JP2006118403A - 内燃エンジンの直動弁システム - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃エンジンのアイドル運転を含む低負荷運転時の消費電力を低く抑えるとともに、内燃エンジンの低回転での安定した運転を実現して燃費の向上を図ることができる内燃エンジンの直動弁システムを提供すること。
【解決手段】内燃エンジン1の少なくとも吸気弁11を開閉駆動する電磁アクチュエータ13と、該電磁アクチュエータ13の駆動を制御する駆動制御手段を備える内燃エンジン1の直動弁システムにおいて、内燃エンジン1のアイドル運転を含む低負荷運転時には、吸気弁11の上流側に配置した電子制御スロットルボデー(吸気量制御手段)18を全閉するとともに、前記電磁アクチュエータ13への電流供給を遮断し、該電磁アクチュエータ13の磁石による磁気スプリング力と吸気負圧によって前記吸気弁11を開閉する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃エンジンの少なくとも吸気弁を電磁アクチュエータによって開閉駆動するようにした内燃エンジンの直動弁システムに関する。
4サイクル内燃エンジンにおいては、適当なタイミングで開閉される吸・排気弁によってシリンダ内でのガス交換がなされるが、吸・排気弁を開閉駆動するための動弁機構としては、クランク軸の回転をカム軸に伝達し、該カム軸に形成された吸・排気カムによって吸・排気弁を適当なタイミングで開閉するOHC(Over Head Camshaft)形式等の機構が専ら用いられている。
ところで、内燃エンジンの出力向上を図る手段の1つとして、吸・排気バルブの開閉タイミングやリフト量を変える方法が知られており、そのための機構として可変バルブタイミング装置(VVT(Variable Valve Timing))等が提案され、既に実用に供されている。
ところが、従来の動弁機構は、エンジン動力の一部を使用するためにエンジンのロス馬力が大きく、又、可変バルブタイミング装置は、バルブの開閉タイミングを機械的に変えるものであるため、その機構が複雑化するとともに、可変の幅が狭く、又、制御応答性が悪い等の問題があった。
そこで、従来の動弁機構に代えて、少なくとも吸気弁を電磁アクチュエータによって開閉駆動する直動弁システムが提案されるに至っている(例えば、特許文献1〜3参照)。この直動弁システムは、電磁アクチュエータの電磁コイルに逆極性(+と−)の電流を交互に供給して互いに逆方向の電磁力を交互に発生させ、この電磁力によって吸気弁等を直接開閉するシステムである。
特開2000−199411号公報 特開2002−106373号公報 特開2002−242708号公報
しかしながら、従来の直動弁システムにおいては、内燃エンジンのアイドル運転時を含む低負荷運転時においても電磁アクチュエータに通電して吸気弁を低リフト量で開閉し、エンジンシリンダに流入する吸気の量を制御しており、エンジンの吸気負圧に抗して吸気弁を低リフトで開弁保持するには大きな電流を電磁アクチュエータに供給する必要があった。このため、消費電力が大きくなるばかりか、エンジンの低回転での安定した運転が困難で、燃費も悪くなるという問題があった。
従って、本発明の目的とする処は、内燃エンジンのアイドル運転を含む低負荷運転時の消費電力を低く抑えるとともに、内燃エンジンの低回転での安定した運転を実現して燃費の向上を図ることができる内燃エンジンの直動弁システムを提供することにある。
又、従来の直動弁システムにおいては、閉弁保持時及び開弁保持時において電磁アクチュエータに常に一定の電流を供給していた。
ところが、内燃エンジンの吸気行程以外の圧縮・膨張・排気行程時には吸・排気弁にはこれらを閉じる方向に高いガス圧が作用するため、閉弁保持には大きな力は不要であり、このようなときにも電磁アクチュエータに常に一定の電流を供給し続けることは無駄な電力消費に繋がり、特に駆動電源をエンジンから受ける場合には、エンジン出力の低下や燃費の悪化を招く。
従って、本発明の目的とする処は、エンジン性能及び電磁アクチュエータの作動安定性を損なうことなく、消費電力を低く抑えることができる内燃エンジンの直動弁システムを提供することにある。
又、直動弁システムにおいては、開弁及び閉弁時の衝撃を緩和して低騒音化を図るために、電磁アクチュエータに逆方向の電流を流して作動力(開弁又は閉弁作動力)とは逆方向のブレーキ力を掛けるようにしている。
ところで、電磁アクチュエータに発生する電磁力の大きさは、可動子とこれを移動可能に保持する固定子との間のエアギャップに依存し、具体的にはエアギャップの二乗に逆比例して小さくなる。
ところが、従来の直動弁システムにおいては、エアギャップが可動子の移動方向に一定不変であったため、必要十分な大きさの作動力及びブレーキ力が得られない場合があり、開弁及び閉弁時の衝撃と騒音が大きくなり、関連部品の耐久性が低下する他、開弁及び閉弁動作の応答性が悪くなるという問題があった。
従って、本発明の目的とする処は、開弁及び閉弁時の衝撃と騒音が低く抑えて関連部品の耐久性向上を図るとともに、開弁及び閉弁動作の応答性を高めることができる内燃エンジンの直動弁システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、内燃エンジンの少なくとも吸気弁を開閉駆動する電磁アクチュエータと、該電磁アクチュエータの駆動を制御する駆動制御手段を備える内燃エンジンの直動弁システムにおいて、前記駆動制御手段は、前記電磁アクチュエータに供給する駆動電流の大きさを内燃エンジンの運転状態に応じて制御する電流制御手段を備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記電磁アクチュエータをリニアモータ式アクチュエータで構成したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記電流制御手段は、内燃エンジンのアイドル運転を含む低負荷運転時には、前記電磁アクチュエータへの電流供給を遮断し、電磁アクチュエータの磁石による磁気スプリング力と吸気負圧によって前記吸気弁を開閉することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、内燃エンジンのアイドル運転を含む低負荷運転時に吸気量を制御する吸気量制御手段を前記吸気弁の上流側に配置したことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記電流制御手段は、内燃エンジンが低負荷運転以外の運転状態であって、且つ、吸気行程以外の行程にあるときには、前記吸気弁を閉弁保持させるよう電流を前記電磁アクチュエータに供給し、吸気行程時には前記電磁アクチュエータに閉弁保持させるときより瞬間的に大きな開作動電流を供給して前記吸気弁を開いた後、該吸気弁を閉弁保持するための閉保持電流を低減させて前記電磁アクチュエータに供給することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記電流制御手段は、開弁直後又は閉弁直後の少なくとも一方において前記吸気弁の閉保持電流よりも大きな閉保持電流を前記電磁アクチュエータに供給することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記電磁アクチュエータにおいて、前記吸気弁に連結された可動子とこれを移動可能に保持する固定子との間のエアギャップを前記可動子の移動方向に応じて可変としたことを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、前記吸気弁が全開又は全閉に向かって作用する際、前記エアギャップが連続的又は段階的に狭くなるよう、前記可動子又は固定子の何れか一方に傾斜面又は段部を形成したことを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項7又は8記載の発明において、前記可動子を、ローラを介して前記固定子に対して移動可能に保持するとともに、前記固定子を、その一部が前記可動子の移動方向と直交する方向に移動可能に構成したことを特徴とする。
請求項1及び2記載の発明によれば、リニアモータ式アクチュエータ等の電磁アクチュエータに供給する駆動電流の大きさを内燃エンジンの運転状態に応じて制御するようにしたため、例えば吸気弁を開閉駆動するときにのみ開閉に必要な大きさの動作電流を供給し、その他の閉弁保持時には必要最小限の電流を供給することができ、省電力を実現してエンジン出力の向上と低燃費を図ることができる。
請求項3記載の発明によれば、内燃エンジンのアイドル運転を含む低負荷運転時には電磁アクチュエータへの電流供給を遮断し、電磁アクチュエータの磁石による磁気スプリング力と吸気負圧によって吸気弁を開閉するようにしたため、低負荷運転時の内燃エンジンのアイドル運転を含む低負荷運転時の消費電力を低く抑えることができ、エンジン出力の向上と低燃費を実現することができる。
請求項4記載の発明によれば、吸気量制御手段として例えば電子制御スロットルボデーを吸気弁の上流側に配置し、内燃エンジンのアイドル運転を含む低負荷運転時には、前記電子制御スロットルボデーをアイドル運転に必要な空気量を供給する程度に小開度にするとともに、電磁アクチュエータへの電流供給を遮断し、電磁アクチュエータの磁石による磁気スプリング力と吸気負圧によって吸気弁を開閉するようにしたため、内燃エンジンの低回転での安定した運転が実現され、エンジン性能及び電磁アクチュエータの作動安定性を損なうことなく、消費電力を低く抑えることができる。
請求項5記載の発明によれば、吸・排気弁にこれらを閉じる方向のガス圧が作用する吸気行程以外の圧縮・膨張・排気行程時には、吸気弁を閉弁保持するために必要な最小限の閉保持電流を電磁アクチュエータに供給するとともに、吸気行程時には電磁アクチュエータに瞬間的に大きな開作動電流を供給して吸気弁を開いた後、該吸気弁を閉弁保持するために必要な最小限の閉保持電流を電磁アクチュエータに供給するようにしたため、消費電力を低く抑えてエンジン出力の向上と低燃費を実現することができる。又、保持電流から作動電流への立ち上げが早くなるため、開弁及び閉弁動作の応答性が高められる。
請求項6記載の発明によれば、開弁直後又は閉弁直後の少なくとも一方において吸気弁の閉保持電流よりも大きな閉保持電流を電磁アクチュエータに供給するようにしたため、吸気弁の遅開き及び/又は早閉じによってバルブオーバラップを調整することができ、これによってもエンジン出力の向上を図ることができる。
請求項7〜9記載の発明によれば、電磁アクチュエータの可動子と固定子との間のエアギャップを可動子の移動方向に応じて可変とし、該エアギャップが吸気弁の開弁又は閉弁時の少なくとも一方において連続的又は段階的に狭くなるようにしたため、全閉及び/又は全開時のブレーキ力が高められて衝撃が緩和され、低騒音化と関連部品の耐久性向上が図られる。又、開弁及び/又は閉弁初期の作動力が高められて吸気弁の開閉動作が俊敏となり、開弁及び閉弁動作の応答性が高められる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る直動弁システムを備える内燃エンジン要部の縦断面図である。
図1に示す内燃エンジン1は、4サイクルエンジンであって、そのシリンダボディ2の上部にはシリンダヘッド3が被着されている。そして、シリンダボディ2のシリンダ4にはピストン5が上下摺動自在に嵌装されており、このピストン5は、コンロッド6を介して不図示のクランク軸に連結され、そのシリンダ4内での上下運動はコンロッド6によってクランク軸の回転運動に変換される。
又、前記シリンダヘッド3の底面には凹状の燃焼室Sが形成されており、シリンダヘッド3には吸気通路7と排気通路8が形成されている。そして、吸気通路7と排気通路8の前記燃焼室Sへの開口部の周縁にはリング状のバルブシート9,10がそれぞれ嵌着されており、これらの開口部は、吸気弁11と排気弁12によってそれぞれ適当なタイミングで開閉される。
ここで、上記吸気バルブ11は、電磁アクチュエータ13によって開閉駆動される電磁直動弁を構成している。電磁アクチュエータ13の構成の詳細については図示及び説明は省略するが(詳細については特許文献1〜3参照)、該電磁アクチュエータ13は、電磁コイルに逆極性(+と−)の電流の供給を受けて互いに逆方向の電磁力を交互に発生させ、この電磁力によって吸気弁11をその軸線方向に往復動させてこれを開閉動作させるものであって、本実施の形態では、供給電流に略比例した移動位置を吸気弁11に与えるリニアモータ式アクチュエータで構成されている。
ところで、電磁アクチュエータ13の駆動は、不図示の駆動制御手段によって制御されるが、この駆動制御手段は、電磁アクチュエータ13に供給する駆動電流の大きさを内燃エンジン1の運転状態に応じて制御する電流制御手段を備えている。
他方、前記排気弁12は、従来のOHV形式の動弁機構によって開閉駆動される。即ち、この排気弁12は、バルブスプリング14によって閉じ方向に常時付勢されており、その上部に被冠されたバルブリフタ15には、図1の紙面垂直方向に長いカム軸16に一体に形成された排気カム16aが当接している。
而して、内燃エンジン1が始動すると、そのクランク軸の回転は、不図示のカムチェーン等を経て1/2に減速されてカム軸16に伝達され、このカム軸16とこれに一体に形成された排気カム16aが回転して排気弁12がバルブスプリング14の付勢力に抗して適当なタイミングで押し下げられて開かれ、或はバルブスプリング14の付勢力によって戻されて前記バルブシート9に着座して閉じられ、このようにして排気弁12が開閉駆動される。
又、シリンダヘッド3に形成された前記吸気通路7には吸気管17が接続されており、この吸気管17の途中(つまり、吸気弁11の上流側)には、内燃エンジン1のアイドル運転を含む低負荷運転時に吸気量(本実施の形態では、空気量)を制御する吸気量制御手段としての電子制御スロットルボデー18が取り付けられており、この電子制御スロットルボデー18内にはスロットル弁19が開閉可能に収納されている。そして、吸気管17の前記電子制御スロットルボデー18よりも下流側には、所定量の燃料を吸気管17内の空気流に向かって適当なタイミングで噴射するためのインジェクタ20が斜めに取り付けられている。尚、図示しないが、シリンダヘッド3に形成された前記排気通路8には排気管が接続されている。
次に、以上の構成を有する内燃エンジン1の動作を図2に示す1サイクルのピストン位置の変化を参照しながら説明する。
内燃エンジン1が始動されてピストン5がシリンダ4内を上死点(TDC)から下動する吸気行程においては、吸気弁11が開いて排気弁12が閉じ、シリンダ4内に発生する吸気負圧に引かれて空気(新気)が前記電子制御スロットルボデー18を通過して吸気管17内を吸気通路7に向かって流れるが、その途中で空気に前記インジェクタ20から燃料が噴射されることによって所定空燃比(A/F)の混合気が形成される。そして、この混合気は、シリンダヘッド3の吸気通路7から吸気弁11を通ってシリンダ4内に流入する。
上記混合気のシリンダ4への流入は、ピストン5が下死点(BDC)に達するまで続けられ、ピストン5が下死点を過ぎてシリンダ4内を上動する圧縮行程に移行すると、吸気弁11も閉じられ、混合気は、上動するピストン11によってシリンダ4内で圧縮される。そして、ピストン5が上死点に達する直前で混合気が不図示の点火プラグによって着火燃焼せしめられ、燃焼室Sでの混合気の燃焼によって発生した高圧のガス圧を頂面に受けるピストン5がシリンダ4内を上死点から下動する膨張行程に移行する。
その後、ピストン5が下死点を過ぎてシリンダ4内を再び上動する排気行程に移行すると、排気弁12が開けられ、混合気の燃焼によって発生した高温・高圧の排気ガスが排気弁12を通過して排気通路8へと噴出し、この排気ガスは、不図示の排気管を通って大気中に排出される。
以上の吸気・圧縮・膨張・排気行程を1サイクルとする動作が連続的に繰り返され、内燃エンジン1が連続運転される。
次に、本発明に係る直動弁システムの制御を内燃エンジン1のアイドル運転を含む低負荷運転時とそれ以外の負荷運転時に分けて説明する。
1)低負荷運転時:
本実施の形態では、内燃エンジン1のアイドル運転を含む低負荷運転時には、前記電子制御スロットルボデー18のスロットル弁19がアイドル運転に必要な空気量を供給する程度に小開度に設定されるとともに、前記電磁アクチュエータ13への電流供給が遮断される。
このため、低負荷運転時には、吸入空気は、電子制御スロットルボデー18の全閉状態(スロットル開度)にあるスロットル弁19によって正確に調量されるため、僅かな量の空気がシリンダ4へと供給される。又、電磁アクチュエータ13への電流供給が遮断されるため、吸気弁11は、電磁アクチュエータ13の磁石による磁気スプリング力と吸気負圧によって低リフトで開閉される。
従って、内燃エンジン1のアイドル運転を含む低負荷運転時の消費電力が殆ど零に抑えられ、内燃エンジン1の低回転での安定した運転が実現され、エンジン性能及び電磁アクチュエータ13の作動安定性を損なうことなく、省電力を実現してエンジン出力の向上と低燃費を図ることができる。
2)負荷運転時:
内燃エンジン1の負荷運転時の電磁アクチュエータ13への通電制御を図3に従って以下に説明する。尚、図3は電磁アクチュエータ13への供給電流波形と吸気弁11のリフト量を示す図である。
吸気弁11は、吸気行程においてのみ開き、その他の圧縮・膨張・排気行程においては全閉状態にあるが、全閉状態にある圧縮・膨張・排気行程においては吸気弁11(及び排気弁12)にはこれを閉じる方向に高いガス圧が作用するため、該吸気弁11を閉弁保持するには大きな力は不要であり、このようなときにも電磁アクチュエータ13に常に一定の電流を供給し続けることは無駄な電力の消費に繋がり、特に駆動電源を内燃エンジン1から受ける場合には、エンジン出力の低下や燃費の悪化を招く原因となる。
そこで、本実施の形態では、図3に示すように、内燃エンジン1が吸気行程以外の圧縮・膨張・排気行程にあるときには、吸気弁11を閉弁保持するために必要な最小限の閉保持電流(−電流)を電磁アクチュエータ13に供給するようにしており、その値は従来の閉保持電流の値よりも小さく抑えられている。
又、吸気行程においては吸気弁11が開けられるが、本実施の形態では、図3に示すように、吸気行程の始期及び終期において吸気弁11の前記閉保持電流(吸気行程以外の行程での小さな閉保持電流)よりも大きな閉保持電流を供給することによって、吸気弁11の遅開き及び早閉じを実現している。尚、本実施の形態では、吸気行程の始期と終期において吸気弁11の閉保持電流を吸気行程以外の行程での小さな閉保持電流よりも大きくしたが、吸気行程の始期と終期の何れか一方のみをそのように設定して吸気弁11の遅開き又は早閉じを実現しても良い。
而して、吸気行程においては、開方向(+方向)の大きな開作動電流が電磁アクチュエータ13に供給されて吸気弁11が開作動するが、その直後、吸気弁11が不図示のストッパに当接して全開状態となる前に逆方向(−)の電流が供給されて吸気弁11に開ブレーキが掛けられ、吸気弁11の開動作が減速されるために該吸気弁11がストッパにソフトに着座する。この結果、吸気弁11の全開時の衝撃が緩和されて低騒音化が実現される。
上述のように吸気弁11が全開されると、再び開方向(+方向)の開保持電流が電磁アクチュエータ13に供給されて吸気弁11が開弁保持されるが、バウンス防止のために開保持電流は一瞬大きく設定される。そして、その後は吸気弁11には圧力が加わらないために吸気弁11を全開に保持するための力は小さくて済み、従って、本実施の形態では、その後の開保持電流を下げて必要最小限の値に設定している。
次に、閉方向(−方向)の開作動電流が電磁アクチュエータ13に供給されて吸気弁11が閉作動するが、その直後、吸気弁11がバルブシート9に着座して全閉状態となる前に逆方向(+)の電流が供給されて吸気弁11に閉ブレーキが掛けられ、吸気弁11の閉動作が減速されるために該吸気弁11がバルブシート9にソフトに着座する。この結果、吸気弁11の全閉時の衝撃が緩和されて低騒音化が実現される。
以上のように、負荷運転時には、内燃エンジン1が吸気行程以外の圧縮・膨張・排気行程にあるときには、吸気弁11を閉弁保持するために必要な最小限の閉保持電流を電磁アクチュエータ13に供給するようにし、又、吸気行程においては、吸気弁11を全開状態に保持するための開保持電流を下げてこれを必要最小限の値に設定したため、消費電力が低く抑えられて省電力化が図られ、これによってエンジン出力の向上と低燃費が実現される。
又、上述のように保持電流が低く抑えられる結果、保持電流から作動電流への立ち上げが早くなり、吸気弁11の開弁動作の応答性が高められる。
更に、内燃エンジン1の吸気行程の始期及び終期において吸気弁11の閉保持電流よりも大きな閉保持電流を電磁アクチュエータ13に供給するようにしたため、吸気弁11の遅開き及び早閉じによってバルブオーバラップを調整することができ、これによってもエンジン出力の向上を図ることができる。
ところで、本発明に係る直動弁システムにおいては、前述のように吸気弁11の開弁及び閉弁時の衝撃を緩和して低騒音化を図るために、電磁アクチュエータ13に逆方向の電流を流して作動力(開弁又は閉弁作動力)とは逆方向のブレーキ力を掛けるようにしているが、本実施の形態では、吸気弁11のブレーキ力と作動力を該吸気弁11の移動方向に沿って可変とする構成が採用されている。
即ち、図4の模式図に示すように、電磁アクチュエータ13においては、吸気弁11に連結された可動子としてのホルダ21とこれを移動可能に保持するサーチコイル側固定子22及びヨーク側固定子23との間にエアギャップAGが形成されているが、電磁アクチュエータ13に発生する電磁力Fの大きさは、次式に示すように、供給電流Iに比例し、エアギャップAGの二乗に逆比例する。
F∝I/(AG)2
ところで、本実施の形態では、サーチコイル側固定子22とヨーク側固定子23の相対向する面の各2箇所(ホルダ21の移動方向に沿う2箇所)にはローラ24が回転自在に軸支されており、これらのローラ24によってホルダ21が移動可能に支持されているが、ホルダ21の両面の前記ローラ24が転動する2箇所には滑らかに連続した円弧凸曲面状の傾斜面21aがそれぞれ形成されており、サーチコイル側固定子22は、ホルダ21の移動方向と直交する方向(図4の上下方向)に移動可能に支持されている。
従って、図4に示すように、エアギャップAGはホルダ21の中立点Oを起点として開弁及び閉弁方向(矢印A,B方向)に向かって双曲線的に次第に狭くなり、これに伴って吸気弁11に作用するブレーキ力F(及び作動力)は開弁及び閉弁方向に向かって双曲線的に次第に増大する。この結果、吸気弁11の全閉及び全開時のブレーキ力が高められて衝撃が緩和され、低騒音化と関連部品の耐久性向上が図られる。又、開弁及び/又は閉弁初期の作動力が高められて吸気弁11の開閉動作が俊敏となり、開弁及び閉弁動作の応答性が高められる。
尚、本実施の形態では、エアギャップAGをホルダ21の中立点Oを起点として開弁及び閉弁方向(矢印A,B方向)に向かって狭くなるよう設定して全閉及び全開時のブレーキ力を大きくしたが、図5に示すように、ホルダ21の両面の各2箇所に傾斜面21bを設けて閉弁方向にエアギャップAGが次第に狭くなるよう設定し、全閉時のブレーキ力のみを大きくするようにしても良い。
又、本実施の形態では、ホルダ21の両面に傾斜面21aを設けたが、図6に示すように、ホルダ21の片面のみに傾斜面21aを設けても良い。
更に、ホルダ21には、その移動方向にエアギャップAGが連続的に変化する傾斜面21aに代えて、図7に示すような段階的に狭くなるような段部21cを形成しても良い。
その他、図8に示すように、ホルダ21側にローラ24を軸支せしめ、固定子22,23側に傾斜面22a,23aをそれぞれ形成しても良い。
ところで、本実施の形態では、その開閉タイミングがエンジン性能に大きな影響を及ぼす吸気弁11のみを電磁直動弁としたが、排気弁12も電磁直動弁で構成しても良いことは勿論である。
本発明は、電磁直動弁を備える4サイクル内燃エンジンに対して適用可能であって、エンジン形式を問わず任意の内燃エンジンの直動弁システムとしてその効果を発揮することができる。
本発明に係る直動弁システムを備える内燃エンジン要部の縦断面図である。 内燃エンジンの1サイクルにおけるピストン位置の変化を示す図である。 本発明に係る直動弁システムにおける電流波形と吸気弁のリフト量を示す図である。 本発明に係る直動弁システムの電磁アクチュエータにおいてエアギャップを可変とする構成例を示す模式図である。 本発明に係る直動弁システムの電磁アクチュエータにおいてエアギャップを可変とする構成の変形例を示す模式図である。 本発明に係る直動弁システムの電磁アクチュエータにおいてエアギャップを可変とする構成の変形例を示す模式図である。 本発明に係る直動弁システムの電磁アクチュエータにおいてエアギャップを可変とする構成の変形例を示す模式図である。 本発明に係る直動弁システムの電磁アクチュエータにおいてエアギャップを可変とする構成の変形例を示す模式図である。
符号の説明
1 内燃エンジン
2 シリンダボディ
3 シリンダヘッド
4 シリンダ
5 ピストン
6 コンロッド
7 吸気通路
8 排気通路
9,10 バルブシート
11 吸気弁
12 排気弁
13 電磁アクチュエータ(リニアモータ式アクチュエータ)
14 バルブスプリング
15 バルブリフタ
16 カム軸
16a 排気カム
17 吸気管
18 電子制御スロットルボデー(吸気量制御手段)
19 スロットル弁
20 インジェクタ
21 ホルダ(可動子)
21a 傾斜面
21b 傾斜面
21c 段部
22 サーチコイル側固定子
22a 傾斜面
23 ヨーク側固定子
23a 傾斜面
24 ローラ
S 燃焼室

Claims (9)

  1. 内燃エンジンの少なくとも吸気弁を開閉駆動する電磁アクチュエータと、該電磁アクチュエータの駆動を制御する駆動制御手段を備える内燃エンジンの直動弁システムにおいて、
    前記駆動制御手段は、前記電磁アクチュエータに供給する駆動電流の大きさを内燃エンジンの運転状態に応じて制御する電流制御手段を備えることを特徴とする内燃エンジンの直動弁システム。
  2. 前記電磁アクチュエータをリニアモータ式アクチュエータで構成したことを特徴とする請求項1記載の内燃エンジンの直動弁システム。
  3. 前記電流制御手段は、内燃エンジンのアイドル運転を含む低負荷運転時には、前記電磁アクチュエータへの電流供給を遮断し、電磁アクチュエータの磁石による磁気スプリング力と吸気負圧によって前記吸気弁を開閉することを特徴とする請求項1又は2記載の内燃エンジンの直動弁システム。
  4. 内燃エンジンのアイドル運転を含む低負荷運転時に吸気量を制御する吸気量制御手段を前記吸気弁の上流側に配置したことを特徴とする請求項3記載の内燃エンジンの直動弁システム。
  5. 前記電流制御手段は、内燃エンジンが低負荷運転以外の運転状態であって、且つ、吸気行程以外の行程にあるときには、前記吸気弁を閉弁保持させるよう電流を前記電磁アクチュエータに供給し、吸気行程時には前記電磁アクチュエータ閉弁させるときより瞬間的に大きな開作動電流を供給して前記吸気弁を開いた後、該吸気弁を閉弁保持するための閉保持電流を低減させて前記電磁アクチュエータに供給することを特徴とする請求項1又は2記載の内燃エンジンの直動弁システム。
  6. 前記電流制御手段は、開弁直後又は閉弁直後の少なくとも一方において前記吸気弁の閉保持電流よりも大きな閉保持電流を前記電磁アクチュエータに供給することを特徴とする請求項5記載の内燃エンジンの直動弁システム。
  7. 前記電磁アクチュエータにおいて、前記吸気弁に連結された可動子とこれを移動可能に保持する固定子との間のエアギャップを前記可動子の移動方向に応じて可変としたことを特徴とする請求項1又は2記載の内燃エンジンの直動弁システム。
  8. 前記吸気弁が全開又は全閉に向かって作用する際、前記エアギャップが連続的又は段階的に狭くなるよう、前記可動子又は固定子の何れか一方に傾斜面又は段部を形成したことを特徴とする請求項7記載の内燃エンジンの直動弁システム。
  9. 前記可動子を、ローラを介して前記固定子に対して移動可能に保持するとともに、前記固定子を、その一部が前記可動子の移動方向と直交する方向に移動可能に構成したことを特徴とする請求項7又は8記載の内燃エンジンの直動弁システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108035781A (zh) * 2018-01-08 2018-05-15 天津大学 基于fce模式下的电磁气门驱动系统
CN113550805A (zh) * 2021-06-30 2021-10-26 南京理工大学 一种应用于汽车发动机的电磁驱动配气机构

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