JP2006111800A - 一成分系硬化性エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】貯蔵安定性に優れ、且つ、耐ガソホール性、低温から中温度域加熱硬化性、硬化物物性、接着性に優れた一成分系加熱硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 (A)エポキシ化合物と、(B)(イ)アミン化合物と(ロ)エポキシ化合物を反応して得られる硬化剤組成物と、(C)充填剤を含有させる。(A)100重量部に対し、(B)硬化剤組成物は0.1〜200重量部、(C)充填材は5〜400重量部配合する。(イ)成分1モルに対し、(ロ)成分は0.01〜5モル反応させる。
【選択図】 なし
【解決手段】 (A)エポキシ化合物と、(B)(イ)アミン化合物と(ロ)エポキシ化合物を反応して得られる硬化剤組成物と、(C)充填剤を含有させる。(A)100重量部に対し、(B)硬化剤組成物は0.1〜200重量部、(C)充填材は5〜400重量部配合する。(イ)成分1モルに対し、(ロ)成分は0.01〜5モル反応させる。
【選択図】 なし
Description
本発明はアルコール含有炭化水素系燃料に関わる自動車部品用の一成分系加熱硬化性エポキシ樹脂組成物に関する。
欧米では自動車用ガソリン燃料に、エタノールやメタノール等のアルコールを混合するいわゆるガソホール等の燃料が使用され、原油高騰等に伴い利用が拡大している。国内でも二酸化炭素排出量削減を主な目的としてエタノール添加ガソリンの2005年実現を目指し実証試験が開始された。中国、オーストラリア、タイもガソホール燃料の実用化計画を推進しておりガソホール燃料の利用が拡大している。燃料タンク周りの部品の接着剤、固着材、シーリング材等としてエポキシ樹脂が利用されているがガソホール燃料に接すると膨潤、剥離、クラック等の問題が発生する場合があるため高度の耐熱、耐薬品を発揮する特定の性能を発揮するエポキシ樹脂/脂肪族アミン系硬化剤やエポキシ樹脂/ポリアミド硬化剤の二成分系硬化エポキシ樹脂組成物が使用されている。
しかしながら、二成分系硬化性エポキシ樹脂は使用直前に二成分を正確に計量、混合する事が必要であるばかりではなく混合後の可使時間が常温で概ね、数十分以内と短く可使時間超過後の樹脂組成物を廃棄するロスが発生している。自動混合塗布機械の利用もなされているが常に定量、完全、均一な混合吐出が保証されている訳ではなく点検維持、オーバーホール等、煩雑なメンテナンスが要求される欠点もあるため耐ガソホール燃料性に優れた一成分系硬化性エポキシ樹脂組成物が望まれている。このような一成分系硬化性樹脂組成物を得るためには、室温では反応しないが、加熱により反応を開始し硬化する性質を有する硬化剤、いわゆる潜在性硬化剤が必要である。潜在性硬化剤としては、例えば、ジシアンジアミド、二塩基酸ジヒドラジド、三フッ化ホウ素アミン錯塩、グアナミン類、メラミン、イミダゾール類等が提案されている。
しかし、ジシアンジアミド、メラミン、グアナミン類をエポキシ樹脂と混合したものは貯蔵安定性には優れているが150℃以上の高温長時間の硬化条件を必要とする欠点を有している。ガソホール燃料周りの部品の構成材料には合成ゴム製や高分子製のパッキン類、送液ホース、チューブ類、燃料フィルタ濾紙等の有機物も多く150℃以上の高温硬化条件では材料自身の劣化が懸念される。また金属材料でも亜鉛メッキクロメート処理鋼板の処理層は100 ℃を越えると剥離し易くなると指摘もあり好ましくは100 ℃以下の低温から中温度の硬化条件で短時間硬化する一成分系加熱硬化性エポキシ樹脂組成物が求められている。二塩基酸ジヒドラジドやイミダゾール類に硬化促進剤を併用しても100℃以下では硬化せず貯蔵安定性が乏しくなる。三フッ化ホウ素アミン錯塩は耐薬品性に劣り、金属に対する腐食性の欠点も有している。
本発明の目的は、貯蔵安定性に優れ、且つ、耐ガソホール性、低温から中温度域加熱硬化性、硬化物物性、接着性に優れた一成分系硬化性エポキシ樹脂組成物を提供することにある。
すなわち本発明は、(A)エポキシ化合物と、(B)(イ)アミン化合物と(ロ)エポキシ化合物を反応して得られる硬化剤組成物と、(C)充填剤を含有する一成分系加熱硬化性エポキシ樹脂組成物である。
本発明の一成分系硬化性エポキシ樹脂組成物は貯蔵安定性に優れ、且つ、耐ガソホール性、低温から中温度域加熱硬化性、硬化物物性、接着性に優れたものである。
以下、本発明の一成分系加熱硬化性エポキシ樹脂組成物について詳細に説明する。
本発明に使用される(A)成分のエポキシ化合物としては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシン、ピロカテコール、フロログルクシノール等の単核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;ジヒドロキシナフタレン、ビフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェノールF)、メチレンビス(オルトクレゾール)、エチリデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノール(ビスフェノールA)、イソプロピリデンビス(オルトクレゾール)、テトラブロモビスフェノールA、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,1,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、チオビスフェノール、スルホビスフェノール、オキシビスフェノール、フェノールノボラック、オルソクレゾールノボラック、エチルフェノールノボラック、ブチルフェノールノボラック、オクチルフェノールノボラック、レゾルシンノボラック、テルペンジフェノール等の多核多価フェノール化合物のポリグリジルエーテル化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリグリコール、チオジグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物等の多価アルコール類のポリグリシジルエーテル;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、トリマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸等の脂肪族、芳香族又は脂環族多塩基酸のグリシジルエステル類及びグリシジルメタクリレートの単独重合体又は共重合体;N,N−ジグリシジルアニリン、ビス(4−(N−メチル−N−グリシジルアミノ)フェニル)メタン等のグリシジルアミノ基を有するポリエポキシ化合物等が挙げられる。
本発明に使用される(A)成分のエポキシ化合物としては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシン、ピロカテコール、フロログルクシノール等の単核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;ジヒドロキシナフタレン、ビフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェノールF)、メチレンビス(オルトクレゾール)、エチリデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノール(ビスフェノールA)、イソプロピリデンビス(オルトクレゾール)、テトラブロモビスフェノールA、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,1,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、チオビスフェノール、スルホビスフェノール、オキシビスフェノール、フェノールノボラック、オルソクレゾールノボラック、エチルフェノールノボラック、ブチルフェノールノボラック、オクチルフェノールノボラック、レゾルシンノボラック、テルペンジフェノール等の多核多価フェノール化合物のポリグリジルエーテル化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリグリコール、チオジグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物等の多価アルコール類のポリグリシジルエーテル;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、トリマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸等の脂肪族、芳香族又は脂環族多塩基酸のグリシジルエステル類及びグリシジルメタクリレートの単独重合体又は共重合体;N,N−ジグリシジルアニリン、ビス(4−(N−メチル−N−グリシジルアミノ)フェニル)メタン等のグリシジルアミノ基を有するポリエポキシ化合物等が挙げられる。
本発明に使用される(B)の硬化剤組成物は、(イ)アミン化合物、具体的には第一級、第二級、弟三級のアミノ基を少なくとも一個以上有する化合物と、(ロ)エポキシ樹脂を反応させた化合物で、常温で固体のものが上げられる。
第一級、第二級、弟三級のアミノ基を少なくとも一個以上有する化合物としては、例えば、エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレントリアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミンなどの脂肪族ポリアミンやメンセンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、N−3−アミノプロピルシクロヘキシルアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、2,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノシクロヘキシルプロパン)、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、1,4−ビス(エチルアミノ)シクロヘキサンなどの脂環族ポリアミン類があげられる。
第一級、第二級、弟三級のアミノ基を少なくとも一個以上有する化合物としては、例えば、エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレントリアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミンなどの脂肪族ポリアミンやメンセンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、N−3−アミノプロピルシクロヘキシルアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、2,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノシクロヘキシルプロパン)、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、1,4−ビス(エチルアミノ)シクロヘキサンなどの脂環族ポリアミン類があげられる。
また芳香族ポリアミン類としては、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、4−(1−アミノエチル)アニリン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホエチレンジアミン、やN,N−ジメチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノプロピルアミン、N,N−ジプロピルアミノプロピルアミン、N,N−ジブチルアミノプロピルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルアミン、N,N−ジメチルアミノブチルアミン、アミノプロピルモルホリン、アミノエチルピペリジン、1−(2−アミノエチル)−4−メチルピペラジン等のN,N−ジアルキルアミノアルキルアミン類が上げられる。
またヘテロ環族ポリアミン類としてN−アミノエチルピペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカンなどがあげられる。2−ジメチルアミノエタノール、1−メチル−2−ジメチルアミノエタノール、1−フエノキシメチル−2−ジエチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、1−ブトキシメチル−2−ジメチルアミノエタノール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチル−イミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フエノキシプロピル)−2−フエニルイミダゾリン、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾリン、2−(ジメチルアミノメチル)フエノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール、N−β−ヒドロキシエチルモルホリン、2−ジメチルアミノエタンチオール、メチマゾール、2−メルカプトピリジン、2−メルカプトベンゾイミダゾール等があげられる。
(イ)のアミン化合物と反応させ硬化剤組成物を得るための(ロ)のエポキシ化合物としては前述のエポキシ化合物のいずれもが使用できる。
(C)の充填剤としては炭酸カルシウム、カオリン、クレー、ケイ砂、セメント、水酸化アルミニウム、ベントナイト、タルク、シリカなどがあげられる。
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、エポキシ化合物の硬化剤として、(イ)成分1モルに対し、(ロ)成分が好ましくは0.01〜5モル、更に好ましくは0.1〜3モルが優れた性能を発揮することを見出した。この範囲を逸脱すると、得られるエポキシ樹脂組成物の保存安定性を低下したり、硬化性、接着性等の諸性能が低下するおそれがあるため好ましくない。
(イ)成分と(ロ)成分の反応は通常、有機溶媒中で常温から200℃、好ましくは50〜150℃の温度範囲で加熱加熱して製造することができる。ここで使用することのできる有機溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、ジエチルケトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン等のケトン類;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエーテルエステル類;イソ−又はn−ブタノール、イソ−又はn −プロパノール、アミルアルコール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;テレピン油、D−リモネン、ピネン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、スワゾール#310(コスモ松山石油(株))、ソルベッソ#100(エクソン化学(株))等のパラフィン系溶剤;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、塩化メチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素;アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、ジオキサン、アセトニトリル等が挙げられる。
本発明において、(A)成分のエポキシ化合物と(B)成分の硬化剤組成物との使用量の比は、(A)エポキシ化合物100重量部に対し、(B)硬化剤組成物が好ましくは0.1〜200重量部、更に好ましくは1〜100重量部である。(B)成分が0.1重量部未満であると、得られるエポキシ樹脂組成物の硬化性が得られないおそれがあり、200重量部を越えた場合には硬化物物性が低下するおそれがあるため好ましくない。(A)成分のエポキシ化合物と(C)成分の充填材との使用量の比は、(A)エポキシ化合物100重量部に対し、(C)充填材が好ましくは5〜400重量部、更に好ましくは10〜200重量部である。(B)成分が5重量部未満であると、得られるエポキシ樹脂組成物の硬化収縮、加熱硬化時の発熱が大きく、被着材料に不具合を生じさせるおそれがあり、400重量部を越えた場合には粘度が著しく上昇し作業性を低下させるおそれがあるめ好ましくない。
本発明の一成分系加熱硬化性エポキシ樹脂組成物には、(B)成分の硬化剤組成物とともに、通常公知のエポキシ樹脂用硬化剤を併用することもできる。そのような硬化剤としては、前記した第一級、第二級、弟三級のアミノ基を少なくとも一個以上有する化合物として例示したアミン化合物、これらポリアミン化合物と、フタル酸、イソフタル酸、ダイマー酸等のカルボン酸類とを常法によって反応させることによって製造されるアミド化変性物;これらのアミン化合物とホルムアルデヒド等のアルデヒド類及びフェノール、クレゾール、キシレノール、第三ブチルフェノール、レゾルシン等の核に少なくとも一個のアルデヒド化反応性場所を有するフェノール類とを常法によって反応させることによって製造されるマンニッヒ化変性物等が挙げられる。
また、ジシアンジアミド、メラミン、グアナミン、酸無水物、ジカルボン酸ジヒドラジド類、イミダゾール類等の他の潜在性硬化剤も使用できる。
また、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物を塗料又は接着剤として用いる場合には、通常、取り扱いを容易にするために溶剤が配合される。
また、ジシアンジアミド、メラミン、グアナミン、酸無水物、ジカルボン酸ジヒドラジド類、イミダゾール類等の他の潜在性硬化剤も使用できる。
また、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物を塗料又は接着剤として用いる場合には、通常、取り扱いを容易にするために溶剤が配合される。
これらの溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、ジエチルケトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン等のケトン類;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエーテルエステル類;イソ−又はn−ブタノール、イソ−又はn−プロパノール、アミルアルコール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;テレピン油、D−リモネン、ピネン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、スワゾール#310(丸善石油化学(株))、ソルベッソ#100(エクソン化学(株))等のパラフィン系溶剤;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、塩化メチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素;アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、ジオキサン等が挙げられる。
更に、本発明の一成分系加熱硬化性エポキシ樹脂組成物には、必要に応じて、硬化触媒、モノグリシジルエーテル類、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ベンジルアルコール、コールタール等の反応性又は非反応性の希釈剤、ガラス繊維、炭素繊維、二酸化チタン、カーボンブラック、グラファイト、酸化鉄、瀝青物質等の充填剤若しくは顔料;増粘剤;チキソトロピック剤;難燃剤;消泡剤;防錆剤;コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、微粉末シリカ等の常用の添加物を添加してもよく、更に、キシレン樹脂、石油樹脂等の粘着性の樹脂類を併用することもできる。
以下、実施例を示して本発明の一成分系加熱硬化性エポキシ樹脂組成物を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(B)成分硬化剤B1の合成例
還流冷却器および撹拌装置を備えた2000mlの3つ口フラスコに2−エチル−4−メチルイミダゾール110g(1モル)、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール26.5g(0.1モル)、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン10.2(0.1モル)溶媒としてメチルエチルケトン500mlを加え、加熱撹拌しながらメチルエチルケトン300mlに溶解したビスフェノールAジグリシジルエーテルエポキシ樹脂であるアデカレジンEP−4100 260G(0.72モル)を60分かけて滴下する。滴下終了後、撹拌下2時間加熱還流した。減圧下溶媒であるメチルエチルケトンを留去し、冷却すると淡黄色固体の付加物を得た。この固体を粉砕して硬化剤B1とした。
(B)成分硬化剤B2の合成例
還流冷却器および撹拌装置を備えた2000mlの3つ口フラスコに1−ベンジル2−メチルイミダゾール155g(0.9モル)、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール20.8g(0.1モル)、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン20.4(0.2モル)溶媒としてメチルエチルケトン500mlを加え、加熱撹拌しながらメチルエチルケトン300mlに溶解したビスフェノールFジグリシジルエーテルエポキシ樹脂であるアデカレジンEP−4900 220g(0.70モル)を60分かけて滴下する。滴下終了後、撹拌下2時間加熱還流した。減圧下溶媒であるメチルエチルケトンを留去し、冷却すると淡黄色固体の付加物を得た。この固体を粉砕して硬化剤B2とした。
(B)成分硬化剤B1の合成例
還流冷却器および撹拌装置を備えた2000mlの3つ口フラスコに2−エチル−4−メチルイミダゾール110g(1モル)、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール26.5g(0.1モル)、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン10.2(0.1モル)溶媒としてメチルエチルケトン500mlを加え、加熱撹拌しながらメチルエチルケトン300mlに溶解したビスフェノールAジグリシジルエーテルエポキシ樹脂であるアデカレジンEP−4100 260G(0.72モル)を60分かけて滴下する。滴下終了後、撹拌下2時間加熱還流した。減圧下溶媒であるメチルエチルケトンを留去し、冷却すると淡黄色固体の付加物を得た。この固体を粉砕して硬化剤B1とした。
(B)成分硬化剤B2の合成例
還流冷却器および撹拌装置を備えた2000mlの3つ口フラスコに1−ベンジル2−メチルイミダゾール155g(0.9モル)、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール20.8g(0.1モル)、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン20.4(0.2モル)溶媒としてメチルエチルケトン500mlを加え、加熱撹拌しながらメチルエチルケトン300mlに溶解したビスフェノールFジグリシジルエーテルエポキシ樹脂であるアデカレジンEP−4900 220g(0.70モル)を60分かけて滴下する。滴下終了後、撹拌下2時間加熱還流した。減圧下溶媒であるメチルエチルケトンを留去し、冷却すると淡黄色固体の付加物を得た。この固体を粉砕して硬化剤B2とした。
実施例1〜3、比較1〜3は表に示した配合を実験用ダブルプラネタリーミキサーで混練撹拌して作成した。比較例3〜4は特に貯蔵安定性が常温で数十分のため液状のアミン化合物以外を実験用ダブルプラネタリーミキサーで混練撹拌して作成し液状のアミン化合物は試験直前に所定量を混合撹拌して比較した。
ゲル化時間
ゲル化時間の判定は、90℃温度のホットプレート上に組成物をのせ、糸を引かなくなった時間とした。
貯蔵安定性
作成時40℃における粘度を初期粘度として、その後40℃に放置して経時の粘度変化を測定した。粘度上昇が少ない方が貯蔵安定性に優れる。
引張せん断接着強さ試験
日本テストパネル製の軟鋼鈑SPCC−SD(t1.6mm×25mm×100mm)をのりしろ12.5mm×25mmとして貼り合わせ、90℃ギアオーブンで20分加熱して接着したものを23℃、クロスヘッドスピード50mm/minで引張せん断接着強さ[N/mm2]を測定した。常態と60℃のガソホール燃料へ浸せき後の接着強さを測定した。
重量変化率
厚み3mm×直径45mmの円盤状にエポキシ樹脂硬化物を作成し60℃のガソホール燃料へ浸せき後の重量変化率を観察した。
ガスホール浸せき後の外観
厚み3mm×直径45mmの円盤状にエポキシ樹脂硬化物の60℃ガソホール燃料へ浸せき後の外観変化を観察した。
ゲル化時間の判定は、90℃温度のホットプレート上に組成物をのせ、糸を引かなくなった時間とした。
貯蔵安定性
作成時40℃における粘度を初期粘度として、その後40℃に放置して経時の粘度変化を測定した。粘度上昇が少ない方が貯蔵安定性に優れる。
引張せん断接着強さ試験
日本テストパネル製の軟鋼鈑SPCC−SD(t1.6mm×25mm×100mm)をのりしろ12.5mm×25mmとして貼り合わせ、90℃ギアオーブンで20分加熱して接着したものを23℃、クロスヘッドスピード50mm/minで引張せん断接着強さ[N/mm2]を測定した。常態と60℃のガソホール燃料へ浸せき後の接着強さを測定した。
重量変化率
厚み3mm×直径45mmの円盤状にエポキシ樹脂硬化物を作成し60℃のガソホール燃料へ浸せき後の重量変化率を観察した。
ガスホール浸せき後の外観
厚み3mm×直径45mmの円盤状にエポキシ樹脂硬化物の60℃ガソホール燃料へ浸せき後の外観変化を観察した。
EP−4100
旭電化工業製ビスフェノールAジグリシジルエーテルエポキシ液状樹脂
EP−4900
旭電化工業製ビスフェノールFジグリシジルエーテルエポキシ液状樹脂
DIDA
ジイソデシルアジペート 非反応性希釈剤
ホワイトンSB:平均粒子径2μmの重質炭酸カルシウム
2MZ−A
四国化成製 2,4−ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダゾリル−(1’)〕−エチル−s−トリアジン
DIDY
ジシアンジアミド粉末
サンマイド75
エアープロダクツジャパン株式会社製アミン価320、25℃粘度500−1000mPa・sのダイマー酸ポリアミドポリアミン
DSX−1460
エアープロダクツジャパン株式会社製 液状脂肪族アミン付加物
M−15
ガソリン:メタノールが体積比率で85:15のガソホール混合燃料
E−20
ガソリン:エタノールが体積比率で80:20のガソホール混合燃料
本発明の一成分系硬化性エポキシ樹脂組成物は、アルコール含有炭化水素燃料系部品用のエポキシ樹脂硬化性組成物としてアルコールの含有量が少量から多量に至る種々の混合燃料に長時間浸漬使用しても膨潤、剥離、クラック等の不具合を発生しないという特徴を有する。
従って、いわゆるガソホール燃料を使用する自動車などの燃料系統の接着剤、固着材やシーリング材などに有用である。その他、燃料ポンプ等のハンダ付部、電線部等のコーティングに使用でき、金属部の腐食防止にも効果がある。ガソホール燃料系部品用のみならず、その他の自動車用部品、電気電子部品、コンクリート、セメントモルタル、各種金属、皮革、ガラス、ゴム、プラスチック、木、布、紙等に対する接着剤或いは塗料;含浸紙等の加工紙用組成物;天然繊維、合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等の含浸樹脂、収束剤、ほつれ防止剤、加工剤等の繊維処理剤;建築材料等接着剤或いは塗料等の広範な用途にも好適に用いられる。
Claims (1)
- (A)エポキシ化合物と、(B)(イ)アミン化合物と(ロ)エポキシ化合物を反応して得られる硬化剤組成物と、(C)充填剤を含有する一成分系加熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
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JP2004302685A JP2006111800A (ja) | 2004-10-18 | 2004-10-18 | 一成分系硬化性エポキシ樹脂組成物 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP3696209A1 (en) | 2015-05-13 | 2020-08-19 | Mitsubishi Chemical Corporation | Sheet-molding compound and fiber-reinforced composite material |
JP2022546258A (ja) * | 2019-08-29 | 2022-11-04 | ビーエーエスエフ コーティングス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | アセト-マイケル付加によって硬化できるコーティング組成物 |
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2004
- 2004-10-18 JP JP2004302685A patent/JP2006111800A/ja active Pending
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