JP2006111575A - グリシジルエーテルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】流路断面積が300〜50,000μm2の流路に、所定のハロヒドリンエーテルとアルカリを含有する水溶液とを流通させ、一般式(I)で示される化合物とアルカリとを接触させて反応を行うグリシジルエーテルの製造方法。
【選択図】なし
Description
1〜24の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、炭素数2〜20の直鎖若しくは分岐鎖のアルケニル基、又は炭素数6〜14のアリール基等が挙げられ、具体的にはアルキル基としては、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、1−ヘキシル基、1−ヘプチル基、1−オクチル基、2−エチルオクチル基、2−エチルヘキシル基、1−デシル基、1−ウンデシル基、1−ドデシル基、1−テトラデシル基、1−ヘキサデシル基、1−オクタデシル基等が、アルケニル基としては、ビニル基、アリル基等が、アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等が挙げられる。Aで示される炭素数2〜4のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基、オキシトリメチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基等が挙げられる。Xで示されるハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
チルハロヒドリンエーテル、1−ペンチルハロヒドリンエーテル、1−ヘキシルハロヒドリンエーテル、1−オクチルハロヒドリンエーテル、2−エチルヘキシルハロヒドリンエーテル、1−デシルハロヒドリンエーテル、2−エチルオクチルハロヒドリンエーテル、1−テトラデシルハロヒドリンエーテル、1−オクタデシルハロヒドリンエーテル等を挙げることができる。
ことが可能であるが、副反応の発生を抑制し、より高い反応率で反応を行わせる観点から、有機溶媒と予め混合して流路に流通させるのが好ましい。得られる混合液中の該化合物の濃度としては0.1〜80重量%程度が好適である。以下、一般式(I)で示さ
れる化合物をいう場合、該混合液としての形態をも含む場合がある。
流路断面積を有する流路に流通させ、当該流路内で該化合物とアルカリとを接触させて反応を行う。ここで、「接触させて」とは、該化合物とアルカリとの間で所定の反応が生じ得るようにそれらを合わせることを意味し、それらを接触させる態様は特に限定されるものではない。例えば、一般式(I)で示される化合物とアルカリ水溶液とを層流として流路に流通させてそれらを接触させてもよいし、一般式(I)で示される化合物とアルカリ水溶液とを流路内で混合することによりそれらを接触させてもよい。層流として流通させる場合、一般式(I)で示される化合物とアルカリ水溶液とは両層の界面において接触し、所定の反応が進行するが、前記特定の流路断面積を有する流路では該化合物とアルカリ水溶液とは流体工学的に実質的な混合現象は大幅に抑制され、反応産物であるグリシジルエーテルが存在する油層と水層とは極めて分層された状態で排出されるほどの分層性が発現される。従って、反応終了と同時に所望のグリシジルエーテルを直ちに得ることができる。
様としては特に限定されるものではないが、通常、一般式(I)で示される化合物とア
ルカリ水溶液とを別々に反応場である流路に供給して流通させるのが好ましい。反応場である流路に該化合物等を別々に供給するには、例えば、一般式(I)で示される化合
物を供給するための1又は複数の供給用流路、及びアルカリ水溶液を供給するための1又は複数の供給用流路を設け、反応場である流路において本発明の化合物等が合流して接触することになるよう前記各供給用流路を、例えば、継ぎ手を介して反応場である流路に連結するか、もしくは反応場である流路と連続して一体の構造体となるように加工を施してもよい。なお、本発明の化合物等が合流する部分の形状は、特に限定されないがY字形式、T字形式などを挙げることができる。
供給するための送液手段は特に限定されないが、送液装置を用いる手法、圧力差を用いる手法等が挙げられる。送液装置としては、渦巻きポンプ、ディフューザーポンプ、渦巻き斜流ポンプ、斜流ポンプ、軸流ポンプ、ギヤポンプ、スクリューポンプ、カムポンプ、ベーンポンプ、ピストンポンプ、プランジャーポンプ、ダイヤフラムポンプ、渦流ポンプ、粘性ポンプ、気泡ポンプ、ジェットポンプ、電磁ポンプ等が挙げられる。これらの中でも脈流の少ない型式のものが好ましい。その理由は、本発明の化合物等を脈流を伴わずに流路に流通させた場合、流路内各部位で均一で安定した流れが保持され、本発明の化合物等が互いに一定割合で安定に接触して所望の反応がもたらされ、反応に不具合を生ずることなく、所望する反応性、選択性の高い化学量論条件が均一に達せられるという反応上の利点が得られるためである。特に本発明の化合物等を層流として流路に流通させて互いに接触させる場合に有効である。かかる観点から具体的には、送液手段として圧力差送液やピストンポンプを用いるか、脈流を低減する装置をポンプへ付帯するのが好ましい。
は、反応条件に応じて適宜選定することができるが、一般式(I)で示される化合物に
対するアルカリの量を過剰とすることで反応を時間的に有効に進めることができる。なお、これらの目的を得るために本発明の所望の効果の発現を損なわない範囲において、前記の通りの任意の有機溶媒を一般式(I)で示される化合物及び/又はアルカリ水溶
液と任意に混合することも可能である。
することができる。送液時の粘性を低減して圧力損失を低下させる目的や、反応性を高める目的では高温の条件を選定することが好ましい。また、色相悪化や臭気悪化等の熱劣化に伴う副反応を抑制する目的では、より低温な条件を選定することが好ましい。これらから温度範囲としては、好ましくは0℃〜200℃、実用面から、より好ましくは30℃〜100℃が挙げられる。
ガスクロマトグラフ分析にて、一般式(I)で示される化合物の反応生成物および未
反応の一般式(I)で示される化合物の総モル数に対する未反応の一般式(I)で示さ
れる化合物のモル数の比率(百分率)を求め、その値を100%より減じて求めた。
2−エチルヘキシルハロヒドリンエーテル(自製、α体純度97.9%、β体純度1.5%)33.4g、1−デカン(キシダ化学(株)製;特級)66.6gを予め混合調製した溶液(比重0.815(20℃))を1μL/分、48%水酸化ナトリウム水溶液(工業品)を5%(比重1.054(20℃))に濃度調整して1μL/分の流量にて減速機を付帯した高圧マイクロフィーダー1又は2(古江サイエンス製;商品名JP−H)を用いてそれぞれ、図1に示す80℃に温度制御した油浴4に浸漬した内径100μm(外径1590μm)のSUS316製の円管2mからなる反応管5にT字型の継ぎ手3(スェージロック社製;ユニオン・ティー−100−3)を介して供給した。前記各溶液は、流路内を層流として流通した。反応液は反応管5を滞留時間7.9分で通過した後、得られた反応終了液は完全に分層した状態(分層時間0)にて大気圧下のサンプル回収瓶6にそのまま収集された。この際、供給側の圧力表示は0.03MPaであった(反応圧力に相当)。サンプル回収瓶6への反応液の排出が開始されてから滞留時間の10倍時間以上を経た後、分画的にサンプル回収を行った。得られたサンプルを速やかにガスクロマトグラフィーにより分析し、経時的な回収組成が定常状態であることを確認した。以上の反応により、主たる反応産物として2−エチルヘキシルグリシジルエーテルを得た。本結果の内容を表1に示す。
実施例1と同じハロヒドリンエーテル溶液を4μL/分、実施例1と同じ水酸化ナトリウム水溶液を4μL/分の流量にて減速機を付帯した高圧マイクロフィーダー1又は2(古江サイエンス製;商品名JP−H)を用いてそれぞれ、図1に示す80℃に温度制御した油浴4に浸漬した内径200μm(外径1590μm)のSUS316製の円管2mからなる反応管5にT字型の継ぎ手3(スェージロック社製;ユニオン・ティー−100−3)を介して供給した。前記各溶液は、流路内を層流として流通した。反応液は反応管5を滞留時間7.9分で通過した後、得られた反応終了液は完全に分層した状態(分層時間0)にて大気圧下のサンプル回収瓶6にそのまま収集された。この際、供給側の圧力表示は0.01MPaであった。サンプル回収瓶6への反応液の排出が開始されてから滞留時間の10倍時間以上を経た後、分画的にサンプル回収を行った。得られたサンプルを速やかにガスクロマトグラフィーにより分析し、経時的な回収組成が定常状態であることを確認した。以上の反応により、主たる反応産物として2−エチルヘキシルグリシジルエーテルを得た。本結果の内容を表1に示す。
実施例1と同じハロヒドリンエーテル溶液を9μL/分、実施例1と同じ水酸化ナトリウム水溶液を9μL/分の流量にて減速機を付帯した高圧マイクロフィーダー1又は2(古江サイエンス製;商品名JP−H)を用いてそれぞれ、図1に示す80℃に温度制御した油浴4に浸漬した内径300μm(外径1590μm)のSUS316製の円管2mからなる反応管5にT字型の継ぎ手3(スェージロック社製;ユニオン・ティー−100−3)を介して供給した。前記各溶液は、流路内を層流として流通した。反応液は反応管5を滞留時間7.9分で通過した後、得られた反応終了液は完全に分層した状態(分層時間0)にて大気圧下のサンプル回収瓶6にそのまま収集された。この際、供給側の圧力表示は0.01MPaであった。サンプル回収瓶6への反応液の排出が開始されてから滞留時間の10倍時間以上を経た後、分画的にサンプル回収を行った。得られたサンプルを速やかにガスクロマトグラフィーにより分析し、経時的な回収組成が定常状態であることを確認した。以上の反応により、主たる反応産物として2−エチルヘキシルグリシジルエーテルを得た。本結果の内容を表1に示す。
2−エチルヘキシルハロヒドリンエーテル(自製、α体純度97.9%、β体純度1.5%)82.15g、1−デカン(キシダ化学(株)製;特級)163.75g、48%水酸化ナトリウム水溶液(工業品)36.89g、イオン交換水317.21gを内径80mmφのガラス製1L丸底容器に仕込み、撹拌翼として内径40mmφの6枚ディスクタービン2個を用いて548rpmの回転速度にて80℃恒温条件で反応を実施した。反応液は経時的にサンプル収集の上、速やかにガスクロマトグラフィーにより分析した。以上の反応により、主たる反応産物として2−エチルヘキシルグリシジルエーテルを得た。本結果の内容を表1に示す。なお、得られた反応生成物の分層時間は30秒であった。
2 高圧マイクロフィーダー
3 継ぎ手
4 油浴
5 反応管
6 サンプル回収瓶
Claims (3)
- 一般式(I)で示される化合物とアルカリを含有する水溶液とを別々に流路に供給し
て流通させる請求項1記載の製造方法。 - アルカリを含有する水溶液が、濃度0.1〜20重量%の水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの水溶液である、請求項1又は2記載の製造方法。
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JP2013189425A (ja) * | 2012-02-16 | 2013-09-26 | Kao Corp | エポキシ化合物の製造方法 |
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JP2001521816A (ja) * | 1997-11-05 | 2001-11-13 | ブリティッシュ・ニュークリア・フューエルズ・パブリック・リミテッド・カンパニー | 化学反応実施方法 |
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2004
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