JP2006124643A - エポキシ樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物および半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 硬化性、流動性および保存性が良好なエポキシ樹脂組成物ならびに耐半田クラック性や耐湿信頼性に優れる半導体装置を提供する。
【解決手段】 1分子内にエポキシ基を2個以上有する化合物(A)と、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(B)と、エポキシ樹脂の硬化反応を促進し得るカチオン部と、前記硬化反応を促進する活性を抑制するシリケートアニオン部を有する潜伏性触媒(C)と、脂環、芳香環または複素環構造を構成する2個以上の隣接する炭素原子にそれぞれ水酸基が結合した化合物(D)と、を含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物のより達成される。無機充填材を含むエポキシ樹脂組成物の硬化物により電子部品を封止してなることを特徴とする半導体装置。

Description

本発明は、エポキシ樹脂組成物および半導体装置に関するものである。
IC、LSI等の半導体素子を封止して半導体装置を得る方法としては、エポキシ樹脂組成物のトランスファー成形が低コスト、大量生産に適しているという点で広く用いられている。また、エポキシ樹脂や、硬化剤であるフェノール樹脂の改良により、半導体装置の特性、信頼性の向上が図られている。
しかしながら、昨今の電子機器の小型化、軽量化、高性能化の市場動向において、半導体の高集積化も年々進んでおり、また、半導体装置の表面実装化も促進されている。これに伴い、半導体素子の封止に用いられるエポキシ樹脂組成物への要求は、益々厳しいものとなってきている。このため、従来からのエポキシ樹脂組成物では、解決できない(対応できない)問題も生じている。
近年、半導体素子の封止に用いられる材料には、生産効率の向上を目的とした速硬化性の向上と、半導体を封止した際の、耐熱性や信頼性の向上のため、無機質の充填材を高充填しても損なわれることのない高流動性が求められるようになってきている。
電気・電子材料分野向けのエポキシ樹脂組成物には、硬化時における樹脂の硬化反応を促進する目的で、速硬化性に優れる第三ホスフィンとキノン類との付加反応物が硬化促進剤として添加される(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、かかる硬化促進剤は、硬化促進効果を示す温度領域が比較的低温にまで及ぶ。このため、硬化反応の初期において、その反応がわずかずつであるが促進してしまい、この反応が原因となって、樹脂組成物が高分子量化する。かかる高分子量化は、樹脂粘度の向上を引き起こし、結果として、信頼性向上のために充填材を高充填した樹脂組成物においては、流動性の不足により成型不良などの問題を引き起こす。
また、流動性を向上させるべく、硬化性を抑制する成分を用いて、反応性の基質を保護する試みも、さまざまなものが取り組まれてきた。例えば、硬化促進剤の活性点をイオン対により保護することで、潜伏性を発現する研究がなされており、種々の有機酸とホスホニウムイオンとの塩構造を有する潜伏性触媒が知られている(例えば、特許文献2〜3参照。)。しかし、このような通常の塩類では、硬化反応の初期から終期まで、常に抑制成分が存在するために、流動性を得ることができる反面、硬化性は十分に得られない、両立ができないものであった。
特開平10−25335号公報(第2頁) 特開2001−98053号公報(第5頁) 米国特許第4171420号明細書(第2−4頁)
本発明の目的は、硬化性、流動性および保存性が良好なエポキシ樹脂組成物ならびに耐半田クラック性や耐湿信頼性に優れる半導体装置を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(10)の本発明により達成される。
(1) 1分子内にエポキシ基を2個以上有する化合物(A)と、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(B)と、エポキシ樹脂の硬化反応を促進し得るカチオン部と、前記硬化反応を促進する活性を抑制するシリケートアニオン部を有する潜伏性触媒(C)と、脂環構造、芳香環構造または複素環構造を構成する2個以上の隣接する炭素原子にそれぞれ水酸基が結合した化合物(D)と、を含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
(2) 前記潜伏性触媒(C)のカチオン部は窒素カチオンまたは燐カチオンを含むものである上記(1)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(3) 前記潜伏性触媒(C)は、下記一般式(1)で表されるものである上記(2)に記載のエポキシ樹脂組成物。
[式中、Aは窒素原子または燐原子を表す。式中、R、R、RおよびRは、それぞれ、置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基、あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。式中Xは、置換基YおよびYと結合する有機基である。式中Xは、置換基YおよびYと結合する有機基である。YおよびYはプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の置換基Y、およびYが珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。YおよびYはプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の置換基YおよびYが珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。X、およびXは互いに同一でも異なっていてもよく、Y、Y、Y、およびYは互いに同一であっても異なっていてもよい。Zは置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基、あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を表す。]
(4) 前記潜伏性触媒(C)は、一般式(1)におけるR、R、RおよびRの少なくとも1つが置換もしくは無置換の芳香環を有する有機基である上記(3)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(5) 前記潜伏性触媒(C)は、下記一般式(2)で表されるものである上記(4)に記載のエポキシ樹脂組成物。
[式中、R、RおよびRは、それぞれ、置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基、あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。Arは置換もしくは無置換の芳香族基を表す。式中Xは、置換基YおよびYと結合する有機基である。式中Xは、置換基YおよびYと結合する有機基である。YおよびYはプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の置換基Y、およびYが珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。YおよびYはプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の置換基YおよびYが珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。X、およびXは互いに同一でも異なっていてもよく、Y、Y、Y、およびYは互いに同一であっても異なっていてもよい。Zは置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基、あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を表す。]
(6) 前記潜伏性触媒(C)は、下記一般式(3)で表されるものである上記(5)に記載のエポキシ樹脂組成物。
[式中、R、RおよびR10は、それぞれ、水素原子、メチル基、メトキシ基および水酸基から選択される1種を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。式中Xは、置換基YおよびY10と結合する有機基である。YおよびY10はプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、それらは互いに同一であっても異なっていてもよく、同一分子内の置換基Y、およびY10が珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。Zは置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基、あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を表す。]
(7) 無機充填材を含む上記(6)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(8) 前記無機充填材の含有量は、前記1分子内にエポキシ基を2個以上有する化合物と、前記1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物との合計量100重量部あたり、200〜2400重量部である上記(7)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(9) 上記(8)に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物により電子部品を封止してなることを特徴とする半導体装置。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、硬化性、保存性、流動性、密着性に優れる。
また、本発明の半導体装置は、高温に曝された場合であっても、クラックや剥離等の欠陥が生じ難く、また、吸湿に伴う経時劣化も発生し難い。
以下、本発明のエポキシ樹脂組成物および半導体装置の好適実施形態について説明する。
[本発明のエポキシ樹脂組成物]
本発明のエポキシ樹脂組成物は、1分子内にエポキシ基を2個以上有する化合物(A)と、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(B)と、エポキシ樹脂の硬化反応を促進し得るカチオン部と、前記硬化反応を促進する活性を抑制するシリケートアニオン部を有する潜伏性触媒(C)と、脂環構造、芳香環構造または複素環構造を構成する2個以上の隣接する炭素原子にそれぞれ水酸基が結合した化合物(D)と、任意に、無機充填材(E)と、を含むものである。かかるエポキシ樹脂組成物は、硬化性、流動性および保存性に優れたものである。
以下、本発明のエポキシ樹脂組成物に用いる各成分について、順次説明する。
[1分子内にエポキシ基を2個以上有する化合物(A)]
本発明に用いる1分子内にエポキシ基を2個以上有する化合物(A)としては、1分子内にエポキシ基を2個以上有するものであれば、何ら制限はない。
前記化合物(A)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂および臭素化ビスフェノール型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂など;、さらには、フェノール類やフェノール樹脂やナフトール類などの水酸基にエピクロロヒドリンを反応させて製造するエポキシ化合物、オレフィンを過酸により酸化させエポキシ化したエポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂およびグリシジルアミン型エポキシ樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
[1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(B)]
本発明に用いる1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(B)は、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するものであり、前記化合物(A)の硬化剤として作用(機能)するものである。
前記化合物(B)としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂、トリスフェノール樹脂、キシリレン変性ノボラック樹脂、テルペン変性ノボラック樹脂およびジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
[潜伏性触媒(C)]
本発明に用いる潜伏性触媒は、エポキシ樹脂の硬化反応を促進し得るカチオン部と、該カチオン部における硬化反応を促進する活性を抑制する効果のあるシリケートアニオン部とを有するものであり、所望の反応温度、例えば、エポキシ樹脂組成物の成形温度、よりも低温領域で前記シリケートアニオンは解離することがなく、前記カチオン部における硬化反応の促進を抑制させることが可能となるものである。
本発明に用いる潜伏性触媒において、極めて求核性の低いシリケートアニオン構造は、前記低温領域では容易に硬化反応を開始、促進しないため、流動性や保存安定性に優れた特性を同時に付与することができる。従来技術である第三ホスフィンとp−ベンゾキノンとの付加物や通常のオニウムフェノキシド塩のように、オニウムカチオンとフェノキシドアニオンの分子内塩または分子外塩では、フェノキシドアニオンのより高い求核性により、硬化促進反応がより起きやすく、流動性はより低いものとなる。
また、極めて求核性の低いシリケートアニオン構造は、硬化反応の途中で、例えば、加熱により、該構造中のキレート結合を切断して解離し、シリケート部位は樹脂中に取り込まれて、カチオン部の硬化促進活性を抑制する機能を失い、遊離したカチオン部が硬化反応を促進するため、優れた流動性と硬化性を同時に付与する。従来技術である通常のオニウムボレート塩のように、オニウムカチオンとボレートアニオンの分子内塩または分子外塩では、極めて低い求核性を有するボレートアニオンが、硬化過程において存在し続け、硬化性が抑制される。
本発明に用いる潜伏性触媒の構造(形態)としては、アニオン部とカチオン部が、1:1の比率でイオン結合を形成した単純塩の他に、余剰なアニオン部またはカチオン部が配位することにより形成される錯体、錯塩や、分子化合物などの非共有性結合で形成された公知の化合物なども、エポキシ樹脂の硬化反応を促進し得るカチオン部と前記硬化反応を促進する活性を抑制するアニオン部から構成されるものであれば、何ら問題はない。
本発明に用いる潜伏性触媒において、前記カチオン部としては、例えば、窒素原子、燐原子、硫黄原子またはヨウ素原子などを含むものが挙げられ、反応活性の点から、窒素原子または燐原子を含むものが好ましい。これらのカチオン部としては、エポキシ樹脂の硬化促進剤として用いられる、ホスフィン、第三級アミンおよびオニウム塩などを用いることができるが、これらの中でも、オニウム塩であることが好ましい。
本発明の潜伏性触媒において、好ましいカチオン部として窒素原子または燐原子を含むオニウム塩と、シリケートアニオンとからなるオニウムシリケートとしては、前記一般式(1)で表されるものを挙げることができる。例えば、スルホニウムシリケート、アンモニウムシリケート、ピリジニウムシリケート、ホスホニウムシリケート、ヨードニウムシリケートおよびセレニウムシリケートが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ここで、前記一般式(1)において、原子Aは燐原子または窒素原子であり、原子Aに結合する置換基R、R、RおよびRは、それぞれ、置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基、あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を示し、これらは、互いに同一でも異なっていてもよい。
これらの置換基R〜Rとしては、例えば、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、ヒドロキシフェニル基、ナフチル基、ヒドロキシナフチル基、ベンジル基、メチル基、エチル基、n−ブチル基、n−オクチル基およびシクロヘキシル基等が挙げられ、反応活性や安定性の点から、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、ヒドロキシフェニル基、ヒドロキシナフチル基などの置換もしくは無置換の芳香族基がより好ましい。
また、前記一般式(1)において、置換基Xは、置換基YおよびYと結合する有機基である。同様に、置換基Xは、置換基YおよびYと結合する有機基である。置換基YおよびYはプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、それらは互いに同一であっても異なっていてもよく、同一分子内の置換基Y、およびYが珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。同様に置換基Y、およびYはプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の置換基YおよびYが珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。置換基X、およびXは互いに同一でも異なっていてもよく、置換基Y、Y、Y、およびYは互いに同一であっても異なっていてもよい。
このような一般式(1)中のY、およびYで示される基は、2価以上のプロトン供与体が、プロトンを2個放出してなる基で構成されるものであり、2価以上のプロトン供与体としては、例えば、カテコール、ピロガロール、1,2−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,2’−ビフェノール、2,2’−ビナフトール、サリチル酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、クロラニル酸、タンニン酸、2−ヒドロキシベンジルアルコール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,2−プロパンジオールおよびグリセリン等を挙げられるが、これらの中でも、カテコール、1,2−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレンが、保存安定性や耐湿信頼性の面から、より好ましい。
また、一般式(1)中のZは、置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を表し、これらの具体的な例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基およびオクチル基等の脂肪族炭化水素基や、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基およびビフェニル基等の芳香族炭化水素基、グリシジルオキシプロピル基、メルカプトプロピル基、アミノプロピル基およびビニル基等の反応性置換基などが挙げられるが、これらの中でも、メチル基、フェニル基、ナフチル基およびビフェニル基が熱安定性の面から、より好ましい。
このようなオニウムシリケート、すなわち、本発明に用いる好ましい潜伏性触媒は、従来の硬化促進剤と比較し、硬化促進剤としての特性、特に硬化性、流動性および保存性が極めて優れるものである。
また、これらのオニウムシリケートのうち、より好ましい潜伏性触媒としては、前記一般式(2)で表される、ホスホニウムカチオンを有するものを挙げることができる。
ここで、前記一般式(2)において、燐原子に結合する置換基R、R、およびRは、それぞれ、置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を示し、これらは、互いに同一でも異なっていてもよい。
これらの置換基R〜Rとしては、例えば、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、ヒドロキシフェニル基、ナフチル基、ヒドロキシナフチル基、ベンジル基、メチル基、エチル基、n−ブチル基、n−オクチル基およびシクロヘキシル基等が挙げられ、反応活性や安定性の点から、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、ヒドロキシフェニル基およびヒドロキシナフチル基などの置換もしくは無置換の芳香族基がより好ましい。
また、前記一般式(2)において、置換基Arは、置換もしくは無置換の芳香族基を示す。置換基Arとしては、例えば、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、ヒドロキシフェニル基、ナフチル基およびヒドロキシナフチル基等が挙げられ、反応活性や安定性の点から、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、ヒドロキシフェニル基およびヒドロキシナフチル基などの置換もしくは無置換の芳香族基がより好ましい。
また、前記一般式(2)において、置換基Xは、置換基YおよびYと結合する有機基である。同様に、置換基Xは、置換基YおよびYと結合する有機基である。置換基YおよびYはプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の置換基Y、およびYが珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。同様に置換基Y、およびYはプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の置換基YおよびYが珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。置換基X、およびXは互いに同一でも異なっていてもよく、置換基Y、Y、Y、およびYは互いに同一であっても異なっていてもよい。
このような一般式(2)中のY、およびYで示される基は、2価以上のプロトン供与体が、プロトンを2個放出してなる基で構成されるものであり、2価以上のプロトン供与体としては、例えば、カテコール、ピロガロール、1,2−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,2’−ビフェノール、2,2’−ビナフトール、サリチル酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、クロラニル酸、タンニン酸、2−ヒドロキシベンジルアルコール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,2−プロパンジオールおよびグリセリン等を挙げられるが、これらの中でも、カテコール、1,2−ジヒドロキシナフタレンおよび2,3−ジヒドロキシナフタレンが、保存安定性や耐湿信頼性の面から、より好ましい。
また、一般式(2)中のZは、置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を表し、これらの具体的な例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基およびオクチル基等の脂肪族炭化水素基や、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基およびビフェニル基等の芳香族炭化水素基、グリシジルオキシプロピル基、メルカプトプロピル基、アミノプロピル基およびビニル基等の反応性置換基などが挙げられるが、これらの中でも、メチル基、フェニル基、ナフチル基およびビフェニル基が熱安定性の面から、より好ましい。
また、これらのオニウムシリケートのうち、さらにより好ましい潜伏性触媒としては、前記一般式(3)で表される、燐原子に結合する有機基が、置換もしくは無置換のフェニル基であるホスホニウムカチオンを有するものを挙げることができる。
ここで、前記一般式(3)において、フェニル基上の置換基R、R、およびR10は、それぞれ、水素原子、メチル基、メトキシ基、および水酸基から選択される1種を示し、これらは、互いに同一でも異なっていてもよい。
また、前記一般式(3)において、置換基Xは、置換基YおよびY10と結合する有機基である。置換基YおよびY10はプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、それらは互いに同一であっても異なっていてもよく、同一分子内の置換基Y、およびY10が珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。
このような一般式(3)中のY10で示される基は、2価以上のプロトン供与体が、プロトンを2個放出してなる基で構成されるものであり、2価以上のプロトン供与体としては、例えば、カテコール、ピロガロール、1,2−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,2’−ビフェノール、2,2’−ビナフトール、サリチル酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、クロラニル酸、タンニン酸、2−ヒドロキシベンジルアルコール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,2−プロパンジオールおよびグリセリン等を挙げられるが、これらの中でも、カテコール、1,2−ジヒドロキシナフタレンおよび2,3−ジヒドロキシナフタレンが、保存安定性や耐湿信頼性の面から、より好ましい。
また、一般式(3)中のZは、置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基、置換もしくは無置換の脂肪族基を表し、これらの具体的な例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基およびオクチル基等の脂肪族炭化水素基や、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基およびビフェニル基等の芳香族炭化水素基、グリシジルオキシプロピル基、メルカプトプロピル基、アミノプロピル基およびビニル基等の反応性置換基などが挙げられるが、これらの中でも、メチル基、フェニル基、ナフチル基およびビフェニル基が熱安定性の面から、より好ましい。
このような、一般式(3)で示されるホスホニウムシリケートは、キレートを構成する2つのプロトン供与性置換基が同一であるため、特に合成においてその合成簡便度が優れるという特徴を有するため、好ましい。
ここで、本発明に用いる潜伏性触媒の内、オニウムシリケートとして、前記一般式(1)で表される潜伏性触媒の合成方法について説明するが、これらに何ら限定されるものではない。
本発明に用いる該潜伏性触媒の合成方法としては、例えば、オニウムハライド化合物と、シリケートのアルカリ金属塩とを接触させる合成ルートによる方法を挙げることがでる。前記シリケートのアルカリ金属塩は、トリアルコキシシラン類および珪素原子とキレート結合を形成可能な前記プロトン供与体を、水酸化ナトリウム等のアルカリ水酸化物で中和して得ることができるものである。これらの合成工程は、下記反応式のように表される。かかる合成法により、容易かつ高収率で合成することが可能である。
ここで、前記トリアルコキシシラン類としては、例えば、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシランおよびヘキシルトリエトキシシラン等が挙げられる。
前記オニウムハライド化合物としては、置換を有していても良い芳香環または複素環を有する有機基あるいは脂肪族基を有するオニウムハライド化合物が挙げられ、例えば、置換基を有していても良いトリフェニルスルホニウムブロミド、メチルトリオクチルアンモニウムブロミド、テトラフェニルアンモニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムブロミド、トリフェニル(2−ヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロミド、トリフェニル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロミド、トリフェニル(6−ヒドロキシ−2−ナフタレン)ホスホニウムブロミド、トリス(4−メチルフェニル)(2−ヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロミドおよびトリス(4−メトキシフェニル)(2−ヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロミドなどが挙げられる。
[式中、Aは、燐原子または窒素原子を表す。Rは、置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を表す。Xは1価の陰イオンを表す。R’は脂肪族基を表し、YおよびZはプロトン供与性置換基がプロトンを1個放出してなる基を表す。R’’はプロトン供与性置換基であるYHおよびZHと結合する有機基を表す。R’’’は置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基または脂肪族基を表す。]
上記の反応では、オニウムハライド化合物の溶液を、トリアルコキシシラン類とプロトン供与体の溶液とを水酸化ナトリウム等のアルカリで中和して生成するシリケートの溶液中に、室温で滴下することにより、オニウムシリケートを容易に得ることができる。
ここで用いる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノールおよびプロパノール等のアルコール系溶媒が好ましく、収率を向上させる目的で、適宜、水等の再沈殿溶媒と混合させることもできる。
[化合物(D)]
本発明に用いる脂環構造、芳香環構造または複素環構造を構成する2個以上の隣接する炭素原子にそれぞれ水酸基が結合した化合物(D)(以下化合物Dと称する)は、かかる潜伏性触媒による硬化反応の促進を抑制させることができる。従って、所望の反応温度よりも低温領域での反応を抑えることができ、より優れた流動性および保存安定性を付与することができる。
また、本発明に用いる脂環構造、芳香環構造または複素環構造を構成する2個以上の隣接する炭素原子にそれぞれ水酸基が結合した化合物(D)(以下化合物Dと称する)は、水酸基以外の置換基を有していてもよい。単環式化合物の具体例としては、1,2−シクロヘキサンジオール、カテコール、ピロガロール、没食子酸、没食子酸エステルまたはこれらの誘導体が挙げられ、多環式化合物の具体例として、例えば、1,2−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,2’−ビフェノール、2,2’−ビナフトール、サリチル酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、クロラニル酸、タンニン酸およびこれらの誘導体が挙げられる。そのうち流動性と硬化性の制御のしやすさから、芳香環を構成する2個の隣接する炭素原子にそれぞれ水酸基が結合し化合物が好ましい。また、熱安定性を考慮した場合、母核は低揮発性で安定性の高いナフタレン環である化合物とすることがより好ましい。この場合、化合物(D)を、具体的には、例えば、2,3−ジヒドロキシナフタレンおよびその誘導体等のナフタレン環を有する化合物とすることができる。これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
[無機充填材(E)]
無機充填材(E)としては、得られる半導体装置の耐半田性向上を目的として、エポキシ樹脂組成物中に配合(混合)されるものであり、その種類については、特に制限はなく、一般に封止材料に用いられているものを使用することができる。
この無機充填材(E)としては、例えば、溶融破砕シリカ、溶融シリカ、結晶シリカ、2次凝集シリカ、アルミナ、チタンホワイト、水酸化アルミニウム、タルク、クレーおよびガラス繊維等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物において、前記1分子内にエポキシ基を2個以上有する化合物(A)と、前記1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(B)との配合比率も、特に限定されないが、前記化合物(A)のエポキシ基1モルに対し、前記化合物(B)のフェノール性水酸基が0.5〜2モル程度となるように用いるのが好ましく、0.7〜1.5モル程度となるように用いるのが、より好ましい。これにより、エポキシ樹脂組成物の諸特性のバランスを好適なものに維持しつつ、諸特性が、より向上する。
また、潜伏性触媒(C)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、樹脂成分に対して0.01〜10重量%程度であるのが好ましく、0.1〜5重量%程度であるのが、より好ましい。これにより、エポキシ樹脂組成物の硬化性、流動性、保存性、および硬化物特性がバランスよく発現する。
また、化合物(D)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、樹脂成分に対して0.01重量%以上10重量%程度であるのが好ましく、0.1重量%以上5重量%程度であるのがより好ましい。下限値未満だと期待するような粘度特性および流動特性が得られない。上限値を越えるとエポキシ樹脂組成物の硬化が阻害され、また硬化物の物性が劣り、半導体封止樹脂としての性能が低下する。
また、無機充填材(E)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、前記化合物(A)と前記化合物(B)との合計量100重量部あたり、200〜2400重量部程度であるのが好ましく、400〜1400重量部程度であるのが、より好ましい。無機充填材(E)の含有量が前記下限値未満の場合、無機充填材(E)による補強効果が充分に発現しないおそれがあり、一方、無機充填材(E)の含有量が前記上限値を超えた場合、エポキシ樹脂組成物の流動性が低下し、エポキシ樹脂組成物の成形時(例えば半導体装置の製造時等)に、充填不良等が生じるおそれがある。
なお、無機充填材(E)の含有量(配合量)が、前記化合物(A)と前記化合物(B)との合計量100重量部あたり、400〜1400重量部であれば、エポキシ樹脂組成物の硬化物の吸湿率が低くなり、半田クラックの発生を防止することができる。かかるエポキシ樹脂組成物は、加熱溶融時の流動性も良好であるため、半導体装置内部の金線変形を引き起こすことが好適に防止される。
また、無機充填材(E)の含有量(配合量)は、前記化合物(A)、前記化合物(B)や無機充填材(E)自体の比重を、それぞれ考慮し、重量部を体積%に換算して取り扱うようにしてもよい。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物中には、前記(A)〜(E)の化合物(成分)の他に、必要に応じて、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のカップリング剤、カーボンブラック等の着色剤、臭素化エポキシ樹脂、酸化アンチモン、リン化合物等の難燃剤、シリコーンオイル、シリコーンゴム等の低応力成分、天然ワックス、合成ワックス、高級脂肪酸またはその金属塩類、パラフィン等の離型剤、酸化防止剤等の各種添加剤を配合(混合)するようにしてもよい。
また、本発明において硬化促進剤として機能する潜伏性触媒(C)の特性を損なわない範囲で、エポキシ樹脂組成物中には、例えば、トリフェニルホスフィン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセン、2−メチルイミダゾール等の他の公知の触媒を配合(混合)するようにしても、何ら問題はない。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、前記(A)〜(D)の化合物(成分)と、任意に(E)成分、および、必要に応じて、その他の添加剤等を、ミキサーを用いて常温混合し、熱ロール、加熱ニーダー等を用いて加熱混練し、冷却、粉砕することにより得られる。
また、予め、潜伏性触媒(C)と化合物(D)を溶融混合した後、前記(A)、(B)、(E)、その他の添加剤等と混合しても何ら問題はない。
得られたエポキシ樹脂組成物をモールド樹脂として用いて、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の成形方法で硬化成形することにより、半導体素子等の電子部品を封止する。これにより、本発明の半導体装置が得られる。
本発明の半導体装置の形態としては、特に限定されないが、例えば、SIP(Single Inline Package)、HSIP(SIP with Heatsink)、ZIP(Zig-zag Inline Package)、DIP(Dual Inline Package)、SDIP(Shrink Dual Inline Package)、SOP(Small Outline Package)、SSOP(Shrink Small Outline Package)、TSOP(Thin Small Outline Package)、SOJ(Small Outline J-leaded Package)、QFP(Quad Flat Package)、QFP(FP)(QFP Fine Pitch)、TQFP(Thin Quad Flat Package)、QFJ(PLCC)(Quad Flat J-leaded Package)、BGA(Ball Grid Array)等が挙げられる。
このようにして得られた本発明の半導体装置は、耐半田クラック性および耐湿信頼性に優れる。
また、本実施形態では、本発明のエポキシ樹脂組成物を、半導体装置の封止材料として用いる場合について説明したが、本発明のエポキシ樹脂組成物の用途としては、これに限定されるものではない。また、エポキシ樹脂組成物の用途等に応じて、本発明のエポキシ樹脂組成物では、無機充填材の混合(配合)を省略することもできる。
以上、本発明の潜伏性触媒、エポキシ樹脂組成物および半導体装置の好適実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
まず、潜伏性触媒として使用する化合物C1〜C7およびトリフェニルホスフィンを用意した。
(化合物C1の合成)
冷却管および撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:200mL)に、フェニルトリメトキシシラン7.92g(0.040mol)、カテコール8.81g(0.080mol)、予め水酸化ナトリウム1.60g(0.04mol)を10mLのメタノールに溶解した水酸化ナトリウム溶液、およびメタノール50mLを仕込み攪拌し均一に溶解させた。トリフェニルスルホニウムブロミド13.7g(0.040mol)を予め50mLのメタノールで溶解した溶液を、フラスコ内に徐々に滴下すると結晶が析出した。析出した結晶を濾過、水洗、真空乾燥し、淡白茶色結晶19.2gを得た。
この化合物をC1とした。化合物C1を、H−NMR、マススペクトル、元素分析で分析した結果、下記式(5)で表される目的のスルホニウムシリケートであることが確認された。得られた化合物C1の収率は、82%であった。
(化合物C2の合成)
冷却管および撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:200mL)に、フェニルトリメトキシシラン7.92g(0.040mol)、カテコール8.81g(0.080mol)、予め水酸化ナトリウム1.60g(0.040mol)を10mLのメタノールに溶解した水酸化ナトリウム溶液、およびメタノール50mLを仕込み攪拌し均一に溶解させた。トリメチルフェニルアンモニウムブロミド8.65g(0.040mol)を予め25mLのメタノールで溶解した溶液を、フラスコ内に徐々に滴下すると結晶が析出した。析出した結晶を濾過、水洗、真空乾燥し、白色結晶13.7gを得た。
この化合物をC2とした。化合物C2を、H−NMR、マススペクトル、元素分析で分析した結果、下記式(6)で表される目的のアンモニウムシリケートであることが確認された。得られた化合物C2の収率は、75%であった。
(化合物C3の合成)
冷却管および撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:200mL)に、メチルトリメトキシシラン5.45g(0.040mol)、2,3−ジヒドロキシナフタレン12.82g(0.080mol)、予め水酸化ナトリウム1.60g(0.040mol)を10mLのメタノールに溶解した水酸化ナトリウム溶液、およびメタノール50mLを仕込み攪拌し均一に溶解させた。テトラフェニルホスホニウムブロミド16.8g(0.040mol)を予め25mLのメタノールで溶解した溶液を、フラスコ内に徐々に滴下すると結晶が析出した。析出した結晶を濾過、水洗、真空乾燥し、淡白赤色結晶21.8gを得た。
この化合物をC3とした。化合物C3を、H−NMR、マススペクトル、元素分析で分析した結果、下記式(7)で表される目的のホスホニウムシリケートであることが確認された。得られた化合物C3の収率は、78%であった。
(化合物C4の合成)
冷却管および撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:200mL)に、2−ブロモフェノール10.4g(0.060mol)、トリフェニルホスフィン17.3g(0.066mol)、塩化ニッケル0.65g(5mmol)、およびエチレングリコール40mL仕込み、攪拌下160℃で加熱反応した。反応液を冷却後、純水40mLを滴下し、析出した結晶をトルエンで洗浄後、濾過・乾燥し、トリフェニル(2−ヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロミドを得た。
次に、冷却管および撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:200mL)に、フェニルトリメトキシシラン3.96g(0.020mol)、2,3−ジヒドロキシナフタレン6.40g(0.040mol)、予め水酸化ナトリウム0.80g(0.02mol)を10mLのメタノールに溶解した水酸化ナトリウム溶液、およびメタノール50mLを仕込み攪拌し均一に溶解させた。上記で得たトリフェニル(2−ヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロミド17.4g(0.040mol)を予め25mLのメタノールで溶解した溶液を、フラスコ内に徐々に滴下すると結晶が析出した。析出した結晶を濾過、水洗、真空乾燥し、淡黄白色結晶16.7gを得た。
この化合物をC4とした。化合物C4を、H−NMR、マススペクトル、元素分析で分析した結果、下記式(8)で表される目的のホスホニウムシリケート分子化合物であることが確認された。得られた化合物C4の収率は、81%であった。
(化合物C5の合成)
冷却管および撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:200mL)に、3−ブロモフェノール10.4g(0.060mol)、トリフェニルホスフィン17.3g(0.066mol)、塩化ニッケル0.65g(5mmol)、およびエチレングリコール40mLを仕込み、攪拌下160℃で加熱反応した。反応液を冷却後、純水40mLを滴下し、析出した結晶をトルエンで洗浄後、濾過・乾燥し、トリフェニル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロミドを得た。
次に、冷却管および撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:200mL)に、フェニルトリメトキシシラン7.92g(0.040mol)、2,3−ジヒドロキシナフタレン6.40g(0.040mol)、予め水酸化ナトリウム1.60g(0.04mol)を10mLのメタノールに溶解した水酸化ナトリウム溶液、およびメタノール50mLを仕込み攪拌し均一に溶解させた。上記で得たトリフェニル(3−ヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロミド17.4g(0.040mol)を予め25mLのメタノールで溶解した溶液を、フラスコ内に徐々に滴下すると結晶が析出した。析出した結晶を濾過、水洗、真空乾燥し、淡赤白色結晶20.3gを得た。
この化合物をC5とした。化合物C5を、H−NMR、マススペクトル、元素分析で分析した結果、下記式(9)で表される目的のホスホニウムシリケートであることが確認された。得られた化合物C5の収率は、75%であった。
(化合物C6の合成)
冷却管および撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:200mL)に、2−ブロモフェノール10.4g(0.060mol)、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィン23.20g(0.066mol)、塩化ニッケル0.65g(5mmol)、およびエチレングリコール40mL仕込み、攪拌下160℃で加熱反応した。反応液を冷却後、純水40mLを滴下し、析出した結晶をトルエンで洗浄後、濾過・乾燥し、トリス(4−メトキシフェニル)(2−ヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロミドを得た。
次に、冷却管および撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:200mL)に、フェニルトリメトキシシラン7.93g(0.040mol)、3−ヒドロキシー2−ナフトエ酸15.1g(0.080mol)、予め水酸化ナトリウム1.60g(0.04mol)を10mLのメタノールに溶解した水酸化ナトリウム溶液、およびメタノール50mLを仕込み攪拌し均一に溶解させた。上記で得たトリス(4−メトキシフェニル)(2−ヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロミド19.1g(0.040mol)を予め25mLのメタノールで溶解した溶液を、フラスコ内に徐々に滴下すると結晶が析出した。析出した結晶を濾過、水洗、真空乾燥し、淡黄白色結晶24.1gを得た。
この化合物をC6とした。化合物C6を、H−NMR、マススペクトル、元素分析で分析した結果、下記式(10)で表される目的のホスホニウムシリケートであることが確認された。得られた化合物C6の収率は、70%であった。
(化合物C7の合成)
冷却管および撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:200mL)に、フェニルトリメトキシシラン7.92g(0.040mol)、2,3−ジヒドロキシナフタレン12.82g(0.080mol)、予め水酸化ナトリウム1.60g(0.040mol)を10mLのメタノールに溶解した水酸化ナトリウム溶液、およびメタノール50mLを仕込み攪拌し均一に溶解させた。テトラフェニルホスホニウムブロミド16.8g(0.040mol)を予め25mLのメタノールで溶解した溶液を、フラスコ内に徐々に滴下すると結晶が析出した。析出した結晶を濾過、水洗、真空乾燥し、淡白結晶28.9gを得た。
この化合物をC7とした。化合物C3を、H−NMR、マススペクトル、元素分析で分析した結果、下記式(11)で表される目的のホスホニウムシリケートであることが確認された。得られた化合物C7の収率は、95%であった。
[エポキシ樹脂組成物の調製および半導体装置の製造]
以下のようにして、前記化合物C1〜C7およびトリフェニルホスフィンを、それぞれ含むエポキシ樹脂組成物を調製し、半導体装置を製造した。
(実施例1)
まず、化合物(A)として下記式(12)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製YX−4000HK)、化合物(B)として下記式(13)で表されるフェノールアラルキル樹脂(ただし、繰り返し単位数:3は、平均値を示す。三井化学(株)製XLC−LL)、潜伏性触媒(C)として化合物C1、化合物Dとして2,3−ジヒドロキシナフタレン、無機充填材(E)として溶融球状シリカ(平均粒径15μm)、その他の添加剤としてカーボンブラック、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂およびカルナバワックスを、それぞれ用意した。
<式(12)で表される化合物の物性>
融点 :105℃
エポキシ当量 :193
150℃のICI溶融粘度:0.15poise
<式(13)で表される化合物の物性>
軟化点 :77℃
水酸基当量 :172
150℃のICI溶融粘度:3.6poise
次に、前記ビフェニル型エポキシ樹脂:52重量部、前記フェノールアラルキル樹脂:48重量部、化合物C1:2.82重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレン:1.50重量部、溶融球状シリカ:730重量部、カーボンブラック:2重量部、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂:2重量部、カルナバワックス:2重量部を、まず室温で混合し、次いで熱ロールを用いて95℃で8分間混練した後、冷却粉砕して、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得た。
次に、このエポキシ樹脂組成物をモールド樹脂として用い、100ピンTQFPのパッケージ(半導体装置)を8個、および、16ピンDIPのパッケージ(半導体装置)を15個、それぞれ製造した。
100ピンTQFPは、金型温度175℃、注入圧力7.4MPa、硬化時間2分でトランスファーモールド成形し、175℃、8時間で後硬化させることにより製造した。
なお、この100ピンTQFPのパッケージサイズは、14×14mm、厚み1.4mm、シリコンチップ(半導体素子)サイズは、8.0×8.0mm、リードフレームは、42アロイ製とした。
また、16ピンDIPは、金型温度175℃、注入圧力6.8MPa、硬化時間2分でトランスファーモールド成形し、175℃、8時間で後硬化させることにより製造した。
なお、この16ピンDIPのパッケージサイズは、6.4×19.8mm、厚み3.5mm、シリコンチップ(半導体素子)サイズは、3.5×3.5mm、リードフレームは、42アロイ製とした。
(実施例2)
まず、化合物(A)として下記式(14)で表されるビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(ただし、繰り返し単位数:3は、平均値を示す。日本化薬(株)製NC−3000P)、化合物(B)として下記式(15)で表されるビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(ただし、繰り返し単位数:3は、平均値を示す。明和化成(株)製MEH−7851SS)、潜伏性触媒(C)として化合物C1、化合物Dとして2,3−ジヒドロキシナフタレン、無機充填材(E)として溶融球状シリカ(平均粒径15μm)、その他の添加剤としてカーボンブラック、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂およびカルナバワックスを、それぞれ用意した。
<式(14)で表される化合物の物性>
軟化点 :60℃
エポキシ当量 :272
150℃のICI溶融粘度:1.3poise
<式(15)で表される化合物の物性>
軟化点 :68℃
水酸基当量 :199
150℃のICI溶融粘度:0.9poise
次に、前記ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂:57重量部、前記ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂:43重量部、化合物C1:2.82重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレン:1.50重量部、溶融球状シリカ:650重量部、カーボンブラック:2重量部、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂:2重量部、カルナバワックス:2重量部を、まず室温で混合し、次いで熱ロールを用いて105℃で8分間混練した後、冷却粉砕して、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得た。
次に、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(実施例3)
化合物C1に代わり、化合物C2:2.05重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンに代わり、カテコール:1.00重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(実施例4)
化合物C1に代わり、化合物C2:2.05重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンに代わり、カテコール:1.00重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例2と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(実施例5)
化合物C1に代わり、化合物C3:3.13重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(実施例6)
化合物C1に代わり、化合物C3:3.13重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例2と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(実施例7)
化合物C1に代わり、化合物C4:2.31重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンに代わり、カテコール:1.00重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(実施例8)
化合物C1に代わり、化合物C4:2.31重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンに代わり、カテコール:1.00重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例2と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(実施例9)
化合物C1に代わり、化合物C5:3.27重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(実施例10)
化合物C1に代わり、化合物C5:3.27重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例2と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(実施例11)
化合物C1に代わり、化合物C6:3.83重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレン:1.00重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(実施例12)
化合物C1に代わり、化合物C6:3.83重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレン:1.00重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例2と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(実施例13)
化合物C1に代わり、化合物C7:3.80重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレン:1.00重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(実施例14)
化合物C1に代わり、化合物C7:3.80重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレン:1.00重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例2と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(比較例1)
化合物C1に代わり、トリフェニルホスフィン−ベンゾキノン付加物:1.67重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(比較例2)
化合物C1に代わり、トリフェニルホスフィン−ベンゾキノン付加物:1.67重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例2と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(比較例3)
化合物C1に代わり、トリフェニルホスフィン:0.90重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンに代わり、カテコール:1.00重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(比較例4)
化合物C1に代わり、トリフェニルホスフィン:0.90重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンに代わり、カテコール:1.00重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例2と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(比較例5)
化合物C1に代わり、下記式(16)で表されるC8:2.27重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(比較例6)
化合物C1に代わり、C8:2.27重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例2と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(比較例7)
化合物C1に代わり、下記式(17)で表されるC9:2.96重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンに代わり、カテコール:1.00重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(比較例8)
化合物C1に代わり、C9:2.96重量部、2,3−ジヒドロキシナフタレンに代わり、カテコール:1.00重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例2と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
[特性評価]
各実施例および各比較例で得られたエポキシ樹脂組成物の特性評価(1)〜(3)、および、各実施例および各比較例で得られた半導体装置の特性評価(4)および(5)を、それぞれ、以下のようにして行った。
(1):スパイラルフロー
EMMI−I−66に準じたスパイラルフロー測定用の金型を用い、金型温度175℃、注入圧力6.8MPa、硬化時間2分で測定した。
このスパイラルフローは、流動性のパラメータであり、数値が大きい程、流動性が良好であることを示す。
(2):硬化トルク
キュラストメーター(オリエンテック(株)製、JSRキュラストメーターIV PS型)を用い、175℃、45秒後のトルクを測定した。
この硬化トルクは、数値が大きい程、硬化性が良好であることを示す。
(3):フロー残存率
得られたエポキシ樹脂組成物を、大気中30℃で1週間保存した後、前記(1)と同様にしてスパイラルフローを測定し、調製直後のスパイラルフローに対する百分率(%)を求めた。
このフロー残存率は、数値が大きい程、保存性が良好であることを示す。
(4):耐半田クラック性
100ピンTQFPを85℃、相対湿度85%の環境下で168時間放置し、その後、260℃の半田槽に10秒間浸漬した。
その後、顕微鏡下に、外部クラックの発生の有無を観察し、クラック発生率=(クラックが発生したパッケージ数)/(全パッケージ数)×100として、百分率(%)で表示した。
また、シリコンチップとエポキシ樹脂組成物の硬化物との剥離面積の割合を、超音波探傷装置を用いて測定し、剥離率=(剥離面積)/(シリコンチップの面積)×100として、8個のパッケージの平均値を求め、百分率(%)で表示した。
これらのクラック発生率および剥離率は、それぞれ、数値が小さい程、耐半田クラック性が良好であることを示す。
(5):耐湿信頼性
16ピンDIPに、125℃、相対湿度100%の水蒸気中で、20Vの電圧を印加し、断線不良を調べた。15個のパッケージのうち8個以上に不良が出るまでの時間を不良時間とした。
なお、測定時間は、最長で500時間とし、その時点で不良パッケージ数が8個未満であったものは、不良時間を500時間超(>500)と示す。
この不良時間は、数値が大きい程、耐湿信頼性に優れることを示す。
各特性評価(1)〜(5)の結果を、表1および表2に示す。
表1および表2に示すように、実施例1〜14で得られたエポキシ樹脂組成物(本発明のエポキシ樹脂組成物)は、いずれも、硬化性および流動性が良好であり、さらに、この硬化物で封止された各実施例のパッケージ(本発明の半導体装置)は、いずれも、耐半田クラック性、耐湿信頼性が良好なものであった。
これに対し、比較例1および比較例2で得られたエポキシ樹脂組成物は、いずれも、流動性に劣り、これらの比較例で得られたパッケージは、いずれも、耐半田クラック性に劣るとともに、耐湿信頼性が極めて低いものであった。また、比較例3および比較例4で得られたエポキシ樹脂組成物は、いずれも、流動性に劣る。また、比較例5、比較例6、比較例7および比較例8で得られたエポキシ樹脂組成物は、いずれも、硬化性に劣り、また、耐クラック性や、信頼性も十分得られていない。
(実施例15〜22、比較例9〜12)
化合物(A)として、前記式(12)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂:26重量部、前記式(14)で表されるビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂:28.5重量部、および、化合物(B)として、前記式(13)で表されるフェノールアラルキル樹脂:45.5重量部を配合した以外は、それぞれ、前記実施例1、3、5、7、9、11、13、比較例1、3、5及び7と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、パッケージ(半導体装置)を製造した。
各実施例15〜22、比較例9〜12で得られたエポキシ樹脂組成物およびパッケージの特性評価を、前記と同様にして行ったところ、前記表1のそれぞれに対応する結果とほぼ同様の結果が得られた。
(実施例23〜30、比較例13〜16)
化合物(A)として、前記前記式(12)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂:54.5重量部、化合物(B)として、前記式(13)で表されるフェノールアラルキル樹脂:24重量部、および、前記式(14)で表されるビフェニルアラルキル型フェノール樹脂:21.5重量部を配合した以外は、それぞれ、前記実施例1、3、5、7、9、11、13、比較例1、3、5及び7と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、パッケージ(半導体装置)を製造した。
各実施例23〜30、比較例13〜16で得られたエポキシ樹脂組成物およびパッケージの特性評価を、前記と同様にして行ったところ、前記表1のそれぞれに対応する結果とほぼ同様の結果が得られた。
本発明によれば、硬化性、流動性および保存性が良好なエポキシ樹脂組成物を得ることができることから、エポキシ樹脂と同様にホスフィンやホスホニウム塩などを硬化促進剤とする熱硬化性樹脂組成物にも好適である。また、これらの樹脂組成物は、電気・電子材料分野に好適に使用することができる。

Claims (9)

  1. 1分子内にエポキシ基を2個以上有する化合物(A)と、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(B)と、エポキシ樹脂の硬化反応を促進し得るカチオン部と、前記硬化反応を促進する活性を抑制するシリケートアニオン部を有する潜伏性触媒(C)と、脂環構造、芳香環構造または複素環構造を構成する2個以上の隣接する炭素原子にそれぞれ水酸基が結合した化合物(D)と、を含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 前記潜伏性触媒(C)のカチオン部は窒素カチオンまたは燐カチオンを含むものである請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 前記潜伏性触媒(C)は、下記一般式(1)で表されるものである請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物。
    [式中、Aは窒素原子または燐原子を表す。式中、R、R、RおよびRは、それぞれ、置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基、あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。式中Xは、置換基YおよびYと結合する有機基である。式中Xは、置換基YおよびYと結合する有機基である。YおよびYはプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の置換基Y、およびYが珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。YおよびYはプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の置換基YおよびYが珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。X、およびXは互いに同一でも異なっていてもよく、Y、Y、Y、およびYは互いに同一であっても異なっていてもよい。Zは置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基、あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を表す。]
  4. 前記潜伏性触媒(C)は、一般式(1)におけるR、R、RおよびRの少なくとも1つが置換もしくは無置換の芳香環を有する有機基である請求項3に記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 前記潜伏性触媒(C)は、下記一般式(2)で表されるものである請求項4に記載のエポキシ樹脂組成物。
    [式中、R、RおよびRは、それぞれ、置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基、あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。Arは置換もしくは無置換の芳香族基を表す。式中Xは、置換基YおよびYと結合する有機基である。式中Xは、置換基YおよびYと結合する有機基である。YおよびYはプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の置換基Y、およびYが珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。YおよびYはプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の置換基YおよびYが珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。X、およびXは互いに同一でも異なっていてもよく、Y、Y、Y、およびYは互いに同一であっても異なっていてもよい。Zは置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基、あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を表す。]
  6. 前記潜伏性触媒(C)は、下記一般式(3)で表されるものである請求項5に記載のエポキシ樹脂組成物。
    [式中、R、RおよびR10は、それぞれ、水素原子、メチル基、メトキシ基および水酸基から選択される1種を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。式中Xは、置換基YおよびY10と結合する有機基である。YおよびY10はプロトン供与性置換基がプロトンを放出してなる基であり、それらは互いに同一であっても異なっていてもよく、同一分子内の置換基Y、およびY10が珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。Zは置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基、あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を表す。]
  7. 無機充填材を含む請求項6に記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 前記無機充填材の含有量は、前記1分子内にエポキシ基を2個以上有する化合物と、前記1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物との合計量100重量部あたり、200〜2400重量部である請求項7に記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 請求項8に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物により電子部品を封止してなることを特徴とする半導体装置。
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