JP2006110925A - プリンタ及びプリント方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
記録媒体の無駄及び記録媒体の搬送中の負荷変動に起因する画像悪化を防止しつつ、複数のカラー画像を記録する場合のプリンタの処理能力を向上させる。
【解決手段】
プリント命令が受信される前に、用紙供給部40から巻き解かれた準備巻取量の用紙を、印字部70のサーマルヘッド71a〜73aに対向させつつカラー画像の印字を行わないで搬送方向下流側に向かって搬送する。そして、プリント命令が受信されると、印字部70よりも搬送方向上流側に配置された搬送ローラ対34によって、用紙を搬送方向上流側に向かって逆送させながら、印字部70のサーマルヘッド71a〜73aによって複数のカラー画像を連続して印字する。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像を記録媒体上に記録するプリンタ及びプリント方法に関するものである。
カラー画像を記録媒体上に記録可能なプリンタについては、種々の技術が知られている。例えば、特許文献1には、イエロー、マゼンタ、シアンの各色をそれぞれ個別に記録可能な3つのサーマルヘッドを備えており、記録紙ロールから引き出された記録紙を給紙方向に搬送しながら3つのサーマルヘッドでカラー画像を記録する1パス方式のカラーサーマルプリンタが開示されている。
また、特許文献2には、3パス方式のカラーサーマルプリンタが開示されている。かかるプリンタでは、記録紙ロールから引き出された1コマ分の長さのカラー感熱記録紙が1つのサーマルヘッドに対向するように送り出された後で引き戻されながらイエロー画像が記録され、その後、記録紙の送り出しと引き戻しが交互に行われて、2回目の引き戻し時にマゼンタ画像の記録が行われ、3回目の引き戻し時にシアン画像の記録が行われる。
また、特許文献3には、イエロー、マゼンタ、シアンの3つのサーマルヘッドを備えており、記録紙ロールから引き出された記録紙を給紙方向に搬送して印画準備を完了した後に、記録紙を引き戻し方向に搬送しながら1コマのカラー画像を記録する1パス方式のカラーサーマルプリンタが開示されている。かかるプリンタでは、1コマのカラー画像が記録されると、記録紙は再び給紙方向に搬送されてカラー画像の後端部で切断される。そして、カラー画像が記録された記録紙は排紙されると共に、印画準備が完了した記録紙を引き戻し方向に搬送しながら次の1コマのカラー画像が記録される。
特開平8−174876号公報 特開平9−99572号公報 特開2001−246769号公報
特許文献1に記載のプリンタでは、記録紙を往復搬送しなくても、記録紙を一方向に搬送するだけでカラー画像を記録することができる。しかしながら、かかるプリンタにおいて、3つのサーマルヘッドをそれらの印字位置に記録紙が到達したものから順に記録紙に圧接させた場合には、記録紙の搬送中の負荷変動に起因して画像が悪化することがある。従って、かかるプリンタでは、画像の悪化を防止するために、3つのサーマルヘッドの全てを記録紙に圧接させた後でカラー画像の記録が開始される。そのため、記録紙の先端近傍つまり記録紙の先端から給紙方向について最も上流側のサーマルヘッドと最も下流側のサーマルヘッドとの間の長さの部分が、両サーマルヘッド間に掛け渡された状態でカラー画像の記録が開始される。このため、記録紙の掛け渡された長さ部分は画像が形成されず、余白部となり無駄になるという問題がある。
一方、特許文献2及び特許文献3に記載のプリンタでは、記録紙の先端近傍に対してもカラー画像を記録することができるので、記録紙が無駄になるのを抑制することができる。ここで、特許文献3に記載のプリンタでは、記録紙が引き戻し方向に搬送されるときには3つのサーマルヘッドは全て記録紙に圧接されているので、記録紙の搬送中の負荷変動に起因して画像が悪化することはほとんどない。
しかしながら、特許文献2のプリンタでは、1コマのカラー画像を記録するために記録紙の送り出し及び引き戻しを3回繰り返す必要がある。また、特許文献3のプリンタでは、1コマのカラー画像ごとに、記録紙の送り出し及び引き戻しを1回行う必要がある。従って、これらのプリンタにおいて、複数コマのカラー画像を記録するためには、記録紙の往復搬送を数多く繰り返さなければならない。
ここで、特許文献2及び特許文献3のプリンタでは、記録紙ロールとサーマルヘッドとの間に搬送ローラ対が配置されており、この搬送ローラ対の駆動方向を切り換えることによって、記録紙の搬送方向が給紙方向及び引き戻し方向のいずれかに変更される。従って、複数のmコマ(mは2以上の整数)のカラー画像を記録するためには、特許文献2のプリンタでは記録紙を3m回往復搬送しなければならず、搬送ローラ対の駆動方向を(6m−1)回だけ切り換える必要があり、特許文献3のプリンタでは記録紙をm回往復搬送しなければならず、搬送ローラ対の駆動方向を(2m−1)回だけ切り換える必要がある。
このように、搬送ローラ対の駆動方向が切り換えられる場合、その切り換えに基づく時間的な搬送ロスが生じてしまう。従って、搬送ローラ対の駆動方向を切り換える回数が多くなれば、それに伴って時間的な搬送ロスも増加するので、プリンタの処理能力が低下することになる。
また、複数のカラー画像を記録する旨のプリント命令を外部から受信した場合には、そのプリント命令に対応する複数のカラー画像を記録するために必要な長さの記録紙が給紙方向に搬送された後で、記録紙が引き戻し方向に引き戻されながら複数のカラー画像が記録される。従って、プリント命令が受信された時点から所定長さの記録紙が給紙方向に搬送さるまでは、画像の記録を開始することはできない。特に、プリント命令に対応する画像数が多い場合には、プリント命令の受信時から画像の記録を開始するまでの時間的ロスが著しく大きくなる。また、この時間的ロスを少なくするためには、プリント命令に対応する複数のカラー画像を記録するために必要な長さの記録紙を給紙方向に搬送する場合に、記録紙の搬送速度を速くすることが考えられる。しかしながら、この場合には、記録紙の詰まり(JAM)の発生頻度が高くなると共に、記録紙の蛇行や斜行が発生し易く、記録紙に記録される画像が悪化するという問題がある。
そこで、本発明の主な目的は、記録媒体の無駄及び記録媒体の搬送中の負荷変動に起因する画像悪化を防止しつつ、複数の画像を記録する場合の処理能力を向上させることができるプリンタ及びプリント方法を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明のプリンタは、記録媒体に画像を記録可能な画像記録部と、長尺の記録媒体を貯留した供給部と、記録媒体を前記画像記録部に対向させつつ、前記供給部から前記画像記録部に向かう第1の方向と、前記第1の方向と反対方向である第2の方向とに搬送可能な搬送機構と、外部からのプリント命令を受信するプリント命令受信手段と、記録媒体の先端が前記画像記録部から前記第1の方向に離れた位置に達するまで記録媒体が前記第1の方向に搬送された後に前記第2の方向に搬送されるように、前記搬送機構を制御する搬送制御手段と、前記搬送機構によって前記第2の方向に搬送されている記録媒体に前記画像記録部によって複数の画像が記録されるように、前記画像記録部を制御する画像記録制御手段とを備えており、前記搬送制御手段は、前記プリント命令受信手段によってプリント命令を受信する前に、記録媒体が前記第1の方向に搬送されることによって前記画像記録部よりも下流側に配置されるように、前記搬送機構を制御することを特徴としている。
本発明のプリント方法は、外部からのプリント命令を受信する前において、長尺の記録媒体を貯留した供給部から記録媒体に画像を記録可能な画像記録部に向かう第1の方向に記録媒体を前記画像記録部に対向させつつ搬送する第1の搬送ステップと、外部からのプリント命令を受信するプリント命令受信ステップと、前記プリント命令受信ステップでプリント命令を受信した後において、前記第1の搬送ステップで記録媒体の先端が前記画像記録部から前記第1の方向に離れた位置に達するまで前記第1の方向に搬送された記録媒体を、前記第1の方向と反対方向である第2の方向に前記画像記録部に対向させつつ搬送する第2の搬送ステップと、前記第2の搬送ステップで前記第2の方向に搬送されている記録媒体に前記画像記録部によって複数の画像を記録する画像記録ステップとを備えていることを特徴としている。
なお、「記録媒体の先端が前記画像記録部から前記第1の方向に離れた位置に達する」とは、「記録媒体が供給部から画像記録部に向かう第1の方向に搬送されて、記録媒体の先端が画像記録部よりも下流側の位置に到達する」ことを意味している。また、本明細書において、「上流側」及び「下流側」とは、供給部から画像記録部に向かう第1の方向に関するものである。
この構成によると、供給部から画像記録部に向かう第1の方向に記録媒体を搬送した後で第2の方向に搬送される記録媒体に複数の画像を記録することができる。そのため、記録媒体の先端近傍(第1の方向に搬送された後で第2の方向に逆送される記録媒体部分の先端からの領域)に画像を記録可能であると共に、記録媒体の搬送中の負荷変動に起因して画像が悪化するのを抑制することができる。また、複数の画像を記録媒体に記録する場合でも、記録媒体を1往復させるだけでよく、搬送機構における記録媒体の搬送方向を1回切り換えるだけでよいので、搬送方向の切り換えに基づく時間的な搬送ロスを低減できる。その結果、複数の画像を記録媒体に記録する場合において、記録媒体の無駄及び記録媒体の搬送中の負荷変動に起因する画像悪化を防止しつつ、プリンタの処理能力を向上させることができる。
また、外部からのプリント命令を受信する前に、記録媒体が第1の方向に搬送されることによって、所定長さ(そのプリント命令に対応する複数の画像の少なくとも一部を記録するために必要な長さ)の記録媒体が、画像記録部よりも下流側に配置されている。従って、プリント命令が受信された時点から画像の記録が開始されるまでの時間を短縮することができる。従って、この点からも、プリンタの処理能力を向上させることができる。さらに、例えば、1つのプリント命令に対応する複数の画像の記録終了時であって、且つ、次のプリント命令に対応する複数の画像の記録が開始される前に、所定長さの記録媒体が画像記録部よりも下流側に搬送される場合には、第1の方向に搬送される記録媒体の搬送速度を比較的(記録媒体の詰まりが発生しない程度の速度まで)遅くしても、プリンタは待機状態(画像の記録が行われない状態)であるので、プリンタの処理能力が低下することはない。従って、記録媒体の詰まりの発生頻度が低くなると共に、記録媒体の蛇行や斜行が発生しにくくなり、記録媒体に記録される画像が悪化するのを抑制することができる。
本発明のプリンタにおいて、前記搬送制御手段は、前記プリント命令受信手段によってプリント命令が受信された後で、前記プリント命令に基づいて、前記画像記録部よりも下流側に配置された記録媒体の長さが修正されるように、前記搬送機構を制御してもよい。
この構成によると、プリント命令を受信する前に、そのプリント命令に対応する複数の画像を記録するために必要な長さ以上の記録媒体が画像記録部よりも下流側に配置されている場合に、例えば余分な長さの記録媒体を画像記録部よりも上流側に搬送する(供給部に巻き取る)ことができる。従って、画像記録部よりも下流側に搬送された後で画像の記録が行われないで廃棄される記録媒体を低減することができる。そのため、記録媒体の無駄が発生するのを抑制することができる。
また、プリント命令を受信する前に、そのプリント命令に対応する複数の画像を記録するために必要な長さ以上の記録媒体が画像記録部よりも下流側に配置されていない場合に、例えば必要長さに足りない長さの記録媒体をさらに画像記録部よりも下流側に搬送することができる。従って、画像記録部よりも下流側に必要長さの記録媒体が配置された状態で、画像の記録を開始できるので、1つのプリント命令に対応する複数の画像を中断することなく連続的に記録することができる。
本発明のプリンタにおいて、前記画像記録部よりも下流側に配置されており、前記第1の方向に搬送される記録媒体を巻回しつつ収容可能な巻取部をさらに備えていてもよい。
この構成によると、プリント命令を受信する前に、画像記録部よりも下流側に配置される記録媒体の長さを十分に長くすることができる。従って、第2の方向に搬送される記録媒体に多くの画像を連続的に記録することができる。
本発明のプリンタにおいて、前記搬送機構は、前記供給部と前記画像記録部との間において記録媒体を挟持しつつ回転して搬送力を付与可能な搬送ローラ対を有しており、前記搬送ローラ対と前記画像記録部との間において記録媒体の先端を検出可能な先端検出手段と、前記搬送ローラ対の回転数を検出可能な回転数検出手段と、前記先端検出手段により記録媒体の先端が検出された後に前記回転数検出手段により検出される回転数に基づいて、記録媒体の搬送方向が前記第1の方向から前記第2の方向に変更される前に、前記画像記録部よりも下流側に搬送された記録媒体の搬送長さを検知する検知手段とをさらに備えていてもよい。
この構成によると、先端検出手段による検出位置よりも下流側に搬送された記録媒体の搬送量に基づいて、画像記録部よりも下流側に搬送された記録媒体の搬送長さを検知することができる。従って、記録媒体の搬送方向が第1の方向から第2の方向に変更される前に、複数の画像を記録するために必要な長さの記録媒体だけを第1の方向に搬送することができる。その結果、複数の画像を記録するために必要のない余分な長さの記録媒体が画像記録部よりも下流側に配置された状態から画像の記録を開始しなくてもよいので、記録媒体の無駄が発生するのを抑制することができる。
本発明のプリンタにおいて、前記プリント命令受信手段によってプリント命令を受信する前に、前記第1の方向に搬送されることによって前記画像記録部よりも下流側に配置される記録媒体の準備長さを決定する決定手段をさらに備えていてもよい。
この構成によると、プリント命令を受信する前に、決定手段により決定された準備長さの記録媒体が、画像記録部よりも下流側に配置される。従って、プリンタ毎に準備長さが適宜決定されるので、例えばプリンタの設置場所などが考慮され、プリンタの処理能力をさらに向上させることができる。
本発明のプリンタにおいて、1つのプリント命令に対応する複数の画像の全てを記録するために前記画像記録部よりも下流側に搬送する必要がある記録媒体の必要長さを算出する算出手段と、前記決定手段により決定された準備長さと前記算出手段により算出された必要長さとを比較する比較手段と、前記搬送制御手段は、1つのプリント命令を受信した際に、前記比較手段において前記準備長さが前記必要長さ以上であるという比較結果が得られた場合に、前記画像記録部よりも下流側に配置された記録媒体の長さが前記必要長さと一致するまで記録媒体が前記第2の方向に搬送されるように、前記搬送機構を制御してもよい。
この構成によると、プリント命令を受信する前に、そのプリント命令に対応する複数の画像を記録するために必要な長さ以上の記録媒体が画像記録部よりも下流側に配置されている場合に、余分な長さの記録媒体を画像記録部よりも上流側に搬送する(供給部に巻き取る)ことができる。従って、画像記録部よりも下流側に搬送された後で画像の記録が行われないで廃棄される記録媒体を低減することができる。そのため、記録媒体の無駄が発生するのを抑制することができる。
本発明のプリンタにおいて、前記搬送制御手段は、1つのプリント命令を受信した際に、前記比較手段において前記準備長さが前記必要長さよりも短いという比較結果が得られた場合に、前記画像記録部よりも下流側に配置された記録媒体の長さが前記必要長さと一致するまで記録媒体が前記第1の方向に搬送されるように、前記搬送機構を制御してもよい。
この構成によると、プリント命令を受信する前に、そのプリント命令に対応する複数の画像を記録するために必要な長さ以上の記録媒体が画像記録部よりも下流側に配置されていない場合に、必要長さに足りない長さの記録媒体をさらに画像記録部よりも下流側に搬送することができる。従って、画像記録部よりも下流側に必要長さの記録媒体が配置された状態で、画像の記録を開始できるので、1つのプリント命令に対応する複数の画像を中断することなく連続的に記録することができる。
本発明のプリンタにおいて、前記画像記録部よりも下流側に搬送可能な記録媒体の最大長さを記憶する記憶手段をさらに備えており、前記決定手段は、前記記憶手段に記憶された前記最大長さと一致するように前記準備長さを決定してもよい。
この構成によると、1つのプリント命令に対応する複数の画像数が比較的多い場合でも、プリント命令を受信した後に速やかに画像の記録を開始することができる。
本発明のプリンタにおいて、前記決定手段は、前記プリント命令受信手段によって以前に受信した1または複数のプリント命令に対応する画像数に基づいて前記準備長さを決定してもよい。
この構成によると、プリント命令を受信する前に、画像記録部よりも下流側に配置される記録媒体の長さが、例えばプリンタの設置場所などが考慮されて適宜決定される。従って、プリンタの処理能力をさらに向上させることができる。
本発明のプリンタにおいて、前記決定手段は、前記プリント命令受信手段によって直前に受信した複数のプリント命令に対応する画像数の平均値と一致するように前記準備長さを決定してもよい。
この構成によると、プリント命令を受信する前に、画像記録部よりも下流側に配置される記録媒体の長さが、プリント命令に対応する複数の画像を記録するのに必要な記録媒体の長さと比較的近くなるので、プリンタの処理能力をより一層向上させることができる。
本発明のプリンタにおいて、前記搬送機構は、前記供給部と前記画像記録部との間において記録媒体に搬送力を付与することによって、記録媒体を前記第2の方向に搬送可能であってもよい。
この構成によると、第2の方向に搬送される記録媒体に複数の画像が記録される際に、記録媒体の搬送中の負荷変動に起因して画像が悪化するのを効果的に抑制することができる。
本発明のプリンタにおいて、前記画像記録部は、前記搬送機構による搬送経路に沿って直列に配置された複数の画像記録ヘッドを有しており、前記複数の画像記録ヘッドは、前記搬送機構より搬送される記録媒体に接触しつつ画像を記録可能な画像記録位置及び前記搬送機構により搬送される記録媒体に接触しない待避位置を選択的にそれぞれ取り得るものであって、前記複数の画像記録ヘッドの全てが、記録媒体が前記第1の方向に搬送されるときに前記待避位置に配置されてもよい。
この構成によると、複数の画像記録ヘッドの全てが記録媒体と接触しない状態で記録媒体が第1の方向に搬送されるので、記録媒体の先端が画像記録ヘッドに引っ掛かって適正に搬送されなくなったり(ジャムが発生したり)、画像記録ヘッドが接触することによって記録媒体が蛇行するのを抑制することができる。また、記録媒体が搬送されるのに伴って供給されるリボンを用いて画像記録部が画像を記録する構成である場合に、画像の記録が行われないで記録媒体が第1の方向に搬送されることによってリボンが無駄になるのを防止することができる。
本発明のプリンタにおいて、前記複数の画像形成ヘッドの全てが、前記画像記録部において画像の記録が開始される直前に同時に前記画像記録位置に配置されてもよい。
この構成によると、画像の記録が開始される直前に同時に複数の画像形成ヘッドの全てが記録媒体に接触するようになるので、1つの画像記録ヘッドによって画像を記録している間に、他の画像記録ヘッドが記録媒体に接触しない位置から接触する位置に移動することによる負荷変動、記録媒体の振動及び伸び等によって色ずれが生じるのを防止することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るプリンタの外観斜視図である。図2は、図1のプリンタのプリント部の概略構成を示す図である。図3は、図1のプリンタの搬送ローラ対及び送り込みローラ対の動作を表す図である。図4は、図1のプリンタの主要部及びこれらが接続された制御装置についてのブロック図である。
図1に示す熱昇華方式のサーマルプリンタ1(以下、「プリンタ1」と称する)は、操作部10と、制御装置20と、プリント部30とを有している。操作部10は、オペレータがプリンタ1に対する操作を行うものであって、プリンタ1に関する様々な情報を表示してオペレータに告知するディスプレイ11を有している。ここで、本実施の形態では、操作部10にはタッチパネル方式が採用されており、ディスプレイ10には様々なボタンを含む操作画面12が表示される。従って、オペレータは、操作画面12に触れることによってプリンタ1に対する操作を実行することができる。
制御装置20は、操作部10からの入力を受信すると共に、プリンタ1における各種の動作を制御するためのものである。また、制御装置20は、カードスロットやディスクドライブなどの種々の記憶媒体からプリントデータを取得するための複数のデータ入力部20aを有している。なお、記憶媒体としては、例えばCD−ROM、メモリーカードなど、プリントデータを記憶可能なものであればどのようなものであってもよい。
ここで、操作部10及び制御装置20は、プリント部30を収容する筐体30aの上面に固定配置されている。ここで、操作部10のディスプレイ11の表示面及び制御装置20のデータ入力部20aの記憶媒体挿入面は、プリンタ1(筐体30a)の正面(図1では左手前側の面)とほぼ一致している。従って、プリンタ1の正面に向かうオペレータにとって、ディスプレイ11及びデータ入力部21に対する操作が行い易くなっている。
また、筐体30aは、略直方体形状を有しており、その横幅(正面の幅)D1は奥行きD2よりも小さくなっている。従って、プリンタ1は、横幅の比較的狭い空間においても設置することが可能である。さらに、筐体30aの正面には、筐体30a内に収納された後述するプリントボックス96を筐体30a外に引き出すための開口95が形成されている。
プリント部30は、図2に示すように、筐体30a内に、ロール状に巻回された用紙を保持する用紙供給部40と、用紙供給部40から巻き解かれた用紙を巻き取る用紙巻取部80と、用紙供給部40と用紙巻取部80との間で、一方向に湾曲した搬送経路に沿って用紙を搬送可能な搬送機構38とを有している。また、用紙供給部40と用紙巻取部80との間には、搬送経路の上流側から下流側に向かって、切断部50、オーバーコート部60及び印字部70が配置されている。また、用紙供給部40と切断部50との間の搬送経路近傍には、プリントボックス96が設けられている。
なお、本実施の形態では、「用紙の搬送方向(搬送方向)」とは、用紙供給部40から用紙巻取部80に向かう方向を意味するものとする。また、「用紙の先端部」及び「画像の先端部」とは、用紙または画像の搬送方向下流側の端部を意味するものとし、「用紙の後端部」及び「画像の後端部」とは、用紙または画像の搬送方向上流側の端部を意味するものとする。
用紙供給部40は、搬送経路の最上流に設けられたマガジンケース41を有しており、その中には、長尺の用紙がその印字面が外側になるように回転軸43の周りに巻回された巻回部45が装填されている。ここで、回転軸43は、モータ43a(図4参照)によって、用紙供給部40から用紙が巻き解かれて搬送方向下流側に向かって搬送される場合には図2において反時計回りに回転駆動され、一旦巻き解かれた用紙が用紙供給部40に巻き取られる場合には図2において時計回りに回転駆動される。なお、回転軸43は、後述するワンウェイクラッチ34c、35cと同様の機能を有するワンウェイクラッチ43cを介して、モータ43aにより回転駆動されるシャフト(図示せず)と連結されている。
搬送機構38は、搬送方向上流側から順に配置されている、用紙供給部40の巻回部45から巻き解かれた用紙を上方に向かって搬送可能な給紙ローラ対31と、切断部50よりも搬送方向上流側に配置されており上方に向かって搬送される用紙の搬送方向を変更するターンローラ対32と、切断部50とオーバーコート部60との間において用紙を挟持可能な圧着ローラ対33及び用紙を搬送可能な搬送ローラ対34と、印字部70よりも搬送方向下流側に配置されており印字部70よりも搬送方向下流側に向かって搬送される用紙を用紙巻取部80の内部に送り込むための送り込みローラ対35とを有している。なお、本実施の形態では、給紙ローラ対31、ターンローラ対32、圧着ローラ対33、送り込みローラ対35は樹脂製のローラから構成されており、搬送ローラ対34は金属製のローラから構成されている。
ここで、給紙ローラ対31、ターンローラ対32、圧着ローラ対33、搬送ローラ対34及び送り込みローラ対35は、所定半径を有する円周(図2では二点鎖線で描かれている)に沿うように配置されている。なお、図2から分かるように、オーバーコート部60及び印字部70のヘッド部61、71〜73も上記円周に沿うように配置されていると共に、用紙供給部40及び用紙巻取部80は上記円周の内部に配置されている。
給紙ローラ対31、搬送ローラ対34及び送り込みローラ対35は、搬送制御部130(図4参照)によって制御されるモータ31a、34a、35a(図4参照)にそれぞれ接続されており、回転駆動可能である。
ここで、図3を用いて、搬送ローラ対34及び送り込みローラ対35の動作について詳細に説明する。図3(a)は、用紙が搬送方向下流側に搬送される際の、搬送ローラ対34及び送り込みローラ対35の動作を表しており、図3(b)は、用紙が搬送方向上流側に逆送される際の、搬送ローラ対34及び送り込みローラ対35の動作を表している。図3に示すように、搬送ローラ対34は、駆動ローラ34dと従動ローラ34eとから構成されている。そして、駆動ローラ34dは、ワンウェイクラッチ34cを介して、モータ34aにより回転駆動されるシャフト34bと連結されている。同様に、送り込みローラ対35は、駆動ローラ35dと従動ローラ35eとから構成されており、駆動ローラ35dは、ワンウェイクラッチ35cを介して、モータ35aにより回転駆動されるシャフト35bと連結されている。
ワンウェイクラッチ34c、35cは、いずれも同様の機能を有しているので、ここではワンウェイクラッチ34cの機能について説明する。ワンウェイクラッチ34cは、駆動ローラ34dに固定されており、駆動ローラ34dと一体となって回転する。そして、駆動ローラ34dが、シャフト34bの回転速度よりも速く回転する場合には、シャフト34bの回転力は駆動ローラ34dに伝達されず、駆動ローラ35dはシャフト34bに対して空回りする。また、それ以外の場合には、シャフト34bの回転力がワンウェイクラッチ34cを介して駆動ローラ34dに伝達され、シャフト34bと駆動ローラ34dとが一体となって回転する。
したがって、搬送ローラ対34が用紙を挟持している際に、用紙の搬送速度が、モータ34aによって駆動される搬送ローラ対34の回転力に基づく用紙の搬送速度よりも遅い場合には、モータ34aの駆動力が搬送ローラ対34に伝達される。そして、用紙は、搬送ローラ対34により与えられる搬送力で搬送される。一方、用紙の搬送速度が、モータ34aによって駆動される搬送ローラ対34の回転力に基づく用紙の搬送速度よりも速い場合には、モータ34aの駆動力は搬送ローラ対34に伝達されず、搬送ローラ対34は空回りする。つまり、搬送ローラ対34は、用紙の搬送速度に応じた回転数で従動回転する。
ここで、モータ34aによって駆動される搬送ローラ対34の回転力に基づく用紙の搬送速度をV1、モータ35aによって駆動される送り込みローラ対34の回転力に基づく用紙の搬送速度をV2とし、図3(a)を参照しつつ、用紙を搬送方向下流側に搬送する場合について考える。このとき、後述するように、用紙の先端部が送り込みローラ対35に到達して挟持されてからは、搬送ローラ対34の駆動が停止されるので、搬送速度V1は0となる。一方、送り込みローラ対35は、モータ35aの駆動力がシャフト35b及びワンウェイクラッチ35cを介して伝達されて回転駆動される。そして、搬送ローラ対34が挟持している用紙は、搬送速度V2で搬送されるようになるので、ワンウェイクラッチ34cの機能により、搬送ローラ対34は空回りする。
次に、図3(b)を参照しつつ、用紙を搬送方向上流側に逆送する場合について考える。このとき、後述するように、送り込みローラ対35の駆動が停止されるので、搬送速度V2は0となる。一方、搬送ローラ対34は、モータ34aの駆動力がシャフト34b及びワンウェイクラッチ34cを介して伝達されて回転駆動される。そして、送り込みローラ対35が挟持している用紙は、搬送速度V1で逆送されるようになるので、ワンウェイクラッチ35cの機能により、送り込みローラ対35は空回りする。
また、給紙ローラ対31についても、上述のワンウェイクラッチ34c、35cと同様の機能を有するワンウェイクラッチ31cを介して、モータ31aにより回転駆動されるシャフト(図示せず)と連結されている。従って、給紙ローラ対31、搬送ローラ対34及び送り込みローラ対35は、搬送制御部130によってモータ31a、34a、35aが個別に制御されることによって、用紙供給部40から巻き解かれた用紙を搬送方向下流側に向かって搬送して用紙巻取部80に巻き取り可能であると共に、用紙巻取部80内に一旦巻き取られた用紙を再度巻き解きつつ、用紙巻取部80から巻き解かれた用紙を搬送方向上流側に向かって逆送させることができる。
また、プリント部30は、搬送ローラ対34の回転数を検出可能なエンコーダ36を有している。ここで、上述したように、搬送ローラ対34は、用紙を搬送するためにモータ34aにより駆動されて回転する状態と、送り込みローラ対35により搬送される用紙に伴って従動回転する状態とを取り得る。エンコーダ36は、搬送ローラ34が上記のいずれの状態である場合でも、搬送ローラ対34の回転数を検出することができる。
切断部50は、ターンローラ対32と圧着ローラ対33との間に配置されている。切断部50は、搬送経路よりも上方に配置されたローリングカッタ51と、搬送経路よりも下方に配置された固定刃52と、切りくずボックス53とを有している。
ローリングカッタ51は、円板形状を有しており、その円周部には全周にわたって刃が形成されている。そして、ローリングカッタ51は、その中心部がシャフト51aで保持されている。ローリングカッタ51は、シャフト51aを介して、切断制御部132によって制御される駆動機構55(図4参照)に接続されている。駆動機構55は、シャフト51aを介して、ローリングカッタ51を回転駆動すると共に、用紙の搬送経路を直交する方向に沿って(図2では紙面に直交する方向に沿って)往動または復動させる。一方、固定刃52は、用紙の搬送経路に直交するように配置されており、用紙の搬送経路の全幅よりも長い矩形刃である。
従って、切断部50による切断位置に用紙が配置された状態において、切断制御部132が駆動機構55を制御して、ローリングカッタ51を回転させつつ用紙の幅方向に沿って移動させると、ローリングカッタ51と固定刃52との相互作用によって用紙が切断される。なお、本実施の形態のプリンタ1では、後述するように切断部50は各画像の先端部及び後端部において用紙を切断する。
また、切りくずボックス53は、ローリングカッタ51及び固定刃52の下方に配置されている。従って、各画像の先端部または後端部において用紙が切断されて各画像間の余白部が切断されると、その余白部は切りくずボックス53内に収納される。
オーバーコート部60は、搬送ローラ対34の搬送方向下流側に配置されている。オーバーコート部60は、1つのヘッド部61を有している。ヘッド部61は、画像が印字された用紙の表面に対して無色透明なオーバーコート(OC)を行うためのものである。このように、用紙の表面に対してオーバーコートを行うことによって、用紙上に印字された画像の耐光性が向上すると共に、用紙表面を保護することができる。また、オーバーコートの材質を選ぶことで、プリントの光沢性が向上し、高品質のプリントを提供することができる。
また、印字部70は、オーバーコート部60と送り込みローラ対35との間に配置されている。印字部70は、3つのヘッド部71〜73を有している。ヘッド部71〜73は、それぞれシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)に対応する印字を行うためのものである。ここで、プリンタ1では、搬送方向上流側から搬送方向下流側に向かって、シアンに対応するヘッド部71、マゼンタに対応するヘッド部72、イエローに対応するヘッド部73の順に設けられている。なお、プリンタ1では、オーバーコート部60及び印字部70の搬送方向上流側に搬送ローラ対34が配置されており、それらの搬送方向下流側に送り込みローラ対35が配置されていることになる。
そして、本実施の形態のプリンタ1では、用紙供給部40から巻き解かれた用紙が搬送方向下流側に向かって搬送されるときはオーバーコート部60でのオーバーコート及び印字部70でのカラー画像の印字は行われないで、印字部70よりも搬送方向下流側に配置された用紙巻取部80に一旦巻き取られた用紙が搬送方向上流側に向かって逆送されるときに印字部70での画像の印字及びオーバーコート部60でのオーバーコートが行われる。従って、プリンタ1では、用紙表面に対して、イエロー、マゼンタ、シアンの順にカラー画像の印字が可能であると共に、さらに、カラー画像が印字された用紙表面に対してオーバーコートを行うことができる。
次に、ヘッド部61、71〜73の概略構成について説明する。なお、ヘッド部61、71〜73の構成はいずれも同様であるので、ここではヘッド部73についてのみ詳細に説明する。
ヘッド部73は、用紙の搬送経路の全幅にわたって配置された多数の発熱素子(図示しない)を有するサーマルヘッド73aと、サーマルヘッド73aの先端部(用紙の搬送経路近傍であって発熱素子が配置された端部)に対向するプラテンローラ73bと、イエローに対応するインクが付着したインク領域を有するテープ状のリボン73cと、印字前のリボン73cが巻回されたリボン供給ローラ73dと、印字後のリボン73cを巻き取るリボン巻取ローラ73eとを有している。
ここで、サーマルヘッド73aは、昇降機構73f(図4参照)によって、用紙の搬送経路に対して進退可能になっている。従って、サーマルヘッド73aは、その先端部近傍とプラテンローラ73bとの間で、リボン73c及び用紙を圧接するプリント位置と圧接しない待避位置とを選択的に取り得る。
そして、ヘッド部73では、サーマルヘッド73aがプリント位置に配置されている状態で、サーマルヘッド73aとプラテンローラ73bとの間を用紙が搬送されると、サーマルヘッド73aにより加熱されたリボン73cのインクによって用紙上にイエローに対応するカラー画像を印字することができる。なお、このとき、サーマルヘッド73aとプラテンローラ73bとの間を用紙が搬送される際には、用紙が搬送されるのに伴ってリボン73cもリボン供給ローラ73dからリボン巻取ローラ73eに向かって送られる。
なお、ヘッド部61及びヘッド部71、72は、ヘッド部73と同様に、サーマルヘッド61a、71a、72aと、プラテンローラ61b、71b、72bと、リボン61c、71c、72cと、リボン供給ローラ61d、71d、72dと、リボン巻取ローラ61e、71e、72eと、昇降機構61f、71f、72fとをそれぞれ備えている。
ここで、ヘッド部61及びヘッド部71、72では、ヘッド部73のイエローに対応するインクが付着したインク領域を有するテープ状のリボン73cの代わりに、無色透明、シアン、マゼンタにそれぞれ対応するインクが付着したインク領域を有するテープ状のリボン61c、71c、72cが用いられている。
また、オーバーコート部60のヘッド部61及び印字部70の各ヘッド部71〜73間には、一対のガイド75a〜75cがそれぞれ配置されている。一対のガイド75a〜75cは、いずれも2枚の板状部材を含んでおり、ヘッド部61、71〜73間をそれぞれ搬送される用紙(主に用紙の先端部)を案内するためのものである。従って、一対のガイド75a〜75cは、用紙の搬送経路を挟んで所定間隔を隔てて対向するように配置されている。
用紙巻取部80は、搬送経路の最下流に設けられた格納ケース81を有している。格納ケース81は、略円筒形状を有しており、その一部が用紙の挿入口82として開口している。本実施の形態では、図2に示すように、挿入口82となる部分の中心角は約90度であって、その一方の縁部82aは格納ケース81の左端部近傍にあって、他方の縁部82bは格納ケース81の上端部近傍にある。
ここで、送り込みローラ対35は、格納ケース81の縁部82aの上方近傍に配置されており、送り込みローラ対35によって下方に搬送された用紙は挿入口82の端部82a近傍から格納ケース81内に挿入される。そして、用紙巻取部80に挿入された用紙は、格納ケース81の内周面に当接することによって案内される。その結果、格納ケース81内では、用紙が有する巻き癖にしたがって、その印字面が外側面になるように用紙の先端部から順に巻き取られる。また、格納ケース81には、4つの巻き取りローラ83a〜83dが回転自在に設けられている。そして、各巻き取りローラ83a〜83dの一部が格納ケース81の内周面よりも内側に突出している。従って、用紙が格納ケース81の内周面に当接する際の摩擦力が軽減されるので、用紙に傷が付くのが抑制される。
プリントボックス96は、印字部70における画像の印字及びオーバーコート部60におけるオーバーコートが行われた後、さらに切断部50によって切断された各カラー画像が印字された用紙(プリント)を排出するためのものである。また、プリントボックス96は、上端部が開口された箱状の部材であって、その下端部において支持軸97によって回動可能に支持されている。従って、プリントボックス96は、筐体30a内に収納された状態(図2で実線で示す状態)と、筐体30aの正面(図2では右面)に設けられた開口95を介してその上端部近傍が筐体30a外に引き出された状態(図2で破線で示す状態)とを取り得る。よって、オペレータは、プリントボックス96の上端部をプリンタ1(筐体30a)の正面から外部に引き出すことによって、各カラー画像が印字された用紙を容易に取り出すことができる。
なお、プリントボックス96の上方には、ターンローラ対32よりも搬送方向上流側の搬送経路に近接するように振り分け機構(図示しない)が設けられている。この振り分け機構は、用紙が用紙供給部40に巻き取られる場合と、各カラー画像が印字された用紙がプリントボックス96に排出される場合とで、用紙が搬送方向上流側に向かって逆送される際の用紙の搬送経路を切り換えることができる。従って、振り分け機構を制御することによって、各カラー画像が印字された用紙だけをプリントボックス96内に収納することができる。
また、切断部50よりも搬送方向上流側には、搬送経路に沿って搬送される用紙上に印字された画像の端部(主に画像の後端部)を検出可能な画像検出センサ90が設けられている。一方、オーバーコート部60よりも搬送方向上流側には、用紙の端部を検出可能な用紙検出センサ91が設けられている。なお、本実施の形態では、オーバーコート部60の搬送方向上流側の端部と用紙検出センサ91による検出位置とはほぼ一致している。
制御装置20には、図4に示すように、用紙供給部40の回転軸43を駆動するモータ43aと、給紙ローラ対31、搬送ローラ対34及び送り込みローラ対35をそれぞれ駆動するモータ31a、34a、35aと、搬送ローラ対34の回転数を検出するエンコーダ36と、切断部50のローリングカッタ51の駆動機構55と、オーバーコート部60及び印字部70のサーマルヘッド61a、71a〜73aの昇降機構61f、71f〜73f及びドライバ61g、71g〜73gと、画像検出センサ90と、用紙検出センサ91と、操作部10とがそれぞれ接続されている。
また、制御装置20は、適切なソフトウェアにより制御されるCPUやROM、RAMなどのハードウェアを備えており、プリント命令受信部121と、プリント情報記憶部122と、最大巻取量記憶部123と、準備巻取量決定部124と、必要巻取量算出部125と、比較部126と、巻戻し量算出部127と、追加巻取量算出部128と、搬送量検知部129と、搬送制御部130と、印字制御部131と、切断制御部132とを有している。
プリント命令受信部121は、オペレータの操作によって操作部10に対してカラー画像のプリントを開始する旨の命令(プリント命令)が入力された場合に、このプリント命令を受信する。プリンタ1では、プリント命令を受信した後で、カラー画像の印字が開始される。ここで、プリント命令には、プリントサイズ(1コマのプリント長さ)、プリント枚数(コマ数)、隣り合う画像間に形成される余白部の長さ、ヘッド放熱用の追加長さなどの設定値が含まれる。
プリント情報記憶部122は、カラー画像が印字される際の種々の設定値を記憶する。ここで、設定値としては、プリント種類毎の1コマのプリント長さ(搬送方向長さ)、プリント枚数(コマ数)、隣り合う画像間に形成される余白部の長さ、ヘッド放熱用の追加長さなどが含まれる。プリント種類毎の1コマのプリント長さは、例えばPCサイズ(ポストカードサイズ:幅152mm、長さ102mm)、Lサイズ(幅127mm、長さ89mm)、2Lサイズ(幅127mm、長さ178mm)、2PCサイズ(幅152mm、長さ204mm)などの複数のプリントの種類毎に複数の値が記憶されている。プリント枚数は、プリント開始前に、オペレータによってオーダー毎に入力される値が記憶される。また、画像間の余白部の長さ及びヘッド放熱用の追加長さは、プリント開始前に、オペレータによって入力される値が記憶される。なお、追加長さは、画像を印字するために発熱したサーマルヘッド71a、72a、73a及び、オーバーコートを行うために発熱したサーマルヘッド61aの温度が、通電終了後にその周囲温度と実質的に同じになるまで用紙が各サーマルヘッド61a、71a〜73aと対向しているような長さに設定されている。本実施の形態では、発熱した各サーマルヘッド61a、71a〜73aが、いずれもその周囲温度と実質的に同じになるまでに必要な時間と、搬送方向上流側に向かって逆送される用紙の搬送速度との積によって追加長さが算出される。
また、プリント情報記憶部122には、プリント命令に基づくカラー画像のプリント終了時に(次のプリント命令を受信する前に)、印字部70よりも搬送方向下流側に搬送しておく用紙の準備巻取量を算出する際に用いられる画像のサイズの設定も記憶している。なお、本実施の形態では、ポストカードサイズが設定されているが、適宜、変更することができる。
最大巻取量記憶部123は、用紙供給部40から用紙巻取部80に向かって用紙が搬送される場合に、印字部70よりも搬送方向下流側に搬送可能な用紙の最大長さを最大巻取量として記憶する。この最大巻取量は、印字部70の搬送方向について最も下流側に配置されたヘッド部73による印字位置と用紙巻取部80の挿入口82との間の搬送経路の長さと、用紙巻取部80の格納ケース81内に巻き取り可能な用紙の長さとを足し合わせることによって算出される値である。なお、最大巻取量は、オペレータによって最大巻取量記憶部123に対して入力される。なお、本実施の形態では、最大巻取量は、30コマのポストカードサイズの画像がプリントされるために必要な長さ(30コマの画像長さ、それらの画像間の余白部長さ及びヘッド放熱用の追加長さの合計)とほぼ一致している。
ここで、最大巻取量は、主として格納ケース81の大きさによって大きく変化する。なお、格納ケース81内に巻き取り可能な用紙の長さは、実際に格納ケース81内に収容可能な用紙の最大長さであってもよいし、格納ケース81内に収容可能な用紙の最大長さより短くてもよく、任意に設定可能である。そこで、本実施の形態では、最大巻取量が算出される際に用いられる格納ケース81内に巻き取り可能な用紙の長さは、格納ケース81内において用紙が破損したり傷が付いたりしない範囲の長さであって、格納ケース81内に収容可能な用紙の最大長さよりは短い長さが設定されている。
準備巻取量決定部124は、プリント命令に基づくカラー画像のプリント終了時に(次のプリント命令を受信する前に)、印字部70よりも搬送方向下流側に搬送しておく用紙の準備巻取量を決定する。ここで、本実施の形態では、準備巻取量決定部124は、直前の所定数のプリント命令(画像のプリントが終了したプリント命令)に対応する画像数の平均値に基づいて、準備巻取量を決定する。なお、本実施の形態では、直前の5つのプリント命令にそれぞれ対応する画像数の平均値に基づいて、準備巻取量が決定される。
このように、直前の所定数のプリント命令に対応する画像数の平均値に基づいて準備巻取量が決定されるので、プリンタ1が設置された場所におけるプリント命令に対応する画像数の多少が考慮され、準備巻取数が算出される。従って、例えば、プリンタ1が設置されたA店では、比較的多くの画像を印字する顧客が多い場合には準備巻取量も比較的長くなり、一方、プリンタ1が設置されたB店では、比較的少ない画像を印字する顧客が多い場合には準備巻取量も比較的短くなる。
必要巻取量算出部125は、プリント命令に対応する複数のカラー画像の全てを印字するために必要な用紙の長さを必要巻取量として算出する。つまり、プリント命令に対応する複数のカラー画像の全てを印字するためには、印字部70でのカラー画像の印字を開始する前に、これらのカラー画像を印字可能な長さの用紙を印字部70よりも搬送方向下流側に搬送しておく必要がある。従って、用紙供給部40から用紙巻取部80に向かって用紙が搬送される場合に、プリント命令に対応する複数のカラー画像の全てを印字するために、印字部70のヘッド部73による印字位置を超えて搬送されるべき用紙の長さが必要巻取量として算出される。
ここで、必要巻取量について、図5を参照して説明する。図5は、1つのプリント命令に対応する複数のカラー画像が用紙の先端部近傍に印字されるときの様子を示す図である。なお、図5では、1つのプリント命令には同じプリント種類の画像が6個含まれる場合について図示している。図5に示すように、用紙の先端(図5では左端部)近傍にヘッド放熱用の追加長さzに対応する領域が設けられ、そこから上流側(図5では右方)に向かって、プリント長さxに対応する領域と余白部長さyに対応する領域がプリント枚数nだけ交互に設けられる。
従って、必要巻取量算出部125では、オペレータによって、プリント命令に対応するカラー画像のプリント種類及びプリント枚数が入力されると、プリント情報記憶部122に記憶された各値に基づいて、1つのプリント命令に対応する必要巻取量Lが下記の式によって算出される。
L=z+x×n+y×(n−1)
比較部126は、準備巻取量決定部124で決定された準備巻取量と、必要巻取量算出部125で算出された必要巻取量とを比較する。そして、比較部126は、準備巻取量と必要巻取量との間の大小関係についての比較結果を得る。
巻戻し量算出部127は、比較部126において、準備巻取量が必要巻取量以上であるという比較結果が得られた場合に、準備巻取量から必要巻取量を差し引いた長さを、巻戻し量として算出する。
追加巻取量算出部128は、比較部126において、準備巻取量が必要巻取量より短いという比較結果が得られた場合に、必要巻取量から準備巻取量を差し引いた長さを、追加巻取量として算出する。
搬送量検知部129は、用紙検出センサ91によって用紙の先端が検出された後にエンコーダ36により検出される搬送ローラ対34の回転数に基づいて、用紙の搬送量を検知する。つまり、搬送量検知部26は、用紙検出センサ91による検出位置よりも搬送方向下流側に搬送された用紙の長さを検知する。その結果、搬送量検知部26は、用紙の搬送方向が搬送方向下流側に向かう方向から搬送方向上流側に向かう方向に変更される前に、印字部70よりも搬送方向下流側に搬送された用紙の長さを検知することができる。なお、後述するように、用紙の先端部が送り込みローラ対35に到達した後は、搬送ローラ対34から与えられる搬送力ではなく送り込みローラ対35から与えられる搬送力によって用紙が搬送されるようになるが、この場合でも、搬送量検知部26では、常に搬送ローラ対34の回転数に基づいて用紙の搬送量が検知される。
搬送量検知部129は、用紙が搬送方向下流側に向かって搬送される場合だけでなく、用紙が搬送方向上流側に向かって搬送される場合にも、用紙の搬送量を検知することができる。従って、用紙の搬送方向が搬送方向下流に向かう方向から搬送方向上流に向かう方向に変更された場合には、搬送方向が変更される前の搬送方向下流側への搬送量から、搬送方向が変更された後の搬送方向上流側への搬送量を差し引くことによって、用紙の先端位置を検知することができる。
搬送制御部130は、回転軸43、給紙ローラ対31、搬送ローラ対34及び送り込みローラ対35を駆動するモータ43a、31a、34a、35aを制御することによって、用紙を用紙供給部40から用紙巻取部80に向かって搬送すると共に、用紙を用紙巻取部80から用紙供給部40に向かって逆送させる。
印字制御部131は、オーバーコート部60のサーマルヘッド61a及び印字部70のサーマルヘッド71a〜73aの昇降タイミング及び印字タイミングを制御する。詳細には、印字制御部131は、用紙が搬送方向下流側に搬送される際には、サーマルヘッド61a、71a〜73aを退避位置とし、用紙が搬送方向上流側に逆送される前に、サーマルヘッド61a、71a〜73aをプリント位置とするように昇降タイミングを制御する。また、印字制御部131は、搬送方向上流側に逆送されている用紙に対して、1つのプリント命令に対応する複数のカラー画像が余白部の長さ分だけ隔ててそれぞれ印字され、且つ、最後に印字されたカラー画像よりも用紙の先端部側の追加長さに対応する領域には画像が印字されないように印字タイミングを制御する。さらに、印字制御部131は、用紙のカラー画像が印字された領域のみにオーバーコートを行うようにオーバーコート部60を制御する。
切断制御部132は、切断部50での切断タイミングを制御する。詳細には、切断制御部132は、搬送量検知部129によって検知される、用紙の搬送方向が搬送方向下流に向かう方向から搬送方向上流に向かう方向に変更された後の搬送方向上流側への用紙の搬送量に基づいて、最も搬送方向上流側に印字されたカラー画像の後端部が、切断部50による切断位置に到達したことを検知し、そのカラー画像の後端部が切断されるように切断部50を制御する。また、切断制御部132は、搬送量検知部129によって検知される、画像検出センサ90において画像の後端部が検出された後の搬送方向上流側への用紙の搬送量に基づいて、カラー画像の先端部が、切断部50による切断位置に到達したことを検知し、そのカラー画像の先端部が切断されるように切断部50を制御する。さらに、切断制御部132は、搬送量検知部129によって検知される、カラー画像の先端部での用紙の切断が行われた後の搬送方向上流側への用紙の搬送量に基づいて、搬送方向下流側において隣接するカラー画像の後端部が、切断部50による切断位置に到達したことを検知し、そのカラー画像の後端部が切断されるように切断部50を制御する。
次に、プリンタ1において、画像の印字が行われる際の動作について、図6を参照して説明する。図6は、プリンタ1での動作手順を示すフローチャートである。
まず、用紙供給部40に装填された用紙の巻回部45から回転軸43が回転駆動されることによって巻き解かれた用紙の先端部が、給紙ローラ対31から与えられる搬送力だけによって搬送される(ステップS101)。そして、用紙の先端部が搬送ローラ対34を通過して用紙検出センサ91に到達するまで給紙ローラ対31による搬送が継続される(ステップS102)。ここで、用紙検出センサ91により用紙の先端部が検出されると、用紙検出センサ91から制御装置20に対して用紙の先端部を検出した旨の検出信号が送信される。
このようにして、用紙の先端部が用紙検出センサ91に到達した時点で、用紙の搬送が停止される。このとき、サーマルヘッド61a、71a〜73aがプリント位置に配置されている場合は、サーマルヘッド61a、71a〜73aが待避位置に移動させられる(ステップS103)。
そして、直前の5つのプリント命令にそれぞれ対応する画像数の平均値が算出されることによって、ヘッド部73による印字位置よりも搬送方向下流側に搬送される用紙の準備巻取量が決定される(ステップS104)。このようにして、用紙の準備巻取量が決定されると、サーマルヘッド61a、71a〜73aが待避位置に配置された状態において、用紙の先端部が、オーバーコート部60及び印字部70をオーバーコート及び画像の印字が行われないまま通過して送り込みローラ対35に到達するまで、搬送ローラ対34から与えられる搬送力だけによって搬送方向下流側に搬送される(ステップS105)。なお、このとき、用紙供給部40の回転軸43及び給紙ローラ対31はいずれも回転自在になっている。
そして、用紙の先端部が送り込みローラ対35に到達して挟持されるようになると、それ以後は送り込みローラ対35から与えられる搬送力だけによって用紙が搬送されて、用紙の先端部から用紙巻取部80の格納ケース81内に順次送り込まれる(ステップS106)。このとき、用紙が格納ケース81内に送り込まれるにつれて、用紙の先端部が格納ケース81の内周面及び巻き取りローラ83a〜83dに案内されて、格納ケース81内において、用紙がその巻き癖にしたがって巻き取られる。なお、用紙の先端部が送り込みローラ対35に到達した時点で、搬送ローラ対34は、用紙に搬送力を与える状態から送り込みローラ対35により搬送される用紙に伴って従動回転する状態に切り換えられる。
その後、準備巻取量決定部124で決定された準備巻取量の用紙が、ヘッド部73による印字位置よりも搬送方向下流側に搬送された時点で、用紙の巻き取りが終了して、用紙供給部40から用紙巻取部80に向かって用紙が搬送されるのが停止される(ステップS107)。つまり、搬送量検知部129において、用紙検出センサ91によって用紙の先端部が検出された後にエンコーダ36により検出される搬送ローラ対34の回転数に基づいて検知される用紙の搬送量が、準備巻取量決定部124で決定された準備巻取量と、オーバーコート部60及び印字部70における搬送経路の長さとを足し合わせた長さに一致した時点で、搬送制御部130は用紙の巻き取りを終了し、用紙の搬送方向下流側への搬送を停止される。
そして、準備巻取量の用紙がヘッド部73による印字位置よりも搬送方向下流側に配置された状態で、待機状態となる(ステップS108)。なお、このとき、ヘッド部73による印字位置には、準備巻取量の長さの用紙の最も搬送方向上流側に印字される画像の後端部が配置されている。
その後、オペレータからのプリント命令を受信して、そのプリント命令に対応するカラー画像のプリント種類及びプリント枚数が入力されると(ステップS109)、プリント情報記憶部122に記憶された情報に基づいて、そのプリント命令に対応する複数のカラー画像をプリントするのに必要な必要巻取量が必要巻取量算出部23によって算出される(ステップS110)。すると、比較部126によって、この必要巻取量と準備巻取量決定部124で決定された準備巻取量とが比較される(ステップS111)。
ここで、準備巻取量が必要巻取量以上である場合(S112:YES)には、回転軸43が巻き戻し方向に回転駆動されることによって、必要巻取量を超える長さの分の用紙が搬送方向上流側に逆送される(ステップS113)。なお、用紙供給部40から一旦巻き解かれた用紙の一部は、再度、用紙供給部40に巻き戻される。そして、用紙の先端部から必要巻取量の長さだけ離れた位置が、ヘッド部73による印字位置に到達した時点で、用紙の巻き戻しが終了する(ステップS114)。
一方、準備巻取量が必要巻取量より短い場合(S112:NO)には、送り込みローラ対35から与えられる搬送力だけによって用紙が搬送されて、必要巻取量に足りない長さの分の用紙の巻き取りが追加で行われる(ステップS124)。そして、用紙の先端部から必要巻取量の長さだけ離れた位置が、ヘッド部73による印字位置に到達した時点で、用紙の追加の巻き取りが終了する(ステップS125)。
このようにして、必要巻取量の用紙が、ヘッド部73による印字位置よりも搬送方向下流側に搬送された状態で、オーバーコート部60のサーマルヘッド61a及び印字部70のサーマルヘッド71a〜73aが待避位置からプリント位置に同時に移動させられる(ステップS115)。その後、給紙ローラ対31及び搬送ローラ対34から与えられる搬送力によって用紙が搬送方向上流側に向かって逆送される(ステップS116)。なお、このとき、従動回転する状態であった給紙ローラ対31及び搬送ローラ対34は、用紙を搬送方向上流側に向かって搬送する方向に回転駆動されると共に、送り込みローラ対35は従動回転するようになる。また、用紙供給部40の回転軸43はマガジンケース41内に用紙を巻き戻す方向に回転駆動される。
そして、用紙が搬送方向上流側に向かって逆送されながら、プリント命令に対応する各カラー画像について、ヘッド部73によってイエローに対応する印字、ヘッド部72によってマゼンタに対応する印字、ヘッド部71によってシアンに対応する印字が順次行われる。このようにして、各カラー画像について、イエロー、マゼンタ、シアンの順に印字が行われることによってカラー画像が完成する(ステップS117)。その後、引き続き、ヘッド部61によって、カラー画像が印字された用紙の表面に対してオーバーコートが行われる(ステップS118)。そして、用紙が搬送方向上流側へ逆送されながら、複数のカラー画像についての印字及びオーバーコートが終了すると、オーバーコート部60のサーマルヘッド61a及び印字部70のサーマルヘッド71a〜73aがプリント位置から待避位置に同時に移動させられる(ステップS119)。
最も搬送方向上流側に印字されたカラー画像の後端部(必要巻取量算出部125で算出された必要巻取量の長さの用紙の後端部と一致している)が、切断部50による切断位置に到達すると、用紙の逆送が停止され、そのカラー画像の後端部で用紙が切断される(ステップS120)。なお、カラー画像の後端部が切断部50による切断位置に到達するタイミングは、搬送量検知部129によって検知される搬送量に基づいて検知される。このように用紙が切断された後、最も搬送方向上流側のカラー画像よりも上流側の画像が形成されなかった用紙(巻取量決定部25で決定された巻取量の長さの用紙の後端部よりも搬送方向上流側の用紙)は、用紙供給部40に巻き戻される。
引き続き、搬送ローラ対34から与えられる搬送力のみで用紙が逆送されて、最も搬送方向上流側の画像の後端部が画像検出センサ90による検出位置に到達すると、画像検出センサ90から制御装置20に対して画像の後端部を検出した旨の検出信号が送信される(ステップS121)。すると、搬送量検知部129は、画像検出センサ90によって画像の後端部が検出された後に、エンコーダ36により検出される搬送ローラ対34の回転数に基づいて、搬送方向上流側への用紙の搬送量を検知する。そして、その搬送量に基づいて、切断制御部132により、カラー画像の先端部が切断部50による切断位置に到達したことが検知される。このとき、用紙の逆送が停止され、カラー画像の先端部で用紙が切断される(ステップS122)。このように、カラー画像の先端部及び後端部を切断された用紙は、プリントボックス96に収納される。
カラー画像の先端部での用紙の切断が行われる度に、切断された用紙に印字されたカラー画像が用紙の先端部に最も近接して印字された最終画像であるか否かが判断される(ステップS123)。ここで、最終画像でないと判断されると、再び用紙が逆送される。すると、搬送量検知部129は、カラー画像の先端部での用紙の切断が行われた後、エンコーダ36により検出される搬送ローラ対34の回転数に基づいて、搬送方向上流側への用紙の搬送量を検知する。そして、切断制御部132では、その搬送量に基づいて、ステップS122で先端部が切断されたカラー画像と搬送方向下流側において隣接するカラー画像の後端部が、切断部50による切断位置に到達したことを検知する。このとき、用紙の逆送が停止され、そのカラー画像の後端部で用紙が切断される(ステップS126)。その後、ステップS121に戻って、上述と同様の処理が繰り返される。
一方、最終画像であると判断されると、1つのプリント命令に対応するカラー画像の全ての印字が終了したので、ステップS104に戻って、次のプリント命令が受信される前に、再度、巻取量の長さの用紙が、ヘッド部73による印字位置よりも搬送方向下流側に搬送される。その後、準備巻取量の用紙の巻き取りが終了した状態で、次のプリント命令を受信するまで待機状態となる。
なお、本実施の形態では、用紙の搬送方向上流側への逆送が開始されると同時に、カラー画像の印字が開始され、プリント命令に対応する複数のカラー画像の全てが各画像間に所定幅の余白部が形成されるように断続的に印字される。つまり、上述したように、用紙には、画像領域と余白部とが交互に配置されるようにカラー画像が印字される。ただし、用紙先端近傍のヘッド放熱用の追加長さに対応する領域には画像は印字されない。そして、印字部70では、3つのヘッド部71〜73のうちの少なくとも2つに対向する位置に同じタイミングで画像領域がある場合には、それらのヘッド部によって同時に印字が行われる。また、オーバーコート部60でのオーバーコートは、印字部70でのカラー画像の印字と並行して行われる。
以上のように、本実施の形態のプリンタ1では、用紙供給部40から用紙巻取部80に向かう方向に用紙を搬送した後で、オーバーコート部60及び印字部70よりも搬送方向上流側に配置された搬送ローラ対34による搬送力によって搬送方向上流側に向かって逆送される用紙に複数のカラー画像を印字することができる。そのため、搬送後逆送される用紙部分の先端からの領域にカラー画像を印字可能であると共に、用紙の搬送中の負荷変動に起因して画像が悪化するのを抑制できる。また、複数のカラー画像を用紙に印字する場合でも、用紙を1往復させるだけでよく、搬送機構38における用紙の搬送方向を1回切り換えるだけでよいので、搬送方向の切り換えに基づく時間的な搬送ロスを低減できる。その結果、複数のカラー画像を用紙に印字する場合において、用紙の無駄及び用紙の搬送中の負荷変動に起因する画像悪化を防止しつつ、プリンタ1の処理能力を向上させることができる。
また、外部からのプリント命令を受信する前に、用紙が搬送方向下流側に向かって搬送されることによって、準備巻取量の用紙が印字部70よりも下流側に配置されている。従って、プリント命令が受信された時点からカラー画像の印字が開始されるまでの時間を短縮することができる。従って、この点からも、プリンタ1の処理能力を向上させることができる。さらに、1つのプリント命令に対応する複数のカラー画像のプリント終了時であって、且つ、次のプリント命令に対応する複数の画像の記録が開始される前に、準備巻取量の用紙が印字部70よりも下流側に搬送される場合には、搬送方向下流側に向かって搬送される用紙の搬送速度を比較的(用紙の詰まりが発生しない程度の速度まで)遅くしても、プリンタは待機状態(画像の印字が行われない状態)であるので、プリンタの処理能力が低下することはない。従って、用紙の詰まりの発生頻度が低くなると共に、用紙の蛇行や斜行が発生しにくくなり、用紙に記録される画像が悪化するのを抑制することができる。
また、印字部70よりも搬送方向下流側には、用紙を巻回しつつ収容可能な用紙巻取部80が配置されているので、プリント命令を受信する前に、印字部70よりも下流側に配置される用紙の長さを十分に長くすることができる。従って、搬送方向上流側に逆送される用紙に多くの画像を連続的に記録することができる。
また、用紙検出センサ91による検出位置よりも搬送方向下流側に搬送された用紙の搬送量に基づいて、印字部70よりも搬送方向下流側に搬送された用紙の長さを検知することができる。従って、用紙の搬送方向が搬送方向下流側に向かう方向から搬送方向上流側に向かう方向に変更される前に、複数のカラー画像を印字するために必要な長さの用紙だけを搬送方向下流側に向かって搬送することができる。その結果、複数のカラー画像を印字するために必要のない余分な長さの用紙が印字部70よりも下流側に配置された状態からカラー画像の印字を開始しなくてもよいので、用紙の無駄が発生するのを抑制することができる。
また、プリント命令を受信する前に、準備巻取量決定部124により決定された準備巻取量の用紙が印字部70よりも下流側に配置される。従って、プリンタ毎に準備巻取量が適宜算出されるので、例えばプリンタ1の設置場所などが考慮され、プリンタ1の処理能力をさらに向上させることができる。
また、プリント命令を受信する前に、そのプリント命令に対応する複数のカラー画像を印字するために必要な長さ以上の用紙が印字部70よりも下流側に配置されている場合に、余分な長さの用紙を印字部70よりも上流側に搬送することができる。従って、印字部70よりも下流側に搬送された後でカラー画像の印字が行われないで廃棄される用紙を低減することができる。そのため、用紙の無駄が発生するのを抑制することができる。
また、プリント命令を受信する前に、そのプリント命令に対応する複数のカラー画像を印字するために必要な長さの用紙が印字部70よりも下流側に配置されていない場合に、必要巻取量に達していない長さの用紙をさらに印字部70よりも下流側に搬送することができる。従って、印字部70よりも下流側に必要長さの用紙が配置された状態で、カラー画像の印字を開始できるので、1つのプリント命令に対応する複数の画像カラーを中断することなく連続的に記録することができる。
また、準備巻取量決定部124では、プリント命令受信部121によって直前に受信した5つのプリント命令にそれぞれ対応する画像数の平均値に基づいて準備巻取量が決定される。従って、プリント命令を受信する前に、印字部70よりも下流側に配置される用紙の長さが、プリント命令に対応する複数のカラー画像を印字するのに必要な用紙の長さと比較的近くなるので、プリンタ1の処理能力をより一層向上させることができる。
また、サーマルヘッド61a、71a〜73aの全てが待避位置に配置された状態で用紙が搬送方向下流側に向かって搬送されるので、用紙の先端部がサーマルヘッド61a、71a〜73aに引っ掛かって適正に搬送されなくなったり(ジャムが発生したり)、サーマルヘッド61a、71a〜73aが接触することによって用紙が蛇行するのを抑制することができる。また、カラー画像の記録が行われないで用紙が搬送方向下流側に搬送されることによってリボン61c、71c〜73cが無駄になるのを防止することができる。
また、サーマルヘッド61a、71a〜73aの全てが画像の印字が開始される直前に同時にプリント位置に配置されるので、1つのサーマルヘッドによって画像を印字している間に、他のサーマルヘッドが待避位置からプリント位置に移動することによる負荷変動、用紙の振動及び伸び等によって色ずれが生じるのを防止することができる。
以上、本発明の好適な一実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、上述の実施の形態では、オーバーコート部60及び印字部70よりも搬送方向上流側に配置された搬送ローラ対34による搬送力によって搬送方向上流側に向かって逆送される用紙にカラー画像が印字されているが、これには限られない。従って、オーバーコート部60及び印字部70よりも搬送方向下流側に配置された搬送ローラ対による搬送力によって搬送方向上流側に向かって逆送される用紙にカラー画像が印字されてもよい。
また、上述の実施の形態では、プリント命令に基づくカラー画像のプリント終了時に、準備巻取量決定部124で決定された準備巻取量の用紙が印字部70よりも搬送方向下流側に搬送されているが、プリント命令に基づくカラー画像のプリント終了時に、常に、最大巻取量の用紙が印字部70よりも搬送方向下流側に搬送されてもよい。この場合には、必要巻取量が最大巻取量より長いときは、印字部70よりも搬送方向下流側に追加で用紙を搬送すること自体ありえないので、最大巻取量の用紙に印字可能なコマ数のカラー画像が印字された後で、最大巻取量の用紙に印字できなかったコマ数のカラー画像を印字するために必要な長さの用紙が、印字部70よりも搬送方向下流側に搬送され、残りのコマ数のカラー画像が印字される。
また、上述の実施の形態では、準備巻取量決定部124では、プリント命令受信部121によって直前に受信した5つのプリント命令にそれぞれ対応する画像数の平均値に基づいて準備巻取量が決定されているが、プリント命令受信部121によって以前に受信した1または複数のプリント命令にそれぞれ対応する画像数に基づいて準備巻取量が決定されてもよい。
また、上述の実施の形態では、プリント命令に基づくカラー画像のプリント終了時に、準備巻取量の用紙が印字部70よりも搬送方向下流側に搬送されているが、準備巻取量の用紙が印字部70よりも搬送方向下流側に搬送されるタイミングは、プリント命令が受信される前であればよい。従って、オペレータが、プリンタ1に対して画像データを入力し、その後、画像データに対する種々の設定(例えば、画像補正に関する設定など)を行っている間であって、種々の設定が完了して、プリントを開始する旨のプリント命令を供給する前に、準備巻取量の用紙が印字部70よりも搬送方向下流側に搬送されることが好ましい。
また、上述の実施の形態では、プリント命令を受信する前に、そのプリント命令に対応する複数のカラー画像を印字するために必要な長さ以上の用紙が印字部70よりも下流側に配置されている場合には、余分な長さの用紙が印字部70よりも上流側に搬送されると共に、プリント命令を受信する前に、そのプリント命令に対応する複数のカラー画像を印字するために必要な長さの用紙が印字部70よりも下流側に配置されていない場合には、必要巻取量に達していない長さの用紙がさらに印字部70よりも下流側に搬送されているが、これらとは異なる方法によって、プリント命令が受信された後で、そのプリント命令に基づいて、印字部70よりも下流側に配置されている用紙の長さが修正されてもよい。
また、上述の実施の形態では、印字制御部131は、複数のカラー画像が印字されている間は、サーマルヘッド61a、71a〜73aの全てがプリント位置に配置され、複数のカラー画像の印字が終了した後で、サーマルヘッド61a、71a〜73aの全てがプリント位置から待避位置に同時に移動するように制御しているが、これには限られない。従って、印字制御部131の制御は、複数のカラー画像が印字されている間に、サーマルヘッド61a、71a〜73aがプリント位置と待避位置との間で移動しないものであればよい。
また、上述の実施の形態では、熱昇華方式のプリンタ1において、記録媒体である用紙と接触する3つのヘッド部71〜73によってカラー画像が印字されているが、カラー画像を記録可能なプリンタであれば、その画像記録部の構成はこれに限られない。従って、記録媒体と接触するヘッドを有するサーマルプリンタ(熱転写方式及び感熱記録方式を含む)であってもよいし、例えばインクジェットヘッド、FOCRT(Fiber Optic Cathode-Ray-Tube)、レーザ光源などを有しており、記録媒体と接触しないでカラー画像を記録可能なプリンタであってもよい。また、画像記録部は、必ずしも複数の画像記録ヘッドを有している必要はなく、カラー画像を記録可能な1つの画像記録ヘッドだけを有していてもよい。従って、例えばイエロー、マゼンタ、シアンのインクを吐出可能なノズルをそれぞれ有する3つのインクジェットヘッドを有しており、それらのヘッドが記録媒体の搬送方向に交差する方向に往復動しつつカラー画像を記録するプリンタであってもよいし、イエロー、マゼンタ、シアンのインクを吐出可能なノズルを有する1つのインクジェットヘッドを有しており、そのヘッドが記録媒体の搬送方向に交差する方向に往復動しつつカラー画像を記録するプリンタであってもよい。
本発明の実施の形態に係るプリンタの外観斜視図である。 図1のプリンタのプリント部の概略構成を示す図である。 図1のプリンタの搬送ローラ対と送り込みローラ対との動作を表す図である。 図1のプリンタの主要部及びこれらが接続された制御装置についてのブロック図である。 1オーダーに含まれる複数のカラー画像が用紙の先端部近傍に印字されるときの様子を示す図である。 プリンタ1での動作手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 サーマルプリンタ(プリンタ)
10 操作部
20 制御装置
121 プリント命令受信部(プリント命令受信手段)
122 プリント情報記憶部
123 最大巻取量記憶部(記憶手段)
124 準備巻取量決定部(決定手段)
125 必要巻取量算出部(算出手段)
126 比較部(比較手段)
127 巻戻し量算出部
128 追加巻取量算出部
129 搬送量検知部(検知手段)
130 搬送制御部(搬送制御手段)
131 印字制御部(画像記録制御手段)
132 切断制御部
30 プリント部
34 搬送ローラ対
36 エンコーダ(回転数検出手段)
38 搬送機構
40 用紙供給部(供給部)
50 切断部
60 オーバーコート部
61a サーマルヘッド
70 印字部(画像記録部)
71a〜73a サーマルヘッド(画像記録ヘッド)
80 用紙巻取部(巻取部)
91 用紙検出センサ(先端検出手段)
95 排出部

Claims (14)

  1. 記録媒体に画像を記録可能な画像記録部と、
    長尺の記録媒体を貯留した供給部と、
    記録媒体を前記画像記録部に対向させつつ、前記供給部から前記画像記録部に向かう第1の方向と、前記第1の方向と反対方向である第2の方向とに搬送可能な搬送機構と、
    外部からのプリント命令を受信するプリント命令受信手段と、
    記録媒体の先端が前記画像記録部から前記第1の方向に離れた位置に達するまで記録媒体が前記第1の方向に搬送された後に前記第2の方向に搬送されるように、前記搬送機構を制御する搬送制御手段と、
    前記搬送機構によって前記第2の方向に搬送されている記録媒体に前記画像記録部によって複数の画像が記録されるように、前記画像記録部を制御する画像記録制御手段とを備えており、
    前記搬送制御手段は、前記プリント命令受信手段によってプリント命令を受信する前に、記録媒体が前記第1の方向に搬送されることによって前記画像記録部よりも下流側に配置されるように、前記搬送機構を制御することを特徴とするプリンタ。
  2. 前記搬送制御手段は、前記プリント命令受信手段によってプリント命令が受信された後で、前記プリント命令に基づいて、前記画像記録部よりも下流側に配置された記録媒体の長さが修正されるように、前記搬送機構を制御することを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
  3. 前記画像記録部よりも下流側に配置されており、前記第1の方向に搬送される記録媒体を巻回しつつ収容可能な巻取部をさらに備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のプリンタ。
  4. 前記搬送機構は、前記供給部と前記画像記録部との間において記録媒体を挟持しつつ回転して搬送力を付与可能な搬送ローラ対を有しており、
    前記搬送ローラ対と前記画像記録部との間において記録媒体の先端を検出可能な先端検出手段と、
    前記搬送ローラ対の回転数を検出可能な回転数検出手段と、
    前記先端検出手段により記録媒体の先端が検出された後に前記回転数検出手段により検出される回転数に基づいて、記録媒体の搬送方向が前記第1の方向から前記第2の方向に変更される前に、前記画像記録部よりも下流側に搬送された記録媒体の搬送長さを検知する検知手段とをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリンタ。
  5. 前記プリント命令受信手段によってプリント命令を受信する前に、前記第1の方向に搬送されることによって前記画像記録部よりも下流側に配置される記録媒体の準備長さを決定する決定手段をさらに備えていることを特徴とする請求項4に記載のプリンタ。
  6. 1つのプリント命令に対応する複数の画像の全てを記録するために前記画像記録部よりも下流側に搬送する必要がある記録媒体の必要長さを算出する算出手段と、
    前記決定手段により決定された準備長さと前記算出手段により算出された必要長さとを比較する比較手段と、
    前記搬送制御手段は、1つのプリント命令を受信した際に、前記比較手段において前記準備長さが前記必要長さ以上であるという比較結果が得られた場合に、前記画像記録部よりも下流側に配置された記録媒体の長さが前記必要長さと一致するまで記録媒体が前記第2の方向に搬送されるように、前記搬送機構を制御することを特徴とする請求項5に記載のプリンタ。
  7. 前記搬送制御手段は、1つのプリント命令を受信した際に、前記比較手段において前記準備長さが前記必要長さよりも短いという比較結果が得られた場合に、前記画像記録部よりも下流側に配置された記録媒体の長さが前記必要長さと一致するまで記録媒体が前記第1の方向に搬送されるように、前記搬送機構を制御することを特徴とする請求項6に記載のプリンタ。
  8. 前記画像記録部よりも下流側に搬送可能な記録媒体の最大長さを記憶する記憶手段をさらに備えており、
    前記決定手段は、前記記憶手段に記憶された前記最大長さと一致するように前記準備長さを決定することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のプリンタ。
  9. 前記決定手段は、前記プリント命令受信手段によって以前に受信した1または複数のプリント命令に対応する画像数に基づいて前記準備長さを決定することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のプリンタ。
  10. 前記決定手段は、前記プリント命令受信手段によって直前に受信した複数のプリント命令に対応する画像数の平均値と一致するように前記準備長さを決定することを特徴とする請求項9に記載のプリンタ。
  11. 前記搬送機構は、前記供給部と前記画像記録部との間において記録媒体に搬送力を付与することによって、記録媒体を前記第2の方向に搬送可能であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のプリンタ。
  12. 前記画像記録部は、前記搬送機構による搬送経路に沿って直列に配置された複数の画像記録ヘッドを有しており、
    前記複数の画像記録ヘッドは、前記搬送機構より搬送される記録媒体に接触しつつ画像を記録可能な画像記録位置及び前記搬送機構により搬送される記録媒体に接触しない待避位置を選択的にそれぞれ取り得るものであって、
    前記複数の画像記録ヘッドの全てが、記録媒体が前記第1の方向に搬送されるときに前記待避位置に配置されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のプリンタ。
  13. 前記複数の画像形成ヘッドの全てが、前記画像記録部において画像の記録が開始される直前に同時に前記画像記録位置に配置されることを特徴とする請求項12に記載のプリンタ。
  14. 外部からのプリント命令を受信する前において、長尺の記録媒体を貯留した供給部から記録媒体に画像を記録可能な画像記録部に向かう第1の方向に記録媒体を前記画像記録部に対向させつつ搬送する第1の搬送ステップと、
    外部からのプリント命令を受信するプリント命令受信ステップと、
    前記プリント命令受信ステップでプリント命令を受信した後において、前記第1の搬送ステップで記録媒体の先端が前記画像記録部から前記第1の方向に離れた位置に達するまで前記第1の方向に搬送された記録媒体を、前記第1の方向と反対方向である第2の方向に前記画像記録部に対向させつつ搬送する第2の搬送ステップと、
    前記第2の搬送ステップで前記第2の方向に搬送されている記録媒体に前記画像記録部によって複数の画像を記録する画像記録ステップとを備えていることを特徴とするプリント方法。
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