JP2006120618A - パネル組立体、これを用いたプラズマ表示装置の組立体、及びプラズマ表示装置組立体の製造方法 - Google Patents

パネル組立体、これを用いたプラズマ表示装置の組立体、及びプラズマ表示装置組立体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 パネル組立体、これを利用したプラズマ表示装置の組立体、及びプラズマ表示装置組立体の製造方法を提供する。
【解決手段】 第1パネルと、これと平行に配されている第2パネルと、第1及び第2パネル間に配されている複数の放電電極と、放電電極を埋め込む誘電体層上に形成されている保護膜層と、第1及び第2パネルのうち少なくともいずれか一方のパネルの外面に形成され、パネル中央の画像表示領域と、パネルの縁の非表示領域との温度差を縮めるために付着された熱伝導媒体とを備え、エージング工程時、パネル組立体の表示領域と非表示領域との温度差を減らすことができることにより、パネル組立体の破損を防止することができるパネル組立体である。
【選択図】 図4

Description

本発明は、プラズマ表示装置の組立体に係り、さらに詳細にはエージング時に温度偏差による基板の破損を防止するためのプラズマ表示装置の組立体、プラズマ表示装置組立体の製造方法に関する。
一般に、プラズマ表示装置の組立体は、複数の基板の対向面に複数の放電電極を形成し、基板間の密閉された放電空間に放電ガスを注入した状態で、各放電電極に所定の電源を印加し、放電空間に発生する紫外線により蛍光体層の蛍光物質を励起させ、発光された光を利用して画像を具現する平板表示装置をいう。
かかるプラズマ表示装置の組立体は、前面パネルとこれと結合される背面パネルとを備えるパネル組立体と、パネル組立体の後方に付着されたシャーシベースと、シャーシベースの後方に付着された駆動回路基板と、パネル組立体と駆動回路基板とを電気的に連結したフレキシブルプリントケーブルとを含んでいる。
プラズマ表示装置の組立体の製造工程を概略的に述べれば、次の通りである。
前面パネルの製造においては、前面基板を用意し、前記前面基板上に多数の第1放電電極を形成させる。第1放電電極上には、それらを埋め込むように、第1誘電体層をプリントする。次に、第1誘電体層の表面には、保護膜層を形成させる。
背面パネルの製造においては、背面基板を用意し、前記背面基板上に第2放電電極を形成させる。第2放電電極は、第2誘電体層により埋め込まれる。第2誘電体層の上面には、放電空間を区画するための隔壁を形成させ、前記隔壁の内側、赤、緑、青の蛍光体層を塗布する。
かかる過程を介して完成された前面及び背面パネルは、相互整列された状態で縁にガラスフリットが塗布され、適正温度で熱処理する過程を介して相互封着される。封着されたパネル間に残留する水分を始めとする不純物を除去するために、真空状態で排気を行う。
次に、キセノン−ネオン(Xe−Ne)を主成分とする気体を封入し、パネル組立体を排気装置から分離する。次いで、パネル組立体に所定の電圧を印加してエージング放電させ、ICチップを装着して、プラズマ表示装置の組立体が完成される。
かかる一連のプラズマ表示装置の組立体の組立工程において、エージング工程は、チップ−オフ(tip−off)されたパネル組立体に適正時間電流を流して放電させ、パネル組立体の電気的、光学的特性を安定化させるために行う工程である。
以下の特許文献1は、維持電極とデータ電極との間に交互に方形波電圧を印加して点灯させることにより、エージングを行うことを開示している。また、以下の特許文献2は、エージングによる点灯ムラをなくすこと、絶縁体層の絶縁破壊の解消、短時間のエージングを可能にするエージング法を提供している。
さらに、以下の特許文献3は、走査電極及び維持電極に交互に印加するエージング電圧の高さ差を起こし、エージング効果を損傷させずに小さい電力でエージングを行う方法を提供している。また、以下の特許文献4は、蛍光体層に損傷を負わせず、エージングの所要時間を短縮する方法を提供している。
ところで、従来のエージング工程を行うときには、パネル組立体が頻繁に破損してしまうという問題が発生している。
このように、パネル組立体の破損は、パネル組立体の画像を具現する表示領域と、外部端子と接続されるとともに表示領域の縁に沿って形成されている非表示領域との温度差から発生しているということである。
従来のパネル組立体において、エージング工程時に非表示領域での温度を測定してみると、約30℃であるの対し、表示領域での温度は、90℃である。このように、非表示領域と表示領域との境界面での温度差が約60℃あり、かかる温度差は、パネル組立体の破損の直接的な原因になっている。
特開平04−014428号公報 特開平03−317625号公報 特開平03−308781号公報 特開平02−231141号公報
本発明は、前記のような問題点を解決するためのものであり、エージング時に表示領域と非表示領域間との温度差を縮め、パネル組立体の破損を減らすことができるように、パネル組立体と、これを採用したプラズマ表示装置の組立体と、プラズマ表示装置組立体の製造方法とを提供するところにその目的がある。
前記のような目的を達成するために、本発明のパネル組立体は、第1パネルと、前記第1パネルと平行するように配置されている第2パネルと、前記第1及び第2パネル間に配置されている複数の放電電極と、前記放電電極を埋め込む誘電体層上に形成されている保護膜層と、前記第1及び第2パネルのうち少なくともいずれか一方のパネルの外面に形成され、パネル中央の画像表示領域と、パネルの縁の非表示領域との温度差を縮めるために付着された熱伝導媒体とを備えていることを特徴とする。また、前記熱伝導媒体は、高温の表示領域から相対的に低温の非表示領域に熱を伝達可能な透明な素材からなることを特徴とする。
本発明のプラズマ表示装置の組立体は、前面及び背面パネルが結合されたパネル組立体と、前記パネル組立体と結合されるシャーシベースと、前記パネル組立体の各端子に電気的信号を伝達する駆動回路部と、前記パネル組立体と、シャーシベースと、駆動回路部とを収容するケースと、前記前面及び背面パネルのうち少なくともいずれか一方のパネルに結合され、エージング工程時にパネル組立体の画像の表示領域から縁の非表示領域に熱を伝達する熱伝導媒体とを備えることを特徴とする。また、前記熱伝導媒体は、熱伝逹のための透明な薄膜の素材からなることを特徴とする。
本発明のプラズマ表示装置組立体の製造方法は、前面パネルと、背面パネルとをそれぞれ組立てるステップと、前面及び背面パネルを封着させるステップと、パネル内部を真空排気させるステップと、パネルを定格電圧以上の高圧でエージングさせるステップとを含み、パネルを組立てるステップは、エージング時にパネル中央の表示領域から相対的に低温であるパネルの縁の非表示領域に熱を伝達するために、少なくともいずれか1つのパネルの外面に、高熱伝導率の熱伝導媒体を付着するスッテプを有することを特徴とする。
本発明のパネル組立体と、これを利用したプラズマ表示装置の組立体と、プラズマ表示装置組立体の製造方法は、次のような効果を得ることができる。
第一に、エージング工程時に、パネル組立体の表示領域と非表示領域との温度差を縮められることにより、パネル組立体の破損を防止することができる。
第二に、エージングが十分になされ、放電電圧と輝度特性とが向上する。
第三に、保護膜層の表面を活性化し、放電が安定的に起きて蛍光体層が十分に発光される。
以下、添付した図面を参照しつつ、本発明の一例によるプラズマ表示装置の組立体を詳細に説明する。
図1は、一般的なパネル組立体100を図示した図面である。図1を参照すれば、前記パネル組立体100は、前面パネル110と、前記前面パネル110と対向するように配されている背面パネル160とを備えている。
前記前面パネル110には、前面基板111が設けられている。前記前面基板111は、ソーダライムガラス(soda lime glass)のような透明なガラス基板からなる。前記前面基板111の下には、パネル100のX方向に沿ってX及びY電極112,113が放電セル内に交互に配されている。
前記X電極112は、ストライプ型の第1透明電極ライン112aと、前記第1透明電極ライン112aと重畳されている第1バス電極ライン112bとを含んでおり、前記Y電極113は、ストライプ型の第2透明電極ライン113aと、前記第2透明電極ライン113aと重畳されている第2バス電極ライン113bとを含んでいる。
前記第1及び第2透明電極ライン112a,113aは、透明な導電膜、例えばITO膜(Indium Tin Oxide Film)からなり、前記第1及び第2バス電極ライン112b,113bは、前記第1及び第2透明電極ライン112a,113aの電気抵抗を減らすために、導電性にすぐれる素材、例えば銀ペーストからなることが望ましい。
かかるX及びY電極112,113は、前面誘電体層114により埋め込まれている。前記前面誘電体層114は、前記X及びY電極112,113が配されている部分にだけ選択的に塗布されるか、または前面基板111の全領域に塗布されることもある。前記前面誘電体層114の表面には、酸化マグネシウム(MgO)のような保護膜層115が蒸着されている。
前記背面パネル160には、背面基板161が設けられている。前記背面基板161は、前記前面基板111と平行に配されている。
前記背面基板161上には、パネル100のY方向に沿ってストライプ型のアドレス電極162が配されている。前記アドレス電極162は、前記X及びY電極112,113と交差する方向に配されている。前記アドレス電極162は、隣接した放電セルを横切って延びている。前記アドレス電極162は、背面誘電体層163により埋め込まれている。
前記前面及び背面パネル110,160の間には、放電空間を区画し、隣接した放電セル間のクロス−トークを防止するために、隔壁164が配されている。前記隔壁164は、パネル100のX方向に沿って配されている第1隔壁164aと、パネル100のY方向に沿って配されている第2隔壁164bとを備えている。前記第1隔壁164aは、隣接するように配されている第2隔壁164bの内側から対向する方向に延長され、前記第1及び第2隔壁164a,164bは、結合時にマトリックス型をなしている。
代案として、前記隔壁164は、ミアンダ型(meander type)や、デルタ型や、ヘキサゴナル型など、多様な形態の実施例が存在し、それにより区画された放電セルは、四角形以外に、他の形の多角形や、円形などいずれか1つの構造に限定されるものではない。
前記隔壁164の内側には、各放電セル別に赤、緑、青色の蛍光体層165が塗布されており、前記蛍光体層165は、放電セルのどの領域にも塗布され得るが、本実施例では、隔壁164の内側に塗布されている。
前記蛍光体層165は、それぞれの放電セル別にコーティングされている。赤色の蛍光体層は、(Y,Gd)BO:Eu3+からなり、緑色の蛍光体層は、ZnSiO:Mn2+からなり、青色の蛍光体層は、BaMgAl1017:Eu2+からなることが望ましい。
前記のような構造を有するパネル組立体100は、Y電極113とアドレス電極162とに電気的信号を印加して放電セルを選択し、X及びY電極112,113に交互に電気的信号を印加し、前面パネル110の表面から面放電が起こって紫外線が発生し、選択された放電セルの蛍光体層165から可視光が放出され、静止画像または動映像を具現することができる。
図2は、図1のパネル組立体100を採用したプラズマ表示装置の組立体200を図示した図面である。
図2を参照すれば、前記プラズマ表示装置の組立体200は、前面パネル110と、前記前面パネル110と結合される背面パネル160とを備えるパネル組立体100を備えている。
前記パネル組立体100の後方には、シャーシベース210が配されている。前記シャーシベース210は、接着部材によりパネル組立体100と結合されている。前記シャーシベース210は、熱伝導率にすぐれるアルミニウムプレートからなる。前記シャーシベース210の上下部には、この強度を補強するために、シャーシ補強部材220が設置されている。
前記シャーシベース210の背面には、複数の駆動回路部230が設置されている。前記駆動回路部230には、多数の回路素子231が実装されている。前記駆動回路部230とパネル組立体100との間には、フレキシブルプリントケーブル240が設置されている。前記フレキシブルプリントケーブル240は、パネル組立体100の各電極端子と、駆動回路部230のコネクタとを相互電気的に連結している。
前記パネル組立体100の前方には、フィルタ組立体250が設置されている。前記フィルタ組立体250は、パネル組立体100から発生する電磁波や、赤外線や、ネオン発光や、外光の反射を遮断するために設置されている。
前記パネル組立体100、シャーシベース210、駆動回路部230及びフィルタ組立体250は、ケース260内に収容されている。前記ケース260は、前記フィルタ組立体250の前方に設置されたフロントキャビネット261と、前記駆動回路部230の後方に設置されたバックカバー262とからなる。前記バックカバー262の上下端には、多数のベントホール263が形成されている。
一方、前記フィルタ組立体250の背面には、フィルタホルダ270が設置されている。前記フィルタホルダ270は、フロントキャビネット261に対してフィルタ組立体250を加圧する加圧部271と、前記加圧部271から前記パネル組立体100の方向に折り曲げられた固定部272とを含んでいる。
また、フロントキャビネット261の背面には、フィルタ装着部273が設置されている。前記フィルタ装着部273には、前記固定部272が対向するように位置しており、螺合により前記フロントキャビネット261に対してフィルタ組立体250を固定している。このとき、エージング時に表示領域と非表示領域との温度差を縮めるために、前記パネル組立体100の外面のうち、少なくともいずれか1ヵ所には熱伝導媒体が設置されている。
図3に示すように、パネル組立体100には、駆動時に画像を具現する領域である表示領域(D)と、表示領域(D)の縁に沿って形成され、外部端子との電気的接続を行う非表示領域(ND)とに区画され、表示領域(D)には、X電極112と、Y電極113と、それらと交差する方向にアドレス電極160とが配されている。
かかるパネル組立体100を中央部分から縁部分まで5領域A,B,C,D,Eに分割してみれば、エージング工程時に定格電圧以上に加えられる高圧により、パネル組立体100の中央部Aから縁部Eまで各部分別に温度差が出る。特に、表示領域(D)と、非表示領域(ND)と接する境界部C,Dとでは、急激な温度差(△T=TD−TND)が発生してしまう。
かかる温度差を補償するために、図4に示すように、パネル組立体100の外面には、熱伝導媒体310が設置されている。
前記熱伝導媒体310は、背面基板160の外面に沿って形成されており、相対的に温度が高い表示領域(D)から発生した熱が相対的に温度の低い非表示領域(ND)に伝えられるように、熱伝逹率の高い素材からなる。また、前記熱伝導媒体は、画像の再現性に影響を及ぼさないように、透明な金属物質からなることが望ましい。
かかる熱伝導媒体310は、多様な形状で存在可能であるが、背面基板160の外面の全領域に透明な導電膜、例えばITO膜をコーティングさせたり、アルミニウム、銅、金、白金のうちから選択された熱伝導性にすぐれる金属フィルムを付着させたり、金属塊(nugget)を利用して蒸着させ、薄膜に形成させることも可能である。
一方、前記熱伝導媒体310は、背面基板160の外面に形成させるだけではなく、前面基板110の外面にも形成させることができ、前面及び背面110,160の表面に共に形成させることも可能である。このとき、画像を再現する方向が前面基板110の前側ならば、背面基板160の外面に付着させることが画質を保護する側面でさらに有利であるといえる。
かかる熱伝導媒体310がパネル組立体100の表面に付着すれば、表示領域(D)から発生した高い熱量は、非表示領域(ND)に伝えられ、その結果、表示領域(D)の温度は低くなり、非表示領域(ND)の温度は高まり、両領域での温度差を縮められる。
本出願人の実験による、エージング時のパネル組立体の温度変化は、図5及び図6に図示した通りである。
図5は、従来のパネル組立体による比較例であり、パネル組立体の外面に熱伝導媒体が形成されていない場合であり、図6は、本発明のパネル組立体による実施例であり、パネル組立体の外面に熱伝導媒体が形成されている場合である。
また、X軸は、図3に示すパネル組立体の中央部分から縁部分まで、5領域A,B,C,D,Eに分割したものであり、Y軸は、温度を指す。
図5を参照すれば、表示領域(D)の真ん中から表示領域(D)と非表示領域(ND)の境界部まで(AないしC)は、約30ないし40℃の温度を維持するのに対し、非表示領域(ND)の開始点Dからパネル組立体100の縁Eまでは、90℃近辺まで温度が急上昇している。
これに比べ、図6に示す本発明のパネル組立体の場合には、表示領域(D)の真ん中から表示領域(D)と非表示領域(ND)の境界部まで(AないしC)は、約40℃の温度を維持するのに対し、非表示領域(ND)の開始点Dからパネル組立体100の縁Eまでは80℃近辺まで温度が上昇している。
このように、従来の比較例の場合には、表示領域(D)と非表示領域(ND)との温度差(△T=TD−TND)は、約60℃であったが、本発明の実施形態の場合には、表示領域(D)と非表示領域(ND)との温度差(△T=TD−TND)は、約40℃になり、△Tが30%ほど減っている。
また、エージング工程時のパネル組立体の破損個数は、表1に示した通りである。
Figure 2006120618
従来の構造を有する比較例の場合、全体投入されたパネル組立体の個数が15であるのに対し、表示領域(D)と非表示領域(ND)との温度差が60℃以上になり、エージング時のパネル組立体の破損個数は6個になっている。これに対し、本発明の実施形態の場合、全体投入されたパネル組立体の個数が15であるのに対し、表示領域(D)と非表示領域(ND)との温度差が40℃になり、エージング時にパネル組立体の破損個数は1個となっている。
前記のような構成を有する本発明の一実施形態によるプラズマ表示装置の組立体200の製造過程を説明すれば次の通りである。
前面パネル110の製造においては、透明なガラスからなる前面基板111が用いられる。準備された前面基板111の一面には、第1透明電極ライン112aと第2透明電極ライン113aとが交互に形成される。前記第1及び第2透明電極ライン112a,113aの1つの縁には、それらの電気伝導性を向上させるために、第1バス電極ライン112bと第2バス電極ライン113bとが重畳されて配置される。
次に、X及びY電極112,113を埋め込むために、前面誘電体層114がプリントされ、前記前面誘電体層114の下には、放電状態を維持し、余分の放電電流を制御する役割を果たす保護膜層115が蒸着される。
背面パネル160の製造においては、背面基板161が用いられる。前記背面基板161の上には、X及びY電極112,113と直交する方向にアドレス電極162が形成される。前記アドレス電極162の上面には、これを埋め込むために背面誘電体層163がプリントされる。
次に、前記背面誘電体層163の上面には、放電セルを区画するために、マトリックス型の隔壁164が形成される。前記隔壁164は、スクリーンプリント法や、サンドブラスト法や、ドライフィルム法など多様な方法で形成可能である。前記隔壁164が形成された後、前記隔壁164の内側に赤、緑、青色の蛍光体層165を放電セル別に塗布する。
このとき、背面基板161の外面には、熱伝導媒体310を付着させる。かかる熱伝導媒体310は、背面基板161を準備するステップで、その外面に付着させるか、または背面パネル160の完成後に付着させることができるなど、いずれか1つのステップに限定されるものではない。
このように、前面及び背面パネル110,160が完成された後、それらを組立てる工程を経る。すなわち、前面及び背面パネル110,160を接合及び封着させる工程と、排気及び放電ガスを注入させる工程と、エージングさせる工程と、回路部を付着させる工程とを挙げられる。
まず、前面及び背面パネル110,160は、互いに位置を整列させ、クリップのような固定手段を利用して固定させた後、前面及び背面パネル110,160の対向する内側の縁に沿って塗布された密封材の一種であるガラスフリットを適正温度、例えばほぼ500℃ほどで熱処理して相互封着させる。
次に、前面及び背面パネル110,160は、真空排気及び気体を封入する工程を経る。すなわち、パネル組立体100は、ほぼ300℃以上の温度状態で別途に設けられた排気装置を利用して排気を行う。これにより、内部に存在する水分を始めとする不純物が離脱される。高真空が得られた後には、バリウム及びジルコニウムゲッタを高周波誘導加熱などの方法で加熱して活性化する。それらゲッタは、所望するガス以外のガスを吸着させる。
次に、真空状態の両パネル110,160間にキセノン、ネオン、ヘリウムなどが混合された放電ガスを数ミリグラム封入し、パネル組立体100を排気装置から分離させる。
次に、パネル組立体100の各電極112,113に定格電圧以上の高圧を印加し、保護膜層115表面を活性化し、パネル組立体100の放電特性を安定化させるようにエージング工程を行う。例えば、周波数は、20ないし50KHz、電圧は、200ないし350Vほどを印加する。
このとき、前記パネル組立体100の外面には、熱伝導率にすぐれる透明な金属材質からなる熱伝導媒体310が形成されているので、パネル組立体100の表示領域(D)と、非表示領域(ND)との温度差は40℃前後に縮まる。これにより、表示領域(D)と非表示領域(ND)との境界部での急激な温度差によるパネル組立体100の破損を防止することができる。
このように、パネル組立体100に所定の電圧を印加してエージング放電させた後、ゲッタを切断し、回路部を装着してプラズマ表示装置の組立体200を完成する。
本発明は、図面に示された一実施形態を参考に説明されたが、それは例示的なものに過ぎず、本技術分野の当業者ならば、それにから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点が理解できるであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想により決まるものである。
本発明は、エージング時にパネル全体の温度を均一にできるパネル組立体と、これを採用したプラズマ表示装置の組立体と、プラズマ表示装置組立体の製造方法とを提供し、エージング工程時のパネル組立体の破損を防止することができ、例えばプラズマ表示装置に関連した技術分野に効果的に適用可能である。
一般的なパネル組立体を一部切除して図示した分離斜視図である。 図1のパネル組立体を採用したプラズマ表示装置の組立体である。 図1のパネル組立体を領域別に図示した概略図である。 本発明の一実施形態によるパネル組立体を図示した斜視図である。 従来の比較例によるパネル組立体の各領域での温度分布を図示したグラフである。 図5と比較される本発明の実施例によるパネル組立体の各領域での温度分布を図示したグラフである。
符号の説明
100 パネル組立体
110 前面パネル
160 背面パネル
310 熱伝導媒体

Claims (14)

  1. 第1パネルと、前記第1パネルと平行するように配置されている第2パネルと、
    前記第1及び第2パネル間に配置されている複数の放電電極と、
    前記放電電極を埋め込む誘電体層上に形成されている保護膜層と、
    前記第1及び第2パネルのうち少なくともいずれか一方のパネルの外面に形成され、パネル中央の画像表示領域とパネルの縁の非表示領域との温度差を縮めるために付着された熱伝導媒体とを備えていることを特徴とするパネル組立体。
  2. 前記熱伝導媒体は、高温の表示領域から相対的に低温の非表示領域に熱を伝達可能な透明な素材からなることを特徴とする請求項1に記載のパネル組立体。
  3. 前記熱伝導媒体は、透明な導電膜からなることを特徴とする請求項2に記載のパネル組立体。
  4. 前記熱伝導媒体は、銅、アルミニウム、金、銀、白金のうちから選択されたいずれか1つのフィルムであることを特徴とする請求項2に記載のパネル組立体。
  5. 前記熱伝導媒体は、前記表示領域と非表示領域とを共に被覆可能なサイズを有することを特徴とする請求項2に記載のパネル組立体。
  6. 前記保護膜層は、酸化マグネシウムからなることを特徴とする請求項1に記載のパネル組立体。
  7. 前面及び背面パネルが結合されたパネル組立体と、
    前記パネル組立体と結合されるシャーシベースと、
    前記パネル組立体の各端子に電気的信号を伝達する駆動回路部と、
    前記パネル組立体と、シャーシベースと、駆動回路部とを収容するケースと、
    前記前面及び背面パネルのうち少なくともいずれか一方のパネルに結合され、エージング工程時にパネル組立体の画像表示領域から縁の非表示領域に熱を伝達する熱伝導媒体と、を備えていることを特徴とするプラズマ表示装置の組立体。
  8. 前記熱伝導媒体は、熱伝逹のための透明な薄膜の素材からなることを特徴とする請求項7に記載のプラズマ表示装置の組立体。
  9. 前記熱伝導媒体は、ITO膜、銅、銀、白金、金のうちから選択されたいずれか1つの薄膜であることを特徴とする請求項8に記載のプラズマ表示装置の組立体。
  10. 前記熱伝導媒体は、パネル組立体とシャーシベースとの間に配置されていることを特徴とする請求項8に記載のプラズマ表示装置の組立体。
  11. 前面パネルと背面パネルとをそれぞれ組み立てるステップと、
    前記前面及び背面パネルを封着させるステップと、
    前記パネル内部を真空排気させるステップと、
    前記パネルを定格電圧以上の高圧でエージングさせるステップと、を含み、
    前記パネルを組み立てるステップは、エージング時にパネル中央の表示領域から相対的に低温であるパネルの縁の非表示領域に熱を伝達するために、少なくともいずれか1つのパネルの外面に高熱伝導率の熱伝導媒体を付着するステップを有することを特徴とするプラズマ表示装置組立体の製造方法。
  12. 前記パネルの表示領域と非表示領域とを共に覆うように前記熱伝導媒体を付着するステップを有することを特徴とする請求項11に記載のプラズマ表示装置組立体の製造方法。
  13. 高熱伝導性の透明な導電膜をコーティングすることにより前記熱伝導媒体を形成するステップを有することを特徴とする請求項12に記載のプラズマ表示装置組立体の製造方法。
  14. 高熱伝導性の金属フィルムを付着させることにより前記熱伝導媒体を形成するステップを有することを特徴とする請求項12に記載のプラズマ表示装置組立体の製造方法。

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