JP2006123626A - 車両用シート制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 シート状態を変化させるにあたり、運転負荷の増加を抑制する車両用シート制御装置を提供することにある。
【解決手段】 各種センサ等10からの信号に基づいてシート移動コントローラ20が運転席30のシート状態を変化させる。このとき、シート移動コントローラ20の運転負荷判断部20aが運転負荷を判断する。そして、シート移動コントローラ20のシート制御部20bは運転負荷が高くなるに従って、運転席30のシート状態を変化させる速度を小さくして、運転席30のシート状態を変化させることとしている。これにより、運転負荷が高いときには、ゆっくりとシート状態を変化させることとなり、急激にシート状態を変化させることとはならず、運転負荷の増加を抑制することとなる。
【選択図】 図1
【解決手段】 各種センサ等10からの信号に基づいてシート移動コントローラ20が運転席30のシート状態を変化させる。このとき、シート移動コントローラ20の運転負荷判断部20aが運転負荷を判断する。そして、シート移動コントローラ20のシート制御部20bは運転負荷が高くなるに従って、運転席30のシート状態を変化させる速度を小さくして、運転席30のシート状態を変化させることとしている。これにより、運転負荷が高いときには、ゆっくりとシート状態を変化させることとなり、急激にシート状態を変化させることとはならず、運転負荷の増加を抑制することとなる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両用シート制御装置に関する。
従来、車両の助手席や後部席に着座する乗員の着座負荷を軽減する車両用シート制御装置が知られている。この装置によれば、着座した乗員の腰椎を支持するランバーサポートの位置を変化させて着座負荷の軽減を図ることとしている。
一方、車両の運転者については、運転している最中に姿勢を多く動かすことができないことから、助手席や後部席の乗員よりも一層着座負荷を軽減する必要がある。このため、車両の運転者に対しては、ランバーサポートの位置を変化させることに加えて、座面位置を変化させるなどして、一層の着座負荷の軽減を図っている。
また、運転席のシート位置を変化させる速度について可変とした車両用シート制御装置が知られている。この装置によれば、例えば、通常時と異常時とでシート位置の変化速度を異ならせたり(例えば特許文献1参照)、市街地走行と高速走行とでシート位置の変化速度を異ならせたりしている(例えば特許文献2参照)。
特開平4−274968号公報
特開平5−124464号公報
しかし、従来例において、運転席のシート位置を変化させると、運転姿勢が変わることから、運転者の視界にも変化をきたしてしまう。この結果、運転者は視界の変化に対応しなければならず、着座負荷は軽減されるものの、シート位置の変化中には運転負荷が高くなってしまう。また、カーブ区間が多い道路を走行しているときなど、既に運転負荷が高い場合には、視界の変化が一層運転負荷を高める要因となってしまう。
そこで、本発明は、シート状態を変化させるにあたり、運転負荷の増加を抑制する車両用シート制御装置を提供することを目的としている。
本発明の車両用シート制御装置は、車両運転席のシート状態を変化させるものである。この車両用シート制御装置は、運転負荷判断手段とシート制御手段とを備えている。運転負荷判断手段は運転者の運転負荷を判断するものである。シート制御手段は、運転負荷判断手段により判断された運転負荷が高くなるに従って、運転席のシート状態を変化させる速度を小さくして、運転席のシート状態を変化させるものである。
本発明によれば、運転負荷が高くなるに従って、運転席のシート状態を変化させる速度を小さくして、運転席のシート状態を変化させることとしている。このため、運転負荷が高いときには、ゆっくりとシート状態を変化させることとなり、急激にシート状態を変化させることとはならない。この結果、運転者の視界もゆっくりと変化され、運転者がゆっくりとした視界の変化に徐々に対応していくことが可能となり、運転負荷の増加が抑制されることとなる。従って、シート状態を変化させるにあたり、運転負荷の増加を抑制する車両用シート制御装置を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態による車両用シート制御装置の構成図である。同図に示すように、車両用シート制御装置1は、各種センサ等10と、シート移動コントローラ20と、運転席30とからなっており、各種センサ等10からの信号に基づいてシート移動コントローラ20が運転席30のシート状態を変化させる構成となっている。ここで、シート状態とは、シートの前後位置、シートバックの角度、シートクッションの角度、シートクッションの高さなどをいう。
各種センサ等10としては、ナビゲーションシステム10a、ETC10b、測距センサ10c、前方カメラ10d、横Gセンサ(加速度センサ)10e、ヨーレイトセンサ10f、ASCD/ACC/LKコントローラ10g、ATコントローラ10h、ワイパー作動部10i、VDC,TCS,ABSコントローラ10j、車速センサ10k及び操舵角センサ10lが設けられている。
また、シート移動コントローラ20は、運転負荷判断部(運転負荷判断手段)20a及びシート制御部(シート制御手段)20bを備えている。運転負荷判断部20aは、各種センサ等10からの信号に基づいて、運転者の運転負荷(運転に対して要する注意度合いや運転技量など)の大きさを判断するものである。シート制御部20bは、運転負荷判断部20aにより判断された運転負荷に従って、運転席30のシート状態を変化させるものである。このとき、シート制御部20bは、運転者の着座負荷を軽減させる軽減位置と、運転者が設定した位置との間で、運転席30のシート状態を変化させる。
図2は、運転席30のシート状態を示す説明図であり、(a)は運転者が設定したシート状態を示し、(b)は運転者の着座負荷を軽減させる軽減状態を示している。同図(a)に示すように、通常時において、運転席30は、運転者が設定した状態、すなわち着座負荷の軽減が考慮されていない状態となっている。このとき、シートバッグ30aとシートクッション30bとの荷重配分は例えば3対7となっている。
また、シート制御部20bは、同図(a)に示す状態からシート状態を変化させて、同図(b)に示す状態とする。すなわち、シート制御部20bは、背筋疲労を低減させ且つ椎間板の負内部応力を最小にすべくシートバッグ30aを第1部分30a1と第2部分30a2に分割する。また、シート制御部20bは、下肢疲労を低減させ座骨結節付近の圧力集中を防止すべくシートクッション30bの位置や角度や高さを制御する。このとき、シート制御部20bは、シートバッグ30aとシートクッション30bとの荷重配分が例えば4対6となるように制御する。
また、シート制御部20bは、運転負荷判断部20aにより判断された運転負荷が高くなるに従って、運転席のシート状態を変化させる速度、及びその速度の変化率を小さくして、運転席のシート状態を変化させるようになっている。以下、シート状態の変化の詳細を、車両用シート制御装置1の動作と共に説明する。
図3は、車両用シート制御装置1の動作の概略を示すフローチャートである。同図に示すように、車両用シート制御装置1は運転負荷を算出してシート状態を変化させる速度及びその速度の変化率を求める(ST1)。ここで、車両用シート制御装置1は、後述する図4,図6,図8,図10のいずれか1つ以上の処理を実行することで、運転席30のシート状態を変化させる速度、及びその速度の変化率を設定する。
そして、車両用シート制御装置1はシステム全体として正常か否かを判断し(ST2)、正常である場合(ST2:YES)には正常時のシート制御を行い(ST3)、正常でない場合(ST2:NO)には異常時のシート制御を行う(ST4)。そして、処理は終了し、装置1の電源がオフされるまで上記ステップST1〜ST4の処理が繰り返されることとなる。
図4は、図3に示したステップST1の処理の詳細を示す第1のフローチャートである。同図に示すように、まず、運転負荷判断部20aは、車速センサ10kからの信号を入力し、走行距離を演算して積算する(ST10)。このとき、運転負荷判断部20aは、T(X+1)=T(X)+0.1×Vなる式から走行距離を演算して積算する。ここで、Tは、走行距離であり、Vは車速センサ10kにて検出された速度を示し、Xは速度の検出回数を示している。
次いで、運転負荷判断部20aは、ヨーレイトセンサ10fからの信号を入力し、ヨーレイトを積算し、運転負荷を求める(ST11)。このとき、運転負荷判断部20aは、Y1(X+1)=Y1(X)+0.1×YAWなる式からヨーレイトを積算する。ここで、Y1は、ヨーレイトの積算値であり、YAWはヨーレイトセンサ10fにて検出されたヨーレイトを示し、Xはヨーレイトの検出回数を示している。また、運転負荷判断部20aは、Y1total=Y1(X+1)なる式から、運転負荷を求める。ここで、Y1totalは運転負荷を示している。
次に、シート制御部20bは、ステップST10にて積算した走行距離Y(X+1)が第1所定値T1(m)を超えるか否かを判断する(ST12)。走行距離T(X+1)が第1所定値T1を超えない場合(ST12:NO)、図4に示す処理は終了する。一方、走行距離T(X+1)が所定値T1を超える場合(ST12:YES)、シート制御部20bは、ステップST11において求めた運転負荷から、運転席30のシート状態を変化させる速度、及びその速度の変化率を設定する(ST13)。このとき、シート制御部20bは、運転負荷Y1totalをマップに当てはめることにより、運転席のシート状態を変化させる速度Ms(=Map1(Y1total))、及びその速度の変化率Ma(=Map2(Y1total))を求める。これにより、シート制御部20bが制御するシート状態の変化の詳細が決定する。
図5は、図4のステップST13にて用いられるマップを示す説明図であり、(a)は運転席のシート状態を変化させる速度Msを求めるときのマップを示し、(b)はその速度の変化率Maを求めるときのマップを示している。
まず、図5(a)に示すマップは、運転負荷が大きくなるに従って、シート移動速度Msが小さくなるようになっている。このため、シート制御部20bは、運転負荷Y1totalが大きい場合、運転負荷Y1totalをマップに当てはめることにより、運転席30のシート状態を変化させる速度Msを小さく設定することとなる。この結果、運転席30のシート状態はゆっくりと変化することとなり、運転者はゆっくりとした視界の変化に徐々に対応していくことが可能となる。従って、運転者の運転負荷は、増加が抑制されることとなる。
また、図5(b)に示すマップは、運転負荷が大きくなるに従って、シート移動速度変化率Maが小さくなるようになっている。このため、シート制御部20bは、運転負荷Y1totalが大きい場合、運転負荷Y1totalをマップに当てはめることにより、速度Msの変化率Maを小さく設定することとなる。この結果、運転席30のシート状態は急激に変化せず、運転者が視界の変化に対応できる程度にシート状態を変化させていくことが可能となる。従って、運転者の運転負荷は、増加が抑制されることとなる。
再度、図4を参照する。上記の如く、シート制御部20bがマップを参照して速度Ms及び変化率Maを求めた後、運転負荷判断部20aは、運転負荷Y1totalを「0」に初期化する。これにより、次回の処理に備えることとなる。その後、図4に示した処理は終了して、図3のステップST2に移行する。そして、図3のステップST3又はST4において、実際にシート状態が変化させられることとなる。
次に、図3のステップST1の第2の詳細処理を説明する。図6は、図3に示したステップST1の処理の詳細を示す第2のフローチャートである。同図に示すように、まず、運転負荷判断部20aは、車速センサ10kからの信号を入力し、上記したステップST10と同様にして、走行距離を演算して積算する(ST20)。
次いで、運転負荷判断部20aは、横Gセンサ10eからの信号を入力し、車両横方向に加わる加速度を積算し、運転負荷を求める(ST21)。このとき、運転負荷判断部20aは、Y2(X+1)=Y2(X)+0.1×YGなる式から車両横方向に加わる加速度を積算していく。ここで、Y2は、車両横方向に加わる加速度の積算値であり、YGは横Gセンサ10eにて検出された車両横方向に加わる加速度を示し、Xは車両横方向に加わる加速度の検出回数を示している。また、運転負荷判断部20aは、Y2total=Y2(X+1)なる式から、運転負荷を求める。ここで、Y2totalは運転負荷を示している。
次に、シート制御部20bは、ステップST20にて積算した走行距離T(X+1)が第2所定値T2(m)を超えるか否かを判断する(ST22)。走行距離T(X+1)が第2所定値T2を超えない場合(ST22:NO)、図6に示す処理は終了する。一方、走行距離T(X+1)が所定値T2を超える場合(ST22:YES)、シート制御部20bは、ステップST21において求めた運転負荷から、運転席30のシート状態を変化させる速度、及びその速度の変化率を設定する(ST23)。このとき、シート制御部20bは、運転負荷Y2totalをマップに当てはめることにより、運転席のシート状態を変化させる速度Ms(=Map3(Y2total))、及びその速度の変化率Ma(=Map4(Y2total))を求める。これにより、シート制御部20bが制御するシート状態の変化の詳細が決定する。
図7は、図6のステップST23にて用いられるマップを示す説明図であり、(a)は運転席のシート状態を変化させる速度Msを求めるときのマップを示し、(b)はその速度の変化率Maを求めるときのマップを示している。
まず、図7(a)に示すマップは、運転負荷が大きくなるに従って、シート移動速度Msが小さくなるようになっている。このため、シート制御部20bは、運転負荷Y2totalが大きい場合、運転負荷Y2totalをマップに当てはめることにより、運転席30のシート状態を変化させる速度Msを小さく設定することとなる。この結果、図5を参照して説明したのと同様に、運転者の運転負荷は、増加が抑制されることとなる。
また、図7(b)に示すマップは、運転負荷が大きくなるに従って、シート移動速度変化率Maが小さくなるようになっている。このため、シート制御部20bは、運転負荷Y2totalが大きい場合、運転負荷Y2totalをマップに当てはめることにより、速度Msの変化率Maを小さく設定することとなる。この結果、同様に、運転負荷の増加が抑制されることとなる。
次に、図3のステップST1の第3の詳細処理を説明する。図8は、図3に示したステップST1の処理の詳細を示す第3のフローチャートである。同図に示すように、まず、運転負荷判断部20aは、車速センサ10kからの信号を入力し、上記したステップST10と同様にして、走行距離を演算して積算する(ST30)。
次いで、運転負荷判断部20aは、操舵角センサ10iからの信号を入力し、操舵角を積算し、運転負荷を求める(ST31)。このとき、運転負荷判断部20aは、S(X+1)=S(X)+0.1×STRGなる式から操舵角を積算していく。ここで、Sは、操舵角の積算値であり、STRGは操舵角センサ10iにて検出された操舵角を示し、Xは操舵角の検出回数を示している。また、運転負荷判断部20aは、Stotal=S(X+1)なる式から、運転負荷を求める。ここで、Stotalは運転負荷を示している。
次に、シート制御部20bは、ステップST30にて積算した走行距離T(X+1)が第3所定値T3(m)を超えるか否かを判断する(ST32)。走行距離T(X+1)が第3所定値T3を超えない場合(ST32:NO)、図8に示す処理は終了する。一方、走行距離T(X+1)が所定値T3を超える場合(ST32:YES)、シート制御部20bは、ステップST31において求めた運転負荷から、運転席30のシート状態を変化させる速度、及びその速度の変化率を設定する(ST33)。このとき、シート制御部20bは、運転負荷Stotalをマップに当てはめることにより、運転席30のシート状態を変化させる速度Ms(=Map5(Stotal))、及びその速度の変化率Ma(=Map6(Stotal))を求める。これにより、シート制御部20bが制御するシート状態の変化の詳細が決定する。
図9は、図8のステップST33にて用いられるマップを示す説明図であり、(a)は運転席のシート状態を変化させる速度Msを求めるときのマップを示し、(b)はその速度の変化率Maを求めるときのマップを示している。まず、図9(a)に示すマップは、運転負荷が大きくなるに従って、シート移動速度Msが小さくなるようになっている。このため、シート制御部20bは、運転負荷Stotalが大きい場合、運転負荷Stotalをマップに当てはめることにより、運転席30のシート状態を変化させる速度Msを小さく設定することとなる。この結果、図5を参照して説明したのと同様に、運転者の運転負荷は、増加が抑制されることとなる。
また、図9(b)に示すマップは、運転負荷が大きくなるに従って、シート移動速度変化率Maが小さくなるようになっている。このため、シート制御部20bは、運転負荷Stotalが大きい場合、運転負荷Stotalをマップに当てはめることにより、速度Msの変化率Maを小さく設定することとなる。この結果、同様に、運転負荷の増加が抑制されることとなる。
次に、図3のステップST1の第4の詳細処理を説明する。図10は、図3に示したステップST1の処理の詳細を示す第4のフローチャートである。同図に示すように、まず、運転負荷判断部20aは、車速センサ10kからの信号を入力し、車速の変化量を積算し、運転負荷を求める(ST40)。このとき、運転負荷判断部20aは、D(X+1)=D(X)+0.1×DVSPなる式から車速の変化量を積算していく。ここで、Dは、車速の変化量の積算値であり、DVSPは車速センサ10kから求められる車速の変化量にを示し、Xは車速の変化量の演算回数を示している。また、運転負荷判断部20aは、Dtotal=D(X+1)なる式から、運転負荷を求める。ここで、Dtotalは運転負荷を示している。
次に、シート制御部20bは、走行時間Timeが第4所定値T4(sec)を超えるか否かを判断する(ST41)。走行時間Timeが第4所定値T4を超えない場合(ST41:NO)、図10に示す処理は終了する。一方、走行時間Timeが第4所定値T4を超える場合(ST41:YES)、シート制御部20bは、ステップST40において求めた運転負荷から、運転席30のシート状態を変化させる速度、及びその速度の変化率を設定する(ST42)。このとき、シート制御部20bは、運転負荷Dtotalをマップに当てはめることにより、運転席30のシート状態を変化させる速度Ms(=Map7(Dtotal))、及びその速度の変化率Ma(=Map8(Dtotal))を求める。これにより、シート制御部20bが制御するシート状態の変化の詳細が決定する。
図11は、図10のステップST42にて用いられるマップを示す説明図であり、(a)は運転席のシート状態を変化させる速度Msを求めるときのマップを示し、(b)はその速度の変化率Maを求めるときのマップを示している。
まず、図11(a)に示すマップは、運転負荷が大きくなるに従って、シート移動速度Msが小さくなるようになっている。このため、シート制御部20bは、運転負荷Dtotalが大きい場合、運転負荷Dtotalをマップに当てはめることにより、運転席30のシート状態を変化させる速度Msを小さく設定することとなる。この結果、図5を参照して説明したのと同様に、運転者の運転負荷は、増加が抑制されることとなる。
また、図11(b)に示すマップは、運転負荷が大きくなるに従って、シート移動速度変化率Maが小さくなるようになっている。このため、シート制御部20bは、運転負荷Dtotalが大きい場合、運転負荷Dtotalをマップに当てはめることにより、速度Msの変化率Maを小さく設定することとなる。この結果、同様に、運転負荷の増加が抑制されることとなる。
次に、図3に示したステップST3の処理の詳細を説明する。図12は、図3に示したステップST3の処理の詳細を示すフローチャートである。同図に示すようにシステムの正常時には、図12に示すように、まず、シート制御部20bは、ポジションPが「0」から「1」へのシート移動を開始するか否かを判断する(ST50)。ここで、ポジション「0」とは、シート状態が図2(a)に示す運転者が設定した状態にあることを意味し、ポジション「0」とは、シート状態が図2(b)に示す着座負荷を軽減させる軽減状態にあることを意味している。
ポジションPが「0」から「1」へのシート移動を開始する場合(ST50:YES)、シート制御部20bは、運転席30がポジションP=「1」となったか、すなわちシート状態が軽減状態となったか否かを判断する(ST51)。ここで、シート状態が軽減状態となっていない場合(ST51:NO)、シート制御部20bは、シート移動制御を継続し(ST52)、再度ステップST51の判断を行う。一方、シート状態が軽減状態となった場合(ST51:YES)、シート制御部20bは、シート移動制御を終了し(ST53)、図12に示した処理は終了する。
ところで、ポジションPが「0」から「1」へのシート移動を開始しない場合(ST50:NO)、シート制御部20bは、ポジションPが「1」から「0」へのシート移動を開始するか否かを判断する(ST54)。ここで、ポジションPが「1」から「0」へのシート移動を開始しない場合(ST54:NO)、シート制御部20bはシート状態を変化させることなく、図12に示した処理を終了させる。
他方、ポジションPが「1」から「0」へのシート移動を開始する場合(ST54:YES)、シート制御部20bは、運転席30がポジションP=「0」となったか、すなわちシート状態が運転者が設定した状態にあるか否かを判断する(ST55)。ここで、シート状態が、運転者が設定した状態になっていない場合(ST55:NO)、シート制御部20bは、シート移動制御を継続し(ST56)、再度ステップST55の判断を行う。一方、シート状態が運転者が設定した状態になった場合(ST55:YES)、シート制御部20bは、シート移動制御を終了し(ST57)、図12に示した処理は終了する。
次に、図3に示したステップST4の処理の詳細を説明する。図13は、図3に示したステップST4の処理の詳細を示すフローチャートである。同図に示すようにシステムの異常時には、図13に示す処理が実行される。ここで、システム異常とは、シート移動コントローラ20の異常を除く異常であって、例えばナビゲーションシステム10aなどの異常をいうものとする。
まず、シート制御部20bは、シート制御部20bは、運転席30がポジションP=「0」であるか否か、すなわちシート状態が、運転者が設定した状態にあるか否かを判断する(ST60)。そして、シート状態が、運転者が設定した状態にある場合(ST60:YES)、シート制御部20bは、シート移動制御を終了させる(ST61)。
ここで、システム異常時には、シート状態を軽減状態にすべきでないタイミングにおいて、軽減状態に移行させてしまうことがある。また、シート状態を軽減状態にすべきでないタイミングにおいて軽減状態に移行させてしまうと、却って着座負荷を増大させてしまう可能性がある。このため、システム異常時には、シート状態が、運転者が設定した状態にある場合、そのままの状態を維持すべく、図13に示す処理を終了させる。
他方、シート状態が、運転者が設定した状態にない場合(ST60:NO)、シート制御部20bは、ポジションPが「1」から「0」へのシート移動を開始するか否かを判断する(ST62)。そして、図12に示したステップST54〜ST57と同様にして、ステップST62〜ST65の処理が実行されて、図13に示す処理は終了する。
このようにして、本実施形態に係る車両用シート制御装置1は、運転負荷が高くなるに従って、運転席30のシート状態を変化させる速度Msを小さくして、運転席30のシート状態を変化させることとしている。このため、運転負荷が高いときには、ゆっくりとシート状態を変化させることとなり、急激にシート状態を変化させることとはならない。この結果、運転者の視界もゆっくりと変化され、運転者がゆっくりとした視界の変化に徐々に対応していくことが可能となり、運転負荷の増加が抑制されることとなる。従って、シート状態を変化させるにあたり、運転負荷の増加を抑制する車両用シート制御装置1を提供することができる。
また、運転負荷が高くなるに従って、運転席30のシート状態を変化させる速度Msの変化率Maを小さくして、運転席30のシート状態を変化させることとしている。このため、運転負荷が高いときには、運転席30のシート状態は急激に変化せず、運転者が視界の変化に対応できる程度にシート状態を変化させていくことが可能となる。よって、運転者の運転負荷は、増加が抑制されることとなる。
また、運転者の着座負荷を軽減させる軽減位置と、運転者が設定した位置との間で、運転席30のシート状態を変化させることとしている。このため、運転負荷の増加を抑制しつつも、運転者の着座負荷を軽減することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。例えば、本実施形態では、シート状態を運転者が設定した状態と着座負荷軽減状態との間で変化させるようにしていたが、これに限らず、単にシート状態を変化させる構成であれば適用可能である。
Y1total,Y2total,Stotal,Dtotal…運転負荷
1…車両用シート制御装置
10e…横Gセンサ(加速度センサ)
10f…ヨーレイトセンサ
10i…操舵角センサ
10k…車速センサ
20a…運転負荷判断部(運転負荷判断手段)
20b…シート制御部(シート制御手段)
30…運転席
1…車両用シート制御装置
10e…横Gセンサ(加速度センサ)
10f…ヨーレイトセンサ
10i…操舵角センサ
10k…車速センサ
20a…運転負荷判断部(運転負荷判断手段)
20b…シート制御部(シート制御手段)
30…運転席
Claims (7)
- 車両運転席のシート状態を変化させる車両用シート制御装置において、
運転者の運転負荷を判断する運転負荷判断手段と、
前記運転負荷判断手段により判断された運転負荷が高くなるに従って、運転席のシート状態を変化させる速度を小さくして、運転席のシート状態を変化させるシート制御手段と、
を備えることを特徴とする車両用シート制御装置。 - ヨーレイトを検出するヨーレイトセンサをさらに備え、
前記運転負荷判断手段は、前記ヨーレイトセンサにより検出されたヨーレイトをもとに運転負荷を判断する
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用シート制御装置。 - 車両横方向に加わる加速度を検出する加速度センサをさらに備え、
前記運転負荷判断手段は、前記加速度センサにより検出された車両横方向に加わる加速度をもとに運転負荷を判断する
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用シート制御装置。 - 操舵角を検出する操舵角センサをさらに備え、
前記運転負荷判断手段は、前記操舵角センサにより検出された操舵角をもとに運転負荷を判断する
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用シート制御装置。 - 車速を検出する車速センサをさらに備え、
前記運転負荷判断手段は、前記車速センサにより検出された車速の変化をもとに運転負荷を判断する
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用シート制御装置。 - 前記シート制御手段は、前記運転負荷判断手段により判断された運転負荷が高くなるに従って、運転席のシート状態を変化させる速度の変化率を小さくして、運転席のシート状態を変化させることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の車両用シート制御装置。
- 前記シート制御手段は、運転者の着座負荷を軽減させる軽減位置と、運転者が設定した位置との間で、運転席のシート状態を変化させることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の車両用シート制御装置。
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Cited By (2)
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