JP2006114097A - 磁気媒体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 シート状の基材の一方の面に粘着層を形成し、さらに前記粘着層の上に剥離シートを積層し、前記基材上の他方の面に磁性層を形成し、加熱処理した磁気媒体シートを所定幅に切断してテープ状とし、前記テープ状の磁気媒体を磁気記録装置に装填し、走行させて磁気信号を記録する。
【選択図】 図1
Description
また、別の永久磁石は、シート状基材上に接着剤層を積層し、該接着剤層上に軟磁性体部材およびバインダが配合された軟磁性体塗料層を積層し、該軟磁性体塗料層の表面に保護用軟質樹脂を塗布またはラミネートし、該保護用軟質樹脂の表面に導電層を積層し、またシート状基材下面に粘着材層を備えている(下記特許文献1参照)。
塗料には溶剤が含まれており、塗布直後から溶剤の蒸発が始まり、塗膜の乾燥が進行する。塗膜の接着力をさらに強くするためには、ベースフィルムの面粗さがある程度粗いほうがよいが、塗膜厚みが薄い場合、塗膜表面にベースフィルムの面粗さが反映されるので、適宜決定するのが好ましい。ベースフィルムの表面を粗面化処理して接着力を高めることを製造手段として用いることも可能である。
塗布装置(図示せず)に粘着層および剥離シート付きPETフィルムからなる基材をセットし、該PETフィルムを走行させながら、該塗布装置の塗料供給口から磁性塗料を該PETフィルム側の面に供給し、塗布を開始する。塗布する磁性塗料は、実施例に記載した製造方法で予め作成しておく。該塗料供給口から磁性塗料を吐出しながら該PETフィルムを走行させ、所定の長さの塗布を行ったところで、塗布を終了させる。
本願発明の実施例においては、PETフィルムを移動させる塗布方法を採用したが、PETフィルムを移動せず、塗料供給部を移動してもよい。あるいは両者を移動させる方法でもよい。即ち両者が相対的に移動可能であればよい。塗料には溶剤が含まれており、塗布直後から溶剤の蒸発が始まる。さらに十分に乾燥させた後、バインダである樹脂の架橋を促進させるため、加熱チャンバー内に入れて60℃24時間の条件で加熱し、塗料中に含まれている結合材である樹脂の架橋処理を施す。
磁性塗料
Co−酸化鉄 100重量部
(Hc=695 Oe, BET=35m2/g,平均長軸長=0.30μm)
塩化ビニル系共重合体 (日本ゼオン(株)製:MR110) 14重量部
ポリウレタン樹脂 (東洋紡(株) 製:UR8300) 6重量部
α−Al2O3 (住友化学工業(株)製:AKP30) 3重量部
(平均粒径=0.33μm, BET=8m2/g)
ソルビタンモノステアレート 2重量部
ブチルステアレート 1重量部
ステアリン酸 2重量部
MEK 100重量部
トルエン 100重量部
シクロヘキサノン 100重量部
基材
粘着層および剥離シート付きPETフィルム(PET厚みt=50μm、粘着層t=25μm、剥離シ−ト厚みt=125μm)
上記組成物を混練処理した後、サンドグラインダーミルにて分散を行い、磁性塗料を作成した。次にこの磁性塗料に架橋剤としてコロネートL(日本ポリウレタン工業(株)製)を4重量部添加した。塗料の粘度は2000cpであった。
その後、60℃24時間の条件で塗布済みのフィルムを加熱チャンバー内に入れて結合材である樹脂の架橋処理を行った。60℃という比較的低い温度なので、基材であるPETフィルムが変形したり、粘着層が軟化したりすることはない。
実施例1と同じ磁性塗料、同じ基材を用いて基材に塗布を行った。塗膜の乾燥後に架橋処理を行い、直径8cmの円形状に打ち抜き、剥離シートを剥がし、直径8cmの円形状の板材に貼り、磁気記録装置に装填し、磁性面をヘッドに当接させて所定の回転数で回転させ規則性のある位置検出用磁気信号を記録した。この円板をプリンターに装着して使用したところ、エンコーダとして十分に機能し、所望の特性で使用することができた。
実施例1、2で機器に装着した磁気媒体の表面に潤滑油を薄く塗り、GMRヘッドで1000回の信号読み取り試験を行い、その後、磁性面のキズと摩耗の観察を行った。信号の読み取りは良好であった。磁性面にはキズや摩耗の跡は見られなかった。
実施例1、2で機器に装着した磁気媒体の表面に潤滑油を塗らず、GMRヘッドで1000回の信号読み取り試験を行い、その後、磁性面のキズと摩耗の観察を行った。
信号の読み取りは良好であったが磁性面にキズと摩耗の跡が見られ、長期の使用には耐えられないと判断できる状況であった。
実施例1と同じ磁性塗料を用いて基材に塗布を行った。基材の厚みは10μmであった。基材を走行させながら磁性塗料の塗布を行ったが、基材に不均一な伸びが生じ、その結果、塗膜の厚みも不均一なものとなった。
実施例1と同じ磁性塗料を用いて基材に塗布を行った。基材の厚みは250μmであった。塗膜の乾燥後に架橋処理を行い、塗膜の厚みを測定したところ、10μmあった。
次にこの磁気媒体シートを幅3.81mm、長さ10mに裁断してテープ状とし、オープンリールに巻き取り、磁気記録装置に装填し、磁性面をヘッドに当接させて所定の速度で走行させ、規則性のある位置検出用磁気信号を記録した。
実施例1と同じ磁性塗料、同じ基材を用いて基材に塗布を行った。乾燥、塗膜の乾燥後に架橋処理を行い、塗膜の厚みを測定したところ、5μmあった。次にこの磁気媒体シートを幅3.81mm、長さ10mに裁断してテープ状とし、オープンリールに巻き取り、磁気記録装置に装填し、磁性面をヘッドに当接させて所定の速度で走行させ、規則性のある位置検出用磁気信号を記録した。
実施例1と同じ磁性塗料、同じ基材を用いて基材に塗布を行った。塗膜の乾燥後に架橋処理を行い、塗膜の厚みを測定したところ、25μmあった。次にこの磁気媒体シートを幅3.81mm、長さ10mに裁断してテープ状とし、オープンリールに巻き取り、磁気記録装置に装填し、磁性面をヘッドに当接させて所定の速度で走行させ、規則性のある位置検出用磁気信号を記録した。その後、剥離シートを剥がし、直径が5mmの円筒曲面に貼り付けたところ塗膜に小さなひび割れが生じていた。
基材の撓みによって塗膜にひび割れが生じ、このひび割れは塗膜の脱落を引き起こす可能性がある。また必要以上に厚く塗布することは磁性塗料の無駄にもなる。
これらの実施例、比較例の結果をまとめると表1に示すとおりである。
2:基材
3:粘着層
4:剥離シート
Claims (6)
- シート状基材の一方の面に粘着層を形成し、該粘着層の上に剥離シートを積層し、該基材上の他方の面に磁性層を形成したことを特徴とするシート状磁気媒体。
- 請求項1記載のシート状磁気媒体を所定幅に切断してテープ状とし、該テープ状の磁気媒体には規則的な磁気信号が記録されていることを特徴とするテープ状磁気媒体。
- 請求項1記載のシート状磁気媒体を円形状に打ち抜き、剥離シートを剥がし、円形状の板材に貼付し、該円形状の磁気媒体には規則的な磁気信号が記録されていることを特徴とする円形状磁気媒体。
- 上記磁気媒体は、GMRヘッドにより信号読み取りされることを特徴とする請求項2又は3に記載の磁気媒体。
- 潤滑油を介してGMRヘッドにより信号が読み取りされることを特徴とする請求項2又は3に記載の磁気媒体。
- 上記基材の厚さが10μm以上200μm以下であることを特徴とする請求項2に記載の磁気媒体。
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JP2004298636A JP2006114097A (ja) | 2004-10-13 | 2004-10-13 | 磁気媒体及びその製造方法 |
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JP2014110065A (ja) * | 2012-12-03 | 2014-06-12 | Panasonic Corp | 磁気シートの製造方法、磁気シートの使用方法および磁気シート |
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2004
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