクタ(72)が取り付けられている成端光ファイバ(71)とを接続する光配線盤であって、
前記光ファイバケーブルの光ファイバを前記成端光ファイバに対してコネクタ接続可能とする光コネクタ(42)が複数設置されたコネクタ配列面が前面側及び背面側に設けられている接続盤ユニット(22)を有する成端架(2)と、
この成端架の隣に設置され、前記成端光ファイバ(71)を整列させて支持する整列盤(33A、33B)が設けられている配線架(3)と、
前記接続盤ユニットと前記整列盤との間に確保され、前記整列盤から前記接続盤ユニットに引き込まれて前記接続盤ユニットの光コネクタに接続される前記成端光ファイバの余長(71a)を前記接続盤ユニットと前記整列盤との間に垂れ下げるようにしてU字状に湾曲させた状態で収容する余長収容空間(34)とを具備し、
前記接続盤ユニット及び前記整列盤は、前記成端架及び前記配線架が設置される設置床(8)から上方に離隔した位置に設置されて、前記余長収容空間に、前記接続盤ユニット及び前記整列盤よりも下方に延在する下方延長空間(34a)が確保されていることを特徴とする光配線盤(1)。 - 前記成端架には、前記接続盤ユニットの下側に、前記光ファイバケーブルの端末が引き込まれるケーブル収容空間(25)が確保されていることを特徴とする請求項1記載の光配線盤。
- 前記接続盤ユニットは前面側の前面側接続盤と背面側の背面側接続盤とを有し、前記前面側接続盤及び前記背面側接続盤は、外観薄板状の光モジュールを複数、縦置き横並びとし、かつ、各光モジュールの側部に取り付けられている光コネクタが横並びに配列されるようにして収容するモジュール収容ユニット(5)を上下多段に設置した構成であり、
前記モジュール収容ユニットは、前記光モジュールを収容するモジュール収容部(51)と、このモジュール収容部から前記光モジュールの光コネクタに対する成端光ファイバの切替接続作業が行われる作業面側に突設され前記成端光ファイバが配線される成端光ファイバ用ダクト(53)と、前記モジュール収容部の下に設けられ前記成端架に引き込まれた光ファイバケーブル端末に露出された光ファイバが配線されるケーブル側光ファイバ用ダクト(54)とを有することを特徴とする請求項1又は2記載の光配線盤。 - 前記光モジュールは、光コネクタに対する成端光ファイバの切替接続作業が行われる作業面側に、前記光ファイバケーブル端末に露出された光ファイバがコネクタ接続されるケーブル接続用光コネクタ(43)を有し、
前記光ファイバケーブル端末に露出された光ファイバは、前記ケーブル接続用光コネクタに接続することで、前記該光モジュール内に収容された光ファイバを介して、前記光モジュールの作業面側の光コネクタによって、前記成端光ファイバに対してコネクタ接続可能に成端されるようになっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光配線盤。 - 前記配線架の前面側及び背面側に、前記成端光ファイバの内、光モジュールの光コネクタに接続していない成端光ファイバ(711)の端末を保留するための保留エレメント(35)が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光配線盤。
- 前記整列盤は外観薄板状の整列エレメント(33a)を複数重ね合わせて構成され、前記配線架の前面側及び背面側にそれぞれ設けられており、
前記整列エレメントは、前記整列盤から前記接続盤ユニットに配線される前記成端光ファイバが通される第1ゲート部(331)と、整列盤から前記保留エレメントに配線される前記成端光ファイバが通される第2ゲート部(332)とを有し、
前記第1ゲート部と前記第2ゲート部とは、整列盤から前記接続盤ユニットに引き込まれる成端光ファイバの配線ルート、及び、整列盤から前記保留エレメントに引き込まれる成端光ファイバの配線ルートにそれぞれ対応して、整列エレメントにおける設置位置及び/又は向きが互いに異なるようにして設けられていることを特徴とする請求項5記載の光配線盤。 - 前記整列盤は前記配線架の前面側及び背面側にそれぞれ設けられており、
前面側の整列盤から前記接続盤ユニットに引き込まれる成端光ファイバと、背面側の整列盤から前記接続盤ユニットに引き込まれる成端光ファイバとを、前記接続盤ユニットと前記整列盤との間に確保された前記余長収容空間を介して、前記前面側接続盤と前記背面側接続盤とに対して選択的に引き込めるようになっていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光配線盤。 - 前記配線架には、前面側の整列盤及び背面側の整列盤の上側又は下側に、前記配線架の前面側の整列盤から背面側接続盤に引き込まれる成端光ファイバ、及び/又は、前記配線架の背面側の整列盤から前面側接続盤に引き込まれる成端光ファイバが、成端架の前後方向に配線される渡り配線棚(9)が設けられていることを特徴とする請求項7記載の光配線盤。
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