JP2006126375A - 走査型レーザ顕微鏡及びその調整方法、並びにプログラム - Google Patents

走査型レーザ顕微鏡及びその調整方法、並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 オートゲインコントロールにおいて観察の目的に応じて自動調整の基礎とする調整条件の設定を可能とする。
【解決手段】 検出部18は、レーザ光が照射されている試料からの光を検出して当該光の光量に応じた大きさのアナログ電気信号である検出信号を出力する。システム制御用計算機22は、検出部18から出力される検出信号の大きさの調整の条件の入力値の表示を表示部3に行わせ、入力部4に対する当該調整の条件の入力値の取得を行う。そして、取得された調整の条件に基づいて、検出信号の大きさを調整する増幅器19−2の調整量を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、走査型レーザ顕微鏡の技術に関し、特に、試料からの光を検出する感度の調整の技術に関する。
走査型レーザ顕微鏡は、レーザ光が照射されている試料からの反射光を検出してこの反射光の光量に応じた大きさのアナログ電気信号(検出信号)を出力する光検出器を有しており、この検出信号に基づいて試料の画像を生成する。また、生成される試料の画像が観察や測定に適切なものとなるように、走査型レーザ顕微鏡は、検出信号を増幅する増幅回路の利得を自動的に調整するオートゲインコントロール機能を有している。なお、光検出器としてフォトマルチプライヤを使用している機種では、このオートゲインコントロールは、フォトマルチプライヤへの印加電圧を自動的に調整するものとして機能する。
このオートゲインコントロール機能について、図5と図6A及び図6Bとを用いて説明する。
図5は走査型レーザ顕微鏡によって得られた試料の画像の一例である。また、図6Aは、図5に示した画像を構成する各画素の輝度の度数分布を表しているヒストグラムである。
一般的に、画像についてのこのようなヒストグラムでは、度数が最大である輝度を中心として、輝度毎の度数が、輝度の高くなる方向と低くなる方向との双方に減少するものである。ところが、図6Aにおいては、輝度が最高である画素の度数において傾向が崩れ、輝度が二番目に高い画素の度数よりも多くなってしまっている。このような画像は、全体の傾向としては明るいものとなり、部分的には明る過ぎのために不鮮明な箇所を含むものとなってしまっているものと考えられる。
試料の画像のヒストグラムがこのような傾向を示すのは、光検出器から出力される検出信号が過大であり、画像生成部の入力(大概は、検出信号をデジタルデータへ変換するアナログ−デジタル(A/D)変換器)のダイナミックレンジを超えてしまっていることが原因であることが多い。
前述したオートゲインコントロール機能は、光検出器から出力される検出信号の大きさの傾向を調べ、その傾向に応じてその大きさを自動的に調整して画像生成部の入力のダイナミックレンジに対して適正なものとすることにより、このようなヒストグラムの偏りが生じないようにし、生成される画像に不鮮明な部分が生じないようにするものである。
図6Bは、図6Aのような度数分布が得られる検出信号に対してオートゲインコントロールを機能させて得られた画像についてのヒストグラムである。図6Bを図6Aと比較すると、全体として輝度の低い方にヒストグラムが移動しており、また、前述した輝度変化に対する度数分布の変化の傾向が前述したような一般的なものとなっていることが分かる。
このようなオートゲインコントロール機能における検出信号の大きさの調整に関し、幾つかの手法が知られている。
例えば特許文献1には、観察面の形状が連続的に変化し、且つ観察面の反射率が形状に依存して大きく異なるような観察試料でも、形状が変化する境界部分を確実に検出し、常に正確な形状測定を行うための、検出信号の大きさの調整の手法が開示されている。
また、例えば特許文献2や特許文献3には、検出信号の大きさの調整量を設定するために必要となる試料へのレーザ光の走査回数を最小限に抑えて試料へのダメージを軽減する手法が開示されている。
特開平9−61720号公報 特開平9−236750号公報 特開2001−51202号公報
従来のオートゲインコントロールは、いずれも、生成される試料の画像の全体に渡って不鮮明な部分が生じないようにすることに主眼が置かれていた。具体的には、画像生成の基礎となる検出信号の最大値と最小値とが光検出器の後段の画像生成部の入力のダイナミックレンジの範囲内にぎりぎり収まるようにして、ダイナミックレンジを最大限に有効に利用できるように検出信号を自動的に調整することを目指していた。そのため、例えば、試料画像の一部分のみを観察対象としている場合でも、観察対象としていない部分を含めた試料画像の全体に渡って不鮮明な部分が生じないように検出信号を調整してしまうため、観察対象部分のみに限って考えると、画像生成部の入力のダイナミックレンジを有効に利用しきれてはいなかった。
本発明は上述した問題に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、オートゲインコントロールにおいて観察の目的に応じて自動調整の基礎とする調整条件の設定を可能とすることである。
本発明の態様のひとつである走査型レーザ顕微鏡は、レーザ光が照射されている試料からの光を検出して当該光の光量に応じた大きさのアナログ電気信号である検出信号を出力する検出手段と、当該検出信号に基づいて当該試料の画像を生成する画像生成手段と、当該検出信号の大きさの調整を行う調整手段と、当該調整手段による調整の条件の入力値の表示を行う表示手段と、当該調整の条件の入力を取得する取得手段と、当該取得手段によって取得された調整の条件に基づいて当該調整手段における調整量の制御を行う制御手段と、を有することを特徴とするものであり、この特徴によって前述した課題を解決する。
なお、上述した本発明に係る走査型レーザ顕微鏡において、当該画像生成手段は、当該検出手段からの当該検出信号をデジタルデータへ変換する変換手段を有しており、当該調整の条件は、当該検出信号の大きさと当該変換手段の入力側に許容されている信号のダイナミックレンジとの関係を表すものであるようにしてもよい。
また、前述した本発明に係る走査型レーザ顕微鏡において、当該取得手段によって取得される入力値は、当該画像の生成の基礎とする当該検出信号の取り得る大きさの最大値、若しくは当該ダイナミックレンジと当該最大値との比率を示す値であるようにしてもよい。
また、前述した本発明に係る走査型レーザ顕微鏡において、当該取得手段によって取得される入力値は、当該画像の生成の基礎とする当該検出信号の取り得る大きさの最大値、若しくは当該ダイナミックレンジと当該最大値との比率を示す値であるようにしてもよい。
また、前述した本発明に係る走査型レーザ顕微鏡において、当該取得手段が取得する調整の条件の入力値を、当該画像の生成の基礎とする当該検出信号の取り得る大きさの最大値に関するものとするか、あるいは当該検出信号の大きさの平均値に関するものとするかを選択可能としてもよい。
また、前述した本発明に係る走査型レーザ顕微鏡において、当該取得手段が取得する調整の条件の入力値を、当該画像の1フレームの全体に関するものとするか、あるいは当該画像における一部分に関するものとするかを選択可能としてもよい。
また、前述した本発明に係る走査型レーザ顕微鏡において、当該取得手段が取得する調整の条件の入力値を、複数枚分の当該画像に関するものとするようにしてもよい。
また、本発明の別の態様のひとつである走査型レーザ顕微鏡の調整方法は、レーザ光が照射されている試料からの光を検出部で検出して当該光の光量に応じた大きさのアナログ電気信号である検出信号を出力する走査型レーザ顕微鏡であって、当該走査型レーザ顕微鏡が有している当該検出部から出力される当該検出信号の大きさの調整の条件の入力値の表示を行い、当該検出信号の大きさを調整する調整部の調整量を、当該取得がされた入力値に係る調整の条件に基づいて制御する、というものであり、この特徴によって前述した課題を解決する。
なお、上述した本発明に係る走査型レーザ顕微鏡の調整方法をコンピュータに行わせるためのプログラムも、本発明に係るものである。
本発明は、以上のように構成することにより、オートゲインコントロールにおいて観察の目的に応じた自動調整の基礎とする調整条件の設定が可能となるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず図1について説明する。同図は本発明を実施する走査型レーザ顕微鏡(以下、「本装置」と称する。)の構成を示している。本装置は、顕微鏡部1、制御部2、表示部3、入力部4を備えて構成されている。
顕微鏡部1において、レーザ装置からなる光源11で発生させたレーザ光はビームスプリッタ12を通過して走査光学系13に入射する。この走査光学系13を通過したレーザ光は、所定方向に走査しながら対物レンズ14を通してステージ15上の試料16へ照射される。この試料での反射光は対物レンズ14を経て走査光学系13へ戻り、その後ビームスプリッタ12で進行方向を曲げられ、ピンホール17を通過した後、検出部18で検出される。
検出部18はこの反射光の光量に応じた大きさのアナログ電気信号である検出信号を出力する。この検出信号が入力される信号調整部19では、オフセット増幅部19−1によって検出信号にオフセットが与えられ、更に増幅器19−2によってその大きさが調整された後、制御部2へ送られる。
制御部2では、顕微鏡部1から送られてきた検出信号がA/D変換部21によってデジタルデータへ変換されてシステム制御用計算機22へ渡される。システム制御用計算機22では、この画素毎のデジタルデータが1画面分得られると、そのデータに応じた輝度の画素によって構成される画像を生成して表示部3に表示させる。このようにして試料の画像が表示部3に表示される。
入力部4は、本装置の使用者によって操作されるキーボードやマウス等からなり当該操作に対応する当該使用者からの指示を取得して当該指示の内容をシステム制御用計算機22へ伝える。
システム制御用計算機22は、光学走査系13、検出部18、オフセット演算部19−1、増幅器19−2、及びA/D変換器21に対して指示を与えることにより各部にパラメータを設定する。検出部18はシステム制御用計算機22から与えられる感度調整のための入力制御量によってその検出信号の大きさを制御することができる。また、オフセット演算部19−1はシステム制御用計算機22から与えられるオフセット設定指示に応じて検出信号に加算若しくは減算するオフセット量を変化させることができる。さらに、増幅器19−2はシステム制御用計算機22から与えられるゲイン設定コマンドによって検出信号に対する増幅度を変化させることができる。
なお、システム制御用計算機22としては、ごく標準的な構成のコンピュータシステム、すなわち、制御プログラムの実行によってコンピュータシステム全体の動作制御を司るCPU(中央演算装置)と、このCPUが必要に応じてワークメモリとして使用するメインメモリと、各種のプログラムや制御データなどを記憶して保存しておく例えばハードディスク装置などの記憶装置と、本装置の各部との間で行われる各種のデータの授受を管理するインタフェース部とを有しているコンピュータシステム、を利用することができる。
また、本実施形態においては、検出部18としてフォトマルチプライヤを使用する。フォトマルチプライヤは、印加電圧を制御することによって、検出感度、すなわち受光した光の光量と検出信号の大きさとの関係を変化させることができる。従って、ここでは、システム制御用計算機22はこの印加電圧を制御することで検出信号の大きさを調整することとし、増幅器19−2の増幅度は所定の値に固定しておくこととする。
なお、検出部18としてフォトディテクタを使用する場合には、システム制御用計算機22が増幅器19−2の増幅度を制御するようにすれば、検出感度の調整は可能である。
次に図2について説明する。同図は、表示部3に表示される調整条件設定画面の第一の例である。
調整条件設定画面は、システム制御用計算機22による検出信号の大きさの調整における調整の条件の入力を本装置の使用者に対して要求するための表示であり、図2に示す画面例は、A/D変換部21への入力時における検出信号の大きさとA/D変換部21のダイナミックレンジとの関係を示す数値の入力を要求するものである。
図2の画面例において、「最大最小値指定」と「平均値指定」とは択一的に選択することができる。なお、同図においては、「最大最小値指定」が選択されていることが黒丸印によって表現されている。
「最大最小値指定」は、試料の画像における後述する範囲内に含まれる各画素の輝度に対応している検出信号の大きさが、A/D変換部21のダイナミックレンジに対してどの程度の割合の範囲内に全て含むようにするかを指定するものである。
例えば、同図に示されている「最大値『90』%以下、最小値『10』%以上」の指定とは、当該検出信号の取り得る大きさの最大値が当該ダイナミックレンジの「90」%以下であり、且つ、当該検出信号の取り得る大きさの最小値が当該ダイナミックレンジの「10」%以上となるように当該検出信号の大きさを調整する、という調整条件の指定となる。
なお、この画面例においては、「最大値」と「最小値」との両方を指定するようにしているが、「最大値」のみの指定とし、「最小値」の指定を省略するようにしてもよい。
また、この画面例においては、A/D変換部21のダイナミックレンジと試料の画像の生成の基礎とする検出信号の取り得る大きさの最大値との比率を示す値の入力を得るためのものであるが、この代わりに、当該検出信号の取り得る大きさの最大値そのものの入力を得るものとしてもよい。
一方、図2の画面例における「平均値指定」は、試料の画像における後述する範囲内に含まれる各画素の輝度に対応している検出信号の大きさの平均値が、A/D変換部21のダイナミックレンジに対してどの程度の割合の範囲内に全て含むようにするかを指定するものである。
例えば、同図に示されている「平均値『90』%」の指定とは、当該検出信号の平均値が当該ダイナミックレンジの「90」%となるように、当該検出信号の大きさを調整する、という調整条件の指定となる。
なお、この画面例においては、A/D変換部21のダイナミックレンジと試料の画像の生成の基礎とする検出信号の大きさの平均値との比率を示す値の入力を得るためのものであるが、この代わりに、当該検出信号の大きさの平均値そのものの入力を得るものとしてもよい。
次に図3Aについて説明する。同図は、表示部3に表示される調整条件設定画面の第二の例である。この画面例は、図2に例示した調整条件設定画面において指定される調整条件の対象とする画面の範囲の入力を要求するもの、より具体的には、図2の画面で調整の対象として指定されている検出信号を、試料の画像におけるどの範囲に含まれる画素の輝度に対応するかを指定し、入力を要求するものである。
図3Aの画面例において、「画像範囲」は、試料の画像全体に対してどの程度の割合の範囲を、図2の画面で指定された調整条件の対象とするかを示す数値の入力を要求するものである。例えば、図3Aに示されている「画像範囲『50』%」の指定とは、試料の画像全体を囲む枠に対して長さ比で50%の大きさである相似形(長方形など)の枠を、調整条件の対象とする範囲を特定するものとして当該試料の画像に指定することを示している。なお、ここで、「画像範囲」を「『100』%」と設定すれば、試料画像全体が調整条件の対象として選択されることになる。
なお、この数値入力を、長さ比の代わりに、面積比として入力するようにしてもよい。また、枠の形状は、元の試料の画像と相似形でなくてもよく、例えば、円形、矩形や任意形状とすることもできる。
また、図3Aの画面例において、「位置」は、上述した「画像範囲」で大きさの指定された枠についての試料画像上での位置を示す数値の入力を要求するものである。例えば、図3Aに示されている「位置、X『512』、Y『512』」の指定とは、前述した枠の中心(例えば枠が長方形であればその対角線の交点)を、試料画像を構成する各画素の位置を特定するXY二次元座標における座標(512,512)に位置させることを示している。
なお、上述した「画像範囲」及び「位置」の指定を図3Aの画面で数値入力する代わりに、図3Bに例示するような仮の試料画像を表示部3に表示させて本装置の使用者に調整条件の対象とする範囲の入力を促し、使用者が入力部4を操作して描画した表示中の試料画像に画像範囲を示す枠を指定し、この指定に基づいて算出される「画像範囲」及び「位置」の数値を使用者による指定の内容とするようにしてもよい。
ところで、図3Aの画面例には、「取得枚数」なる入力欄が設けられている。これは、今までに設定した調整条件を適用して生成・取得をこれから行う画像の枚数を指定するものである。例えば、図3Aに示されている「取得枚数『2』枚」の指定とは、これより生成・取得を行う2枚の画像において、今までに指定した調整条件を適用することを示している。
次に図4について説明する。同図は、本装置の制御部2によって行われるオートゲインコントロール処理の処理内容をフローチャートで示したものである。この処理に係る制御は、システム制御用計算機22で所定の制御プログラムを実行させることによって実現されるものであり、使用者が入力部4を操作してオートゲインの開始指示を行うと開始される。
まず、S101において、図2及び図3A(若しくは図3B)に例示した調整条件設定画面を表示部3に順に表示させる処理が行われる。なお、この画面表示は必須のものではなく、例えば、使用者からのこの画面の表示指示に応じて表示させるようにしてもよい。
S102では、S101の処理による調整条件設定画面の表示に応じて使用者によってなされた入力部4への操作を検出し、当該操作に対応付けられている入力内容(ここでは調整条件)を取得する処理が行われる。
S103では、走査光学系13を制御してレーザ光を走査させながら試料に照射し、このときに検出部18から出力される検出信号に基づいて試料の画像を1枚生成して取得する処理が行われる。なお、このときには、検出部18への調整量(フォトマルチプライヤへの印加電圧)の指示は、予め設定されている初期値の指示としておく。
S104では、S103の処理によって得られた画像が、S102の処理によって取得された調整条件に合致しているか否かを判定する処理が行われ、合致している(判定結果がYes)ならばS109に処理を進め、合致していない(判定結果がNo)ならばS105に処理を進める。
このS104の判定処理は、具体的には以下のようにして行われる。
まず、図2に例示した画面において、「最大最小値指定」が選択されている場合には、図3A(若しくは図3B)に例示した画面に対して入力された調整条件に対応する試料画像の範囲内の画素のうち、輝度が最大のものと最小のものとを抽出する。そして、これらの各々の輝度に対応する検出信号の大きさが、図2に例示した画面に対して指定された範囲内にどちらも含まれるか否かを判定する。
例えば、図2の画面に対して「最大値『90』%以下、最小値『10』%以上」の指定が入力された場合には、上記の画像範囲内の画素のうち輝度が最大のものに対応する検出信号の大きさが、A/D変換部21のダイナミックレンジの90%であり、且つ、上記の範囲内の画素のうち輝度が最小のものに対応する検出信号の大きさが、A/D変換部21のダイナミックレンジの10%であるか否かを判定する。
なお、この判定において、検出信号の大きさとA/D変換部21のダイナミックレンジから求まる値とが正確に一致しなくても、所定の範囲内(例えば±5%以内)であれば、この両者は一致していると判定するようにしてもよい。
また、上記の判定処理では、上記の画像範囲内の画素のうち輝度が最大のものと最小のものとを1つずつ判定の対象としているが、その代わりに、上記の画像範囲内の画素のうち輝度が大きい順及び小さい順にそれぞれ数点の画素を抽出してその各々について輝度の平均値を算出し、この算出値をこの判定処理における判定の対象とするようにしてもよい。
一方、図2に例示した画面において、「平均値指定」が選択されている場合には、図3A(若しくは図3B)に例示した画面に対して入力された調整条件に対応する試料画像の範囲内の画素の各々の輝度に対応する検出信号の平均値が、図2に例示した画面に対して指定された平均値に一致するか否かを判定する。
例えば、図2の画面に対して「平均値『90』%」の指定が入力されていた場合には、上記の範囲内の画素の各々の輝度に対応する検出信号の平均値が、A/D変換部21のダイナミックレンジの50%であるか否かを判定する。
なお、この判定において、検出信号の平均値とA/D変換部21のダイナミックレンジから求まる値とが正確に一致しなくても、所定の範囲内(例えば±5%以内)であれば、この両者は一致していると判定するようにしてもよい。
S105では、S102の処理によって取得された調整条件に基づいて検出部18への調整量(調整パラメータ)を算出する処理が行われる。
前述したように、本実施形態においてはフォトマルチプライヤを検出部18として用いているので、このS105の処理では、フォトマルチプライヤへの印加電圧を算出することとなる。
一般に、フォトマルチプライヤの検出感度Gと印加電圧Hとの関係は下記の式で表すことができる。
G=k×Ha
なお、上記の式において、k及びaは、フォトマルチプライヤ毎に決まる定数である。
また、このとき、試料の画素の輝度値Iは下記の式で表すことができる。
I=G×r×t=k×Ha×r×t
なお、上記の式において、rは試料の反射率、tは本装置の光学系の効率である。
今、図2に例示した調整条件設定画面において、「最大値『90』%以下」が入力された場合を考える。
今、調整前の印加電圧H(0)がフォトマルチプライヤへ印加されている状態で取得された画像における所定の画像範囲内で最高輝度である画素の輝度値(すなわち検出信号の大きさ)をI(0)とし、その輝度値の90%の輝度値をI(90%)とし、更に、このI(0)の輝度であるものと同一の画素からI(90%)の輝度を得るためにフォトマルチプライヤへ印加すべき印加電圧H(90%)とすると、下記の式の関係が得られる。
I(0)/I(90%)=H(0)a/H(90%)a
つまり、定数aの値が予め得られていれば、H(90%)の値を算出することができるのである。ここで、定数aの値は、フォトマルチプライヤの製造者から提示された値を使用してもよいし、装置毎にフォトマルチプライヤの特性を測定して得るようにしてもよい。
なお、「最小値」や「平均値」の指定に従うための印加電圧の算出も、同様に行うことができる。
S106では、S105の処理によって算出された調整値を検出部18へ指示して検出信号の大きさを調整する処理が行われる。
S107では、走査光学系13を制御してレーザ光を走査させながら試料に照射し、このときに検出部18から出力される検出信号に基づいて試料の画像を改めて1枚生成して取得する処理が行われる。
S108では、S104の処理と同様に、S107の処理によって得られた画像が、S102の処理によって取得された調整条件に合致しているか否かを判定する処理が行われ、合致している(判定結果がYes)ならばS109に処理を進める。一方、合致していない(判定結果がNo)ならばS105へと処理を戻し、上述した処理が繰り返される。
S109では、以上までの処理によって検出部18へ指示する調整量の値を確定したので、この調整量を維持しながら、画像が連続表示される。
なお、S109では、指定された取得枚数だけ試料の画像を取得して画像を表示するとしたが、指示された取得枚数を繰り返して画像を取得し、連続表示するようにしてもよい。
以上の処理に係る制御がシステム制御用計算機22によって行われることにより、本装置でオートゲインコントロールが提供され、観察の目的に応じた自動調整の基礎とする調整条件の設定が可能となる。
なお、本実施形態において、フォトディテクタを使用する場合には、図4のS105の処理において、増幅器19−2の増幅度についての調整量を同様にして算出することとなる。
また、このS105における調整量の算出を、他の手法、例えば前掲した特許文献3に開示されている2分探索法などを用いて行うようにしてもよい。
また、本実施形態においては、オフセット増幅部19−1の調整は行っていないが、この調整を行うようにすることもできる。
ところで、前述したように、図4に示した処理をシステム制御用計算機22に行わせるためには、所定の制御プログラムをシステム制御用計算機22で実行させる必要がある。そのためには、例えば、当該制御プログラムをシステム制御用計算機22の有する記憶部(不図示)に予め記憶させておき、この記憶部から当該制御プログラムを読み出させて実行させるようにすればよい。また、その代わりに、この制御プログラムをシステム制御用計算機22で読み取り可能な記録媒体に記録させておくようにし、この記録媒体から制御プログラムをシステム制御用計算機22のデータ読み取り装置(不図示)に読み出させて実行させるようにしてもよい。ここで、記録させた制御プログラムをシステム制御用計算機22で読み取ることの可能な記録媒体としては、例えば、FD(フレキシブルディスク)、MO(光磁気ディスク)、CD−ROM、DVD−ROMなどといった可搬型の記録媒体が利用できる。
また、この記録媒体は、データ伝送媒体である通信ネットワークを介してシステム制御用計算機22と接続される、プログラムサーバとして機能するコンピュータが備えている記憶装置であってもよい。この場合には、当該制御プログラムを表現するデータ信号で搬送波を変調して得られる伝送信号を、当該プログラムサーバから通信ネットワークを通じて伝送するようにし、システム制御用計算機22では、受信した伝送信号を復調して元の制御プログラムを再生することで当該制御プログラムを実行できるようになる。
その他、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良・変更が可能である。
本発明を実施する走査型レーザ顕微鏡の構成を示す図である。 調整条件設定画面の第一の例を示す図である。 調整条件設定画面の第二の例を示す図である。 調整条件設定画面の第三の例を示す図である。 オートゲインコントロール処理の処理内容を示すフローチャートである。 走査型レーザ顕微鏡によって得られた試料の画像の一例を示す図である。 図5に示した画像を構成する各画素の輝度の度数分布を表しているヒストグラムである。 図6Aの度数分布が得られる検出信号に対してオートゲインコントロールを機能させて得られた画像についてのヒストグラムである。
符号の説明
1 顕微鏡部
2 制御部
3 表示部
4 入力部
11 光源
12 ビームスプリッタ
13 走査光学系
14 対物レンズ
15 ステージ
16 試料
17 ピンホール
18 検出部
19 信号調整部
19−1 オフセット演算部
19−2 増幅器
21 A/D変換部
22 システム制御用計算機

Claims (9)

  1. レーザ光が照射されている試料からの光を検出して当該光の光量に応じた大きさのアナログ電気信号である検出信号を出力する検出手段と、
    前記検出信号に基づいて前記試料の画像を生成する画像生成手段と、
    前記検出信号の大きさの調整を行う調整手段と、
    前記調整手段による調整の条件の入力値の表示を行う表示手段と、
    前記調整の条件の入力を取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された調整の条件に基づいて前記調整手段における調整量の制御を行う制御手段と、
    を有することを特徴とする走査型レーザ顕微鏡。
  2. 前記画像生成手段は、前記検出手段からの前記検出信号をデジタルデータへ変換する変換手段を有しており、
    前記調整の条件は、前記検出信号の大きさと前記変換手段の入力側に許容されている信号のダイナミックレンジとの関係を表すものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の走査型レーザ顕微鏡。
  3. 前記取得手段によって取得される入力値は、前記画像の生成の基礎とする前記検出信号の取り得る大きさの最大値、若しくは前記ダイナミックレンジと当該最大値との比率を示す値であることを特徴とする請求項2に記載の走査型レーザ顕微鏡。
  4. 前記取得手段によって取得される入力値は、前記画像の生成の基礎とする前記検出信号の大きさの平均値を示す値、若しくは前記ダイナミックレンジと当該平均値との比率を示す値であることを特徴とする請求項2に記載の走査型レーザ顕微鏡。
  5. 前記取得手段が取得する調整の条件の入力値を、前記画像の生成の基礎とする前記検出信号の取り得る大きさの最大値に関するものとするか、あるいは当該検出信号の大きさの平均値に関するものとするかを選択可能としたことを特徴とする請求項1に記載の走査型レーザ顕微鏡。
  6. 前記取得手段が取得する調整の条件の入力値を、前記画像の1フレームの全体に関するものとするか、あるいは当該画像における一部分に関するものとするかを選択可能としたことを特徴とする請求項1に記載の走査型レーザ顕微鏡。
  7. 前記取得手段が取得する調整の条件の入力値を、複数枚分の前記画像に関するものとすることを特徴とする請求項1に記載の走査型レーザ顕微鏡。
  8. レーザ光が照射されている試料からの光を検出部で検出して当該光の光量に応じた大きさのアナログ電気信号である検出信号を出力する走査型レーザ顕微鏡であって、当該走査型レーザ顕微鏡が有している当該検出部から出力される当該検出信号の大きさの調整の条件の入力値の表示を行い、
    前記検出信号の大きさを調整する調整部の調整量を、前記取得がされた入力値に係る調整の条件に基づいて制御する、
    ことを特徴とする走査型レーザ顕微鏡の調整方法。
  9. レーザ光が照射されている試料からの光を検出部で検出して当該光の光量に応じた大きさのアナログ電気信号である検出信号を出力する走査型レーザ顕微鏡であって、当該走査型レーザ顕微鏡が有している当該検出部から出力される当該検出信号の大きさの調整の条件の入力値の表示を行う処理と、
    前記検出信号の大きさを調整する調整部の調整量を、前記取得がされた入力値に係る調整の条件に基づいて制御する処理と、
    をコンピュータに行わせるためのプログラム。

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