JP2008024776A - エポキシ樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)エポキシ樹脂(A)と、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(B)と、硬化促進剤(C)と、を含むエポキシ樹脂組成物であって、下記一般式(1)で表されるプロトン供与体(D)と、下記一般式(2)で表されるトリアルコキシシラン化合物(E)とを反応させて得られる硬化遅延成分(F)を含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
(3)前記エポキシ樹脂組成物は、さらに、前記プロトン供与体(D)と前記トリアルコキシシラン化合物(E)のいずれか1種又は2種を含むものである、第(1)項〜第(2)項記載のエポキシ樹脂組成物。
(4)前記一般式(1)で表されるプロトン供与体(D)は、下記一般式(3)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物である、第(1)項〜第(3)項のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
(6)前記硬化遅延成分(F)は、前記プロトン供与体(D)と前記トリアルコキシシラン化合物(E)とを、無溶媒で、50℃以上250℃以下の温度領域、好ましくは80℃以上200℃以下の温度領域で加熱して、反応させて得られたものである、第(1)項〜第(4)項のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
(7)前記硬化遅延成分(F)は、前記プロトン供与体(D)と前記トリアルコキシシラン化合物(E)とを、前記1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(B)の一部又は全部と、前記1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する(B)の軟化点温度以上250℃以下の温度領域、好ましくは前記1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する(B)の軟化点温度以上180℃以下の温度領域で、溶融混合して反応させて得られたものである、第(1)項〜第(4)項のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
(8)前記硬化遅延成分(F)は、前記プロトン供与体(D)と、前記トリアルコキシシラン化合物(E)とを、好ましくは下記数式(1)を満たすモル比で、より好ましくは下記数式(2)を満たすモル比で、反応して得られたものである、第(1)項〜第(7)項のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
Mc≧Md (1)
Mc≧2Md (2)
[数式中、Mcは前記プロトン供与体(D)のモル数で、Mdは前記トリアルコキシシラン化合物(E)のモル数を示す。]
(9)前記エポキシ樹脂組成物は、さらに無機充填材を含むものである、第(1)項〜第(8)項のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
(10)第(1)項〜第(9)項のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物により電子部品を封止してなる半導体装置。
また、本発明の半導体装置は、耐半田クラック性及び耐湿信頼性などの特性において信頼性に優れたものを得ることができる。
このような化合物としては、窒素含有化合物、燐含有化合物、硫黄含有化合物等が挙げられ、これらは単独でも混合して用いても差し支えない。
これらの内、特に、テトラフェニルホスホニウムとビスフェノール類との分子化合物及びテトラフェニルホスホニウムとジヒドロキシナフタレン類との分子化合物などのホスホニウム塩化合物、トリフェニルホスフィンと1,4−ベンゾキノンとの付加物及び2−(トリフェニルホスホニオ)フェノラートなどのホスホニウムベタイン化合物を使用した場合、エポキシ樹脂組成物は、極めて良好な硬化性と流動性とが両立できるため、好ましい。
また、基Y1及びY2の例としては、酸素原子、硫黄原子及びカルボキシラート基などが挙げられる。
グリコール酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシイソ酪酸、4−アミノ−2−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−2−メチル−n−酪酸、2−ヒドロキシ−n−オクタン酸及びチオ酢酸などの脂肪族カルボン酸化合物、
ベンゾイン、カテコール、3−メチルカテコール、4−メチルカテコール、4−エチルカテコール、3−フルオロカテコール、3−クロロカテコール、4−ブロモカテコール、4−クロロカテコール、3’,4’−ジヒドロキシアセトフェノン、4−t−ブチルカテコール、3,4−ジヒドロキシベンゾニトリル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、3,4−ジヒドロキシベンジルアルコール、エチル−3,4−ジヒドロキシ安息香酸、ピロガロール、5−メチルピロガロール、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、2,3,4−トリヒドロキシベンズアルデヒド、2,4,5−トリヒドロキシベンズアルデヒド、2’,3’,4’,−トリヒドロキシアセトフェノン、没食子酸、没食子酸メチル、没食子酸エチル、没食子酸プロピル、没食子酸オクチル、没食子酸ステアリル、タンニン酸、2−ヒドロキシアニリン、2−ヒドロキシベンジルアルコール、2,2’−ビフェノール、1,2−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、1,8−ジヒドロキシナフタレン、1,2−ジヒドロキシアントラキノン、1,2,3−トリヒドロキシアントラキノン、1,2,4−トリヒドロキシアントラキノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシジフェニルメタン及び1,1’−ビ−2−ナフトールなどの芳香族ヒドロキシ化合物、
サリチル酸、3−メチルサリチル酸、4−メチルサリチル酸、5−メチルサリチル酸、4−メトキシサリチル酸、3−アミノサリチル酸、4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、5−ホルミルサリチル酸、4−クロロサリチル酸、5−クロロサリチル酸、5−フルオロサリチル酸、5−ヨードサリチル酸、5−ブロモサリチル酸、3−フェニルサリチル酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ−4−メチル安息香酸、4−ヒドロキシイソフタル酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸及び3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸などの芳香族カルボン酸化合物、
2,3−ジヒドロキシピリジン及び2,3−ジヒドロキシキノキサリンなどの複素環を有する有機基を有するジヒドロキシ化合物等が挙げられる。
前記一般式(2)におけるR1、R2及びR3としての前記炭素数1〜3の脂肪族基としては、メチル基、エチル基及びプロピル基などが挙げられる。
また前記一般式(2)におけるX1は置換もしくは無置換の芳香環又は複素環を有する有機基、あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を表す。
前記一般式(2)におけるX1としての、前記芳香環を有する有機基としては、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基、ベンジル基、メトキシフェニル基、トリル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ニトロフェニル基、シアノフェニル基、アミノフェニル基、アミノフェノキシ基、N−フェニルアニリノ基、N−フェニルアニリノプロピル基、N−フェニルアミノプロピル基、フェノキシプロピル基、フェニルエチニル基、インデニル基、ナフチル基及びビフェニル基などが挙げられ、前記複素環を有する有機基としては、ピリジル基、ピロリニル基、イミダゾリル基、イミダゾリルプロピル基、インドニル基、トリアゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、カルバゾリル基、トリアジニル基、ピペリジル基、キノリル基、モルホリニル基、フリル基、フルフリル基及びチエニル基などが挙げられ、前記脂肪族基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、グリシジルオキシプロピル基、メルカプトプロピル基、アミノプロピル基、アニリノプロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、クロロプロピル基、シアノプロピル基、ジエチルアミノ基、ビニル基、アリル基、メタクリロキシメチル基、メタクリロキシプロピル基、ペンタジエニル基、ビシクロヘプチル基、ビシクロヘプテニル基及びエチニル基などが挙げられる。なお、前記芳香環及び複素環における置換基としては、メチル基、エチル基、水酸基及びアミノ基などが挙げられ、前記脂肪族基における置換基としては、グリシジル基、メルカプト基及びアミノ基などが挙げられる。これらの中でも、ビニル基、フェニル基、ナフチル基及びN−フェニルアミノプロピル基が硬化遅延能力に優れるために好ましい。
前記硬化遅延成分(F)の合成方法としては、前記一般式(1)で表されるプロトン供与体(D)と、前記一般式(2)で表されるトリアルコキシシラン化合物(E)とを反応させて得られるものであるが、例えば、前記反応を溶媒中で行う方法、前記反応を無溶媒中で行う方法、前記反応を他の成分中で行う方法などが挙げられるが、前記一般式(1)で表されるプロトン供与体(D)と、前記一般式(2)で表されるトリアルコキシシラン化合物(E)とを反応させて硬化遅延成分(F)を得ることができる方法であれば限定されない。
より具体的には、前記溶媒として、前記プロトン供与体(D)及び前記トリアルコキシシラン化合物(E)が可溶な、アルコール、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド等の有機溶媒を用いて、この中に、前記プロトン供与体(D)及び前記トリアルコキシシラン化合物(E)を均一に溶解し、これを、例えば、使用する溶媒の種類に応じて、50℃以上200℃以下の温度で加熱混合して、縮合反応させることで硬化遅延成分(F)を得ることができる。
このように、加熱条件下で前記2成分を無溶媒反応することにより、硬化遅延成分(F)の形成が促進されると共に、反応において生成するアルコールなどの脱離成分を気化させ、系外に除去することができる。
上記温度領域において、好適な加熱温度は使用する前記プロトン供与体(D)と前記トリアルコキシシラン化合物(E)により調整されるが、少なくとも脱離するアルコールの反応系内の圧力における沸点を上回る必要がある。例えば、一般式(2)で表わされるトリアルコキシシラン化合物(E)におけるR1がブチル基であれば、脱離するアルコールはブタノールであるので、ブタノールの沸点である117℃を超える条件下で反応を行うことが好ましい。また、加熱温度が250℃を超えると、形成した硬化遅延成分が、酸化や分解などの反応で変成し、硬化遅延効果に悪影響を与えることがある。
さらに、無溶媒反応時に、アルコールなどの脱離成分を吸引して系外に放出することができる程度の圧力雰囲気に減圧させると、前記脱離成分をより効率的に除去できるようになるため、より好ましい。
このとき、前記1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(B)の量としては、少なくとも前記プロトン供与体(D)と前記トリアルコキシシラン化合物(E)とを反応しやすくできる量であれば良く、本発明のエポキシ樹脂組成物に用いる量の一部又は全部を用いることができる。これにより、得られる硬化遅延成分(F)が、硬化剤としての前記1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(B)中に均一に分散され、より優れた硬化遅延能力を示すようになるので好ましい。
より具体的には、各成分を溶融混合する条件としては、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(B)を溶融するため、その軟化点以上であればよいが、例えば、前記軟化点より10℃以上120℃以下の範囲で高い温度で、前記1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(B)を溶融させ、その中に、前記プロトン供与体(D)と前記トリアルコキシシラン化合物(E)を添加し、反応させることで硬化遅延成分を得ることができる。
さらに、前記反応において生成するアルコールなどの脱離成分を吸引して系外に放出することができる程度の圧力雰囲気に減圧させると、前記脱離成分をより効率的に除去できるようになるため、より好ましい。
Mc≧Md (1)
Mc≧2Md (2)
[式中、Mcは前記プロトン供与体(D)のモル数で、Mdは前記トリアルコキシシラン化合物(E)のモル数を示す。]
また、基Y3Z2Y4及びY5Z3Y6の具体例としては、前記一般式(1)で表されるプロトン供与性置換基を有する化合物(HY1Z1Y2H)の例において、プロトン(H)を2個放出して得られる基を挙げることができ、好ましい具体例としては、前記一般式(3)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物(HO−Ar1−OH)の例において、プロトン(H)を2個放出して得られる基を挙げることができる。
また、基X2の例としては、一般式(2)におけるX1と同様のものを挙げることができる。
カーボンブラック及びベンガラ等の着色剤、臭素化エポキシ樹脂、酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム及び酸化亜鉛及びリン系化合物等の難燃剤、シリコーンオイル及びシリコーンゴム等の低応力成分、カルナバワックス等の天然ワックス、ポリエチレンワックス等の合成ワックス、ステアリン酸やステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸、該高級脂肪酸の金属塩類及びパラフィン等の離型剤、マグネシウム、アルミニウム、チタン及びビスマス系等のイオンキャッチャー、ビスマス酸化防止剤等の各種添加剤を配合(混合)するようにしてもよい。
このようにして得られた本発明の半導体装置は、耐半田クラック性及び耐湿信頼性に優れる。
各化合物C1〜C4は、それぞれ、以下のようにして合成した。
撹拌装置付きのビーカー(容量:1000mL)に、テトラフェニルホスホニウムブロマイド25.2g(0.060mol)、ビスフェノールA 27.4g(0.120mol)、及びメタノール200mLを仕込み、攪拌しながらよく溶解させた後、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液60ml、及び純水600mLを順次添加した。析出した粉末を純水で洗浄後、濾過・乾燥し、白色の粉末を得た。
冷却管及び撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:200mL)に、ベンゾキノン6.49g(0.060mol)、トリフェニルホスフィン17.3g(0.066mol)及びアセトン40mLを仕込み、攪拌下室温で反応した。析出した結晶をアセトンで洗浄後、濾過・乾燥し、褐色結晶20.0gを得た。
冷却管及び撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:200mL)に、2−ブロモフェノール10.4g(0.060mol)、トリフェニルホスフィン17.3g(0.066mol)、塩化ニッケル0.65g(5mmol)及びエチレングリコール40mL仕込み、攪拌下160℃で加熱反応した。反応液を冷却後、純水40mLを滴下し、析出した粉末をトルエンで洗浄後、濾過・乾燥し、白色の粉末を得た。
撹拌装置付きのビーカー(容量:1000mL)に、トリフェニルスルホニウムクロリド17.9g(0.060mol)、4,4’−スルホニルジフェノール 30.0g(0.120mol)、及びメタノール200mLを仕込み、攪拌しながらよく溶解させた後、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液60ml、及び純水400mLを順次添加した。析出した粉末を純水で洗浄後、濾過・乾燥し、黄色の粉末を得た。
プロトン供与体(D)と、トリアルコキシシラン化合物(E)とを反応させて得られる硬化遅延成分(F)は、以下の様にして調製した。
[硬化遅延成分1]
(D)成分として、ピロガロール25.2g(0.20mol)、(E)成分としてフェニルトリメトキシシラン19.8g(0.10mol)を冷却管、分留管、撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:500mL)に投入し、攪拌下170℃、30分溶融状態で反応させた。反応において、9.4g(理論量の98%)のメタノールが気相生成物としてトラップされたことより、反応が十分に進行していることが確認できた。これを冷却後、粉砕し、得られた反応物を、硬化遅延成分1(軟化点92℃)とした。
[硬化遅延成分2]
(D)成分として、2,3−ジヒドロキシナフタレン32.0g(0.20mol)、(E)成分としてフェニルトリメトキシシラン19.8g(0.10mol)を冷却管、分留管、撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:500mL)に投入し、攪拌下170℃、30分溶融状態で反応させた。反応において、9.2g(理論量の96%)のメタノールが気相生成物としてトラップされたことより、反応が十分に進行していることが確認できた。これを冷却後、粉砕し、得られた反応物を、硬化遅延成分2(軟化点48℃)とした。上記で得られた化合物の赤外吸収スペクトルを図1に示した。なお、赤外吸収スペクトルは、(株)島津製作所製FT−IR8900を用い、KBr錠剤法により測定した。
[硬化遅延成分3]
(D)成分として、カテコール22.0g(0.20mol)、(E)成分としてフェニルトリメトキシシラン19.8g(0.10mol)を冷却管、分留管、撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:500mL)に投入し、攪拌下170℃、30分溶融状態で反応させた。反応において、9.2g(理論量の96%)のメタノールが気相生成物としてトラップされたことより、反応が十分に進行していることが確認できた。得られた反応物は室温で溶融状態であり、これを硬化遅延成分3とした。
[硬化遅延成分4]
(D)成分として、没食子酸プロピル42.4g(0.20mol)、(E)成分としてフェニルトリメトキシシラン19.8g(0.10mol)を冷却管、分留管、撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:500mL)に投入し、攪拌下170℃、30分溶融状態で反応させた。反応において、8.9g(理論量の93%)のメタノールが気相生成物としてトラップされたことより、反応が十分に進行していることが確認できた。これを冷却後、粉砕し、得られた反応物を、硬化遅延成分4(軟化点90℃)とした。上記で得られた化合物の赤外吸収スペクトルを図2に示した。
[硬化遅延成分5]
(D)成分として、1,2−エタンジオール12.4g(0.20mol)、(E)成分としてフェニルトリメトキシシラン19.8g(0.10mol)を冷却管、分留管、撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:500mL)に投入し、攪拌下170℃、30分溶融状態で反応させた。反応において、8.6g(理論量の90%)のメタノールが気相生成物としてトラップされたことより、反応が十分に進行していることが確認できた。得られた反応物は室温で溶融状態であり、これを硬化遅延成分5とした。
[硬化遅延成分6]
(D)成分として、2,3−ジヒドロキシピリジン22.2g(0.20mol)、(E)成分としてフェニルトリメトキシシラン19.8g(0.10mol)を冷却管、分留管、撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:500mL)に投入し、攪拌下170℃、30分溶融状態で反応させた。反応において、8.1g(理論量の85%)のメタノールが気相生成物としてトラップされたことより、反応が十分に進行していることが確認できた。
これを冷却後、粉砕し、得られた反応物を、硬化遅延成分6(軟化点54℃)とした。
[硬化遅延成分7]
(D)成分として、2,3−ジヒドロキシナフタレン32.0g(0.20mol)、(E)成分として3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン19.6g(0.10mol)を冷却管、分留管、撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:500mL)に投入し、攪拌下170℃、30分溶融状態で反応させた。反応において、8.6g(理論量の90%)のメタノールが気相生成物としてトラップされたことより、反応が十分に進行していることが確認できた。得られた反応物は室温で溶融状態であり、これを硬化遅延成分7とした。
[硬化遅延成分8]
(D)成分として、2,3−ジヒドロキシナフタレン32.0g(0.20mol)、(E)成分としてN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン22.0g(0.10mol)及びメタノール150mlを冷却管及び撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:500mL)に投入し、攪拌下50℃、30分加熱反応した。その後、反応液を冷却すると、白色結晶が析出した。析出した結晶を濾過、メタノール洗浄、真空乾燥することにより精製し、結晶を得た。得られた生成物の収率は72%、融点は308℃であり、この反応物を硬化遅延成分8とした。
[硬化遅延成分9]
(D)成分として、2,3−ジヒドロキシナフタレン32.0g(0.20mol)、(E)成分としてビニルトリメトキシシラン14.8g(0.10mol)を冷却管、分留管、撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:500mL)に投入し、攪拌下100℃、60分溶融状態で反応させた。反応において、8.6g(理論量の90%)のメタノールが気相生成物としてトラップされたことより、反応が十分に進行していることが確認できた。これを冷却後、粉砕し、得られた反応物を、硬化遅延成分9(軟化点55℃)とした。
[硬化遅延成分10]
(D)成分として、2,3−ジヒドロキシナフタレン32.0g(0.20mol)、(E)成分としてメチルトリメトキシシラン13.6g(0.10mol)を冷却管、分留管、撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:500mL)に投入し、攪拌下100℃、60分溶融状態で反応させた。反応において、8.9g(理論量の93%)のメタノールが気相生成物としてトラップされたことより、反応が十分に進行していることが確認できた。得られた反応物は室温で溶融状態であり、これを硬化遅延成分10とした。
[硬化遅延成分11]
(D)成分として、2,3−ジヒドロキシナフタレン32.0g(0.20mol)、(E)成分としてN−(3−トリエキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロキシイミダゾール27.4g(0.10mol)及びメタノール150mlを冷却管及び撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:500mL)に投入し、攪拌下50℃、30分加熱反応した。その後、反応液を冷却すると、白色結晶が析出した。析出した結晶を濾過、メタノール洗浄、真空乾燥することにより精製し、結晶を得た。得られた生成物の収率は96%、融点は321℃であり、この反応物を硬化遅延成分11とした。
[硬化遅延成分12]
(D)成分として、没食子酸プロピル42.4g(0.20mol)、(E)成分としてN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン22.0g(0.10mol)及びメタノール150mlを冷却管及び撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:500mL)に投入し、攪拌下50℃、30分加熱反応した。その後、反応液を冷却すると、白色結晶が析出した。析出した結晶を濾過、メタノール洗浄、真空乾燥することにより精製し、結晶を得た。得られた生成物の収率は53%、融点は246℃であり、この反応物を硬化遅延成分12とした。上記で得られた化合物の赤外吸収スペクトルを図3に示した
[硬化遅延成分13]
(D)成分として、没食子酸プロピル42.4g(0.20mol)、(E)成分としてN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン22.0g(0.10mol)、エポキシ樹脂硬化剤である、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(明和化成(株)製MEH−7851SS)100gを冷却管、分留管、撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:500mL)に投入し、攪拌下130℃、30分溶融状態で反応した。反応において、9.2g(理論量の96%)のメタノールが気相生成物としてトラップされたことより、反応が十分に進行していることが確認できた。これを冷却後、粉砕し、得られた反応物を、硬化遅延成分13(軟化点60℃)とした。
[硬化遅延成分14]
(D)成分として、没食子酸プロピル42.4g(0.20mol)、(E)成分としてフェニルトリメトキシシラン19.8g(0.10mol)、エポキシ樹脂硬化剤である、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(明和化成(株)製MEH−7851SS)100gを冷却管、分留管、撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:500mL)に投入し、攪拌下130℃、30分溶融状態で反応した。反応において、9.2g(理論量の96%)のメタノールが気相生成物としてトラップされたことより、反応が十分に進行していることが確認できた。これを冷却後、粉砕し、得られた反応物を、硬化遅延成分14(軟化点47℃)とした。
[硬化遅延成分15]
(D)成分として、2,3−ジヒドロキシナフタレン16.0g(0.10mol)、(E)成分としてフェニルトリメトキシシラン19.8g(0.10mol)を冷却管、分留管、撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:500mL)に投入し、攪拌下170℃、30分溶融状態で反応した。反応において、4.3g(理論量の90%)のメタノールが気相生成物としてトラップされたことより、反応が十分に進行していることが確認できた。これを冷却後、粉砕し、得られた反応物を、硬化遅延成分15(軟化点52℃)とした。
[硬化遅延成分16]
(D)成分として、2,3−ジヒドロキシナフタレン64.0g(0.40mol)、(E)成分としてフェニルトリメトキシシラン19.8g(0.10mol)を冷却管、分留管、撹拌装置付きのセパラブルフラスコ(容量:500mL)に投入し、攪拌下170℃、30分溶融状態で反応した。反応において、8.9g(理論量の93%)のメタノールが気相生成物としてトラップされたことより、反応が十分に進行していることが確認できた。これを冷却後、粉砕し、得られた反応物を、硬化遅延成分16(軟化点48℃)とした。
以下のようにして、前記硬化遅延成分1〜16含むエポキシ樹脂組成物を調製し、半導体装置を製造した。
まず、化合物(A)としてビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製YX−4000K、融点:105℃、エポキシ当量:193、150℃におけるICI溶融粘度:0.15poise)、化合物(B)として三井化学(株)製XLC−LL、軟化点:77℃、水酸基当量:172、150℃におけるICI溶融粘度:3.6poise)、トリフェニルホスフィン、硬化遅延成分1、無機充填材として溶融球状シリカ(平均粒径15μm)、その他の添加剤としてカーボンブラック、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びカルナバワックスを、それぞれ用意した。
まず、化合物(A)としてビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製NC−3000P、軟化点:60℃、エポキシ当量:272、150℃におけるICI溶融粘度:1.3poise)、化合物(B)としてビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(明和化成(株)製MEH−7851SS、軟化点:68℃、水酸基当量:199、150℃のICI溶融粘度:0.9poise)、トリフェニルホスフィン、硬化遅延成分2、無機充填材(D)として溶融球状シリカ(平均粒径15μm)、その他の添加剤としてカーボンブラック、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びカルナバワックスを、それぞれ用意した。
硬化遅延成分1に代わり、硬化遅延成分3:1.61重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分2に代わり、硬化遅延成分4:2.63重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分1に代わり、硬化遅延成分5:0.81重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分2に代わり、硬化遅延成分6:1.62重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分1に代わり、硬化遅延成分7:2.10重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分2に代わり、硬化遅延成分8:2.40重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分2に代わり、硬化遅延成分9:1.86重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分2に代わり、硬化遅延成分10:1.80重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分2に代わり、硬化遅延成分11:2.28重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分2に代わり、硬化遅延成分12:2.92重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分2に代わり、硬化遅延成分13:4.52重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分2に代わり、硬化遅延成分14:4.11重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
追加の添加剤として、2,3−ジヒドロキシナフタレン:1.60重量部、フェニルトリメトキシシラン:0.99重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
追加の添加剤として、2,3−ジヒドロキシナフタレン:1.60重量部、フェニルトリメトキシシラン:0.99重量部を用いた以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
トリフェニルホスフィンに代わり化合物C1:3.97重量部、硬化遅延成分2:1.06重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
トリフェニルホスフィンに代わり化合物C1:3.97重量部、硬化遅延成分2:2.11重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
トリフェニルホスフィンに代わり化合物C1:3.97重量部、硬化遅延成分2:3.17重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
トリフェニルホスフィンに代わり化合物C1:3.97重量部、硬化遅延成分2:4.22重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
トリフェニルホスフィンに代わり化合物C1:3.97重量部、硬化遅延成分1に代わり、硬化遅延成分15:1.55重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
トリフェニルホスフィンに代わり化合物C1:3.97重量部、硬化遅延成分1に代わり、硬化遅延成分16:3.71重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
トリフェニルホスフィンに代わり2−メチルイミダゾール:0.41重量部、硬化遅延成分1に代わり硬化遅延成分2:2.11重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
トリフェニルホスフィンに代わり1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7:0.76重量部、硬化遅延成分1に代わり硬化遅延成分2:2.11重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
トリフェニルホスフィンに代わり化合物C2:1.77重量部、硬化遅延成分1に代わり硬化遅延成分2:2.11重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
トリフェニルホスフィンに代わり化合物C3:1.85重量部、硬化遅延成分1に代わり硬化遅延成分2:2.11重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
トリフェニルホスフィンに代わり化合物C4:2.45重量部、硬化遅延成分1に代わり硬化遅延成分2:2.11重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分1を加えなかった以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分2を加えなかった以外は、前記実施例2と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分2を加えなかった以外は、前記実施例17と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分2を加えなかった以外は、前記実施例23と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分2を加えなかった以外は、前記実施例24と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分2を加えなかった以外は、前記実施例25と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分2を加えなかった以外は、前記実施例26と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
硬化遅延成分2を加えなかった以外は、前記実施例27と同様にして、エポキシ樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
実施例1〜27及び比較例1〜8で得られたエポキシ樹脂組成物の特性評価(1)〜(3)、及び、実施例1〜27及び比較例1〜8で得られた半導体装置の特性評価(4)及び(5)を、それぞれ、以下のようにして行った。
(1)スパイラルフロー
EMMI−I−66に準じたスパイラルフロー測定用の金型を用い、金型温度175℃、注入圧力6.8MPa、硬化時間2分で測定した。
このスパイラルフローは、流動性のパラメータであり、数値が大きい程、流動性が良好であることを示す。
(2)硬化トルク
キュラストメーター(オリエンテック(株)製、JSRキュラストメーターIV PS型)を用い、175℃、45秒後のトルクを測定した。
この硬化トルクは、数値が大きい程、硬化性が良好であることを示す。
(3)フロー残存率
得られたエポキシ樹脂組成物を、大気中40℃で1週間保存した後、前記特性評価(1)と同様にしてスパイラルフローを測定し、調製直後のスパイラルフローに対する百分率(%)を求めた。
このフロー残存率は、数値が大きい程、保存性が良好であることを示す。
(4)耐半田クラック性
100ピンTQFPを85℃、相対湿度85%の環境下で168時間放置し、その後、260℃の半田槽に10秒間浸漬した。
その後、顕微鏡下に、外部クラックの発生の有無を観察し、クラック発生率=(クラックが発生したパッケージ数)/(全パッケージ数)×100として、百分率(%)で表示した。
また、シリコンチップとエポキシ樹脂組成物の硬化物との剥離面積の割合を、超音波探傷装置を用いて測定し、剥離率=(剥離面積)/(シリコンチップの面積)×100として、8個のパッケージの平均値を求め、百分率(%)で表示した。
これらのクラック発生率及び剥離率は、それぞれ、数値が小さい程、耐半田クラック性が良好であることを示す。
(5)耐湿信頼性
16ピンDIPに、125℃、相対湿度100%の水蒸気中で、20Vの電圧を印加し、断線不良を調べた。15個のパッケージのうち8個以上に不良が出るまでの時間を不良時間とした。
なお、測定時間は、最長で500時間とし、その時点で不良パッケージ数が8個未満であったものは、不良時間を500時間超(>500)と示す。
この不良時間は、数値が大きい程、耐湿信頼性に優れることを示す。
各特性評価(1)〜(5)の結果を、表1及び表2に示す。
これに対し、比較例1〜2で得られたエポキシ樹脂組成物は、硬化遅延成分を混合していないため、いずれも、流動性、保存性に劣り、得られたパッケージは耐半田クラック性に劣るものであった。また、比較例3〜8で得られたエポキシ樹脂組成物は、流動性、保存性に劣るものであった。さらに、比較例4、5、7、8で得られたエポキシ樹脂組成物は、耐湿信頼性が極めて低いものであった。
Claims (10)
- エポキシ樹脂(A)と、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(B)と、硬化促進剤(C)と、を含むエポキシ樹脂組成物であって、下記一般式(1)で表されるプロトン供与体(D)と、下記一般式(2)で表されるトリアルコキシシラン化合物(E)とを反応させて得られる硬化遅延成分(F)を含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
- 前記硬化促進剤(C)が窒素、燐又は硫黄含有化合物である、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記エポキシ樹脂組成物は、さらに、前記プロトン供与体(D)と前記トリアルコキシシラン化合物(E)のいずれか1種又は2種を含むものである、請求項1又は2記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記硬化遅延成分(F)は、前記プロトン供与体(D)と前記トリアルコキシシラン化合物(E)とを、溶媒中、0℃以上250℃以下の温度領域で、反応させて得られたものである、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記硬化遅延成分(F)は、前記プロトン供与体(D)と前記トリアルコキシシラン化合物(E)とを、無溶媒で、50℃以上250℃以下の温度領域で加熱して、反応させて得られたものである、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記硬化遅延成分(F)は、前記プロトン供与体(D)と前記トリアルコキシシラン化合物(E)とを、前記1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(B)の一部又は全部と、前記1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する(B)の軟化点温度以上250℃以下の温度領域で、溶融混合して反応させて得られたものである、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記硬化遅延成分(F)は、前記プロトン供与体(D)と、前記トリアルコキシシラン化合物(E)とを、下記数式(1)を満たすモル比で反応して得られたものである、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
Mc≧Md (1)
[数式中、Mcは前記プロトン供与体(D)のモル数で、Mdは前記トリアルコキシシラン化合物(E)のモル数を示す。] - 前記エポキシ樹脂組成物は、さらに無機充填材を含むものである、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 請求項1乃至9のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物により電子部品を封止してなる半導体装置。
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