JP2006114860A - 放熱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高密度実装の情報処理端末に適した放熱装置を提供する。
【解決手段】ケース10内に収納された放熱装置は、動作に伴い発熱源となる第1発熱部50と、第1発熱部50と別個に設けられて、動作に伴い発熱源となる第2発熱部52と、第1発熱部50と第2発熱部52とが取り付けられた基板40と、第1発熱部50で発生した熱を伝えるために、基板40に取り付けられた、第1熱伝導板42と、第1熱伝導板42と別個に設けられて、第2発熱部52で発生した熱を伝えるために、基板40に取り付けられた、第2熱伝導板44と、第1熱伝導板42と第2熱伝導板44に伝えられた熱をケース10に伝えるために、基板40に取り付けられた、第3熱伝導板70と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】ケース10内に収納された放熱装置は、動作に伴い発熱源となる第1発熱部50と、第1発熱部50と別個に設けられて、動作に伴い発熱源となる第2発熱部52と、第1発熱部50と第2発熱部52とが取り付けられた基板40と、第1発熱部50で発生した熱を伝えるために、基板40に取り付けられた、第1熱伝導板42と、第1熱伝導板42と別個に設けられて、第2発熱部52で発生した熱を伝えるために、基板40に取り付けられた、第2熱伝導板44と、第1熱伝導板42と第2熱伝導板44に伝えられた熱をケース10に伝えるために、基板40に取り付けられた、第3熱伝導板70と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、放熱装置に関し、特に、第1発熱部と第2発熱部とを有する放熱装置に関する。
最近の持ち運びができる小型の情報処理端末では、高負荷処理を行うICチップの発熱による端末内部の温度上昇により、内部の構成部品の性能劣化が問題となることが少なくない。その際、情報処理端末が処理する内容により、端末内部の温度を著しく上昇させるICチップが異なる。例えば、静止画再生、動画再生、及び、音楽再生などのマルチメディア処理の際に多大な発熱をするICチップ(例えば、CPU)と、USB(Universal Serial Bus)転送の際に多大な発熱をするICチップ(例えば、USBコントローラ)とは、異なっている。また、ハードディスクを内蔵する情報処理端末では、ハードディスクによる発熱も大きく、ハードディスク自体が熱に強くないため、熱による性能劣化が大きな問題となる。
効率的な放熱対策としては、ファンによる冷却が挙げられるが、コストが高いという問題ばかりでなく、消費電力が大きい、設置面積が大きい、騒音源となるといった問題が生じる。また、内部の空気を外部に逃すために、情報処理端末のケースに穴を開けなければならず、携帯して使うことが想定される機器にとっては、砂埃対策も大きな問題となり、放熱用のファンを設けることは、特に小型の携帯用情報処理端末には、不向きである。
ケースに覆われたICチップから発生した熱を効率的に、且つ、ICチップに圧力をかけないでケースに伝える手法が、特開2003−17879号公報(特許文献1)に開示されている。
特開2003−17879号公報
しかしながら、特許文献1による手法では、ある程度のグランドパターン面積を必要とし、小型の情報処理端末にような高密度実装の機器には、不向きである。また、ハードディスクのような発熱体を持つ機器では、IC基板の熱を逃がすだけでは、不十分である。
そこで本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、高密度実装の情報処理端末に適した放熱装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る放熱装置は、
ケース内に収納された放熱装置であって、
動作に伴い発熱源となる第1発熱部と、
前記第1発熱部と別個に設けられて、動作に伴い発熱源となる第2発熱部と、
前記第1発熱部と前記第2発熱部とが取り付けられた基板と、
前記第1発熱部で発生した熱を伝えるために、前記基板に取り付けられた、第1熱伝導板と、
前記第2発熱部で発生した熱を伝えるために、前記基板に取り付けられた、第2熱伝導板であって、前記第1熱伝導板と熱伝導的に分離して設けられている、第2熱伝導板と、
前記第1熱伝導板と前記第2熱伝導板に伝えられた熱を前記ケースに伝えるために、前記基板に取り付けられた、第3熱伝導板と、
を備えることを特徴とする。
ケース内に収納された放熱装置であって、
動作に伴い発熱源となる第1発熱部と、
前記第1発熱部と別個に設けられて、動作に伴い発熱源となる第2発熱部と、
前記第1発熱部と前記第2発熱部とが取り付けられた基板と、
前記第1発熱部で発生した熱を伝えるために、前記基板に取り付けられた、第1熱伝導板と、
前記第2発熱部で発生した熱を伝えるために、前記基板に取り付けられた、第2熱伝導板であって、前記第1熱伝導板と熱伝導的に分離して設けられている、第2熱伝導板と、
前記第1熱伝導板と前記第2熱伝導板に伝えられた熱を前記ケースに伝えるために、前記基板に取り付けられた、第3熱伝導板と、
を備えることを特徴とする。
この場合、前記第1熱伝導板と前記第2熱伝導板は、前記基板に前記第1発熱部と前記第2発熱部とが取り付けられた面である第1の面側に設けられており、
前記第3熱伝導板は、前記基板における前記第1の面と反対の第2の面側に設けられているようにしてもよい。
前記第3熱伝導板は、前記基板における前記第1の面と反対の第2の面側に設けられているようにしてもよい。
また、前記第1熱伝導板と前記第2熱伝導板と前記第3熱伝導板とは、ねじにより前記基板に取り付けられており、このねじを介して、前記第1熱伝導板の熱と前記第2熱伝導板の熱が、前記第3熱伝導板に伝わるようにしてもよい。
また、前記第1発熱部と前記第1熱伝導板との間に設けられた第1熱伝導シートと、
前記第2発熱部と前記第2熱伝導板との間に設けられた第2熱伝導シートと、
をさらに備えるようにしてもよい。
前記第2発熱部と前記第2熱伝導板との間に設けられた第2熱伝導シートと、
をさらに備えるようにしてもよい。
また、前記第1熱伝導板には、前記第1発熱部方向へ突出する第1突部が形成されており、この第1突部から前記第1発熱部の熱が前記第1熱伝導板に伝わり、
前記第2熱伝導板には、前記第2発熱部方向へ突出する第2突部が形成されており、この第2突部から前記第2発熱部の熱が前記第2熱伝導板に伝わるようにしてもよい。
前記第2熱伝導板には、前記第2発熱部方向へ突出する第2突部が形成されており、この第2突部から前記第2発熱部の熱が前記第2熱伝導板に伝わるようにしてもよい。
また、前記第1発熱部と前記第2発熱部とは、排他的に動作するようにしてもよい。
また、前記第1発熱部はCPUであり、前記第2発熱部はUSBコントローラであるようにしてもよい。
また、前記第1熱伝導板と前記第2熱伝導板と前記第3熱伝導板は、電磁遮蔽のシールド板としての機能も果たすようにしてもよい。
また、前記第1熱伝導板と前記第2熱伝導板とは、別個の部材でもよい。或いは、前記第1熱伝導板と前記第2熱伝導板とは、熱伝導的には分離されているような一体の部材により構成されているようにしてもよい。
〔第1実施形態〕
本実施形態に係る情報処理端末は、熱伝導のみならず、電磁遮蔽にも用いるケース内部の熱伝導板を分割し、熱伝導の経路を制御してケース裏側へ熱を伝えることにより、効率的な放熱を実現したものである。これは、特に、情報処理端末が実行している処理の種類により、情報処理端末内に設けられているICチップの発熱に違いがある場合に、有効である。具体的には、マルチメディア処理ではメインCPUが主たる発熱源となり、USB転送の際にはUSBコントローラが主たる発熱源となり、それぞれ排他的に発熱することから、それぞれの熱伝導の経路を分けることで、効率的な放熱対策を施したものである。より詳しくを、以下に説明する。
本実施形態に係る情報処理端末は、熱伝導のみならず、電磁遮蔽にも用いるケース内部の熱伝導板を分割し、熱伝導の経路を制御してケース裏側へ熱を伝えることにより、効率的な放熱を実現したものである。これは、特に、情報処理端末が実行している処理の種類により、情報処理端末内に設けられているICチップの発熱に違いがある場合に、有効である。具体的には、マルチメディア処理ではメインCPUが主たる発熱源となり、USB転送の際にはUSBコントローラが主たる発熱源となり、それぞれ排他的に発熱することから、それぞれの熱伝導の経路を分けることで、効率的な放熱対策を施したものである。より詳しくを、以下に説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理端末に収納された放熱装置を説明するための断面図であり、図5のA−A’線断面を示す図であり、また、図3及び図4のA−A’線断面に相当する情報処理端末全体の断面を示す図である。図2は、本実施形態に係る情報処理端末の内部に設けられたIC基板の平面図であり、図1及び図5の矢印B方向から見た状態を示している。図3は、本実施形態に係るIC基板に取り付けられたCPU用熱伝導板とUSBコントローラ用熱伝導板の平面図であり、図1及び図5の矢印B方向から見た状態を示している。図4は、IC基板に取り付けられたケース用熱伝導板の平面図であり、図1及び図5の矢印B方向からIC基板を透過して見た状態を示している。図5は、本実施形態に係る情報処理端末の外観斜視図である。
図1及び図5に示すように、本実施形態に係る情報処理端末においては、箱形のケース10の内側に、画面表示部20が設けられている。本実施形態においては、この画面表示部20は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成されている。この画面表示部20に対応するケース10の部分は、透明部材12で構成されており、ユーザは、この画面表示部20の表示内容を透明部材12を通して見ることが可能である。
画面表示部20の内側には、ハードディスク用熱伝導板32を介して、ハードディスク30が設けられている。さらに、ハードディスク30の内側には、IC基板40が設けられており、このIC基板40には、CPU50とUSBコントローラ52とが取り付けられている。
本実施形態におけるCPU50では、ハードディスク30に格納されているデータを、静止画として再生する場合、動画として再生する場合、及び、音楽として再生する場合などのいわゆるマルチメディアをする場合に、大きな処理負荷が発生する。このため、CPU50は、このマルチメディア処理の際の発熱量が大きくなる。一方、USBコントローラ52は、USB接続されたデバイスからのデータ転送をする場合に、大きな処理負荷が発生し、このため、このUSB転送の際の発熱量が大きくなる。例えば、この情報処理端末にUSBケーブルを介してパーソナルコンピュータを接続し、この情報処理端末のハードディスク30に保持されている画像データを、このパーソナルコンピュータに転送して格納するような場合に、USBコントローラ52の発熱が増大する。
また、本実施形態においては、これらCPU50とUSBコントローラ52はおよそ排他的に動作する。すなわち、CPU50がマルチメディア処理をしている際には、USBコントローラ52は実質的に動作せず、逆に、USBコントローラ52が動作している際には、CPU50は実質的に動作しない関係にある。
CPU50は、熱伝導シート60を介して、CPU用熱伝導板42と熱伝導可能に構成されている。また、USBコントローラ52は、熱伝導シート62を介して、USBコントローラ用熱伝導板44と熱伝導可能に構成されている。なお、熱伝導シート60を省いて、CPU50が直接、CPU用熱伝導板42と接するようにしてもよいし、熱伝導シート62を省いて、USBコントローラ52が直接、USBコントローラ用熱伝導板44と接するようにしてもよい。
図2から分かるように、CPU50とUSBコントローラ52とは、IC基板40で、ある程度離れて設けられている。また、図3から分かるように、CPU用熱伝導板42と、USBコントローラ用熱伝導板44とは、別々の部材で構成されている。換言すれば、CPU用熱伝導板42とUSBコントローラ用熱伝導板44とは、別個独立に設けられている。このため、CPU用熱伝導板42の熱は、直接的にはUSBコントローラ用熱伝導板44には伝わらず、USBコントローラ用熱伝導板44の熱は、直接的にはCPU用熱伝導板42には伝わらない為、熱がこもらずに効率的な放熱を行うことができる。本実施形態においては、これらCPU用熱伝導板42とUSBコントローラ用熱伝導板44は、ブリキ材料により形成されている。
図1及び図4に示すように、IC基板40におけるCPU50とUSBコントローラ52とが設けられている面の反対側には、ケース用熱伝導板70が設けられている。このケース用熱伝導板70は、ねじ80、82、84により、IC基板40とCPU用熱伝導板42とUSBコントローラ用熱伝導板44とハードディスク用熱伝導板32とに共締めされている。具体的には、ねじ80により、IC基板40とCPU用熱伝導板42とケース用熱伝導板70とハードディスク用熱伝導板32とが共締めされて、IC基板40に固定されている。ねじ82により、IC基板40とUSBコントローラ用熱伝導板44とケース用熱伝導板70とハードディスク用熱伝導板32とが共締めされて、IC基板40に固定されている。ねじ84により、IC基板40とCPU用熱伝導板42とケース用熱伝導板70とが共締めされて、IC基板40に固定されている。
本実施形態においては、ケース用熱伝導板70は、アルミニウム材料により形成されている。また、本実施形態においては、ケース用熱伝導板70とケース10の裏面10aとの間には、隙間が形成されており、直接は接していない。これは、ケース用熱伝導板70からの放熱により、ケース10自体が高温になり過ぎるのを回避するためである。但し、ケース用熱伝導板70が、ケース10の裏面10aに直接、接するようにしてもよい。或いは、熱伝導シートを設けて、この熱伝導シートを介して、ケース用熱伝導板70の熱がケース10の裏面10aに伝わるようにしてもよい。
以上のように構成された情報処理端末においては、CPU50及びUSBコントローラ52で発生した熱は、次のように伝導される。
まず、CPU50が発熱する場合、CPU50の熱は、主として、熱伝導シート60を介して、CPU用熱伝導板42に伝わり、ねじ80、84を介して、ケース用熱伝導板70に伝わり、そして、ケース10の裏面10aに伝わる。このケース10の裏面10aに伝わることにより、外部の空気と熱交換され、放熱されることとなる。このCPU50が発熱している間は、USBコントローラ52は原則としてほとんど発熱しない。
一方、USBコントローラ52が発熱する場合、USBコントローラ52の熱は、主として、熱伝導シート62を介して、USBコントローラ用熱伝導板44に伝わり、ねじ82を介して、ケース用熱伝導板70に伝わり、そして、ケース10の裏面10aに伝わる。このケース10の裏面10aに伝わることにより、外部の空気と熱交換され、放熱されることとなる。このUSBコントローラ52が発熱している間は、CPU50は原則としてほとんど発熱しない。
なお、ハードディスク30や画面表示部20で発生した熱は、ハードディスク用熱伝導板32に伝わり、ねじ80、82を介して、ケース用熱伝導板70に伝わり、そして、ケース10の裏面10aに伝わる。このケース10の裏面10aに伝わることにより、外部の空気と熱交換され、放熱されることとなる。
以上のように、本実施形態に係る情報処理端末によれば、CPU50で発生した熱が伝わる経路とUSBコントローラ52で発生した熱が伝わる経路とが別々であるため、CPU50で発生した熱が、USBコントローラ用熱伝導板44に直接的に伝わることはなく、逆に、USBコントローラ52で発生した熱が、CPU用熱伝導板42に直接的に伝わることはない。
このため、ファンを用いずに、内部の熱を効率的にケース10の裏面10aに伝えることができるようになり、情報処理端末内部の温度上昇を抑えることができる。そして、これにより、情報処理端末内部の部品の信頼性を向上させることができる。また、CPU用熱伝導板42、USBコントローラ用熱伝導板44、及び、ケース用熱伝導板70は、電磁遮蔽のためのシールド板としての機能も果たすので、部品コストの増加を回避しつつ、効率的な放熱対策を行うことができる。
〔第2実施形態〕
第2実施形態は、上述した第1実施形態を変形して、CPU用熱伝導板42にCPU50側に突出する突部を形成し、また、USBコントローラ用熱伝導板44にUSBコントローラ52側に突出する突部を形成するようにしたものである。より詳しくを、以下に説明する。
第2実施形態は、上述した第1実施形態を変形して、CPU用熱伝導板42にCPU50側に突出する突部を形成し、また、USBコントローラ用熱伝導板44にUSBコントローラ52側に突出する突部を形成するようにしたものである。より詳しくを、以下に説明する。
図6は、本実施形態に係る情報処理端末に収納された放熱装置を説明するための断面図であり、第1実施形態における図1に対応する図である。図7は、本実施形態に係るIC基板40に取り付けられたCPU用熱伝導板42とUSBコントローラ用熱伝導板44の平面図であり、第1実施形態における図3に対応する図である。
これら図6及び図7から分かるように、CPU用熱伝導板42には、CPU50側に突出する突部42aが形成されている。この突部42aは、取り付け時においてCPU50方向に傾斜する傾斜部42bと、熱伝導シート60を介して平面的にCPU50と接する平面部42cとを備えて構成されている。なお、上述した第1実施形態と同様に、熱伝導シート60を省いて、平面部42cが直接、CPU50と接するようにしてもよい。
同様に、USBコントローラ用熱伝導板44には、USBコントローラ52側に突出する突部44aが形成されている。この突部44aは、取り付け時においてUSBコントローラ52方向に傾斜する傾斜部44bと、熱伝導シート62を介して平面的にUSBコントローラ52と接する平面部44cとを備えて構成されている。なお、上述した第1実施形態と同様に、熱伝導シート62を省いて、平面部44cが直接、USBコントローラ52と接するようにしてもよい。
これ以外の点は、上述した第1実施形態と同様であるので、その詳しい説明を省略する。
このように、本実施形態のように情報処理端末を構成しても、上述した第1実施形態と同様に、CPU50で発生した熱が、USBコントローラ用熱伝導板44に直接的に伝わらないようにすることができ、逆に、USBコントローラ52で発生した熱が、CPU用熱伝導板42に直接的に伝わらないようにすることができる。
さらに、CPU用熱伝導板42にCPU50側に突出する突部42aを形成したので、CPU50とCPU用熱伝導板42との接触を、より良好なものにすることができる。USBコントローラ用熱伝導板44にUSBコントローラ52側に突出する突部44aを形成したので、USBコントローラ52とUSBコントローラ用熱伝導板44との接触を、より良好なものにすることができる。
〔第3実施形態〕
上述した第1実施形態及び第2実施形態では、CPU用熱伝導板42とUSBコントローラ用熱伝導板44を別個の部材で構成したが、第3実施形態では、これらを、熱伝導的には分離されているような一体の部材により構成するようにしたものである。そして、これにより、部品点数及び部品単価の削減、並びに、組み立て作業性の向上を図ったものである。
上述した第1実施形態及び第2実施形態では、CPU用熱伝導板42とUSBコントローラ用熱伝導板44を別個の部材で構成したが、第3実施形態では、これらを、熱伝導的には分離されているような一体の部材により構成するようにしたものである。そして、これにより、部品点数及び部品単価の削減、並びに、組み立て作業性の向上を図ったものである。
図8は、上述した第1実施形態を変形して、CPU用熱伝導板42とUSBコントローラ用熱伝導板44とを1つの部材で構成した場合におけるCPU用熱伝導板42とUSBコントローラ用熱伝導板44の平面図であり、上述した第1実施形態における図3に対応する図である。
この図8に示すように、本実施形態においては、CPU用熱伝導板42とUSBコントローラ用熱伝導板44は、接続部100、102を介して、機械的な構造上は接続されている。換言すれば、1つの熱伝導板110に、スリット112を形成することにより、CPU用熱伝導板42とUSBコントローラ用熱伝導板44とが形成されている。
このスリット112が形成されていることにより、熱伝導的に見た場合、CPU50からCPU用熱伝導板42に伝わった熱は、実質的にほとんどUSBコントローラ用熱伝導板44には伝わることなく、ねじ80、84を介して、ケース用熱伝導板70に伝わる。また、USBコントローラ52の熱は、実質的にほとんどUSBコントローラ用熱伝導板44には伝わることなく、ねじ82を介して、ケース用熱伝導板70に伝わる。つまり、スリット112が形成されていることにより、熱の流れが制御されているのである。
これ以外の部分は上述した第1実施形態と同様である。
図9は、上述した第2実施形態を変形して、CPU用熱伝導板42とUSBコントローラ用熱伝導板44とを1つの部材で構成した場合におけるCPU用熱伝導板42とUSBコントローラ用熱伝導板44の平面図であり、上述した第2実施形態における図7に対応する図である。
この図9に示すように、本実施形態においては、CPU用熱伝導板42とUSBコントローラ用熱伝導板44は、接続部200、202を介して、機械的な構造上は接続されている。換言すれば、1つの熱伝導板210に、スリット212を形成することにより、CPU用熱伝導板42とUSBコントローラ用熱伝導板44とが形成されている。
このスリット212が形成されていることにより、熱伝導的に見た場合、CPU50からCPU用熱伝導板42に伝わった熱は、実質的にほとんどUSBコントローラ用熱伝導板44には伝わることなく、ねじ80、84を介して、ケース用熱伝導板70に伝わる。また、USBコントローラ52の熱は、実質的にほとんどUSBコントローラ用熱伝導板44には伝わることなく、ねじ82を介して、ケース用熱伝導板70に伝わる。つまり、スリット212が形成されていることにより、熱の流れが制御されているのである。
これ以外の部分は上述した第2実施形態と同様であり、CPU用熱伝導板42には突部42aが形成されており、USBコントローラ用熱伝導板44には突部44aが形成されている。
以上のように、本実施形態に係る情報処理端末においては、CPU用熱伝導板42とUSBコントローラ用熱伝導板44とを機械的な構造上は一体に構成したので、この2つを別個の部品とした場合と比べて部品点数の削減を図ることができ、ひいては部品単価を下げることができる。また、部品点数が減ることにより、製品組み立て時における作業性の向上を図ることができる。
しかも、熱伝導的には、CPU用熱伝導板42とUSBコントローラ用熱伝導板44との間では、熱がほとんど伝わらないようにしたので、上述した第1実施形態及び第2実施形態と同様の放熱効果を得ることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず種々に変形可能である。例えば、上述した実施形態では、発熱部の一例として、CPU50やUSBコントローラ52を例示したが、これ以外の発熱性の部品に対しても、本発明を適用することができる。
また、上述したCPU用熱伝導板42とUSBコントローラ用熱伝導板44とケース用熱伝導板70とハードディスク用熱伝導板32との取り付け位置関係も、上述した実施形態の例に限定されるものではなく、同等の作用効果を奏するように、種々に変形可能である。
10 ケース
12 透明部材
20 画面表示部
30 ハードディスク
40 IC基板
42 CPU用熱伝導板
44 USBコントローラ用熱伝導板
50 CPU
52 USBコントローラ
60 熱伝導シート
70 ケース用熱伝導板
80、82、84 ねじ
12 透明部材
20 画面表示部
30 ハードディスク
40 IC基板
42 CPU用熱伝導板
44 USBコントローラ用熱伝導板
50 CPU
52 USBコントローラ
60 熱伝導シート
70 ケース用熱伝導板
80、82、84 ねじ
Claims (10)
- ケース内に収納された放熱装置であって、
動作に伴い発熱源となる第1発熱部と、
前記第1発熱部と別個に設けられて、動作に伴い発熱源となる第2発熱部と、
前記第1発熱部と前記第2発熱部とが取り付けられた基板と、
前記第1発熱部で発生した熱を伝えるために、前記基板に取り付けられた、第1熱伝導板と、
前記第2発熱部で発生した熱を伝えるために、前記基板に取り付けられた、第2熱伝導板であって、前記第1熱伝導板と熱伝導的に分離して設けられている、第2熱伝導板と、
前記第1熱伝導板と前記第2熱伝導板に伝えられた熱を前記ケースに伝えるために、前記基板に取り付けられた、第3熱伝導板と、
を備えることを特徴とする放熱装置。 - 前記第1熱伝導板と前記第2熱伝導板は、前記基板に前記第1発熱部と前記第2発熱部とが取り付けられた面である第1の面側に設けられており、
前記第3熱伝導板は、前記基板における前記第1の面と反対の第2の面側に設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の放熱装置。 - 前記第1熱伝導板と前記第2熱伝導板と前記第3熱伝導板とは、ねじにより前記基板に取り付けられており、このねじを介して、前記第1熱伝導板の熱と前記第2熱伝導板の熱が、前記第3熱伝導板に伝わる、ことを特徴とする請求項2に記載の放熱装置。
- 前記第1発熱部と前記第1熱伝導板との間に設けられた第1熱伝導シートと、
前記第2発熱部と前記第2熱伝導板との間に設けられた第2熱伝導シートと、
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の放熱装置。 - 前記第1熱伝導板には、前記第1発熱部方向へ突出する第1突部が形成されており、この第1突部から前記第1発熱部の熱が前記第1熱伝導板に伝わり、
前記第2熱伝導板には、前記第2発熱部方向へ突出する第2突部が形成されており、この第2突部から前記第2発熱部の熱が前記第2熱伝導板に伝わる、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の放熱装置。 - 前記第1発熱部と前記第2発熱部とは、排他的に動作する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の放熱装置。
- 前記第1発熱部はCPUであり、前記第2発熱部はUSBコントローラである、ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の放熱装置。
- 前記第1熱伝導板と前記第2熱伝導板と前記第3熱伝導板は、電磁遮蔽のシールド板としての機能も果たすことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の放熱装置。
- 前記第1熱伝導板と前記第2熱伝導板とは、別個の部材である、ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の放熱装置。
- 前記第1熱伝導板と前記第2熱伝導板とは、熱伝導的には分離されているような一体の部材により構成されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の放熱装置。
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