JP2006105538A - 給湯タンクおよびそれに用いる真空二重構造を持った断熱タンク体の製造方法 - Google Patents

給湯タンクおよびそれに用いる真空二重構造を持った断熱タンク体の製造方法 Download PDF

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Mikio Sakano
幹夫 坂野
Shoji Miyamae
昇治 宮前
Shozo Ohashi
省三 大橋
Tatsunobu Ideta
龍信 出田
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Abstract

【課題】 特に構造が複雑化することなく熱効率を高められるようにする。
【解決手段】 断熱構造を有するタンク体1と、供給される水5をタンク体1内に流入させる冷水流入口2と、タンク体1内で加熱された温水6を外部に流出させて消費に供する温水流出口3と、タンク体1内の水5を加熱するヒータ4とを備え、冷水流入口2はヒータ4の近傍に位置し、温水流出口3はヒータ4から離れる冷水流入口2との対向位置にあるようにして、上記の目的を達成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は給湯タンク、特に供給される水をヒータで加熱して温水とし給湯に供する簡易な給湯タンクおよびそれに用いる真空二重構造を持った断熱タンク体の製造方法に関するものである。
給湯タンクとしては真空断熱容器を利用したヒータを持たないもの(例えば、特許文献1参照。)、ヒータを持ったものの双方が知られている。ヒータを持たないものは主として温水を受け入れて貯湯しておき、温水を受け入れる都度貯湯している温水を送り出すもので、エンジンなどの発熱機器を冷却する冷却水の循環系途中に置かれて、発熱機器停止時に受け入れている温水を貯湯状態にしておくことで、発熱機器の次の始動時の冷却水の循環時に貯湯状態の冷却水を送り出して発熱機器の立ち上がり時の温度補償に役立てるといったことには好適であるが、貯湯しながらその都度の消費に供するようないわゆる給湯を行うには温度保証機能が低く不向きである。一方、ヒータを持った給湯タンクはヒータを持たないものに対して温度保証機能が高く、開示すべき特許文献は見当たらないが、従来から、洗面台などに付帯させて水道に直結し、蛇口などの水栓へ給湯するような簡易な給湯システムに用いられ普及している。
特開2004−224153号公報
しかし、従来のヒータを持った給湯タンクは断熱構造を有していないなど、保温性、熱効率について余り追求されたものでなく、保温温度に対する消費電力が高い上に、温度保証機能を重視すると一時的な温度過剰状態を招きやすい。また、水道に直結して用いる給湯システムでの給湯タンクは7〜10kg/cm2程度の内圧に耐える必要があり、それには金属製の真空二重容器を用いるのが好適である。
本発明の目的は、特に構造が複雑化することなく熱効率を高められる給湯タンクおよびそれに用いる真空二重構造を持った断熱タンク体の製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の給湯タンクは、断熱構造を有するタンク体と、供給される水をタンク体内に流入させる冷水流入口と、タンク体内で加熱された温水を外部に流出させて消費に供する温水流出口と、タンク体内の水を加熱するヒータとを備え、冷水流入口はヒータの近傍に位置し、温水流出口はヒータから離れる冷水流入口との対向位置にあることを1つの特徴としている。
このような構成では、供給される水を断熱構造を有するタンク体内に流入させてヒータで加熱し貯湯するので保温性が高く、ヒータで加熱された温水の熱を外部に逃がしにくいし、冷水流入口がヒータの近傍に位置して温度の低い供給水をヒータの近傍に流入させてヒータまわりの先に加熱されている温水をヒータから遠ざけながら流入水のヒータとの熱交換を図って即時に加熱を受けられるようにするのに併せ、流入する供給水に追いやられながら貯湯されている温水を供給水による乱れや混合の影響を最も受けにくい冷水流入口との対向位置にて貯湯温度のまま流出させやすい。
本発明の給湯タンクは、また、それぞれ上下内筒部材どうし、上下外筒部材どうしを直接または間接に溶接接合した内筒と外筒とを二重に組合せてそれらの間を真空とした断熱構造を有するタンク体と、供給される水をタンク体の二重構造部または一重構造部を貫通するパイプを通じタンク体内に流入させる冷水流入口と、タンク体内で加熱された温水をタンク体の二重構造部または一重構造部を貫通するパイプを通じ外部に流出させて消費に供する温水流出口と、タンク体内の水を加熱するヒータとを備え、冷水流入口はヒータの近傍に位置し、温水流出口はヒータから離れる冷水流入口との対向位置にあることを別の特徴としている。
このような構成では、前記1つの特徴の場合に加え、さらに、タンク体が真空二重構造を有したもので、狭い真空空間を持ったスリムな構造にて高い保温性を確保できる上、真空二重構造であっても上下内筒部材どうし、上下外筒部材どうしを直接または間接に溶接接合した内筒と外筒とを二重に組合せて簡単に、かつ堅牢なものとして得られる。
ヒータが、タンク体の下部に形成した開口を塞ぐ蓋または栓に設けられてタンク体内に臨んでいる、さらなる構成では、
タンク体に設けた開口を蓋板または栓で塞ぐことにより貯湯機能を確保しながら、この蓋板または栓にヒータを設けることでそのヒータをタンク体内に臨ませ、供給水に直接接して加熱できる。
冷水流入口が、タンク体の下部側からタンク体内に臨みまたは延びるパイプによって形成されて、タンク体の下部に設けたヒータの近傍に位置し、温水流出口は、タンク体の上部側からタンク体内に臨みまたは延びるパイプによって形成され、タンク体の上部に位置している、さらなる構成では、
冷水流入口がヒータと共にタンク体の下部に位置して、流入水をタンク体下部で加熱して昇温による上部への移動をも伴い、流入させる供給水のヒータまわりの加熱温水との更新を促進することが、短く貯湯域の温水と接しないことでその熱を外部に逃がしにくいパイプによって達成でき、温水流出口がタンク体の上部に位置して、内部空気の追い出しを図りながら貯湯している上部の温水を優先して送り出し給湯することが、短く貯湯域の温水とほとんど接しないことでその熱を外部に逃がし難いパイプによって達成することができる。
冷水流入口および温水流出口が、いずれも、タンク体の下部側からタンク体内に臨みまたは延びるパイプによって形成されている、さらなる構成では、
パイプが外部からタンク体内に通じて冷水流入口および温水流出口を所定位置に位置させるのに、タンク体の熱が逃げ易い上部にパイプを設けないで達成することができる。
タンク体の下部に設けるパイプが、前記蓋または栓に設けられている、さらなる構成では、
冷水流入口またはおよび温水流出口を形成するパイプをタンク体の下部に設けるのに、タンク体の下部に形成したヒータを内部に臨ませるための開口と、この開口を塞ぐ蓋板または栓とを共用して設けられる。
温水流出口は、タンク体内の最上部またはその近傍に位置する、さらなる構成では、
給湯に際してタンク体内に残っている空気を追い出しやすい。
ヒータが、真空二重構造のタンク体の一重底部の外面に当てがって設けられている、さらなる構成では、
ヒータをタンク体内に臨ませない簡単な構造にて設けながら、一重底部を介することで真空二重構造の影響なしにタンク体内に流入する供給水を効率よく加熱することができる。
本発明の真空二重構造を持った断熱タンク体の製造方法は、上内筒部材および下内筒部材と、上外筒部材および下外筒部材とを椀状に絞り加工する工程と、ヒータの挿入またはおよび供給水の流入を図るパイプまたは接合口と温水流出口を持ったパイプとを上内筒部材および下内筒部材の軸線上かこの軸線と平行となる向きにてそれらの一方に溶接接合するか、双方に振り分けて溶接接合する工程と、上内筒部材および下内筒部材にそれらに溶接接合したパイプに対する接合穴の嵌め合わせを伴い上外筒部材および下外筒部材を被せる工程と、上内筒部材および下内筒部材の胴部間と上外筒部材および下外筒部材の胴部間とを直接または間接に溶接接合してタンク体を形成する工程と、上外筒部材またはおよび下外筒部材の接合穴とパイプとの嵌め合わせ部や接合口間を封止処理や溶接接合する工程と、内筒および外筒間を外筒に設けた排気穴から真空排気した後封止する工程とを備え、真空二重構造を持った断熱タンク体を製造することを特徴としている。
このような構成では、内筒よび外筒を形成するのに溶接接合し合う金属材料などからなる上下内筒部材どうし、上下外筒部材どうしの形状が全体で共通している同一部材どうし、あるいは基本形状が共通し合っている類似部材どうしを組み合わせて、必要なら耐圧形状をも満足して形成でき、内筒および外筒を二重に組み合わせるのに、上下内筒部材の一方または双方に溶接接合しておいたパイプや接合口に上下外筒部材の一方または双方の接合穴や接合口との嵌め合いによる位置決めを伴う上下外筒部材の上下内筒部材への軸線上での被せ付けにより簡単に行って、しかも、パイプおよび接合穴間や接合口間の封止や接合、および内筒および外筒のヒータをタンク体内に臨ませる開口のための接合口間の溶接接合または下内筒部材の底部とその所定域を露出させる下外筒部材の底部接続口との間の溶接接合を外回りから容易に行ってヒータによる加熱と貯湯ができ、かつパイプ接続部以外、またはパイプ接続部および開口部以外を二重構造としたタンク体が得られ、これの二重構造部を真空排気した後封止することで広い範囲に真空二重構造を持った断熱タンク体とすることができる。
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下に続く詳細な説明および図面の記載によって明らかになる。本発明の各特徴はそれ自体単独で、あるいは種々な組合せで複合して採用することができる。
本発明の給湯タンクの1つの特徴によれば、特に構造が複雑化しまたコスト上昇の原因になるようなことなく保温性を高めてヒータで加熱した温水の熱を外部に逃がしにくい分だけ消費電力を抑えられ、しかも供給水はヒータの近傍に流入させて加熱されやすく、かつ、先に加熱されている温水は供給水流入部との対向側に遠ざけられて貯湯されているのをその位置にて供給水の影響なく流出させ、温度保証性よく給湯することができる。
本発明の給湯タンクの別の特徴によれば、前記1つの特徴の場合に加え、さらに、タンク体の真空二重構造による狭い真空空間を持ったスリムな構造にて高い保温性を確保してさらなる省エネが図れる上、真空二重構造であっても金属材料などよりなる上下内筒部材どうし、上下外筒部材どうしを直接または間接に溶接接合した内筒と外筒とを二重に組合せて簡単に、かつ耐圧に十分な堅牢なものとして得られる。
本発明の真空二重構造を持った断熱タンク体の製造方法によれば、金型点数および部品点数、組み立て工数少なく耐圧形状をも満足して、しかも、上下内筒部材に溶接接合しておいたパイプを利用した位置決めを伴う上下外筒部材の嵌め合いによる二重構造化および、それを利用したヒータによる加熱ができる広い範囲での真空二重構造化が簡単に実現し、保温性、省エネ性の高い断熱タンク体が生産性よく安価に得られる。
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面の記載によって明らかになる。本発明の各特徴はそれ単独で、あるいは可能な限り種々な組合せで複合して採用することができる。
以下、本発明の実施の形態の給湯タンクおよびこれに用いる真空二重構造を持った断熱タンク体の製造方法について幾つかの例とともに図1〜図12を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
本実施の形態の給湯タンクは、図1に示す例、図2に示す例、図3に示す例、図4、図5に示す例、図6〜図8に示す例、図9、図10に示す例、図11、図12に示す例のような具体的形態をなしているが、それぞれ図1、図2、図3、図4、図6、図9に示すように、断熱構造を有する断熱タンク体1と、供給される水5を断熱タンク体1内に流入させる冷水流入口2と、断熱タンク体1内で加熱された温水6を外部に流出させて消費に供する温水流出口3と、断熱タンク体1内の水を加熱するヒータ4とを備え、冷水流入口2はヒータ4の近傍に位置し、温水流出口3はヒータ4から離れる冷水流入口2との対向位置にあることを基本的な構成としている。これにより、供給される水5を断熱構造を有する断熱タンク体1内に流入させてヒータ4で加熱し貯湯するので保温性が高く、ヒータ4で加熱された温水6の熱を外部に逃がしにくいものとなる。また、冷水流入口2がヒータ4の近傍に位置して温度の低い供給水5をヒータ4の近傍に流入させてヒータ4まわりの先に加熱されている温水6をヒータ4から遠ざけながら流入水のヒータとの熱交換を図って即時に加熱を受けられるようにするのに併せ、冷水流入口2からの供給水5によりヒータ4から遠ざけられながら貯湯されている温水6を、供給水5による乱れや混合の影響を最も受けにくい冷水流入口2との対向位置にて、貯湯温度のまま流出させやすい。この結果、特に構造が複雑化しまたコスト上昇の原因になるようなことなく保温性を高めてヒータ4で加熱した温水6の熱を外部に逃がしにくい分だけ消費電力を抑えられ、しかも供給水5はヒータ4の近傍に流入させて加熱されやすく、かつ、先に加熱されている温水6は供給水5の流入部との対向側に遠ざけられて貯湯されているのをその位置にて供給水5の影響なく流出させ、温度保証性よく給湯することができる。
また、断熱タンク体1は一重容器の外回りを断熱材で覆うといった断熱構造とすることもできるが、図1、図2、図3、図4、図6、図9に示すいずれの断熱タンク体1も、熱伝導性の低いステンレス鋼よりなる金属製で内筒11と外筒12との間を真空空間13とした真空二重構造を有したものとしてあり、狭い真空空間13を持ったスリムな構造にて高い保温性を確保でき、また必要な内圧に耐える堅牢なものとなる。このような二重構造は、それぞれ上下内筒部材11a、11bどうし、上下外筒部材12a、12bどうしを図1、図2、図3、図4に示す接合部21、22、図6、図8に示す接合部23のように直接に、または図6、図8に示す接合部24のように間接に溶接接合した内筒11と外筒12との二重の組合せで容易に得られ、それらの間を真空空間13とすることで断熱タンク体1とすることができる。このような真空二重構造の断熱タンク体1であっても、供給水5を断熱タンク体1の図1、図4に示すように二重構造部1aを貫通しまたは図2、図3、図6、図9に示すように一重構造部1bを貫通するパイプ14を通じ断熱タンク体1内に流入させる冷水流入口2を設け、断熱タンク体1内で加熱された温水6を断熱タンク体1の図1、図4、図6、図9に示すように二重構造部1aを貫通し、または図2、図3に示すように一重構造部1bを貫通するパイプ15を通じ外部に流出させて消費に供する温水流出口3を設けてあることにより、供給水5を所定位置に流入させてヒータ4により加熱させ、加熱して貯湯している温水6を供給水5の流入に伴い押出すように流出させて給湯し消費に供することができる。また、供給水5を加熱するヒータ4は、断熱タンク体1に設けた図1、図2、図3、図4、図9に示すような開口25を塞いで断熱タンク体1の貯湯機能を確保する図1、図2に示すような蓋板26または図3、図9に示すような栓27に設けて、断熱タンク体1内に臨ませることで、真空二重構造の断熱タンク体1であるにもかかわらず供給水5をそれに直接接して効率良く加熱することができる。
もっとも、図6に示すように断熱タンク体1の一重構造部1bの外面にヒータ4を当てがっても、ドーナツ型の面ヒータ形態などとして接触面積を大きく採ることで断熱タンク体1内の供給水5を外部から比較的効率よく加熱することができる。この場合、外部への熱の逃げや危険を防止するためにヒータ4の背部は特に遮熱構造やカバーなどの保護構造を採用するのが好適である。
ここで、図1に示す例について詳述する。断熱タンク体1は上下内筒部材11a、11bを溶接接合して上下に丸みのある耐圧形状をした内筒11と上下外筒部材12a、12bを溶接接合して上下に丸みのある耐圧形状とした外筒12との組合せによる真空二重構造において、それらの底部に設けた接合口11c、12cどうしを溶接接合した前記開口25を形成し、この開口25の内周にステンレス鋼製の蓋板26のヒータ4および温度センサ33を設けた栓部26aをシール部材、具体的にはOリング32を介し外側から嵌め合せて密封するとともに、ヒータ4および温度センサ33を断熱タンク体1の底部内に臨ませ、栓部26aの外回りのフランジ26bを外筒12の開口25のまわりに接合部36で示す溶接接合などして設けた取り付け金具34にねじ35によりねじ止めして前記密封状態、ヒータ4および温度センサ33の挿入状態を保持するようにしている。これに対し、冷水流入口2は、断熱タンク体1の下部側、つまり底部外周の二重構造部1aを封止状態で貫通して断熱タンク体1内に臨むステンレス鋼製のパイプ14によって形成して、断熱タンク体1の下部に設けたヒータ4の近傍に位置させ、温水流出口3は、断熱タンク体1の底部外周の二重構造部1aを封止状態で貫通して断熱タンク体1内に延びるステンレス鋼製のパイプ15によって形成し、断熱タンク体1内の最上部に温水流出口3が位置するようにしてある。また、冷水流入口2の直ぐ上には内筒11の内面に溶接などして取り付けた邪魔板37を設け、流入する供給水5をヒータ4のまわりに拡散させて加熱の即時性と効率とを高め、かつ温水6の貯湯域に至って乱したり温度を下げたりするのを防止している。温度センサ33はシーズヒータをU字上に折り曲げたヒータ4に囲われる位置にあって、空焚き時にヒータ4からの熱を感知しやすく通電オフなどの空焚き対策の制御措置がいち早く採れるようになる。冷水流入口2は内筒11の最低位部に開口させるとドレン水処理に兼用することができる。
以上のように、冷水流入口2がヒータ4と共に断熱タンク体1の下部に位置していると、流入する水5は断熱タンク体1下部でヒータ4により加熱して昇温による上部への移動をも伴い、流入させる供給水5のヒータ4まわりの加熱温水との更新を促進することが、短く貯湯域の温水6と接しないことでその熱を外部に逃がしにくいパイプ14によって達成でき、温水流出口3が断熱タンク体1の上部に位置して、内部空気の追い出しを図りながら貯湯している上部の温水6を優先して送り出し給湯することが断熱タンク体1の底部側から延びるパイプ15によって達成することができる。この結果、パイプ14、15、ヒータ4、温度センサ33のいずれも断熱タンク体1の熱の逃げやすい上部とは反対の底部側を貫通する構造となり、断熱タンク体1を貫通することによる熱の逃げを抑えられる利点がある。また、ねじ35によるねじ止めを外せばヒータ4や温度センサ33、Oリング32などのメンテナンスができる。
なお、このような給湯タンクは、洗面台の近くに設置して冷水流入口2を形成しているパイプ14に水道管を接続し、温水流出口3を形成しているパイプ15には蛇口などの栓装置を接続しておけば、栓を開ける都度、水道圧にて断熱タンク体1内で加熱され貯湯されている温水6を流出させて貯湯温度での給湯をし消費に供せるのと同時に、給湯して消費される温水6の分量だけの水5が断熱タンク体1内に流入して加熱され貯湯されるようにして次の使用に対応できるので、簡易な給湯システムとして便利である。このために、断熱タンク体1の下部外まわりなどに周方向3箇所以上に据え付け用の脚41を溶接などしてとりつけてある。また、真空空間13内にはゲッター42を収容して外筒12の内面などに固定してあり、真空状態を維持しやすくしている。外筒12の一部例えば上部に内筒11、外筒12間を真空空間13とするための真空排気穴43と真空排気後に施した封止部44とを有している。なお、内筒11の接合部21はどの位置にあってもよく、外筒12の接合部22は内筒11との嵌め合わせ構造上胴部のどの位置にあってもよい。しかし、胴部のほぼ中間部に位置させることで、上下内筒部材11a、11b、上下外筒部材12a、12bのそれぞれの絞り加工度を均等に小さく抑えられる利点がある。
図2に示す例について詳述する。図1に示す場合同様に、断熱タンク体1は上下内筒部材11a、11bを溶接接合して上下に丸みのある耐圧形状とした内筒11と上下外筒部材12a、12bを溶接接合して上下に丸みのある耐圧形状とした外筒12との組合せによる真空二重構造としたものにおいて、それらの底部に設けた接合口11c、12cどうしを溶接接合した前記開口25を形成している。しかし、この開口25の内周にステンレス鋼製の蓋板26のヒータ4、ステンレス鋼製のパイプ14、15を設けた栓部26aをシール部材、具体的にはOリング32を介し外側から嵌め合せて密封するとともに、ヒータ4、パイプ14、15の冷水流入口2および温水流出口3を断熱タンク体1の底部内に図1の場合と同じヒータ4の近傍とこれと離れた対向位置関係を満足して臨ませ、栓部26aの外回りのフランジ26bを外筒12の開口25のまわりに接合部36で示す溶接接合などして設けた取り付け金具34にねじ35によりねじ止めして前記密封状態、ヒータ4、パイプ14、15の挿入状態を保持するようにし、温度センサ33は栓部26aの外面に当てがって設けた点で相違している。
これにより、ヒータ4、パイプ14、15の全てが蓋板26による一重構造部1bを貫通するだけであり、構造がさらに簡略化する。また、パイプ14およびその冷水流入口2はシーズヒータをU字上に折り曲げたヒータ4に囲われる位置にあって、冷水流入口2から断熱タンク体1内に流入する供給水5との熱交換、加熱の即時性および効率をさらに高められる利点がある。従って、図1に示す場合のような邪魔板37は不要である。一方、温度センサ33はヒータ4と近接して対向する位置関係とし空焚き時にヒータ4からの熱を受けやすく早期の制御措置が採れるようにしている。しかし、ヒータ4と温度センサ33とは一重構造部1bを介して熱伝導し合う関係として空焚き時のさらなる安全を図ることもできる。また、前記ねじ35によるねじ止めを外せば、ヒータ4、パイプ14、15、Oリング32などのメンテナンスができる。
図3に示す例について詳述する。断熱タンク体1は上下内筒部材11a、11bを溶接接合して上下に丸みのない非耐圧形状とした内筒11と上下外筒部材12a、12bを溶接接合して上下に丸みのある耐圧形状とした外筒12との図1に示す例のような組合せによる真空二重構造において、それらの底部に設けた接合口11c、12cどうしを溶接接合した前記開口25を形成している。しかし、この開口25の内周にステンレス鋼製の前記栓27を上下2段のシール部材、具体的にはOリング32を介し外側から嵌め合せて密封する構造において、この栓27にヒータ4、ステンレス鋼製のパイプ14を設けて、ヒータ4およびパイプ14の冷水流入口2を断熱タンク体1の底部内に臨ませてあり、栓27はその外周に設けたスカート壁27aを開口25の外周とのねじ嵌合部51によって前記密封状態およびヒータ4およびパイプ14の挿入状態を維持するようにしている。また、温水流出口3は断熱タンク体1の上部の外筒12の上部の接合口52を内筒11の上部に接合部53で示すように溶接接合して露出させた一重構造部1bにパイプ15を溶接接合などして接続して温水流出口3が断熱タンク体1の上部に臨むようにしてある。
これにより、ヒータ4およびパイプ14の冷水流入口2が断熱タンク体1の下部に位置し、温水流出口3が断熱タンク体1の上部に位置する対向関係を満足しそれによる既述した作用を発揮する。特に、パイプ14は栓27に一体成形して栓27の断熱タンク体1の最低位部をなす上面に冷水流入口2を開口させてあり、温水流出口3は断熱タンク体1内の最上部に開口させてあって、双方は最も離れた対向位置となって、流入する供給水5が流出する温水6に影響しにくくなるし、パイプ14はドレン水の処理に兼用でき、パイプ15は断熱タンク体1内に残存することのある空気を温水流出時に最優先してしかも余すことなく排出させやすい。また、シーズヒータよりなるヒータ4は栓27の上面に断熱スペーサ152を介し当てがってねじ54で止めたアルミニウム製の邪魔板153の上面に取り付け、冷水流入口2から流入する供給水5を邪魔板153で周りへ拡散させながらヒータ4からの熱を伝導して熱交換し、効率良く加熱できるようにしている。また、邪魔板153は流入する供給水5が温水6の側に向かう勢力を弱めて、温水6への影響を抑制している。また、ねじ嵌合部51の嵌合を緩めて栓27を取り外すとヒータ4やパイプ14などのメンテナンスができる。なお、スカート壁27aは別体のものを栓27に溶接接合するなどして一体にしてある。しかし、パイプ14やスカート壁27aは栓27と一体に形成されても別体に形成されてもよい。
図4、図5に示す例について詳述する。図4に示すように断熱タンク体1は上下内筒部材11a、11bを溶接接合して上下に丸みのある耐圧形状をした内筒11と上下外筒部材12a、12bを溶接接合して上下に丸みのある耐圧形状とした外筒12との組合せによる真空二重構造において、それら内筒11および外筒12の底部を貫通して封止状態にて設けたパイプ61により開口25を形成して、図2に示すような蓋板26または図3に示すような栓27を装着することにより密閉するのに併せ、図3に示す例のようにそれらに設けた少なくともヒータ4およびパイプ14を断熱タンク体1内に挿入し、冷水流入口2がヒータ4とともに断熱タンク体1の下部内、底部内に位置するようにし、内筒11および外筒12の上部を貫通して封止状態にて設けたパイプ15により断熱タンク体1内の上部に臨む温水流出口3を形成している。これによって、ヒータ4およびパイプ14の冷水流入口2が断熱タンク体1の下部に位置し、温水流出口3が断熱タンク体1の上部に位置する対向関係を満足しそれによる既述した作用を発揮する。
このような断熱タンク体1は、図4に示すような上内筒部材11aおよび下内筒部材11bと、上外筒部材12aおよび下外筒部材12bとを、図5(a)に上下内筒部材11a、11bで代表して示すような椀状に絞り加工する工程と、図5(a)に示すようなヒータ4の挿入またはおよび供給水5などの流入を図るパイプ61および温水流出口3を持ったパイプ15を上内筒部材11aおよび下内筒部材11bの軸線上かこの軸線と平行となる向きにてそれらの一方に溶接接合するか、図5(b)に示すように双方に振り分けて溶接接合する工程と、図5(d)に示すように上内筒部材11aおよび下内筒部材11bにそれらに溶接接合したパイプ61、15に対する接合穴の嵌め合わせを伴い上外筒部材12aおよび下外筒部材12bを被せる工程と、上内筒部材11aおよび下内筒部材11bの胴部間と上外筒部材12aおよび下外筒部材12bの胴部間とを図5(d)に示すように直接に、または図6、図9に示すような間接に溶接接合してタンク体1cを形成する工程と、上外筒部材12aまたはおよび下外筒部材12bの接合穴とパイプとの嵌め合わせ部を封止処理する工程と、図5(e)に示すように内筒11および外筒12間を外筒12に設けた真空排気穴43から真空排気した後封止し封止部44を形成する工程とで、ヒータ4およびパイプ14の冷水流入口2が下部に位置し、温水流出口3が上部に位置する対向関係を満足する断熱タンク体1を形成することができる。
さらに具体的には、上下内筒部材11a、11bのパイプ61、15の接合穴との嵌め合せを伴い上下外筒部材12a、12bを上下内筒部材11a、11bに被せ付けてパイプ61、15と接合穴との間を溶接接合し、その後、パイプ15、61には配管接続用のフランジ62、63を溶接などして後付けしてから、最後に真空排気して封止するのが好適である。ここで、パイプ61は冷水流入口2を持ったパイプ14とし、ヒータ4は図5(e)に仮想線で示すように断熱タンク体1の下内外筒部材11b、12bを開口25、栓27などを利用して挿入する構成とすることもできる。また、パイプ61自体を開口25で代替することもでき、この場合下外筒部材12bの口部が下内筒部材11bの口部に直接嵌合して溶接接合されることになる。
これにより、内筒11よび外筒12を形成するのに溶接接合し合う金属材料などからなる上下内筒部材11a、11bどうし、上下外筒部材12a、12bどうしの形状が全体で共通している同一部材どうし、あるいは基本形状が共通し合っている類似部材どうしを組み合わせて、必要なら耐圧形状をも満足して形成でき、内筒および外筒を二重に組み合わせるのに、上下内筒部材11a、11bの一方または双方に溶接接合しておいたパイプ61、15などと上下外筒部材12a、12bの接合穴との嵌め合いによる位置決めを伴う上下外筒部材12a、12bの上下内筒部材11a、11bへの軸線上での被せ付けにより簡単に行って、しかも、パイプおよび接合穴間の封止、および内筒11および外筒12のヒータ4を断熱タンク体1内に臨ませる開口のための接合口11c、12c間の溶接接合を外回りから容易に行ってヒータ4による直接加熱と貯湯ができ、かつパイプ接続部以外、またはパイプ接続部および開口部以外を二重構造としたタンク体1cが得られ、これの二重構造部を真空排気した後封止することで広い範囲に真空空間13を持った断熱タンク体1とすることができる。
この結果、上下内筒部材11a、11bどうし、上下外筒部材12a、12bどうしは、パイプ61、15との接合穴の大きさが少し違うだけで、それぞれ同じ金型で成形して、異なった大きさの穴加工をしたものとすることができ、同じ大きさのパイプ14、15を接合するような場合も含めると、金型点数および部品点数、組み立て工数少なく耐圧形状をも満足して、しかも、上下内筒部材11a、11bに溶接接合しておいたパイプ61、15などを利用した位置決めを伴う上下外筒部材12a、12bの被せつけによる二重構造化および、それを利用したヒータ4による加熱ができる広い範囲での真空二重構造化が簡単に実現し、保温性、省エネ性の高い断熱タンク体1が生産性よく安価に得られる。
図6〜図8に示す例について詳述する。図6に示すように、断熱タンク体1は上下内筒部材11a、11bを溶接接合した内筒11と上下外筒部材12a、12bを溶接接合した外筒12との組合せによる真空二重構造において、それら内筒11の底部に外筒12の底部の接合口71を溶接接合して形成した一重構造部1bを形成してパイプ14を接続することにより冷水流入口2を断熱タンク体1の低部内に臨ませるとともにヒータ4および温度センサ33を外面から当てがうようにし、かつ、内筒11および外筒12の上部どうしを貫通して封止状態にて設けたパイプ15によって断熱タンク体1の上部内に臨ませている。上下内筒部材11a、11bどうしはそれらのフランジ11d、11eどうしで直接溶接接合しているのに対し、上下外筒部材12a、12bどうしは上下内筒部材11a、11bのフランジ11d、11eに溶接接合して間接的に接合した構造とし、内筒11、外筒12間を真空空間13とした断熱タンク体1を形成している。これによって、ヒータ4およびパイプ14の冷水流入口2が断熱タンク体1の下部に位置し、温水流出口3が断熱タンク体1の上部に位置する対向関係を満足しそれによる既述した作用を発揮する。
このような断熱タンク体1は、図6に示すような上内筒部材11aおよび下内筒部材11bと、上外筒部材12aおよび下外筒部材12bとを、図7(a)に上下内筒部材11a、11bで代表して示すような椀状に絞り加工する工程と、図7(a)に示すような冷水流入口2をもったパイプ14および温水流出口3を持ったパイプ15を、図7(b)に示すように上内筒部材11aおよび下内筒部材11bの軸線上かこの軸線と平行となる向きにてそれら双方に振り分けて溶接接合する工程と、図7(c)に示すように上内筒部材11aおよび下内筒部材11bにそれらに溶接接合したパイプ15に対する接合穴の嵌め合わせ、および接合口71の当接を伴い上外筒部材12aおよび下外筒部材12bを軸線方向から被せる工程と、上内筒部材11aおよび上外筒部材12aをそのフランジ11dを利用して胴部どうしで溶接接合するとともにパイプ15と接合穴間とを溶接接合し、下内筒部材11bおよび下外筒部材12bをそのフランジ11eを利用して胴部どうしを溶接接合するとともに接合口71と下内筒部材11bの底部間とを溶接接合する工程と、図8に示すように上内外筒部材11a、12aの組み合わ体と下内外筒部材11b、12bの組み合わせ体とをフランジ11d、11eどうしの間で溶接接合する工程と、その状態で、内筒11および外筒12間を外筒12に設けた排気穴43から真空排気した後封止し封止部44を形成する工程とで、ヒータ4およびパイプ14の冷水流入口2が下部に位置し、温水流出口3が上部に位置する対向関係を満足する断熱タンク体1を形成することができる。なお、図6に示すように内筒11の底部近くには通水穴72aを配設したステンレス鋼製の拡散板72を設けて、断熱タンク体1に流入した供給水5が拡散板72の下に滞留してヒータ4によって加熱されやすく、また加熱された温水6が拡散板72の上の貯湯域へ流入するのに貯湯域へ拡散させられることにより、貯湯域の一箇所に集中して流入し温度むらを生じるようなことを防止できる。
特に、上下内筒部材11a、11bのパイプ61、15との接合穴に設けた内向きの筒状接合縁11f、および上下外筒部材12a、12bのパイプ61、15との接合穴に設けた外向きの筒状接合縁12fは、パイプ61、15との溶接接合構造上、断熱タンク体1の耐圧強度を高められる。このことは他の例の場合も特に記載しないが同様である。
図9、図10に示す例について詳述する。図9に示すように、断熱タンク体1は上下内筒部材11a、11bを溶接接合した内筒11と上下外筒部材12a、12bを溶接接合した外筒12との組合せによる真空二重構造において、それら内筒11の底部に外筒12の底部の接合口71を溶接接合して形成した一重構造部1bを形成してパイプ14を接続することにより冷水流入口2を断熱タンク体1の底部内に臨ませるとともに温度センサ33を外面から当てがうようにし、かつ、内筒11および外筒12の上部どうしを貫通して封止状態にて設けたパイプ15によって断熱タンク体1の上部内に臨ませている。上下内筒部材11a、11bどうしはそれらのフランジ11d、11eどうしで直接溶接接合しているのに対し、上下外筒部材12a、12bどうしは上下内筒部材11a、11bのフランジ11d、11eに溶接接合して間接的に接合した構造とし、内筒11、外筒12間を真空空間13とした断熱タンク体1を形成している。また、ヒータ4は下内筒部材11b、下外筒部材12bの胴部を貫通して接合したパイプ81にヒータ4を設けた栓27を嵌め合わせてヒータ4を断熱タンク体1の底部内に臨ませている。これによって、ヒータ4およびパイプ14の冷水流入口2が断熱タンク体1の下部に位置し、温水流出口3が断熱タンク体1の上部に位置する対向関係を満足しそれによる既述した作用を発揮する。栓27はねじ82によってパイプ81のフランジ81aにねじ止めしてあり、このねじ止めを解除すると栓27を取り外すことができ、ヒータ4のメンテナンスができる。この場合のフランジ81aはパイプ81が内筒11および外筒12の組合せ後の取り付けであるため、パイプ81に予め設けておけるので一体成形によって形成することができる。
このような断熱タンク体1は、図7、図8に示す場合と同様に、図9に示すような上内筒部材11aおよび下内筒部材11bと、上外筒部材12aおよび下外筒部材12bとを、図7(a)に上下内筒部材11a、11bで代表して示すような椀状に絞り加工する工程と、図7(a)に示すような冷水流入口2をもったパイプ14および温水流出口3を持ったパイプ15を、図7(b)に示すように上内筒部材11aおよび下内筒部材11bの軸線上かこの軸線と平行となる向きにてそれら双方に振り分けて溶接接合する工程と、図7(c)に示すように上内筒部材11aおよび下内筒部材11bにそれらに溶接接合したパイプ15に対する接合穴の嵌め合わせおよび接合口71の当接を伴い上外筒部材12aおよび下外筒部材12bを軸線方向から被せる工程と、上内筒部材11aおよび上外筒部材12aをそのフランジ11dを利用して胴部どうしで溶接接合するとともにパイプ15と接合穴間とを溶接接合し、下内筒部材11bおよび下外筒部材12bをそのフランジ11eを利用して胴部どうしを溶接接合するとともに接合口71と外内筒部材11bの底部間とを溶接接合する工程と、図8に示すように上内外筒部材11a、12aの組み合わ体と下内外筒部材11b、12bの組み合わせ体とをフランジ11d、11eどうしの間で溶接接合する工程と、に加え、さらに、図10の(a)〜(c)に下内外筒部材11b、12bの組合せの工程順を示すように、図10(c)の最終組み合わせ終了時点で、それらの胴部にパイプ81を貫通状態に接合することで開口25を形成し、図9に示すようなヒータ4を持った栓27を装着できるようにする工程を持ち、この状態で、図8に示す場合同様に内筒11および外筒12間を外筒12に設けた真空排気穴43から真空排気した後封止し封止部44を形成する工程とで、ヒータ4およびパイプ14の冷水流入口2が下部に位置し、温水流出口3が上部に位置する対向関係を満足する断熱タンク体1を形成することができる。
図11、図12に示す例について詳述する。図11に示すように断熱タンク体1は上下内筒部材11a、11bを溶接接合して上下に丸みのある耐圧形状をした内筒11と上下外筒部材12a、12bを溶接接合して上下に丸みのある耐圧形状とした外筒12との組合せによる真空二重構造において、それら内筒11および外筒12の上部を軸線に平行に貫通して封止状態にて設けたパイプ14、15により断熱タンク体1の底部内と上部内とに臨む冷水流入口2と温水流出口3とを形成し、内筒11および外筒12の底部にそれらの接合口11c、12cを溶接接合した開口25を形成して、図9に示すようなヒータ4を持った栓27を装着するようにしてある。これにより、ヒータ4およびパイプ14の冷水流入口2が断熱タンク体1の下部に位置し、温水流出口3が断熱タンク体1の上部に位置する対向関係を満足しそれによる既述した作用を発揮する。本例ではさらにドレンパイプ83を内、外筒11、12に軸線方向にて別途貫通させて設けている。従って、本例での上下内筒部材11a、11bと上下外筒部材12a、12bとの組合せにおいて、パイプ14,15およびドレンパイプ83を先の例のように位置決めのための嵌め合わせ部として利用することができる。
本発明の給湯タンクは水道を利用した洗面台などの栓装置への適時な使用に対応する簡易給湯に実用でき、省エネと温度保証機能を高められる。
本発明の実施の形態に係る給湯タンクの1つの例を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る給湯タンクの別の例を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る給湯タンクの他の例を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る給湯タンクの今1つの例を示す断面図である。 図4の給湯タンクに用いる断熱タンク体の製造方法を段階的に示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る給湯タンクのさらなる1つの例を示す断面図である。 図6の給湯タンクに用いる断熱タンク体の製造方法を最終段階を除いて段階的に示す概略断面図である。 図6の給湯タンクに用いる断熱タンク体の製造方法の最終段階を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る給湯タンクのさらに別の例を示す断面図である。 図9の給湯タンクに用いる断熱タンク体の製造方法における下内外筒部材の組合せ部分について段階的に示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る給湯タンクのさらに他の例を示す断面図である。 図11の給湯タンクの分解断面図である。
符号の説明
1 断熱タンク体
1a 二重構造部
1b 一重構造部
2 冷水流入口
3 温水流出口
4 ヒータ
5 水
6 温水
11 内筒
11a 上内筒部材
11b 下内筒部材
12 外筒
12a 上外筒部材
12b 下外筒部材
11c、12c 接合口
13 真空空間
21、22、23、24、36 接合部
14、15、61、81 パイプ
25 開口
26 蓋板
27 栓
32 Oリング
33 温度センサ

Claims (9)

  1. 断熱構造を有するタンク体と、供給される水をタンク体内に流入させる冷水流入口と、タンク体内で加熱された温水を外部に流出させて消費に供する温水流出口と、タンク体内の水を加熱するヒータとを備え、冷水流入口はヒータの近傍に位置し、温水流出口はヒータから離れる冷水流入口との対向位置にあることを特徴とする給湯タンク。
  2. それぞれ上下内筒部材どうし、上下外筒部材どうしを直接または間接に溶接接合した内筒と外筒とを二重に組合せてそれらの間を真空とした断熱構造を有するタンク体と、供給される水をタンク体の二重構造部または一重構造部を貫通するパイプを通じタンク体内に流入させる冷水流入口と、タンク体内で加熱された温水をタンク体の二重構造部または一重構造部を貫通するパイプを通じ外部に流出させて消費に供する温水流出口と、タンク体内の水を加熱するヒータとを備え、冷水流入口はヒータの近傍に位置し、温水流出口はヒータから離れる冷水流入口との対向位置にあることを特徴とする給湯タンク。
  3. ヒータは、タンク体の下部に形成した開口を塞ぐ蓋または栓に設けられてタンク体内に臨んでいる請求項1、2のいずれか1項に記載の給湯タンク。
  4. 冷水流入口は、タンク体の下部側からタンク体内に臨みまたは延びるパイプによって形成され、タンク体の下部に設けたヒータの近傍に位置し、温水流出口は、タンク体の上部側からタンク体内に臨みまたは延びるパイプによって形成されてタンク体の上部に位置している請求項1〜3のいずれか1項に記載の給湯タンク。
  5. 冷水流入口および温水流出口は、いずれも、タンク体の下部側からタンク内に臨みまたは延びるパイプによって形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の給湯タンク。
  6. タンク体の下部に設けるパイプは、前記蓋または栓に設けられている請求項3に記載の給湯タンク。
  7. 温水流出口は、タンク体内の最上部またはその近傍に位置する請求項1〜6のいずれか1項に記載の給湯タンク。
  8. ヒータは、真空二重構造のタンク体の一重底部の外面に当てがって設けられている請求項2に記載の給湯タンク。
  9. 上内筒部材および下内筒部材と、上外筒部材および下外筒部材とを椀状に絞り加工する工程と、ヒータ挿入またはおよび供給水の流入を図るパイプまたは接合口と温水流出口を持ったパイプとを上内筒部材および下内筒部材の軸線上かこの軸線と平行となる向きにてそれらの一方に溶接接合するか、双方に振り分けて溶接接合する工程と、上内筒部材および下内筒部材にそれらに溶接接合したパイプに対する接合穴の嵌め合わせを伴い上外筒部材および下外筒部材を被せる工程と、上内筒部材および下内筒部材の胴部間と上外筒部材および下外筒部材の胴部間とを直接または間接に溶接接合してタンク体を形成する工程と、上外筒部材またはおよび下外筒部材の接合穴とパイプとの嵌め合わせ部や接合口間を封止処理や溶接接合する工程と、内筒および外筒間を外筒に設けた排気穴から真空排気した後封止する工程とを備え、真空二重構造を持った断熱タンク体を製造することを特徴とする真空二重構造を持った断熱タンク体の製造方法。
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