JP2006125595A - コンロッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 エンジンの運転中に加わる引っ張り荷重によるコンロッド本体の変形を抑制するとともに、重量の増加及び破断分割性の低下を回避する。
【解決手段】 コンロッド1は、クランクピン6を回転可能に支持する軸受孔2aを有する大端部2と、ピストンピン8を回転可能に支持する軸受孔3aを有する小端部3と、大端部2と小端部3とを連結するロッド部4とを備える。大端部2の両側面にわたる破断分割面10に沿ってコンロッド本体11とキャップ12とに破断分割される。コンロッド本体11とキャップ12とが、破断分割面10で合わせた状態でボルト18により締結される。コンロッド本体11の側面部には、キャップ12の側面13に比べて外側方へ張り出す張り出し部20が形成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主として内燃機関いわゆるエンジンに用いられるコンロッドに関する。
このコンロッドは、一般的に、クランクシャフトのクランクピンを回転可能に支持する軸受孔を有する大端部と、ピストンピンを回転可能に支持する軸受孔を有する小端部と、大端部と小端部とを連結するロッド部とを備えている。そして、大端部の両側面にわたる所定の破断分割面に沿ってコンロッド本体とキャップとに破断分割され、そのコンロッド本体とキャップとが破断分割面で合わせた状態でボルトにより締結されるようになっている。なお、一般的には、大端部の軸受孔とクランクピンとの間には、メタルベアリング(「コンロッドベアリング」とも呼ばれている。)が介在されている。
前記コンロッドにおいて、図20に示すように、キャップ112の側面部に、コンロッド本体111の側面111aより外側方へ張り出す保証質量120が形成されたものがある(特許文献1参照。)。
また、図21に示すように、コンロッド本体111及びキャップ112の側面部にわたって外側方へ張り出す凸部が形成されたものがある(特許文献2参照。)。
なお、図20及び図21において、符号110は破断分割面を示している。
特開昭54−112437号公報 特開2002−188618号公報
近年、エンジンの高出力化にともない、ピストン、ピストンピン、ロッド部の重量の増加、並びに、クランクシャフトのクランクピン径の増大を余儀なくされている。また、コンロッドは、エンジンの運転中、ピストンの往復運動にともなう慣性力を受け、その慣性力により、小端部と大端部とが相反方向へ引っ張られる力を受ける。この引っ張り荷重により、その引っ張り側であるコンロッド本体111の軸受孔102a(図20及び図21参照)の周辺部分が弾性変形(以下、「コンロッド本体の変形」という。)する。すると、コンロッド本体111の変形により、コンロッドベアリングとクランクピンとの間隙が小さくなり、甚だしいときには、コンロッドベアリングとクランクピンとの間に焼き付きをきたすことが予測される。
ところで、前記特許文献1のコンロッド(図20参照)では、キャップ112の側面部に保証質量120が形成されているため、エンジンの運転中に加わる引っ張り荷重によるコンロッド本体111の変形を抑制する効果をほとんど得ることができない。
また、前記特許文献2のコンロッド(図21参照)では、コンロッド本体111及びキャップ112の側面部にわたって凸部が形成されているため、コンロッドとしての重量アップを招くとともに、破断分割面110の面積の増大による破断分割性の低下を招くことになる。
本発明が解決しようとする課題は、エンジンの運転中に加わる引っ張り荷重によるコンロッド本体の変形を抑制するとともに、重量の増加及び破断分割性の低下を回避することのできるコンロッドを提供することにある。
前記した課題は、特許請求の範囲の欄に記載された構成を要旨とするコンロッドにより解決することができる。
すなわち、特許請求の範囲の請求項1にかかるコンロッドによると、大端部の両側面のうちで少なくとも一方の側面におけるコンロッド本体の側面部に、キャップの側面に比べて外側方へ張り出す張り出し部が形成されている。このため、エンジンの運転中に加わる引っ張り荷重の一部を張り出し部が担うことにより、コンロッド本体の変形を抑制することができる。
また、コンロッド本体のみに張り出し部を形成したことにより、コンロッド本体とキャップにわたって張り出し部を形成する場合(前記特許文献2参照。図21参照。)に比べて、重量の増加、及び、破断分割面の面積の増大による破断分割性の低下を回避することができる。
また、特許請求の範囲の請求項2にかかるコンロッドによると、大端部の破断分割面が、大端部の軸受孔の中心及び小端部の軸受孔の中心を通る中心線に直交する交線に対して傾斜している。これにより、大端部の破断分割面が、大端部の軸受孔の中心及び小端部の軸受孔の中心を通る中心線に直交する場合に比べて、張り出し部を中心線寄りに近付けることができる。このため、コンロッド本体の張り出し部を含む全幅(中心線に直交する方向に関する全幅)を減少させたり、張り出し部を大型化したりすることができる。
また、特許請求の範囲の請求項3にかかるコンロッドによると、コンロッド本体の張り出し部が、大端部の軸受孔の中心を通りかつ破断分割面に直交する基準面を中心として線対称状に形成されたコンロッドを提供することができる。
また、特許請求の範囲の請求項4にかかるコンロッドによると、コンロッド本体の張り出し部が、大端部の軸受孔の中心を通りかつ破断分割面に直交する基準面を中心として非対称状に形成されたコンロッドを提供することができる。
また、特許請求の範囲の請求項5にかかるコンロッドによると、コンロッド本体の張り出し部を含む全幅が、エンジンのシリンダブロックのボア径よりも小さい。これにより、コンロッド本体を、エンジンのシリンダブロックのヘッド側からボア内に挿通させることができる。このことは、エンジンの組立及び分解等におけるコンロッド本体の取扱いに有利となる。
また、特許請求の範囲の請求項6にかかるコンロッドによると、コンロッド本体の張り出し部が、キャップの側面との協働により破断分割面の破断起点部を形成する破断起点形成用壁面を有している。このため、大端部の分割破断に際して、張り出し部の破断起点形成用壁面とキャップの側面との協働により形成されかつ断面積が急激に変化する破断起点部に応力が集中することになり、その破断起点部を破断起点として破断が進行する。これにより、大端部を破断分割面に沿って安定的に破断分割することができる。また、破断起点部を特別に設定する必要がなくて済む。
また、特許請求の範囲の請求項7にかかるコンロッドによると、コンロッド本体の張り出し部が有する破断起点形成用壁面とキャップの側面とにより、鈍角をなすV字溝状の破断起点部が形成されている。このため、鈍角をなすV字溝状の破断起点部を安定的な破断起点とすることができる。
また、鈍角をなすV字溝状の破断起点部は、鋭角をなすV字溝状の破断起点部に比べて、容易に形成することができる。
また、特許請求の範囲の請求項8にかかるコンロッドによると、コンロッド本体の張り出し部が、破断起点形成用壁面とロッド部側に形成される側壁面とによる角頂部により形成されている。このため、重量の増加を抑制しながらも、張り出し部の最外端の突出量を大きく設定することができる。このことは、エンジンの運転中に加わる引っ張り荷重によるコンロッド本体の変形の抑制に有効である。
また、特許請求の範囲の請求項9にかかるコンロッドによると、コンロッド本体の張り出し部の側壁面が、大端部のロッド部側の外周面及びロッド部の側面の少なくとも1つの面と連続状をなしている。このため、コンロッド本体の軸受孔の周辺部分の強度を向上することができる。
また、特許請求の範囲の請求項10にかかるコンロッドによると、コンロッド本体の張り出し部の張り出し幅bと大端部の軸受孔の半径aとの比(b/a)が、1.43〜1.80の範囲内に設定されている。このため、キャップに張り出し部を形成する場合に比べて、エンジンの運転中に加わる引っ張り荷重によるコンロッド本体の変形を抑制することができるとともに、張り出し部の過剰な張り出しを回避することができる範囲内において、張り出し部の張り出し幅bを設定することができる。なお、比(b/a)は、本明細書で「出代比」という。
また、特許請求の範囲の請求項11にかかるコンロッドによると、コンロッド本体の張り出し部が、該コンロッド本体の全肉厚にわたって形成されている。このため、コンロッド本体の全肉厚にわたって、コンロッド本体の変形を抑制することができる。
また、特許請求の範囲の請求項12にかかるコンロッドによると、コンロッド本体の張り出し部の張り出し量が、該コンロッド本体の肉厚方向に関して一定である。このため、コンロッド本体の肉厚方向に関して一定の張り出し量の張り出し部によって、コンロッド本体の変形を均等に抑制することができる。
また、特許請求の範囲の請求項13にかかるコンロッドによると、コンロッド本体の張り出し部の張り出し量が、該コンロッド本体の肉厚方向に関して中央部を大きくかつ両端部で小さくする張り出し量をもって形成されている。このため、例えば、エンジンのシリンダブロックのヘッド側からコンロッド本体をボア内に挿通させる際のボアのボア壁面に対する張り出し部の干渉を防止あるいは低減することができる。
また、特許請求の範囲の請求項14にかかるコンロッドによると、コンロッド本体の張り出し部の張り出し量が、該コンロッド本体の肉厚方向の中央部から両端に向って漸減している。このため、張り出し部の外形形状が単純化されるので、該張り出し部を容易に形成することができる。
すなわち、本発明のコンロッドによれば、エンジンの運転中に加わる引っ張り荷重によるコンロッド本体の変形を抑制するとともに、重量の増加及び破断分割性の低下を回避することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について実施例を参照して説明する。
[実施例1]
本発明の実施例1を図面にしたがって説明する。
図1に示すように、コンロッド1は、例えば、焼結材により形成されており、大端部2と小端部3とロッド部4とを備えている。
大端部2は、ほぼ円環状に形成されており、二分割タイプのコンロッドベアリング5を介してクランクシャフトのクランクピン6を回転可能に支持する軸受孔2aを有している。
また、小端部3は、大端部2に比べて小径をなすほぼ円環状に形成されており、二分割タイプのコンロッドベアリング7を介してピストンピン8を回転可能に支持する軸受孔3aを有している。
また、ロッド部4は、大端部2と小端部3とを連結しており、左右平行をなす両側面4aを有している。なお、ロッド部4は、小端部3の外径よりも所定量小さい横幅4Wをもって形成されている。
前記大端部2は、その軸受孔2aの中心2c及び前記小端部3の軸受孔3aの中心3cを通る中心線Lに対して直交する破断分割面10に沿ってコンロッド本体11とキャップ12とに破断分割されている。なお、破断分割面10は、破断分割された面であり、また、破断分割前においては破断分割予定面である。
また、キャップ12には、破断分割面10に直交しかつボルト孔16(後述する)の軸線16Lに平行する平面をなす左右の両側面13が形成されている。
また、キャップ12の反ロッド部4側の端面すなわち図1において下端面の左右両端部には、破断分割面10に平行をなす左右の両ボルト座面14が形成されている。各側面13とボルト座面14とにより、角張った左右の両隅角部15が形成されている。
前記大端部2の左右両端部には、破断分割面10に直交する軸線16L上に位置する左右の両ボルト孔16が前記コンロッド本体11及び前記キャップ12に跨るようにして形成されている。各ボルト孔16は、キャップ12の各ボルト座面14の中央部に位置するようにして形成されており、そのボルト座面14からキャップ12を貫通してコンロッド本体11に向けて形成されている。各ボルト孔16は、キャップ12においてはボルト18の軸部18bを挿通可能なボルト挿通孔(符号省略)として形成され、またコンロッド本体11においてはボルト18の軸部18bのおねじ部を螺合可能なめねじ孔を主体として形成されている。なお、ボルト孔16は、コンロッド本体11を貫通するものでもよいし、貫通しない有底孔状に形成されるものでもよい。
前記コンロッド本体11と前記キャップ12とは、前記破断分割面10において合わせた状態で、左右一対のボルト18により締結されている。すなわち、各ボルト18は、キャップ12のボルト孔16を通して、コンロッド本体11のボルト孔16に螺合されている。このとき、ボルト18の頭部18aは、キャップ12のボルト座面14に面接触状に当接する。なお、ボルト18の頭部18aとキャップ12のボルト座面14との間には、必要に応じてワッシャを介在することができる。また、ボルト18の軸線(符号省略)は、ボルト孔16の軸線16Lと同一軸線上に位置する。
前記大端部2におけるコンロッド本体11の両側面部には、前記キャップ12の両側面13に比べて外側方へ張り出す張り出し部20が左右対称状に形成されている。すなわち、図2及び図3に示すように、コンロッド本体11の左右の両張り出し部20は、キャップ12の側面13を含む面13Fより外側方へ張り出すいわゆる突出する部分であり、大端部2の軸受孔2aの中心2cを通りかつ前記破断分割面10に直交する基準面F1を中心として線対称をなしている。なお、本実施例の場合、基準面F1が、大端部2の軸受孔2aの中心2c及び小端部3の軸受孔3aの中心3cを通る中心線Lを含む面となっている。
また、図2及び図3に示すように、コンロッド1すなわちコンロッド本体11の両張り出し部20を含む全幅11Wは、エンジンのシリンダブロック50におけるボア51のボア壁面52の内径すなわちボア径52dより所定量小さい寸法に設定されている。
なお、張り出し部20は左右対称状に形成されたものであるから、左側の張り出し部20について説明し、右側の張り出し部20についてはその説明を省略する。
図4に示すように、前記張り出し部20は、前記キャップ12の側面13との協働により前記破断分割面10の破断起点部10aを形成する破断起点形成用壁面21を有している。破断起点部10aは、断面積を急激に変化するように形成されており、張り出し部20の破断起点形成用壁面21とキャップ12の側面13とにより鈍角をなすV字溝状に形成されている。このため、張り出し部20の破断起点形成用壁面21とキャップ12の側面13とは、直角より大きく二直角より小さい角度の範囲内の所定角度θ1をなしている。本実施例の場合、角度θ1は、約130°に設定されている。
前記張り出し部20は、前記破断起点形成用壁面21とロッド部4側に形成される側壁面22とによる角度θ2をなす角頂部により形成されている。本実施例の場合、角度θ2は、約95°に設定されている。この角度θ2は、約45°〜180°の間に設定されるものである。
また、張り出し部20の側壁面22は、前記大端部2のロッド部4側の外周面(符号、2bを付す。)に接線状をなす平面からなる傾斜面24をもって連続状をなしている。その傾斜面24は、前記ロッド部4の側面4aに向かって延びており、該側面4aに凹型曲面25を介して連続状をなしている。
前記張り出し部20は、次に述べる出代比をもって形成されている。すなわち、図2及び図3に示すように、前記大端部2の軸受孔2aの半径をaとする。また、大端部2の軸受孔2aの中心2cを通りかつ前記破断分割面10に直交する基準面F1と、その基準面F1に平行しかつコンロッド本体11の張り出し部20の最外端20aを通る直線L1との間の張り出し幅をbとする。この張り出し部20の張り出し幅bと大端部2の軸受孔2aの半径aとの出代比(b/a)が、1.43〜1.80となる範囲内に設定されている。
前記張り出し部20は、図3に示すように、前記コンロッド本体11の全肉厚11tにわたって形成されている。
また、張り出し部20は、コンロッド本体11の肉厚方向に関して一定の張り出し量Xをもって形成されている(図2及び図3参照)。
しかして、コンロッド1は、例えば次のようにして製造される。
(1)金属粉末を成形して焼結することにより、一体成形品としての大端部2を有するコンロッド1(図2参照)が形成される。なお、焼結後でかつ破断分割前のコンロッド1を「コンロッド粗材」という。また、コンロッド粗材1(コンロッドと同一符号を付す。)は、焼結の他、鍛造、鋳造等により形成することができる。
(2)次に、コンロッド粗材1にボルト孔16が孔開け加工される。
(3)次に、コンロッド粗材1の大端部2にクラッキング加工が施されることにより、大端部2が破断分割面10に沿ってコンロッド本体11とキャップ12とに破断分割される。この大端部2の破断分割は、破断分割装置40(図5参照)によって行なわれる。なお、破断分割装置40は、周知のものであるから、簡単に説明するにとどめる。
すなわち、図5において、破断分割装置40の基台41上にコンロッド粗材1を載置する。このとき、基台41上に大端部2の分割方向(図5において左右方向)に移動可能に配置された一対のスライダ42の嵌合片42aに、大端部2の軸受孔2aを嵌合する。この状態で、両スライダ42の嵌合片42aの間にくさび状のパンチ43を打ち込むことにより、そのくさび効果によって両スライダ42が相反方向へ押し拡げられる。これにより、大端部2が、破断分割面10(図2参照)に沿ってコンロッド本体11とキャップ12部とに分割される。
(4)次に、コンロッド本体11とキャップ12とが、図1に示すように、破断分割面10を合わせることにより位置合わせした状態で、ボルト18により締着すなわちボルト18の締付けにより一体化される。
また、コンロッド1の組付時においては、キャップ12と分離されたコンロッド本体11を、エンジンのシリンダブロック50(図2参照)のヘッド側(図2において上側)からボア51内に挿通されたのち、コンロッド本体11にキャップ12を軸受孔2a内にクランクピン6を挟み込みようにしてボルト18により締着される(図1参照)。なお、クランクピン6の組み付けにあたっては、コンロッド本体11及びキャップ12の半割状のそれぞれの軸受孔2a内に半割状のコンロッドベアリング5が予め固定される。
上記したコンロッド1によると、大端部2におけるコンロッド本体11の両側面部に、キャップ12の側面13に比べて外側方へ張り出す張り出し部20が形成されている(図1参照)。このため、エンジンの運転中に加わる引っ張り荷重の一部を張り出し部20が担うことにより、コンロッド本体11の変形を抑制することができる。ひいては、コンロッドベアリング5とクランクピン6との間における焼き付きを効果的に防止あるいは低減することができる。
また、コンロッド本体11のみに張り出し部20を形成したことにより、コンロッド本体11とキャップ12にわたって張り出し部を形成する場合(前記特許文献2参照。図1参照。)に比べて、重量の増加、及び、破断分割面10の面積の増大による破断分割性の低下を回避することができる。
また、コンロッド本体11の張り出し部20が、大端部2の軸受孔2aの中心2cを通りかつ破断分割面10に直交する基準面F1を中心として線対称状(左右対称状)に形成されたコンロッド1(図2参照)を提供することができる。
また、コンロッド本体11の張り出し部20を含む全幅11Wが、エンジンのシリンダブロック50のボア径52dよりも小さい(図2及び図3参照)。これにより、コンロッド本体11を、エンジンのシリンダブロック50のヘッド側からボア51内に挿通させることができる。このことは、エンジンの組立及び分解等におけるコンロッド本体11の取扱いに有利となる。
また、コンロッド本体11の張り出し部20が、キャップ12の側面13との協働により破断分割面10の破断起点部10aを形成する破断起点形成用壁面21を有している(図4参照)。このため、大端部2の分割破断いわゆるクラッキング加工に際して、張り出し部20の破断起点形成用壁面21とキャップ12の側面13との協働により形成されかつ断面積が急激に変化する破断起点部10aに応力が集中することになり、その破断起点部10aを破断起点として破断が進行する。これにより、大端部2を破断分割面10に沿って安定的に破断分割することができる。また、破断起点部10aを特別に設定する必要がなくて済む。
また、コンロッド本体11の張り出し部20が有する破断起点形成用壁面21とキャップ12の側面13とにより、鈍角をなすV字溝状の破断起点部10aが形成されている(図4参照)。このため、鈍角をなすV字溝状の破断起点部10aを安定的な破断起点とすることができる。
また、鈍角をなすV字溝状の破断起点部10aは、鋭角をなすV字溝状の破断起点部に比べて、容易に形成することができる。
また、コンロッド本体11の張り出し部20が、破断起点形成用壁面21とロッド部4側に形成される側壁面22とによる角頂部により形成されている(図4参照)。このため、重量の増加を抑制しながらも、張り出し部20の最外端の突出量を大きく設定することができる。このことは、エンジンの運転中に加わる引っ張り荷重によるコンロッド本体11の変形の抑制に有効である。
また、コンロッド本体11の張り出し部20の側壁面22が、大端部2のロッド部4側の外周面2bに接線状をなす傾斜面24をもってロッド部4の側面4aと連続状をなしている(図4参照)。このため、コンロッド本体11の軸受孔2aの周辺部分の強度を向上することができる。
また、コンロッド本体11の張り出し部20の張り出し幅bと大端部2の軸受孔2aの半径aとの出代比(b/a)が、1.43〜1.80の範囲内に設定されている(図2及び図3参照)。このため、キャップ12に張り出し部を形成する場合(前記特許文献1参照。図20参照。)に比べて、エンジンの運転中に加わる引っ張り荷重によるコンロッド本体11の変形を抑制することができるとともに、張り出し部20の過剰な張り出しを回避することができる範囲内において、張り出し部20の張り出し幅bを設定することができる。
この点について詳述する。コンロッド本体11の張り出し部20の出代比(b/a)を段階的に変更した実施例1のものと、キャップ112の張り出し部120(前記特許文献1参照。図20参照。)の出代比(b/a)を段階的に変更した従来例のものとをそれぞれ用意して、引っ張り側であるコンロッド本体の変形量を測定した。その測定結果をまとめたところ、図6に示す測定結果が得られた。
図6において、横軸は出代比(b/a)であり、縦軸がコンロッド本体の変形量である。また、点■を含む特性線Aは実施例1の測定結果を示し、点●を含む特性線Bは従来例の測定結果を示している。
図6から明らかなように、実施例1の測定結果(特性線A参照。)は、従来例の測定結果(特性線B参照。)に比べて、出代比(b/a)が大きくなるにつれてコンロッド本体11の変形量が大幅に減少しており、コンロッド本体11の変形量が大幅に低減されることがわかる。
そして、実施例1の出代比(b/a)が1.43以上において、従来例のコンロッド本体11の変形量の最小値を超える。また、実施例1の出代比(b/a)が1.8でコンロッド本体11の変形量が最小値となり、1.8以上ではコンロッド本体11の変形量に減少する効果が見られないことがわかる。
したがって、出代比(b/a)を1.43〜1.80の範囲内に設定することにより、従来例(前記特許文献1参照。図20参照。)に比べて、エンジンの運転中に加わる引っ張り荷重によるコンロッド本体11の変形を抑制することができるとともに、張り出し部20の過剰な張り出しを回避することができる。
また、コンロッド本体11の張り出し部20が、該コンロッド本体11の全肉厚11tにわたって形成されている(図3参照)。このため、コンロッド本体11の全肉厚11tにわたって、コンロッド本体11の変形を抑制することができる。
また、コンロッド本体11の張り出し部20の張り出し量Xが、該コンロッド本体11の肉厚方向に関して一定である(図3参照)。このため、コンロッド本体11の肉厚方向に関して一定の張り出し量Xの張り出し部20によって、コンロッド本体11の変形を均等に抑制することができる。
[実施例2]
本発明の実施例2について説明する。なお、本実施例及び以降の実施例は、前記実施例1の一部に変更を加えたものであるので、同一部位に同一符号を付して重複する説明は省略し、変更部分について説明する。
本実施例は、図7に示すように、大端部2の破断分割面10が、該大端部2の軸受孔2aの中心2c及び小端部3の軸受孔3aの中心3cを通る中心線Lに直交する交線L2に対して、所定の傾斜角度θ3をもって傾斜されたコンロッド1である。本実施例の場合、傾斜角度θ3は、約30°に設定されている。この傾斜角度θ3は、約20°〜約60°の間に設定されるものである。
これにともない、左側の張り出し部20の破断起点形成用壁面21は、キャップ12の側面13に対して約120°の角度θ1aで形成されている。この角度θ1aは、90°〜180°の間に設定されるものである。
また、右側の張り出し部20の破断起点形成用壁面21は、キャップ12の側面13に対して約135°の角度θ1bで形成されている。この角度θ1bは、90°〜180°の間に設定されるものである。
そして、左側の張り出し部20の角頂部の角度θ2aは約90°に設定され、また、右側の張り出し部20の角度θ2bは約105°に設定されている。また、角度θ1bは、90°〜180°の間に設定される。この角度θ2a及び角度θ2bは、それぞれ約45°〜180°の間に設定されるものである。
また、コンロッド本体11の左側の張り出し部20の側壁面22は、大端部2の外周面2bに接線状をなす平面26をもって連続状をなしている。なお、平面26に連続する大端部2の外周面2bとロッド部4の側面4aとは、凹型曲面2dをもって連続状をなしている。
また、コンロッド本体11の右側の張り出し部20の側壁面22は、ロッド部4の側面4aと凹型曲面27をもって連続状をなしている。しかして、凹型曲面27は、キャップ12の側面13を含む面13Fに接線状をなしている。この場合も、右側の張り出し部20は、キャップ12の側面13を含む面13Fより外側方へ張り出すいわゆる突出する部分である。
また、コンロッド本体11の左右の両張り出し部20は、大端部2の軸受孔2aの中心2cを通りかつ前記破断分割面10に直交する基準面(符号、F2を付す。)を中心として非対称状に形成されている。
また、図8に示すように、コンロッド本体11の両張り出し部20を含む全幅11Wは、エンジンのシリンダブロック50のボア壁面52の内径すなわちボア径52dより所定量小さい寸法に設定されている。
本実施例のコンロッド1によっても、前記実施例1と同様の作用・効果を得ることができる。
さらに、大端部2の破断分割面10が、大端部2の軸受孔2aの中心2c及び小端部3の軸受孔3aの中心3cを通る中心線Lに直交する交線L2に対して傾斜している(図7参照)。これにより、大端部2の破断分割面10が大端部2の軸受孔2aの中心2c及び小端部3の軸受孔3aの中心3cを通る中心線Lに直交する場合(前記実施例1参照。)に比べて、左右の両張り出し部20を中心線L寄りに近付けることができる。このため、コンロッド本体11の両張り出し部20を含む全幅(中心線Lに直交する方向に関する全幅が相当する。)11Wを減少させたり、張り出し部20を大型化したりすることができる。
すなわち、基準面F2を基準とするコンロッド本体11の両張り出し部20を含む全幅を、前記実施例1における全幅11Wと同じとした場合、左右の両張り出し部20を中心線Lに近付けることができるので、その分、コンロッド本体11の全幅11Wを減少させることができる。このため、コンロッド本体11を、エンジンのシリンダブロック50のヘッド側からボア51内に容易に挿通させることができる(図8参照)。
また、前記中心線Lを基準とするコンロッド本体11の両張り出し部20を含む全幅11Wを、前記実施例1における全幅11Wと同じとした場合、中心線Lに対して基準面F2を傾斜させたことによる全幅11Wを減少分に対応する分だけ張り出し部20を大型化することができる。このため、エンジンの運転中に加わる引っ張り荷重によるコンロッド本体11の変形を良好に抑制することができる。このときも、コンロッド本体11の張り出し部20を含む全幅11Wが、エンジンのシリンダブロック50のボア径52dよりも小さくすることにより、コンロッド本体11をエンジンのシリンダブロック50のヘッド側からボア51内に挿通させることができる(図8参照)。
また、コンロッド本体11の両張り出し部20が、大端部2の軸受孔2aの中心2cを通りかつ破断分割面10に直交する基準面F2を中心として非対称状に形成されたコンロッド1を提供することができる(図7参照)。
また、コンロッド本体11の左側の張り出し部20の側壁面22が、大端部2の外周面2bに接線状をなす平面26をもって連続状をなしている。このため、コンロッド本体11の軸受孔2aの周辺部分の強度を向上することができる。
また、コンロッド本体11の右側の張り出し部20の側壁面22が、ロッド部4の側面4aと凹型曲面27をもって連続状をなしている。このため、コンロッド本体11の軸受孔2aの周辺部分の強度を向上することができる。
また、前記実施例1,2における張り出し部20の形状は、次の述べるように種々の変更例が考えられる。
[変更例1]
変更例1は、図9に示すように、前記実施例における張り出し部20の突出端部に、凸型曲面状の丸型頂部28を形成したものである。
[変更例2]
変更例2は、図10に示すように、前記実施例における張り出し部20の突出端部に、キャップ12の側面13を含む面13Fに平行をなす端面29を形成したものである。
[変更例3]
変更例3は、図11に示すように、前記変更例2の張り出し部20の上側隅角部に、角張部30を形成したものである。
[変更例4]
変更例4は、図12に示すように、前記変更例2の張り出し部20の下側隅角部に、角張部31を形成したものである。この場合、角張部31の下壁面31aとキャップ12の側面13とにより、V字溝状の破断起点部10aが形成されている。
[変更例5]
変更例5は、図13に示すように、前記変更例1の張り出し部20の破断起点形成用壁面21を凸型曲面の破断起点形成用壁面21Aに形成したものである。
[変更例6]
変更例6は、図14に示すように、前記変更例1のコンロッド本体11に、張り出し部20とキャップ12の側面13との間においてキャップ12の側面13と同一面をなす側壁面32を形成したものである。この場合、コンロッド本体11の側壁面32とキャップ12の側面13との間において、V字溝、U字溝等の破断起点溝38を付加するとよい。
[変更例7]
変更例7は、図15に示すように、前記変更例1のコンロッド本体11の張り出し部20の最外端20aを含む先端縁33を凸型曲面状に形成したものである。これにより、張り出し部20が、コンロッド本体11の肉厚方向(図15において上下方向)に関して中央部を大きくかつ両端部で小さくする張り出し量Xをもって形成されている。これとともに、張り出し部20の張り出し量Xが、該コンロッド本体11の肉厚方向の中央部から両端に向って漸減されている。
変更例7のコンロッド1によると、コンロッド本体11の張り出し部20の張り出し量Xが、該コンロッド本体11の肉厚方向に関して中央部を大きくかつ両端部で小さくする張り出し量Xをもって形成されているため、例えば、エンジンのシリンダブロック50のヘッド側からコンロッド本体11をボア51内に挿通させる際のボアのボア壁面52に対する張り出し部20の干渉を防止あるいは低減することができる。
また、コンロッド本体11の張り出し部20の張り出し量Xが、該コンロッド本体11の肉厚方向の中央部から両端に向って漸減している。このため、張り出し部20の外形形状が単純化されるので、該張り出し部20を容易に形成することができる。
[変更例8]
変更例8は、図16に示すように、前記変更例1のコンロッド本体11の張り出し部20の最外端20aを含む先端縁34を、斜面34a,34bを有する三角状に形成したものである。本変更例によっても、前記変更例7と同様の作用・効果を得ることができる。
[変更例9]
変更例9は、図17に示すように、前記変更例1のコンロッド本体11の張り出し部20の先端側の両隅角部に、面取り状に切除した斜面35を形成したものである。本変更例によっても、前記変更例7と同様の作用・効果を得ることができる。
[変更例10]
変更例10は、図18に示すように、前記実施例1のコンロッド本体11の張り出し部20の先端側の両隅角部に、四角形状に切除した凹型段部36を形成したものである。本変更例によっても、コンロッド本体11の張り出し部20の張り出し量Xが、該コンロッド本体11の肉厚方向に関して中央部を大きくかつ両端部で小さくする張り出し量Xをもって形成されているため、例えば、エンジンのシリンダブロック50のヘッド側からコンロッド本体11をボア51内に挿通させる際のボアのボア壁面52に対する張り出し部20の干渉を防止あるいは低減することができる。
[変更例11]
変更例11は、図19に示すように、前記実施例1のコンロッド本体11の張り出し部20を、該コンロッド本体11の側面部における中央部分にのみ形成したものである。
なお、図示は省略するが、張り出し部20は、コンロッド本体11の側面部における両端部のみに形成したり、いずれか一端部に形成したりすることができる。また、張り出し部20の形状も適宜変更することができる。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本発明の張り出し部20は、コンロッド本体11の両側面部のうちで少なくとも一方の側面部に設けられていればよい。
また、図7に示すように、破断分割面が斜めになっているコンロッドの場合、傾いている側すなわちロッド部に近い側にのみ張り出し部を設けても良い。このように、ロッド部に近い側に設ける方が張り出し部による変形抑制の効果が大きい。
本発明の実施例1にかかるコンロッドを示す正面図である。 破断分割前のコンロッド(コンロッド粗材)を示す正面図である。 図2のIII−III線矢視断面図である。 コンロッドの要部を示す説明図である。 コンロッドの破断分割にかかる説明図である。 張り出し部の出代比とコンロッド本体の引っ張り側の変形量との関係を示す特性線図である。 本発明の実施例2にかかるコンロッドを示す正面図である。 エンジンのシリンダブロックのボア壁面とコンロッド本体との関係を示す説明図である。 張り出し部の変更例1を示す部分正面図である。 張り出し部の変更例2を示す部分正面図である。 張り出し部の変更例3を示す部分正面図である。 張り出し部の変更例4を示す部分正面図である。 張り出し部の変更例5を示す部分正面図である。 張り出し部の変更例6を示す部分正面図である。 張り出し部の変更例7を示す部分断面図である。 張り出し部の変更例8を示す部分断面図である。 張り出し部の変更例9を示す部分断面図である。 張り出し部の変更例10を示す部分断面図である。 張り出し部の変更例11を示す部分断面図である。 従来の技術にかかるコンロッドを示す正断面図である。 従来の技術にかかる別例のコンロッドを示す正面図である。
符号の説明
1 コンロッド
2 大端部
2a 軸受孔
2b 外周面
3 小端部
3a 軸受孔
4 ロッド部
4a 側面
6 クランクピン
8 ピストンピン
10 破断分割面
10a 破断起点部
11 コンロッド本体
12 キャップ
13 側面
18 ボルト
20 張り出し部
21 破断起点形成用壁面
22 側壁面
F1 基準面
F2 基準面
L 中心線

Claims (14)

  1. クランクシャフトのクランクピンを回転可能に支持する軸受孔を有する大端部と、
    ピストンピンを回転可能に支持する軸受孔を有する小端部と、
    前記大端部と前記小端部とを連結するロッド部と
    を備え、
    前記大端部の両側面にわたる所定の破断分割面に沿ってコンロッド本体とキャップとに破断分割され、
    前記コンロッド本体と前記キャップとが、前記破断分割面で合わせた状態でボルトにより締結される
    コンロッドであって、
    前記大端部の両側面のうちで少なくとも一方の側面における前記コンロッド本体の側面部には、前記キャップの側面に比べて外側方へ張り出す張り出し部が形成されていることを特徴とするコンロッド。
  2. 請求項1に記載のコンロッドであって、
    前記大端部の破断分割面が、該大端部の軸受孔の中心及び前記小端部の軸受孔の中心を通る中心線に直交する交線に対して傾斜していることを特徴とするコンロッド。
  3. 請求項1又は2に記載のコンロッドであって、
    前記コンロッド本体の張り出し部が、前記大端部の軸受孔の中心を通りかつ前記破断分割面に直交する基準面を中心として線対称状に形成されていることを特徴とするコンロッド。
  4. 請求項1又は2に記載のコンロッドであって、
    前記コンロッド本体の張り出し部が、前記大端部の軸受孔の中心を通りかつ前記破断分割面に直交する基準面を中心として非対称状に形成されていることを特徴とするコンロッド。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載のコンロッドであって、
    前記コンロッド本体の張り出し部を含む全幅が、エンジンのシリンダブロックのボア径より小さいことを特徴とするコンロッド。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のコンロッドであって、
    前記キャップの側面が、前記破断分割面に直交しかつ前記ボルトの軸線に平行する平面により形成され、
    前記コンロッド本体の張り出し部が、前記キャップの側面との協働により前記破断分割面の破断起点部を形成する破断起点形成用壁面を有していることを特徴とするコンロッド。
  7. 請求項6に記載のコンロッドであって、
    前記コンロッド本体の張り出し部が有する破断起点形成用壁面と前記キャップの側面とにより、鈍角をなすV字溝状の破断起点部が形成されていることを特徴とするコンロッド。
  8. 請求項6又は7に記載のコンロッドであって、
    前記コンロッド本体の張り出し部が、前記破断起点形成用壁面とロッド部側に形成される側壁面とによる角頂部により形成されていることを特徴とするコンロッド。
  9. 請求項8に記載のコンロッドであって、
    前記コンロッド本体の張り出し部の側壁面が、前記大端部のロッド部側の外周面及び前記ロッド部の側面の少なくとも1つの面と連続状をなしていることを特徴とするコンロッド。
  10. 請求項1〜9のいずれか1つに記載のコンロッドであって、
    前記大端部の軸受孔の半径をaとし、
    前記大端部の軸受孔の中心を通りかつ前記破断分割面に直交する基準面と、その基準面に平行しかつ前記コンロッド本体の張り出し部の最外端を通る直線との間の張り出し幅をbとしたとき、
    前記張り出し部の張り出し幅bと前記大端部の軸受孔の半径aとの比(b/a)が、1.43〜1.80の範囲内に設定されていることを特徴とするコンロッド。
  11. 請求項1〜10のいずれか1つに記載のコンロッドであって、
    前記コンロッド本体の張り出し部が、該コンロッド本体の全肉厚にわたって形成されていることを特徴とするコンロッド。
  12. 請求項1〜11のいずれか1つに記載のコンロッドであって、
    前記コンロッド本体の張り出し部が、該コンロッド本体の肉厚方向に関して一定の張り出し量をもって形成されていることを特徴とするコンロッド。
  13. 請求項1〜11のいずれか1つに記載のコンロッドであって、
    前記コンロッド本体の張り出し部が、該コンロッド本体の肉厚方向に関して中央部を大きくかつ両端部で小さくする張り出し量をもって形成されていることを特徴とするコンロッド。
  14. 請求項13に記載のコンロッドであって、
    前記コンロッド本体の張り出し部の張り出し量が、該コンロッド本体の肉厚方向の中央部から両端に向って漸減していることを特徴とするコンロッド。

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