JP2006112618A - アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】装置を径方向へ大型化しなくとも、回転伝達トルクを大きくすることができるアクチュエータを提供する。
【解決手段】歯数が異なる一対の斜交傘歯車と、この一対の斜交傘歯車のうち一方を他方に対して振れ回り運動自在に支持する支持手段と、一方の斜交傘歯車を振れ回り運動させるために支持体に三個所以上設けられた押圧力付与手段と、押圧力付与手段に流体を供給して作動せしめる制御手段と、振れ回り運動をする側の斜交傘歯車の回転力のみを出力部材に伝達する回転伝達手段とを備え、押圧力付与手段は、支持体に取り付けられた弾性膜部材と、該弾性膜部材で周囲がシールされ支持体に三個所以上形成された流体室と、該各流体室に流体を送り込む通路とからなり、弾性膜部材に対向する斜交傘歯車側に、ラジアル受圧面を設け、該ラジアル受圧面に、斜交傘歯車が他方の斜交傘歯車に対して接離する方向に対して角度を有する方向に流体の押圧力を作用させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は一般的には一対の斜交傘歯車を用いた低速回転が可能なアクチュエータに関し、更に特定すれば、入力部分に弾性膜部材を利用したアクチュエータに関する。
従来、一対の斜交傘歯車を用い、空気等の流体圧に同期して歩進回転し、減速機を内蔵して、超低速回転の実現が可能なアクチュエータが従来知られている(例えば特許文献1参照)。
また、入力部に弾性膜部材を利用し、円筒型の内歯車を用いたアクチュエータが知られている(例えば特許文献2,3参照)。
また、図8〜14に示す、入力部に弾性膜部材を利用し、相対的に回転自在で且つ歯数が異なる一対の斜交傘歯車を用いたアクチュエータが本件出願人によって開発され、これらのアクチュエータの基本構成は学会に発表されている(例えば非特許文献1参照)。図8〜14の従来技術について以下に説明する。図8乃至図10において、符号2はケーシングであり、これに第1の斜交傘歯車4の支持部4aと、円柱状の支持体6の各外周面が固定され、第1の斜交傘歯車4の軸受け部に軸状の出力部材8が回転自在に支承されている。
上記第1の斜交傘歯車4の支持部4aがケーシング2に固定される構成が、自転防止手段を構成している。前記支持体6の一方側の、溝で区画された区画部6aには、シリコンゴム、エラストマーその他の同効材からなる弾性膜部材10が係合固定され、該弾性膜部材10によって、該支持体6の一端面に4個の流体室12が、円周方向に略90度の間隔を存して、形成されている。前記弾性膜部材10は、前記支持体6に形成された係止溝14に圧着し、各流体室12の周囲がしっかりと弾性膜部材10によりシールされている。
前記支持体6の他端には蓋体15が接着され、該蓋体15と前記支持体6には、前記各流体室12ごとに流体通路16が形成されている。前記流体通路16は、前記各流体室12に順番に空気パルスなどの圧力流体を供給する流体圧駆動制御手段(図示省略)が連結している。18は第2の斜交傘歯車であり、その支持部18aに歯18bが形成され、該支持部18aの受圧面18cが前記弾性膜部材10の表面に対面している。前記第2の斜交傘歯車18の支持部18aの内側には、回転力を伝達するための傘歯車20が一体的に形成され、該傘歯車20は、出力部材8に固着された傘歯車24と噛み合っており、上記傘歯車20の歯数と傘歯車24の歯数とは同数である。
また、前記第2の斜交傘歯車18の支持部18aの、受圧面18cとは反対側の面の中央部には、前記出力部材8後端のボール体8aとの相互作用により、第2の斜交傘歯車18を振れ回り運動(章動運動)自在に支持するための、半球凹状の球面軸受け22が一体的に形成されている。前記第1の斜交傘歯車4の歯4bと前記第2の斜交傘歯車18の歯18bとは歯数が異なり、前記第2の斜交傘歯車18の歯18bは、前記第1の斜交傘歯車4の歯4bと対向しており、円周上の一部で噛合している。前記出力部材8に一体的に形成されたつば部は、スラストベアリング26を介して、前記第1の斜交傘歯車4の支持部4aの内側の端面に当接配置されている。各斜交傘歯車4,18の円錐角を構成する面の頂点と、各傘歯車20,24の円錐角を構成する面の頂点と、前記球面軸受け22の球形の中心即ち第2の斜交傘歯車18の振れ回り運動の中心とが一致している。
上記した構成において、流体圧駆動制御手段が予め設定されたシーケンスで作動すると、逐次的に空気パルスなどの流体パルスが各流体室12に供給される。流体室12は、流体で加圧されると膨らみ、この膨らんだ部分で図8に示すように、第2の斜交傘歯車18の円形の受圧面18cの偏心部分は、軸方向に、即ち、第2の斜交傘歯車18が、第1の斜交傘歯車4に対して接近する方向に、加圧され、第2の斜交傘歯車18は、ボール体8aを支点として傾き、その歯18bの一部が第1の斜交傘歯車4の歯4bに深く噛み合う。第2の斜交傘歯車18は、4室の流体室12によって順次、逐次的に加圧されることで、第1の斜交傘歯車4に対して、常にその円周方向の一部分で噛み合いながら、振れ回り運動を行い、第1の斜交傘歯車4がケーシング2に固定されることによりその自転が防止されていること、及び、第1の斜交傘歯車4の歯4bの歯数と第2の斜交傘歯車18の歯18bの歯数が異なっていることによって、第2の斜交傘歯車18はその振れ回り運動により自転する。
この第2の斜交傘歯車18の自転運動は、歯数の等しい傘歯車20,24からなる回転力伝達手段を介して出力部材8に伝達され、出力部材8が回転する。図11に示す、アクチュエータでは、弾性膜部材10と第2の斜交傘歯車18との間に、スラスト軸受けその他の同効材からなる摩擦力軽減部材28を介在させている。図11において、摩擦力軽減部材28は、第2の斜交傘歯車18の支持部18aの中央に突設された凸部30に取り付けられている。図11の他の構成は、図8に示すアクチュエータの構成と同一である。
次に、斜交傘歯車に対する押圧位置をその受圧面の外周部近傍としたアクチュエータを図12,13を参照して説明する。
32は、それぞれ押圧棒32aとガイド軸32bが一体的に形成されたピストンであり、各流体室12ごとに配置され、ガイド軸32bと押圧棒32aがケーシング2に固設されたガイド板34の対応するガイド孔に、軸方向にスライド自在に嵌挿されている。各ピストン32の押圧棒32aは、円周方向に90度の間隔を存して配列され、それぞれ第2の斜交傘歯車18の受圧面18cの外周部の近傍に対向している。他の構成は、図8に示すアクチュエータの構成と同一である。
上記した構成において、流体室12の1つが膨らむと、それに対向するピストン32が、膨らんだ流体室12の表面により押圧され、該ピストン32が軸方向に移動し、押圧棒32aが、第2の斜交傘歯車18の受圧面18cの外周部を軸方向に押動する。この運動が順次行われることにより、第2の斜交傘歯車18の振れ回り運動(章動運動)が行われる。
図14は、回転力伝達手段として、自在継ぎ手を用いたアクチュエータを示している。
図14において、58は自在継ぎ手の十字軸であり、一方向の軸部58aは、第2の斜交傘歯車18の支持部18aに形成された軸受け部60,62に回転自在に係合し、他方の直角方向の軸部58bは、出力部材8のつば部に形成された軸受け部64,66に回転自在に係合している。他の構成は、図8に示すアクチュエータの構成と同一である。
特開2002−317858号公報 特開平10−78010号公報 特開平11−93612号公報 第4回機素潤滑設計部門講演会講演論文集
上記特許文献2,3に示される、入力部に弾性膜部材を利用し、円筒型の内歯車を用いたアクチュエータは、内歯車の外周部を弾性膜部材により、外歯車に接近する方向に押圧している。そのため、この押圧力を内歯車に作用させるには、加圧面積のみに依存している問題点がある。
また、従来の一対の斜交傘歯車を用い、入力部分に弾性膜部材を利用したアクチュエータは、弾性膜部材に対向する斜交傘歯車の受圧面を平面としてスラスト方向に配置し、該受圧面に流体圧がスラスト方向(出力部材に平行な方向)に作用する構成となっている。そのため、流体圧が効率的に斜交傘歯車の受圧面に作用せず、受圧面に大きな力を作用せしめることができなかった。そして、受圧面に大きな力を作用せしめようとすれば、弾性膜部材と対向する斜交傘歯車の径を大きくし、斜交傘歯車の中心より離れた受圧面の外縁部を押圧するか、弾性膜部材の斜交傘歯車に対接する面積を大きくして、斜交傘歯車に対して大きな面積でこれを押圧する構成としなければならなかった。これらいずれの方法をとった場合においても、斜交傘歯車及び弾性膜部材が径方向に大きくなってしまい、装置が大型化してしまうという問題があった。 本発明は上記問題点を解決することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明は、相対的に回転自在で且つ歯数が異なる一対の斜交傘歯車と、前記一対の斜交傘歯車のうち一方を他方に対して振れ回り運動自在に支持する支持手段と、前記一方の斜交傘歯車を振れ回り運動させるために支持体に三個所以上設けられた押圧力付与手段と、前記一対の斜交傘歯車のうちいずれか一方の自転を防止する自転防止手段と、回転自在に支承された出力部材と、前記自転防止手段のない側の斜交傘歯車の回転力のみを前記出力部材に伝達する回転伝達手段とを備え、前記各斜交傘歯車の円錐角を構成する面の頂点が前記振れ回り運動の中心と一致するように成し、前記押圧力付与手段が、前記支持体に取り付けられた弾性膜部材と、該弾性膜部材を少なくとも一部とし周囲がシールされ前記支持体に三個所以上形成された流体室と、該各流体室に流体を送り込む通路と、該各流体室に順次流体を供給するための流体圧駆動制御手段とからなるアクチュエータにおいて、前記弾性膜部材に対向する斜交傘歯車側に、ラジアル受圧面を設け、該ラジアル受圧面に、該斜交傘歯車が他方の斜交傘歯車に対して接離する方向に対して角度を有する方向に前記流体の押圧力が作用するようにしたものである。
また本発明は、前記ラジアル受圧面の他に前記弾性膜部材に対向する斜交傘歯車側に、該斜交傘歯車が他方の斜交傘歯車に対して接離する方向とほぼ平行な方向の押圧力を受けるスラスト受圧面を設け、前記流体の押圧力が前記弾性膜部材に対向する斜交傘歯車に対して、他方の斜交傘歯車に圧接する方向と、該方向に対して角度を有する方向の両方に作用するようにしたものである。
また本発明は、前記一対の斜交傘歯車のうち、前記押圧力付与手段によって押圧される側の斜交傘歯車が回転する構成としたものである。
また本発明は、前記弾性膜部材とこれに当接する受圧面との間に、摩擦力軽減部材を介在させたものである。
本発明は斜交傘歯車をてこの原理を有効に利用して流体圧で押圧でき、又、受圧面積を増加せしめることができるので、装置の径方向の大型化を伴うことなく、出力トルクの大きなアクチュエータを提供することができる。
以下に本発明の実施の形態を添付した図面を参照して詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明の第1の実施形態を示している。符号2はケーシングであり、これに第1の斜交傘歯車4の支持部4aと、円柱状の支持体6の各外周面が固定され、第1の斜交傘歯車4の軸受け部に軸状の出力部材8が回転自在に支承されている。上記第1の斜交傘歯車4の支持部4aがケーシング2に固定される構成が、自転防止手段を構成している。
円柱状の支持体6の中央に軸穴36が形成されている。前記支持体6にはゴム、エラストマーその他の同効材からなる弾性膜部材10が係合固定され、支持体6の軸穴36の周面に、周囲が弾性膜部材10でシールされた4室の流体室12が図2に示すように、円周方向に略90度の間隔を存して形成されている。第2の斜交傘歯車18の支持部18aの背面の中央には受圧軸38が軸方向に突設され、これに車輪40が回転自在に支承されている。
前記車輪40の外周面は、ゆるやかな円錐面を形成し、該外周面は、斜交傘歯車が他方の斜交傘歯車に対して接離する方向に対して角度を有する方向に流体の押圧力が作用するラジアル受圧面を構成している。前記車輪40の外周面は、前記支持体6の軸穴36に遊嵌している。42はケーシング2に支承された仕切板であり、中央部に穴が形成され、その側面が弾性膜部材10の側面を係止している。前記弾性膜部材10は、前記支持体6に形成された係止溝に圧着し、各流体室12の周囲がしっかりと弾性膜部材10によりシールされている。
尚、本発明は弾性膜部材10がシールを構成するものに限定されるものではなく、一部に弾性膜部材10を構成した部材で流体室12を構成し、この部材の弾性膜以外の部分をシールするような構成でも良い。前記支持体6の他端には蓋体15が接着され、該蓋体15と前記支持体6には、前記各流体室12ごとに流体通路16が形成され、それぞれ対応する流体室12に開口している。前記流体通路16は、前記各流体室12に順番に空気パルスなどの圧力流体を供給する流体圧駆動制御手段(図示省略)が連結している。
第2の斜交傘歯車18の支持部18aには、歯18bが形成されている。前記第2の斜交傘歯車18の支持部18aの内側には、回転力を伝達するための傘歯車20が一体的に形成され、該傘歯車20は、出力部材8に固着された傘歯車24と噛み合っており、上記傘歯車20の歯数と傘歯車24の歯数とは同数である。
また、前記第2の斜交傘歯車18の支持部18aの、受圧軸38とは反対側の面の中央部には、前記出力部材8後端のボール体8aとの相互作用により、第2の斜交傘歯車18を振れ回り運動(章動運動)自在に支持するための、半球凹状の球面軸受け22が一体的に形成されている。前記球面軸受け22には、前記出力部材8の後端に形成された半球状のボール体8aが嵌合し、該ボール体8aと前記球面軸受け22とで、前記第2の斜交傘歯車18を振れ回り運動自在に支持する支持手段を構成している。
前記第1の斜交傘歯車4の歯4bと前記第2の斜交傘歯車18の歯18bとは歯数が異なり、前記第2の斜交傘歯車18の歯18bは、前記第1の斜交傘歯車4の歯4bと対向しており、円周上の一部で噛合している。第1と第2の斜交傘歯車4,18の歯4b,18bは、前記流体室12が膨らんでいない中立状態においては、各歯4b,18bが噛み合わない位置に対面して配置されているが、該中立状態においてわずかに噛み合った状態となるようにしても良い。
前記出力部材8に一体的に形成されたつば部は、スラストベアリング26を介して、前記第1の斜交傘歯車4の支持部4aの内側の端面に当接配置されている。図1に示す第1の実施形態において、各斜交傘歯車4,18の円錐角を構成する面の頂点と、各傘歯車20,24の円錐角を構成する面の頂点と、前記球面軸受け22の球形の中心即ち第2の斜交傘歯車18の振れ回り運動の中心とが一致している。
上記した構成において、流体圧駆動制御手段が予め設定されたシーケンスで作動すると、逐次的に空気パルスなどの流体パルスが各流体室12に供給される。
各流体室12は、逐次、エアーパルス等の圧力流体が供給されると、軸穴36内で、軸方向に対して直角方向に膨らみ、車輪40の外周面からなるラジアル受圧面をてこの原理により効率的に押圧する。これにより、第2の斜交傘歯車18には、軸方向に対して直角な方向に押圧力が作用し、この押圧力により、第2の斜交傘歯車18はボール体8aを支点として、傾斜し、その歯18bの一部が第1の斜交傘歯車4の歯4bに深く噛み合う。
第2の斜交傘歯車18は、4室の流体室12によって順次、逐次的に加圧されることで、第1の斜交傘歯車4に対して、常にその円周方向の一部分で噛み合いながら、振れ回り運動を行い、第1の斜交傘歯車4がケーシング2に固定されることによりその自転が防止されていること、及び、第1の斜交傘歯車4の歯4bの歯数と第2の斜交傘歯車18の歯18bの歯数が異なっていることによって、第2の斜交傘歯車18はその振れ回り運動により自転する。
この第2の斜交傘歯車18の自転運動は、歯数の等しい傘歯車20,24からなる回転力伝達手段を介して出力部材8に伝達され、出力部材8が回転する。本実施形態では、一対の斜交傘歯車4,18のうち、流体によって押圧される側の第2の斜交傘歯車18が回転する構成とした。これに対して、押圧力付与手段によって押圧される側を回転しない側とすることもできる。この場合には、他方の第1の斜交傘歯車4側をケーシング2に対して回転自在とすることになる。第2の斜交傘歯車18を回転しないようにするためにはこれに自転防止手段を設ける必要がある。
この自転防止手段は、斜交傘歯車の外周に回転防止用の突起を設け、この突起をケーシングに形成した回転防止用の溝に嵌めることによって構成される。従って上記突起、溝の構成が斜交傘歯車の外周方向に形成されるために、大型とならざるを得ない。一対の斜交傘歯車のうち、押圧力付与手段によって押圧される側が回転する構成とすることによって上記大型化を防止でき、全体として小型に構成できる。しかしながら、本発明はこの構成に特に限定されるものではなく、一対の斜交傘歯車4,18はいずれが固定側であっても良い。
上記第1の実施形態では、第2の斜交傘歯車18の受圧面38に車輪40が回転自在に支承されており、その外周面がラジアル受圧面を構成しているので、当該ラジアル受圧面が、膨らんだ1つの流体室12の表面と接触しても、上記車輪40が膨らんだ1つの流体室12の表面との間で摺動自転することはなく、この間で摩擦力が発生することはない。しかしながら、流体室12の1つが膨らんで、これによって車輪40を押圧する際に、弾性膜部材の表面と車輪40との接触に多少のずれが生じ、このため、弾性膜部材10の表面と第2の斜交傘歯車18との間に摩擦力が発生する。このため、弾性膜部材10が摩耗、消耗して耐久性が悪くなるとともに、第2の斜交傘歯車18、出力部材8間の回転トルクの伝達効率が悪くなる。
その場合、弾性膜部材10と第2の斜交傘歯車18側のラジアル受圧面との間にグリスやオイルを介在せしめるか、又は、ラジアル受圧面の表面に低摩擦係数の材料によるコーティング、例えばDLCコーティング、PTFE入りの固体潤滑材のコーティング、あるいは、ニッケル系無電解鍍金等の表面処理を施すか、又は、弾性膜部材10の表面に低摩擦係数の材料によるコーティング、例えば、フッ素系ゴムコーティング等を施すと改善できる。この対策は、後に示す全ての実施形態について有効である。
図3,4は、本発明の第2の実施形態を示し、ケーシング2に固定された蓋体15に、支持体6が固定され、該支持体6に、その外周部と端面とにまたがって4室の流体室12が弾性膜部材10によって形成されている。各流体室12には、圧力流体が供給される通路16が開口している。流体室12の中の1つが供給された圧力流体によって膨らむと、その加圧力は、第2の斜交傘歯車18の支持部に形成された凹入部の内径面44と、軸方向に垂直なスラスト受圧面46に作用する。
これにより、第2の斜交傘歯車18は、膨らんだ流体室12の表面から、軸方向に対して直角方向にてこの原理で押圧力を受けるとともに、スラスト受圧面46に軸方向に押圧力を同時に受ける。前記第2の斜交傘歯車18の支持部に形成された凹入部の内径面44は、斜交傘歯車18が他方の斜交傘歯車4に対して接離する方向に対して角度を有する方向に流体の押圧力を受けるラジアル受圧面を構成している。他の構成は、図1に示す第1の実施形態と同一である。
図5,6は本発明の第3の実施形態を示し、第2の斜交傘歯車18の中心に管状体48が一体的に固設され、これの、前記第2の斜交傘歯車18の背面から軸方向に突出する部分に、回転体50の軸部50aが回転自在に嵌挿されている。管状体48の一方の中心には球面軸受け22が形成されている。ケーシング2に固定された支持体6の一方には、わん状の凹入部52が形成され、該凹入部52の筒部の内周面とわん曲した底面部54とにまたがった4室の、円周方向に90度の間隔を存した流体室12が、弾性膜部材10によって、形成されている。
各流体室12には、圧力流体が供給される通路16が開口している。56はケーシング2に支承された仕切り板である。前記回転体50の外周面50bは、斜交傘歯車18が他方の斜交傘歯車4に対して接離する方向に対して角度を有する方向に流体の押圧力を受けるラジアル受圧面を構成している。本実施形態の他の構成は、図1に示す第1の実施形態と同一である。
上記した構成において、圧力流体駆動制御手段の制御により、流体室12の中の1つが膨らむと、その加圧力は、回転体50のわん状の外周面50bからなるラジアル受圧面に、てこの原理で、効率的に斜交傘歯車18を傾かせる方向に作用するとともに、底面部50cからなるスラスト受圧面に作用し、第2の斜交傘歯車18は、軸方向に対して直角な方向(傾斜方向)と、前記第1の斜交傘歯車4に対して接近する軸方向の2方向に同時に押圧力を受ける。第2の斜交傘歯車18が、前記第1の斜交傘歯車4に対して接近する方向に押圧力を受けることによって、第2の斜交傘歯車18の球面軸受け22が出力部材8のボール体8aから離れるのを防止し、噛み合いを安定させるという効果も生じる。本実施形態では、向き合った一対の斜交傘歯車の中の1つが流体室の圧力により、傾斜方向と軸方向の両方に圧力を受けることにより、一方の第2の斜交傘歯車18の、他方の第1の斜交傘歯車4に対する章動運動が確実に行われる。
上記実施形態は、いずれも第2の斜交傘歯車18の回転を、出力部材8に伝達する回転力伝達手段を互いに噛み合う傘歯車20,24により構成しているが、この構成に特に限定されるものではなく、第2の斜交傘歯車18の章動を許容するものであれば種々の回転力伝達手段を用いることが可能である。また、流体室は、4室に特に限定されるものではなく、3室以上であれば良い。
図7は、回転力伝達手段の他の実施形態を示している。
図7において、58は自在継ぎ手の十字軸であり、一方向の軸部58aは、第2の斜交傘歯車18の支持部18aに形成された軸受け部60,62に回転自在に係合し、他方の直角方向の軸部58bは、出力部材8のつば部に形成された軸受け部64,66に回転自在に係合している。図7に示す自在継ぎ手を用いた回転力伝達手段は上記第1乃至第3の実施形態に使用することができる。この自在継ぎ手を用いた本実施形態でも、各斜交傘歯車4,18の円錐角を構成する面の頂点が自在継ぎ手を支点とする第2の斜交傘歯車18の振れ回り運動の中心と一致している。
上記実施形態において、ラジアル受圧面はいずれも軸方向に略90度の角度を有する方向に流体の押圧力を受ける構成となっているが、本発明は、特に略90度の角度に限定されるものではなく、ラジアル受圧面は、斜交傘歯車がてこの原理で軸方向に対して角度を有する方向に流体の押圧力を受ける構成であれば良く、特に略90度である必要はない。例えば、上記角度を略45度とした場合には、流体の略45度の方向の押圧力は、斜交傘歯車18をてこの原理で軸方向に対して略90度方向に押圧する分力と斜交傘歯車18を斜交傘歯車4に向けて軸方向に略平行な方向に押圧する分力との合成力として作用し、この場合でも、流体の押圧力が効率的に斜交傘歯車18に作用することになる。
本発明の第1の実施形態を示す断面図である。 図1のC−C線断面図である。 本発明の第2の実施形態を示す断面図である。 図3のD−D線断面図である。 本発明の第3の実施形態を示す断面図である。 図5のE−E線断面図である。 回転力伝達手段の分解斜視図である。 従来技術の断面図である。 図8のA−A線断面図である。 従来技術を示す流体室の分解斜視図である。 従来技術の断面図である。 従来技術の断面図である。 図12のB−B線断面図である。 従来技術の断面図である。
符号の説明
2 ケーシング
4 第1の斜交傘歯車
6 支持体
8 出力部材
10 弾性膜部材
12 流体室
14 係止溝
15 蓋体
16 流体通路
18 第2の斜交傘歯車
20 傘歯車
22 球面軸受け
24 傘歯車
26 スラストベアリング
28 摩擦力軽減部材
30 凸部
32 ピストン
34 ガイド板
36 軸穴
38 受圧軸
40 車輪
42 仕切板
44 内径面
46 受圧面
48 管状体
50 回転体
52 凹入部
54 底面部
56 仕切板
58 十字軸
60 軸受け部
62 軸受け部

Claims (4)

  1. 相対的に回転自在で且つ歯数が異なる一対の斜交傘歯車と、前記一対の斜交傘歯車のうち一方を他方に対して振れ回り運動自在に支持する支持手段と、前記一方の斜交傘歯車を振れ回り運動させるために支持体に三個所以上設けられた押圧力付与手段と、前記一対の斜交傘歯車のうちいずれか一方の自転を防止する自転防止手段と、回転自在に支承された出力部材と、前記自転防止手段のない側の斜交傘歯車の回転力のみを前記出力部材に伝達する回転伝達手段とを備え、前記各斜交傘歯車の円錐角を構成する面の頂点が前記振れ回り運動の中心と一致するように成し、前記押圧力付与手段が、前記支持体に取り付けられた弾性膜部材と、該弾性膜部材を少なくとも一部とし周囲がシールされ前記支持体に三個所以上形成された流体室と、該各流体室に流体を送り込む通路と、該各流体室に順次流体を供給するための流体圧駆動制御手段とからなるアクチュエータにおいて、前記弾性膜部材に対向する斜交傘歯車側に、ラジアル受圧面を設け、該ラジアル受圧面に、該斜交傘歯車が他方の斜交傘歯車に対して接離する方向に対して角度を有する方向に前記流体の押圧力が作用するようにしたことを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記ラジアル受圧面の他に前記弾性膜部材に対向する斜交傘歯車側に、該斜交傘歯車が他方の斜交傘歯車に対して接離する方向とほぼ平行な方向の押圧力を受けるスラスト受圧面を設け、前記流体の押圧力が前記弾性膜部材に対向する斜交傘歯車に対して、他方の斜交傘歯車に圧接する方向と、該方向に対して角度を有する方向の両方に作用するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記一対の斜交傘歯車のうち、前記押圧力付与手段によって押圧される側の斜交傘歯車が回転する構成としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記弾性膜部材とこれに当接する受圧面との間に、摩擦力軽減部材を介在させたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の中のいずれか1つの請求項に記載のアクチュエータ。
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