JP2006126232A - 電気光学装置、電子機器、及び、電気光学装置の駆動方法 - Google Patents

電気光学装置、電子機器、及び、電気光学装置の駆動方法 Download PDF

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JP2006126232A JP2004310429A JP2004310429A JP2006126232A JP 2006126232 A JP2006126232 A JP 2006126232A JP 2004310429 A JP2004310429 A JP 2004310429A JP 2004310429 A JP2004310429 A JP 2004310429A JP 2006126232 A JP2006126232 A JP 2006126232A
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Yukiya Hirabayashi
幸哉 平林
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Abstract

【課題】製造コストの上昇や信頼性の低下を抑制しつつ、高品位の表示を実現できる時分
割駆動の電気光学装置を実現する。
【解決手段】本発明は、複数の画素と、複数の画素のそれぞれに対応して設けられた複数
のデータ線X1〜X3と、画素の階調を規定する複数のデータ電位を時系列的に出力線D
O1に出力するデータ出力回路と、出力された出力線の複数のデータ電位V(1,1)〜
V(3,1)を複数のデータ線のそれぞれに対応させて時分割して書き込む時分割回路と
、時分割回路において所定の一つのデータ電位を所定の一つのデータ線X1に対応させて
書き込む期間が、データ出力回路において出力線に出力された所定の一つのデータ電位に
割り当てられた期間TV(1,1)よりも前から書き込みを開始するように時分割回路を
制御する時分割制御回路と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図7

Description

本発明は電気光学装置、電子機器、及び、電気光学装置の駆動方法に係り、特に、アク
ティブマトリクス型電気光学装置に適用する場合に好適な駆動技術に関する。
一般に、アクティブマトリクス型の電気光学装置においては、画素毎に非線形素子が設
けられるとともに、これらの非線形素子には所定の電位を供給するためのデータ線がそれ
ぞれ接続されている。これらのデータ線には、制御信号によって動作するドライバ回路か
ら、表示データに応じて、各画素に所定の階調状態を実現するためのデータ電位が供給さ
れる。また、画素行を選択するための走査線及びこの走査線を駆動する走査線駆動回路が
設けられ、この走査線と上記データ線の交差点に対応してそれぞれの上記画素が構成され
る。そして、上記のデータ線は、走査線によって選択された画素行に属する複数の画素に
対してそれぞれ上記非線形素子を介して上記データ電位を供給する。
ところで、一般的には、上記ドライバ回路に設けられた複数の出力線に上記データ線が
1対1の関係でそれぞれ接続され、ドライバ回路の出力がそのまま対応するデータ線に供
給される。しかし、この場合、電気光学装置が高精細化して画素密度が高くなると、デー
タ線の形成ピッチが小さくなるので、ドライバ回路の出力線の形成ピッチも小さくする必
要が生ずる。このため、ドライバ回路をICで構成する場合、ICの出力ピンの形成ピッ
チの微細化によってIC実装が困難になったり、電気光学装置の画素数の増大に対応する
出力ピン数の増加によりICが大型化したりするという問題がある。
そこで、ドライバICの出力ピン数の削減を図り、出力ピン間のピッチを確保する方法
として、いわゆる時分割駆動法を用いた液晶表示装置が提案されている(例えば、以下の
特許文献1参照)。この時分割駆動法は、複数本のデータ線を一組とし、この一組のデー
タ線毎に一本の出力線をドライバ回路に設け、ドライバ回路が各出力線に対して上記一組
のデータ線に与える複数のデータ電位を時系列的に出力するように構成するとともに、こ
の出力線と一組内の複数のデータ線との間に時分割スイッチを設け、この時分割スイッチ
により出力線の出力を時分割して上記データ電位を一組内の複数の各データ線に順次分配
するといった駆動方法である。
特開平11−327518号公報
しかしながら、前述の時分割駆動法を用いた液晶表示装置であっても、近年における表
示の高精細化や光変調の高解像度化のさらなる要求に伴い、ドライバ回路の出力線数の増
大による実装ピッチの低下が避けられなくなり、実装歩留まりの低下、実装信頼性の低下
、実装コストの増大、ICの小型化困難、製造コストの増加などの問題が現実化している
。また、出力線数を変えずにICの実装ピッチを維持しようとすると、実装面積が増大し
、ICサイズも増大し、製造コストも増加する。
一方、上記の問題を回避するにはドライバ回路の出力線数を抑制する方法が考えられる
が、このためには上記出力線に対応する一組のデータ線数を増加させなければならないの
で、時分割スイッチによる各データ線への書き込み時間が減少し、これによってデータ電
位の書き込み不足が生じて、コントラストの低下などの表示画質の悪化を招くという問題
点がある。
特に、一般的な電気光学装置における画素の階調制御においては、中間階調において駆
動電圧に対する階調変化が急峻になるため、僅かな書き込み不足でも階調度が大きく変化
する結果、中間階調範囲の再現性が悪くなり、色相や明度の精度が低下するという問題点
がある。
そこで、本発明は上記の問題点を解決するものであり、その課題は、時分割駆動による
データ電位の書き込み不足を低減することにより、製造コストの上昇や信頼性の低下を抑
制しつつ、高品位の表示を実現できる新規の電気光学装置及びその駆動方法を実現するこ
とにある。
斯かる実情に鑑み、第1発明の電気光学装置は、複数の画素と、当該複数の画素のそれ
ぞれに対応して設けられた複数のデータ線と、前記画素の階調を規定する複数のデータ電
位を時系列的に出力線に出力するデータ出力回路と、出力された前記出力線の前記複数の
データ電位を前記複数のデータ線のそれぞれに対応させて時分割して書き込む時分割回路
と、前記時分割回路において所定の一つのデータ電位を所定の一つのデータ線に対応させ
て書き込む期間が、前記データ出力回路において前記出力線に出力された前記所定の一つ
のデータ電位に割り当てられた期間よりも前から書き込みを開始するように前記時分割回
路を制御する時分割制御回路と、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、時分割回路において所定の一つのデータ電位を所定の一つのデータ
線に対応させて書き込む期間が、データ出力回路において前記出力線に出力された前記所
定の一つのデータ電位に割り当てられた期間よりも前から書き込みを開始するように、時
分割制御回路により時分割回路を制御することにより、当該データ線に対する書き込み時
間を増加させることができるので、書き込み不足による画質の低下を抑制することが可能
になる。特に、隣接画素の階調が相互に近接している場合には、本来の出力期間の開始時
より前の電位が本来のデータ電位に近くなるため、実質的に書き込み時間が増大し、デー
タ線へのデータ電位の書き込み精度を大幅に向上させることができる。ここで、全てのデ
ータ線に対して上記の書き込み期間が実現されるように制御することがより好ましく、ま
た、或るデータ線における全ての書き込み期間において上記の制御がなされることがより
好ましい。
本発明において、前記時分割制御回路は、前記データ出力回路が前記複数のデータ線の
それぞれ対応した前記データ電位を出力する複数の出力期間の前に擬似出力期間を設定し
、前記時分割回路において最初の前記一つのデータ電位を所定の一つのデータ線に対応さ
せて書き込む期間が、前記擬似出力期間から前記データ出力回路において出力される最初
の一つのデータ電位に割り当てられた期間に連続するように前記時分割回路を制御すると
ともに、前記時分割回路における次回以降の書き込み期間が、前記データ出力回路の出力
において所定の一つのデータ電位の直前の一つのデータ電位に割り当てられた期間から前
記所定の一つのデータ電位に割り当てられた期間に連続するように前記時分割回路を制御
することが好ましい。これにより出力線に対応する全てのデータ線に対する書き込み時間
を増加させることが可能になる。
この場合、前記擬似出力期間に相当する期間に前記データ出力回路が前記出力線に出力
する出力電位は、前記最初の一つのデータ電位と同じ電位に設定されていることが好まし
い。これによれば、擬似出力期間における出力電位が最初の一つのデータ電位と同じ電位
になるので、最初の一つのデータ電位の実質的な書き込み時間を十分に確保することがで
きる。
本発明において、前記時分割回路において前記一つのデータ電位の書き込み期間の終了
時と、他の一つのデータ電位の書き込み期間の開始時とが相互に重ならないことが好まし
い。これによれば、時分割回路において一つのデータ電位が一つのデータ線に書き込まれ
る際に、当該データ線の書き込み電位が他のデータ線の書き込み開始時における時分割回
路のスイッチング動作により変動することを防止できる。より具体的には、一つのデータ
電位の書き込み期間の終了時と、他のデータ電位の書き込み期間の開始時とが重なると、
一つのデータ線に供給すべきデータ電位が他のデータ線のスイッチング動作に影響を受け
てシフトした態様で書き込まれてしまうため、書き込み精度が悪化し、これにより表示品
位が低下する。これに対して、上記構成では、このようなデータ電位のシフトが生じない
ため、書き込み精度が向上し、表示品位を高めることができる。
ここで、時分割回路により3以上の前記書き込み期間が設定される場合、このうちの一
つの前記書き込み期間の終了時が、その直後の前記書き込み期間のさらに後の前記書き込
み期間の開始時より前もしくは後であることが好ましい。このように出力線に3以上のデ
ータ電位が出力される場合においては、それぞれの書き込み期間を十分に確保しようとす
ると、同一の出力線に基づく前後二つの書き込み期間は相互にオーバーラップするので、
先の書き込み期間の開始時と、その直後の書き込み期間の終了時とが相互に重なることは
ないが、一つの書き込み期間を挟んだ前後の書き込み期間の開始時と終了時とが相互に重
なる場合が考えられるからである。
上記発明に係る電気光学装置は、種々の電子機器に搭載される。このような電子機器と
しては、電気光学装置を表示手段とする携帯電話、携帯型情報端末、電子時計、テレビジ
ョン装置、モニタ装置などが挙げられる。また、液晶ライトバルブなどの光変調手段とし
て上記の電気光学装置を用いた投射型表示装置でもよい。
次に、第2発明の電気光学装置の駆動方法は、複数の画素と、当該複数の画素のそれぞ
れに対応して設けられた複数のデータ線とを有する電気光学装置の駆動方法であって、前
記画素の階調を規定する複数のデータ電位を時系列的に出力線に出力し、出力された前記
出力線の前記複数のデータ電位を前記複数のデータ線のそれぞれに対応させて時分割して
書き込み、所定の一つのデータ電位を所定の一つの前記データ線に対応させて書き込む期
間を、前記出力線に出力された前記所定の一つのデータ電位に割り当てられた期間よりも
前から開始することを特徴とする。
この場合においても、前記複数のデータ線のそれぞれ対応した前記データ電位を出力す
る複数の出力期間の前に擬似出力期間を設定し、最初の一つのデータ電位を所定の一つの
データ線に対応させて書き込む期間を、前記擬似出力期間から最初の一つのデータ電位に
割り当てられた期間に連続させるとともに、次回以降の書き込み期間を、所定の一つのデ
ータ電位の直前の一つのデータ電位に割り当てられた期間から前記所定の一つのデータ電
位に割り当てられた期間に連続させることが好ましい。
このときにはさらに、前記擬似出力期間に相当する期間における前記出力線に出力する
出力電位を、前記最初の一つのデータ電位と同じ電位に設定することが望ましい。
また、この場合には、前記一つのデータ電位の書き込み期間の終了時と、他の一つのデ
ータ電位の書き込み期間の開始時とが相互に重ならないことが好ましい。
なお、上記各発明において、前記画素は、前記データ線と、これに直交する走査線との
交点に対応してマトリクス状に配列され、前記時分割書き込み回路により前記出力線から
複数のデータ線へ書き込まれたデータ電位は、走査線によって選択された行に属する画素
に非線形素子を介して供給されるように構成することが望ましい。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。最初に、本実施
形態の基本構成例、及び、この基本構成例を備えた比較例の駆動方法について説明する。
[基本構成例]
図1は、本実施形態に係る電気光学装置の基本構成例を示すブロック構成図である。表
示部1は、例えば、TFT(薄膜トランジスタ)等のスイッチング素子によって液晶素子
を駆動するアクティブマトリクス型の表示パネルである。この表示部1には、mドット×
nライン分の画素2がマトリクス状(二次元平面的)に並んでいる。また、表示部1には
、それぞれが行方向(X方向)に延在しているn本の走査線Y1〜Yn=Yjと、それぞ
れが列方向(Y方向)に延在しているm本のデータ線X1〜Xm=Xkとが設けられてお
り、これらの交差に対応して画素2が配置されている。なお、以下の説明において、表示
部1中のある画素2を特定する場合、データ線Xkの添字k=1〜mと走査線Yjの添字
j=1〜nとを用い、これらの交差に対応する画素2を(k,j)と表現するものとする
。例えば、最も左上の画素2は(1,1)であり、最も右下の画素2は(m,n)となる
図2は、液晶を用いた画素2の等価回路図である。1つの画素2は、スイッチング素子
であるTFT21、液晶容量22および蓄積容量23によって構成されている。TFT2
1のソースは1本のデータ線Xkに接続され、そのゲートは1本の走査線Yjに接続され
ている。同一列に並んだ画素2に関しては、それぞれのTFT21のソースが同じデータ
線Xkに接続されている。また、同一行に並んだ画素2に関しては、それぞれのTFT2
1のゲートが同じ走査線Yjに接続されている。TFT21のドレインは、並列に設けら
れた液晶容量22と蓄積容量23とに共通接続されている。液晶容量22は、画素電極2
2aと、対向電極22bと、これらの電極22a,22b間に挟持された液晶層とによっ
て構成されている。蓄積容量23は、画素電極22aと図示しない共通容量電極との間に
形成されており、TFT21に接続される側とは反対の端子に電位Vcsが供給される。
この蓄積容量23によって、液晶に蓄積される電荷のリークの影響が抑制される。
一方、画素電極22a側には、データ線XkからTFT21を介してデータ電位V等が
印加され、この電位レベルに応じて、液晶容量22と蓄積容量23とが充放電される。こ
れにより、画素電極22aと対向電極22bとの間の電位差(液晶の印加電位)に応じて
液晶層の透過率が制御され、画素2においてデータ電位Vに対応する所定の階調が得られ
るようになっている。
ここで、画素2の駆動は、液晶の長寿命化を図るべく、所定の期間毎に電位極性を反転
させる交流化駆動によって行われる。電位極性は、液晶層に作用する電界の向き、換言す
れば、液晶層の印加電位の正逆に基づいて定義される。本実施形態では、交流化駆動の一
方式であるコモンDC駆動、すなわち、対向電極22bに印加される電位Vlcomと共
通容量電極に印加される電位Vcsとを一定に維持し、画素電極22a側の極性を反転さ
せる駆動方式を採用している。
制御回路5は、図示しない上位装置より入力される垂直同期信号Vs、水平同期信号H
s、ドットクロック信号DCLK等の外部信号に基づいて、走査線駆動回路3、データ線
駆動回路4およびフレームメモリ6を同期制御する。この同期制御の下、走査線駆動回路
3およびデータ線駆動回路4は、互いに協働して表示部1の表示制御を行う。なお、本実
施形態では、高速表示によってフリッカの発生を抑制すべく、リフレッシュレート(垂直
同期周波数)を通常の2倍に相当する120[Hz]に設定した倍速駆動を採用している
。この場合、垂直同期信号Vsによって規定される1フレーム(1/60[sec])は
2つのフィールドで構成され、1フレームにおいて2回の線順次走査が行われることにな
る。
走査線駆動回路3は、シフトレジスタ、出力回路等を主体に構成されており、各走査線
Y1〜Ynに走査信号SELを出力することで、1本の走査線Yjが選択される期間に相
当する1水平走査期間(1H)毎に、走査線Y1〜Ynを順次選択していく。走査信号S
ELは、高電位レベル(以下「Hレベル」という)または低電位レベル(以下「Lレベル
」という)の2値的なレベルをとり、データの書込対象となる画素行に対応する走査線Y
jはHレベル、これ以外の走査線YjはLレベルにそれぞれ設定される。この走査信号S
ELにより、データの書込対象となる画素行が順次選択され、画素2に書き込まれたデー
タは1フィールドに亘って保持される。
フレームメモリ6は、表示部1の解像度に相当するm×nビットのメモリ空間を少なく
とも有し、上位装置から入力される表示データをフレーム単位で格納・保持する。フレー
ムメモリ6へのデータの書き込み、および、フレームメモリ6からのデータの読み出しは
、制御回路5によって制御される。ここで、画素2の階調を規定する表示データDは、一
例として、D0〜D5の6ビットで構成される64階調データである。フレームメモリ6
より読み出された表示データDは、6ビットのバスを介して、データ線駆動回路4にシリ
アルに転送される。
フレームメモリ6の後段に設けられたデータ線駆動回路4は、走査線駆動回路3と協働
して、データの書込対象となる画素行に供給すべきデータをデータ線X1〜Xmに一斉に
出力する。図1に示したように、データ線駆動回路4は、ドライバIC41および時分割
書き込み回路42で構成されている。ドライバIC41は、画素2がマトリクス状に形成
された表示パネルとは別体で設けられており、i本の出力ピンPIN1〜PINiには、
出力線DO1〜DOiが接続されている。時分割書き込み回路42は、製造コストの低減
を図るべく、ポリシリコンTFT等によって表示パネルに一体形成されている。
ドライバIC41は、今回データを書き込む画素行に対するデータの出力と、次回にデ
ータを書き込む画素行に関するデータの点順次的なラッチとを同時に行う。図3は、ドラ
イバIC41のブロック構成図である。このドライバIC41には、Xシフトレジスタ4
1a、第1のラッチ回路41b、第2のラッチ回路41c、切替スイッチ群41dおよび
D/A変換回路41eといった主要な回路が内蔵されている。Xシフトレジスタ41aは
、水平走査期間1Hの最初に供給されるスタート信号STをクロック信号CLXにしたが
って転送し、ラッチ信号S1,S2,S3,…,SmのいずれかをHレベル、それ以外を
Lレベルに設定する。第1のラッチ回路41bは、ラッチ信号S1,S2,S3,…,S
mの立ち下がり時において、シリアルデータとして供給されたm個の6ビットデータDを
順次ラッチする。第2のラッチ回路41cは、第1のラッチ回路41bにおいてラッチさ
れたデータDをラッチパルスLPの立ち下がり時において同時にラッチする。ラッチされ
たm個のデータDは、次の水平走査期間1Hにおいて、デジタルデータであるデータ信号
d1〜dmとして、第2のラッチ回路41cよりパラレルに出力される。
データ信号d1〜dmは、一例として、3本のデータ線単位で設けられたm/3個(=
i個)の切替スイッチ群41dによって、3画素分の時系列的なデータとしてグループ化
される。ここで、図3において、単一の切替スイッチ群41dは4つのスイッチのセット
として図示されているが、実際には、6ビット分のスイッチ群を4系統有している。この
とき、同一系統中の6個のスイッチは常に同様に動作するので、以下、6個のスイッチを
1つのスイッチとみなして説明する。
それぞれの切替スイッチ群41dには、第2のラッチ回路41cより出力された3画素
分のデータ信号(例えば、d1〜d3)が入力される他、補正データdamdも入力され
る。この補正データdamdは、後述する補正電位Vamdの電位レベルを規定するデジ
タルデータである。切替スイッチ群41dを構成する4つのスイッチは、4つの制御信号
CNT1〜CNT4のいずれかによって導通制御され、オフセットしたタイミングで択一
的に順次オンしていく。これによって、水平走査期間1Hにおいて、補正データdamd
と3画素分のデータ信号d1〜d3とのセットは、この順序(damd,d1,d2,d
3の順)で時系列化され、切替スイッチ群41dより時系列的に出力される。
D/A変換回路41eは、それぞれの切替スイッチ群41dから出力された一連のデジ
タルデータをD/A変換し、アナログデータとしての電位を生成する。これにより、補正
データdamdは補正電位Vamdに変換され、3画素単位で時系列化されたデータ信号
d1〜dmはデータ電位に変換された上で、出力ピンPIN1〜PINiより時系列的に
出力される。
図1に示したように、ドライバIC41の出力ピンPIN1〜PINiには、出力線D
O1〜DOiのいずれかが接続されている。1本の出力線DOには、互いに隣接した3本
のデータ線Xk−1,Xk,Xk+1がグループ化されて対応付けられており、1本の出
力線とグループ化されたデータ線Xk−1,Xk,Xk+1との間には、時分割書き込み
回路42が出力線単位で設けられている。それぞれの時分割書き込み回路42は、グルー
プ化されたデータ線Xk−1,Xk,Xk+1の本数に相当する3個の選択スイッチを有
しており、それぞれの選択スイッチは、制御回路5からの選択信号SS1〜SS3のいず
れかによって導通制御される。選択信号SS1〜SS3は、同一のグループ内における選
択スイッチのオン選択期間(すなわち後述する書き込み期間)を規定しており、ドライバ
IC41からの時系列的な信号出力と同期している。このような時分割書き込み回路42
に対する制御機能に関しては、上記の制御回路5は上記の時分割制御回路に相当する。i
個の時分割書き込み回路42は、同様の構成を有しており、かつ、すべてが同時並行的に
動作するので、以下の説明では、データ電位V1〜V3が出力される出力線DO1系のみ
に着目して説明する。
なお、上記基本構成例のうち、図3に示すドライバICの他の基本構成例を図6に示す
。図6は、他の構成例に係るドライバIC41のブロック構成図である。同図の構成が図
3に示した構成と異なる点は、D/A変換回路41eの後段に切替スイッチ群41dを設
けた点である。なお、単一の切替スイッチ群41dは、その入力がアナログ電位であるか
ら、図3の場合とは異なり、図示したような4つのスイッチのみで構成されている。なお
、これ以外の点については、第1の実施形態と同様であるから、同一の符号を付してここ
での説明を省略する。
ある切替スイッチ群41dには、D/A変換回路41eより出力された3画素分のデー
タ電位(例えば、V1〜V3)が入力される他、補正電位Vamdも入力される。そして
、切替スイッチ群41dを構成する4個のスイッチは、4つの制御信号CNT1〜CNT
4のいずれかによって導通制御され、オフセットしたタイミングで択一的に順次オンして
いく。これによって、水平走査期間1Hにおいて、補正電位Vamdおよび3画素分のデ
ータ電位V1〜V3は、この順序(Vamd,V1,V2,V3の順)で時系列化され、
対応する出力ピンPIN1よりシリアルに出力される。
[比較例の動作]
上記のように構成された基本構成例において従来の時分割駆動に相当する比較例の動作
例を図4に示す。図4は、比較例に係る時分割駆動のタイミングチャートである。出力線
DO1に接続された最左の時分割書き込み回路42は、出力線DO1に出力された補正電
位Vamdを3本のデータ線X1〜X3に供給し、また、時系列的な3画素分のデータ電
位を時分割し、これにより得られた個々のデータ電位をデータ線X1〜X3のいずれかに
振り分ける。具体的には、1フィールドにおける最初の水平走査期間1Hでは、走査信号
SEL1がHレベルになって、最上の走査線Y1が選択される。この水平走査期間1Hに
おいて、出力線DO1には、まず補正電位Vamdが出力され、これに続いて、データ線
X1〜X3と走査線Y1との各交差に対応する3画素分のデータ電位V(1,1),V(
2,1),V(3,1)が順次出力される。
出力線DO1に補正電位Vamdが出力されている状態において、3つの選択信号SS
1〜SS3が同時にHレベルになって、時分割書き込み回路42を構成する3個のスイッ
チが同時にオンする。これにより、出力線DO1に出力された補正電位Vamdがデータ
線X1〜X3に一斉に供給される。すなわち、データ電位V(1,1),V(2,1),
V(3,1)の供給に先立ち、補正電位Vamdによるデータ線X1〜X3の充放電が行
われる。補正電位Vamdは、縦クロストークの影響を低減するための電位であり、本実
施形態では一定値0[V]に設定されている。ただし、この補正電位Vamdは、3本のデ
ータ線に対して同時ではなく適宜の順序で時系列的に供給されても構わない。
つぎに、出力線DO1にデータ電位V(1,1)が出力されている状態では、選択信号
SS1のみがHレベルになって、時分割書き込み回路42を構成するスイッチのうち、デ
ータ線X1に対応するスイッチのみがオンする。これにより、出力線DO1に出力された
データ電位V(1,1)がデータ線X1に供給され、このデータ電位V(1,1)に応じ
て、画素(1,1)に対するデータの書き込みが行われる。出力線DO1にデータ電位V
(1,1)が出力されている間は、データ線X2,X3に対応するスイッチはオフのまま
なので、データ線X2,X3上の電位は、補正電位Vamdに維持される(正確には、電
位レベルはリークによって経時的に減少していく)。
続いて、出力線DO1にデータ電位V(2,1)が出力されている状態では、選択信号
SS2のみがHレベルになって、時分割書き込み回路42を構成するスイッチのうち、デ
ータ線X2に対応するスイッチのみがオンする。これにより、出力線DO1に出力された
データ電位V(2,1)がデータ線X2に供給され、このデータ電位V(2,1)に応じ
て、画素(2,1)に対するデータの書き込みが行われる。出力線DO1にデータ電位V
(2,1)が出力されている間は、データ線X1,X3に対応するスイッチはオフのまま
なので、データ線X1はデータ電位V(1,1)、データ線X3は補正電位Vamdにそ
れぞれ維持される。
最後に、出力線DO1にデータ電位V(3,1)が出力されている状態では、選択信号
SS3のみがHレベルになって、時分割書き込み回路42を構成するスイッチのうち、デ
ータ線X3に対応するスイッチのみがオンする。これにより、出力線DO1に出力された
データ電位V(3,1)がデータ線X3に供給され、このデータ電位V(3,1)に応じ
て、画素(3,1)に対するデータの書き込みが行われる。出力線DO1にデータ電位V
(3,1)が出力されている間は、データ線X1,X2に対応するスイッチはオフのまま
なので、データ線X1はデータ電位V(1,1)、データ線X2はデータ電位V(2,1
)にそれぞれ維持される。
次の水平走査期間1Hでは、走査信号SEL2がHレベルになって、上から2番目の走
査線Y2が選択される。この水平走査期間1Hにおいて、出力線DO1には、まず補正電
位Vamdが出力され、これに続いて、データ線X1〜X3と走査線Y2との各交差に対
応する3画素分のデータ電位V(1,2),V(2,2),V(3,2)が順次出力され
る。この水平走査期間1Hにおけるプロセスは、出力線DO1に出力される電位の極性が
反転している点を除けば、先の水平走査期間1Hと同様であり、補正電位Vamdの一斉
供給と、時系列的なデータ電位V(1,2),V(2,2),V(3,2)の振り分けと
が行われる。これ以降についても同様であり、最下の走査線Ynが選択されるまで、1H
毎に極性反転を行いながら、それぞれの画素行に対する補正電位Vamdの供給と、これ
に続くデータ電位の振り分けとが線順次的に行われていく。なお、図4において、出力線
DO1に出力される電位の極性が1H期間ごとに反転した例で示してあるが、1フィール
ドごとに極性反転する場合や1フレームごとに極性反転する場合も同様に動作する。
また、出力線DO2系については、振分対象となるデータ線がX4〜X6になり、振分
対象となる電位がこれに応じて異なる点を除けば、上述した出力線DO1系と同一のプロ
セスが並行して行われる。この点は、出力線DOiに至るまでの各系についても同様であ
る。
なお、上述した実施形態では、補正電位Vamdをデータ電位V(駆動電圧)のほぼ中
間値である0[V]に設定しているが、液晶のオフ電位(0V)とオン電位(5V或いは−
5V)の組合せや、オン電位(5V或いは−5V)や、オンとオフ電位の中間的な電位、
或いは、同時に補正電位Vamdを印加するデータ線に印加するデータ電位のほぼ平均と
なる補正電位Vamdであってもよく、具体的な値は、表示パネルの特性やTFTの特性
に応じて適宜設定すればよい。補正電位Vamdは、回路構成の複雑さ等を考慮すると、
表示すべき画素2の階調に依存しない電位であることが好ましいが、表示データDの平均
値等に応じて、可変に設定することも可能である。また、所定の期間(例えば1H)毎に
、0[V]と5[V]とを交互に切り替えてもよい。この点は、後述する各実施形態において
も同様である。
なお、上記比較例とは異なり、所定の期間(例えば1H)毎に、時分割書き込み回路4
2を構成するスイッチの選択順序を入れ替えることにより、データ電位Vをデータ線X1
,X2,X3に振り分ける順序を入れ替えることもできる。これにより、それぞれの出力
線DO1〜DOiに供給されたデータ電位Vの供給の順序が1H毎に逆転する。また、デ
ータ電位Vをデータ線Xに振り分ける順序を1本の走査線Yjが選択される期間(1H)
毎に入れ替えるのではなく、すべての走査線Y1〜Ynが選択される期間(1フィールド
)毎に入れ替えてもよく、また、1H毎かつ1フィールド毎に入れ替えを行うことも可能
である。
また、図5は、さらに別の比較例に係る時分割駆動のタイミングチャートである。この
比較例では、液晶の交流化駆動の一方式として、対向電極22bに印加される電位Vlc
omを可変に設定するコモンAC駆動に関する。電位Vlcomの極性は、極性指示信号
FRによって規定され、1フィールド毎に反転する。補正電位Vamdは、極性が切り替
わっても、ほぼ同じ電位レベル(0[V])に維持される。
[第1実施形態]
次に、図7を参照して本発明に係る第1実施形態について説明する。本実施形態の基本
構成は上記基本構成例と同様に構成でき、また、その駆動方法についてもデータ電位の書
き込み期間を除いて上記の各比較例と同様であるので、同様の部分については説明を省略
する。
本実施形態では、時分割制御回路に相当する制御回路5から時分割書き込み回路42へ
送出される選択信号SS1〜SS3を上記比較例とは異なる態様とすることにより、各デ
ータ線X1,X2,X3に対する書き込み期間Tss1,Tss2,Tss3を増加させ
ている。例えば、出力線DO1の出力電位がデータ線X1に書き込まれる書き込み期間T
ss1は、出力線DO1のデータ線X1に書き込むためのデータ電位V(1,1)(画素
(1,1)に書き込まれるべき電位)が出力されている出力期間TV(1,1)だけでな
く、当該出力期間TV(1,1)の開始時より前の擬似出力期間TV(0,1)内の時点
で開始され、本来の出力期間TV(1,1)にて終了するように設定される。
ここで、図示例では、書き込み期間Tss1が擬似出力期間TV(0,1)と出力期間
TV(1,1)のほぼ全体に亘るように構成されている。すなわち、書き込み期間Tss
1〜TV(0,1)+TV(1,1)となるように構成されている。しかし、一般的には
、書き込み期間Tss1の開始時が擬似出力期間TV(0,1)の開始時以後、終了時前
であり、書き込み期間Tss1の終了時が出力期間TV(1,1)の開始時後、終了時以
前になるように設定されればよい。ただし、書き込み電位の精度を高めるには、書き込み
期間Tss1がなるべく長期に亘って本来の出力期間TV(1,1)に重なるように設定
されることが望ましい。
上記の状況は、他の書き込み期間Tss2,Tss3についても同様である。すなわち
、書き込み期間Tss2は、データ線X2に対応する出力線DO1の本来の出力期間TV
(2,1)の開始時より前の先の出力期間TV(1,1)内の或る時点で開始され、本来
の出力期間TV(2,1)内の或る時点にて終了し、書き込み期間Tss3は、データ線
X3に対応する出力線DO1の本来の出力期間TV(3,1)の開始時より前の先の出力
期間TV(2,1)内の或る時点で開始され、本来の出力期間TV(3,1)内の或る時
点にて終了する。
本実施形態では、1水平走査期間1H内における3本のデータ線X1〜X3への総書き
込み期間Pは、出力線DO1の擬似出力期間TV(0,1)、TV(1,1)、TV(2
,1)、TV(3,1)の合計となっている。なお、図示例の場合、TV(0,1)=T
V(1,1)=TV(2,1)=TV(3,1)である。そして、この総書き込み期間P
内において、3つの書き込み期間Tss1,Tss2,Tss3が相互にオーバーラップ
し、その結果、それぞれの書き込み期間Tss1,Tss2,Tss3を上記比較例の場
合よりも長く設定できるようになっている。より具体的には、上記比較例の場合、総書き
込み期間Pを3分割(一般的には同一の出力線DO1からデータ電位の供給されるデータ
線の数Sで分割)した時間P/Sをそれぞれの書き込み期間に割り振ってデータ線への書
き込みを行っていたが、本実施形態の場合、総書き込み期間Pを4分割(一般的には(S
+1)分割)し、この分割した時間P/(S+1)を2つ含む書き込み期間において各デ
ータ線への書き込みを行う。
例えば、フル規格HDTV用のドライバICによる倍速駆動(120Hz)では1水平
走査期間1Hが7.3μsecであり、このうちの最初の1μsecで表示データのリセ
ット(プリチャージ)、すなわち、上記補正電位Vamdの書き込みを行い、最後の1.
5μsecでデータ線から非線形素子を介した画素電極への信号書き込みマージンを確保
している。この場合、残りの4.8μsecが上記総書き込み期間Pとなる。したがって
、比較例の各データ線への書き込み期間は最大1.6μsecであるのに対し、本実施形
態の書き込み期間は最大2.4μsecとなる。
一方、図7に示すように、データ線X1〜X3においては、書き込み期間Tss1,T
ss2,Tss3の開始時からチャージ電流が発生し、初期電位(本実施形態の場合には
補正電位Vamd)から本来のデータ電位V(1,1),V(2,1),V(3,1)へ
向けて所定の時定数にて電位が上昇していく。したがって、書き込み期間Tss1,Ts
s2,Tss3の開始時から終了時までの全ての期間において出力線DO1の出力電位が
本来のデータ電位V(1,1),V(2,1),V(3,1)に保持されていれば、書き
込み期間Tss1,Tss2,Tss3が長いほど、データ線X1〜X3への書き込み精
度は高くなる。
本実施形態の場合、擬似出力期間TV(0,1)における出力線DO1の出力電位V(
0,1)は、次の最初の出力期間TV(1,1)における出力線DO1の出力電位である
データ電位V(1,1)と等しくなるように設定される。このため、最初の書き込み期間
Tss1でデータ電位V(1,1)が書き込まれるデータ線X1の書き込み精度は、書き
込み期間Tss1の延長により常に比較例よりも向上する。
また、データ線X2については、書き込み期間Tss2の当初は、出力線DO1の出力
電位が隣接するデータ線X1に対応するデータ電位V(1,1)であり、その後、出力線
DO1の出力電位が本来のデータ電位V(2,1)になるので、隣接するデータ線X1に
供給されたデータ電位V(1,1)がデータ線X2の初期電位(書き込み前の電位)より
も本来のデータ電位V(2,1)に近い場合には、データ線X2への書き込み精度は常に
向上するが、その逆に、隣接するデータ線X1に供給されたデータ電位V(1,1)がデ
ータ線X2の初期電位よりも本来のデータ電位V(2,1)から離れた電位であれば、本
来のデータ電位V(2,1)が供給される期間が同一であると言う条件下では書き込み精
度は向上しない。ところが、本実施形態の場合、データ線X2の初期電位は補正電位Va
mdであり、1水平走査期間1H内では、補正電位Vamdを基準としたときに先のデー
タ電位V(1,1)と本来のデータ電位V(2,1)とが同じ極性を有するので、多くの
場合、書き込み精度の向上が実現される。これらの点は、データ線X3についても同様で
ある。
特に、隣接する画素(1,1)、(2,1)、(3,1)が近似した階調を有する場合
には、データ電位V(1,1)、V(2,1)、V(3,1)も相互に近似した電位とな
るので、書き込み精度の向上度合が高くなる。したがって、表示面内の明度変化が少ない
場合において、或いは、色彩を構成する各色の階調差が小さい中間調の色相を有する場合
において、特に精密な階調制御を行うことができ、明度や色相の再現性が高い、高品位の
画像表示を実現できる。
ところで、液晶パネルの階調制御においては、液晶に加える駆動電圧を増加させていく
と、当初は徐々に液晶パネルの光透過率が変化していくが、次第に光透過率の変化が大き
くなり、やがて中間電圧付近で光透過率の変化率が最大になり、その後、再び光透過率の
変化率が減少していく。このように、駆動電圧に対する液晶パネルの光透過率の変化度合
は中間階調において最も高くなる。本実施形態では、データ線に対するデータ電位の書き
込み精度が向上するため、特に中間階調における光学状態の再現性が良好となる。
以上説明したように、本実施形態では、同一のパネル構造及び制御構造並びに駆動周波
数で比較した場合、データ線に対する書き込み時間の増大により書き込み精度が向上し、
階調表示の精度向上、コントラスト比の向上、表示ムラの抑制などの表示品位の向上効果
が実現される。また、同じ書き込み時間であれば、一つの出力線により時分割で書き込み
できるデータ線の数を増加させることができるため、ドライバICの実装端子数の削減・
小型化、或いは、実装ピッチの増大・信頼性の向上を図ることができ、製造コストの低減
も可能になる。また、より高い解像度(精細度)の電気光学装置を構成できるようになり
、或いは、より高いフレーム周波数で駆動可能になるためフリッカ(ちらつき)の極めて
少ない高品位の表示態様が実現できる。
[第2実施形態]
次に、図8を参照して本発明に係る第2実施形態について説明する。本実施形態の基本
構成は上記基本構成例と同様に構成でき、また、その駆動方法についてもデータ電位の書
き込み期間を除いて上記の比較例と同様であるので、同様の部分については説明を省略す
る。さらに、駆動方法においても上記第1実施形態と同様の部分の説明は省略する。
本実施形態では、同一の出力線DO1における複数の書き込み期間Tss1,Tss2
,Tss3のうち、一の書き込み期間の終了時が他の書き込み期間の開始時と重ならない
ように構成されている。具体的には、最初の書き込み期間Tss1の終了時は、2番目の
書き込み期間Tss2の開始時と異なる時点となるように設定され、最初及び2番目の書
き込み期間Tss1,Tss2の終了時は、3番目の書き込み期間Tss3の開始時と異
なる時点となるように設定されている。より具体的には、書き込み期間Tss1の終了時
より後に書き込み期間Tss3の開始時が到来するように設定されている。すなわち、一
般的には、h(hは自然数)段目の書き込み期間Tsshが終了した時点より後(好まし
くは既定時間だけ後)に、h+2段目の書き込み期間Tssn+2が開始されるように構
成する。
上記の第1実施形態においては、図7に示すように、同一の出力線DO1による複数の
書き込み期間Tss1,Tss2,Tss3が相互にオーバーラップしているが、最初の
書き込み期間Tss1の終了時と、最後の(3段目の)書き込み期間Tss3の開始時と
がほぼ一致するように設定されている。この場合、書き込み期間Tss1では、出力線D
O1からデータ線X1にデータ電位V(1,1)が書き込まれた後、書き込み期間Tss
1の終了時において出力線DO1とデータ線X1とが遮断されるが、この終了時が書き込
み期間Tss3の開始時と重なると、同時に出力線DO1とデータ線X3が接続されるの
で、スイッチングによってデータ線X1へ記録されるデータ電位V(1,1)がシフトし
てしまう恐れがある。
これに対して、本実施形態では、同一の出力線DO1による複数の書き込み期間のうち
の一の書き込み期間の終了時が他の書き込み期間の開始時と重ならないので、上記スイッ
チングによる影響を受けることがなくなり、その結果、データ線X1〜X3に書き込まれ
るデータ電位V(1,1)、V(2,1)、V(3,1)の変動を防止できる。したがっ
て、表示ムラや異常パターンなどが生じない良好な表示態様が実現できる。
[第3実施形態]
次に、図9を参照して本発明に係る第3実施形態について説明する。本実施形態の基本
構成は上記基本構成例と同様に構成でき、また、その駆動方法についてもデータ電位の書
き込み期間を除いて上記の比較例と同様であるので、同様の部分については説明を省略す
る。さらに、駆動方法においても上記第1実施形態と同様の部分の説明は省略する。
本実施形態では、第2実施形態と同様に、同一の出力線DO1における複数の書き込み
期間Tss1,Tss2,Tss3のうち、一の書き込み期間の終了時が他の書き込み期
間の開始時と重ならないように構成されているが、第2実施形態では、書き込み期間Ts
s1の終了時より後に書き込み期間Tss3の開始時が到来するように設定されているの
に対して、本実施形態では、書き込み期間Tss1の終了時より前に書き込み期間Tss
3の開始時が到来するように設定されている。すなわち、一般的には、h段目の書き込み
期間Tsshが終了する時点より前(好ましくは既定時間だけ前)に、h+2段目の書き
込み期間Tssh+2が開始されるように構成する。
この実施形態でも、上記第2実施形態と同様に、データ線X1〜X3に書き込まれるデ
ータ電位V(1,1)、V(2,1)、V(3,1)の変動を防止できるため、表示ムラ
や異常パターンなどが生じない良好な表示態様が実現できる。の効果を得ることができる
なお、上述の各実施形態では、同一の出力線DOにおいて時分割書き込み回路42によ
り3本のデータ線にデータ電位を分配し、このために3つの書き込み期間を設定した例に
ついて説明しているが、分配数及び書き込み期間の数は2以上の任意の自然数とすること
ができ、いずれの場合にも上記と同様に駆動できる。
また、上述の各実施形態では、書き込み期間Tss1,Tss2,Tss3を、出力線
DO1における本来のデータ電位V(1,1)、V(2,1)、V(3,1)の出力期間
TV(1,1)、TV(2,1)、TV(3,1)の開始時より前から開始し、本来の出
力期間に亘る連続期間として構成しているが、例えば、書き込み期間を本来の出力期間の
開始時より前から開始し、その後、一時的に中断し、さらに本来の出力期間において再開
するといった具合に設定されていても構わない。
さらに、上述の各実施形態では、液晶素子を用いた場合を例に説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、有機EL素子、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD
)、或いは、FED(Field Emission Display)やSED(Surface-Conduction Electro
n-Emitter Display)等にも適用可能である。
そして、上述した各実施形態に係る電気光学装置は、例えば、テレビジョン装置、プロ
ジェクタ装置、携帯電話機、携帯端末、モバイル型コンピュータ、パーソナルコンピュー
タ等を含む様々な電子機器に実装可能である。これらの電子機器に上述の電気光学装置を
実装すれば、電子機器の商品価値を一層高めることができ、市場における電子機器の商品
訴求力の向上を図ることができる。
電気光学装置の基本構成例を示すブロック構成図。 液晶を用いた画素の等価回路図。 ドライバICのブロック構成図。 比較例における時分割駆動のタイミングチャート。 異なるドライバICのブロック構成図。 異なる比較例における時分割駆動のタイミングチャート。 第1の実施形態における時分割駆動のタイミングチャート。 第2の実施形態における時分割駆動のタイミングチャート。 第3の実施形態における時分割駆動のタイミングチャート。
符号の説明
1…表示部、2…画素、3…走査線駆動回路、4…データ線駆動回路、5…制御回路、6
…フレームメモリ、41…ドライバIC、42…時分割書き込み回路、DO1〜DOi…
出力線、SS1〜SS3…選択信号、X1〜X3…データ線、Y1,Y2…走査線、Ts
s1〜Tss3…書き込み期間、TV(1,1)〜TV(3,1)…出力期間、TV(0
,1)…擬似出力期間、V(1,1)〜V(3,1)…データ電位

Claims (9)

  1. 複数の画素と、当該複数の画素のそれぞれに対応して設けられた複数のデータ線と、
    前記画素の階調を規定する複数のデータ電位を時系列的に出力線に出力するデータ出力
    回路と、
    出力された前記出力線の前記複数のデータ電位を前記複数のデータ線のそれぞれに対応さ
    せて時分割して書き込む時分割回路と、
    前記時分割回路において所定の一つのデータ電位を所定の一つのデータ線に対応させて
    書き込む期間が、前記データ出力回路において前記出力線に出力された前記所定の一つの
    データ電位に割り当てられた期間よりも前から書き込みを開始するように前記時分割回路
    を制御する時分割制御回路と、
    を備えたことを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記時分割制御回路は、前記データ出力回路が前記複数のデータ線のそれぞれ対応した
    前記データ電位を出力する複数の出力期間の前に擬似出力期間を設定し、
    前記時分割回路において最初の前記一つのデータ電位を所定の一つのデータ線に対応さ
    せて書き込む期間が、前記擬似出力期間から前記データ出力回路において出力される最初
    の一つのデータ電位に割り当てられた期間に連続するように前記時分割回路を制御すると
    ともに、
    前記時分割回路における次回以降の書き込み期間が、前記データ出力回路の出力におい
    て所定の一つのデータ電位の直前の一つのデータ電位に割り当てられた期間から前記所定
    の一つのデータ電位に割り当てられた期間に連続するように前記時分割回路を制御するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記擬似出力期間に相当する期間に前記データ出力回路が前記出力線に出力する出力電
    位は、前記最初の一つのデータ電位と同じ電位に設定されていることを特徴とする請求項
    2に記載の電気光学装置。
  4. 前記時分割回路において前記一つのデータ電位の書き込み期間の終了時と、他の一つの
    データ電位の書き込み期間の開始時とが相互に重ならないことを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機
    器。
  6. 複数の画素と、当該複数の画素のそれぞれに対応して設けられた複数のデータ線とを有
    する電気光学装置の駆動方法であって、
    前記画素の階調を規定する複数のデータ電位を時系列的に出力線に出力し、出力された
    前記出力線の前記複数のデータ電位を前記複数のデータ線のそれぞれに対応させて時分割
    して書き込み、
    所定の一つのデータ電位を所定の一つの前記データ線に対応させて書き込む期間を、前
    記出力線に出力された前記所定の一つのデータ電位に割り当てられた期間よりも前から開
    始することを特徴とする電気光学装置の駆動方法。
  7. 前記複数のデータ線のそれぞれ対応した前記データ電位を出力する複数の出力期間の前
    に擬似出力期間を設定し、
    最初の一つのデータ電位を所定の一つのデータ線に対応させて書き込む期間を、前記擬
    似出力期間から最初の一つのデータ電位に割り当てられた期間に連続させるとともに、
    次回以降の書き込み期間を、所定の一つのデータ電位の直前の一つのデータ電位に割り
    当てられた期間から前記所定の一つのデータ電位に割り当てられた期間に連続させること
    を特徴とする請求項6に記載の電気光学装置の駆動方法。
  8. 前記擬似出力期間に相当する期間における前記出力線に出力する出力電位を、前記最初
    の一つのデータ電位と同じ電位に設定することを特徴とする請求項7に記載の電気光学装
    置の駆動方法。
  9. 前記一つのデータ電位の書き込み期間の終了時と、他の一つのデータ電位の書き込み期
    間の開始時とが相互に重ならないことを特徴とする請求項7又は8に記載の電気光学装置
    の駆動方法。
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