JP2006122869A - 高圧水の噴射方法及び噴射ノズル - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、高圧水の噴射を中断した際に、泥水の逆流が阻止されて土砂や小石等によってノズル内が詰まること無く、また噴射を再開した際にも円滑に高圧水を噴射することのできる高圧水の噴射方法及び噴射ノズルを提供することを目的とする。
【解決手段】 高圧水を供給する供給路30に接続され、該高圧水を噴射するためのノズルであって、一端に供給路30に接続される接続口14と、他端に高圧水を噴射する噴射口12とを有し、前記高圧水を導く導通路4を備えたノズル本体2と、導通路4に対して交差して形成された開閉通路8と、開閉通路8内を前進して導通路4を閉じ、後退して導通路4を開く開閉弁6と、開閉弁6を前進方向に付勢する付勢手段20とを含んで成り、更に、開閉通路8の先端部側7に、前記高圧水を導く連結路10を備える噴射ノズル1である。
【選択図】 図1
【解決手段】 高圧水を供給する供給路30に接続され、該高圧水を噴射するためのノズルであって、一端に供給路30に接続される接続口14と、他端に高圧水を噴射する噴射口12とを有し、前記高圧水を導く導通路4を備えたノズル本体2と、導通路4に対して交差して形成された開閉通路8と、開閉通路8内を前進して導通路4を閉じ、後退して導通路4を開く開閉弁6と、開閉弁6を前進方向に付勢する付勢手段20とを含んで成り、更に、開閉通路8の先端部側7に、前記高圧水を導く連結路10を備える噴射ノズル1である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、高圧水の噴射方法及び噴射ノズルに関するものであって、特にコンクリート矢板やケーソン等の下端に設けたノズルを介して高圧水を噴射する方法、及び該方法に好適に使用し得る噴射ノズルに関する。
従来より、コンクリート矢板や鋼矢板、ケーソン、I形鋼、H形鋼、既製杭等は、河川や湾岸の護岸、土留め壁、築島、止水壁、基礎工等を構築するための建材として広く採用されている。図6に一般的な施工状況(JVI工法)を例示するように、例えばコンクリート矢板50を地盤に打ち込むには、まず、コンクリート矢板50を位置決めするための枠組52を施工現場に立ち上げる。一方、コンクリート矢板50の上端にバイブロハンマー54を取り付け、このバイブロハンマー54をクレーン等で吊り下げることにより、コンクリート矢板50を直立した姿勢とする。
この状態で、コンクリート矢板50を枠組52の間に落とし込み、コンクリート矢板50の下端を地盤に突き立てる。更に、バイブロハンマー54によってコンクリート矢板50に超音波振動を付与すると、コンクリート矢板50は徐々に地盤の中へ沈んで行くことになる。
この過程で、コンクリート矢板50の下端に設けたノズル口径3〜6mmの噴射ノズル56から高圧水58を噴射することにより、コンクリート矢板50の真下の地盤を掘削する。同時に、高圧水58に削られて地盤から吹き上がる泥水が、コンクリート矢板50と地盤との間に介在することにより、これらの摩擦を軽減する潤滑剤としての役割も果たす。
ここで問題となるのが、一時的に噴射ノズル56からの高圧水58の噴射を中断した場合である。地中深く没入されたコンクリート矢板50の下端付近は比較的水圧が高いため、噴射を中断すると、噴射ノズル58内へ泥水が逆流することになる。そして、噴射ノズル58が泥水の固形分である土砂や小石等によって詰まると、高圧水の噴射が再開できなくなるという問題が発生しがちであった。
そこで、本願発明者は、高圧水を噴射する噴射ノズルを下端に設けたコンクリート矢板の噴射構造及びその噴射ノズルを先に開示している(特許文献1参照。)。具体的には、図7に示すように、高圧水を噴出する弾性材料からなる逆止弁61と、逆止弁61の周囲を囲繞する保護スリーブ62とを備える噴射ノズル60である。逆止弁61の一端開口63は、その対向縁部64が互いに密接することにより閉鎖し、他端開口65から導入した高圧水の圧力により、同図(c)に示すように、対向縁部64が弾性的に開放される。すなわち、噴射ノズル60は、高圧水の噴射を中断した場合に、逆止弁61によって噴射ノズル60内へ泥水が逆流するのを阻止できるため、土砂や小石等によって詰まることがない。
また、高圧水の噴射を中断しても噴射口が地盤からの逆流による土砂等で詰まることがない噴射ノズルを備えた杭打機等も開示されている(例えば、特許文献2参照。)。図8に示す噴射ノズル70は、当該杭打機に係る噴射ノズルの一例であり、噴射口開閉手段を備えている。具体的には、噴射ノズル70に係るノズル本体72内に閉止部材74が固定配置され、閉止部材74の外周に噴射口本体76が移動自在に配置され、噴射口本体76はコイルスプリング78によって後方、つまり閉止部材74側に付勢されている。また、噴射口本体76の前方にはテーパ79が形成され、一方のノズル本体76にはテーパ孔82が形成されており、高圧水を噴射するとテーパ79とテーパ孔82が接するように構成されている。
高圧水を噴射する際には、噴射口本体76がコイルスプリング78を圧縮しつつ前方へ移動して噴射口84から高圧水が噴射される(図8(b)参照)。一方、噴射を停止すると、コイルスプリング78により噴射口本体76が閉止部材74側へ移動し、噴射口84が閉止部材74によって閉止される(同図(a)参照)。従って、地盤から逆流する土砂等が噴射口84の奥まで進入することがない。
しかし、図7に示した逆止弁61は弾性部材から成るため、高圧水の噴射により逆止弁61の対向縁部64の内側は徐々に摩耗する恐れがある。すなわち、対向縁部64の内側が摩耗していくと、対向縁部64の密接による閉鎖が困難となり、泥水が逆流して土砂や小石等によって噴射ノズル60が詰まる恐れがある。
また、保護スリーブ62の開口66と対向縁部64周縁との間に土砂や小石等が詰まると、高圧水の噴射を再開しようとした際に対向縁部64が開口できず、高圧水の噴射ができなくなる恐れもある。
更に、図8に示した噴射ノズル70においても、高圧水の噴射を停止した際に、テーパ79とテーパ孔82との間に土砂等が詰まると、噴射を再開しようとした際、噴射口本体76が前方へ移動できず、高圧水の噴射ができなくなる恐れがある。
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、高圧水の噴射を中断した際に、泥水の逆流が阻止されて土砂や小石等によってノズル内が詰まること無く、また噴射を再開した際にも円滑に高圧水を噴射することのできるノズルを介して高圧水を噴射する、高圧水の噴射方法及び該方法に好適に使用し得る噴射ノズルを提供することを目的とする。
即ち、本発明の要旨とするところは、供給路から供給される高圧水を、付勢手段で付勢される開閉弁によって閉状態に維持される導通路を含んで成る噴射ノズルを介して噴射する方法であって、
前記噴射ノズル内に前記高圧水を導入し、導入された前記高圧水の圧力によって、前記開閉弁を、前記導通路に対して交差する開閉通路内で後退させ、
前記開閉弁の後退によって開状態となる前記導通路を介して前記高圧水を噴射する高圧水の噴射方法である。
前記噴射ノズル内に前記高圧水を導入し、導入された前記高圧水の圧力によって、前記開閉弁を、前記導通路に対して交差する開閉通路内で後退させ、
前記開閉弁の後退によって開状態となる前記導通路を介して前記高圧水を噴射する高圧水の噴射方法である。
また、本発明の別の要旨とするところは、高圧水を供給する供給路に接続され、該高圧水を噴射するためのノズルであって、
一端に前記供給路に接続される接続口と、他端に高圧水を噴射する噴射口とを有し、前記高圧水を導く導通路を備えたノズル本体と、
該導通路に対して交差して形成された開閉通路と、
該開閉通路内を前進して前記導通路を閉じ、後退して前記導通路を開く開閉弁と、
前記開閉弁を前進方向に付勢する付勢手段と
を含んで成る噴射ノズルである。
一端に前記供給路に接続される接続口と、他端に高圧水を噴射する噴射口とを有し、前記高圧水を導く導通路を備えたノズル本体と、
該導通路に対して交差して形成された開閉通路と、
該開閉通路内を前進して前記導通路を閉じ、後退して前記導通路を開く開閉弁と、
前記開閉弁を前進方向に付勢する付勢手段と
を含んで成る噴射ノズルである。
また、かかる噴射ノズルにおいて、前記開閉通路の先端部側に、前記高圧水を導く連結路を備え得ることにある。
本発明の噴射ノズルは、コンクリート矢板等の打ち込み作業の中断に伴って高圧水の噴射を中断した際に、開閉弁によって導通路が閉状態に維持されるため、導通路や供給路、更には連結路へ泥水が逆流するのを阻止できる。従って、打ち込み作業の中断時に、導通路や供給路等が土砂や小石等によって詰まらないように高圧水の噴射を継続する必要がなく、高圧水の噴射を完全に停止した場合であっても、噴射ノズル内が土砂や小石等によって詰まることが無い。
また、高圧水の噴射を中断した際、本発明の噴射ノズルに係る噴射口から開閉弁の配設位置までの間の導通路に土砂や小石等が進入した場合であっても、開閉弁が導通路を閉状態とすることで、開閉弁の配設位置から供給路側、或いは連結路が土砂や小石等で詰まることがないと共に、ノズル本体内に導通路とは別に形成された開閉通路も土砂や小石等で詰まることがない。すなわち、高圧水の噴射を再開する際、導通路を開状態とするために開閉弁が後退するための後退空間が確実に確保されていることになる。従って、仮に噴射口から開閉弁の配設位置までの間の導通路に土砂や小石等が進入していても開閉弁の後退には何ら支障がなく、円滑に高圧水の噴射を再開することができる。
更に、本発明の噴射ノズルに係る開閉弁はノズル本体内に配設され、高圧水の噴射時には後退空間に後退しているため、開閉弁が、地盤から受ける反力、或いは高圧水の噴射によって飛散する小石等に衝突して破損することがない。
また更に、高圧水の噴射時には、開閉弁は後退空間に後退しており、導通路に露出していない。従って、高圧水の影響を直接受けることがなく、高圧水の噴射による摩耗の恐れも殆どない。
また、本発明に係る開閉通路の先端部側によって導通路に凹部が形成された噴射ノズルによれば、前進した開閉弁の先端部をこの凹部に嵌入することによって、導通路の閉状態を確実に維持できる。
また、本発明に係るノズル本体内に、導通路とは別に連結路が形成されていない噴射ノズルであっても、供給路から供給される高圧水の圧力を導通路を介して直接利用することによって、開閉弁を押圧して後退空間に後退させることができる。すなわち、必ずしも連結路を形成する必要がなく、噴射ノズルを小型化することができる。
以下、本発明の高圧水の噴射方法に好適に使用し得る噴射ノズルの実施形態について、図面に基づき説明する。なお、本発明の実施形態はコンクリート矢板に適用したものであるが、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではない。
本実施の形態に係る噴射ノズル1は、図1及び図2に示すように、コンクリート矢板50の下端において、コンクリート矢板50に埋設された高圧水の供給路30に接続され、コンクリート矢板50の下方へ高圧水を噴射する。ここで、下方と記したのは、コンクリート矢板50を直立させて施工することが前提であって、コンクリート矢板50の向きや姿勢、高圧水の噴射方向を限定する意図ではない。
噴射ノズル1は、図1乃至図3に示すように、一端に供給路30に接続される接続口14と、他端に高圧水を噴射する噴射口12とを有し、供給路30からの高圧水を導く導通路4を備えたノズル本体2と、導通路4に対して交差して形成された開閉通路8と、開閉通路8内を導通路4に向かって前進して導通路4を閉じ、後退して導通路4を開く開閉弁6と、開閉弁6を前進方向に付勢する付勢手段20とを含んで成る。
また、本実施形態の噴射ノズル1には、供給路30と開閉通路8の先端部側11とを連通する連結路10が形成されている。
導通路4は、ノズル本体2を貫通しており、供給路30からノズル本体2内へ供給される高圧水が導通する。その一端は供給路30に接続される接続口14となり、他端は高圧水を噴射するための噴射口12となる。
ノズル本体2内には、導通路4に対して交差して開閉通路8が形成され、この開閉通路8内に、開閉弁6と、開閉弁6を前進方向に付勢する付勢手段20が配設されている。特に本実施形態では、導通路4と開閉通路8が十字状に交差して形成されている。また、開閉通路8の後端部側は、開閉通路8とノズル本体2の外部とを連通する開口部19となっており、この開口部19の内周面に雌螺子13が形成されている。そして、雌螺子13に止め螺子16を螺合することによって、開閉弁6及び付勢手段20が開閉通路8内に封止されている。開閉弁6を付勢する付勢手段20としては、弦巻バネが使用され得る。
更に、開閉通路8内には、開閉弁6の後退空間8aが確保されている。この後退空間8aは、開閉弁6が導通路4から後退した際、開閉弁6の先端部7が導通路4内に突出することのないように確保されており、後退空間8aに開閉弁6を後退させることによって導通路4が開かれる。
すなわち、本実施形態に係る開閉弁6は、導通路4とは別に設けられた開閉通路8内を導通路4の軸方向に対して垂直方向に前後移動し、導通路4に向かって前進して導通路4を閉じ、後退して導通路4を開く。また、開閉弁6は弦巻バネ(付勢手段20)によって前進方向に付勢されており、高圧水が供給されていない状態では、図1に示すように、開閉弁6の先端部7が、開閉通路8の先端部側11に当接して、導通路4は閉状態に維持される。
なお、付勢手段20としては弦巻バネの他、空気バネ、板バネ、竹の子バネ等が適用可能であり、特に限定されるものではない。また、本実施の形態では、弦巻バネ(付勢手段20)の一端が、開閉弁6に形成された挿入孔17に挿入されているが、必ずしも開閉弁6に挿入孔17を設ける必要はなく、単に開閉弁6の後端に弦巻バネ(付勢手段20)の一端を当接させ、開閉弁6を前進方向に付勢する態様であってもよい。但し、開閉弁6に挿入孔17を設けることによって、開閉弁6が後退した際に圧縮された弦巻バネが挿入孔17に収納可能となるため、開閉通路8自体をコンパクトに形成することができる。また、開閉弁6に挿入孔17がない態様であっても、止め螺子16に挿入孔17と同様の挿入孔(不図示)を設けることによって、圧縮された弦巻バネの収納スペースを確保することも可能である。
更に、ノズル本体2内には、導通路4とは別に、供給路30と開閉通路8の先端部側11とを連通する連結路10が設けられている。連結路10の一端開口は、供給路30から供給される高圧水を連結路10へと導入するための導入口22となり、他端開口は、連結路10と開閉通路8の先端部側11とを連通するための連結口9となる。すなわち、供給路30から供給される高圧水は、接続口14から導通路4へ圧送されると共に、導入口22から連結路10を介して開閉通路8の先端部側11へと圧送される。
以上の構成から成る噴射ノズル1は、図1及び図2に示すように、高圧水を供給するための供給路30にソケット40を介して接続される。コンクリート矢板50に埋設された供給路30の一端外周面には雄螺子31が形成されている。一方の噴射ノズル1の一端外周面にも雄螺子24が形成されている。そして、供給路30及び噴射ノズル1は、それぞれの雄螺子31、24に螺合する雌螺子41、42が内周面に形成されたソケット40により連結されている。
高圧水が供給路30の他端側から噴射ノズル1側へ圧送されると、高圧水は導入口22から連結路10へ流入し、連結口9を介して開閉通路8の先端部側11へ流入する。この時、連結路10から先端部側11へ流入しようとする高圧水の圧力は、付勢手段20の付勢力に勝るものであり、この高圧水の圧力によって、前進方向に付勢されて開閉通路8の先端部側11に当接されている開閉弁6の先端部7を押圧して後退させ、図2に示すように、開閉弁6で閉状態に維持されていた導通路4を開く。すると、開閉弁6を押圧する高圧水は、開閉通路8の先端部側11から導通路4を介して噴射口12側へ流出すると共に、接続口14から導通路4へ流入した高圧水が、開状態となった導通路4を介して噴射口12側へ導通され、噴射口12からコンクリート矢板50の下方へ噴射されることとなる。
一方、高圧水の噴射を中断した場合には、開閉弁6を押圧して導通路4を開状態に維持するための高圧水の圧力が働かないため、付勢手段20により付勢されている開閉弁6は、開閉通路8の先端部側11に向かって前進する。そして、図1に示すように、先端部側11に当接した開閉弁6によって、連結口9が塞がれると共に、導通路4を再び閉状態に維持する。
すなわち、本実施の形態に係る噴射ノズル1を適用することにより、コンクリート矢板50の打ち込み作業の中断に伴って高圧水の噴射を中断した場合に、開閉弁6が付勢手段20により前進方向に付勢されて、導通路4を閉状態にすると共に、連結路10と開閉通路8の先端部側11とを連通するための連結口9を塞ぐため、噴射ノズル1に係る導通路4や連結路10、更には供給路30へ泥水が逆流するのを阻止できる。従って、打ち込み作業の中断時に、導通路4や連結路10等が土砂や小石等によって詰まらないように高圧水の噴射を継続する必要がなく、高圧水の噴射を完全に停止した場合であっても、噴射ノズル1が土砂や小石等によって詰まることが無い。
また、高圧水の噴射を中断した際、泥水の逆流によって仮に噴射ノズル1に係る噴射口12から導通路4と開閉通路8とが交差する位置、すなわち、開閉弁6の配設位置までの間の導通路4に土砂や小石等が進入しても、前述の通り、開閉弁6によって配設位置から供給路30側及び連結路10が土砂や小石等で詰まることがないと共に、開閉通路8内の後退空間8aも土砂や小石等で詰まることがない。つまり、開閉弁6が開閉通路8内で確実に後退するための後退空間8aが確保されることになる。従って、高圧水の噴射を再開した際、仮に噴射口12から配設位置までの間の導通路4に土砂や小石等が進入していても開閉弁6の後退には何ら支障がなく、円滑に高圧水の噴射を再開することができる。
更に、噴射ノズル1に係る開閉弁6は、開閉通路8内に配設され、高圧水の噴射時には後退空間8aに後退しているため、開閉弁6が、地盤から受ける反力、或いは高圧水の噴射によって飛散する小石等に衝突して破損することがない。
また更に、開閉弁6の材質は特に限定されないが、仮に開閉弁6が弾性部材から成る場合であっても、高圧水の噴射時には、開閉弁6は後退空間8aに後退している。つまり、導通路4を閉状態にするための開閉弁6の側面は、高圧水の噴射時に導通路4内に露出していないため、高圧水の影響を直接受けることがなく、高圧水の噴射による摩耗の恐れがない。一方、開閉弁6の先端部7は導通路4に面しているため、高圧水の影響を多少は受ける。しかし、高圧水の噴射時において先端部7が導通路4内に突出しているわけではないので、高圧水の噴射による摩耗の恐れも殆どない。
以上、本発明の実施形態である噴射ノズル1について詳述したが、本発明の実施形態は上述のものに限定されない。例えば、図4に示す噴射ノズル1aのように、ノズル本体2a内に、噴射口12側から接続口14側に向かって、導通路4の軸方向に対し斜め方向に交差して開閉通路80が形成されてもよい。すなわち、噴射ノズル1aでは、噴射ノズル1aに係る導通路4を開閉する際に、開閉弁6aが導通路4の軸方向に対して斜め方向に前後移動する。噴射ノズル1aでは、開閉弁6aが斜め方向に前後移動して導通路4を閉じるため、噴射ノズル1の開閉弁6に比較して全長の長い開閉弁6a、及びこの開閉弁6aを導通路4から完全に後退させることが可能な後退空間80aを備えている必要がある。しかし、開閉弁6aを斜め方向に前後移動させることにより、高圧水の噴射開始時において、高圧水の圧力によって押圧される開閉弁6aの応答性は、より良好となる。
また、その他の実施形態として、図5に示す噴射ノズル1bは、ノズル本体2bを貫通する導通路4を、回転軸25を中心に回動して開閉する開閉弁6bを備えている。開閉弁6bは、回転軸25を中心として、導通路4に向かって前進することにより導通路4を閉じ、導通路4から後退することにより導通路4を開く。また、ノズル本体2b内には、導通路4に対して交差し、且つ開閉弁6bと略同形状の後退空間81aを備える開閉通路81が形成されており、開閉弁6bが回動しつつ、後退空間81aに後退することにより導通路4が開かれる。更に、高圧水が噴射されていない状態では、付勢手段20によって開閉弁6bは前進方向に付勢され、導通路4を閉状態に維持する。この時、開閉弁6bの先端部7bは、開閉通路81の先端部側11bに当接しており、導通路4の閉状態が確実に維持される。
この噴射ノズル1bの形態では、接続口14から導通路4に流入する高圧水の圧力によって、導通路4が閉状態のときに接続口14側に面する後側面15aを押圧して後退させることができる。すなわち、開閉弁6aを後退させるために接続口14から導通路4に流入する高圧水の圧力を直接利用することができるため、噴射ノズル1、1aのように連結路10を形成する必要がなく、ノズル本体2bを小型化することができる。
また、高圧水の噴射を中断した際に泥水が逆流し、噴射口12から導通路4と開閉通路81との交差位置、すなわち開閉弁6bの配設位置までの間に土砂等が進入した場合であっても、後退空間81aが開閉通路81内に確保されていることによって、噴射の再開時に、開閉弁6bは後退空間8bに確実に後退することが可能であり、円滑な噴射の再開が可能である。
更に、例えば開閉弁6bが弾性部材から成る場合であっても、導通路4が閉状態のときに噴射口12側に面する前側面15bは、高圧水の噴射時において導通路4に露出することがなく、高圧水の噴射による摩耗の恐れがない。従って、高圧水の噴射を中断した際、導通路4を閉状態とすることに何ら支障がない。
また更に、以上に詳述した図1乃至図5に示す噴射ノズルの実施形態において、開閉通路8、80、81は導通路4に対して完全に交わって形成されており、開閉通路8、80、81の先端部側11、11a、11bは、導通路4に凹部26を形成することとなる。そして、この凹部26に開閉弁6、6a、6bの先端部7、7a、7bが嵌入されて、導通路4は閉状態に維持される。
しかし、本発明において「交差」とは、必ずしも開閉通路8等の先端部側11等が、導通路4に凹部26を形成するように、導通路4と開閉通路8等とが完全に交わって形成される態様に限定されない。すなわち、開閉弁が導通路に向かって前進した際、開閉弁の先端部と導通路の壁面とが密接するように、開閉弁の先端部の形状を導通路の壁面形状に合わせることによって、開閉通路の先端部側で導通路に凹部を形成し、この凹部に開閉弁の先端部を嵌入する態様でなくても導通路を閉状態とすることができる。
以上に例示した本実施の形態に係る噴射ノズル及び該噴射ノズルを介して高圧水を噴射する方法は、本願発明の技術的思想を実質的に限定するものと解してはならない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で、当業者の創意と工夫により、適宜に改良、変更又は追加をしながら実施されるものである。
1:噴射ノズル
2、2a、2b:ノズル本体
4:導通路
6、6a:開閉弁
7、7a:先端部
8、80、81:開閉通路
9:連結口
10:連結路
11、11a:凹部
12:噴射口
14:接続口
16:止め螺子
20:付勢手段
22:導入口
2、2a、2b:ノズル本体
4:導通路
6、6a:開閉弁
7、7a:先端部
8、80、81:開閉通路
9:連結口
10:連結路
11、11a:凹部
12:噴射口
14:接続口
16:止め螺子
20:付勢手段
22:導入口
Claims (3)
- 供給路から供給される高圧水を、付勢手段で付勢される開閉弁によって閉状態に維持される導通路を含んで成る噴射ノズルを介して噴射する方法であって、
前記噴射ノズル内に前記高圧水を導入し、
導入された前記高圧水の圧力によって、前記開閉弁を、前記導通路に対して交差する開閉通路内で後退させ、
前記開閉弁の後退によって開状態となる前記導通路を介して前記高圧水を噴射する高圧水の噴射方法。 - 高圧水を供給する供給路に接続され、該高圧水を噴射するためのノズルであって、
一端に前記供給路に接続される接続口と、他端に高圧水を噴射する噴射口とを有し、前記高圧水を導く導通路を備えたノズル本体と、
該導通路に対して交差して形成された開閉通路と、
該開閉通路内を前進して前記導通路を閉じ、後退して前記導通路を開く開閉弁と、
前記開閉弁を前進方向に付勢する付勢手段と
を含んで成る噴射ノズル。 - 前記開閉通路の先端部側に、前記高圧水を導く連結路を備える請求項2に記載の噴射ノズル。
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JP2004317828A Withdrawn JP2006122869A (ja) | 2004-11-01 | 2004-11-01 | 高圧水の噴射方法及び噴射ノズル |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2006122869A (ja) |
-
2004
- 2004-11-01 JP JP2004317828A patent/JP2006122869A/ja not_active Withdrawn
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