JP2007062283A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成装置において、印刷物の品質の劣化や、コスト高、及びスループットの悪化を抑制する。
【解決手段】用紙供給部40の巻回部45から巻き解かれた用紙Pを給紙ローラ対31へ案内するための一対のガイド部材37と、一対のガイド部材37により案内された用紙Pを上方に向かって搬送可能な給紙ローラ対31とが、搬送方向上流側から順に配置されている。一対のガイド部材37は、用紙Pの印刷面と反対側の第1ガイド部材37aと、印刷面側の第2ガイド部材37bとからなる。第1ガイド部材37aには板ばね部材39が配設されている。板ばね部材39は、印刷部70へ搬送されるのを待機中の用紙Pの先端部をその裏側から第2ガイド部材37bに押し付ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。
プリントペーパに対して画像を形成する画像形成装置については、種々の技術が知られている(例えば、特許文献1〜3を参照)。
特許文献1には、イエロー、マゼンタ及びシアンをそれぞれプリント可能な3つのサーマルヘッドを備えており、記録紙ロールから引き出された記録紙を給紙方向に搬送しながら、それらのサーマルヘッドでカラー画像を形成する1パス方式のカラーサーマルプリンタが開示されている。
特許文献2には、3パス方式のカラーサーマルプリンタが開示されている。このプリンタでは、記録紙ロールから引き出された1コマ分の長さの記録紙が1つのサーマルヘッドに対向するように送り出された後、引き戻されながらイエロー画像が形成される。その後、記録紙の送り出しと引き戻しが交互に行われて、2回目の引き戻し時にマゼンタ画像の形成が行われ、3回目の引き戻し時にシアン画像の形成が行われる。
特許文献3には、イエロー、マゼンタ及びシアンをそれぞれプリント可能な3つのサーマルヘッドを備えており、記録紙ロールから引き出された記録紙を給紙方向に搬送して画像形成の準備を完了した後、その記録紙を引戻し方向に搬送しながら1コマのカラー画像を形成する1パス方式のカラーサーマルプリンタが開示されている。このプリンタでは、1コマのカラー画像が形成されると、記録紙は再び給紙方向に搬送されてカラー画像の後端部で切断される。その後、カラー画像が形成された記録紙は排紙されると共に、画像形成の準備が完了した記録紙を引戻し方向に搬送しながら次の1コマのカラー画像が形成される。
特開平8−174876号公報 特開平9−99572号公報 特開2001−246769号公報
上述のような記録紙ロールを用いる画像形成装置では、記録紙ロールが給紙部にセットされた後、サーマルヘッドへ搬送されるのを待機中の記録紙の先端部が給紙部のローラ対で保持されたり、サーマルヘッドへ搬送されるのを待機中の記録紙が給紙部のマガジン内で収容保持されたりする。
しかしながら、前者においては、その待機時間が長い場合、記録紙におけるローラ対の保持部分が劣化して(例えば、記録紙におけるローラ対の保持部分にローラ対のゴム成分が付着して)、印刷物の品質の劣化を招くおそれがあった。
また、後者においては、画像の形成毎に記録紙の先端部をマガジンから引き出すための機構、及びシーケンス動作が必要となり、コスト高、及びスループットの悪化を招くおそれがあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、プリントペーパがロール状に巻かれた状態でセットされるペーパセット部と、該プリントペーパに対して画像を形成する画像形成部と、上記ペーパセット部にセットされたプリントペーパを上記画像形成部へ搬送するための搬送路と、上記ペーパセット部のプリントペーパを上記画像形成部へ搬送するためのローラ対とを備えた画像形成装置において、印刷物の品質の劣化や、コスト高、及びスループットの悪化を抑制する技術を提供することにある。
第1の発明は、プリントペーパがロール状に巻かれた状態でセットされるペーパセット部と、該プリントペーパに対して画像を形成する画像形成部と、上記ペーパセット部にセットされたプリントペーパを上記画像形成部へ搬送するための搬送路と、上記ペーパセット部のプリントペーパを上記画像形成部へ搬送するためのローラ対とを備えた画像形成装置であって、上記搬送路における上記ペーパセット部の下流側でかつ上記ローラ対の上流側に互いに対向するようにそれぞれ設けられ、上記ペーパセット部のプリントペーパを上記ローラ対へ案内するための一対のガイド部材と、上記一対のガイド部材のうち上記プリントペーパのプリント面と反対側に位置する第1ガイド部材に設けられ、上記画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパの先端部を、そのプリント面と反対側から該プリント面側に位置する第2ガイド部材に押し付ける板ばね部材とをさらに備えたことを特徴とするものである。
これにより、搬送路におけるペーパセット部の下流側でかつローラ対の上流側に互いに対向するようにそれぞれ設けられ、ペーパセット部のプリントペーパをローラ対へ案内するための一対のガイド部材のうち、プリントペーパのプリント面と反対側に位置する第1ガイド部材に設けられた板ばね部材により、画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパの先端部を、そのプリント面と反対側から該プリント面側に位置する第2ガイド部材に押し付けるので、板ばね部材の押付け力により、画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパの先端部を一対のガイド部材間で保持できる。そのため、従来のように、画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパの先端部をローラ対で保持する必要がない。したがって、印刷物の品質の劣化を抑制できる。また、従来のように、画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパをペーパセット部で保持する必要がなく、画像の形成毎にプリントペーパの先端部をペーパセット部から引き出す必要がない。したがって、コスト高、及びスループットの悪化を抑制できる。
また、板ばね部材により、画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパの先端部を、そのプリント面と反対側から第2ガイド部材に押し付けるので、板ばね部材により、画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパのプリント面を傷付けることを抑制できる。
なお、本発明のガイド部材が搬送路を兼ねても良い。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記一対のガイド部材は、略上下方向に延びていて、上記ペーパセット部のプリントペーパを下方から上方に向かって案内するためのものであることを特徴とするものである。
ところで、一対のガイド部材が、略上下方向に延びていて、ペーパセット部のプリントペーパを下方から上方に向かって案内するためのものである場合、板ばね部材がなければ、画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパの先端部が、一対のガイド部材から容易に抜け落ちる。すなわち、一対のガイド部材が、略上下方向に延びていて、ペーパセット部のプリントペーパを下方から上方に向かって案内するためのものである場合、板ばね部材の必要性が高い。
ここで、本発明によれば、一対のガイド部材が、略上下方向に延びていて、ペーパセット部のプリントペーパを下方から上方に向かって案内するためのものであるので、本発明の作用効果を顕著に発揮できる。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパを搬送可能な搬送機構と、上記画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパの先端部を検出する検出部と、上記検出部の検出結果に基づき、上記搬送機構を制御して、上記画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパの先端部を、そのプリント面と反対側から上記板ばね部材により上記第2ガイド部材に押し付けられた待機状態にする搬送制御部とをさらに備えたことを特徴とするものである。
これにより、搬送制御部により、画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパの先端部を検出する検出部の検出結果に基づき、そのプリントペーパを搬送可能な搬送機構を制御して、そのプリントペーパの先端部を、そのプリント面と反対側から板ばね部材により第2ガイド部材に押し付けられた待機状態にするので、板ばね部材の押付け力による、画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパの先端部の一対のガイド部材間での保持を実現できる。
本発明によれば、一対のガイド部材のうち、プリントペーパのプリント面と反対側に位置する第1ガイド部材に設けられた板ばね部材により、画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパの先端部を、そのプリント面と反対側から該プリント面側に位置する第2ガイド部材に押し付けるので、板ばね部材の押付け力により、画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパの先端部を一対のガイド部材間で保持できる。そのため、従来のように、画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパの先端部をローラ対で保持する必要がなく、印刷物の品質の劣化を抑制できる。また、従来のように、画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパをペーパセット部で保持する必要がなく、画像の形成毎にプリントペーパの先端部をペーパセット部から引き出す必要がなく、したがって、コスト高、及びスループットの悪化を抑制できる。
また、板ばね部材により、画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパの先端部を、そのプリント面と反対側から第2ガイド部材に押し付けるので、板ばね部材により、画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパのプリント面を傷付けることを抑制できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る熱昇華方式のサーマルプリンタ(画像形成装置。以下、プリンタという)1の斜視図であり、図2は、プリント部30の概略構成図であり、図3は、制御装置20及びこれに接続されたプリンタ1の各種機器のブロック図であり、図4は、印刷部70へ搬送されるのを待機中の用紙Pの先端部が一対のガイド部材37間で保持される様子を示す図である。
図1に示すように、プリンタ1は、操作部10と、制御装置20と、プリント部30とを有している。操作部10は、オペレータがプリンタ1の操作を行うためのものであって、プリンタ1に関する様々な情報を表示してオペレータに告知するディスプレイ11を有している。ここで、本実施形態では、操作部10にはタッチパネル方式が採用されており、ディスプレイ11には様々なボタンを含む操作画面12が表示される。したがって、オペレータは、操作画面12に触れることによって、プリンタ1の操作を行うことができる。
制御装置20は、操作部10からの入力を受信すると共に、プリンタ1の各種の動作を制御するためのものである。制御装置20は、カードスロットやディスクドライブなどの種々の記憶媒体からプリントデータを取得するための複数のデータ入力部20aを有している。なお、記録媒体としては、例えばCD−ROM、メモリーカードなど、プリントデータを記憶可能なものであれば、どのようなものであっても良い。
操作部10及び制御装置20は、プリント部30を収容する筐体30aの上面に固定配置されている。操作部10のディスプレイ11の表示面及び制御装置20のデータ入力部20aの記憶媒体挿入面は、プリンタ1(筐体30a)の正面(図1では左手前側の面)とほぼ一致している。したがって、プリンタ1の正面に向かうオペレータにとっては、ディスプレイ11及びデータ入力部21の操作が行いやすくなっている。
筐体30aは、略直方体状に形成されており、その横幅(正面の幅)D1は奥行きD2よりも小さくなっている。したがって、プリンタ1は、横幅の比較的狭い空間においても設置することが可能である。
図2に示すように、プリント部30は、筐体30a内に、長尺状の印刷用紙(プリントペーパ。以下、用紙という)Pがロール状に巻かれた状態でセットされるペーパセット部としての用紙供給部40と、用紙供給部40から巻き解かれた用紙Pを巻き取る用紙巻取部80と、用紙供給部40と用紙巻取部80との間で、用紙Pを上側に向かって湾曲した搬送経路(搬送路)に沿って搬送可能な搬送機構38とを有している。用紙供給部40と用紙巻取部80との間には、搬送経路上流側から順に切断部50、オーバーコート部60及び画像形成部としての印刷部70が配置されている。用紙供給部40と切断部50との間の搬送経路近傍には、排出部95が設けられている。
なお、本実施形態では、「用紙Pの搬送方向(搬送方向)」とは、用紙供給部40から用紙巻取部80に向かう方向を意味するものとする。「用紙Pの先端部」及び「画像の先端部」とは、用紙P及び画像の搬送方向の下流側の端部を意味するものとする。「用紙Pの後端部」及び「画像の後端部」とは、用紙P及び画像の搬送方向の上流側の端部を意味するものとする。
用紙供給部40は、搬送経路の最上流に設けられ、長尺状の用紙Pが収容保持された状態でセットされるマガジンケース41を有しており、その中には、長尺状の用紙Pがその印刷面(プリント面)が外側になるように回転軸43(搬送機構)の周りに巻回された巻回部45が装填されている。回転軸43は、モータ43a(図3を参照)によって、用紙供給部40から用紙Pが巻き解かれて搬送方向下流側に向かって搬送される場合、図2で示す反時計回りに回転駆動され、一旦巻き解かれた用紙Pが用紙供給部40に巻き取られる場合、図2で示す時計回りに回転駆動される。
搬送機構38は、搬送方向上流側から順に配置された、用紙供給部40の巻回部45から巻き解かれた用紙Pを上方に向かって搬送可能な給紙ローラ対31と、切断部50よりも搬送方向上流側に配置され、上方に向かって搬送される用紙Pの搬送方向を変更するターンローラ対32と、切断部50とオーバーコート部60との間で用紙Pを狭持可能な圧着ローラ対33及び用紙Pを搬送可能な搬送ローラ対34と、印刷部70よりも搬送方向下流側に配置され、印刷部70よりも搬送方向下流側に向かって搬送される用紙Pを用紙巻取部80の内部に送り込むための送込みローラ対35とを有している。各ローラ対31〜35は、互いに対向するようにそれぞれ配設されている。なお、本発明に係るローラ対は給紙ローラ対31に対応する。
給紙ローラ対31、ターンローラ対32、圧着ローラ対33、搬送ローラ対34及び送込みローラ対35は、所定半径を有する円周(図2では二点鎖線で描かれている)に沿うように配置されている。なお、図2から分かるように、オーバーコート部60及び印刷部70のヘッド部61,71〜73も、上記円周に沿うように配置されていると共に、用紙供給部40及び用紙巻取部80は上記円周の内部に配置されている。
給紙ローラ対31、搬送ローラ対34及び送込みローラ対35は、搬送制御部27a(図3を参照)によって制御されるモータ31a,34a,35a(図3を参照)にそれぞれ接続されている。したがって、給紙ローラ対31、搬送ローラ対34及び送込みローラ対35は、搬送制御部27aによってモータ31a,34a,35aが個別に制御されることによって、用紙供給部40から巻き解かれた用紙Pを搬送方向下流側に向かって搬送して用紙巻取部80に巻き取り可能であると共に、用紙巻取部80内に一旦巻き取られた用紙Pを再度巻き解きつつ、用紙巻取部80から巻き解かれた用紙Pを搬送方向上流側に向かって逆送させることができる。
図2及び図4に示すように、搬送経路における用紙供給部40よりも搬送方向下流側でかつ給紙ローラ対31よりも搬送方向上流側には、巻回部45から巻き解かれた用紙Pを給紙ローラ対31へ案内するための一対のガイド部材37が設けられている。この一対のガイド部材37は、用紙Pの搬送経路を挟んで所定間隔を開けて互いに対向するようにそれぞれ配置されていて、その間で用紙Pを案内するようになっている。一対のガイド部材37は、略上下方向に延びている。すなわち、一対のガイド部材37は、巻回部45から巻き解かれた用紙Pを下方から上方に向かって案内するようになっている。一対のガイド部材37は、用紙Pの印刷面と反対側(つまり、用紙Pの裏側)に配置された第1ガイド部材(図2及び図4では左側のもの)37aと、用紙Pの印刷面側に配置された第2ガイド部材(図2及び図4では右側のもの)37bとで構成されている。第1ガイド部材37aは、略上下方向に延びている。第2ガイド部材37bにおける第1ガイド部材37aと対向する部分は、略上下方向に延びている。第2ガイド部材37bにおける第1ガイド部材37aと対向する部分よりも下側の部分は、下側に行くに従って図2の右側に傾くように形成されている。
第1ガイド部材37aには、金属製の板ばね部材39が配設されている。なお、この板ばね部材39は、樹脂製のものであっても良い。板ばね部材39は、第1ガイド部材37aにおける搬送方向と直交する方向の中央部に配置されていて、第2ガイド部材37b側に突出するように断面略V字状に形成されている。板ばね部材39は、1オーダーに含まれるカラー画像の全ての印刷が終了した後において、次の1オーダーのため、印刷部70へ搬送されるのを待機中(つまり、印刷部70によりカラー画像が印刷されるのを待機中)の用紙Pの先端部を、その裏側から第2ガイド部材37bに押し付けるようになっている。したがって、印刷部70へ搬送されるのを待機中の用紙Pの先端部は、板ばね部材39の押付け力により、一対のガイド部材37から抜け落ちることなく、一対のガイド部材37間で保持される(図4を参照)。
プリント部30は、搬送ローラ対34の回転数(パルス数)を検出可能なエンコーダ36を有している。搬送ローラ対34は、用紙Pを搬送するためにモータ34aにより駆動されて回転する状態と、送込みローラ対35により搬送される用紙Pに伴って従動回転する状態とを取り得る。エンコーダ36は、搬送ローラ34が上記のいずれの状態である場合でも、搬送ローラ対34の回転数を検出できる。
切断部50は、ターンローラ対32と圧着ローラ対33との間に配置されている。切断部50は、搬送経路よりも上方に配置されたローリングカッタ51と、搬送経路よりも下方に配置された固定刃52と、切りくずボックス53とを有している。
ローリングカッタ51は、円板状に形成されており、その円周部には全周に亘って刃が形成されている。ローリングカッタ51は、その中心部がシャフト51aで保持されている。ローリングカッタ51は、シャフト51aを介して、切断制御部27cによって制御される駆動機構55(図3を参照)に接続されている。駆動機構55は、シャフト51aを介して、ローリングカッタ51を回転駆動すると共に、用紙Pの搬送経路と直交する方向に沿って(図2では紙面と直交する方向に沿って)往復動させる。固定刃52は、用紙Pの搬送経路と直交するように配置されており、用紙Pの搬送経路の全幅よりも長い矩形刃である。
したがって、切断部50による切断位置に用紙Pが配置された状態では、切断制御部27cが駆動機構55を制御して、ローリングカッタ51を回転させつつ用紙Pの幅方向に沿って移動させると、ローリングカッタ51と固定刃52との相互作用によって用紙Pが切断される。なお、本実施形態では、切断部50は、各画像の先端部及び後端部で用紙Pを切断する。
切りくずボックス53は、ローリングカッタ51及び固定刃52の下方に配置されている。したがって、各画像の先端部又は後端部で用紙Pが切断されて各画像間の余白部が切断されると、その余白部は切りくずボックス53内に収納される。
オーバーコート部60は、搬送ローラ対34の搬送方向下流側に配置されている。オーバーコート部60は、1つのヘッド部61を有している。ヘッド部61は、画像が印刷された用紙Pの表面に対して無色透明のオーバーコート(OC)を被覆させるためのものである。このように、用紙Pの表面に対してオーバーコートを被着させることによって、用紙P上に印刷された画像の耐光性を向上させると共に、用紙Pの表面を保護できる。また、オーバーコートの材質を選ぶことによって、プリントの光沢性を向上させると共に、高品質のプリントを提供できる。
本実施形態では、用紙供給部40から巻き解かれた用紙Pが搬送方向下流側に向かって搬送されるときは、オーバーコート部60でのオーバーコート及び印刷部70でのカラー画像の印刷を行わず、印刷部70よりも搬送方向下流側に配置された用紙巻取部80に一旦巻き取られた用紙Pが搬送方向上流側に向かって逆送されるときに、印刷部70でのカラー画像の印刷及びオーバーコート部60でのオーバーコートが行われる。したがって、本実施形態では、用紙P表面に対して、イエロー、マゼンタ、シアンの順にカラー画像の印刷が可能であると共に、さらに、カラー画像が印刷された用紙P表面に対して、オーバーコートを行うことができる。
以下、ヘッド部61,71〜73の詳細構成について説明する。なお、ヘッド部61,71〜73の構成は、いずれもほぼ同様であるので、ここでは、ヘッド部73についてのみ詳細に説明する。
ヘッド部73は、用紙Pの搬送経路の全幅に亘って配置された多数の発熱素子(図示せず)を有するサーマルヘッド73aと、サーマルヘッド73aの先端部(用紙Pの搬送経路近傍であって発熱素子が配置された端部)と対向するプラテンローラ73bと、イエローに対応するインクが付着したインク領域を有するテープ状のリボン73cと、印刷前のリボン73cが巻回されたリボン供給ローラ73dと、印刷後のリボン73cを巻き取るリボン巻取りローラ73eとを有している。
サーマルヘッド73aは、それを昇降させる昇降機構73f(図3を参照)によって、用紙Pの搬送経路に対して進退可能になっている。したがって、サーマルヘッド73aは、その先端部近傍とプラテンローラ73bとの間で、リボン73cを用紙Pに圧接する(押し付ける)プリント位置と圧接しない退避位置とを選択的に取り得る。
ヘッド部73では、サーマルヘッド73aがプリント位置に配置された状態で、サーマルヘッド73aとプラテンローラ73bとの間を用紙Pが搬送されると、サーマルヘッド73aにより加熱されたリボン73cのインクによって用紙P上にイエローに対応するカラー画像を印刷できる。なお、サーマルヘッド73aとプラテンローラ73bとの間を用紙Pが搬送される際には、用紙Pが搬送されるのに伴って、リボン73cもリボン供給ローラ73dからリボン巻取りローラ73eに向かって送られる。
他のヘッド部61,71,72も、ヘッド部73と同様に、サーマルヘッド部61a,71a,72aと、プラテンローラ61b,71b,72bと、リボン61c,71c,72cと、リボン供給ローラ61d,71d,72dと、リボン巻取りローラ61e,71e,72eとをそれぞれ備えている。
他のヘッド部61,71,72では、ヘッド部73のイエローに対応するインクが付着したインク領域を有するテープ状のリボン73cの代わりに、無色透明、シアン、マゼンタにそれぞれ対応するインクが付着したインク領域を有するテープ状のリボン61c,71c,72cが用いられている。
オーバーコート部60のヘッド部61及び印刷部70の各ヘッド部71〜73間には、一対のガイド部材75a〜75cがそれぞれ配置されている。一対のガイド部材75a〜75cは、いずれも2枚の板状部材からなっており、ヘッド部60,71〜73間をそれぞれ搬送される用紙P(主に用紙Pの先端部)を案内するためのものである。したがって、一対のガイド部材75a〜75cは、用紙Pの搬送経路を挟んで所定間隔を開けて対向するようにそれぞれ配置されている。
用紙巻取部80は、搬送経路の最下流に設けられた格納ケース81を有している。格納ケース81は、略円筒状に形成されており、その一部が用紙Pの挿入口82として開口している。図2で示すように、本実施形態では、挿入口82となる部分の中心角は約90度であって、その一方の縁部82aは格納ケース81の左端部近傍にあって、他方の縁部82bは格納ケース81の上端部近傍である。
送込みローラ対35は、格納ケース81の縁部82aの上方近傍に配置されており、送込みローラ35によって下方に搬送された用紙Pは挿入口82の端部82a近傍から格納ケース81内に挿入される。用紙巻取部80に挿入された用紙Pは、格納ケース81の内周面に当接することによって案内される。したがって、格納ケース81内では、用紙Pが有する巻き癖にしたがって、その印刷面が外側面になるように用紙Pの先端部から順に巻き取られる。
格納ケース81には、4つの巻取りローラ83a〜83dが回転自在に設けられている。各巻取りローラ83a〜83dの一部は、格納ケース81の内周面よりも内側に突出している。したがって、用紙Pが格納ケース81の内周面に当接する際の摩擦力が軽減されるので、用紙Pに傷が付くのを抑制できる。
排出部95は、印刷部70におけるカラー画像の印刷及びオーバーコート部60におけるオーバーコートが行われた後、さらに切断部50によって切断された各カラー画像が印刷された用紙Pを排出するためのものである。排出部95は、印刷済みの用紙Pを収納するプリントボックス96を有している。プリントボックス96は、上端部が開口された箱状の部材であって、その下端部で支持軸97によって回動可能に支持されている。したがって、プリントボックス96は、筐体30a内に収納された状態(図2で実線で示す状態)と、筐体30aの正面(図2では右面)から上端部近傍が引き出された状態(図2で破線で示す状態)とを取り得る。よって、オペレータは、プリントボックス96の上端部をプリンタ1(筐体30a)の正面から外部に引き出すことによって、各カラー画像が印刷された用紙Pを容易に取り出すことができる。
切断部50よりも搬送方向上流側には、搬送経路に沿って搬送される用紙P上に印刷された画像の搬送方向の端部(主に画像の後端部)を検出可能な画像検出センサ90が設けられている。オーバーコート部60よりも搬送方向上流側には、用紙Pの搬送方向の端部を検出可能な用紙検出センサ91が設けられている。一対のガイド部材37よりも搬送方向下流側でかつ給紙ローラ対31よりも搬送方向上流側には、用紙Pの搬送方向の端部を検出可能な用紙検出センサ92が設けられている。本実施形態では、オーバーコート部60の搬送方向上流側端部と用紙検出センサ91による検出位置とは、ほぼ一致している。
図3に示すように、制御装置20には、用紙供給部40の回転軸43を駆動するモータ43aと、給紙ローラ対31、搬送ローラ対34及び送込みローラ対35をそれぞれ駆動するモータ31a,34a,35aと、搬送ローラ対34の回転数を検出するエンコード36と、切断部50のローリングカッタ51を駆動する駆動機構55と、オーバーコート部60及び印刷部70のサーマルヘッド61a,71a〜73aの昇降機構61f,71f〜73f及びドライバ61g,71g〜73gと、画像検出センサ90と、用紙検出センサ91,92と、操作部10とが接続されている。
制御装置20は、適切なソフトウェアにより制御されるCPUやROM、RAMなどのハードウェアを備えており、最大巻取量記憶部21と、プリント情報記憶部22と、必要巻取量算出部23と、比較部24と、巻取量決定部25と、搬送量検知部26と、搬送制御部27aと、印刷制御部27bと、切断制御部27cとを有している。
最大巻取量記憶部21は、用紙供給部40から用紙巻取部80に向かって用紙Pが搬送される場合、印刷部70よりも搬送方向下流側に搬送可能な用紙Pの最大長さを最大巻取量として記憶する。最大巻取量は、印刷部70の搬送方向の最も下流側に配置されたヘッド部73による印刷位置と用紙巻取部80の挿入口82との間の搬送経路の長さと、用紙巻取部80の格納ケース81内に巻き取り可能な用紙Pの長さとを足し合わせることによって算出される値である。なお、最大巻取量は、オペレータによって最大巻取量記憶部21に入力される。
最大巻取量は、主として格納ケース81の大きさによって大きく変化する。なお、格納ケース81内に巻き取り可能な用紙Pの長さは、実際に格納ケース81内に収容可能な用紙Pの最大長さであっても良いし、それよりも短くても良く、任意に設定可能である。そこで、本実施形態では、最大巻取量が算出される際に用いられる格納ケース81内に巻き取り可能な用紙Pの長さは、格納ケース81内で用紙Pが破損したり傷が付いたりしない範囲の長さであって、格納ケース81内に収容可能な用紙Pの最大長さよりも短い長さが設定されている。
プリント情報記憶部22は、カラー画像が印刷される際の種々の設定値を記憶する。設定としては、プリント種類毎の1コマのプリント長さ(搬送方向長さ)、プリント枚数(コマ数)、隣り合う画像間に形成される余白部の長さ、ヘッド放熱用の追加長さなどが含まれる。プリント種類毎の1コマのプリント長さは、例えば標準サイズ、パノラマサイズなどの複数のプリントの種類毎に複数の値が記憶されている。プリント枚数は、プリント開始前に、オペレータによってオーダ毎に入力される値が記憶される。画像間の余白部の長さ及びヘッド放熱用の追加長さは、プリント開始前に、オペレータによって入力される値が記憶される。
必要巻取量算出部23は、1オーダーに含まれる複数のカラー画像の全てを印刷するために必要な用紙Pの長さを必要巻取量として算出する。つまり、1オーダーに含まれる複数のカラー画像の全てを印刷するためには、印刷部70でのカラー画像の印刷を開始する前に、これらのカラー画像を印刷可能な長さの用紙Pを、印刷部70よりも搬送方向下流側に搬送しておく必要がある。したがって、用紙供給部40から用紙巻取部80に向かって用紙Pが搬送される場合、1オーダーに含まれる複数のカラー画像の全てを印刷するため、印刷部70のヘッド部73による印刷位置を超えて搬送されるべき用紙Pの長さが必要巻取量として算出される。
以下、図5を参照しながら、必要巻取量について説明する。図5は、1オーダーに含まれる複数のカラー画像が用紙Pの先端部近傍に印刷されるときの様子を示す図である。なお、図5では、1オーダーに同じプリント種類の画像が6個含まれる場合について図示している。図5に示すように、用紙Pの先端部(図5では左端部)近傍にヘッド放熱用の追加長さzに対応する領域が設けられ、そこから上流側(図5では右方)に向かって、プリント長さxに対応する領域と余白部長さyに対応する領域がプリント枚数nだけ交互に設けられる。
したがって、必要巻取量算出部23では、プリント開始前に、オペレーターによって、1オーダーに含まれるカラー画像のプリント種類及びプリント枚数が入力されると、プリント情報記憶部22に記憶された各値に基づいて、1オーダーに対応する必要巻取量Lが以下の式によって算出される。
L=z+x×n+y×(n−1)
図3に示すように、比較部24は、必要巻取量算出23で算出された必要巻取量と最大巻取量記憶部21に記憶された最大巻取量とを比較して、必要巻取量と最大巻取量との間の大小関係についての比較結果を得る。
巻取量決定部25は、用紙Pの搬送方向が搬送方向下流側に向かう方向から搬送方向上流側に向かう方向に変更される前に、実際に印刷部70よりも搬送方向下流側に搬送される用紙Pの長さ(実際の巻取量)、すなわち、実際に印刷部70のヘッド部73に対向する位置を超えて搬送される用紙Pの長さを決定する。巻取量決定部25は、比較部24による比較結果に基づいて巻取り量を決定する。つまり、巻取量決定部25は、比較部24で必要巻取量が最大巻取量以下という比較結果が得られた場合、実際の巻取量を必要巻取量に決定し、比較部24で必要巻取量が最大巻取量よりも大きいという比較結果が得られた場合、実際の巻取量を最大巻取量に決定する。
搬送量検知部26は、用紙検出センサ91によって用紙Pの先端部が検出された後、エンコーダ36により検出される搬送ローラ対34の回転数に基づいて、用紙Pの搬送量を検知する。つまり、搬送量検知部26は、用紙検出センサ91による検出位置よりも搬送方向下流側に搬送された用紙Pの長さを検知する。したがって、搬送量検知部26は、用紙Pの搬送方向が搬送方向下流側に向かう方向から搬送方向上流側に向かう方向に変更される前に、印刷部70よりも搬送方向下流側に搬送された用紙Pの長さを検知できる。用紙Pの先端部が送込みローラ対35に到達した後は、搬送ローラ対34による搬送力ではなく、送込みローラ対35による搬送力によって用紙Pが搬送されるようになるが、この場合でも、搬送量検知部26では、常に搬送ローラ対34の回転数に基づいて用紙Pの搬送量が検知される。
なお、搬送量検知部26は、用紙Pが搬送方向下流側に向かって搬送される場合だけでなく、用紙Pが搬送方向上流側に向かって搬送される場合にも、用紙Pの搬送量を検知できる。したがって、用紙Pの搬送方向が搬送方向下流側に向かう方向から搬送方向上流側に向かう方向に変更された場合、搬送方向が変更される前の搬送方向下流側への搬送量から、搬送方向が変更された後の搬送方向上流側への搬送量を差し引くことによって、用紙Pの先端位置を検知できる。
搬送制御部27aは、回転軸43、給紙ローラ対31、搬送ローラ対34及び送込みローラ対35をそれぞれ駆動するモータ43a,31a,34a,35aを制御することによって、用紙Pを用紙供給部40から用紙巻取部80に向かって搬送すると共に、用紙Pを用紙巻取部80から用紙供給部40に向かって逆送させる。印刷制御部27bは、オーバーコート部60のサーマルヘッド61及び印刷部70のサーマルヘッド71a〜73aの昇降タイミング及び印刷タイミングを制御する。切断制御部27cは、切断部50での切断タイミングを制御する。
以下、図6のフローチャートを参照しながら、プリンタ1の画像の印刷を行う場合の動作について説明する。
まず、用紙供給部40に装填された用紙Pの巻回部45から回転軸43が回転駆動されることによって巻き解かれた用紙Pの先端部が搬送される(ステップS101)。そして、用紙Pの先端部が用紙検出センサ92に到達するまで、搬送が継続される(ステップS102)。ここで、用紙検出センサ92により用紙Pの先端部が検出されると、用紙検出センサ92から制御装置20に対して用紙Pの先端部を検出したことを示す検出信号が送信される。このようにして、用紙Pの先端部が用紙検出センサ92に到達した時点で、用紙Pの搬送が停止されて、用紙Pの先端部が、その裏側から板ばね部材39により第2ガイド部材37bに押し付けられて一対のガイド部材37間で保持された待機状態になる(ステップS103。図4を参照)。このとき、サーマルヘッド61a,71a〜73aがプリント位置にある場合、サーマルヘッド61a,71a〜73aが退避位置に移動させられる(ステップS104)。
その後、オペレーターからの注文(オーダー)の受付があって、1オーダーに含まれるカラー画像のプリント種類及びプリント枚数が入力されると(ステップS105)、用紙Pの搬送を開始する準備として、プリント情報記憶部22に記憶された情報に基づいて、その1オーダーに対応する必要巻取量が必要巻取量算出部23によって算出される(ステップS106)。すると、比較部24によって、この必要巻取量と最大巻取量記憶部21に記憶された最大巻取量とが比較される(ステップS107)。その比較結果に基づいて、巻取量決定部25によって、実際の巻取量が決定される(ステップS108)。このようにして、用紙Pの搬送準備が終了した後、給紙ローラ対31及び搬送ローラ対34による搬送力を主動として用紙Pが搬送される(ステップS109)。
その後、サーマルヘッド61a,71a〜73aが退避位置にある状態で、用紙Pの先端部がオーバーコート部60及び印刷部70を通過する。なお、このとき、オーバーコート及び画像の印刷を行わない。そして、送込みローラ対35に到達するまで、搬送ローラ対34による搬送力を主動とする搬送が継続される(ステップS110)。それから、用紙Pの先端部が送込みローラ対35に到達して狭持されると、それ以後は、送込みローラ対35による搬送力を主動として用紙Pが搬送されて、用紙Pの先端部から用紙巻取部80の格納ケース81内に順次送り込まれる(ステップS111)。このとき、用紙Pが格納ケース81内に送り込まれるに従って、用紙Pの先端部が格納ケース81の内周面及び巻取りローラ83a〜83dに案内されて、格納ケース81内で、用紙Pがその巻き癖に従って巻き取られる。なお、用紙Pの先端部が送込みローラ対35に到達して、用紙Pの搬送力の主動が切り換えられた時点で、搬送ローラ対34は、用紙Pに搬送力を付与する状態から、送込みローラ対35により搬送される用紙Pに伴って従動回転する状態に切り換えられる。
その後、巻取量決定部25で決定された巻取量の長さの用紙Pが、ヘッド部73による印刷位置よりも搬送方向下流側に搬送された時点で、用紙Pの巻き取りが終了して、用紙供給部40から用紙巻取部80に向かって用紙Pが搬送されるのが停止される(ステップS112)。つまり、搬送量検知部26において、用紙検出センサ91によって用紙Pの先端部が検出された後エンコーダ36により検出される搬送ローラ対34の回転数に基づいて検知される用紙Pの搬送量が、巻取量決定部25で決定された巻取量とオーバーコート部60及び印刷部70における搬送経路の長さとを足し合わせた長さに一致した時点で、搬送制御部27aは用紙Pの巻き取りを終了して、用紙Pの搬送方向下流側への搬送を停止する。なお、このとき、ヘッド部73による印刷位置には、巻取量の長さの用紙Pの最も搬送方向上流側に印刷される画像の後端部がある。
そして、オーバーコート部60のサーマルヘッド61a及び印刷部70のサーマルヘッド71a〜73aが退避位置からプリント位置に同時に移動させられる(ステップS113)。その後、搬送ローラ対34による搬送力を主動として用紙Pが搬送方向上流側に向かって逆送される(ステップS114)。したがって、このとき、従動回転する状態であった搬送ローラ対34は、用紙Pを搬送方向上流側に向かって搬送する方向に回転駆動されると共に、送込みローラ対35は、従動回転するようになる。また、用紙供給部40の回転軸43は、マガジンケース41内に用紙Pを巻き戻す方向に回転駆動される。
そして、用紙Pが搬送方向上流側に向かって逆送されながら、1オーダーに含まれる各カラー画像について、ヘッド部73によってイエローに対応する印刷、ヘッド部72によってマゼンタに対応する印刷、ヘッド部71によってシアンに対応する印刷がその用紙Pに対して順次行われる。このようにして、各カラー画像について、イエロー、マゼンタ、シアンの順に印刷が用紙Pに対して行われることによって、カラー画像の印刷が完了する(ステップS115)。その後、ヘッド部61によって、カラー画像が印刷された用紙Pの表面に対してオーバーコートが行われる(ステップS116)。
なお、本実施形態では、1オーダーに含まれる複数のカラー画像は各画像間に所定幅の余白部が形成されるように断続的に印刷される。つまり、上述したように、用紙Pには、用紙Pの先端部近傍にヘッド断熱用の追加長さに対応する領域が設けられた後、画像領域と余白部とが交互に設けられる。そして、印刷部70では、3つのヘッド部71〜73のうち少なくとも2つに対向する位置に同じタイミングで画像領域がある場合、それらのヘッド部によって印刷が同時に行われる。また、オーバーコート部60でのオーバーコートは、印刷部70でのカラー画像の印刷と並行して行われる。このようにして、印刷部70及びオーバーコート部60では、巻取量決定部25により決定された巻取量の長さの用紙P又は最大巻取量の長さの用紙Pに対して複数のカラー画像の印刷及びオーバーコートが行われる。
最も搬送方向上流側に印刷されたカラー画像の後端部(巻取量決定部25で決定された巻取量の長さの用紙Pの後端部と一致している)が、切断部50による切断位置に到達すると、そのカラー画像の後端部で用紙Pが切断される(ステップS117)。なお、カラー画像の後端部が切断部50による切断位置に到達するタイミングは、搬送量検知部26によって検知される搬送量に基づいて検知される。このように用紙Pが切断された後、最も搬送方向上流側のカラー画像よりも上流側の画像が形成されなかった用紙P(巻取量決定部25で決定された巻取量の長さの用紙Pの後端部よりも搬送方向上流側の用紙P)は、その先端部が給紙ローラ対31を通過して用紙検出センサ92に到達するまで、用紙供給部40に巻き戻される。ここで、用紙検出センサ92により用紙Pの先端部が検出されると、用紙検出センサ92から制御装置20に対して用紙Pの先端部を検出したことを示す検出信号が送信される。このようにして、用紙Pの先端部が用紙検出センサ92に到達した時点で、用紙Pの巻戻しが停止されて、次の1オーダーのため、用紙Pの先端部が上記待機状態になる。
そして、用紙Pが引き続き逆送されて、最も搬送方向上流側の画像の後端部が画像検出センサ90による検出位置に到達すると、画像検出センサ90から制御装置20に対して画像の後端部を検出したことを示す検出信号が送信される(ステップS118)。すると、搬送量検知部26は、画像検出センサ90によって画像の後端部が検出された後、エンコーダ36により検出される搬送ローラ対34の回転数に基づいて、カラー画像の先端部が切断部50による切断位置に到達したことを検知する。このとき、用紙Pの逆送が停止されて、カラー画像の先端部で用紙Pが切断される(ステップS119)。
このようにカラー画像の先端部での用紙Pの切断が行なわれる度に、切断された用紙Pに印刷されたカラー画像が先端部に最も近接して印刷された最終画像であるか否かが判断される(ステップS120)。ここで、最終画像でないと判断されると、用紙Pが再び逆送される。そして、搬送量検知部26は、カラー画像の先端部での用紙Pの切断が行なわれた後、エンコーダ36により検出される搬送ローラ対34の回転数に基づいて、ステップS119で先端部が切断されたカラー画像に搬送方向下流側で隣接するカラー画像の後端部が、切断部50による切断位置に到達したことを検知する。このとき、用紙Pの逆送が停止されて、そのカラー画像の後端部で用紙Pが切断される(ステップS121)。その後、ステップS118に戻って、上述と同様の処理が繰り返される。
一方、最終画像であると判断されると、1オーダーに含まれるカラー画像の全ての印刷が終了したか否かが判断される(ステップS122)。ここで、1オーダーに含まれるカラー画像の全ての印刷が終了していないと判断されると、ステップS106に戻って、上述と同様の処理が繰り返される。一方、1オーダーに含まれるカラー画像の全ての印刷が終了したと判断されると、処理が終了する。
なお、ステップS122で、1オーダーに含まれるカラー画像の全ての印刷が終了していないと判断される場合とは、例えば比較部24で必要巻取量が最大巻取量よりも長いと判断されて、巻取量決定部25が最大巻取量を最終的な巻取量として決定した場合である。つまり、この場合、1オーダーに含まれるカラー画像のうち、最大巻取量の長さの用紙Pに印刷できなかった残りのカラー画像の印刷が引き続き行なわれる。このようにして、1オーダーに含まれるカラー画像の全ての印刷が終了するまで、上述と同様の処理が繰り返される。
−効果−
以上により、本実施形態によれば、搬送経路における用紙供給部40の下流側でかつ給紙ローラ対31の上流側に互いに対向するようにそれぞれ設けられ、用紙供給部40の用紙Pを給紙ローラ対31へ案内するための一対のガイド部材37のうち、用紙Pの印刷面と反対側に位置する第1ガイド部材37aに設けられた板ばね部材39により、印刷部70へ搬送されるのを待機中の用紙Pの先端部を、その印刷面と反対側から該印刷面側に位置する第2ガイド部材37bに押し付けるので、板ばね部材39の押付け力により、印刷部70へ搬送されるのを待機中の用紙Pの先端部を一対のガイド部材37間で保持できる。そのため、従来のように、印刷部70へ搬送されるのを待機中の用紙Pの先端部を給紙ローラ対31で保持する必要がない。したがって、印刷物の品質の劣化を抑制できる。また、従来のように、印刷部70へ搬送されるのを待機中の用紙Pを用紙供給部40で保持する必要がなく、カラー画像の印刷毎に用紙Pの先端部を用紙供給部40から引き出す必要がない。したがって、コスト高、及びスループットの悪化を抑制できる。
また、板ばね部材39により、印刷部70へ搬送されるのを待機中の用紙Pの先端部を、その印刷面と反対側から第2ガイド部材37bに押し付けるので、板ばね部材39により、印刷部70へ搬送されるのを待機中の用紙Pの印刷面を傷付けることを抑制できる。
ところで、一対のガイド部材37が、略上下方向に延びていて、用紙供給部40の用紙Pを下方から上方に向かって案内するためのものである場合、板ばね部材39がなければ、印刷部70へ搬送されるのを待機中の用紙Pの先端部が、一対のガイド部材37から容易に抜け落ちる。すなわち、一対のガイド部材37が、略上下方向に延びていて、用紙供給部40の用紙Pを下方から上方に向かって案内するためのものである場合、板ばね部材39の必要性が高い。
ここで、本実施形態によれば、一対のガイド部材37が、略上下方向に延びていて、用紙供給部40の用紙Pを下方から上方に向かって案内するためのものであるので、本発明の作用効果を顕著に発揮できる。
また、搬送制御部27aにより、印刷部70へ搬送されるのを待機中の用紙Pの先端部を検出する用紙検出センサ92の検出結果に基づき、その用紙Pを搬送可能な搬送機構38及び回転軸43を制御して、その用紙Pの先端部を、そのプリント面と反対側から板ばね部材39により第2ガイド部材37bに押し付けられた待機状態にするので、板ばね部材37bの押付け力による、印刷部70へ搬送されるのを待機中の用紙Pの先端部の一対のガイド部材37間での保持を実現できる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、熱昇華方式のプリンタ1において、用紙Pと接触する3つのヘッド部71〜73によってカラー画像を印刷しているが、画像を形成可能なプリンタであれば、その画像形成部の構成はこれに限らない。例えば、用紙Pと接触するヘッドを有するサーマルプリンタ(熱転写方式及び感熱記録方式を含む)であっても良いし、インクジェットヘッド、FOCRT(Fiber Optic Cathod e-Ray-Tube)、レザー光源などを有しており、用紙Pと接触させずにカラー画像を形成可能なプリンタであっても良い。さらに、画像形成部は、必ずしも複数の画像記録ヘッドを有している必要はなく、カラー画像を記録可能な1つの画像記録ヘッドだけを有していても良い。例えば、イエロー、マゼンタ、シアンのインクを吐出可能なノズルをそれぞれ有する3つのインクジェットヘッドを有しており、それらのヘッドが用紙Pの搬送方向と直交する方向に往復動しつつカラー画像を記録するプリンタであっても良いし、イエロー、マゼンタ、シアンのインクを吐出可能なノズルを有する1つのインクジェットヘッドを有しており、そのヘッドが用紙Pの搬送方向と直交する方向に往復動しつつカラー画像を記録するプリンタであっても良い。
また、上記実施形態では、搬送経路における用紙供給部40よりも搬送方向下流側でかつ給紙ローラ対31よりも搬送方向上流側に、一対のガイド部材37を設けているが、一対のガイド部材37が搬送経路を兼ねても良い。
本発明は、実施形態に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない他の実施形態に適用できることは言うまでも無い。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明は、プリントペーパがロール状に巻かれた状態でセットされるペーパセット部と、該プリントペーパに対して画像を形成する画像形成部と、上記ペーパセット部にセットされたプリントペーパを上記画像形成部へ搬送するための搬送路と、上記ペーパセット部のプリントペーパを上記画像形成部へ搬送するためのローラ対とを備えた画像形成装置等について有用である。
本発明の実施形態に係るプリンタの斜視図である。 プリント部の概略構成図である。 制御装置及びこれに接続されたプリンタの各種機器のブロック図である。 印刷部へ搬送されるのを待機中の用紙の先端部が一対のガイド部材間で保持される様子を示す図である。 1オーダーに含まれる複数のカラー画像が用紙の先端部近傍に印刷されるときの様子を示す図である。 プリンタの画像の印刷を行う場合の動作のフローチャート図である。
符号の説明
1 サーマルプリンタ
10 操作部
20 制御装置
21 最大巻取量記憶部
22 プリント情報記憶部
23 必要巻取量算出部
24 比較部
25 巻取量決定部
26 搬送量検知部
27a 搬送制御部
27b 印刷制御部
27c 切断制御部
30 プリント部
31 給紙ローラ対(ローラ対)
36 エンコーダ
37 一対のガイド部材
37a 第1ガイド部材
37b 第2ガイド部材
38 搬送機構
39 板ばね部材
40 用紙供給部
43 回転軸(搬送機構)
50 切断部
60 オーバーコート部
70 印刷部
71a〜73a サーマルヘッド
80 用紙巻取部
92 用紙検出センサ(検出部)
95 排出部
P 印刷用紙(プリントペーパ)

Claims (3)

  1. プリントペーパがロール状に巻かれた状態でセットされるペーパセット部と、該プリントペーパに対して画像を形成する画像形成部と、上記ペーパセット部にセットされたプリントペーパを上記画像形成部へ搬送するための搬送路と、上記ペーパセット部のプリントペーパを上記画像形成部へ搬送するためのローラ対とを備えた画像形成装置であって、
    上記搬送路における上記ペーパセット部の下流側でかつ上記ローラ対の上流側に互いに対向するようにそれぞれ設けられ、上記ペーパセット部のプリントペーパを上記ローラ対へ案内するための一対のガイド部材と、
    上記一対のガイド部材のうち上記プリントペーパのプリント面と反対側に位置する第1ガイド部材に設けられ、上記画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパの先端部を、そのプリント面と反対側から該プリント面側に位置する第2ガイド部材に押し付ける板ばね部材とをさらに備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    上記一対のガイド部材は、略上下方向に延びていて、上記ペーパセット部のプリントペーパを下方から上方に向かって案内するためのものであることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2記載の画像形成装置において、
    上記画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパを搬送可能な搬送機構と、
    上記画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパの先端部を検出する検出部と、
    上記検出部の検出結果に基づき、上記搬送機構を制御して、上記画像形成部へ搬送されるのを待機中のプリントペーパの先端部を、そのプリント面と反対側から上記板ばね部材により上記第2ガイド部材に押し付けられた待機状態にする搬送制御部とをさらに備えたことを特徴とする画像形成装置。
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