JP2006124458A - 炭製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 炭製造装置の構造をより単純化しつつ、炭の製造効率を向上させる。
【解決手段】 フォークリフト等の荷役装置を用いて搬入出可能な、耐熱金属製の密閉容器22の内部に、材料を投入することで、炭の搬出、搬入作業を、炭や炭製造装置56が十分に冷却するのを待つことなく、荷役装置によって密閉容器22ごと搬出することが可能となる。また、密閉容器22を加熱室20に設置する際に、受台58に密閉容器22を載置し、加熱室20および燃焼室16をつなぐ耐熱性パイプ34の加熱室側端部64と、密閉容器22に設けられた開口部68とを、加熱室側端部64に固定された円盤状フランジ66、位置決め手段70、71で構成された「連結保証手段」によって確実に連結することができる。したがって、材料から生じ密閉容器22内に充満する乾留ガスを、燃焼室16へと確実に送ることが可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】 フォークリフト等の荷役装置を用いて搬入出可能な、耐熱金属製の密閉容器22の内部に、材料を投入することで、炭の搬出、搬入作業を、炭や炭製造装置56が十分に冷却するのを待つことなく、荷役装置によって密閉容器22ごと搬出することが可能となる。また、密閉容器22を加熱室20に設置する際に、受台58に密閉容器22を載置し、加熱室20および燃焼室16をつなぐ耐熱性パイプ34の加熱室側端部64と、密閉容器22に設けられた開口部68とを、加熱室側端部64に固定された円盤状フランジ66、位置決め手段70、71で構成された「連結保証手段」によって確実に連結することができる。したがって、材料から生じ密閉容器22内に充満する乾留ガスを、燃焼室16へと確実に送ることが可能となる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、炭製造装置に関するものである。
炭は、炭素を含んだ有機物材料を、酸素を遮断した状態で加熱することにより、材料中の水分、酸素、水素および一部の炭素を熱分解ガス(乾留ガス)として留出させ、炭素を主成分とする物質としたものである。かかる炭の製造は、古来より炭焼き釜によって行われて来たが、近年では、より簡単な設備で効率よく炭を製造するために、炭製造装置が用いられるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。図5には、従来の炭製造装置の一例を示している。この炭製造装置10は、鋼鈑等で形成された筐体12の内側を、耐熱レンガ、セラミック製品等からなる断熱材層14で覆い、筐体内下部を燃焼室16とし、格子状の耐熱性通気壁18を挟んで燃焼室16の上方を加熱室20としている。また、加熱室20には、耐熱金属製の密閉容器22が固定されている。密閉容器22の一面24は、筐体12の壁面を開放するための扉を兼ねている。そして、この一面24の内側も筐体12の内側を覆う断熱材層14と同様の断熱材層14で覆われている。また、密閉容器22の内部は、棚26によって多段に区分けされ、各段に対し、材料が投入された耐熱無蓋コンテナ28を投入可能となっている。
また、燃焼室16にはバーナー30と送風機32とが設けられており、なおかつ、耐熱性通気壁18を貫通して燃焼室16と密閉容器22とをつなぐ耐熱性パイプ34が設けられ、耐熱性パイプ34の燃焼室側端部に送風機32から供給される空気が当たるような配置となっている。さらに、燃焼室16と加熱室20とが共通の排気筒36に連通し、かつ、燃焼室16と排気筒36との連通管38には燃焼室ダンパー弁42が、加熱室20の上端部と排気筒36とをつなぐ連通管40には加熱室ダンパー弁44が設けられている。
また、燃焼室16にはバーナー30と送風機32とが設けられており、なおかつ、耐熱性通気壁18を貫通して燃焼室16と密閉容器22とをつなぐ耐熱性パイプ34が設けられ、耐熱性パイプ34の燃焼室側端部に送風機32から供給される空気が当たるような配置となっている。さらに、燃焼室16と加熱室20とが共通の排気筒36に連通し、かつ、燃焼室16と排気筒36との連通管38には燃焼室ダンパー弁42が、加熱室20の上端部と排気筒36とをつなぐ連通管40には加熱室ダンパー弁44が設けられている。
そして、加熱開始初期の加熱室20の温度が低い状態では、バーナー30の火力を大きくし、なおかつ、燃焼室ダンパー弁42を閉じ、加熱室ダンパー弁44を開放することにより、燃焼室16の高温の燃焼ガスが、耐熱性通気壁18、加熱室20および通気管40を介して排気筒36へと流れるガス流を作りだす。これにより、加熱室20の温度を、炭の製造に適した温度へと急速に上昇させることができる。また、加熱室20の温度上昇により、密閉容器22内の温度も上昇し、耐熱無蓋コンテナ28内の材料が加熱されると、材料からは乾留ガスが発生し、耐熱容器22内に充満する。かかる乾留ガスを、耐熱性パイプ34によって燃焼室16へと送り、送風機32により空気を供給することで、燃焼室16内で乾留ガスを燃焼させることができる。したがって、バーナー30の火力を絞りつつ、必要な燃焼温度を維持することが可能となる。なお、加熱室20内の温度が過度に上昇した場合には、燃焼室ダンパー弁42を開放し、加熱室ダンパー弁44を閉じて、燃焼室16の高温の燃焼ガスを排気筒36へと直接的に排出することにより、加熱室20の温度上昇を抑えることができる。
また、図6には、図5とは異なる従来の炭製造装置46を示している。この炭製造装置46は、筐体12の内部において、容器傾斜装置50によって耐熱性密閉容器48の傾斜角度を変更可能に保持し、かつ、密閉容器48の蓋52を筐体に固定したものである。また、耐熱性通気壁18を貫通して、密閉容器48と燃焼室38とをつなぐ耐熱性パイプ34は、蓋52に固定されている。さらに、筐体12の扉54は、密閉容器48とは独立した構成となっている。そして、材料は密閉容器48に直接的に投入されるものであり、その投入作業および炭の取出し作業は、作業者の手作業によって行われる。なお、図6の例において、図5の例と同一の部分若しくは相当する部分は同一符号で示している。
さて、上記従来の炭製造装置は、旧来の炭焼き釜を用いた製造手法に比べ、簡単な設備で効率的に炭を製造することが可能であるが、図5に示す炭製造装置10の場合には、(1)密閉容器22の扉24が直接的に装置外部に面しているため、密閉容器22の一面(扉24)が加熱されず、かつ、密閉容器22内の熱が扉24から放射されて、加熱効率が低下するといった欠点を包含していた。また、(2)密閉容器22内に充満する乾留ガスが、低温の扉24に触れて、乾留ガスに含まれるタール成分が扉24に凝結し、汚れの原因となるといった欠点も有していた。さらに、(3)燃焼室16の上方に加熱室20が位置するために、材料の投入および炭の取出し作業を比較的高位置で行うことを強いられるといった作業性の問題と、(4)燃焼室16と加熱室20とに必要な温度差を与えるために、大容量の、燃焼室ダンパー弁42および加熱室ダンパー弁44が必要不可欠であるといった構造上の問題とを包含していた。
他方、図6に示す炭製造装置46の場合には、筐体12の扉54が密閉容器48とは独立した構成となっていることから、上記(1)、(2)の問題は生じないが、上記(3)、(4)の問題は、図5の炭製造装置10と同様に包含するものである。また、材料を密閉容器48に直接的に投入する構造となっており、かつ、炭の取出し作業は作業者の手作業によるものであることから、当該取出し作業を、炭が十分に冷却されるのを待って行う必要があり、炭の製造サイクルの短縮が困難であるといった欠点を包含していた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、炭製造装置の構造をより単純化しつつ、炭の製造効率を向上させることにある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、炭製造装置の構造をより単純化しつつ、炭の製造効率を向上させることにある。
上記課題を解決するための、本発明に係る炭製造装置は、燃焼室で発生させた比較的高温の燃焼ガスを比較的低温に調整して加熱室へと送り、当該加熱室内で、酸素遮断雰囲気に密閉された材料を加熱して炭化させると共に、前記材料から生じる乾留ガスを燃焼室に戻して燃焼させる炭製造装置であって、前記加熱室に対し、荷役装置を用いて搬入出可能な耐熱金属製の密閉容器と、該密閉容器を前記加熱室に設置するための受台と、前記加熱室および前記燃焼室をつなぐと共に、その加熱室側端部を前記密閉容器に設けられた開口部に連結させる耐熱性パイプと、前記密閉容器が前記受台に載置された状態で、前記耐熱性パイプの加熱室側端部と前記密閉容器の開口部との連結を保証する連結保証手段とを備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、加熱室に対し、荷役装置を用いて搬入出可能な耐熱金属製の密閉容器の内部に材料を投入することで、炭の取出し作業を、炭が十分に冷却するのを待つことなく、荷役装置によって密閉容器ごと搬出することが可能となり、炭の製造サイクルの短縮を図ることが可能となる。また、密閉容器を加熱室に設置する際に、受台に密閉容器を載置することのみによって、加熱室および燃焼室をつなぐ耐熱性パイプの加熱室側端部と、密閉容器に設けられた開口部とを、連結保証手段によって確実に連結し、材料から生じ密閉容器内に充満する乾留ガスを、燃焼室へと確実に送ることが可能となる。
本発明によれば、加熱室に対し、荷役装置を用いて搬入出可能な耐熱金属製の密閉容器の内部に材料を投入することで、炭の取出し作業を、炭が十分に冷却するのを待つことなく、荷役装置によって密閉容器ごと搬出することが可能となり、炭の製造サイクルの短縮を図ることが可能となる。また、密閉容器を加熱室に設置する際に、受台に密閉容器を載置することのみによって、加熱室および燃焼室をつなぐ耐熱性パイプの加熱室側端部と、密閉容器に設けられた開口部とを、連結保証手段によって確実に連結し、材料から生じ密閉容器内に充満する乾留ガスを、燃焼室へと確実に送ることが可能となる。
また、本発明においては、前記連結保証手段は、水平方向の位置が固定された前記耐熱性パイプの加熱室側端部を伸縮可能に、かつ、そのパイプ径を加熱室側端部に向けて拡大して形成し、併せて、前記受台に載置される前記密閉容器の水平方向の位置を、その開口部が前記耐熱性パイプの拡径された端部から外れない範囲に制限する位置決め手段を、前記加熱室内に設けてなることが望ましい。
この構成によれば、加熱室に対して密閉容器を搬入、搬出する際には、耐熱性パイプの加熱室側端部を縮めることにより、当該搬入、搬出作業を円滑に行うことが可能となる。また、密閉容器を加熱室に搬入する際に、加熱室内に設けた位置決め手段によって、受台に載置される密閉容器の水平方向の位置を、密閉容器の開口部が耐熱性パイプの拡径された端部から外れない範囲に制限することができる。よって、耐熱性パイプの加熱室側端部と、密閉容器に設けられた開口部とを確実に連結し、材料から生じ密閉容器内に充満される乾留ガスを、燃焼室へと確実に送ることが可能となる。
この構成によれば、加熱室に対して密閉容器を搬入、搬出する際には、耐熱性パイプの加熱室側端部を縮めることにより、当該搬入、搬出作業を円滑に行うことが可能となる。また、密閉容器を加熱室に搬入する際に、加熱室内に設けた位置決め手段によって、受台に載置される密閉容器の水平方向の位置を、密閉容器の開口部が耐熱性パイプの拡径された端部から外れない範囲に制限することができる。よって、耐熱性パイプの加熱室側端部と、密閉容器に設けられた開口部とを確実に連結し、材料から生じ密閉容器内に充満される乾留ガスを、燃焼室へと確実に送ることが可能となる。
本発明において、前記受台は、耐熱金属製の板材で構成され、前記位置決め手段は、前記受台を構成する板材の一部を、前記密閉容器の一部に直接的に当接するように、上方へと延長してなるものとすることができる。
また、前記位置決め手段は、前記加熱室の内壁から突出する耐熱金属製の板材であって、前記密閉容器の側面に直接的に当接するものとしてもよい。
何れの例においても、密閉容器を加熱室に搬入する際に、受台に載置される密閉容器の水平方向の位置を、密閉容器の開口部が耐熱性パイプの拡径された端部から外れない範囲に制限することができる。
また、前記位置決め手段は、前記加熱室の内壁から突出する耐熱金属製の板材であって、前記密閉容器の側面に直接的に当接するものとしてもよい。
何れの例においても、密閉容器を加熱室に搬入する際に、受台に載置される密閉容器の水平方向の位置を、密閉容器の開口部が耐熱性パイプの拡径された端部から外れない範囲に制限することができる。
また、前記位置決め手段は、前記加熱室の内面を覆う断熱材層の内部において、当該断熱材層と別体の断熱材を介して前記加熱室の外殻材に固定されていることとすれば、位置決め手段を加熱室の外殻材に確実に固定し、かつ、加熱室内の高温に曝される位置決め手段から、加熱室の外殻材へと熱が伝達されることを防ぐことができる。
また、本発明において、前記密閉容器は、その底部から突出し前記受台の上面に当接する脚部を備えることとすれば、密閉容器の底面を受台から浮かせて、加熱室内の高温の気体を底面にも接触させて、その熱を伝えることが可能となる。
さらに、前記脚部は、コ字状またはロ字状断面を有する耐熱金属製板材であることとすれば、脚部自体が熱交換フィンとなって、密閉容器の熱伝導効率を高めることが可能となる。また、フォークリフト等の荷役装置のフォークを脚部に挿入することで、密閉容器を安定保持することが可能となる。
また、本発明において、前記密閉容器は、その底部から突出し前記受台の上面に当接する脚部を備えることとすれば、密閉容器の底面を受台から浮かせて、加熱室内の高温の気体を底面にも接触させて、その熱を伝えることが可能となる。
さらに、前記脚部は、コ字状またはロ字状断面を有する耐熱金属製板材であることとすれば、脚部自体が熱交換フィンとなって、密閉容器の熱伝導効率を高めることが可能となる。また、フォークリフト等の荷役装置のフォークを脚部に挿入することで、密閉容器を安定保持することが可能となる。
また、本発明において、前記燃焼室は、耐熱性通気壁を介して前記加熱室の上方に配置され、前記燃焼室と前記加熱室下部とが共通の排気筒に連通し、かつ、前記燃焼室と前記排気筒との連通部にのみ、ダンパー弁が設けられていることが望ましい。
この構成によれば、燃焼室と加熱室とに必要な温度差を与えることを可能としつつ、炭製造装置の構成の単純化を図ることが可能となる。また、燃焼室の下方に加熱室が位置するために、材料の投入および炭の取出し作業を比較的低位置で行うことが可能となる。
この構成によれば、燃焼室と加熱室とに必要な温度差を与えることを可能としつつ、炭製造装置の構成の単純化を図ることが可能となる。また、燃焼室の下方に加熱室が位置するために、材料の投入および炭の取出し作業を比較的低位置で行うことが可能となる。
本発明はこのように構成したので、炭製造装置の構造をより単純化しつつ、炭の製造効率を向上させることが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づいて説明する。ここで、従来技術と同一部分、若しくは相当する部分については同一符号で示し、詳しい説明を省略する。
本発明の実施の形態に係る炭製造装置56は、図1に示すように、燃焼室16が耐熱性通気壁18を介して加熱室20の上方に配置され、燃焼室16と加熱室20の下部とが共通の排気筒36に連通している。そして、炭製造装置56内部の燃焼ガスの流れを制御するダンパー弁としては、燃焼室16と排気筒36との連通部である連通管40に、燃焼室ダンパー弁42が設けられているのみである。しかも、燃焼室ダンパー弁42は、連通管40を全開状態としたとき排気筒36が全閉状態となり、連通管40を全閉状態としたとき排気筒36が全開状態となるように設置されている。さらに、燃焼室ダンパー弁42をその中間位置にも自在に停止させることができる。また、耐熱金属製の密閉容器22は、炭製造装置56の筐体12とは独立し、加熱室20に対し、フォークリフト等の荷役装置を用いて搬入出可能となっている。そして、加熱室20の内部には、密閉容器22を加熱室20に設置するための受台58が設けられている。受台58は、図2に示すように、耐熱レンガ等の焼成材料を積み重ねて構成される芯部60と、耐熱金属製の板材で構成される外殻部62とからなるものである。
本発明の実施の形態に係る炭製造装置56は、図1に示すように、燃焼室16が耐熱性通気壁18を介して加熱室20の上方に配置され、燃焼室16と加熱室20の下部とが共通の排気筒36に連通している。そして、炭製造装置56内部の燃焼ガスの流れを制御するダンパー弁としては、燃焼室16と排気筒36との連通部である連通管40に、燃焼室ダンパー弁42が設けられているのみである。しかも、燃焼室ダンパー弁42は、連通管40を全開状態としたとき排気筒36が全閉状態となり、連通管40を全閉状態としたとき排気筒36が全開状態となるように設置されている。さらに、燃焼室ダンパー弁42をその中間位置にも自在に停止させることができる。また、耐熱金属製の密閉容器22は、炭製造装置56の筐体12とは独立し、加熱室20に対し、フォークリフト等の荷役装置を用いて搬入出可能となっている。そして、加熱室20の内部には、密閉容器22を加熱室20に設置するための受台58が設けられている。受台58は、図2に示すように、耐熱レンガ等の焼成材料を積み重ねて構成される芯部60と、耐熱金属製の板材で構成される外殻部62とからなるものである。
また、耐熱性通気壁18を貫通して加熱室20および燃焼室16をつなぐ耐熱性パイプ34は、密閉容器22に対し着脱自在となっており、かつ、筐体12に固定された耐熱金属製のブラケット35によって、水平方向の位置が固定されている。加えて、この耐熱パイプ34は、図3に示すように、加熱室側端部64が伸縮自在(かつ回転自在)となるように2重管構造となっており、かつ、最端部には、密閉容器の蓋52に当接してその内部に空間を形成する、鍔付の円盤状フランジ66が固定されることで、耐熱パイプの加熱室側端部64のパイプ径が拡大されている。さらに、加熱室20内には、受台58に載置される密閉容器22の水平方向の位置を制限する、位置決め手段70、71が設けられている。
位置決め手段70は、受台58の耐熱金属製の板材で構成された外殻部62の一部を、密閉容器22の一部(図示の例では、密閉容器22の底部から突出し受台58の上面に当接する脚部72)に、直接的に当接するように、上方へと延長したものである。なお、位置決め手段70は、炭製造装置56の幅方向の位置決めを行うものであり、奥行方向の位置決めを行うための位置決め手段71は、図1に示すように、加熱室20の内壁から突出する耐熱金属製の板材であって、密閉容器22の側面に直接的に当接するものである。
そして、これらの、加熱室側端部64に固定された円盤状フランジ66と、位置決め手段70、71とで、耐熱性パイプ34の加熱室側端部64と密閉容器22の開口部68との連結を保証する「連結保証手段」が構成され、密閉容器22の開口部68(図3に示すように、開口部68は密閉容器の蓋52に形成されている。)が耐熱性パイプ34の拡径された端部である円盤状フランジ66から外れない範囲に収まるよう制限することができる。
位置決め手段70は、受台58の耐熱金属製の板材で構成された外殻部62の一部を、密閉容器22の一部(図示の例では、密閉容器22の底部から突出し受台58の上面に当接する脚部72)に、直接的に当接するように、上方へと延長したものである。なお、位置決め手段70は、炭製造装置56の幅方向の位置決めを行うものであり、奥行方向の位置決めを行うための位置決め手段71は、図1に示すように、加熱室20の内壁から突出する耐熱金属製の板材であって、密閉容器22の側面に直接的に当接するものである。
そして、これらの、加熱室側端部64に固定された円盤状フランジ66と、位置決め手段70、71とで、耐熱性パイプ34の加熱室側端部64と密閉容器22の開口部68との連結を保証する「連結保証手段」が構成され、密閉容器22の開口部68(図3に示すように、開口部68は密閉容器の蓋52に形成されている。)が耐熱性パイプ34の拡径された端部である円盤状フランジ66から外れない範囲に収まるよう制限することができる。
さらに、図2に示すように、位置決め手段70は、加熱室20の内面を覆う断熱材層14の内部において、断熱材層14と別体の断熱材74を介して加熱室20の外殻材12に固定されている。図示の例では、断熱材74は、位置決め手段70である耐熱金属製の板材と、外殻材12に固定された耐熱金属製のブラケット76とに挟持され、なおかつ、ボルト・ナット78によって固定された状態で、断熱材層14に埋設された構造を有している。なお、位置決め手段71、ブラケット35(図1、図3)についても、外殻材12に対し同様の取付構造を有している。
また、密閉容器22の底部からは、脚部72が突出している。脚部72は、コ字状またはロ字状断面(図示の例ではコ字状断面)を有する耐熱金属製板材で構成されている。そして、脚部72と位置決め手段70との間には、図2に示すように、最大で距離Lの移動か可能となるように隙間が設けられている。
また、密閉容器22の底部からは、脚部72が突出している。脚部72は、コ字状またはロ字状断面(図示の例ではコ字状断面)を有する耐熱金属製板材で構成されている。そして、脚部72と位置決め手段70との間には、図2に示すように、最大で距離Lの移動か可能となるように隙間が設けられている。
さらに、図3に示すように、円盤状フランジ66には、フック80が設けられ、耐熱性パイプ34の固定側パイプには、フック80の引掛金具82が設けられている。また、鍔付の円盤状フランジ66の直径は、脚部72と位置決め手段70との間に設けられた隙間Lの分だけ、密閉容器22と耐熱性パイプ34との間の位置にずれが生じた場合であっても、密閉容器22の開口部68が、円筒状フランジ66から外れることのないような直径となっている。なお、密閉容器22の奥行方向の位置決めを行う位置決め手段71の、外殻材12からの突出量は、密閉容器22の壁面が位置決め手段71に当接した状態で、密閉容器22の開口部68が、円筒状フランジ66から外れることのないような突出量となっている。
図3において符号84で示す部分は、蓋52と、密閉容器22の開口外周部を囲むフランジ86との密閉性を確保するためのシールであり、密閉容器22の開口外周部を囲むように環状をなし、蓋52またはフランジ86のいずれか一方に固定されている。
その他、図示を省略するが、炭製造装置56は、燃焼室16および加熱室20の温度を測定する温度センサと、該温度センサの検出結果に基づき、バーナー30、送風機32、燃焼室ダンパー弁42を、自動もしくは手動によって制御することが可能な制御装置を備えている。
図3において符号84で示す部分は、蓋52と、密閉容器22の開口外周部を囲むフランジ86との密閉性を確保するためのシールであり、密閉容器22の開口外周部を囲むように環状をなし、蓋52またはフランジ86のいずれか一方に固定されている。
その他、図示を省略するが、炭製造装置56は、燃焼室16および加熱室20の温度を測定する温度センサと、該温度センサの検出結果に基づき、バーナー30、送風機32、燃焼室ダンパー弁42を、自動もしくは手動によって制御することが可能な制御装置を備えている。
ここで、上記構成を有する炭製造装置56により、炭を製造する手順を説明する。
まず、炭製造装置56の扉54を開く。そして、材料が投入され蓋52によって密閉された密閉容器22を、フォークリフト等の荷役装置によって加熱室20へと搬入する。この搬入作業の際、円盤状フランジ66のフック80(図3)は、耐熱性パイプ34の固定側パイプに固定された引掛金具82に引掛けられることにより、耐熱性パイプ34の加熱室側端部64は縮められた状態に固定されるので、密閉容器22との干渉は生じない。そして、密閉容器22の側壁を、位置決め手段71に当接させることにより、加熱室20内における密閉容器22の奥行方向の位置決めがなされる。一方、加熱室20内における密閉容器22の幅行方向の位置決め作業は、図1(a)に示すように、2つの位置決め手段70の間に密閉容器22の脚部72が収まるようにして、密閉容器22の脚部72を受台58の上面に載置するのみでよい。
次に、耐熱性パイプ34の引掛金具82から、円盤状フランジ66のフック80を外し、耐熱性パイプ34の加熱室側端部64を下方へと伸長させて、円盤状フランジ66を、図3に示すように蓋52上に密着させる。このとき、上述した脚部72と位置決め手段70との位置関係、位置決め手段71の突出量および円盤状フランジ66の寸法設定から、密閉容器22の開口部68は、円筒状フランジ66から外れることなく、必ず、円筒状フランジ66に覆われた状態となり、耐熱性パイプ34と密閉容器22の開口部68との連結が、確実に保証されることとなる。
まず、炭製造装置56の扉54を開く。そして、材料が投入され蓋52によって密閉された密閉容器22を、フォークリフト等の荷役装置によって加熱室20へと搬入する。この搬入作業の際、円盤状フランジ66のフック80(図3)は、耐熱性パイプ34の固定側パイプに固定された引掛金具82に引掛けられることにより、耐熱性パイプ34の加熱室側端部64は縮められた状態に固定されるので、密閉容器22との干渉は生じない。そして、密閉容器22の側壁を、位置決め手段71に当接させることにより、加熱室20内における密閉容器22の奥行方向の位置決めがなされる。一方、加熱室20内における密閉容器22の幅行方向の位置決め作業は、図1(a)に示すように、2つの位置決め手段70の間に密閉容器22の脚部72が収まるようにして、密閉容器22の脚部72を受台58の上面に載置するのみでよい。
次に、耐熱性パイプ34の引掛金具82から、円盤状フランジ66のフック80を外し、耐熱性パイプ34の加熱室側端部64を下方へと伸長させて、円盤状フランジ66を、図3に示すように蓋52上に密着させる。このとき、上述した脚部72と位置決め手段70との位置関係、位置決め手段71の突出量および円盤状フランジ66の寸法設定から、密閉容器22の開口部68は、円筒状フランジ66から外れることなく、必ず、円筒状フランジ66に覆われた状態となり、耐熱性パイプ34と密閉容器22の開口部68との連結が、確実に保証されることとなる。
続いて、フォークリフトを炭製造装置56から離間させて、扉54を閉じる。そして、燃焼室ダンパー弁42を、連通管40側が全閉状態(すなわち排気筒36側が全開状態)となるように操作し、バーナー30に着火する。すると、燃焼室16内の温度は急速に上昇し、燃焼室16内の高温の燃焼ガスは、耐熱性通気壁18を通過して加熱室20へと流れる。そして、加熱室20の温度を上昇させることができる。
ここで、燃焼室16におけるダイオキシンの発生を防止するためには、燃焼室16の温度を800℃以上に保つことが必要であり、他方、材料の種類や製品(炭)に求められる性質の違いから、加熱室20の温度は必ずしも燃焼室16と同じではなく、加熱室20を燃焼室16よりも低い温度に設定することが必要となる場合もある。かかる場合であっても、燃焼室16と加熱室20とは、耐熱性通気壁18によって一応隔てられていることから、燃焼室ダンパー弁42の開度を適宜調整することで、両室間に必要な温度差を与えることが可能である。
ここで、燃焼室16におけるダイオキシンの発生を防止するためには、燃焼室16の温度を800℃以上に保つことが必要であり、他方、材料の種類や製品(炭)に求められる性質の違いから、加熱室20の温度は必ずしも燃焼室16と同じではなく、加熱室20を燃焼室16よりも低い温度に設定することが必要となる場合もある。かかる場合であっても、燃焼室16と加熱室20とは、耐熱性通気壁18によって一応隔てられていることから、燃焼室ダンパー弁42の開度を適宜調整することで、両室間に必要な温度差を与えることが可能である。
そして、加熱室20の温度上昇により、熱伝導性の良好な耐熱性金属製の密閉容器22の内部温度も上昇し、密閉容器22内の材料が加熱される。すると、材料からは乾留ガスが発生し耐熱容器22内に充満する。かかる乾留ガスを、耐熱性パイプ34によって燃焼室16へと送り、送風機32により空気を供給することで、乾留ガスを燃焼室16内で燃焼させることができる。したがって、バーナー30の火力を絞りつつ、必要な燃焼温度を維持することが可能となる。
なお、加熱室20内の温度が過度に上昇した場合には、燃焼室ダンパー弁42を、連通管40側を全開、排気筒36側を全閉とすることで、燃焼室16の高温の燃焼ガスを排気筒36へと直接的に排出し、加熱室20の温度上昇を抑えることができる。しかも、燃焼室ダンパー弁42はその中間位置にも停止させることができるので、加熱室20の温度調整を自由に行うことができる。
なお、加熱室20内の温度が過度に上昇した場合には、燃焼室ダンパー弁42を、連通管40側を全開、排気筒36側を全閉とすることで、燃焼室16の高温の燃焼ガスを排気筒36へと直接的に排出し、加熱室20の温度上昇を抑えることができる。しかも、燃焼室ダンパー弁42はその中間位置にも停止させることができるので、加熱室20の温度調整を自由に行うことができる。
一定時間材料を加熱し材料の炭化が十分に進んだ時点で、バーナー30を消火し、加熱室20を冷却する。この際、必要に応じ、送風機32および燃焼室ダンパー弁42を操作して、加熱室20に空気の流れを作り出すことで、冷却速度を制御することが可能となる。そして、炭の温度が所定の温度まで低下した時点で、扉54を開き、耐熱性パイプ34の加熱室側端部64を縮めて、円盤状フランジ66のフック80を、引掛金具82によって固定する。そして、必要に応じ密閉容器22の開口部68に栓をして、フォークリフトにより密閉容器22を加熱室20から搬出する。密閉容器22の搬出後、直ちに次の製造サイクルにかかる密閉容器22を加熱室20に搬入し、上記と同様の手順で炭の製造を行うことができる。
上記構成をなす本発明の実施の形態により得られる作用効果は、次の通りである。
まず、本発明の実施の形態に係る炭製造装置56によれば、加熱室20に対し、フォークリフト等の荷役装置を用いて搬入出可能な、耐熱金属製の密閉容器22の内部に、材料を投入することで、炭の搬出、搬入作業を、炭や炭製造装置56が十分に冷却するのを待つことなく、荷役装置によって密閉容器22ごと搬出することが可能となる。したがって、炭の製造サイクルの短縮が可能となる。図4には、炭の製造サイクルにおける材料および炭の温度変化を示しているが、T1は準備時間、T2は加熱時間、T3は冷却時間を表している。図4から明らかなように、炭の製造サイクルにおいてその大部分を占めるのは、冷却に要する時間T3であり、しかも、図3のごとく最高800℃程度まで温度上昇させた場合、300℃程度まで冷却されるのに要する時間は全工程で8時間程度であるのに対し、100℃以下まで炭が冷却されるのを待つと、全工程で13時間以上を要することとなる。本発明の実施の形態によれば、図4の例において炭の温度が300℃程度に冷却された時点で、荷役装置によって密閉容器22ごと加熱室20から炭を搬出することとすれば、1日(24時間)で、3サイクルの炭の製造を行うことが可能となる。
また、1サイクルの炭製造工程中に、別の密閉容器22に、次の炭製造サイクルの材料を投入し、予め準備しておくことにより、2サイクル以降の準備時間を大幅に短縮することも可能となる。
まず、本発明の実施の形態に係る炭製造装置56によれば、加熱室20に対し、フォークリフト等の荷役装置を用いて搬入出可能な、耐熱金属製の密閉容器22の内部に、材料を投入することで、炭の搬出、搬入作業を、炭や炭製造装置56が十分に冷却するのを待つことなく、荷役装置によって密閉容器22ごと搬出することが可能となる。したがって、炭の製造サイクルの短縮が可能となる。図4には、炭の製造サイクルにおける材料および炭の温度変化を示しているが、T1は準備時間、T2は加熱時間、T3は冷却時間を表している。図4から明らかなように、炭の製造サイクルにおいてその大部分を占めるのは、冷却に要する時間T3であり、しかも、図3のごとく最高800℃程度まで温度上昇させた場合、300℃程度まで冷却されるのに要する時間は全工程で8時間程度であるのに対し、100℃以下まで炭が冷却されるのを待つと、全工程で13時間以上を要することとなる。本発明の実施の形態によれば、図4の例において炭の温度が300℃程度に冷却された時点で、荷役装置によって密閉容器22ごと加熱室20から炭を搬出することとすれば、1日(24時間)で、3サイクルの炭の製造を行うことが可能となる。
また、1サイクルの炭製造工程中に、別の密閉容器22に、次の炭製造サイクルの材料を投入し、予め準備しておくことにより、2サイクル以降の準備時間を大幅に短縮することも可能となる。
また、本発明の実施の形態によれば、密閉容器22を加熱室20に設置する際に、受台58に密閉容器22を載置し、加熱室20および燃焼室16をつなぐ耐熱性パイプ34の加熱室側端部64と、密閉容器22に設けられた開口部68とを、加熱室側端部64に固定された円盤状フランジ66、位置決め手段70、71で構成された「連結保証手段」によって確実に連結することができる。したがって、密閉容器22が炭製造装置56とは別体であるにもかかわらず、材料から生じ密閉容器22内に充満する乾留ガスを、燃焼室16へと確実に送ることが可能となる。
また、加熱室20に対して密閉容器22を搬入、搬出する際には、耐熱性パイプ34の加熱室側端部64を縮めることにより、当該搬入、搬出作業を円滑に行うことが可能となる。また、密閉容器22を加熱室20に搬入する際に、加熱室20内に設けた位置決め手段70,71によって、受台58に載置される密閉容器22の水平方向の位置を、密閉容器22の開口部68が耐熱性パイプ34の拡径された端部から外れない範囲に制限する(図3参照)ことができる。よって、密閉容器22が炭製造装置56とは別体であるにもかかわらず、耐熱性パイプ34の加熱室側端部64と、密閉容器22に設けられた開口部68とを確実に連結し、材料から生じ密閉容器22内に充満する乾留ガスを、燃焼室16へと確実に送ることが可能となる。
また、本発明の実施の形態では、受台58は、その外殻部62が耐熱金属製の板材で構成されていることから、耐熱レンガ等の焼成材料で構成される芯部60に割れが生じたような場合であっても、外殻部62に支えられてその形状が崩壊することを防ぐことが出来る。したがって、受台58の耐久性を高めることができる。また、位置決め手段70は、受台58を構成する板材の一部を、密閉容器22の一部(脚部72)に直接的に当接するように、上方へと延長してなるものとすることで、上記のごとき必要な位置決めがなされることとなる。なお、本発明の実施の形態に係る受台58は、圧縮方向の強度を主に焼成材料で構成された芯部60によって確保したものであるが、外殻部62に十分な強度を持たせることとすれば、受台58を耐熱金属製の板材のみで構成することも可能である。
また、位置決め手段71は、加熱室20の内壁から突出する耐熱金属製の板材であって、密閉容器22の側面に直接的に当接するものであることから、上記のごとき必要な位置決めがなされることとなる。なお、位置決め装置70、71は異なる構成をなしているが、何れを採用しても、密閉容器22を加熱室20に搬入する際に、受台58に載置される密閉容器22の水平方向の位置を、密閉容器22の開口部68が耐熱性パイプ34の拡径された端部64から外れない範囲に制限することができる。
また、位置決め手段70、71は、加熱室20の内面を覆う断熱材層14の内部において、断熱材層14と別体の断熱材74を介して加熱室20の外殻材(筐体)12に固定されていることから、位置決め手段70、71を加熱室20の外殻材12に確実に固定し、かつ、加熱室20内の高温に曝される位置決め手段70、71の熱が、筐体12に伝達されることを防ぐことができる。したがって、炭製造装置56の筐体12は過度に加熱されることはなく、安全性を十分に確保することができる。
また、密閉容器22は、その底部から突出し受台58の上面に当接する脚部72を備えることから、密閉容器22の底面を受台22から浮かせて、加熱室20の床面との間に十分な空間を確保し、加熱室20内の高温の気体を密閉容器22の底面にも接触させ、その熱を効率的に密閉容器22へと伝えることが可能となる。
さらに、脚部72は、コ字状またはロ字状断面を有する耐熱金属製板材であることから、脚部72自体が熱交換フィンとなって、密閉容器22の熱伝導効率を高めることが可能となる。また、脚部72と密閉容器22の底面とによって形成される筒状空間に、フォークリフトのフォークを挿入することで、密閉容器22を安定保持することが可能となる。
さらに、脚部72は、コ字状またはロ字状断面を有する耐熱金属製板材であることから、脚部72自体が熱交換フィンとなって、密閉容器22の熱伝導効率を高めることが可能となる。また、脚部72と密閉容器22の底面とによって形成される筒状空間に、フォークリフトのフォークを挿入することで、密閉容器22を安定保持することが可能となる。
さらに、本発明の実施の形態に係る炭製造装置56は、燃焼室16が、耐熱性通気壁18を介して加熱室20の上方に配置され、燃焼室16と加熱室20の下部とが共通の排気筒36に連通し、かつ、燃焼室16と排気筒36との連通部40にのみ、燃焼室ダンパー弁42が設けられていることから、燃焼室16と加熱室20とに必要な温度差を与えることを可能としつつ、炭製造装置56の構成の単純化が図られている。また、燃焼室16の下方に加熱室20が位置するために、材料の投入および炭の取出し作業、すなわち、密閉容器22の搬入、搬出作業を、比較的低位置で行うことが可能となり、作業性を向上させることができる。
なお、本発明の実施の形態では、耐熱性パイプ34の水平方向の位置を固定し、耐熱性パイプ34の加熱室側端部64を伸縮自在として、加熱室側端部64の円盤状フランジ66と、密閉容器22の開口部68との連結を保証する「連結保証手段」を構成したが、耐熱性パイプ34の水平方向の位置を自由に移動可能とすることによっても、耐熱性パイプ34と密閉容器68の開口部との連結保証手段を構成することが可能である。
例えば、耐熱性通気壁18に比較的大きな開口を設け、この開口の内部を耐熱性パイプ34が自由に移動できるようにすると共に、耐熱性パイプ34にも一定面積の耐熱性通気壁18を固定する(すなわち耐熱性通気壁18に設けた開口を塞ぐように、耐熱性通気壁を重ねる構成とする)こととする。この構成によれば、耐熱性通気壁18による燃焼室16と加熱室20との温度差保持機能を確保しつつ、耐熱性パイプ34を移動させて、耐熱性パイプ34と密閉容器22の開口部68とを確実に連結させることが可能となる。
本発明の実施の形態によれば、以上のごとき構成により、炭製造装置の構造をより単純化しつつ、炭の製造効率を向上させることが可能となる。
例えば、耐熱性通気壁18に比較的大きな開口を設け、この開口の内部を耐熱性パイプ34が自由に移動できるようにすると共に、耐熱性パイプ34にも一定面積の耐熱性通気壁18を固定する(すなわち耐熱性通気壁18に設けた開口を塞ぐように、耐熱性通気壁を重ねる構成とする)こととする。この構成によれば、耐熱性通気壁18による燃焼室16と加熱室20との温度差保持機能を確保しつつ、耐熱性パイプ34を移動させて、耐熱性パイプ34と密閉容器22の開口部68とを確実に連結させることが可能となる。
本発明の実施の形態によれば、以上のごとき構成により、炭製造装置の構造をより単純化しつつ、炭の製造効率を向上させることが可能となる。
12:筐体、14:断熱材層、16:燃焼室、18:耐熱性通気壁、20:加熱室20:密閉容器、30:バーナー、32:送風機、34:耐熱性パイプ、36:排気筒、 38、40:連通管、42:燃焼室ダンパー弁、48:密閉容器、52:蓋、54:扉、56:炭製造装置、58:受台、62:外殻部、64:加熱室側端部、66:円盤状フランジ、68:開口部、 70、71:位置決め手段、72:脚部、74:断熱材
Claims (8)
- 燃焼室で発生させた比較的高温の燃焼ガスを比較的低温に調整して加熱室へと送り、当該加熱室内で、酸素遮断雰囲気に密閉された材料を加熱して炭化させると共に、前記材料から生じる乾留ガスを燃焼室に戻して燃焼させる炭製造装置であって、
前記加熱室に対し、荷役装置を用いて搬入出可能な耐熱金属製の密閉容器と、
該密閉容器を前記加熱室に設置するための受台と、
前記加熱室および前記燃焼室をつなぐと共に、その加熱室側端部を前記密閉容器に設けられた開口部に連結させる耐熱性パイプと、
前記密閉容器が前記受台に載置された状態で、前記耐熱性パイプの加熱室側端部と前記密閉容器の開口部との連結を保証する連結保証手段とを備えることを特徴とする炭製造装置。 - 前記連結保証手段は、水平方向の位置が固定された前記耐熱性パイプの加熱室側端部を伸縮可能に、かつ、そのパイプ径を加熱室側端部に向けて拡大して形成し、併せて、前記受台に載置される前記密閉容器の水平方向の位置を、その開口部が前記耐熱性パイプの拡径された端部から外れない範囲に制限する位置決め手段を、前記加熱室内に設けてなることを特徴とする請求項1記載の炭製造装置。
- 前記受台は、耐熱金属製の板材で構成され、前記位置決め手段は、前記受台を構成する板材の一部を、前記密閉容器の一部に直接的に当接するように、上方へと延長してなることを特徴とする請求項2記載の炭製造装置。
- 前記位置決め手段は、前記加熱室の内壁から突出する耐熱金属製の板材であって、前記密閉容器の側面に直接的に当接するものであることを特徴とする請求項2記載の炭製造装置。
- 前記位置決め手段は、前記加熱室の内面を覆う断熱材層の内部において、当該断熱材層と別体の断熱材を介して前記加熱室の外殻材に固定されていることを特徴とする請求項3または4記載の炭製造装置。
- 前記密閉容器は、その底部から突出し前記受台の上面に当接する脚部を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の炭製造装置。
- 前記脚部は、コ字状またはロ字状断面を有する耐熱金属製板材であることを特徴とする請求項6記載の炭製造装置。
- 前記燃焼室は、耐熱性通気壁を介して前記加熱室の上方に配置され、前記燃焼室と前記加熱室下部とが共通の排気筒に連通し、かつ、前記燃焼室と前記排気筒との連通部にのみ、ダンパー弁が設けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の炭製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004312221A JP2006124458A (ja) | 2004-10-27 | 2004-10-27 | 炭製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004312221A JP2006124458A (ja) | 2004-10-27 | 2004-10-27 | 炭製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006124458A true JP2006124458A (ja) | 2006-05-18 |
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ID=36719506
Family Applications (1)
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JP2004312221A Pending JP2006124458A (ja) | 2004-10-27 | 2004-10-27 | 炭製造装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2006124458A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103224801A (zh) * | 2013-04-10 | 2013-07-31 | 贝洪毅 | 简易自供热干馏装置 |
CN104100978A (zh) * | 2014-07-17 | 2014-10-15 | 河南省科学院能源研究所有限公司 | 有机污染物无害化处理方法及其配套装置 |
-
2004
- 2004-10-27 JP JP2004312221A patent/JP2006124458A/ja active Pending
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CN104100978A (zh) * | 2014-07-17 | 2014-10-15 | 河南省科学院能源研究所有限公司 | 有机污染物无害化处理方法及其配套装置 |
CN104100978B (zh) * | 2014-07-17 | 2017-02-15 | 河南省科学院能源研究所有限公司 | 有机污染物无害化处理方法及其配套装置 |
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