JP2006118024A - 表面被覆用材料および熱処理炉用ロール - Google Patents

表面被覆用材料および熱処理炉用ロール Download PDF

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Tatsumichi Yamada
龍宙 山田
Yukihiko Uchiyama
幸彦 内山
Ichiro Tanoguchi
一郎 田野口
Koichi Akiyama
浩一 秋山
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Abstract

【要 約】
【課 題】 耐久性、耐浸炭性に優れた表面被覆用材料および耐浸炭性に優れる熱処理炉用ロールを提供する。
【解決手段】mass%で、In:2〜10%、Ni:10〜50%を含有し、残部実質的にCuからなる組成を有する表面被覆用材料で、熱処理炉内で使用される部材の表面を被覆する。これにより、部材の耐浸炭性および耐久性が向上する。とくに、上記した組成の表面被覆用材料を用いて表面に浸炭防止用皮膜を形成した金属芯材に、カーボン製スリーブを嵌合したカーボン製ロールを熱処理炉用として使用することにより、ロールの耐久性が向上し、熱処理炉作業の生産性が顕著に向上する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、部材表面を被覆して耐浸炭性を改善する表面被覆用材料に係り、とくに各種金属板に熱処理を施す熱処理炉内で使用する熱処理炉用ロールの耐浸炭性向上に好適な表面被覆用材料およびそれを用いて表面被覆した熱処理炉用ロールに関する。
従来から、鋼板等の金属板を熱処理炉で熱処理する際には、熱処理炉内に搬入・搬送・搬出用ロールを設置し、金属板を該ロール上を移動させて、金属板の熱処理を行なってきた。この熱処理炉用ロールとしては、例えば、耐熱鋳鋼製ロールの表面に酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等のセラミックを溶射したものが使用されてきた。しかし、この表面にセラミックを溶射した耐熱鋳鋼製ロールは、熱処理中にロール表面に被処理材である金属板起因の異物が付着しやすく、この付着した異物により被処理材である金属板に押し疵、擦り疵等を発生させ、製品価値を著しく低下させるという問題があった。
このような問題に対し、最近では、鉄芯(金属芯材)にカーボン製スリーブを嵌め込んだ熱処理炉用ロール(以下、カーボン製ロールともいう)が使用されるようになっている。このカーボン製ロールは、耐熱性と耐異物付着性に優れるとされている。
しかし、このカーボン製ロールでは、使用中高温になると、カーボン製スリーブから鉄芯(金属芯材)中に炭素が浸入する浸炭現象が生じ、鉄芯(金属芯材)の強度が低下し、曲がりすなわち歪が発生する。そのため、鉄芯(金属芯材)とスリーブ間の所定量のクリアランス確保が困難となり、ロールが破損しやすく、耐久性が不足しているという問題があった。熱処理炉内でロールが破損するという事故が発生すると、ラインを停止し、破損したロールを抜き出すとともに、新しいロールに交換するという突発的作業を必要とし、熱処理炉の生産性を著しく低下させる。このため、耐久性に優れた熱処理炉用ロールが要望されていた。
このような要望に対し、例えば、特許文献1には、金属芯体表面に平均分子量500〜2500のポリカルボシランの皮膜を焼付けによる表面処理で形成したカーボン製ロールが提案されている。特許文献1に記載された技術では、金属芯体表面に形成したポリカルボシランの皮膜により、カーボン製スリーブから金属芯体への炭素の拡散を防止するとしている。
特開平11−50136号公報
しかし、特許文献1に記載された技術で製造された熱処理炉用ロールでは、金属芯体(鉄芯)表面に形成された皮膜成分が昇華して皮膜が早期に消滅し、そのため耐久性が不足し、長期の使用が困難となるという問題があった。
本発明は、かかる従来技術の問題を有利に解決し、熱処理炉内で使用される熱処理炉用ロール等の部材表面を被覆し、部材の耐浸炭性を長期にわたり改善する、耐久性、耐浸炭性に優れた表面被覆用材料、および耐浸炭性に優れる熱処理炉用ロールを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記した課題を達成するために、熱処理炉内で使用される部材表面を被覆する材料として、浸炭防止効果を有するCuに着目した。しかしCu単体では融点が1084℃であり、熱処理炉内で使用される部材表面被覆用としてCu単体で適用することには問題があり、Cuに各種合金元素を添加し、耐浸炭性および耐久性に及ぼす影響について鋭意研究を重ねた。その結果、本発明者らは、CuにNiを添加し、さらに、Inを2〜10mass%添加することにより、熱処理炉部材用表面被覆材料として十分な、耐浸炭性および耐久性を具備するようになることを見出した。とくに、本発明者らは、CuにNiを添加し、さらにInを適正量含有させることにより、耐浸炭性を阻害することなく融点を上昇させるとともに部材表面を被覆した場合に部材との密着性が著しく改善され、それにより部材の耐浸炭性および耐久性がともに著しく向上するという知見を得た。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨はつぎのとおりである。
(1)熱処理炉内で使用される部材の表面を被覆する表面被覆用材料であって、mass%で、In:2〜10%、Ni:10〜50%を含有し、残部実質的にCuからなる組成を有することを特徴とする耐浸炭性に優れた表面被覆用材料。
(2)金属芯材にカーボン製スリーブを嵌合してなる熱処理炉用ロールであって、前記金属芯材が、表面に、mass%で、In:2〜10%、Ni:10〜50%を含有し、残部実質的にCuからなる組成の皮膜を有することを特徴とする耐浸炭性に優れた熱処理炉用ロール。
本発明によれば、熱処理炉内で使用される熱処理炉用ロール等の部材の耐浸炭性、耐久性が向上することにより、部材の長期使用が可能となり、ライン停止、ロール交換等の突発作業が減少して、熱処理炉の生産性が向上し、産業上格段の効果を奏する。
本発明の表面被覆用材料は、熱処理炉内で使用されるロール等の部材表面を被覆し、浸炭を防止し部材の耐浸炭性を向上させる材料である。本発明の表面被覆用材料は、好ましくは溶射、蒸着、めっき等により部材表面を被覆し、外部から部材への浸炭を防止する。なお、部材への被覆方法は、これらの方法に限定されるものではない。
本発明の表面被覆用材料は、Inを2〜10 mass%、Niを10〜50mass%を含有し、残部実質的にCuからなる組成を有するCu基合金である。Cuは、浸炭防止効果に優れているが、単独では融点が低く熱処理炉用としては耐熱性が劣る。そこで、本発明では、Cuに、Niを10〜50mass%含有させて融点を上昇させることにより、耐熱性を向上させ、さらにInを2〜10mass%含有させて、部材を被覆した場合の皮膜密着性を向上させる。
Ni含有量が10mass%未満では、融点が低く耐熱性が不足し、熱処理炉部材表面被覆用として耐久性が不十分となる。一方、Niを50mass%を超えて含有すると耐浸炭性が低下する。このため、Ni含有量は10〜50mass%に限定した。なお、好ましくは35〜45mass%である。
また、In含有量が2mass%未満では、部材を被覆した場合の皮膜密着性が不足する。とくに溶射により皮膜を形成し部材表面を被覆させた際には、形成された皮膜中に気孔を伴うため、この気孔から浸炭性ガスが浸入し、部材を浸炭する。Inを2mass%以上含有させることにより皮膜の層間が平滑化されて密着性が向上し、気孔からの浸炭性ガスの浸入が抑制され耐浸炭性が向上する。一方、Inを10mass%を超えて含有すると、融点が低下し耐熱性が低下する。このため、Inは2〜10mass%に限定した。なお、好ましくは4〜6mass%である。
上記した成分以外の残部は、実質的にCuである。ここで、「実質的にCu」とは、Cu以外に不可避的に不純物元素を含むことを意味する。
また、本発明では、上記した組成を有する表面被覆用材料を、熱処理炉用ロールに適用する。本発明の表面被覆用材料を適用する熱処理炉用ロール1は、金属芯材3にカーボン製スリーブ2を嵌合してなる熱処理炉用ロールであり、金属芯材3の表面に上記した組成を有する表面被覆用材料からなる浸炭防止用皮膜4を形成する。本発明の熱処理炉用ロールの断面構造を模式的に図1に示す。
本発明の熱処理炉用ロールで使用する金属芯材は、所定の強度を有する金属材料であればよく、とくに限定されないが、耐熱性に優れた、オーステナイト系耐熱鋳鋼等の、鉄鋼製の芯材(鉄芯)とすることが熱処理炉用としてはより好ましい。
本発明では、金属芯材の表面に、上記したmass%で、In:2〜10%、Ni:10〜50%を含有し、残部実質的にCuからなる組成の表面被覆用材料からなる皮膜を形成する。皮膜の形成方法はとくに限定されないが、溶射、蒸着、めっき等の慣用手段がいずれも好適に利用できるが、なかでも溶射とすることが、皮膜形成の作業性、成膜速度の観点から好ましい。溶射、蒸着、めっきの方法は、プラズマ溶射、フレーム溶射、爆発溶射、アーク溶射あるいはPVD、CVD、電気めっき等の通常公知の方法がいずれも適用でき、とくに限定する必要はない。所望の膜厚を確保できるように条件を調整すればよい。なお、形成される皮膜の密着性をより向上させるために金属芯材表面には前処理を施すことが好ましい。前処理としては脱脂、ブラスト等の目荒しが例示できる。
また、形成される皮膜の膜厚は、成膜法により異なるが、例えば溶射の場合20〜1000μmとすることが好ましい。皮膜の膜厚が20μm未満では所期した浸炭防止効果が期待できない。一方、1000μmを超えて厚くなると、熱間での内部応力により剥離を生じる。金属芯材の表面に、形成される皮膜の膜厚は50〜200μmとすることがより好ましい。
本発明では、上記した組成の皮膜を形成された金属芯材に、カーボン製スリーブを嵌合し、熱処理炉用ロールとする。これにより、熱処理炉用ロールの耐浸炭性が向上し、熱処理炉用ロールとしての耐久性が顕著に改善される。
以下、さらに実施例に基づき、さらに詳細に本発明について説明する。
耐熱鋳鋼製金属芯材(鉄芯)表面に、表1に示す組成の表面被覆用材料をプラズマ溶射法を利用して、表1に示す膜厚の皮膜を形成した。この金属芯材に、円筒状カーボン製スリーブを嵌合し、本発明例の熱処理炉用ロールを得た。なお、金属芯材表面に皮膜を形成しない場合を比較例(ロールNo.15)とした。
得られたロールを薄鋼板用焼鈍炉に組み込み、1年間使用した。なお、薄鋼板用焼鈍炉の雰囲気は、温度:1000℃で、雰囲気:窒素ガスとした。使用後、ロール断面から試験片を採取し、組織観察およびEPMAによる元素分析により、浸炭深さを求めた。また、ダイヤルゲージを用いて施盤上で、金属芯材に発生した歪量(曲がり量)を測定した。歪量を、○:1m当たり1mm未満、△:1m当たり1mm以上2mm未満、×:1m当たり2mm以上として評価した。
得られた結果を表1に示す。
本発明例はいずれも、鉄芯表面に浸炭は認められず、鉄芯の歪もほとんど発生していない。一方、本発明範囲を外れる比較例は、浸炭が表面から深さ2mmまで発生しており、鉄芯の歪も1m当たり2mm以上発生しており、これ以上熱処理炉用ロールとして使用不可能な状態となっていた。なお、皮膜の膜厚が本発明の好適範囲を外れる本発明例は、耐浸炭性が若干低下している。
本発明の熱処理炉用ロールの断面図である。
符号の説明
1 熱処理炉用ロール
2 カーボン製スリーブ
3 金属芯材
4 浸炭防止用皮膜

Claims (2)

  1. 熱処理炉内で使用される部材の表面を被覆する表面被覆用材料であって、mass%で、In:2〜10%、Ni:10〜50%を含有し、残部実質的にCuからなる組成を有することを特徴とする耐浸炭性に優れた表面被覆用材料。
  2. 金属芯材にカーボン製スリーブを嵌合してなる熱処理炉用ロールであって、前記金属芯材が、表面に、mass%で、In:2〜10%、Ni:10〜50%を含有し、残部実質的にCuからなる組成の皮膜を有することを特徴とする耐浸炭性に優れた熱処理炉用ロール。
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