JP2006112828A - 反射防止フィルムの欠陥検出装置および方法 - Google Patents

反射防止フィルムの欠陥検出装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】反射防止フィルムの欠陥検出を自動的に行うこと。
【解決手段】反射防止フィルム20の欠陥を検出する装置であって、所定の検査位置に配置された被検体である反射防止フィルム20にコヒーレントな検査光aを照射する光源部1と、検査光aが被検体で反射してなる反射光bを、検査光aの偏光方向と同一方向に偏光してなるP偏光成分と、P偏光成分と直交する方向に偏光してなるS偏光成分とに分離する偏光ビームスプリッタ15と、P偏光成分およびS偏光成分の強度と、良品の反射防止フィルムから得られるP偏光成分およびS偏光成分の強度との差が、それぞれ予め定めた第1および第2の閾値を超えている場合には被検体に欠陥有りと判定し、それぞれ第1および第2の閾値以内である場合には被検体に欠陥無しと判定する欠陥検出部23とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、反射防止フィルムの欠陥を検出する装置および方法に関する。
近年、CRTや液晶などの表示デバイスでは、画面の表面に反射防止膜を貼り、反射を防止または軽減させる対策がなされている。表示デバイスでは、“見易さ”は最も重要な品質特性の一つであり、表示する上で障害となる後方からの照明光の写り込みを防止する反射防止膜の需要が年々高まっている。
反射防止膜は、大きく分類すると、AR(Anti-Reflection)とLR(Low-Reflection)の2種類が存在する。ARは、多層膜で形成され、比較的高価であるが、反射防止効果は最も高い。一般にAR表面での反射率は、可視光範囲の平均で0.5〜1.0%程度である。一方、LRは、単層膜で形成されており、ARと比較して反射防止効果はやや劣るものの、安価である。一般にLR表面での反射率は、可視光範囲の平均で1.0〜2.0%である。
ARは、基材フィルム上に光学干渉膜を多層蒸着した反射防止フィルム、LRは、基材フィルム上に光学干渉膜を塗布した反射防止フィルムとして製品化されている。このような反射防止フィルムを表示デバイスの表面に気泡が入らないように密着した状態で貼り付けることにより、反射防止膜としての効果を発揮するようになる。
特開2003−172707号公報
しかしながら、このような従来の反射防止フィルムでは、以下のような問題がある。
すなわち、この種の反射防止フィルムは、光学干渉効果を利用するために、光学干渉膜の膜厚の誤差がその性能にもたらす影響が大きい。一般に、膜厚は可視光の1/4波長前後の厚みとなり、膜厚により干渉波長が決定される。したがって、反射防止フィルム面上で局所的に膜厚が微少変動すると、その部位のみ、透過されてくる像が歪んだり、僅かに色相が変化したりする。これが、反射防止フィルムにおける主な欠陥である。その他の欠陥としては、フィルム表面の傷や擦れなどによるものがある。また、基材フィルム自体の傷、凹み、段上のムラ等による欠陥もある。
上述したような膜厚が変動する要因は多々あるが、代表的な要因は異物混入である。光学干渉膜を蒸着(塗布)する前、あるいは蒸着(塗布)中に異物が付着することにより、異物付着部におけるフィルム面にピンホール状の突起が生じる。加えて、異物付着部を頂点として、その周辺部に裾野の如く膜厚が変動するような現象が生じている。この異物は、非常に微少な物体であり、黒色であったり透明色であったりと一定の色相を有していない。
にも関わらず、例えば上記特許文献1のように、現在入手可能な反射防止フィルム欠陥検出装置では、異物が大きく、かつ黒色である場合は識別できるものの、それ以外の場合は全く識別することができないという問題がある。
また、膜厚変動は、熟練者をもってしても目視確認することは容易ではなく、自動検査することは更に困難である。したがって、表示デバイスの低コスト化、大画面化に伴い、反射防止フィルムも比較的安価で量産できるようになってきたものの、欠陥検出を全製品を対象に行うことは実質的に不可能であるという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、反射防止フィルムの欠陥検出を自動的に行うことが可能な装置および方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
すなわち、本発明の反射防止フィルムの欠陥を検出する装置および方法によれば、所定の検査位置に配置された被検体である反射防止フィルムにコヒーレントな検査光を照射する。そして、検査光が被検体で反射してなる反射光を、検査光の偏光方向と同一方向に偏光してなる第1の偏光成分と、第1の偏光成分と直交する方向に偏光してなる第2の偏光成分とに分離する。更に、第1および第2の偏光成分の強度と、良品の反射防止フィルムから得られる第1および第2の偏光成分の強度との差が、それぞれ予め定めた第1および第2の閾値を超えている場合には被検体に欠陥有りと判定し、それぞれ第1および第2の閾値以内である場合には被検体に欠陥無しと判定する。
ここで、検査光としては、例えばレーザ光を用いる。また、第1および第2の偏光成分としては、何れか一方がS偏光成分の場合、他方をP偏光成分とする。この場合、欠陥を判定する方法は、上記に限るものではなく、S偏光成分の強度に対するP偏光成分の強度の割合と、良品の反射防止フィルムから得られるS偏光成分の強度に対する良品の反射防止フィルムから得られるP偏光成分の強度の割合との差が、予め定めた第3の閾値を超えている場合には被検体に欠陥有りと判定し、第3の閾値以内である場合には被検体に欠陥無しと判定するようにしても良い。
あるいは、S偏光成分の強度と良品の反射防止フィルムから得られるS偏光成分の強度との差が、予め定めた第4の閾値を超えている場合には被検体に欠陥有りと判定し、第4の閾値以内である場合には被検体に欠陥無しと判定するようにしても良い。更には、P偏光成分の強度と良品の反射防止フィルムから得られるP偏光成分の強度との差が、予め定めた第5の閾値を超えている場合には被検体に欠陥有りと判定し、第5の閾値以内である場合には被検体に欠陥無しと判定するようにしても良い。
ここで、被検体は長尺フィルム上に長尺方向に沿って複数配置されている場合もありうる。この場合、長尺フィルムを長尺方向に搬送する搬送手段を備え、更に照射手段を複数備え、各照射手段によって被検体に検査光が照射される各照射位置を結んでなる方向が、長尺方向とほぼ直交する方向になるようにしても良い。
本発明の反射防止フィルムの欠陥検出装置および方法によれば、異物および膜厚変動を識別することができ、反射防止フィルムの欠陥検出を自動的に行うことが可能となる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る反射防止フィルムの欠陥検出方法を適用した反射防止フィルム欠陥検出装置の一例を示す構成図である。
すなわち、同実施の形態に係る反射防止フィルム欠陥検出装置は、光源部1と、光抽出部2と、撮像部3,4と、処理部5とから構成しており、被検体である反射防止フィルム20は、背面板6の上に配置されることによって、所定の検査位置に配置されるようにしている。そして、反射防止フィルム20の検査位置に配置された検査対象部位の検査が終わると、図示しない搬送手段によって反射防止フィルム20が搬送方向Fに所定長さ搬送されることによって、次の検査対象部位が検査位置に配置され、これを繰り返し行うことによって連続的に検査がなされるようにしている。
光源部1は、更にコヒーレント光源7と、偏光フィルタ8と、ミラー9と、スキャニングミラー10と、fθレンズ11とを備えている。コヒーレント光源7は、例えばレーザ光等のコヒーレント光を偏光フィルタ8に向けて発する。偏光フィルタ8は、コヒーレント光源7から発せられたコヒーレント光をP偏光する。このP偏光されたコヒーレント光は、ミラー9によって方向が変えられ、スキャニングミラー10へと導かれるようにしている。スキャニングミラー10は、ミラー9によって導かれたコヒーレント光を、図1における紙面に対して垂直方向に振る。fθレンズ11は、スキャニングミラー10によって振られたコヒーレント光を平行光にし、光抽出部2へ送る。
光抽出部2は、ハーフミラー12と、フィルタ13と、テレセントリック光学系14と、偏光ビームスプリッタ15とを備えた鏡筒からなり、その内面は艶消し黒塗装、もしくは黒毛を使用したブラシ構造にするなど迷光処理を施している。
fθレンズ11から送られたコヒーレント光は、ハーフミラー12へと導かれるようにしている。そして、ハーフミラー12は、このコヒーレント光を、光路aに示すように、検査位置に配置された反射防止フィルム20に向けて送る。これによって、被検体である反射防止フィルム20に検査光であるコヒーレント光が照射されるようにしている。このコヒーレント光は、スキャニングミラー10によって振られることによって、検査位置にある被検体である反射防止フィルム20が、図2に示すように、このコヒーレント光kによって、搬送方向Fと直交する方向に沿ってライン状に照射されるようにしている。このライン状に照射された領域が、検査対象部位となる。なお、光路aは、反射防止フィルム20に対して同軸方向であることが好ましいが、必ずしも同軸方向(法線方向)ではなくても構わない。
このようにして反射防止フィルム20にコヒーレント光が照射されると、このコヒーレント光が反射防止フィルム20で反射してなる反射光が、光路bに沿って進む。この反射光は更にハーフミラー12を透過してフィルタ13へ導かれ、フィルタ13によって適度な光強度に調整され、更にテレセントリック光学系14によって、光路bに示す進行方向の光成分のみが抽出され、偏光ビームスプリッタ15に送られるようにしている。
偏光ビームスプリッタ15は、テレセントリック光学系14によって抽出された光成分を更にP偏光成分とS偏光成分とに分離し、P偏光成分を光路cに沿って撮像部3へ、S偏光成分を光路dに沿って撮像部4へとそれぞれ送る。
撮像部3,4はそれぞれ、結像レンズ16,18と、受光器17,19とを備えており、偏光ビームスプリッタ15から送られたP偏光成分は結像レンズ16、S偏光成分は結像レンズ18によってそれぞれ受光器17、受光器19に結像されるようにしている。
受光器17,19は、スキャニングミラー10と同期して、結像レンズ16,18によって結像された光成分を撮像する。このような受光器17,19は、CCD等の撮像デバイスでも良いが、スキャニングミラー10と同期させることを考慮するとフォトダイオード(フォトトランジスタを含む)が最も容易である。この場合、簡単な工夫を追加し、フォトダイオードをアレイ状にするようにしても良い。
このようにして、撮像部3,4は、P偏光成分およびS偏光成分をそれぞれ撮像する。なお、この場合、P偏光成分およびS偏光成分の撮像精度を高めるために、反射防止フィルム20を透過したコヒーレント光から戻る光が、撮像部3,4側に行かないようにする必要がある。
背面板6は、このために設けられたものであり、正反射成分を最小限に抑えるために、表面を黒色にするとともに、その表面に更に艶消しコーティングを施している。なお、図示していないが、背面板6は、反射防止フィルム20が弛まないように固定する固定手段を備えている。また、図1に示すような平面形状の背面板6に代えて、ローラ形状のものを用いるようにしても良い。このローラもまた、背面板6と同様の材質、機能を備え、かつ十分な平面度や軸芯精度を持つものとする。
受光器17,19は、このようにして撮像した撮像データを、処理部5へと送る。処理部5は、データ取得部21と、データ蓄積部22と、欠陥検出部23と、結果表示部24とを備えている。データ取得部21は、受光器17,19から送られた撮像データをそれぞれ取得し、取得した撮像データをデータ蓄積部22に蓄積させる。データ蓄積部22は、データ取得部21から送られた撮像データを、被検体である反射防止フィルム20の部位、および光成分の種類(P偏光成分であるか、またはS偏光成分であるか)に関連付けて記憶する。欠陥検出部23は、データ蓄積部22に蓄積された撮像データを、良品である反射防止フィルム20から得られた同一部位における撮像データと比較することによって、被検体である反射防止フィルム20のこの部位に欠陥があるか否かを判定し、結果表示部24はその結果を表示する。
このような欠陥検出部23によってなされる欠陥有無の判定の詳細について説明するために、反射防止フィルム20の構造と特性とについて、図3を用いて説明する。図3は、LR型の反射防止フィルム(以下「LR反射防止フィルム」と称する)30に検査光が入射した場合の光学的作用を示す断面図である。
LR反射防止フィルム30は、厚さ数μm程度の基材フィルム62上にLR層61が塗布されてなる。LR層61の膜厚は、検査光の1/4波長近辺にするために、およそ数十〜数百nmになる。LR層61の屈折率n1は、低屈折率の方が望ましく、複合材料により1.2〜1.4前後となる(波長特性を持ち、紫外光では屈折率が大きくなる傾向がある)。基材フィルム62の屈折率n2は、一般にLR層61の屈折率n1に対して、その2乗値にすることが多い。
以上が、LR反射防止フィルム30としての完成品の一例であるが、LR反射防止フィルム30は屈折率界面77の部分で、反射光(反射率)を落とすべきターゲットと密着接合することにより、LR反射防止フィルム30としての効力を発揮する。
次に、LR反射防止フィルム30に例えば自然光のようなインコヒーレント光である入射光64を、入射光光軸63に対して、入射角65(θ1)の角度で照射した場合における干渉現象について説明する。この場合、先ず屈折率界面75により、入射光64は、LR表面反射光66とLR入射光67とに分離する。両者の方向は以下の(1)式に示すスネル(デカルト)の法則に従う。但し、n0は、LR層61の表面を覆っている媒質の屈折率(空気の場合1.0)であり、θ2は、屈折角68である。
n0×sin(θ1)=n1×sin(θ2) ・・・・(1)式
また、以下の(2)式および(3)式が成り立つ。
Rp=Ip×((n1−n0)/(n1+n0))^2 ・・・・(2)式
Tp=Ip−Rp−Ap−Dp ・・・(3)式
ここで、Ipは入射光強度、Rpは反射光強度、Tpは透過光強度、ApはLR反射防止フィルム内面における光吸収成分強度、Dpは光散乱成分強度である。
LR入射光67はLR層61を通過し、屈折率界面76により、LR裏面反射光69と基材入射光71とに分離される。なお、屈折と反射とは界面に衝突する度に再屈折し、1〜n次光を生じる。図3では、2次光である2次反射光70を図示しているが、説明を簡略化するために、1次光成分のみについて考えるものとする。
反射防止効果は、LR表面反射光66とLR裏面反射光69との干渉により発生する。ここで、LR層61の膜厚をdとすると、LR層61の光学的膜厚は、以下に示す(4)式の通り表される。
D=n1×d/cos(θ1) ・・・(4)式
ここで、θ1を十分に小さく取り、 D=n1×d ・・・(4’)式 と近似する。
いま、入射光の波長λと、自然数mとを用い、以下に示す(5)式が成立する場合、反射光は干渉により弱め合う。
D=(2m−1)×λ/4 ・・・(5)式
そして、このときの反射率Rminは、以下に示す(6)式の通りである。
Rmin=((n2×n0−n1)/(n2×n0+n1))^2 ・・・(6)式
一方、以下に示す(7)式が成立する場合には、反射光は干渉により強め合う。
D=(2m)×λ/4 ・・・(7)式
そして、このときの反射率Rmaxは、以下に示す(8)式の通りである。
Rmax=((n2−n0)/(n2+n0))^2 ・・・(8)式
上記(4’)〜(8)式において、n1=1.3、n2=1.69、d=100(nm)とすると、波長λ(nm)=520、173、104、・・・の光に対して、反射率R=0.017(1.7%)まで弱めあい、波長λ(nm)=260、130、75、・・・の光に対して、反射率R=0.066(6.6%)まで強めあう。
このようなLR反射防止フィルム30と接合するターゲット媒質32の屈折率npを用いると、このターゲット媒質32自体の反射率R0は、以下に示す(9)式の通り表される。
R0=((np−n0)/(np+n0))^2 ・・・(9)式
このとき、np=1.5とすると、R0=0.04(4%)となり、Dの値を選択してRminの値を取るようにすれば、反射率を約1/2.4に改善することが可能となる。通常、波長λは人間の最大比視感度である550nmを基準に取ることが多い。
次に、LR反射防止フィルム30にコヒーレント光を入射した場合を説明する。インコヒーレント光を入射した場合との相違は、LR表面反射光66とLR裏面反射光69の偏光面が異なることである。コヒーレント光に対してP偏光させた入射光64をLR反射防止フィルム30に照射した場合、LR表面反射光66はP偏光、LR裏面反射光69はS偏光となる。これは、LR層61が光学膜厚Dであることから、1/2波長板と同等の機能を果たしていると見なして良い。なお、コヒーレント光に対してS偏光させた入射光64をLR反射防止フィルム30に照射させた場合、LR表面反射光66はS偏光、LR裏面反射光69はP偏光となる。入射光64は、P偏光またはS偏光何れであっても構わない。
なお、図3中に示す72は屈折率界面77における反射光、73はターゲット媒質入射光、78はターゲット媒質下面における屈折率界面、74は屈折率界面78における反射光である。
光路bを通過する光は、LR表面反射光66とLR裏面反射光69とのベクトル和をとる。この光束に対して、P偏光、S偏光それぞれの成分をとることになるが、P偏光成分はLR層61表面からの反射光、S偏光成分は基材フィルム62表面からの反射光となる。このことから、LR層61と基材フィルム62それぞれ独立した反射特性が得られる。
次に、反射防止フィルムの欠陥について、図4を用いて説明する。この欠陥は、大別して、図4(a)に示すようなLR層61の欠陥であるカテゴリAと、図4(b)に示すような基材フィルム62の欠陥であるカテゴリBとがある。それぞれについて、欠陥のパターンをモデル化することによって、合計10の欠陥パターンを示している。更に、説明のために、高さ方向を引き伸ばして強調して表示している。
まず、カテゴリAとして、LR層61の高低の変化として表れる欠陥の例について説明する。欠陥91は、基材フィルム62の凹部110がそのままLR層61に表れた欠陥パターンである。欠陥92は、基材フィルム62には問題ないが、LR層61に凹部が生じた欠陥パターンである。欠陥93は、基材フィルム62の凸部111がそのままLR層61に表れた欠陥パターンである。欠陥94は、基材フィルム62には問題ないが、LR層61に凸部が生じた欠陥パターンである。欠陥95は、基材フィルム62には問題ないが、異物112が混入した結果、LR層61に凸部が生じた欠陥パターンである。欠陥96は、LR層61上に傷や擦れが生じている欠陥パターンである。
次に、カテゴリBとして、基材フィルム62に欠陥があるが、LR層61の高低の変化として表れない欠陥の例について説明する。欠陥97は、基材フィルム62上に異物112が混入しているが、LR層61上に凹凸が生じていない欠陥パターンである。欠陥98は、基材フィルム62に凹部110が生じているが、LR層61上に凹凸が生じていない欠陥パターンである。欠陥99は、基材フィルム62に凸部111が生じているが、LR層61上に凹凸が生じていない欠陥パターンである。欠陥100は、基材フィルム62上に傷や擦れが生じているが、LR層61上に凹凸が生じていない欠陥パターンである。
欠陥95の形状の一例を図5乃至図7に示す。図5は平面図であって、図6および図7は図5に示すX−X線に沿った断面図である。この場合、異物112による欠陥は非常に小さく、欠陥範囲113において相対的に膜厚が大きく変化する傾向にある。ただし、図7に示すように、異物112による欠陥範囲は、滑らかな形状をしているのは希であって、図6に示すように、不規則な形状になっていることが多い。このため、この部分で散乱が生じたり、予期せぬ角度で正反射したり、反射光の光路予測が困難になる。また、異物112による欠陥周辺部では、比較的大きな欠陥範囲113で相対的に微少な膜厚変化(高さ方向における変化)を引き起こしている。これが図5中で等高線で示す裾野を形成している。
欠陥93,94に対する光学作用の一例を図8を用いて説明する。図8は、LR層61の欠陥93,94における光の反射作用を示すLR層61の立断面図である。120は、欠陥のない場合におけるLR層61の上面を示している。欠陥93,94では、LR層61の表面方向に対して傾斜角Δθ(x,y)を有しており、これによって、LR層61の上面は121の通りとなり、非常に緩やかな裾野を形成している。なお、欠陥93,94がLR層61の表面に対して凸部であるのに対し、欠陥91,92部は、LR層61の表面に対して凹部であり、LR層61の厚み方向に対して裾野を形成する方向が逆であるだけである。また、図8に示すような光の作用は、欠陥95に対しても適用されるものである。
すなわち、欠陥91〜95は、図8に示すように、LR層61の表面方向に対してΔθ(x,y)の微少な角度変化125を生じている。そのため、正反射光124は光軸122、または照射光123に対して2Δθ(x,y)の角度126をなす。したがって、テレセントリック光学系14の絞り角度を2Δθ(x,y)以下にすることにより、正反射光124は受光器17,19に結像されなくなる。
したがって、LR層61の表面の形状変化に対しては、前記相違に対してP偏光成分の差により検出する。つまり、欠陥検出部23は、受光器17によって撮像された当該部位のP偏光成分の撮像データと、良品の同一部位におけるP偏光成分の撮像データとを比較し、光成分の強度の差が、P偏光成分に対して予め定めた閾値を超えている場合には、欠陥91〜95のうちの何れかが存在するものと判定する。
更に、欠陥91,93,95は、基材フィルム62の表面形状も変化するため、S偏光成分の差により検出可能となる。つまり、欠陥検出部23は、上記P偏光成分から、欠陥91〜95のうちの何れかが存在するものと判定すると、更に、受光器19によって撮像された当該部位のS偏光成分の撮像データと、良品の同一部位におけるS偏光成分の撮像データとを比較する。そして、光成分の強度の差が、S偏光成分に対して予め定めた閾値を超えている場合には、欠陥91,93,95のうちの何れかが存在するものと判定し、超えていない場合には、欠陥92,94のうちの何れかが存在するものと判定する。
欠陥96は、上述した欠陥91〜95と同様にして検出可能となる。なお、欠陥96は、LR層61の表面の形状変化ではあるが、散乱光が入射する点が、上述した欠陥91〜95とは異なる。したがって、散乱光成分に対してある閾値を設け、散乱光の入否判定をすればよい。
欠陥97〜100は、LR層61の表面に異常は生じない。したがって、欠陥検出部23において、受光器17によって撮像された当該部位のP偏光成分の撮像データと、良品の同一部位におけるP偏光成分の撮像データとを比較しても、光成分の強度の差が、P偏光成分に対して予め定めた閾値を超えることはない。しかしながら、基材フィルム62から反射されたS偏光光成分の差により検出可能となる。したがって、欠陥検出部23は、更に、受光器19によって撮像された当該部位のS偏光成分の撮像データと、良品の同一部位におけるS偏光成分の撮像データとを比較する。そして、光成分の強度の差が、S偏光成分に対して予め定めた閾値を超えている場合には、欠陥97〜100うちの何れかが存在するものと判定し、超えていない場合には、何れのパターンの欠陥も存在しないと判定する。
なお、欠陥検出部23によってなされる欠陥判定方法は、上述した方法に限られるものではない。例えば、S偏光成分の強度に対するP偏光成分の強度の割合を、被検体のものと、良品のものとを比較し、両者の差が、予め定めた閾値を超えている場合には欠陥有りと判定し、閾値以内である場合には欠陥無しと判定するようにしても良い。
次に、以上のように構成した本発明の実施の形態に係る反射防止フィルムの欠陥検出方法を適用した反射防止フィルム欠陥検出装置の動作について説明する。
本発明の実施の形態に係る反射防止フィルムの欠陥検出方法を適用した反射防止フィルム欠陥検出装置によって反射防止フィルムの欠陥を検出する場合に先だって、まず良品の反射防止フィルムの撮像データを撮像し、データ蓄積部22に蓄積する必要がある。この動作を、図9に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、良品の反射防止フィルムの任意の部位を、検査位置に配置する(S1)。そして、コヒーレント光源7から、例えばレーザ光等のコヒーレント光を発する(S2)。このコヒーレント光は、偏光フィルタ8によってP偏光され、ミラー9によって方向が変えられ、スキャニングミラー10へと導かれる。
そして、このコヒーレント光は、スキャニングミラー10によって、図1における紙面に対して垂直方向に振られ、fθレンズ11によって平行光にされた後に、ハーフミラー12によって、検査位置に配置された反射防止フィルム20に向けて送られる。これによって、被検体である反射防止フィルム20は、スキャニングミラー10によって振られたコヒーレント光によって照射されることにより、図2に示すように、搬送方向Fと直交する方向に沿ってライン状に照射される(S3)。なお、反射防止フィルム20を照射するコヒーレント光の進行方向は、図1中に示す光路aのように、同軸方向であることが好ましいが、必ずしも同軸方向ではなくても構わない。
このようにして反射防止フィルム20にコヒーレント光が照射されると、このコヒーレント光が反射防止フィルム20で反射してなる反射光が、光路bに沿って進むようになる(S4)。この反射光は更にハーフミラー12を透過してフィルタ13へ導かれ、フィルタ13によって適度な光強度に調整され、更にテレセントリック光学系14によって、光路bに示す進行方向の光成分のみが抽出され、偏光ビームスプリッタ15に送られる。
そして、偏光ビームスプリッタ15では、テレセントリック光学系14によって抽出された光成分が更にP偏光成分とS偏光成分とに分離され、P偏光成分が撮像部3へ、S偏光成分が撮像部4へとそれぞれ送られる(S5)。なお、光抽出部2は鏡筒からなり、その内面は艶消し黒塗装、もしくは黒毛を使用したブラシ構造にするなど迷光処理が施されており、これによって、P偏光成分とS偏光成分とが効率良く分離される。
偏光ビームスプリッタ15から送られたP偏光成分は結像レンズ16によって受光器17に結像される一方、S偏光成分は結像レンズ18によって受光器19に結像される。そして、受光器17,19では、スキャニングミラー10と同期して、結像レンズ16,18によって結像された光成分が撮像される(S6)。
このようにして、P偏光成分およびS偏光成分それぞれについて撮像データが取得される。なお、検査位置において、反射防止フィルム20の下面には、表面が黒色であり、更にその表面が艶消しコーティングされている背面板6が設けられている。これによって、反射防止フィルム20を透過したコヒーレント光から戻る光が、撮像部3,4側に行かなくなるので、P偏光成分およびS偏光成分の撮像精度が高められる。
受光器17,19によって撮像された撮像データは、その後、データ取得部21によって取得される。更に、この撮像データは、データ蓄積部22によって、反射防止フィルム20の部位、および光成分の種類(P偏光成分であるか、またはS偏光成分であるか)に関連付けて記憶される(S7)。
次に、図示しない搬送手段によって、良品の反射防止フィルム20が搬送方向Fに沿って所定長さ進められ、次の検査対象部位が検査位置にセットされる(S9)。そして、しかる後に、ステップS2からステップS7までの動作を行うことによって、当該部位における撮像データもまたデータ蓄積部22に蓄積される。これを良品の反射防止フィルム20の全ての部位における撮像データが蓄積される(S8:Yes)まで繰り返すことによって、良品の反射防止フィルム20の全ての部位における撮像データがデータ蓄積部22に蓄積される。
このようにして良品の反射防止フィルム20の全ての部位における撮像データがデータ蓄積部22に蓄積されると、次に、被検体である反射防止フィルム20を対象とした欠陥検出が可能となる。この動作を図10に示すフローチャートを用いて説明する。
すなわち、被検体である反射防止フィルム20を対象とした欠陥検出を行う場合には、被検体である反射防止フィルム20を対象としてステップS1からステップS7までと同様の動作がなされることによって、この被検体の検査対象部位における撮像データがデータ蓄積部22に蓄積される(S11)。
このようにして被検体の検査対象部位における撮像データがデータ蓄積部22に蓄積されると、欠陥検出部23によって、データ蓄積部22に蓄積されたこの撮像データが、良品である反射防止フィルム20から得られた同一部位における撮像データと比較される(S12)。
そして、その結果に基づいて被検体である反射防止フィルム20の対応する部位に欠陥があるか否かが判定され、結果表示部24からその結果が表示される(S13)。
次に、図示しない搬送手段によって、被検体である反射防止フィルム20が搬送方向Fに沿って所定長さ進められ、次の検査対象部位が検査位置にセットされる(S15)。そして、しかる後に、ステップS11からステップS13までの動作を行うことによって、当該部位における欠陥の有無が判定され、結果表示部24からその結果が表示される。これを被検体の反射防止フィルム20の全ての部位に対して行う(S14:Yes)まで繰り返すことによって、被検体である反射防止フィルム20のどの部位に欠陥があるかを把握することが可能となる。
なお、欠陥検出部23では、受光器17によって撮像されたP偏光成分の撮像データと、良品の同一部位におけるP偏光成分の撮像データとが比較され、光成分の強度の差が、P偏光成分に対して予め定めた閾値を超えている場合には、図4(a)に示す欠陥91〜95のうちの何れかが存在するものと判定される。
欠陥91,93,95は、基材フィルム62の表面形状も変化するため、S偏光成分の差により検出される。したがって、この場合、欠陥検出部23では、P偏光成分から欠陥91〜95のうちの何れかが存在するものと判定すると、更に、受光器19によって撮像された当該部位のS偏光成分の撮像データと、良品の同一部位におけるS偏光成分の撮像データとが比較され、光成分の強度の差が、S偏光成分に対して予め定めた閾値を超えている場合には、欠陥91,93,95のうちの何れかが存在するものと判定され、超えていない場合には、欠陥92,94のうちの何れかが存在するものと判定される。
図4(a)に示す欠陥96もまた、上述した欠陥91〜95と同様にして検出される。すなわち、欠陥96は、LR層61の表面の形状変化ではあるが、散乱光が入射する点が、上述した欠陥91〜95とは異なるので、散乱光に対してある閾値を設け、散乱光の入否判定をすればよい。
一方、図4(b)に示す欠陥97〜100は、LR層61の表面に異常は生じない。したがって、欠陥検出部23において、受光器17によって撮像された当該部位のP偏光成分の撮像データと、良品の同一部位におけるP偏光成分の撮像データとを比較しても、光成分の強度の差が、P偏光成分に対して予め定めた閾値を超えることはない。しかしながら、基材フィルム62から反射されたS偏光成分の差により検出可能となるので、欠陥検出部23では、更に、受光器19によって撮像された当該部位のS偏光成分の撮像データと、良品の同一部位におけるS偏光成分の撮像データとが比較され、両光成分の強度の差が、S偏光成分に対して予め定めた閾値を超えている場合には、欠陥97〜100うちの何れかが存在するものと判定され、超えていない場合には、何れのパターンの欠陥も存在しないと判定される。
なお、欠陥検出部23によってなされる欠陥判定方法は、上述した方法に限られるものではない。例えば、S偏光成分の強度に対するP偏光成分の強度の割合を、被検体のものと、良品のものとを比較し、両者の差が、予め定めた閾値を超えている場合には欠陥有りと判定し、この閾値以内である場合には欠陥無しと判定するようにしても良い。
上述したように、本発明の実施の形態に係る反射防止フィルムの欠陥検出方法を適用した反射防止フィルム欠陥検出装置においては、上記のような作用により、反射防止フィルムの欠陥検出を自動的にかつ連続的に行うことが可能となる。
また、この装置は、異物が小さく、また黒色以外の色であっても、識別することができる。更に、欠陥のパターンも識別することが可能である。
以上、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明の実施の形態に係る反射防止フィルムの欠陥検出方法を適用した反射防止フィルム欠陥検出装置の一例を示す構成図。 コヒーレント光によってライン状に照射された状態の反射防止フィルムの一例を示す平面図。 LR反射防止フィルムに検査光が入射した場合の光学的作用を示す断面図。 欠陥パターンの例を示す模式図。 欠陥の周囲を含む領域の典型例を示す平面図。 図5に示すX−X線に沿った断面図の一例。 図5に示すX−X線に沿った断面図の別の一例。 欠陥における光の反射作用を示すLR層の立断面図。 良品の反射防止フィルムの撮像データをデータ蓄積部に蓄積する動作を示すフローチャート。 被検体である反射防止フィルムの欠陥検出時の動作示すフローチャート。
符号の説明
F…搬送方向、a〜d…光路、k…コヒーレント光、1…光源部、2…光抽出部、3,4…撮像部、5…処理部、6…背面板、7…コヒーレント光源、8…偏光フィルタ、9…ミラー、10…スキャニングミラー、11…fθレンズ、12…ハーフミラー、13…フィルタ、14…テレセントリック光学系、15…偏光ビームスプリッタ、16,18…結像レンズ、17,19…受光器、20…反射防止フィルム、21…データ取得部、22…データ蓄積部、23…欠陥検出部、24…結果表示部、30…LR反射防止フィルム、32…ターゲット媒質、61…LR層、62…基材フィルム、63…入射光光軸、64…入射光、65…入射角、66…LR表面反射光、67…LR入射光、68…屈折角、69…LR裏面反射光、70…2次反射光、71…基材入射光、72,74…反射光、73…ターゲット媒質入射光、75…屈折率界面、76,77,78…屈折率界面、91〜100…欠陥、110…凹部、111…凸部、112…異物、113…欠陥範囲、120…LR層の上面(欠陥の無い場合)、121…LR層の上面(欠陥の有る場合)、122…光軸、123…照射光、124…正反射光、125…角度変化、126…角度

Claims (16)

  1. 反射防止フィルムの欠陥を検出する装置であって、
    所定の検査位置に配置された被検体である前記反射防止フィルムにコヒーレントな検査光を照射する照射手段と、
    前記検査光が前記被検体で反射してなる反射光を、前記検査光の偏光方向と同一方向に偏光してなる第1の偏光成分と、前記第1の偏光成分と直交する方向に偏光してなる第2の偏光成分とに分離する分離手段と、
    前記第1および第2の偏光成分の強度と、良品の反射防止フィルムから得られる第1および第2の偏光成分の強度との差が、それぞれ予め定めた第1および第2の閾値を超えている場合には前記被検体に欠陥有りと判定し、それぞれ前記第1および第2の閾値以内である場合には前記被検体に欠陥無しと判定する第1の判定手段と
    を備えた装置。
  2. 請求項1に記載の装置において、
    前記検査光をレーザ光とした装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の装置において、
    前記第1および第2の偏光成分のうちの何れか一方をS偏光成分とし、他方をP偏光成分とした装置。
  4. 請求項3に記載の装置において、
    前記S偏光成分の強度に対する前記P偏光成分の強度の割合と、前記良品の反射防止フィルムから得られるS偏光成分の強度に対する前記良品の反射防止フィルムから得られるP偏光成分の強度の割合との差が、予め定めた第3の閾値を超えている場合には前記被検体に欠陥有りと判定し、前記第3の閾値以内である場合には前記被検体に欠陥無しと判定する第2の判定手段を、前記第1の判定手段に代えて備えた装置。
  5. 請求項3に記載の装置において、
    前記S偏光成分の強度と、前記良品の反射防止フィルムから得られるS偏光成分の強度との差が、予め定めた第4の閾値を超えている場合には前記被検体に欠陥有りと判定し、前記第4の閾値以内である場合には前記被検体に欠陥無しと判定する第3の判定手段を、前記第1の判定手段に代えて備えた装置。
  6. 請求項3に記載の装置において、
    前記P偏光成分の強度と、前記良品の反射防止フィルムから得られるP偏光成分の強度との差が、予め定めた第5の閾値を超えている場合には前記被検体に欠陥有りと判定し、前記第5の閾値以内である場合には前記被検体に欠陥無しと判定する第4の判定手段を、前記第1の判定手段に代えて備えた装置。
  7. 請求項1乃至6のうち何れか1項に記載の装置において、
    前記被検体は長尺フィルム上に長尺方向に沿って複数配置されてなり、前記長尺フィルムを長尺方向に搬送する搬送手段を備えた装置。
  8. 請求項7に記載の装置において、
    前記照射手段を複数備え、前記各照射手段によって前記被検体に前記検査光が照射される各照射位置を結んでなる方向が、前記長尺方向とほぼ直交する方向になるようにした装置。
  9. 反射防止フィルムの欠陥を検出する方法であって、
    所定の検査位置に配置された被検体である前記反射防止フィルムに照射手段からコヒーレントな検査光を照射することと、
    前記検査光が前記被検体で反射してなる反射光を、前記検査光の偏光方向と同一方向に偏光してなる第1の偏光成分と、前記第1の偏光成分と直交する方向に偏光してなる第2の偏光成分とに分離することと、
    前記第1および第2の偏光成分の強度と、良品の反射防止フィルムから得られる第1および第2の偏光成分の強度との差が、それぞれ予め定めた第1および第2の閾値を超えている場合には前記被検体に欠陥有りと判定し、それぞれ前記第1および第2の閾値以内である場合には前記被検体に欠陥無しと判定することと
    を備えた方法。
  10. 請求項9に記載の方法において、
    前記検査光をレーザ光とした方法。
  11. 請求項9または請求項10に記載の方法において、
    前記第1および第2の偏光成分のうちの何れか一方をS偏光成分とし、他方をP偏光成分とした方法。
  12. 請求項11に記載の方法において、
    前記判定することに代えて、前記S偏光成分の強度に対する前記P偏光成分の強度の割合と、前記良品の反射防止フィルムから得られるS偏光成分の強度に対する前記良品の反射防止フィルムから得られるP偏光成分の強度の割合との差が、予め定めた第3の閾値を超えている場合には前記被検体に欠陥有りと判定し、前記第3の閾値以内である場合には前記被検体に欠陥無しと判定するようにした方法。
  13. 請求項11に記載の方法において、
    前記判定することに代えて、前記S偏光成分の強度と前記良品の反射防止フィルムから得られるS偏光成分の強度との差が、予め定めた第4の閾値を超えている場合には前記被検体に欠陥有りと判定し、前記第4の閾値以内である場合には前記被検体に欠陥無しと判定するようにした方法。
  14. 請求項11に記載の方法において、
    前記判定することに代えて、前記P偏光成分の強度と前記良品の反射防止フィルムから得られるP偏光成分の強度との差が、予め定めた第5の閾値を超えている場合には前記被検体に欠陥有りと判定し、前記第5の閾値以内である場合には前記被検体に欠陥無しと判定するようにした方法。
  15. 請求項9乃至14のうち何れか1項に記載の方法において、
    前記被検体は長尺フィルム上に長尺方向に沿って複数配置されてなり、前記長尺フィルムを長尺方向に搬送するようにした方法。
  16. 請求項15に記載の方法において、
    前記照射手段を複数備え、前記各照射手段によって前記被検体に前記検査光が照射される各照射位置を結んでなる方向が、前記長尺方向とほぼ直交する方向になるようにした方法。
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