JP2006108553A - 配線基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 配線パターンが狭ギャップになっても信頼性の高い配線基板及びその製造方法を提供することにある。
【解決手段】 複数の配線26を有する配線パターン20を、隣同士の配線26間に金属粒子が残るように、樹脂基板6上に形成する。樹脂基板6の配線26間の領域34で金属粒子を覆うように、樹脂前駆体28を設ける。樹脂前駆体28を樹脂基板6と化学反応させて、樹脂基板6と結合した樹脂層30を形成する。
【選択図】 図2
【解決手段】 複数の配線26を有する配線パターン20を、隣同士の配線26間に金属粒子が残るように、樹脂基板6上に形成する。樹脂基板6の配線26間の領域34で金属粒子を覆うように、樹脂前駆体28を設ける。樹脂前駆体28を樹脂基板6と化学反応させて、樹脂基板6と結合した樹脂層30を形成する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、配線基板及びその製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化、高度化等の多様化にともない、フレキシブル回路基板あるいはフレキシブル印刷配線板の需要が増大している。特に半導体パッケージの小型化、多ピン化による高密度実装化に伴い、回路(配線)の細線化が強く求められている。また、製品の使用環境もますます厳しくなり、高電圧、高温、多湿下での品質の信頼性も要求されている。
特開2003−163444号公報
しかしながら、配線の細線化による問題として、配線パターンが狭ギャップになってくると配線間の電界強度が増すため、マイグレーションによる短絡が生じやすくなる。
本発明の目的は、配線パターンが狭ギャップになっても信頼性の高い配線基板及びその製造方法を提供することにある。
(1)本発明に係る配線基板の製造方法は、複数の配線を有する配線パターンを、隣同士の前記配線間に金属粒子が残るように、樹脂基板上に形成すること、及び、
前記樹脂基板の前記配線間の領域で前記金属粒子を覆うように、樹脂前駆体を設け、前記樹脂前駆体を前記樹脂基板と化学反応させて、前記樹脂基板と結合した樹脂層を形成すること、
を含む。本発明によれば、樹脂基板と樹脂層とを化学反応させて互いに結合させることにより、配線パターンが狭ギャップになってもマイグレーションの進行を防止する信頼性の高い配線基板の製造方法を提供することができる。
(2)本発明に係る配線基板は、樹脂基板と、
前記樹脂基板上に形成された複数の配線を有する配線パターンと、
前記樹脂基板上で、隣同士の前記配線間に残された金属粒子と、
前記樹脂基板の前記配線間の領域で前記金属粒子を覆うように設けられた樹脂層と、
を含み、前記樹脂基板及び前記樹脂層の分子が結合してなる。本発明によれば、樹脂基板と樹脂層とを化学反応させて互いに結合させることにより、配線パターンが狭ギャップになってもマイグレーションの進行を防止する信頼性の高い配線基板を提供することができる。
前記樹脂基板の前記配線間の領域で前記金属粒子を覆うように、樹脂前駆体を設け、前記樹脂前駆体を前記樹脂基板と化学反応させて、前記樹脂基板と結合した樹脂層を形成すること、
を含む。本発明によれば、樹脂基板と樹脂層とを化学反応させて互いに結合させることにより、配線パターンが狭ギャップになってもマイグレーションの進行を防止する信頼性の高い配線基板の製造方法を提供することができる。
(2)本発明に係る配線基板は、樹脂基板と、
前記樹脂基板上に形成された複数の配線を有する配線パターンと、
前記樹脂基板上で、隣同士の前記配線間に残された金属粒子と、
前記樹脂基板の前記配線間の領域で前記金属粒子を覆うように設けられた樹脂層と、
を含み、前記樹脂基板及び前記樹脂層の分子が結合してなる。本発明によれば、樹脂基板と樹脂層とを化学反応させて互いに結合させることにより、配線パターンが狭ギャップになってもマイグレーションの進行を防止する信頼性の高い配線基板を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(配線基板)
図1(A)〜図2(E)は、本発明を適用した実施の形態に係る配線基板の製造方法を説明するための図である。本実施の形態では、シード層8(例えばNiCr)が設けられた樹脂基板6を用意する。シード層8は、樹脂基板6の一方の面の全体に、例えば、スパッタにより形成されている(図1(A))。そして、シード層8に感光性を有するレジスト10を形成し(図1(B))、レジスト10を所定のパターニング形状のマスクを介して露光し、現像する(図1(C))。
図1(A)〜図2(E)は、本発明を適用した実施の形態に係る配線基板の製造方法を説明するための図である。本実施の形態では、シード層8(例えばNiCr)が設けられた樹脂基板6を用意する。シード層8は、樹脂基板6の一方の面の全体に、例えば、スパッタにより形成されている(図1(A))。そして、シード層8に感光性を有するレジスト10を形成し(図1(B))、レジスト10を所定のパターニング形状のマスクを介して露光し、現像する(図1(C))。
次に、メッキ液を使用して、シード層8上に第1の金属パターン12を形成する。第1の金属パターン12の形成は、シード層8におけるレジスト10の所定のパターニング形状から露出する部分をメッキ液に浸し、シード層8上をメッキする(図1(D))。
次に、シード層8上のレジスト10を液体(例えばアルカリ性の溶液)によって除去する(図1(E))。その後、エッチング液を使用して、シード層8をパターニングし、第2の金属パターン14を形成する。詳しくは、シード層8における第1の金属パターン12から露出する部分にエッチング液を進行させ、エッチングしてパターニングする。樹脂基板6上に第2の金属パターン14を形成する。こうして、樹脂基板6上には、第1の金属パターン12と第2の金属パターン14とが積層した金属パターン16が形成される。樹脂基板6上には、シード層8の残渣が金属粒子(NiCrの残渣18)として残る(図1(F))。
次に、樹脂基板6を洗浄し、樹脂基板6上に残るNiCrの残渣18の大部分を除去する。一部のNiCrの残渣18は、樹脂基板6上に残る(図2(A))。
次に、メッキ液を使用して、樹脂基板6上に複数の配線26を有する配線パターン20を形成する。配線パターン20の形成は、樹脂基板6上に設けられた金属パターン16を、メッキ液によってメッキする。金属パターン16をメッキ液に浸す。金属パターン16の表面には、メッキ22が形成される。樹脂基板6上には、メッキ22の残渣が金属粒子(メッキ液の残渣24)として残る(図2(B))。
次に、樹脂基板6を洗浄し、樹脂基板6上に残るメッキ液の残渣24の大部分を除去する。一部のメッキ液の残渣24は、樹脂基板6上に残る。詳しくは、樹脂基板6の隣同士の配線26間には、金属粒子(NiCrの残渣18及びメッキ液の残渣24)が残る。(図2(C))。
次に、樹脂基板6の配線26間の領域34で金属粒子(NiCrの残渣18及びメッキ液の残渣24)を覆うように、樹脂前駆体28を設ける(図2(D))。
次に、樹脂前駆体28を樹脂基板6と化学反応(架橋反応)させることにより、樹脂基板6と結合した樹脂層30を形成する。これにより、金属粒子(NiCrの残渣18及びメッキ液の残渣24)が、イオン化して移動することを防止する。さらに、配線パターン20及び樹脂層30上にレジスト32を形成する(図2(E))。こうして、樹脂基板6に配線パターン20を形成した配線基板2を製造することができる。
本実施の形態によれば、樹脂基板6上に樹脂層30を形成することにより、配線パターン20が狭ギャップになってもマイグレーションの進行を防止する信頼性の高い配線基板の製造方法を提供することができる。
本実施の形態に係る配線基板は上述のような方法で製造されており、以下その構成について説明する。
本実施の形態に係る配線基板の製造方法によって製造された配線基板2は、樹脂基板6を有する。樹脂基板6上には、複数の配線26を有する配線パターン20が形成されている。樹脂基板6上の隣同士の配線26間には、金属粒子(NiCrの残渣18及びメッキ液の残渣24)が残されている。樹脂基板6の配線26間の領域34で金属粒子(NiCrの残渣18及びメッキ液の残渣24)を覆うように樹脂層30が設けられている。樹脂基板6及び樹脂層30は、同じ分子構造を含む絶縁体で、分子が結合している。レジスト32は、配線パターン20及び樹脂層30上に形成されている。
本実施の形態によれば、樹脂基板6上に樹脂層30を形成することにより、配線パターン20が狭ギャップになってもマイグレーションの進行を防止する信頼性の高い配線基板を提供することができる。
(半導体装置)
図3は、本発明を適用した実施の形態に係る半導体装置を説明するための断面図である。図4は、図3のIV−IV線断面図である。
図3は、本発明を適用した実施の形態に係る半導体装置を説明するための断面図である。図4は、図3のIV−IV線断面図である。
本実施の形態に係る半導体装置4は、配線基板2を有する。配線基板2は、樹脂基板6を有する。樹脂基板6上には、複数の配線26を有する配線パターン20が形成されている。樹脂基板6上の隣同士の配線26間には、金属粒子(NiCrの残渣18及びメッキ液の残渣24)が残されている。樹脂基板6の配線26間の領域34で金属粒子(NiCrの残渣18及びメッキ液の残渣24)を覆うように樹脂層30が設けられている。樹脂基板6及び樹脂層30は、同じ分子構造を含む絶縁体で、分子が結合している。
本実施の形態に係る半導体装置は、半導体チップ36を有する。半導体チップ36は、電極38を有する。電極38は、配線パターン20に電気的に接続されている。レジスト32は、樹脂基板6、配線パターン20、樹脂層30及び半導体チップ36上に形成されている。
本実施の形態によれば、樹脂基板6上に樹脂層30を形成することにより、配線パターン20が狭ギャップになってもマイグレーションの進行を防止する信頼性の高い配線基板を用いた半導体装置を提供することができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び結果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。さらに、本発明は、実施の形態で説明した技術的事項のいずれかを限定的に除外した内容を含む。あるいは、本発明は、上述した実施の形態から公知技術を限定的に除外した内容を含む。
2…配線基板 4…半導体装置 6…樹脂基板 8…シード層 10…レジスト 12…第1の金属パターン 14…第2の金属パターン 16…金属パターン 18…NiCrの残渣 20…配線パターン 22…メッキ 24…メッキ液の残渣 26…配線 28…樹脂前駆体 30…樹脂層 32…レジスト 34…領域 36…半導体チップ 38…電極
Claims (2)
- 複数の配線を有する配線パターンを、隣同士の前記配線間に金属粒子が残るように、樹脂基板上に形成すること、及び、
前記樹脂基板の前記配線間の領域で前記金属粒子を覆うように、樹脂前駆体を設け、前記樹脂前駆体を前記樹脂基板と化学反応させて、前記樹脂基板と結合した樹脂層を形成すること、
を含む配線基板の製造方法。 - 樹脂基板と、
前記樹脂基板上に形成された複数の配線を有する配線パターンと、
前記樹脂基板上で、隣同士の前記配線間に残された金属粒子と、
前記樹脂基板の前記配線間の領域で前記金属粒子を覆うように設けられた樹脂層と、
を含み、前記樹脂基板及び前記樹脂層の分子が結合してなる配線基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004296130A JP2006108553A (ja) | 2004-10-08 | 2004-10-08 | 配線基板及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004296130A JP2006108553A (ja) | 2004-10-08 | 2004-10-08 | 配線基板及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004296130A Withdrawn JP2006108553A (ja) | 2004-10-08 | 2004-10-08 | 配線基板及びその製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2006108553A (ja) |
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2004
- 2004-10-08 JP JP2004296130A patent/JP2006108553A/ja not_active Withdrawn
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