JP2006122956A - 折り曲げ加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 型を変更した場合でも、短い時間で設定変更を行うことができる折り曲げ加工装置を提供する。
【解決手段】 間隔寸法検出手段25を、基準位置データ記憶手段31と判定手段33とから構成する。基準位置データ記憶手段31は、移動条件を設定する際に位置検出手段27の出力に基づいて予め定められた、上型と下型との間の間隔の寸法が予め定めた寸法以下になるときの往復移動部の位置に関する基準位置データを記憶する。また判定手段33は、実際の加工動作時に位置検出手段27の出力と基準位置データ記憶手段31に記憶した基準位置データとに基づいて上型と下型との間の間隔の寸法が、予め定めた寸法以下になったことを判定して検出信号を出力する。
【選択図】図4
【解決手段】 間隔寸法検出手段25を、基準位置データ記憶手段31と判定手段33とから構成する。基準位置データ記憶手段31は、移動条件を設定する際に位置検出手段27の出力に基づいて予め定められた、上型と下型との間の間隔の寸法が予め定めた寸法以下になるときの往復移動部の位置に関する基準位置データを記憶する。また判定手段33は、実際の加工動作時に位置検出手段27の出力と基準位置データ記憶手段31に記憶した基準位置データとに基づいて上型と下型との間の間隔の寸法が、予め定めた寸法以下になったことを判定して検出信号を出力する。
【選択図】図4
Description
本発明は、作業者の安全を確保してしかも加工作業をスムーズに行える折り曲げ加工装置に関するものである。
特開2001−232418号公報(特許文献1)には、プレスブレーキと呼ばれる安全装置を備えた折り曲げ加工装置が示されている。この種の加工装置では、上型と下型の前方にあるワークテーブルを間に挟むように、発光器と受光器を配置して、発光器と受光器との間の光が遮断されると、作業者が型に挟まれると判断して加工動作を停止する光軸式安全装置を設ける技術が示されている。折り曲げ加工装置では、加工の途中で被加工物が変形して、被加工物の一部が発光器と受光器との間の光を遮断し、作業が中断する問題が発生することがある。そこで従来の装置では、上型と下型とで被加工物を挟持すると光軸式安全装置を無効とし、その後は両手操作スイッチを操作している場合に限り型を動作させて、安全性と作業性とを確保している。
なお特開2001−259744号公報(特許文献2)には、上型と下型との間の間隔が指の入らない大きさになると光軸式安全装置の光センサによる検知が停止されるプレスブレーキの安全装置が開示されている。また特開平9−192744号公報(特許文献3)には、折り曲げ加工装置の曲げ線上に人体検知用光線を発するように発光器と受光器とを配置して金型間で作業者の手を挟む危険性を防止する技術が開示されている。
特開2001−232418号公報
特開2001−259744号公報
特開平9−192744号公報
従来の折り曲げ加工装置では、使用する型を変更した場合に、上型と下型との間の間隔が所定の寸法になったことを検出する検出手段の設定をやり直す必要があり、型を変更する作業を繰り返し行う場合に、設定のために作業を中断する時間が長くなる問題があった。
本発明の目的は、型を変更した場合でも、短い時間で設定変更を行うことができる折り曲げ加工装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、型の交換時の制御装置の設定と一緒に上型と下型との間の間隔が所定の寸法になったことを検出する検出手段の設定変更をすることができる折り曲げ加工装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、上型と下型との間の間隔が所定の寸法になったことを検出する検出手段を後から装着する必要のない折り曲げ加工装置を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、新規な折り曲げ加工装置の設定方法を提供することにある。
本発明が改良の対象とする折り曲げ加工装置は、上型と下型の一方を被移動型として搭載する往復移動部を有し、前記往復移動部を制御指令に従って往復直線移動させる型移動装置と、間隔寸法検出装置と、物体接近検出装置と型移動装置を制御する制御装置とを備えている。型移動装置は、被移動型が搭載され且つ制御装置からの制御指令に応じて往復直線運動をする往復移動部を有している。間隔寸法検出装置は、上型と下型との間の間隔の寸法が予め定めた寸法以下になったことを検出すると検出信号を出力するように構成されている。また物体接近検出装置は、上型と下型との間の間隔内に被加工物を搬入する際に被加工物が通る搬入領域を含まない予め定めた進入禁止領域に物体(主として作業者の手、腕頭等)が進入したことを検出すると型移動装置の動作を停止させる動作停止信号を出力するように構成されている。この物体接近検出装置としては、前述の特許文献1等で使用されているいわゆる光軸式安全装置のように光の遮断を利用して検出を行うものを用いることができる。なお本発明は、光を利用する物体接近検出装置を用いる場合に限定されるものではなく、他の方式で物体が接近してきたことを検出するものを物体接近検出装置として用いることができるのは勿論である。
さらに制御装置は、往復移動部の位置を検出する位置検出手段と、上型及び/または下型に応じて予め設定される往復移動部の移動条件を記憶する移動条件記憶手段と、制御指令発生手段とを備えている。制御指令発生手段は、位置検出手段の出力と、移動条件記憶手段に記憶された移動条件と、間隔寸法検出手段からの検出信号と物体接近検出装置からの動作停止信号とを入力とする。そして制御指令発生手段は、1回の加工動作において検出信号が出力されるまでは移動条件に従って往復移動部を移動させ且つ動作停止信号が入力されると型移動装置を停止させる制御指令を出力する。また制御指令発生手段は、検出信号が出力された後は、物体接近検出装置の動作状態を無効にするかまたは物体接近検出装置から動作停止信号が出力されても型移動装置を停止させることなく移動条件に従って往復移動部を移動させる制御指令を出力する。これを実現するためには、間隔寸法検出装置から検出信号が出力された後は、物体接近検出装置の動作を無効にして動作停止信号の出力が停止されるようにしてもよいし、物体接近検出装置から出力される動作停止信号を制御入力信号としては無視する(使用しない:受け入れない)ようにしてもよい。
本発明においては、間隔寸法検出手段が、基準位置データ記憶手段と判定手段とを備えている。基準位置データ記憶手段は、移動条件を設定する際に位置検出手段の出力に基づいて、上型と下型との間の間隔の寸法が予め定めた寸法以下になるときの往復移動部の位置に関する基準位置データを記憶する。また判定手段は、実際の加工動作時に位置検出手段の出力と基準位置データ記憶手段に記憶した基準位置データとに基づいて上型と下型との間の間隔の寸法が、予め定めた寸法以下になったことを判定して検出信号を出力する。型を交換した後に移動条件を設定する際には、実際に往復移動部を動かして上型と下型との間の移動距離や、被加工物を上型と下型とで完全に挟んだ状態になるまでに被移動型が移動する距離等を位置検出手段の出力により測定する。そして測定値に基づいて往復移動部の移動条件を定める。このような作業は、現在販売されている折り曲げ加工装置では、バックゲージを使用しないものを除いて、一般的に行われている。言い換えれば、移動条件の設定は、折り曲げ加工装置を実際に動かす際に通常行われる事前設定作業である。本発明においては、この事前設定作業で使用される位置検出手段の出力に基づいて、上型と下型との間の間隔の寸法が予め定めた寸法になるときの往復移動部の位置に関する基準位置データを取得してこれを基準位置記憶手段に記憶する。このような基準位置データを記憶しておけば、実際の加工動作時に、判定手段によって位置検出手段の出力と基準位置データとを比較することにより、位置検出手段の出力が基準位置データと一致した時点で、上型と下型との間の間隔の寸法が予め定めた寸法になったと判断することができる。したがって本発明によれば、折り曲げ加工装置が備えている位置検出手段の出力を利用して、間隔寸法検出手段で必要な基準位置データを取得し、しかも位置検出手段の出力と基準位置データとを利用して判断を行うので、従来のように間隔寸法検出手段を別個の装置として特別に型や型を移動させる往復移動部の近傍に設置する必要がない。また型を交換した場合でも、交換の際に必ず必要になる移動条件の設定の際に、必要な基準位置データを得ることができるので、型交換時における間隔寸法検出手段の設定を従来よりも簡単に且つ短い時間で行うことができる。なお、予め定めた寸法とは、例えば人の指が入り込まない寸法のように作業者の安全確保のために設定される寸法である。
また本発明においては、間隔寸法検出手段を制御装置内に構成することができる。これは制御装置には、制御用の演算装置(通常はコンピュータ)が実装されており、本発明で用いる間隔寸法検出手段を構成する基準位置データ記憶手段及び判定手段の機能を、制御装置内のコンピュータを利用して容易に実現することができるからである。
本発明の折り曲げ加工装置における移動条件と間隔の寸法の設定方法は、次の第1乃至第3の設定ステップにより実現できる。第1の設定ステップでは、上型と下型とを突き合わせて金型原点を設定する。第2の設定ステップでは、上型と下型との間に被加工物を配置して上型と下型とを被加工物の表面と裏面とに接触させた位置をバックゲージプルバック位置として設定する。そして第3の設定ステップでは、バックゲージプルバック位置から被移動型を所定距離離した位置の位置データを基準位置データとして設定する。なお第3の設定ステップでは、実際的に、第2の設定ステップから得たバックゲージプルバック位置の位置データに所定距離を加減算して基準位置データを得る。このようにすれば、移動条件の設定と一緒に基準位置データの設定を行うことができるので、型を交換する際の設定変更を短い時間で行うことができる。
本発明の折り曲げ加工装置は、物体接近検出装置を後付けにすることができる。すなわち物体接近検出装置はユーザ側で設置するようにして、物体接近検出装置を除いた状態の折り曲げ加工装置を製造するようにしてもよい。この場合には、ユーザ側で物体接近検出装置を実装し、制御装置の設定を適宜に行えばよい。
本発明によれば、型を変更したときでも、従来よりも短い時間で設定変更を行うことができる利点が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明を適用する折り曲げ加工装置1の正面図であり、図2はその拡大側面図である。また図3は要部の拡大概略図である。これらの図に示した折り曲げ加工装置1は、被加工物としての金属板3を折り曲げ加工するものである。折り曲げ加工装置1は、先端部にパンチ即ち上型5を備えた上部テーブル7と、上型5に対応したダイ即ち下型9を備えた下部テーブル11とを備えている。
上型5は、先端が凸形状をなしており、下型9は上面部にV字溝10を備えている。なお図2には、上型5と下型9とを簡略化して示してある。上型5は移動しない上部テーブル7に対して交換可能に取り付けられている。そして下型9は、油圧シリンダの作用で上下方向に往復移動する往復移動部としての下部テーブル11に対して交換可能に取り付けられている。したがってこの例では、下型が被移動型となる。図3に示す下部テーブル11を往復直線移動させる型移動装置13の構成は公知であるため詳しい説明は省略するが、前述の油圧シリンダと油圧シリンダに油圧を供給する油圧モータを含んだ油圧駆動装置とを備えて構成されていて、後述する制御装置14からの制御指令に応じて下部テーブル11の往復直線運動を制御する。加工作業をする際には、フットスイッチ15を足で踏んで押し下げると、制御装置14から上昇指令が出力されて、下部テーブル11は上部テーブル7に向かって移動を開始する。そして特に何も無ければ、予め定めたストロークの移動を完了すると、下部テーブル11は元の位置に戻る。
上型5と下型9とが金属板3を挟んだ状態になると、V字溝10を折曲部として、この溝の溝角度に沿って金属板はV字状に折り曲げられる。この折り曲げ作業の過程で、図3に示すように金属板3は斜めに傾斜した状態になる。
この折り曲げ加工装置1では、物体接近検出装置17として光軸式安全装置を備えている。この物体接近検出装置17は、上型5と下型9の中心線が一致する位置から所定の寸法Lだけ前方にある位置に、発光器19と受光器21とが配置された構成を有している。発光器19と受光器21とは、上型5と下型9とが延びる方向(図1の紙面で見て左右の方向)に所定の間隔をあけてそれぞれ位置されている。また図2に示すように、発光器19と受光器21とは、上型5と下型9との間の間隔G内に被加工物として金属板3を搬入する際に被加工物が通る搬入領域DAを含まない予め定めた進入禁止領域PAに物体(主として作業者の手、腕頭等)が進入したことを検出し得るように上下方向の位置が定められている。発光器19は、複数のレーザ発光源が上下方向に並んだ構造を有している。また受光器21は発光器19からの複数の光線を受光し、一部の光線でも遮断されると検出信号(動作停止信号)を出力するように構成されている。発光器19及び受光器21は、それぞれ支持フレーム20及び22によって支持されている。発光器19と受光器21との間には、複数の光線によって形成された光の帯によって進入禁止領域PAが形成されることになる。加工作業を行う場合には、進入禁止領域PAの下の搬入領域DAから被加工物が台23に沿うようにして上型5と下型9との間に搬入される。
図3に符号26で示した部材は、被加工物としての金属板3が突き当たる突き当て部材である。この突き当て部材26は、下型9と一緒に上下方向に往復移動して、金属板3の位置が変わらないようにしている。なおこの物体接近検出装置17は、フットスイッチ15が押し下げられると動作状態になり、後に説明するように、上型5と下型9との間の間隔Gが予め定めた寸法以下になったことを間隔寸法検出装置25[図4(B)参照]が検出すると非動作状態(出力が出ない状態)となる。
本実施の形態における間隔寸法検出装置25は、図4(B)に示すように、制御装置14内に設けられている。図4(A)は、制御装置14とその周辺の装置との関係を示すブロック図であり、図4(B)は本実施の形態で用いる制御装置14の内部構成を概略的に示すブロック図である。制御装置14は、下部テーブル11の位置を検出する位置検出手段27と、使用する上型と下型とに応じて予め設定される下部テーブル11の移動条件を記憶する移動条件記憶手段29と、基準位置データ記憶手段31と、判定手段33と、制御指令発生手段35とを備えている。位置検出手段27としては、下部テーブル11を駆動する図示しない油圧モータに取り付けられて下部テーブル11の絶対位置を出力するアブソリュートエンコーダを用いている。なお位置検出手段27として、その他の公知の位置検出センサを用いることができるのは勿論である。位置検出手段27の取付位置は、本実施の形態に限定されるものではない。
間隔寸法検出手段25は、基準位置データ記憶手段31と判定手段33とから構成されている。基準位置データ記憶手段31は、型を交換した際に下部テーブル11の移動条件を設定する際に位置検出手段27の出力に基づいて、上型5と下型9との間の間隔の寸法が予め定めた寸法になるときの下部テーブル11の位置に関する基準位置データを記憶する。また判定手段33は、実際の加工動作時に位置検出手段27の出力と基準位置データ記憶手段31に記憶した基準位置データとに基づいて上型5と下型9との間の間隔の寸法が、予め定めた寸法になったことを判定して検出信号を出力する。上型5及び下型9を交換した後に下部テーブル11の移動条件を設定する際には、実際に下部テーブル11を動かして上型5と下型9との移動距離や、被加工物である金属板3が下型9に接触した状態から下型9と上型5との間で金属板3を完全に挟む状態になるまでの下型の距離等を位置検出手段27の出力により測定する。そして測定値に基づいて下部テーブル11の移動条件を定める。このような作業は、現在販売されている折り曲げ加工装置では、バックゲージを使用しないものを除いて一般的に行われている。
図5は、型を交換したときの移動条件の設定と基準位置データの設定記憶作業を行う場合の手順を示すフローチャートである。そして図6(A)乃至(C)は図5の手順を実施する場合の各設定ステップにおける上型5と下型9との位置関係をそれぞれ示す図である。図6において示す矢印は、下部テーブル11の移動方向を示している。まず最初に油圧モータを停止(OFF)にして上型と下型(金型)を交換する。次に油圧モータを動作状態(ON)にして下部テーブルを移動させて第1の設定ステップを実施する。第1の設定ステップでは、図6(A)に示すように、上型と下型とを突き合わせて金型原点(A)を設定する。次に第2の設定ステップでは、図6(B)に示すように、上型5と下型9との間に被加工物である金属板3を配置して上型5と下型9とを被加工物である金属板3の表面と裏面とに接触させた位置をバックゲージプルバック位置(B)として設定する。そして第3の設定ステップでは、図6(C)に示すように、バックゲージプルバック位置(B)から下側テーブル11(または下型9)を所定距離(具体的には8mm:好ましくは5〜9mmの範囲の値)だけ離した位置(C)の位置データを基準位置データとして設定する。なお第3の設定ステップでは、実際的に、第2の設定ステップから得たバックゲージプルバック位置(B)の位置データに所定距離を加減算して基準位置データを得る。なお図5においては、この基準位置データを「安全センサ無効点(C)」と表示してある。実際の基準位置データは、上記のようにして計算した所定距離よりも小さければよいことになる。このようにすれば、移動条件の設定と一緒に基準位置データの設定を行うことができるので、型を交換する際の設定変更を短い時間で行うことができる。
図4に示す制御指令発生手段35は、位置検出手段27の出力と、移動条件記憶手段29に記憶された移動条件と、間隔寸法検出手段25からの検出信号と物体接近検出装置17からの動作停止信号と、フットスイッチ15からの指令を入力とする。そして制御指令発生手段35は、フットスイッチ15が押し下げれられてスタートする1回の加工動作において間隔寸法検出手段25から検出信号が出力されるまでは移動条件に従って下部テーブル11を移動させ且つ物体接近検出装置17から動作停止信号が入力されると型移動装置13を停止させる制御指令を出力する。また制御指令発生手段35は、間隔寸法検出手段25から検出信号が出力された後は、物体接近検出装置17の動作状態を無効にするかまたは物体接近検出装置17から動作停止信号が出力されても型移動装置13を停止させることなく移動条件に従って下部テーブル11を移動させる制御指令を出力する。具体的な本実施の形態では、間隔寸法検出装置25から検出信号が出力された後は、物体接近検出装置17の動作を無効にして動作停止信号の出力が停止されるようにしている。
図7は本実施の形態の折り曲げ加工装置を用いて実際に折り曲げ加工を行う際の制御装置14による制御の順番を示すフローチャートである。このフローチャートは、制御装置14内のコンピュータを動作させるソフトウエアのアルゴリズムでもある。なおこのフローチャートでは、表記を簡略化するために、被加工物をワークと表記し、物体接近検出装置を安全センサと表記してある。まずステップST1は、フットペダル15が踏まれる前の状態すなわちフットペダルがオフの状態である。このときには物体接近検出装置(安全センサ)17は、オン状態すなわち発光器19と受光器21とのレーザー光の投光が行われている。なおこのときには、型移動装置13を急停止させるために型移動装置13内に配置された急停止電磁弁はオン状態にある。この急停止電磁弁がオフ状態になると型移動装置13は下部テーブル11の移動を急停止する。
ステップST2では、下型9の上に被加工物であるワークをセットする。そしてステップST3で物体接近検出装置(安全センサ)17が動作しているか否かの確認が行われ、正常に動作していなければステップST1に戻り、正常に動作していればステップST4へと進む。ステップST4で、フットペダル15が踏まれてオン状態になると、ステップST5へと進む。ステップST5では、制御装置14から型移動装置13に上昇制御指令が出力され、下部テーブル11は上方に向かって移動を開始する(すなわち被加工物の加工が開始される。)ステップST6は、下部テーブル11の上昇量を監視するフィードバック制御ループであり、前述の移動条件で定めた金型原点(A)に向かって下型9を移動させる制御を行う。この際にステップST7では、物体接近検出装置(安全センサ)17において発光器19と受光器21とのレーザー光の投光の遮光があるか否か(進入禁止領域PAに物体が入ったか否か)の判定が行われる。物体接近検出装置(安全センサ)17の投光が遮光されずにステップST8で被加工物の折り曲げ加工が完了し、フットペダル15がオフ状態になると型移動装置13は下部テーブル11を下降させる(ステップST10)。もし加工の途中で、ステップST7で遮光を検出すると、ステップST11へと進み、そのときの下型9と上型5との間の距離が予め定めた寸法以下になっているか否かを判定する(位置検出手段27の出力と基準位置データとに基づいて判断した間隔の寸法が予め定めた寸法以下になっていることを判定する)。なお図7においては具体的に、ワーク(被加工物)と上型との間の隙間が8mm以下になっているかと表現することにより、下型と上型との間の間隔が予め定めた寸法以下になっているか否かを判断していることを示している。もしステップST11で、前記隙間が8mmより大きい場合には、ステップST12へと進んで急停止電磁弁をオフ(非常停止)にする。その結果、型移動装置13は急停止状態になって下部テーブル11の上昇は急停止し、ステップST1へと戻る。ステップST1へ戻って、物体接近検出装置(安全センサ)17が投光状態に戻っていることが確認されると、再度ステップST2へと進む。
このように本実施の形態では、ステップST11が、制御装置14の内部の基準位置データ記憶手段31に記憶された基準位置データと位置検出手段23からの出力とを判定手段33を用いて実行できるため、型を交換した場合でも簡単且つ確実に必要な設定を行うことができる。
1 折り曲げ加工装置
3 金属板(被加工物)
5 上型
7 上部テーブル
9 下型
11 下部テーブル
13 型移動装置
14 制御装置
15 フットスイッチ
17 物体接近検出装置
25 間隔寸法検出装置
27 位置検出手段
29 移動条件記憶手段
31 基準位置データ記憶手段
33 判定手段
35 制御指令発生手段
3 金属板(被加工物)
5 上型
7 上部テーブル
9 下型
11 下部テーブル
13 型移動装置
14 制御装置
15 フットスイッチ
17 物体接近検出装置
25 間隔寸法検出装置
27 位置検出手段
29 移動条件記憶手段
31 基準位置データ記憶手段
33 判定手段
35 制御指令発生手段
Claims (6)
- 上型と下型の一方を被移動型として搭載する往復移動部を有し、前記往復移動部を制御指令に従って往復直線移動させる型移動装置と、
前記上型と前記下型との間の間隔の寸法が予め定めた寸法以下になったことを検出すると検出信号を出力する間隔寸法検出手段と、
前記間隔内に被加工物を搬入する際に前記被加工物が通る搬入領域を含まない予め定めた進入禁止領域に物体が進入したことを検出すると前記型移動装置の動作を停止させる動作停止信号を出力する物体接近検出装置と、
前記型移動装置に前記制御指令を出力する制御装置とを具備し、
前記制御装置が、
前記往復移動部の位置を検出する位置検出手段と、
前記上型及び/または前記下型に応じて予め設定される前記往復移動部の移動条件を記憶する移動条件記憶手段と、
前記位置検出手段の出力と、前記移動条件記憶手段に記憶された前記移動条件と、前記検出信号と前記動作停止信号とを入力として、1回の加工動作において前記検出信号が出力されるまでは前記移動条件に従って前記往復移動部を移動させ且つ前記動作停止信号が入力されると前記型移動装置を停止させる前記制御指令を出力し、前記検出信号が出力された後は、前記物体接近検出装置の動作状態を無効にするかまたは前記物体接近検出装置から前記動作停止信号が出力されても前記型移動装置を停止させることなく前記移動条件に従って前記往復移動部を移動させる前記制御指令を出力する制御指令発生手段とを備えている折り曲げ加工装置であって、
前記間隔寸法検出手段が、
前記移動条件を設定する際に前記位置検出手段の出力に基づいて予め定められた、前記上型と前記下型との間の間隔の寸法が前記予め定めた寸法になるときの前記往復移動部の位置に関する基準位置データを記憶する基準位置データ記憶手段と、
実際の加工動作時に前記位置検出手段の出力と前記基準位置データ記憶手段に記憶した前記基準位置データとに基づいて前記上型と前記下型との間の間隔の寸法が前記予め定めた寸法以下になったことを判定して前記検出信号を出力する判定手段とを備えていることを特徴とする折り曲げ加工装置。 - 前記間隔寸法検出手段は前記制御装置内に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の折り曲げ加工装置。
- 請求項1または2に記載の折り曲げ加工装置における前記移動条件と前記間隔の寸法の設定方法であって、
前記上型と前記下型とを突き合わせて金型原点を設定する第1の設定ステップと、
次に前記上型と前記下型との間に前記被加工物を配置して前記上型と前記下型とを前記被加工物の表面と裏面とに接触させた位置をバックゲージプルバック位置として設定する第2の設定ステップと、
次に前記バックゲージプルバック位置から前記被移動型を所定距離離した位置の位置データを前記基準位置データとして設定する第3の設定ステップとからなることを特徴とする折り曲げ加工装置の設定方法。 - 前記第3の設定ステップでは、前記第2の設定ステップから得た前記バックゲージプルバック位置の位置データに前記所定距離を加減算して前記基準位置データを得る請求項3に記載の折り曲げ加工装置の設定方法。
- 上型と下型の一方を被移動型として搭載する往復移動部を有し、前記往復移動部を制御指令に従って往復直線移動させる型移動装置と、
前記型移動装置に前記制御指令を出力する制御装置とを具備し、
前記制御装置が、
前記往復移動部の位置を検出する位置検出手段と、
前記上型及び/または前記下型に応じて予め設定される前記往復移動部の移動条件を記憶する移動条件記憶手段と、
前記移動条件に従って前記往復移動部を移動させる前記制御指令を出力する制御指令発生手段とを備えている折り曲げ加工装置であって、
前記制御装置が、
前記移動条件を設定する際に前記位置検出手段の出力に基づいて予め定められた、前記上型と前記下型との間の間隔の寸法が予め定めた寸法になるときの前記往復移動部の位置に関する基準位置データを記憶する基準位置データ記憶手段と、
実際の加工動作時に前記位置検出手段の出力と前記基準位置データ記憶手段に記憶した前記基準位置データとに基づいて前記上型と前記下型との間の間隔の寸法が前記予め定めた寸法以下になったことを判定して検出信号を出力する判定手段とを更に備えていることを特徴とする折り曲げ加工装置。 - 前記間隔内に被加工物を搬入する際に前記被加工物が通る搬入領域を含まない予め定めた進入禁止領域に物体が進入したことを検出すると前記型移動装置の動作を停止させる動作停止信号を出力する物体接近検出装置を更に備え、
前記制御装置は、前記位置検出手段の出力と、前記移動条件記憶手段に記憶された前記移動条件と、前記位置検出信号と前記動作停止信号とを入力として、1回の加工動作において前記検出信号が出力されるまでは前記移動条件に従って前記往復移動部を移動させ且つ前記動作停止信号が入力されると前記型移動装置を停止させる前記制御指令を出力し、前記検出信号が出力された後は、前記物体接近検出装置の動作状態を無効にするかまたは前記物体接近検出装置から前記動作停止信号が出力されても前記型移動装置を停止させることなく前記移動条件に従って前記往復移動部を移動させる前記制御指令を出力する制御指令発生手段とを備えている請求項5に記載の折り曲げ加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004314838A JP2006122956A (ja) | 2004-10-28 | 2004-10-28 | 折り曲げ加工装置 |
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---|---|---|---|---|
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JPS6319918U (ja) * | 1986-07-24 | 1988-02-09 | ||
JP2000271652A (ja) * | 1999-03-29 | 2000-10-03 | Amada Co Ltd | 曲げ加工機およびこの曲げ加工機を用いた曲げ加工方法 |
-
2004
- 2004-10-28 JP JP2004314838A patent/JP2006122956A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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