JP2006120701A - 可変抵抗素子とその駆動方法、および半導体装置 - Google Patents

可変抵抗素子とその駆動方法、および半導体装置 Download PDF

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剛久 加藤
Yasuhiro Shimada
恭博 嶋田
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Abstract

【課題】 少ない消費電力をもって確実な抵抗状態の変化を生じ得る可変抵抗素子とその駆動方法、およびこの素子を用いた半導体装置を提供する。
【解決手段】 メモリ素子1は、p型シリコン基板10に、2箇所の不純物拡散領域11とゲート電極13およびゲート絶縁層12から構成される電界効果型トランジスタ素子部と、下部電極19と上部電極21とで可変抵抗層20を挟み構成された可変抵抗素子部とからなる。
可変抵抗素子部では、下部電極19と上部電極21とが、可変抵抗層20に対する接続面積が相違する構成となっている。そして、この電極19、21の接続領域の相違により、可変抵抗層20では、電界集中が生じ、下部電極19が接続された部分近傍に抵抗変化領域20aが発生する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、可変抵抗素子とその駆動方法、および半導体装置に関し、電界の変化をもって電気特性が変化する可変抵抗層における抵抗変化領域の制御技術に関する。
記録されたデータが電源オフの状態でも消えない不揮発性メモリは、デジタルスチルカメラや携帯電話などのモバイル機器の発展に歩調を合わせて、爆発的な広がりを見せている。従来の不揮発性メモリは、トランジスタの浮遊ゲートに電荷を蓄積するフラッシュメモリが主流となっている。しかし、不揮発性を維持して、フラッシュメモリの浮遊ゲートを形成するトンネル酸化層をスケーリングすることは困難であり、次世代の不揮発性メモリが待望されている。
このような要望を受けて、近年、電圧パルスを印加して電界を変化させ、当該電界の変化により抵抗変化を示す薄膜を用いた可変抵抗素子によってメモリ素子(Resistance Random Access Memory;RRAM)を構成しようとする提案がなされている(例えば、特許文献1、非特許文献1)。このようなメモリ素子は、微細加工可能な不揮発性メモリとして注目され、フラッシュメモリに代るものとして期待されている。
これら文献に係る可変抵抗素子を用いたRRAMの構造とその動作について、図14を参照しながら説明する。図14は、RRAMの構造を示す模式断面図である。
図14に示すように、RRAMは、p型シリコン基板140の表面から厚み方向内方に向けてn型不純物拡散領域が形成され、各々がソース電極およびドレイン電極となる。そして、p型シリコン基板140の面上におけるソース電極およびドレイン電極を構成する2箇所のn型不純物拡散領域間には、ゲート絶縁層142およびゲート電極143が順に積層されている。RRAMでは、この部分をもって電界効果型トランジスタが構成されており、選択スイッチとして機能する。電界効果型トランジスタが構成されたp型シリコン基板140上には、層間絶縁層144が被覆形成されており、ゲート143と一方のn型不純物拡散領域141には、それぞれワード線145およびコモン線146が接続されている。
また、ソース電極であるもう一方のn型不純物拡散領域141上には、下部電極147が形成され、その上方には超巨大磁気抵抗効果(Colossal Magnetoresistive;CMR)材料であるPCMO(Pr0.7Ca0.3MnO3)材料からなる可変抵抗層148が堆積されている。また、可変抵抗層148上には、ビット線を兼ねる上部電極149が積層配置されている。ここで、可変抵抗層148を構成するPCMO材料は、ペロブスカイト構造を有するものであって、RRAMでは、ノーマリー状態では可変抵抗層148が低抵抗状態であり、選択スイッチをオンした状態でビット線に書き込みパルスを印加することによって可変抵抗層148が高抵抗化される。RRAMにおいて可変抵抗層148を低抵抗状態へと復帰させるには、コモン線にリセットパルスを印加する。
ペロブスカイト構造を有するCMR材料からなる可変抵抗層148では、高抵抗状態と低抵抗状態との抵抗比率が100〜1000倍に達し、高低の各抵抗状態をデータ1、0を対応付けることが可能となる。
RRAMでは、書き込まれたデータを読み出すには、ビット線から可変抵抗層148へと電流を流し、可変抵抗層148の抵抗状態による電圧降下の大小をビット線に接続されたセンスアンプ(不図示)により検出する。電圧パルスを印加して誘起された可変抵抗層148の抵抗変化は、不揮発性を示す。
米国特許6204139号公報 International Electron Device Meeting 2002年 テクニカル・ダイジェスト p.p.193
しかしながら、上記従来のRRAMでは、下部電極147および上部電極149に電界パルスを印加した場合に、可変抵抗層148の全体に一様な電界が発生する。このため、上記RRAMでは、上記のごとく100〜1000倍の抵抗比率を得ようとする場合、高エネルギの印加を必要とし、書き込みパルス、リセットパルスの電圧値を高くするために消費電力の上昇を招く。上述のようにモバイル機器に使用される不揮発性メモリにとって、大きな消費電力は機器の使用時間を制限するので致命的である。
本発明は、上記問題を解決しようとなされたものであって、少ない消費電力をもって確実な抵抗状態の変化を生じ得る可変抵抗素子とその駆動方法、およびこの素子を用いた半導体装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る可変抵抗素子は、次の特徴を有する。
(1) 本発明に係る可変抵抗素子は、電界の変化により電気特性が変化する可変抵抗層と、可変抵抗層に対して接続された第1および第2の電極とを有してなる構成を有する素子であって、第1および第2の電極は、可変抵抗層に対して、互いに相違するサイズをもって接続されていることを特徴とする。
なお、上記において、「第1および第2の電極が可変抵抗層に対し接続されている」とは、可変抵抗層の表面に直接電極が接続されている場合は勿論、間に層が介挿された状態をも含んでいる。ここで、可変抵抗層に対し電極が直接接続されている場合には、「接続サイズ」は接合面積を意味するものであり、一方、間に層が介在している場合には、電極における可変抵抗層に対して最も近接する部分での対向面積を意味するものである。
(2) 上記(1)に係る可変抵抗素子において、可変抵抗層が、ペロブスカイト構造を有する材料からなることを特徴とする。
(3) 上記(2)に係る可変抵抗素子において、可変抵抗層が、化学組成式AXA'(1-X)YZで表される材料からなることを特徴とする。ここで、上記化学組成式においては、A、A'、BおよびX、Y、Zを次のように規定する。
※A;La、Ce、Bi、Pr、Nd、Pm、Sm、Y、Sc、Yb、Lu、Gdで構成される元素群の中から選択される少なくとも1種類の元素
※A';Mg、Ca、Sr、Ba、Pb、Zn、Cdで構成される元素群の中から選択される少なくとも1種類の元素
※B;Mn、Ce、V、Fe、Co、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Zr、Hf、Niで構成される元素群の中から選択される少なくとも1種類の元素
※0≦X≦1
※0≦Y≦2
※1≦Z≦7
(4) 上記(1)〜(3)に係る可変抵抗素子において、第1および第2の電極の少なくとも一方と前記可変抵抗層との間には、可変抵抗層が高抵抗状態であるときの誘電率に対して−10%以上の誘電率を有する高誘電率層が介挿されていることを特徴とする。
(5) 上記(4)に係る可変抵抗素子において、高誘電率層がペロブスカイト構造を有する材料を含んでいることを特徴とする。
(6) 上記(1)〜(5)に係る可変抵抗素子において、素子の構成要素として、上記可変抵抗層および第1および第2の電極の他に、基板と、当該基板上に形成された絶縁層とを有し、第1の電極が絶縁層の表面からその厚み方向に形成された孔に対して、電極材料が埋め込まれることで形成されており、可変抵抗層が第1の電極と接続状態を有して絶縁層の表面に積層され、第2の電極が可変抵抗層の表面に積層されていることを特徴とする。
(7) 上記(6)に係る可変抵抗素子において、絶縁層の抵抗率を高抵抗状態であるときの可変抵抗層の抵抗率以上とすることを特徴とする。
(8) 上記(6)、(7)に係る可変抵抗素子において、絶縁層をペロブスカイト構造を有する材料を用いて形成しておくことを特徴とする。
(9) 上記(1)〜(8)に係る可変抵抗素子において、可変抵抗層に対して、第1または第2の電極の一方と対をなして可変抵抗層の電気特性を検出するための第3の電極を、第1および第2の電極の各々から独立した状態で接続しておくことを特徴とする。
(10) 上記(1)〜(8)に係る可変抵抗素子において、可変抵抗層に対して、可変抵抗層の電気特性を検出するための第3および第4の電極を、第1および第2の電極の各々から独立した状態で接続しておき、第3の電極と第4の電極との間に形成される全ての抵抗検出経路中に抵抗変化領域が介在されるようにしておくことを特徴とする。
(11) 上記(1)〜(10)に係る可変抵抗素子において、第1の電極と第2の電極とは、可変抵抗層に対する互いの接続サイズが、1.5以上3以下の比率に設定されていることを特徴とする。
また、本発明に係る可変抵抗素子の駆動方法は、次の特徴を有する。
(12) 本発明に係る可変抵抗素子の駆動方法は、ペロブスカイト構造を有する材料からなり、電界の変化により電気特性が変化する可変抵抗層と、可変抵抗層に接続された第1および第2の電極とを有してなる可変抵抗素子に対して、第1および第2の電極に電圧パルスを印加して駆動する方法であって、第1および第2の電極への電圧パルスの印加は、可変抵抗層において、表面における一方の電極が接続された部分およびその近傍領域で電界の集中を図ることで、当該領域での抵抗値が変化し、且つ、領域以外での抵抗値が略不変となる条件をもってなされることを特徴とする。
(13) 上記(12)に係る可変抵抗素子の駆動方法において、第1および第2の電極は、互いに相違する接続領域サイズをもって、可変抵抗層に対し接続されていることを特徴とする。
(14) 上記(13)に係る可変抵抗素子の駆動方法において、前記第1の電極と第2の電極とは、前記可変抵抗層に対する互いの接続サイズが、1.5以上3以下の比率に設定されていることを特徴とする。
また、本発明に係る半導体装置は、次の特徴を有する。
(15) 上記(1)〜(11)に係る可変抵抗素子を備え、当該可変抵抗素子によって構成された単位メモリセルがマトリクス状に配置・接続されることで単純マトリクス型メモリが構成されていることを特徴とする。
(16) 上記(15)に係る半導体装置において、可変抵抗素子は、第1および第2の電極の一方がビット線に接続されるとともに、他方がワード線に接続されていることを特徴とする。
(17) 上記(15)に係る半導体装置において、可変抵抗素子は、第1および第2の電極の一方がプレート線に接続されるとともに、他方が選択トランジスタを介してビット線に接続されており、選択トランジスタのゲートは、ワード線に接続されていることを特徴とする。
本発明に係る可変抵抗素子は、上記(1)のように、第1および第2の電極が互いに相違する領域サイズをもって可変抵抗層に対し接続された構成となっている。このため、本発明に係る可変抵抗素子では、第1および第2の電極に対して電圧パルスを印加したときに、小さいサイズをもって接続された電極近傍に集中した状態で電界が発生する。よって、本発明に係る可変抵抗素子では、第1および第2の電極に対して従来よりも低い電圧の印加で、小さな接続サイズの電極近傍に確実な抵抗変化を得ることが可能である。そして、可変抵抗層内における抵抗変化を検出するには、第1および第2の電極を用い実施することが可能である。また、本発明に係る可変抵抗素子では、同じ領域サイズをもって可変抵抗層に2電極が接続されている上記従来の可変抵抗素子に対して、同等の電圧値を有する電圧パルスを印加した場合における抵抗変化の保持特性が向上される。
従って、本発明に係る可変抵抗素子は、低い消費電力をもって確実な抵抗状態の変化を生じ得るという優位性を有する。
また、本発明に係る可変抵抗素子は、上記(4)に係る構成を採るとき、高誘電率層の介挿により可変抵抗層に分圧される電圧値が高くなり、第1および第2の電極への印加電圧の低減を図ることが可能なものとなる。
また、本発明に係る可変抵抗素子は、上記(6)に係る構成を採るとき、第1の電極を絶縁層に埋め込まれた構造とすることから、素子サイズの小型化という優位性を有する。また、この可変抵抗素子では、可変抵抗層を平坦面の上に形成するという構成を採ることができ、可変抵抗層の層質の安定性という観点から優位性を有する。
また、本発明に係る可変抵抗素子は、上記(7)に係る構成を採るとき、絶縁層および可変抵抗層で構成される積層体を貫通して流れる電流の低減が図られ、低消費電力という観点からより一層の優位性を有する。
また、本発明に係る可変抵抗素子は、上記(9)または(10)に係る構成を採るとき、制御とデータパスとの分離を図ることができ、電子回路を設計する上で設計の自由度が高くなるという優位性を有する。なお、このような構成を有する可変抵抗素子は、論理回路等に使用されるスイッチング素子として利用可能であり、また、アナログ回路等において調整可能な抵抗素子として利用可能である。
本発明に係る可変抵抗素子の駆動方法は、上記(11)のように、可変抵抗層の表面における一方の電極が接続された箇所およびその近傍でのみ抵抗変化を生じる条件をもって電圧パルスを印加する。このため、本発明に係る可変抵抗素子の駆動方法では、可変抵抗層における上記近傍領域に電界集中させることができ、低い消費電力をもって確実な抵抗変化を生じる。
本発明に係る半導体装置は、上記(13)のように、上記(1)〜(10)に係る可変抵抗素子を単位メモリセルの構成要素とし、当該単位メモリセルをマトリクス状に配し接続することで単純マトリクス型メモリが構成されている、上述の通り低い消費電力をもって確実な装置駆動が図られる。
なお、本発明に係る半導体装置は、上記(15)の構成を採るとき、低い駆動電圧で確実な装置駆動が可能であり、また、選択スイッチにより非選択セルへのディスターブが起こらないアクティブマトリクス構成の集積メモリ装置が構成される。
以下では、本発明を実施するための最良の形態について、図面を用いて説明する。なお、以下で用いる実施の形態に係る各例は、本発明の構成およびそれから奏される効果を分かりやすく説明するために用いる一例であって、本発明は、その特徴とする部分以外にこれらに限定を受けるものではなく、適宜の変更が可能である。
(実施の形態1)
1.メモリ素子1の構成
実施の形態1に係るメモリ素子1の構成について、図1を用いて説明する。図1は、(a)がメモリ素子1の一部断面図であり、(b)がその等価回路図である。
図1(a)に示すように、本実施の形態に係るメモリ素子1では、p型シリコン基板10の表面からその内方に向けて、2ヶ所のn型不純物拡散領域11とその周囲に素子分離領域14が形成されている。これらn型不純物拡散領域11および素子分離領域14が形成されたp型シリコン基板10の表面上には、第1層間絶縁層15、第2層間絶縁層17および可変抵抗層20が順に積層されている。また、第1層間絶縁層15と第2層間絶縁層17との境界から第2層間絶縁層17の厚み方向(Z方向上向き)にビット線BL(図1(b)参照。)となるメタル配線16が形成されており、コンタクトプラグによりn型不純物拡散領域11の一方に接続されている。
第1層間絶縁層15の層厚は、例えば、600nmに設定されており、また、第2層間絶縁層17の層厚は、例えば、800nmに設定されている。さらに、可変抵抗層20は、ペロブスカイト構造を有する超巨大磁気抵抗材料(以下では、「CMR材料」と記載する。)を用い、例えば、層厚が100nmに設定されている。CMR材料の一例として、本実施の形態では、化学組成式Pr0.7Ca0.3MnO3で表される材料(以下では、「PCMO材料」と記載する。)を用いている。この可変抵抗層20は、印加する電界の変化によってその電気特性が変化する特徴を有しており、電気特性が変化するメカニズムとしては、印加する電界の変化によって結晶相が遷移し、その結晶相の遷移に伴い電気特性が変化すると考えられる。
また、p型シリコン基板10の表面上であって2ヶ所のn型不純物拡散領域11に挟まれた領域には、第1層間絶縁層15の厚み方向(Z方向上向き)にゲート絶縁層12およびゲート電極13が順に積層されている。なお、ゲート電極13には、図1(a)では不図示のワード線WL(図1(b)参照。)が接続されている。本実施の形態に係るメモリ素子1では、2ヶ所のn型不純物拡散領域11、ゲート絶縁層12およびゲート電極13により電界効果トランジスタ部PT(図1(b)参照。)が構成される。そして、2ヶ所のn型不純物拡散領域11の内、メタル配線16に接続された側が電界効果トランジスタ部PTのドレイン電極に相当し、他方がソース電極に相当する。
第2層間絶縁層17と可変抵抗層20との境界から第2層間絶縁層17の厚み方向に向けた一部領域には、下部電極19が形成されている。下部電極19は、、電界効果トランジスタ部PTのソース電極に相当する側のn型不純物拡散領域11の上に形成されており、コンタクトプラグ18により互いが接続されている。コンタクトプラグ18および下部電極19については、第1層間絶縁層15および第2層間絶縁層17を貫くヴィアホールに対し、埋め込みによって形成されている。また、下部電極19は、例えば、層厚が200nmで、直径φ19が240nmに設定されている。
可変抵抗層20の表面上における一部領域には、可変抵抗層20に対して下部電極19よりも大きな接続面積を有し、上部電極21が形成されている。そして、上部電極21と下部電極19とは、可変抵抗層20をその厚み方向(Z方向)に挟んで、対向配置されている。上部電極21は、例えば、層厚が200nmで、直径φ21が800nmに設定されており、可変抵抗層20に対し、下部電極19よりも直径で560nm大きな面積をもって接続されている。メモリ装置1では、可変抵抗層20とこれを挟み配された下部電極19および上部電極21により可変抵抗素子部VRが構成されている。なお、図1(a)では、図示を省略しているが、上部電極21には、プレート線PLに接続されている(図1(b)を参照)。
図1(b)に示すように、本実施の形態に係るメモリ素子1は、選択用トランジスタとなる電界効果トランジスタ部PTと可変抵抗素子部VRとが組み合わされ構成されており、可変抵抗素子部VRの一方の電極(下部電極19)が、電界効果トランジスタ部PTのソース電極(図1(a)におけるX方向右側のn型不純物拡散領域11)に接続されている。そして、可変抵抗型スイッチ素子部VRのもう一方の電極(上部電極21)は、プレート線PLに接続されている。
また、メモリ素子1における電界効果トランジスタ部PTのゲート電極13は、ワード線WLに接続されており、ドレイン電極(図1(a)におけるX方向左側のn型不純物拡散領域11)は、ビット線BTに接続されている。
以上のように、本実施の形態に係るメモリ素子1は、後述のメモリ装置における単位メモリセルを構成するものである。
2.メモリ素子1の製造方法
次に、上記構成の本実施の形態に係るメモリ素子1の製造方法について、図2および図3を用いて説明する。図2および図3は、メモリ素子1の製造方法をステップ毎に示す工程図である。
図2(a)に示すように、p型シリコン基板10に対して、トランジスタ形成プロセスを用いて電界効果トランジスタ部PTを形成し、さらに素子分離領域14および第1層間絶縁層15、第2層間絶縁層17を形成する。また、メタル配線16の形成についても実施しておく。このステップで用いるトランジスタ形成プロセスは、半導体産業で公知の技術であるため、ここでの説明を省略する。
次に、図2(b)に示すように、第2層間絶縁層17の表面から、第1層間絶縁層15および第2層間絶縁層17を貫通し、電界効果トランジスタ部PTにおけるソース電極に相当する側のn型不純物拡散領域11(図2(b)の右側)に到達するヴィアホールをドライエッチング法を用いて形成する。そして、形成したヴィアホールに対して、CVD法を用いて所要の高さまでタングステン(W)を埋め込みコンタクトプラグ18を形成する。さらに、コンタクトプラグ18の上方に、スパッタ法を用いて白金(Pt)を埋め込み下部電極19を形成する。
この後、CMP研磨法を用いて、下部電極19の表面が第2層間絶縁層17の表面に対し面一となるまで平坦化する。
次いで、図3(c)に示すように、一部に下部電極19が露出する第2層間絶縁層17の表面全体に、パルスレーザー堆積(PLD)法を用いてPCMO材料を堆積し、可変抵抗層20を形成する。このときの堆積条件には、例えば、基板温度が630℃、酸素圧力が100mTorr(1.33×10-2kPa)の下で、波長248nm、パワー550mJのKrFレーザをPr、Ca、Mnターゲットに10分間照射するという条件を採用する。これにより、層厚が100nmの可変抵抗層20の形成がなされる。
次に、図3(d)に示すように、可変抵抗層20の表面上に対して、スパッタ法を用いて白金(Pt)を全面堆積し、その後に、パターニングすることで上部電極21が形成される。
なお、上記では、各配線の形成については、その説明を省略している。
以上の各ステップを経て本実施の形態に係るメモリ素子1の形成が完了する。
3.メモリ装置2の構成
次に、上記メモリ素子1を構成要素として備えるメモリ装置2について、図4を用いて説明する。
図4に示すように、本実施の形態に係るメモリ装置2は、上記メモリ素子1を二次元マトリクス状に配置し、これらに周辺回路であるロウデコーダRD、カラムデコーダCD、センスアンプSAなどを組み合わせることで構成される半導体装置である。具体的には、4行×4列のマトリクス状に配された16個のメモリ素子1には、上述のように、ワード線WL、プレート線PLおよびビット線BLが接続されており、ワード線WLは、ロウデコーダRDに接続されている。ビット線BLおよびプレート線PLは、カラムデコーダCDに接続されている。また、各ビット線BLにおけるカラムデコーダCDとは反対側の端部には、スイッチSWを介してセンスアンプSAが接続されている。
各センスアンプSAには、レファレンスレベル入力REFと出力端子DOが接続されている。
ロウデコーダRDは、メモリ素子1の選択パルスをワード線WLへ印加する機能を有した回路で構成されており、カラムデコーダCDは、ビット線BLおよびプレート線PLに対して書き込みパルスを印加する機能を有する回路で構成されている。また、センスアンプSAは、ビット線BLの電位を検出してメモリ素子1からデータを読み出す機能を有する回路で構成されている。
4.メモリ装置2の駆動方法
メモリ装置2の駆動方法について、図5を用いて説明する。図5は、(a)が書き込み動作におけるワード線WL、ビット線BLおよびプレート線PLの電位波形図であり、(b)が読み出し動作におけるワード線WL、ビット線BLおよびプレート線PLの電位波形図である。
4−1.書き込み動作
図5(a)に示すように、メモリ装置2の書き込み動作では、先ず、書き込み対象となるワードアクセスのため、ロウデコーダRDからワード線WLに正極性パルスを印加し、メモリ素子1における選択スイッチである電界効果トランジスタPTをターンオンする。次いで、カラムデコーダCDは、データが"0"の場合、破線で示すようにビット線BLを接地電位とし、プレート線PLに書き込みパルスを印加する。また、カラムデコーダCDは、データが"1"の場合、実線で示すようにビット線BLに書き込みパルスを印加し、プレート線PLを接地電位とする。
メモリ素子1における可変抵抗素子部VRは、可変抵抗層20における抵抗変化領域20a(図1(a)を参照。)が、データが"0"の場合に低抵抗状態となり、データが"1"の場合に高抵抗状態となる。即ち、PCMO材料からなる可変抵抗層20の抵抗変化領域20aは、データが"1"の場合にカラムデコーダCDから印加される1回または複数回の書き込みパルスにより、データが"0"の場合の低抵抗状態時に比べて、その抵抗値が100〜1000倍に変化する。ここで、データが"1"の場合にカラムデコーダCDが印加する書き込みパルスは、例えば、電圧値が7Vで、パルス幅が100nsec.に設定される。
4−2.読み出し動作
次に、メモリ素子1に書き込まれたデータの読み出し動作について、図5(b)を用いて説明する。
図5(b)に示すように、メモリ装置2の読み出し動作では、先ず、スイッチSWをターンオンすることでセンスアンプSAとビット線BLとを接続し、ビット線BLをハイレベルにプリチャージする。これにより、センスアンプSAは活性化される。次に、プレート線PLを接地し、ロウデコーダRDからワード線WLに選択パルスを印加する。この選択パルスの印加により、ビット線BLからは、可変抵抗素子部VRを介してプレート線PLに電流が流れる。
メモリ素子1は、記録データが"0"であるか"1"であるかによって抵抗変化領域20aの抵抗値が100〜1000倍の相違を示す。これより、記録データが"0"であるメモリ素子1が接続されたビット線BLの電位(図5(b)の破線。)は、記録データが"1"のメモリ素子1に接続のビット線BLの電位(図5(b)の実線。)に比べて電圧降下が大きくなる。センスアンプSAでは、レファレンスレベル入力REFの入力電位とビット線BLの電位との差を比較し、出力端子DOに対してデータの出力をする。
5.メモリ素子1およびメモリ装置2が有する優位性
本実施の形態に係るメモリ素子1では、図1(a)に示すように、可変抵抗素子部VRの可変抵抗層20に接続される下部電極19と上部電極21との接続サイズを互いに異ならせている。具体的には、下部電極19の直径φ19が240nmであるのに対して、上部電極20の直径φ21が800nmであり、この差分が可変抵抗層20に対する接続サイズの差分に相当している。このように可変抵抗層20に対する上下電極19、21の接続サイズを相違させることで、本実施の形態に係るメモリ素子1では、電圧パルスを印加した際の可変抵抗層20内における電界集中が図られる。よって、図1(a)にも示すように、可変抵抗層20内における抵抗変化領域20aは、接続サイズが小さい下部電極19が接続された部分近傍に形成され、上記図14に示すような両電極の接続サイズが同じ従来のメモリ素子に比べて電界強度が高く、印加電圧を低く設定しても十分な抵抗変化を得ることができる。
また、本実施の形態に係るメモリ素子1は、図1(a)に示すように、可変抵抗素子部VRが電界効果トランジスタ部PLの上方領域に形成されたスタック構造を有するものである。この構成を有するメモリ素子1では、占有面積の小さな素子構成となり、スペース効率という観点から優位性を有する。
従って、本実施の形態に係るメモリ素子1では、可変抵抗素子部VRにおける可変抵抗層20の下部電極19が接続された側の近傍部分に電界の集中を図ることができ、低い消費電力でも確実な抵抗変化を得ることができる。また、本実施の形態に係るメモリ装置2では、複数のメモリ素子1を備えているので、可変抵抗層148に対して同一面積で制御電極対(下部電極147と上部電極149とで構成される対)が設けられた従来のメモリ素子を備えるメモリ装置(図14参照。)に比べて、省電力という優位性を有する。ここで、可変抵抗層148に対する下部電極147の接続サイズと上部電極149の接続サイズとの望ましい比率は、1.5以上3以下である。
なお、図14に示すように、従来のメモリ素子においても、下部電極147と上部電極149との電極自体のサイズは相違して形成されているが、可変抵抗層148に対する接続サイズは、両電極147、149で同一である。また、製造過程でその接続サイズにバラツキを生じたとしても、サイズの差異は小さく、本実施の形態に係るメモリ素子1のように3倍以上の差異を有するものではない。
6.メモリ素子1の優位性の確認
上述のように、本実施の形態に係るメモリ素子1では、可変抵抗層20に対する下部電極19と上部電極21との接続サイズを互いに相違させることで、電圧パルスを印加した場合の可変抵抗層20内における電界集中を図り、消費電力の低減が図られている。以下では、本実施の形態に係るメモリ素子1が有する優位性の確認実験について、図6を用いて説明する。図6は、(a)が実施例としての可変抵抗素子の模式断面図であり、(c)が比較例としての可変抵抗素子の模式断面図である。また、図6(b)は、実施例に係る可変抵抗素子に対して10Vの電圧を印加したときの電界強度分布図であり、(d)は、比較例に係る可変抵抗素子に同じく10Vの電圧を印加した時の電界強度分布図である。
6−1.実施例
図6(a)に示すように、実施例に係る可変抵抗素子は、PCMO材料から構成された厚み100nmの可変抵抗層とこれを厚み方向に挟み配された上部電極TEおよび下部電極BEとからなる。実施例に係る可変抵抗素子では、可変抵抗層に対する上部電極TEの接続サイズ(幅)が300nmであり、下部電極BEの接続サイズ(幅)が100nmである。図6(a)に示すように、実施例に係る可変抵抗素子では、可変抵抗層における等電位線が、小さなサイズで接続された下部電極BEの接続部分近傍で密集しており、電界強度が高くなっている。
図6(b)に示すように、実施例に係る可変抵抗素子では、電極中心における層厚方向位置yの電界強度Eが下部電極BEの接続部分で約1500kV/cmとなり、上部電極TEの接続部分で約650kV/cmとなっている。
6−2.比較例
図6(c)に示すように、比較例に係る可変抵抗素子は、可変抵抗層に対する上部電極TEの接続サイズ(幅)が100nmである点で、上記実施例に係る可変抵抗素子と構成上相違する。即ち、比較例に係る可変抵抗素子は、可変抵抗層に対して上部電極TEおよび下部電極BEがともに100nmのサイズ(幅)をもって接続されている。
比較例に係る可変抵抗素子では、可変抵抗層の厚み方向に対称な状態で等電位線が存在する。そして、図6(d)に示すように、比較例に係る可変抵抗素子では、電界強度Eが層厚方向位置yに関係なく1000kV/cmで一定となっている。
6−3.実施例と比較例との比較
図6(a)と図6(c)とを比較すると、実施例に係る可変抵抗素子では、比較例に係る可変抵抗素子に対して、下部電極BEが接続された部分に電界が集中されているのが分かる。そして、図6(b)と図6(d)とを比較すると、実施例に係る可変抵抗素子では、比較例に係る可変抵抗素子と同じ電圧値の電圧パルスを印加しているにもかかわらず、電界の集中により下部電極BEが接続された部分での電界強度Eが比較例に比べて1.5倍の1500kV/cmとなっている。また、実施例に係る可変抵抗素子では、比較例に係る可変抵抗素子よりも高い電界強度Eが、可変抵抗層の厚み方向の中央50nm付近まで広がっている。
従って、可変抵抗層に対する接続サイズを上部電極TEと下部電極BEとで相違させた実施例に係る可変抵抗素子では、低い電力消費でも確実に可変抵抗層に電荷の変化を生じさせることが可能である。
6−4.上部電極TEの接続サイズLTEをパラメータとしたシミュレーション
次に、可変抵抗層に対する下部電極BEの接続サイズ(幅)LBEを100nmに固定した上で、上部電極TEの接続サイズ(幅)LTEを変化させていったときの下部電極BEが接続された部分での電界強度EBEを、シミュレーションにより求めた。その結果を、図7に示す。図7は、横軸が上部電極TEの接続サイズ(幅)LTEであり、縦軸が電界強度で規格化された電界強度EBEである。
図7に示すように、上部電極TEの接続サイズLTEを下部電極BEと同一の100nmから上昇させて行くと、これに伴い電界強度EBEは上昇する。そして、上部電極TEの接続サイズLTEが約300nmを超えると、電界強度EBEは約1.5〜1.6で飽和状態となる。これより、電界強度EBEの上昇を図るためには、上部電極TEと下部電極BEとの接続サイズ比を大きくすればよいのであるが、図7から明らかなように、メモリ素子の小型化というファクターを視野に入れ、電界強度EBEの向上を図るには、上部電極TEの接続サイズを下部電極BEに対して2〜3倍とすることすることが望ましい。このような接続サイズの設定により、低消費電力を図りながら、メモリ装置の高集積化を果たすことが可能となる。
なお、上記における望ましい電極の接続サイズの比は、可変抵抗層の厚みや、これを構成する材料などによって適宜変更が必要となる。また、本実施の形態に係るメモリ装置2では、図4における列方向にプレート線PLを分離して、ビット単位でデータの上書きが可能なデバイス構造としている。例えば、複数のメモリ素子1でプレート線PLが共通の構造とし、ブロック単位でデータ"0"に消去した後、適宜データ"1"を書き込む構成とした場合には、プレート線PLの分離が不要となって電極の接続サイズ比を大きくできるので、さらなる電界強度の向上を達成することができる。
このように、本実施の形態に係るメモリ素子のように上部電極TEと下部電極BEとで可変抵抗層に対する接続サイズを相違させることで、接続サイズが小さい側の電極接続部分における電界強度を高められる。このため、同じ抵抗値の変化を得ようとする場合に、本実施の形態に係るメモリ素子1では、従来のメモリ素子に比べて印加電圧の低減が可能となり、消費電力が低減される。例えば、上述の実施例に係る可変抵抗素子を用いる場合には、比較例に係る可変抵抗素子に10Vの電圧を印加した場合に得られる電界強度とするのに、7Vの電圧を印加すれば足りる。
ところで、図6(a)および図6(b)に示すように、実施例に係る可変抵抗素子では、大きい接続サイズを有する上部電極TE側での電界強度Eが小さくなっており、実質的に可変抵抗層がこの部分では抵抗変化を示さなくなっている。しかし、小さい接続サイズを有する下部電極BE側で大きな抵抗変化を示すことになり、素子全体としての抵抗変化に問題を生じることはない。これは、図1に示すように、可変抵抗層20内における抵抗変化領域20aが下部電極19が接続された側に限定される。
一方、図6(a)の実施例に係る可変抵抗素子は、図6(c)の比較例に係る可変抵抗素子に印加するのと同等の電圧を印加して駆動した場合、以下のような優位性も有することになる。
上記実施例に係る可変抵抗素子では、接続サイズが小さい下部電極BEの接続部分近傍での電界強度が、比較例に係る可変抵抗素子に比べて1.5倍に高められているので、この領域にはより高いエネルギーが印加されている。その作用により、上記実施例に係る可変抵抗素子では、抵抗変化の保持特性が比較例に係る可変抵抗素子に比べて改善されるという優位性を有する。
次に、実施例および比較例に係る可変抵抗素子での高抵抗状態と低抵抗状態との抵抗比の保持特性について、図8を用いて説明する。図8(a)は、実施例に係る可変抵抗素子の可変抵抗層に対して10Vの電圧を印加したときの室温における高抵抗および低抵抗状態の抵抗比の保持特性を示す特性図であり、(b)は、比較例に係る可変抵抗素子についての抵抗比の保持特性を示す特性図である。ここで、抵抗比とは、高抵抗状態と低抵抗状態における抵抗値の比を指すものであり、保持特性とは、電圧印加時から一定時間が経過した後における可変抵抗層の抵抗比を測定してその変化を求めたものである。
図8(a)に示すように、上部電極TEと下部電極BEとの可変抵抗層に対する接続サイズが異なる実施例に係る可変抵抗素子では、室温にて1日(8.64×104sec.)放置した場合にも大きく抵抗比が減少することはない。図8(a)から推定すると、実施例に係る可変抵抗素子では、約10年に相当する3.15×108sec.放置した後の抵抗比は40倍となる。
一方、図8(b)に示すように、上部電極TEと下部電極BEとで可変抵抗層に対する接続サイズが同一の比較例に係る可変抵抗素子では、30分(1.8×103sec.)放置後に高抵抗状態は消失し、抵抗比は1となる。
以上のように、上部電極TEと下部電極BEとで可変抵抗層に対する接続サイズを異なる構成を有する実施例に係る可変抵抗素子では、接続サイズが上部電極TEと下部電極BEとで同一の比較例に係る可変抵抗素子に対して、長時間放置後における抵抗比の保持性に優れている。
(実施の形態2)
実施の形態2に係るメモリ素子3およびこれを備えるメモリ装置4について、図9および図10を用いて説明する。図9は、(a)が実施の形態2に係るメモリ素子3の構成を示す模式断面図であり、(b)がその等価回路図である。
1.メモリ素子3の構成
本実施の形態に係るメモリ素子3は、p型シリコン基板80における一方の主表面上に、第1層間絶縁層81、第2層間絶縁層83、可変抵抗層86、第3層間絶縁層88、第2メタル配線90が順に積層された構成を有している。そして、第1層間絶縁層81と第2層間絶縁層83との境界から第2層間絶縁層83の厚み方向(Z方向上向き)には、ビット線となる第1メタル配線82が形成されている。また、第2層間絶縁層83と可変抵抗層88との境界から第2層間絶縁層83の厚み方向(Z方向下向き)には、下部電極85が形成されている。下部電極85は、第1メタル配線82との間がコンタクトプラグ84で接続されている。
また、可変抵抗層86と第3層間絶縁層88との境界から第3層間絶縁層88の厚み方向(Z方向上向き)には、上部電極87が形成されている。上部電極87は、ワード線となる第2メタル配線90との間がコンタクトプラグ89により接続されている。ここで、上部電極87は、下部電極85よりも大きなサイズをもって可変抵抗層86に対し接続されている。
メモリ素子3の構成中で第1メタル配線82、コンタクトプラグ84および下部電極85は、第2層間絶縁層83を貫くように形成されたヴィアホールに対してそれぞれの構成材料が埋め込まれることで形成されている。また、上部電極87およびコンタクトプラグ89についても、同様に第3層間絶縁層88を貫くように形成されたヴィアホールに各構成材料が埋め込まれ構成されている。
図9(b)に示すように、上記構成を有する本実施の形態に係るメモリ素子3は、可変抵抗素子部VRsの上部電極87がワード線WLsに接続され、下部電極85がビット線BLsに接続され、クロスポイント型のメモリ構成を有し、後述のメモリ装置4において、単位メモリセルを構成する。
上記構成において、可変抵抗層86は、ペロブスカイト構造を有するCMR材料、具体的にはPCMO材料が用いられ形成されている。
なお、本実施の形態に係るメモリ素子3については、上記実施の形態1に係るメモリ素子1と同様に、一般的な半導体プロセスにより製造可能である。
2.メモリ装置4の構成
本実施の形態に係るメモリ装置4の構成について、図10を用いて説明する。図10は、メモリ素子3を単位メモリセルとして構成されたメモリ装置4を示す模式回路図である。
図10に示すように、メモリ装置4は、上記実施の形態1と同様に、メモリ素子3を二次元マトリクス状に配置し、これらに周辺回路RDs、CDs、SAsなどを組み合わせることで構成される半導体装置である。具体的には、4行×4列のマトリクス状に配された16個のメモリ素子3の各々には、上述のように、ワード線WLsおよびビット線BLsが接続されており、ワード線WLは、ロウデコーダRDsに接続されている。ビット線BLsは、カラムデコーダCDsに接続されている。また、各ビット線BLsにおけるカラムデコーダCDsとは反対側の端部には、スイッチSWsを介してセンスアンプSAsが接続されている。各センスアンプSAsには、レファレンスレベル入力REFsと出力端子DOsが接続されている。
ロウデコーダRDs、カラムデコーダCDsおよびセンスアンプSAsが有する各機能は、上記実施の形態1と同様である。
3.メモリ装置4の駆動方法
メモリ装置4の駆動方法について、説明する。
3−1.消去動作
先ず、メモリ装置4の駆動における消去動作について、表1を用いて説明する。
Figure 2006120701
表1は、メモリ装置4の駆動における消去動作時のワード線WLsおよびビット線BLsへの印加電圧を示す。
表1に示すように、メモリ装置4の駆動における消去動作では、ロウデコーダRDsに接続された全てのワード線WLsに電圧Vsを印加し、カラムデコーダCDsに接続された全てのビット線BLsを接地電位(GND)とする。このようなワード線WLsおよびビット線BLsへの電圧印加により、メモリ装置4における全てのメモリ素子3では、可変抵抗素子部VRsが低抵抗状態となる。
3−2.書き込み動作
次に、メモリ装置4の駆動における書き込み動作について、表2を用いて説明する。
Figure 2006120701
表2は、メモリ装置4の駆動における書き込み動作時のワード線WLsおよびビット線BLsへの印加電圧を示す。
表2に示すように、メモリ装置4の駆動における書き込み動作では、行方向に選択されたワード線WLsが接地電位(GND)におけれ、非選択のワード線WLsに電圧(2/3)Vsが印加される。また、列方向に選択されたビット線BLsには、電圧Vsが印加され、非選択のビット線BLsには、電圧(1/3)Vsが印加される。そして、このような書き込み動作によって、選択されたワード線WLsと選択されたビット線BLsとのクロスポイントに接続されたメモリ素子3の可変抵抗素子部VRsの抵抗値が変化することになる。例えば、電圧Vsを7Vとし、電圧印加時間を100nsec.とするとき、上記選択されたワード線WLsと選択されたビット線BLsとのクロスポイントに接続されたメモリ素子3(以下では、「選択セル」と記載する。)では、可変抵抗素子部VRsの抵抗値が、上記選択セル以外のメモリセル(以下では、「非選択セル」という。)における可変抵抗素子部VRsの抵抗値に対して、100〜1000倍となる。
可変抵抗素子部VRsが高抵抗状態の場合は、データ"1"がメモリ素子3に記録され、低抵抗状態の場合は、データ"0"がメモリ素子3に記録されていることになる。なお、選択されたワード線WLsおよび選択されたビット線BLsに接続された非選択セルには、電圧(−1/3)Vsあるいは電圧(1/3)Vsが印加されることになるが、これによる抵抗変化は無視できるほど小さく、問題を生じることはない。
3−3.読み出し動作
次に、メモリ装置4の駆動における読み出し動作について、表3を用いて説明する。
Figure 2006120701
表3は、メモリ装置4の駆動における読み出し動作時のワード線WLsおよびビット線BLsへの印加電圧を示す。
メモリ装置4の駆動における読み出し動作では、先ず、スイッチSWsをターンオンしてセンスアンプSAsとビット線BLsとを接続し、センスアンプSAsの活性化を図る。次に、ロウデコーダRDsから選択されたワード線WLsに電圧Vsを印加して可変抵抗素子部VRsに電流を流し、センスアンプSAsによりレファレンスレベル入力REFsと電流値とを比較・検出し、出力端子DOsにデータ出力される。例えば、メモリ素子3の可変抵抗素子部VRsが高抵抗状態の場合と低抵抗状態の場合とでは、可変抵抗素子部VRsに流れる電流の比が100倍以上である。これより、メモリ装置4の駆動における読み出し動作では、メモリ素子3の可変抵抗素子部VRsに記録されているデータが"0"か、あるいは"1"であるかを容易に判別することができる。
以上のように、本実施の形態に係るメモリ装置4の駆動がなされる。
4.メモリ素子3およびメモリ装置4が有する優位性
本実施の形態に係るメモリ素子3およびメモリ装置4でも、第1の実施形態と同様に、可変抵抗素子部VRsにおいて、可変抵抗層86に対する上部電極87と下部電極86との接続サイズを相違させ、電圧印加時における電界を接続サイズの小さい下部電極85が接続された側に集中させることができる。このため、図9に示すように、本実施の形態に係るメモリ素子3においても、可変抵抗層86における抵抗変化領域86aが下部電極85が接続された部分の近傍に形成され、上記実施の形態1と同様に、低い消費電力でも確実な抵抗変化を得ることができる。また、本実施の形態に係るメモリ装置4でも、複数のメモリ素子3を備えているので、図14に示す従来のメモリ素子を備えるメモリ装置に比べて、省電力という優位性を有する。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3に係る可変抵抗素子5について、図11を参照しながら説明する。図11(a)は、実施の形態3に係る可変抵抗素子5の模式断面図であり、(b)は、可変抵抗素子5を上方より見た模式平面図である。
1.可変抵抗素子5の構成
図11(a)に示すように、可変抵抗素子5は、シリコン基板110の一方の表面上の一部領域に、下部電極111が積層形成され、これを覆うように高誘電率層112が積層形成されている。そして、高誘電率層112の面上には、可変抵抗層113が積層され、この上に独立した形態をもって第1、第2および第3の3つの上部電極114〜116が形成されている。
下部電極111は、例えば、厚みが200nm、直径がφ800nmで形成されており、対して、3つの上部電極113〜116は、例えば、各々が厚みが200nm、直径がφ240nmで形成されている。そして、下部電極111および3つの上部電極114〜116の配置関係は、図11(b)に示すように、第1上部電極115が高誘電率層112および可変抵抗層113をその厚み方向に挟んで対向配置されており、第2上部電極114および第3上部電極116は、可変抵抗層113の面方向において、第1上部電極115の両外に配置されている。
可変抵抗層113は、ペロブスカイト構造を有するCRM材料から構成されており、電圧パルスの印加による電界の変化によって電気的特性において変化を生じる。可変抵抗層113の構成材料としては、例えば、上記実施の形態1,2と同様のPCMO材料を用いることができる。可変抵抗層113の形成には、上記実施の形態1と同様の方法を用い、成長時間を2分間に設定する。このように形成される可変抵抗層113は、比誘電率が85であり、抵抗率が低抵抗状態で0.1Ω・cm、高抵抗状態で100Ω・cmである。
高誘電率層112は、可変抵抗層113が高抵抗状態である場合に有する誘電率に対して−10%以上の誘電率を有するものであり、例えば、ペロブスカイト構造を有する材料の一種であるSrTiO3(以下では、「ST」と記載する。)を用いて、厚み80nmで形成されている。高誘電率層112の形成には、ゾルゲル法を用いて構成材料を堆積し、これを650℃で焼成することでなされる。高誘電率層112における比誘電率は、100であり、リーク電流は、1nA/cm2以下である。
本実施の形態に係る可変抵抗素子5では、上記実施の形態1、2に係るメモリ素子1、3の可変抵抗素子部VR、VRsと相違し、可変抵抗層113に対して4電極111、114〜116を接続している。この内、高誘電率層112および可変抵抗層113の積層体をその厚み方向に挟んで接続された下部電極111と第1上部電極115とは、可変抵抗層113に対して電圧パルスを印加するための制御電極対として構成されている。そして、図11(a)に示すように、下部電極111と第1上部電極115とで可変抵抗層113に対する接続サイズが、上記実施の形態1、2と同様に相違するよう設定されているので、可変抵抗層113における抵抗変化領域113aは、接続サイズが小さい第1上部電極115が接続された部分近傍に集中して形成される。
一方、可変抵抗層113の表面に接続される第2上部電極114と第3上部電極116とは、可変抵抗層113の抵抗値を検出するための読出電極として構成されており、その間を結ぶ経路中に抵抗変化領域113aを含んでいる。
2.可変抵抗素子5の駆動方法
以下では、本実施の形態に係る可変抵抗素子5をスイッチ素子として用いる場合の駆動方法について説明する。
制御電極対を構成する下部電極111と第1上部電極115との間に電圧パルスを印加する。具体的には、下部電極111を接地状態とし、且つ、第1上部電極115に7Vの電圧パルスを印加することで、可変抵抗層113の抵抗変化領域113aは、高抵抗状態(以下では、「セット状態」と記載する。)となる。一方、第1上部電極115を接地状態とし、下部電極111に7Vの電圧パルスを印加することで、可変抵抗層113における抵抗変化領域113aは、低抵抗状態(以下では、「リセット状態」と記載する。)となる。
読出電極対を構成する第2上部電極114と第3上部電極116との間を流れる電流は、リセット状態では低抵抗の可変抵抗層113を流れることができるが、セット状態では積層された高誘電率層112および可変抵抗層113の何れも流れることができない。このような可変抵抗層113の抵抗変化領域113aの状態変化をもって、可変抵抗素子5では、スイッチ動作が可能となる。
3.可変抵抗素子5が有する優位性
本実施の形態に係る可変抵抗素子5においても、上記実施の形態1、2に係るメモリ素子1、3と同様に、制御電極対を構成する下部電極111と第1上部電極115とで高誘電率層112および可変抵抗層113に対する接続サイズを相違させた構成を有しているので、可変抵抗層113内での電界を接続サイズの小さい第1上部電極115が接続された部分近傍に集中的に発生させることができる。このため、従来の可変抵抗素子のように可変抵抗層113全体の抵抗値を変化させなくても、抵抗変化領域113aにおける抵抗値を変化させるだけで確実なスイッチング動作を得ることができ、低い消費電力を達成できる構成である。
また、本実施の形態に係る可変抵抗素子5では、制御電極対の一方を構成する下部電極111と可変抵抗層113との間に、高誘電率層112を介挿された構成を有しているので、可変抵抗層113における電界集中効果が一層高められている。そして、高誘電率層112における抵抗率は、高抵抗状態であるときの可変抵抗層113以上になっていることから、可変抵抗層113が高抵抗状態となっているときの高誘電率層112でのリーク電流を抑制することが可能な構成である。
なお、本実施の形態では、上述のように、高誘電率層112および可変抵抗層113に対する制御電極対の接続サイズを互いに相違する構成と、制御電極対の一方の電極(下部電極111)と可変抵抗層113との間に高誘電率層112を介挿させるという構成とを重畳させて採用し、これによって可変抵抗層113における電界集中を得ているが、後者の高誘電率層112の介挿という構成のみによっても、可変抵抗層113における電界集中を実現することは可能である。即ち、上記従来例に係る電極構成を有する可変抵抗素子においても、制御電極対に一方と可変抵抗層との間に高誘電率層112を介挿させれば、可変抵抗層における電界集中を実現できる。
さらに、本実施の形態に係る可変抵抗素子5では、可変抵抗層113に対して電圧パルスを印加するための制御電極対とは構成上独立した状態で、読出電極対を形成している。このように制御電極対と読出電極対とを別個独立に構成することで、可変抵抗素子5を用い電子回路を設計する上で、設計の自由度を高いものとすることができるという優位性も得られる。なお、本実施の形態では、制御電極対に対して、読出電極対を構成する両電極114、116を別に構成したが、必ずしも読出電極対を構成する2電極の両方を制御電極対から独立した状態で構成する必要はない。例えば、読出電極対の一方を制御電極対を構成する下部電極111あるいは第1上部電極115と共用することでも、電極対の構成としては制御とデータパスとを別にすることができ、設計の自由度の高さという優位性を得ることはできる。また、この場合には、可変抵抗素子自体の構成の簡易さという優位性も得ることができる。
本実施の形態に係る可変抵抗素子5は、デジタル回路におけるデータパス中の切り替えスイッチに適用することが可能である。この場合、データパスに読出電極対を挿入し、制御電極対に切り替え制御回路を接続してセット状態とリセット状態とを切り替えることにより、データパス上の信号の流れを制御することができる。なお、本実施の形態に係る可変抵抗素子5は、これ以外にも適用することが可能であって、その産業上の利用価値は高い。
(実施の形態4)
実施の形態4に係る可変抵抗素子6について、図12を用いて説明する。図12(a)は、実施の形態4に係る可変抵抗素子6の模式断面図であり、(b)は、可変抵抗素子6をその上方より見た模式平面図である。
本実施の形態に係る可変抵抗素子6は、上記実施の形態3に係る可変抵抗素子5に対して電極構成に相違点を有する。以下では、実施の形態3に係る可変抵抗素子5との相違点を中心として説明を進め、共通部分についての説明を省略する。
図12(a)に示すように、本実施の形態に係る可変抵抗素子6は、可変抵抗層123の表面上に2つの電極124、125が設けられており、3端子型の素子構成を有している。シリコン基板120と高誘電率層122との境界付近に形成された下部電極121と、第1上部電極125とは、高誘電率層122と可変抵抗層123との積層体をその厚み方向に挟み対向配置されている。そして、下部電極121と第1上部電極125とは、可変抵抗層123に対して電圧パルスを印加するための制御電極対として構成されている。ここで、図12(b)に示すように、高誘電率層122に対する下部電極121の接続サイズは、可変抵抗層123に対する第1上部電極125の接続サイズと比較して、約3倍の幅であって、面積で約9倍になっている。
可変抵抗層123の表面上に並設された第1上部電極125と第2上部電極124とは、可変抵抗層123の抵抗変化領域123aでの抵抗値を検出するための読出電極対として構成されている。即ち、可変抵抗素子6では、制御電極対の一方の電極と読出電極対の一方電極の電極とが共用した構造となっている。このような構造により、本実施の形態に係る可変抵抗素子6は、上記実施の形態3に係る可変抵抗素子5と比較して、電極数の低減を図ることが可能であって、素子サイズの小型化を図ることが可能であるという優位性を有する。
可変抵抗素子6の駆動は、高誘電率層122と可変抵抗層123との積層対に対してその厚み方向に対向配置された下部電極121と第1上部電極125との間に電圧パルスを印加することで実施される。具体的には、下部電極121を接地状態とし、第1上部電極125に7Vの電圧を印加することで、可変抵抗層123における抵抗変化領域123aを高抵抗状態とすることができ、一方、第1上部電極125を接地状態にして、下部電極121に7Vの電圧を印加することで抵抗変化領域123aを低抵抗状態とすることができる。そして、読出電極対を構成する第1上部電極125と第2上部電極124との間の抵抗検出経路には、抵抗変化領域123aを含み、この間での電流が流れるか否かをもってセット状態とリセット状態とを実現することができ、スイッチング動作を得ることが可能となる。
本実施の形態に係る可変抵抗素子6においても、制御電極対を構成する下部電極121と第1上部電極125とが上述のように可変抵抗層123あるいは高誘電率層122に対して異なる接続サイズを有し形成されているので、可変抵抗層123における電界の集中を図ることができる。また、本実施の形態に係る可変抵抗素子6においても、上記実施の形態3に係る可変抵抗素子5と同様に、下部電極121と可変抵抗層123との間に高誘電率層122を介挿させているので、一層の電界集中を図ることが可能となっている。これらの事項より、本実施の形態に係る可変抵抗素子6においても、低い消費電力で確実な抵抗変化を得ることができる。また、可変抵抗素子6においても、高誘電率層122の介挿により、可変抵抗層123が高抵抗状態となっているときのリーク電流の抑制が可能であり、制御電極対と読出電極対とを分けた構成より、電子回路設計における自由度が高いという優位性を有する。
なお、可変抵抗層123における電界集中は、必ずしも下部電極121と第1上部電極125との接続サイズを相違させなくても、高誘電率層122の介挿だけをもってしももなすことができる。また、図12(a)に示すように、本実施の形態に係る可変抵抗素子6では、可変抵抗層123における抵抗変化領域123aが少なくとも高誘電率層122に達するような状態とする必要がある。
(実施の形態5)
実施の形態5に係る可変抵抗素子7について、上記実施の形態3に係る可変抵抗素子5との相違点を中心に、図13を用いて説明する。図13は、実施の形態5に係る可変抵抗素子7の構成を示す模式断面図である。
本実施の形態に係る可変抵抗素子7では、上記実施の形態3に係る可変抵抗素子5と同様に4端子型の素子構成を有するが、下部電極131と可変抵抗層132とが直接接続された構成となっており、間に高誘電率層が介挿されていない。
本実施の形態に係る可変抵抗素子7においても、制御電極対を構成する下部電極131と第1上部電極135とが可変抵抗層132に対して相違するサイズをもって接続されている。このため、制御電極対に電圧パルスを印加した場合における抵抗変化領域132aは、小さいサイズで接続された第1上部電極135の接続部分近傍に形成されることになる。
可変抵抗素子7の駆動では、例えば、下部電極131を接地状態とし、第1上部電極135に書き込み電圧VWを印加することで可変抵抗層132における抵抗変化領域132aを高抵抗状態(これをハーフセット状態と呼ぶ)とし、一方、第1上部電極135を接地状態とし、下部電極131に10Vの消去電圧を印加することで抵抗変化領域132aを低抵抗状態とすることが可能となる。そして、読出電極対を構成する第2上部電極134と第3上部電極136との間を流れる電流は、リセット状態では低抵抗状態の可変抵抗層132全体を流れることができるが、ハーフセット状態では可変抵抗層132の一部(高抵抗状態となっていない部分)しか流れることができない。特に、可変抵抗素子7では、平面構成を上記図11(b)に示すような構成とすることで、ハーフセット状態とリセット状態における電流の差を大きくできる。
また、制御電極対を構成する下部電極131と第1上部電極135とで可変抵抗層132に対する接続サイズを相違させ、且つ、読出電極対である第2上部電極134と第3上部電極136とが形成されている可変抵抗層132の表面上に配された第1上部電極135の接続サイズを下部電極131に対して小さくすることで、可変抵抗層132における第1上部電極135が接続された部分近傍に電界集中させ、可変抵抗層132の一部しか通電しないようにしている。即ち、図13に示すように、可変抵抗層132における抵抗変化領域132aは、書き込み電圧VWの値に応じて変化し、これよりハーフセット状態における読出電極対間の抵抗値を印加電圧VWをもって任意に制御することができる。あるいは、書き込み電圧VWの印加時間TWの長さによっても、抵抗値は制御可能である。
以上のように、本実施の形態に係る可変抵抗素子7では、4端子型の素子構成を有し、高誘電率層を介挿させていない点で上記実施の形態3に係る可変抵抗素子5と相違するものの、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態に係る可変抵抗素子7では、下部電極131および第1〜第3上部電極134〜136をもって4端子型の素子構成を採用したが、上記実施の形態4に係る可変抵抗素子6と同様の、3端子型の素子構成を採用することも可能である。
本実施の形態に係る可変抵抗素子7は、アナログ回路における抵抗調整に利用できる。この場合、可変抵抗素子7の読出電極対を調整端子に接続し、そのハーフセット状態における抵抗値を制御電極対に印加する書き込み電圧VWあるいは書き込み時間TWを制御することによって抵抗値を任意に設定することができる。あるいは、複数の可変抵抗素子7の読出電極対を直列接続し、その中の任意数の可変抵抗素子7を同一の書き込み電圧VW、印加時間TWをもって印加し、ハーフセット状態とすることで直列接続の両端を任意の抵抗に設定することもできる。本実施の形態に係る可変抵抗素子7は、これら以外に対しての適用も可能であり、その産業上の利用価値は高い。
(その他の事項)
上記実施の形態1〜5では、可変抵抗層20、86、113、123、132 をPCMO材料を用い構成することとしたが、これ以外のCMR材料や高温超伝導材料を用いることも可能である。例えば、次のような材料を用いて形成することが可能である。
可変抵抗層を形成するための材料としては、例えば、化学組成式AXA'(1-X)YZで表される材料を用いることができる。ここで、上記化学組成式においては、A、A'、BおよびX、Y、Zを次のように規定される。
※A;La、Ce、Bi、Pr、Nd、Pm、Sm、Y、Sc、Yb、Lu、Gdで構成される元素群の中から選択される少なくとも1種類の元素
※A';Mg、Ca、Sr、Ba、Pb、Zn、Cdで構成される元素群の中から選択される少なくとも1種類の元素
※B;Mn、Ce、V、Fe、Co、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Zr、Hf、Niで構成される元素群の中から選択される少なくとも1種類の元素
※0≦X≦1
※0≦Y≦2
※1≦Z≦7
また、可変抵抗層に対する制御電極対の互いの接続サイズについては、上記実施の形態1〜5以外の関係を採用することも可能である。例えば、実施の形態1、2では、上部電極21、87を下部電極19、85よりも小さいサイズで可変抵抗層20、86に対して接続される構成としてもよく、実施の形態3〜5では、上部電極115、125、135を下部電極111、121、131よりも大きいサイズで可変抵抗層113、132、132あるいは高誘電率層112、122に対して接続される構成としてもよい。
また、制御電極対における電極の接続サイズの大小関係を逆にした場合は、実施の形態3、4において、高誘電率層112、122と可変抵抗層113、123の積層順序を逆にし、さらに、読出電極対を可変抵抗層113、123の下側に配置する。即ち、実施の形態3では、第2上部電極114および第3上部電極116を可変抵抗層113の下側に配置し、実施の形態4では、第2上部電極124を可変抵抗層123の下側に配置する。
また、実施の形態5においては、読出電極対は上下電極の大きさの大小に関係なく、可変抵抗層132の上下いずれに配置してもかまわないが、図13に示すように、可変抵抗層132に対して小さい接続サイズを有する電極側に読出電極対を配置した方が素子サイズを小さくできる。
また、実施の形態3、4に示したような可変抵抗層113、123と高誘電率層112、122とを積層した構造は、そのまま実施の形態1、2に示す2端子型のメモリ素子における可変抵抗素子部VR、VRsに適用することが可能である。その場合には、実施の形態3、4における低電圧駆動、漏れ電流の抑制といった効果を付加することが可能となる。
また、上記実施の形態3、4では、可変抵抗層113、123に対する第1上部電極115、125の接続サイズを、高誘電率層112、122に対する下部電極111、121の接続サイズよりも小さい構成としているが、これに限られるものではなく、同じ大きさとしてもよい。その場合にも、高誘電率層112、122の介挿という構成上の特徴によって、駆動時における可変抵抗層113、123での電界集中をなすことができる。また、第1上部電極115、125と下部電極111、121の間の積層体としては、可変抵抗層113、123と高誘電率層112、122以外の層が介挿された構成とすることもできる。
また、本発明に係る可変抵抗素子、メモリ素子では、高誘電率層112、122に代えて、可変抵抗層113、123の誘電率に対して−10%以上の誘電率を有する材料からなる高誘電率層を用いてもよく、ペロブスカイト構造を有する材料からなる高誘電率層を用いるとさらに望ましい。
また、本発明に係る可変抵抗素子、メモリ素子では、高誘電率層112、122に代えて、高抵抗状態にある可変抵抗層113、123の抵抗率以上の抵抗率を有する材料からなる絶縁層を用いてもよく、ペロブスカイト構造を有する材料からなる絶縁層を用いるとさらに望ましい。
本発明の抵抗変化型素子およびメモリ装置は低電圧で動作可能であり、様々な電子回路への搭載に適する。メモリ装置、デジタル回路、アナログ回路に応用可能であり、産業状の利用価値は高い。
(a)は、実施の形態1に係るメモリ素子1の模式断面図であり、(b)は、メモリ素子1の等価回路図である。 メモリ素子1の製造過程における各ステップを示す工程図である。 メモリ素子1の製造過程における各ステップを示す工程図である。 メモリ素子1を用い構成されたメモリ装置2の回路図である。 (a)は、メモリ装置2のデータ書き込み動作における電位波形図であり、(b)は、メモリ装置2のデータ読出し動作における電位波形図である。 (a)は、実施例に係る可変抵抗素子の模式断面図であり、(b)は、その電界強度分布図であり、(c)は、比較例に係る可変抵抗素子模式断面図であり、(d)は、その電界強度分布図である。 可変抵抗素子における電極の接続サイズと電界強度との関係を示す特性図である。 (a)は、実施例に係る可変抵抗素子での抵抗比の保持特性図であり、(b)は、比較例に係る可変抵抗素子での抵抗比の保持特性図である。 実施の形態2に係るメモリ素子3の構成を示す模式断面図である。 メモリ素子3を用い構成されたメモリ装置4の回路図である。 (a)は、実施の形態3に係る可変抵抗素子5の構成を示す模式断面図であり、(b)は、その模式平面図である。 (a)は、実施の形態4に係る可変抵抗素子6の構成を示す模式断面図であり、(b)は、その模式平面図である。 実施の形態5に係る可変抵抗素子7の構成を示す模式断面図である。 従来における可変抵抗型のメモリ素子の構成を示す模式断面図である。
符号の説明
10、80、110、120、130.シリコン基板
11.不純物拡散領域
12.ゲート絶縁層
13.ゲート電極
14.素子分離層
15、81.第1層間絶縁層
16.メタル配線
17、83.第2層間絶縁層
18、84、89.コンタクトプラグ
19、85、111、121、131.下部電極
20、86、113、123、132.可変抵抗層
21、87.上部電極
20a、86a、113a、123a、132a.抵抗変化領域
82.第1メタル配線
88.第3層間絶縁層
90.第2メタル配線
112、122.高誘電率層
114、124.第2上部電極
115、125、135.第1上部電極
116、126.第3上部電極

Claims (17)

  1. 電界の変化により電気特性が変化する可変抵抗層と、前記可変抵抗層に対して接続された第1および第2の電極とを有してなる可変抵抗素子であって、
    前記第1および第2の電極は、前記可変抵抗層に対して、互いに相違するサイズをもって接続されている
    ことを特徴とする可変抵抗素子。
  2. 前記可変抵抗層は、ペロブスカイト構造を有する材料からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の可変抵抗素子。
  3. 前記可変抵抗層は、化学組成式AXA'(1-X)YZで表される材料からなり、
    上記化学組成式において、Aは、La、Ce、Bi、Pr、Nd、Pm、Sm、Y、Sc、Yb、Lu、Gdで構成される元素群の中から選択される少なくとも1種類の元素であり、A'は、Mg、Ca、Sr、Ba、Pb、Zn、Cdで構成される元素群の中から選択される少なくとも1種類の元素であり、Bは、Mn、Ce、V、Fe、Co、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Zr、Hf、Niで構成される元素群の中から選択される少なくとも1種類の元素であり、X、Y、Zの各々は、0≦X≦1、0≦Y≦2、1≦Z≦7の関係を有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の可変抵抗素子。
  4. 前記第1および第2の電極の少なくとも一方と前記可変抵抗層との間には、前記可変抵抗層が高抵抗状態であるときの誘電率に対して−10%以上の誘電率を有する高誘電率層が介挿されている
    ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の可変抵抗素子。
  5. 前記高誘電率層は、ペロブスカイト構造を有する材料を含んでいる
    ことを特徴とする請求項4に記載の可変抵抗素子。
  6. 基板と、当該基板上に形成された絶縁層とを有し、
    前記第1の電極は、前記絶縁層の表面からその厚み方向に形成された孔に対して、電極材料が埋め込まれることで形成されており、
    前記可変抵抗層は、前記第1の電極と接続状態を有し、前記絶縁層の表面に積層され、
    前記第2の電極は、前記可変抵抗層の表面に積層されている
    ことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の可変抵抗素子。
  7. 前記絶縁層の抵抗率は、高抵抗状態であるときの前記可変抵抗層の抵抗率以上である
    ことを特徴とする請求項6に記載の可変抵抗素子。
  8. 前記絶縁層は、ペロブスカイト構造を有する材料からなる
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の可変抵抗素子。
  9. 前記可変抵抗層には、前記第1または第2の電極の一方と対をなして前記電気特性を検出するための第3の電極が、前記第1および第2の電極の各々から独立した状態で接続されている
    ことを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の可変抵抗素子。
  10. 前記可変抵抗層には、前記電気特性を検出するための第3および第4の電極が、前記第1および第2の電極の各々から独立した状態で接続されており、
    前記第3の電極と第4の電極との間に形成される抵抗検出経路中には、抵抗変化領域が介在されている
    ことを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の可変抵抗素子。
  11. 前記第1の電極と第2の電極とは、前記可変抵抗層に対する互いの接続サイズが、1.5以上3以下の比率に設定されている
    ことを特徴とする請求項1から10の何れかに記載の可変抵抗素子。
  12. ペロブスカイト構造を有する材料からなり、電界の変化により電気特性が変化する可変抵抗層と、前記可変抵抗層に接続された第1および第2の電極とを有してなる可変抵抗素子に対して、前記第1および第2の電極に電圧パルスを印加して駆動する可変抵抗素子の駆動方法であって、
    前記第1および第2の電極への電圧パルスの印加は、前記可変抵抗層において、表面における一方の電極が接続された部分およびその近傍領域で電界の集中を図ることで、当該領域での抵抗値が変化し、且つ、前記領域以外での抵抗値が略不変となる条件をもってなされる
    ことを特徴とする可変抵抗素子の駆動方法。
  13. 前記第1および第2の電極は、互いに相違するサイズをもって、前記可変抵抗層に対し接続されている
    ことを特徴とする請求項12に記載の可変抵抗素子の駆動方法。
  14. 前記第1の電極と第2の電極とは、前記可変抵抗層に対する互いの接続サイズが、1.5以上3以下の比率に設定されている
    ことを特徴とする請求項13に記載の可変抵抗素子。
  15. 請求項1から11の何れかに記載の可変抵抗素子によって単位メモリセルが構成され、当該単位メモリセルがマトリクス状に配置・接続されることで構成される単純マトリクス型メモリを有する
    ことを特徴とする半導体装置。
  16. 前記可変抵抗素子は、前記第1および第2の電極の一方がビット線に接続されるとともに、他方がワード線に接続されている
    ことを特徴とする請求項15に記載の半導体装置。
  17. 前記可変抵抗素子は、前記第1および第2の電極の一方がプレート線に接続されるとともに、他方が選択トランジスタを介してビット線に接続されており、
    前記選択トランジスタのゲートは、ワード線に接続されている
    ことを特徴とする請求項15に記載の半導体装置。
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