JP2006108630A - 点火コイル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】結線部材の結線状態を良好に維持することができると共に、点火コイルの製造を簡単にすることができる点火コイル及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】点火コイル1は、円筒部2とイグナイタ3とを有し、イグナイタ3を円筒部2の軸方向端部に形成したイグナイタ配置凹部25内に配設し、イグナイタ配置凹部25内に絶縁樹脂5を充填してなる。イグナイタ3は、回路基板31とコネクタ端子32とを結線部材33によって結線してなり、回路基板31及び結線部材33は、絶縁樹脂5によって埋設されている。イグナイタ3のホルダ4は、回路基板31を配設した底面部41と、底面部41から立設形成したコネクタ配置側壁42及び一対の流動規制側壁43とを備えている。一対の流動規制側壁43は、結線部材33の左右に位置する部分に形成されており、絶縁樹脂5の充填を行う際にこの絶縁樹脂5の流れを規制することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、1次コイル及び2次コイルを備えた円筒部と、1次コイルに電力を供給するイグナイタとを有する点火コイル及びその製造方法に関する。
車両等のエンジンにおけるスパークプラグにスパークを発生させるために用いる点火コイルとしては、例えば、特許文献1に開示されたものがある。この特許文献1においては、イグナイタの外殻を、一次コイル部と二次コイル部との絶縁を確保する樹脂絶縁材によって形成している。すなわち、特許文献1においては、コネクタに固定した連結部材にイグナイタを配設し、イグナイタとコネクタにおけるコネクタ端子とをアルミニウムワイヤによって結線する。そして、このイグナイタとコネクタとの結合体を点火コイルのハウジング内に組み付け、このハウジングの広口部から樹脂絶縁材としてのエポキシ樹脂を注入して、イグナイタの周辺を含むハウジングの全体に単一のエポキシ樹脂を充填している。これによれば、イグナイタに収納される部材を、別途、樹脂成形を行って封止することが不要であり、点火コイルの製造工程を簡単にすることができる。
しかしながら、特許文献1においては、上記エポキシ樹脂の充填を行う際に何らの規制も行っておらず、この充填を行うときに、エポキシ樹脂がアルミニウムワイヤを横切るようにして流れることがある。このとき、エポキシ樹脂の流れが、アルミニウムワイヤによる結線状態を断線させようとする力となり、アルミニウムワイヤの結線部にクラックが発生したり、場合によってはアルミニウムワイヤが断線したりするおそれがある。
なお、特許文献2の点火コイルに開示されるように、イグナイタに樹脂成形(樹脂モールド成形等)を別途行った後、これをコイルケース内に配置し、絶縁性の充填材によってコイルケース内を充填する技術がある。しかしながら、この場合には、上記樹脂成形を行うための製造工程が増加してしまい、点火コイルの製造工程が複雑になってしまう。
特開2004−6506号公報 特開2000−182859号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、結線部材の結線状態を良好に維持することができると共に、点火コイルの製造を簡単にすることができる点火コイル及びその製造方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、同心円状に巻回した1次コイル及び2次コイルを備えた円筒部と、上記1次コイルに電力を供給するイグナイタとを有し、該イグナイタを上記円筒部の軸方向端部に形成したイグナイタ配置凹部内に配設し、該イグナイタ配置凹部内に絶縁樹脂を充填してなる点火コイルにおいて、
上記イグナイタは、回路基板と、該回路基板に結線部材を介して結線されたコネクタ端子と、該コネクタ端子及び上記回路基板を配設したホルダとを備えており、上記回路基板及び上記結線部材は、上記絶縁樹脂によって埋設してなり、
上記ホルダは、上記回路基板を配設した底面部と、該底面部から立設形成し上記コネクタ端子を挿通配置したコネクタ配置側壁と、上記底面部の左右に立設形成した一対の流動規制側壁とを備えており、該流動規制側壁は、上記結線部材の左右に位置する部分に形成してあることを特徴とする点火コイルにある(請求項1)。
本発明の点火コイルは、イグナイタに樹脂成形を行うことなく、イグナイタにおける結線部材を断線等から適切に保護して製造したものである。
すなわち、本発明におけるイグナイタは、結線部材を介して結線された回路基板とコネクタ端子とをホルダに配設してなり、回路基板及び結線部材は、イグナイタ配置凹部内に充填された絶縁樹脂によって埋設されている。
また、ホルダは、回路基板を配設した底面部の左右に一対の流動規制側壁を立設形成してなり、イグナイタにおける結線部材の結線状態が、上記絶縁樹脂の充填を行った際に、悪影響を受けておらず、また、断線等から保護されている。
また、イグナイタには、上記絶縁樹脂の充填以外の樹脂成形(樹脂モールド成形等)を行っていないため、点火コイルの製造が簡単である。
それ故、本発明の点火コイルによれば、結線部材の結線状態を良好に維持することができると共に、その製造を簡単にすることができる。
第2の発明は、同心円状に巻回した1次コイル及び2次コイルを、コイルケース内に配置して円筒部を形成するコイル配置工程と、
回路基板と、該回路基板に結線部材を介して結線されたコネクタ端子と、該コネクタ端子及び上記回路基板を配設したホルダとを備えたイグナイタを、上記コイルケースの軸方向端部に形成したイグナイタ配置凹部内に配設するイグナイタ配設工程と、
上記イグナイタ配置凹部内に絶縁樹脂を充填して、上記回路基板及び上記結線部材を埋設する樹脂充填工程とを有する点火コイルの製造方法において、
上記ホルダとしては、上記回路基板を配設した底面部と、該底面部から立設形成し上記コネクタ端子を挿通配置したコネクタ配置側壁と、上記底面部の左右に立設形成した一対の流動規制側壁とを備え、該流動規制側壁を、上記結線部材の左右に位置する部分に形成してなるものを用い、
上記樹脂充填工程においては、上記一対の流動規制側壁によって、上記結線部材を左右に横切る上記絶縁樹脂の流れを規制することを特徴とする点火コイルの製造方法にある(請求項8)。
本発明の点火コイルの製造方法においては、イグナイタに樹脂成形を行うことなく、イグナイタにおける結線部材を適切に保護することができる工夫を行っている。
すなわち、本発明においては、上記コイル配置工程、イグナイタ配設工程及び樹脂充填工程を行って点火コイルを製造するに際し、結線部材を介して結線された回路基板とコネクタ端子とをホルダに配設してなるイグナイタを用いる。そして、このイグナイタは樹脂成形がなされていない状態にある。また、上記ホルダとしては、回路基板を配設した底面部の左右に一対の流動規制側壁を立設形成してなり、この一対の流動規制側壁が、結線部材の左右に位置してなるものを用いる。
そして、上記樹脂充填工程においては、イグナイタを配設した状態のイグナイタ配置凹部内に絶縁樹脂を充填する。このとき、結線部材の左右には、一対の流動規制側壁が位置しており、この一対の流動規制側壁によって、結線部材を左右に横切る絶縁樹脂の流れを規制することができる。そのため、絶縁樹脂の流れが結線部材の結線状態に悪影響を与えることを抑制することができ、結線部材が断線してしまうことを防止することができる。
こうして、イグナイタにおける回路基板及び結線部材を、上記絶縁樹脂によって埋設することができ、イグナイタをイグナイタ配置凹部内に固定することができる。
また、本発明においては、イグナイタに、上記絶縁樹脂の充填以外の樹脂成形を行っていないため、点火コイルの製造を簡単にすることができる。
それ故、本発明の点火コイルの製造方法によれば、結線部材の結線状態を良好に維持することができると共に、点火コイルの製造を簡単にすることができる。
第3の発明は、同心円状に巻回した1次コイル及び2次コイルを、コイルケース内に配置して円筒部を形成するコイル配置工程と、
回路基板と、該回路基板に結線部材を介して結線されたコネクタ端子と、該コネクタ端子及び上記回路基板を配設したホルダとを備えたイグナイタを、上記コイルケースの軸方向端部に形成したイグナイタ配置凹部内に配設するイグナイタ配設工程と、
上記イグナイタ配置凹部内に絶縁樹脂を充填する樹脂充填工程とを有する点火コイルの製造方法において、
上記ホルダとしては、上記回路基板を配設した底面部と、該底面部から立設形成し上記コネクタ端子を挿通配置したコネクタ配置側壁と、上記底面部の左右に立設形成した一対の流動規制側壁と、上記コネクタ配置側壁と対向する位置において上記底面部から立設形成した対向側壁とを備え、上記底面部の周囲を上記コネクタ配置側壁、上記一対の流動規制側壁及び上記対向側壁によって囲んで形成した樹脂充填空間を有するものを用い、
上記イグナイタ配設工程を行う前には、上記一対の流動規制側壁によって、上記結線部材を左右に横切る流れを規制した状態で、上記樹脂充填空間に上記絶縁樹脂を充填して、樹脂被覆イグナイタを形成する樹脂被覆工程を行い、
上記イグナイタ配設工程においては、上記樹脂被覆イグナイタを上記イグナイタ配置凹部内に配設することを特徴とする点火コイルの製造方法にある(請求項15)。
本発明の点火コイルの製造方法においても、イグナイタに樹脂成形を行うことなく、イグナイタにおける結線部材を適切に保護することができる工夫を行っている。
すなわち、本発明においては、上記コイル配置工程、樹脂被覆工程、イグナイタ配設工程及び樹脂充填工程を行って点火コイルを製造するに際し、結線部材を介して結線された回路基板とコネクタ端子とをホルダに配設してなるイグナイタを用いる。そして、このイグナイタは樹脂成形がなされていない状態にある。また、上記ホルダとしては、上記底面部の周囲をコネクタ配置側壁、一対の流動規制側壁及び対向側壁によって囲んで形成した樹脂充填空間を有するものを用いる。
そして、上記樹脂被覆工程においては、イグナイタにおける樹脂充填空間に絶縁樹脂を充填する。このとき、結線部材の左右には、一対の流動規制側壁が位置しており、この一対の流動規制側壁によって、結線部材を左右に横切る絶縁樹脂の流れを規制することができる。そのため、絶縁樹脂の流れが結線部材の結線状態に悪影響を与えることを抑制することができ、結線部材が断線してしまうことを防止することができる。
こうして、イグナイタにおける回路基板及び結線部材を、上記絶縁樹脂によって埋設してなる樹脂被覆イグナイタを形成することができる。
その後、上記イグナイタ配設工程において、樹脂被覆イグナイタを上記イグナイタ配置凹部内に配設し、上記樹脂充填工程において、イグナイタ配置凹部内に絶縁樹脂をさらに充填して、上記点火コイルを製造することができる。
本発明においても、イグナイタに、上記絶縁樹脂の充填以外の樹脂成形を行っていないため、点火コイルの製造を簡単にすることができる。
それ故、本発明の点火コイルの製造方法によっても、結線部材の結線状態を良好に維持することができると共に、点火コイルの製造を簡単にすることができる。
上述した第1、第2の発明における好ましい実施の形態につき説明する。
上記第1、第2の発明において、上記点火コイルは、上記円筒部をエンジンにおけるプラグホール内に挿通配置するスティックタイプのものとすることができる。
また、上記イグナイタにおける回路基板は、当該点火コイルに取り付けたスパークプラグからのスパークによって、エンジンにおける燃焼が正常に行われた際に、スパークプラグにおける一対の電極間に流れるイオン電流を検出するイオン電流検出回路を備えたものとすることができる。この場合には、エンジンのECU(電子制御ユニット)において、イオン電流の変化を利用して、エンジンにおける失火の検出を行うことができる。
そして、イオン電流の検出を行う際には、上記結線部材に微弱な電流が流れることになる。そのため、上記一対の流動規制側壁により上記結線部材の結線状態を良好に維持することによって、イオン電流の検出精度を悪化させてしまうことを防止することができる。
また、上記絶縁樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂等を用いることができる。
また、上記イグナイタにおける回路基板、結線部材等の表面は、上記イグナイタ配置凹部内に配設する前、又はイグナイタ配置凹部内に絶縁樹脂を充填する前に、熱応力の発生を緩和するための樹脂でコーティングすることができる。この場合には、イグナイタ配置凹部内に絶縁樹脂を充填する際に、結線部材の結線状態を一層適切に保護することができる。また、
また、上記結線部材としては、例えば、ボンディングワイヤ又はバスバー等を用いることができる。
また、第1の発明において、上記イグナイタ配置凹部内に充填された上記絶縁樹脂は、上記円筒部における隙間に充填された絶縁樹脂と一体化してあることが好ましい(請求項2)。また、第2の発明において、上記樹脂充填工程においては、上記絶縁樹脂を上記円筒部における隙間にも充填することが好ましい(請求項9)。
これらの場合には、上記イグナイタ配置凹部内と上記円筒部における隙間とを同じ絶縁樹脂によって充填することができる。そのため、熱応力等によって、これらの間に剥離やクラックが発生してしまうことを防止することができる。また、点火コイルの製造を一層簡単にすることができる。
また、第1、第2の発明において、上記流動規制側壁の上記底面部からの高さは、上記結線部材が上記回路基板に接続された回路基板側接続点及び上記結線部材が上記コネクタ端子に接続されたコネクタ端子側接続点の両者の位置よりも高くなっていることが好ましい(請求項3、10)。
これらの場合には、上記絶縁樹脂の充填を行う際に、この絶縁樹脂の流れが、上記結線部材における回路基板側接続点及びコネクタ端子側接続点に左右から衝突することを効果的に規制することができる。そのため、絶縁樹脂の流れが結線部材の結線状態に悪影響を与えることを一層効果的に抑制することができる。
また、上記流動規制側壁の長さは、上記結線部材が上記回路基板に接続された回路基板側接続点から上記結線部材が上記コネクタ端子に接続されたコネクタ端子側接続点までの長さよりも長くなっていることが好ましい(請求項4、11)。
これらの場合には、上記絶縁樹脂の充填を行う際に、この絶縁樹脂の流れが、上記結線部材に左右から衝突することを効果的に規制することができる。そのため、絶縁樹脂の流れが結線部材の結線状態に悪影響を与えることを一層効果的に抑制することができる。
また、上記流動規制側壁の上記底面部からの高さは、結線部材における最も高い位置よりも高くなっていることがさらに好ましい。そして、流動規制側壁は、結線部材全体を覆う面積を有していることが好ましい。
また、上記ホルダは、上記コネクタ配置側壁と対向する位置において上記底面部から立設形成した対向側壁を備えており、上記底面部は、その周囲が上記コネクタ配置側壁、上記一対の流動規制側壁及び上記対向側壁によって囲まれていることが好ましい(請求項5、12)。
この場合には、上記底面部の周囲が各側壁によって囲まれていることにより、上記結線部材も各側壁によって囲まれている。そのため、上記絶縁樹脂の充填を行う際に、この絶縁樹脂の流れが結線部材の結線状態に悪影響を与えることを一層効果的に抑制することができる。
また、第1の発明において、上記ホルダは、上記コネクタ配置側壁から上記底面部に対向して形成した流動規制対向壁を備えており、該流動規制対向壁は、上記結線部材の上方に対向する部分に形成することが好ましい(請求項6)。また、第2の発明において、上記ホルダは、上記コネクタ配置側壁から上記底面部に対向して形成した流動規制対向壁を備えており、該流動規制対向壁は、上記結線部材の上方に対向する部分に形成してあり、上記樹脂充填工程においては、上記流動規制対向壁によって、上記結線部材に対して上方から衝突する上記絶縁樹脂の流れを規制することが好ましい(請求項13)。
これらの場合には、上記絶縁樹脂の充填を行う際に、この絶縁樹脂の流れが、一対の流動規制側壁により、結線部材の左右を横切ることを規制すると共に、流動規制対向壁により、結線部材の上方から衝突することを規制することができる。そのため、絶縁樹脂の流れが結線部材の結線状態に悪影響を与えることを一層効果的に抑制することができ、結線部材が断線してしまうことを一層効果的に防止することができる。
また、第1、第2の発明において、上記一対の流動規制側壁は、上記流動規制対向壁と連結することが好ましい(請求項7、14)。
この場合には、絶縁樹脂の流れが結線部材の結線状態に悪影響を与えることを一層効果的に抑制することができ、結線部材が断線してしまうことを一層効果的に防止することができる。
以下に、本発明の点火プラグ及びその製造方法にかかる実施例につき、図面と共に説明する。
(実施例1)
本例の点火コイル1は、図1に示すごとく、同心円状に巻回した1次コイル21及び2次コイル22を備えた円筒部2と、上記1次コイル21に電力を供給するイグナイタ3とを有し、このイグナイタ3を上記円筒部2の軸方向端部に形成したイグナイタ配置凹部25内に配設し、このイグナイタ配置凹部25内にエポキシ樹脂からなる絶縁樹脂5を充填してなる。
上記イグナイタ3は、図6、図7に示すごとく、回路基板31と、この回路基板31に複数の結線部材33を介して結線された複数のコネクタ端子32と、この複数のコネクタ端子32及び上記回路基板31を配設したホルダ4とを備えており、上記回路基板31及び上記複数の結線部材33は、上記絶縁樹脂5によって埋設されている。
また、図3、図4に示すごとく、上記ホルダ4は、上記回路基板31を配設した底面部41と、この底面部41から立設形成し上記コネクタ端子32を挿通配置したコネクタ配置側壁42と、上記底面部41の左右に立設形成し上記絶縁樹脂5の充填を行う際にこの絶縁樹脂5の流れを規制する一対の流動規制側壁43とを備えており、この流動規制側壁43は、上記結線部材33の左右に位置する部分に形成されている。
以下に、これを詳説する。
図1、図6に示すごとく、本例の点火コイル1は、上記円筒部2をエンジンにおけるプラグホール内に挿通配置するスティックタイプのものである。また、本例のイグナイタ3に用いる回路基板31は、ECU(電子制御ユニット)からの信号によって動作するスイッチング素子等を用いた電力制御回路、及びイオン電流検出回路を備えたものである。
そして、上記複数の結線部材33及びコネクタ端子32には、ECUから電力制御回路への制御信号が流れるだけでなく、イオン電流検出回路からECUへの微弱なイオン電流信号も流れる。
また、図1に示すごとく、上記1次コイル21は、絶縁被覆したワイヤを円筒状に巻回してなり、上記2次コイル22は、円筒状の2次スプール221の外周面に1次コイル21よりも多い巻回数で絶縁被覆したワイヤを巻回してなる。また、2次コイル22は、1次コイル21の内周側に挿通されており、2次コイル22の内周側には、棒状で金属製の中心コア23が配設されている。また、1次コイル21の外周側には、円筒形状を有する金属製の外周コア24が配設されている。この外周コア24は、コイルケース20内に挿通配設されている。
また、中心コア23及び外周コア24は、珪素鋼板等の電磁鋼板からなる。そして、1次コイル21に電流を流して発生させる磁束は、中心コア23及び外周コア24を通過させて増大させることができる。
なお、本例の1次コイル21は、絶縁被覆したワイヤを円筒状に巻回した後、この巻回後のワイヤ同士を、融着剤等によって結合して円筒状に作製した。これに対し、1次コイル21は、円筒状の1次スプールの外周面に絶縁被覆したワイヤを巻回してなることもできる。
そして、図1に示すごとく、中心コア23と2次コイル22との間、2次コイル22と1次コイル21との間、1次コイル21と外周コア24との間の各隙間29(図3参照)には、絶縁樹脂5が充填されている。
こうして、点火コイル1における円筒部2は、中心コア23、1次コイル21、2次コイル22、外周コア24及びコイルケース20等を有して構成されている。また、上記イグナイタ配置凹部25は、円筒部2における一方の軸方向端部に形成されており、円筒部2における他方の軸方向端部には、スパークプラグを取り付けるためのプラグ取付口26が形成されている。
プラグ取付口26には、スパークプラグと接触するコイルバネ262が配設されており、このコイルバネ262は、高圧端子261を介して2次コイル22の高電圧側端部と電気的に接続されている。
そして、ECUからスパーク発生信号が回路基板31に送信されると、回路基板31におけるスイッチング素子等が動作して1次コイル21に電流が流れ、これに伴って2次コイル22に電磁誘導による誘導起電力(逆起電力)が発生し、スパークプラグにおける電極間にスパークを発生させることができる。
また、図3、図4に示すごとく、本例のイグナイタ3のホルダ4の底面部41には、貫通穴が形成されておらず、結線部材33の背面には底面部41による壁が形成されている。
また、上記ホルダ4におけるコネクタ配置側壁42には、イグナイタ配置凹部25の外部に向けて、上記コネクタ端子32の周囲を囲むコネクタケース部421が形成されている。コネクタ端子32の一端側は、イグナイタ配置凹部25の外部においてコネクタ配置側壁42からコネクタケース部421内に突出しており、他端側は、イグナイタ配置凹部25内において底面部41に対向する位置に突出している。
本例の結線部材33は、ボンディングワイヤとしてのアルミニウムワイヤである。また、回路基板31とコネクタ端子32との間は、複数本の結線部材33によって結線されている。結線部材33は、底面部41に対向する位置において、コネクタ端子32の他端側と回路基板31とを結線しており、コネクタ端子32と回路基板31とが並ぶ配置方向L又はこれに傾斜する方向に向けてこれらを結線している。
また、底面部41の左右とは、上記配置方向Lに直交する方向における両側のことをいい、一対の流動規制側壁43は、配置方向Lに対して平行に形成されている。
また、図3、図4に示すごとく、本例の流動規制側壁43は、底面部41の左右において、コネクタ配置側壁42から底面部41の途中まで形成されており、底面部41の左右方向Wから結線部材33の全体を覆う大きさに形成されている。また、流動規制側壁43は、その底面部41からの高さHが、結線部材33における最も高い位置よりも高くなっており、その長さXが、結線部材33の長さよりも長くなっている。
そして、流動規制側壁43の形成により、絶縁樹脂5をイグナイタ配置凹部25内に充填する際には、結線部材33が回路基板31に接続された回路基板側接続点331と、結線部材33がコネクタ端子32に接続されたコネクタ端子側接続点332とに、底面部41の左右方向Wから絶縁樹脂5の流れが衝突しないようになっている。
また、図3、図4に示すごとく、一対の流動規制側壁43は、ホルダ4の底面部41において回路基板31を配設した側である表面側401に向けて立設形成されている。
そして、イグナイタ3は、ホルダ4の底面部41における表面側401をイグナイタ配置凹部25の開口部251に向けて、このイグナイタ配置凹部25内に配設されている。
図2、図3に示すごとく、イグナイタ配置凹部25は、その側壁252の一部が切り欠かれた側壁切欠き部253を有しており、イグナイタ3は、ホルダ4のコネクタ配置側壁42を、上記側壁切欠き部253に係合させてイグナイタ配置凹部25内に配設されている。そして、イグナイタ配置凹部25の側壁252の一部は、コネクタ配置側壁42によって形成されており、ホルダ4のコネクタケース部421は、イグナイタ配置凹部25の外部に突出している。
また、図6、図7に示すごとく、イグナイタ3におけるコネクタ端子32の一部、回路基板31及び結線部材33は、イグナイタ配置凹部25内に充填された絶縁樹脂5によって埋設されている。
また、イグナイタ配置凹部25内に充填された絶縁樹脂5と、上記円筒部2における各隙間29に充填された絶縁樹脂5とは、同じものであり、これらの絶縁樹脂5は一体化されている。これにより、イグナイタ配置凹部25内に充填された絶縁樹脂5と、円筒部2における各隙間29に充填された絶縁樹脂5との間に、線膨張係数が異なることによる剥離やクラック等の発生を防止することができる。
こうして、絶縁樹脂5を介して、イグナイタ3と円筒部2とが一体化されていることにより、点火コイル1が形成されている。
また、図5に示すごとく、イグナイタ配置凹部25には、点火コイル1をエンジンに取り付けるためのフランジ部254が形成されている。このフランジ部254は、イグナイタ配置凹部25の径方向外方に突出して形成されている。また、フランジ部254には、取付用ボルトを挿通させるためのボルト挿通穴255が形成されている。
次に、上記点火コイル1を製造する方法につき説明する。
まず、図2に示すごとく、コイル配置工程において、コイルケース20内に、中心コア23、1次コイル21、2次コイル22、外周コア24を配置して、円筒部2を形成する。
次いで、同図に示すごとく、イグナイタ形成工程において、コネクタ端子32をインサート成形したホルダ4に、回路基板31を配設し、回路基板31とコネクタ端子32とを結線部材33によって結線して、イグナイタ3を形成する。
次いで、図3、図4に示すごとく、イグナイタ配設工程において、上記回路基板31及び結線部材33が露出した状態のイグナイタ3を、コイルケース20の軸方向端部に形成したイグナイタ配置凹部25内に配設する。
このとき、本例のイグナイタ3は、ホルダ4の底面部41における表面側401をイグナイタ配置凹部25の開口部251の側に向けて配設する。
なお、イグナイタ3の配設を行う前には、コネクタ端子32の一部、回路基板31及び結線部材33の表面には、熱応力の発生を緩和するためのシリコン樹脂又はポリアミド樹脂等をコーティングしておくことができる。
次いで、図6、図7に示すごとく、樹脂充填工程において、イグナイタ配置凹部25内に絶縁樹脂5を注入する。この絶縁樹脂5の注入は、ホルダ4の底面部41における回路基板31に流下させて行うことができ、注入を行う絶縁樹脂5が結線部材33に直接当たらないようにすることができる。
また、絶縁樹脂5の注入は、ホルダ4の底面部41に直接流下させずにイグナイタ配置凹部25内に行い、ホルダ4の底面部41における表面側401には、注入後の絶縁樹脂5をイグナイタ配置凹部25から間接的に流入させることもできる。この場合には、緩やかな充填速度でコネクタ端子32の一部、回路基板31及び結線部材33を絶縁樹脂5によって埋設することができる。
また、イグナイタ配置凹部25内に注入された絶縁樹脂5は、このイグナイタ配置凹部25内を充填すると共に、円筒部2における各隙間29(図3参照)にも流れ込み、この各隙間29を充填していく。また、各隙間29の全体に絶縁樹脂5が行き渡るようにするため、円筒部2内を真空状態にしながら絶縁樹脂5の充填を行い、複数回に分けて充填を行う。
イグナイタ配置凹部25内において充填が行われる際には、一対の流動規制側壁43が存在することにより、結線部材33を左右に横切る絶縁樹脂5の流れが規制される。そして、ホルダ4の底面部41における表面側401には、ホルダ4において回路基板31を配設した側から絶縁樹脂5が流れ込む。
そのため、絶縁樹脂5の流れが結線部材33の結線状態に悪影響を与えることを抑制することができ、結線部材33が断線してしまうことを防止することができる。
こうして、イグナイタ3におけるコネクタ端子32の一部、回路基板31及び結線部材33を、絶縁樹脂5によって埋設すると共に、絶縁樹脂5を硬化させて、イグナイタ3をイグナイタ配置凹部25内に固定することができる。そして、結線部材33の結線状態が良好な点火コイル1を製造することができる。
また、本例においては、イグナイタ3に、上記絶縁樹脂5の充填以外の樹脂成形(樹脂モールド成形等)を行っていないため、点火コイル1の製造を簡単にすることができる。
それ故、本例の点火コイル1及びその製造方法によれば、結線部材33の結線状態を良好に維持することができると共に、点火コイル1の製造を簡単にすることができる。
また、本例の点火コイル1は、上記のごとく、回路基板31にイオン電流検出回路を備えたものである。そして、結線部材33及びコネクタ端子32には、イオン電流検出回路からECUへの微弱なイオン電流信号も流れる。そのため、上記一対の流動規制側壁43により上記結線部材33の結線状態を良好に維持することによって、イオン電流の検出精度を悪化させてしまうことを防止することができる。
また、本例においては、一対の流動規制側壁43は、底面部41の左右において、コネクタ配置側壁42から底面部41の途中まで形成した。これに対し、図8に示すごとく、一対の流動規制側壁43は、底面部41の左右の全長、すなわちコネクタ配置側壁42からその反対側端部まで形成することもできる。
また、一対の流動規制側壁43は、必ずしもコネクタ配置側壁42から形成する必要はなく、図9に示すごとく、コネクタ配置側壁42との間に間隙430をあけて形成することもできる。この場合にも、一対の流動規制側壁43は、結線部材33の全体を左右から覆う大きさを有していることが好ましい。
なお、ホルダ4の底面部41には、開口穴を設けていないことが好ましいが、開口面積が100mm2以下の開口穴が設けてあってもよい。
また、ホルダ4の底面部41に、開口面積が100mm2を越える開口穴が形成してある場合であっても、このホルダ4をイグナイタ配置凹部25に配設したときに、点火コイル1における別部材によって上記開口穴を塞ぐことができる。
(実施例2)
本例は、図10、図11に示すごとく、上記イグナイタ3のホルダ4が、上記コネクタ配置側壁42と対向する位置において上記底面部41から立設形成した対向側壁44を備えている例である。そして、本例のホルダ4は、底面部41の周囲を上記コネクタ配置側壁42、上記一対の流動規制側壁43及び上記対向側壁44によって囲んでなる樹脂充填空間40を形成してなる。
また、底面部41の周囲が各側壁42、43、44によって囲まれていることにより、結線部材33も各側壁42、43、44によって囲まれている。
本例においても、ホルダ4は、その底面部41における表面側401をイグナイタ配置凹部25の開口部251に向けて、イグナイタ配置凹部25に配設されている。
また、本例においては、上記絶縁樹脂5の充填を行う際には、結線部材33を横切る絶縁樹脂5の流れを規制することができると共に、コネクタ端子32と回路基板31とが並ぶ配置方向Lに平行な絶縁樹脂5の流れを規制することもできる。
そのため、絶縁樹脂5の充填を行う際に、この絶縁樹脂5の流れが結線部材33の結線状態に悪影響を与えることを一層効果的に抑制することができる。
また、本例においては、ホルダ4における各側壁42、43、44の先端位置と、イグナイタ配置凹部25における側壁252の先端位置とを適宜設定することにより、適切な充填速度で絶縁樹脂5の充填を行うことができる。
すなわち、図10に示すごとく、イグナイタ配置凹部25における側壁252の先端よりもホルダ4における一対の流動規制側壁43及び対向側壁44の各先端を低くした場合には、絶縁樹脂5は、一対の流動規制側壁43及び対向側壁44の各先端よりも高い位置まで充填することができる。
また、図12に示すごとく、イグナイタ配置凹部25内に充填する絶縁樹脂5の液面51が、一対の流動規制側壁43及び対向側壁44の各先端よりも低い場合には、一対の流動規制側壁43又は対向側壁44のいずれかに切欠き部45を形成しておくことができる。そして、イグナイタ配置凹部25内に絶縁樹脂5を注入し、ホルダ4内、すなわちホルダ4の底面部41の周囲を各側壁42、43、44によって囲んで形成した樹脂充填空間40内には、上記切欠き部45を介して絶縁樹脂5を流入させることができる。
また、図13に示すごとく、イグナイタ配置凹部25における側壁252の先端よりも一対の流動規制側壁43及び対向側壁44の各先端を高くした場合にも、一対の流動規制側壁43又は対向側壁44のいずれかに切欠き部45を形成しておくことができる。この場合にも、イグナイタ配置凹部25内に絶縁樹脂5を注入し、ホルダ4における樹脂充填空間40内には、上記切欠き部45を介して絶縁樹脂5を流入させることができる。
本例においても、その他は、上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例3)
本例は、図14、図15に示すごとく、イグナイタ3のホルダ4の底面部41における裏面側402(回路基板31を配設していない側)をイグナイタ配置凹部25の開口部251に向けて、当該イグナイタ3をイグナイタ配置凹部25に配設した例である。
本例においては、イグナイタ配置凹部25内への絶縁樹脂5の注入は、ホルダ4の底面部41における裏面側402に流下させて行うことができ、注入を行う絶縁樹脂5が回路基板31及び結線部材33に直接当たらないようにすることができる。
そして、ホルダ4の底面部41における表面側401には、注入後の絶縁樹脂5をイグナイタ配置凹部25から間接的に流入させることができる。そのため、緩やかな充填速度でコネクタ端子32の一部、回路基板31及び結線部材33を絶縁樹脂5によって埋設することができる。
なお、本例においては、底面部41にガス抜き用の穴を形成しておくことができる。また、図14は、点火コイル1の円筒部2内の構造を省略して記載している。
また、本例においても、上記実施例1と同様に、一対の流動規制側壁43は、底面部41の左右において、コネクタ配置側壁42から底面部41の途中まで形成することができる。また、図16に示すごとく、一対の流動規制側壁43は、底面部41の左右の全長、すなわちコネクタ配置側壁42からその反対側端部まで形成することもできる。また、図17に示すごとく、一対の流動規制側壁43は、コネクタ配置側壁42との間に間隙430をあけて形成することもできる。
さらに、本例においても、上記実施例2と同様に、図18に示すごとく、ホルダ4は、その底面部41の周囲を、コネクタ配置側壁42、一対の流動規制側壁43及び対向側壁44によって囲んで形成することもできる。
本例においても、その他は、上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例4)
本例は、図19、図20に示すごとく、上記底面部41の周囲を上記コネクタ配置側壁42、一対の流動規制側壁43及び対向側壁44によって囲んで形成した樹脂充填空間40を有するホルダ4に、絶縁樹脂5の充填を直接行って樹脂被覆イグナイタ30を形成し、この樹脂被覆イグナイタ30をイグナイタ配置凹部25内に配設してさらに絶縁樹脂5の充填を行う例である。
すなわち、図19に示すごとく、本例においては、上記実施例1に示したコイル配置工程において円筒部2を形成した後には、樹脂被覆工程において、ホルダ4における樹脂充填空間40内に、絶縁樹脂5を注入する。そして、コネクタ端子32の一部、回路基板31及び結線部材33を絶縁樹脂5によって埋設してなる樹脂被覆イグナイタ30を形成する。
このとき、一対の流動規制側壁43によって、結線部材33を左右に横切る流れを規制した状態で、樹脂充填空間40内に絶縁樹脂5を充填することができる。そのため、絶縁樹脂5の流れが結線部材33の結線状態に悪影響を与えることを抑制することができ、結線部材33が断線してしまうことを防止することができる。
こうして、イグナイタ3におけるコネクタ端子32の一部、回路基板31及び結線部材33を、絶縁樹脂5によって埋設してなる樹脂被覆イグナイタ30を形成することができる。
その後、図20に示すごとく、上記イグナイタ配設工程において、樹脂被覆イグナイタ30をイグナイタ配置凹部25内に配設し、上記樹脂充填工程において、イグナイタ配置凹部25内に絶縁樹脂5をさらに充填して、点火コイル1を製造することができる。
本例の点火コイル1及びその製造方法によっても、結線部材33の結線状態を良好に維持することができると共に、点火コイル1の製造を簡単にすることができる。
また、本例においても、イグナイタ配置凹部25内へのイグナイタ3の配設は、ホルダ4の底面部41における表面側401を、イグナイタ配置凹部25の開口部251に向けて行うことができ、また、ホルダ4の底面部41における裏面側402を、イグナイタ配置凹部25の開口部251に向けて行うこともできる。
本例においても、その他は、上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例5)
本例は、図21〜図24に示すごとく、上記イグナイタ3のホルダ4が、上記コネクタ配置側壁42から上記底面部41に対向して形成した流動規制対向壁46を備えている例である。この流動規制対向壁46は、上記結線部材33の上方に対向する部分に形成してある。また、一対の流動規制側壁43の上端面は、流動規制対向壁46と連結してある。
また、図23、図24に示すごとく、コネクタ配置側壁42と一対の流動規制側壁43との間、コネクタ配置側壁42と流動規制対向壁46との間は閉塞してあり、ホルダ4においては、底面部41、コネクタ配置側壁42、一対の流動規制側壁43及び流動規制対向壁46によって結線部材33の周囲が袋状に囲まれている。そして、イグナイタ配置凹部25内に充填する絶縁樹脂5は、ホルダ4における回路基板31の配設側からのみ結線部材33の周囲に充填されるようになっている。
また、図21、図22に示すごとく、流動規制対向壁46は、ホルダ4と別体の合成樹脂部材からなる。一対の流動規制側壁43の上端面には、嵌合穴431が形成してあり、流動規制対向壁46の下面には、嵌合穴431に嵌合させる嵌合突起461が形成してある。そして、流動規制対向壁46は、その嵌合突起461を一対の流動規制側壁43における嵌合穴431に嵌合することにより、ホルダ4に固定する。
なお、流動規制対向壁46の下面に嵌合穴を形成し、流動規制側壁の上端面に嵌合突起を形成してもよい。
本例においては、図21〜図23に示すごとく、上記イグナイタ形成工程において、ホルダ4において回路基板31とコネクタ端子32とを結線部材33によって結線した後には、同工程又は上記イグナイタ配設工程において、ホルダ4における一対の流動規制側壁43に流動規制対向壁46を取り付ける。
その後、上記樹脂充填工程において、イグナイタ配置凹部25内に絶縁樹脂5を注入する際には、この絶縁樹脂5の流れが、一対の流動規制側壁43により、結線部材33の左右を横切ることを規制すると共に、流動規制対向壁46により、結線部材33の上方から衝突することを規制することができる。
そのため、絶縁樹脂5の流れが結線部材33の結線状態に悪影響を与えることを一層効果的に抑制することができ、結線部材33が断線してしまうことを一層効果的に防止することができる。
本例においても、その他は、上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
本例においては、ホルダ4に一対の流動規制側壁43を形成しておき、当該ホルダ4に流動規制対向壁46を固定した。これに対し、図25に示すごとく、一対の流動規制側壁43と流動規制対向壁46とを形成してなる合成樹脂部材47を成形しておき、この合成樹脂部材47を底面部41に固定することもできる。
また、参考として、図26に示すごとく、ホルダ4には、流動規制対向壁46を形成する一方、一対の流動規制側壁43を形成しないこともできる。この場合には、イグナイタ配置凹部25内に絶縁樹脂5を注入する際に、この絶縁樹脂5の流れが、流動規制対向壁46により、結線部材33の上方から衝突することを規制することができる。
なお、以上の実施例1〜5においては、複数の結線部材33における始点(回路基板側接続点331)と終点(コネクタ端子側接続点332)とが上記配置方向L(図4等参照)で同じ位置にある場合について述べた。これに対し、複数の結線部材33同士における始点と終点とが異なる位置にある場合には、複数の結線部材33の全体を覆うように流動規制側壁43を設けてもよく、あるいは複数の結線部材33のうちのいずれかを覆うように流動規制側壁43を設けてもよい。
実施例1における、点火コイルを側方から見た状態で示す断面説明図。 実施例1における、イグナイタ配置凹部にイグナイタを配設する状態を側方から見た状態で示す断面説明図。 実施例1における、イグナイタ配置凹部にイグナイタを配設した状態を側方から見た状態で示す断面説明図。 実施例1における、イグナイタ配置凹部にイグナイタを配設した状態を上方から見た状態で示す断面説明図。 実施例1における、絶縁樹脂を充填する前の点火コイルを示す斜視説明図。 実施例1における、点火コイル内に絶縁樹脂を充填した状態を側方から見た状態で示す断面説明図。 実施例1における、点火コイル内に絶縁樹脂を充填した状態を上方から見た状態で示す断面説明図。 実施例1における、イグナイタ配置凹部に他のイグナイタを配設した状態を上方から見た状態で示す断面説明図。 実施例1における、イグナイタ配置凹部に他のイグナイタを配設した状態を上方から見た状態で示す断面説明図。 実施例2における、イグナイタ配置凹部にイグナイタを配設した状態を側方から見た状態で示す断面説明図。 実施例2における、イグナイタ配置凹部にイグナイタを配設した状態を上方から見た状態で示す断面説明図。 実施例2における、イグナイタ配置凹部に他のイグナイタを配設した状態を側方から見た状態で示す断面説明図。 実施例2における、イグナイタ配置凹部に他のイグナイタを配設した状態を側方から見た状態で示す断面説明図。 実施例3における、イグナイタ配置凹部にイグナイタを配設した状態を側方から見た状態で示す断面説明図。 実施例3における、イグナイタ配置凹部にイグナイタを配設した状態を上方から見た状態で示す断面説明図。 実施例3における、イグナイタ配置凹部に他のイグナイタを配設した状態を側方から見た状態で示す断面説明図。 実施例3における、イグナイタ配置凹部に他のイグナイタを配設した状態を側方から見た状態で示す断面説明図。 実施例3における、イグナイタ配置凹部に他のイグナイタを配設した状態を側方から見た状態で示す断面説明図。 実施例4における、樹脂被覆イグナイタを側方から見た状態で示す断面説明図。 実施例4における、イグナイタ配置凹部に樹脂被覆イグナイタを配設した状態を側方から見た状態で示す断面説明図。 実施例5における、イグナイタ配置凹部にイグナイタを配設する状態を側方から見た状態で示す断面説明図。 実施例5における、ホルダに流動規制対向壁を固定する状態を示す斜視説明図。 実施例5における、ホルダに流動規制対向壁を固定した状態を示す斜視説明図。 実施例5における、点火コイル内に絶縁樹脂を充填した状態を側方から見た状態で示す断面説明図。 実施例5における、他の点火コイルにおいて、一対の流動規制側壁及び流動規制対向壁を形成してなる合成樹脂部材を、ホルダに固定する状態を示す斜視説明図。 実施例5における、他の点火コイルにおいて、一対の流動規制側壁を形成していないホルダを備えたイグナイタを、イグナイタ配置凹部に配設した状態を示す斜視説明図。
符号の説明
1 点火コイル
2 円筒部
21 1次コイル
22 2次コイル
23 中心コア
25 イグナイタ配置凹部
29 隙間
3 イグナイタ
30 樹脂被覆イグナイタ
31 回路基板
32 コネクタ端子
33 結線部材
331 回路基板側接続点
332 コネクタ端子側接続点
4 ホルダ
40 樹脂充填空間
41 底面部
42 コネクタ配置側壁
43 流動規制側壁
44 対向側壁
46 流動規制対向壁
5 絶縁樹脂
L 配置方向
W 左右方向

Claims (15)

  1. 同心円状に巻回した1次コイル及び2次コイルを備えた円筒部と、上記1次コイルに電力を供給するイグナイタとを有し、該イグナイタを上記円筒部の軸方向端部に形成したイグナイタ配置凹部内に配設し、該イグナイタ配置凹部内に絶縁樹脂を充填してなる点火コイルにおいて、
    上記イグナイタは、回路基板と、該回路基板に結線部材を介して結線されたコネクタ端子と、該コネクタ端子及び上記回路基板を配設したホルダとを備えており、上記回路基板及び上記結線部材は、上記絶縁樹脂によって埋設してなり、
    上記ホルダは、上記回路基板を配設した底面部と、該底面部から立設形成し上記コネクタ端子を挿通配置したコネクタ配置側壁と、上記底面部の左右に立設形成した一対の流動規制側壁とを備えており、該流動規制側壁は、上記結線部材の左右に位置する部分に形成してあることを特徴とする点火コイル。
  2. 請求項2において、上記イグナイタ配置凹部内に充填された上記絶縁樹脂は、上記円筒部における隙間に充填された絶縁樹脂と一体化してあることを特徴とする点火コイル。
  3. 請求項1又は2において、上記流動規制側壁の上記底面部からの高さは、上記結線部材が上記回路基板に接続された回路基板側接続点及び上記結線部材が上記コネクタ端子に接続されたコネクタ端子側接続点の両者の位置よりも高くなっていることを特徴とする点火コイル。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記流動規制側壁の長さは、上記結線部材が上記回路基板に接続された回路基板側接続点から上記結線部材が上記コネクタ端子に接続されたコネクタ端子側接続点までの長さよりも長くなっていることを特徴とする点火コイル。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、上記ホルダは、上記コネクタ配置側壁と対向する位置において上記底面部から立設形成した対向側壁を備えており、上記底面部は、その周囲が上記コネクタ配置側壁、上記一対の流動規制側壁及び上記対向側壁によって囲まれていることを特徴とする点火コイル。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項において、上記ホルダは、上記コネクタ配置側壁から上記底面部に対向して形成した流動規制対向壁を備えており、該流動規制対向壁は、上記結線部材の上方に対向する部分に形成してあることを特徴とする点火コイル。
  7. 請求項6において、上記一対の流動規制側壁は、上記流動規制対向壁と連結してあることを特徴とする点火コイル。
  8. 同心円状に巻回した1次コイル及び2次コイルを、コイルケース内に配置して円筒部を形成するコイル配置工程と、
    回路基板と、該回路基板に結線部材を介して結線されたコネクタ端子と、該コネクタ端子及び上記回路基板を配設したホルダとを備えたイグナイタを、上記コイルケースの軸方向端部に形成したイグナイタ配置凹部内に配設するイグナイタ配設工程と、
    上記イグナイタ配置凹部内に絶縁樹脂を充填して、上記回路基板及び上記結線部材を埋設する樹脂充填工程とを有する点火コイルの製造方法において、
    上記ホルダとしては、上記回路基板を配設した底面部と、該底面部から立設形成し上記コネクタ端子を挿通配置したコネクタ配置側壁と、上記底面部の左右に立設形成した一対の流動規制側壁とを備え、該流動規制側壁を、上記結線部材の左右に位置する部分に形成してなるものを用い、
    上記樹脂充填工程においては、上記一対の流動規制側壁によって、上記結線部材を左右に横切る上記絶縁樹脂の流れを規制することを特徴とする点火コイルの製造方法。
  9. 請求項8において、上記樹脂充填工程においては、上記絶縁樹脂を上記円筒部における隙間にも充填することを特徴とする点火コイルの製造方法。
  10. 請求項8又は9において、上記流動規制側壁の上記底面部からの高さは、上記結線部材が上記回路基板に接続された回路基板側接続点及び上記結線部材が上記コネクタ端子に接続されたコネクタ端子側接続点の両者の位置よりも高くなっていることを特徴とする点火コイルの製造方法。
  11. 請求項8〜10のいずれか一項において、上記流動規制側壁の長さは、上記結線部材が上記回路基板に接続された回路基板側接続点から上記結線部材が上記コネクタ端子に接続されたコネクタ端子側接続点までの長さよりも長くなっていることを特徴とする点火コイルの製造方法。
  12. 請求項8〜11のいずれか一項において、上記ホルダは、上記コネクタ配置側壁と対向する位置において上記底面部から立設形成した対向側壁を備えており、上記底面部は、その周囲が上記コネクタ配置側壁、上記一対の流動規制側壁及び上記対向側壁によって囲まれていることを特徴とする点火コイルの製造方法。
  13. 請求項8〜12のいずれか一項において、上記ホルダは、上記コネクタ配置側壁から上記底面部に対向して形成した流動規制対向壁を備えており、該流動規制対向壁は、上記結線部材の上方に対向する部分に形成してあり、
    上記樹脂充填工程においては、上記流動規制対向壁によって、上記結線部材に対して上方から衝突する上記絶縁樹脂の流れを規制することを特徴とする点火コイルの製造方法。
  14. 請求項13において、上記一対の流動規制側壁は、上記流動規制対向壁と連結してあることを特徴とする点火コイルの製造方法。
  15. 同心円状に巻回した1次コイル及び2次コイルを、コイルケース内に配置して円筒部を形成するコイル配置工程と、
    回路基板と、該回路基板に結線部材を介して結線されたコネクタ端子と、該コネクタ端子及び上記回路基板を配設したホルダとを備えたイグナイタを、上記コイルケースの軸方向端部に形成したイグナイタ配置凹部内に配設するイグナイタ配設工程と、
    上記イグナイタ配置凹部内に絶縁樹脂を充填する樹脂充填工程とを有する点火コイルの製造方法において、
    上記ホルダとしては、上記回路基板を配設した底面部と、該底面部から立設形成し上記コネクタ端子を挿通配置したコネクタ配置側壁と、上記底面部の左右に立設形成した一対の流動規制側壁と、上記コネクタ配置側壁と対向する位置において上記底面部から立設形成した対向側壁とを備え、上記底面部の周囲を上記コネクタ配置側壁、上記一対の流動規制側壁及び上記対向側壁によって囲んで形成した樹脂充填空間を有するものを用い、
    上記イグナイタ配設工程を行う前には、上記一対の流動規制側壁によって、上記結線部材を左右に横切る流れを規制した状態で、上記樹脂充填空間に上記絶縁樹脂を充填して、樹脂被覆イグナイタを形成する樹脂被覆工程を行い、
    上記イグナイタ配設工程においては、上記樹脂被覆イグナイタを上記イグナイタ配置凹部内に配設することを特徴とする点火コイルの製造方法。
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