JP2006104345A - 有機化合物の加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機化合物が保有するエネルギーを燃料ガスとして高効率で回収できる加熱方法および加熱装置を提供すること。
【解決手段】有機化合物101を連続的または断続的に供給して加熱する加熱手段102と、有機化合物101の加熱に伴い発生する熱分解ガスを第1の分離ガスと第2の分離ガスに分離するガス分離手段107と、第1の分離ガスまたは第2の分離ガスのうち少なくとも一つを酸化させて酸化熱を回収する酸化熱回収手段112と、酸化熱回収手段112で得られる熱を加熱手段102に搬送する搬送手段113とから構成され、有機化合物(廃棄物)101から発電用燃料ガスを高効率で発生させることにより、保有するエネルギーを電気エネルギーとして利用し、発電用燃料として利用しない成分を燃焼して熱エネルギーを回収し、燃焼生成物である水分を残りの有機化合物のガス化剤として利用することによりエネルギー回収量を向上できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機化合物の加熱装置に関するものである。
従来、有機化合物の加熱装置としては、都市ごみ等の一般廃棄物や廃プラスチック等を含む産業廃棄物の処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図2は、特許文献1に記載された従来の廃棄物処理装置における燃焼溶融炉の系統図である。図2に示すように、廃棄物処理装置1は、都市ごみ等の廃棄物2の投入部3、廃棄物2を搬送するスクリューフィーダ4、廃棄物2を加熱する熱分解反応器5とが備えられている。
燃焼溶融炉6の後流側には空気加熱器7が配置され、熱分解反応器5と空気加熱器7は加熱空気ラインL1で接続されている。
排出装置8は熱分解反応器5の後流側に備えられ、廃棄物2から発生する熱分解ガスG1と、主として不揮発性成分からなる熱分解残留物aとを分離する。冷却装置9は熱分解残留物aを冷却し、分離装置10に供給して灰分を含む燃焼性成分bと不燃焼性成分cとに分離される。コンテナ11は不燃焼性成分cを回収する筺体である。
粉砕機12は燃焼性成分bを微粉砕し、燃焼性成分ラインL2を経て燃焼溶融炉6に供給する。
燃焼溶融炉6の上部には一方の蓄熱体13(以下第1の蓄熱体という)と他方の蓄熱体14(以下第2の蓄熱体という)が配置されている。この第1の蓄熱体13と第2の蓄熱体14の下部には区画15が形成されるとともに、この区画15は絞り部16を介して燃焼溶融炉6内と連通している。そしてこの燃焼溶融炉6の下部にはスラグ排出口17が設けられている。そして第1の蓄熱体配置域18及び第2の蓄熱体配置域19には燃焼ゾーン20、21が形成されるとともに、この第1の蓄熱体配置域18と第2の蓄熱体配置域19内には、熱分解ガスラインL3及び第1の切換弁22aを有する第1の分岐管L3aと第2の切換弁22bを有する第2の分岐管L3bを経て熱分解ガスG1が、また図示しない押込送風機より供給される燃焼用空気dが第1の制御弁23aを有する第1の空気供給管24aと第2の制御弁23bを有する第2の空気供給管24bを経て供給されるようになっている。
水槽25は、スラグ排出口17の下方に設置され、溶融スラグeを回収する。廃熱ボイラ26は、空気加熱器7と燃焼排ガスラインL4で接続されている。集塵装置27は、廃熱ボイラ26により熱回収された排ガスを除塵し、ガス洗浄装置28に送る。ガス洗浄装置28で洗浄されて比較的低温のクリーンな排ガスG4となって大部分は煙突29から大気へ放出され、一部は送風機30によりイナートガスラインL5を経て冷却装置9に供給される。発電装置31は廃熱ボイラ26により発生した蒸気Sにより発電する。誘引送風機32はガス洗浄装置28後流に設けられている。
以上のように構成された廃棄物処理装置について、以下その動作について説明する。
都市ごみ等の廃棄物2を、例えば二軸剪断式等の破砕機で、150mm角以下に破砕し、コンベア等により投入部3に投入し、スクリューフィーダ4を経て熱分解反応器5内に供給する。更に、廃棄物2を、空気加熱器7から加熱空気ラインL1を経て供給される加熱空気により、300〜600℃に、通常は450℃程度に加熱する。そして、加熱された廃棄物2は、熱分解して熱分解ガスG1と、主として不揮発性成分からなる熱分解残留物aになり、排出装置8に送られて分離される。排出装置8で分離された熱分解ガスG1は、排出装置8の上部から熱分解ガスラインL3を経て燃焼溶融炉6に供給される。排出装置8から排出された熱分解残留物aは、450℃程度の比較的高温であるため、冷却装置9により80℃程度に冷却され、例えば磁選式、うず電流式、遠心式又は風力選別式等の公知の単独又は組み合わされた分離装置10に供給され、ここで灰分を含む燃焼性成分bと不燃焼性成分cとに分離され、不燃焼性成分cはコンテナ11に回収され再利用される。
更に、燃焼性成分bは、粉砕機12により、例えば1mm以下に微粉砕され、燃焼性成分ラインL2を経て燃焼溶融炉6に供給される。
第2の蓄熱体14が加熱され昇温している場合について説明すると、先ず第1の切換弁22aを開放し、第2の切換弁22bを閉鎖するとともに第1の制御弁23aと第2の制御弁23bとを所定の開度となるよう設定しておく。この場合第1の制御弁23aの開度を大となるようにしておく。このように設定することにより燃焼用空気fの大部分は第2の蓄熱体配置域19に供給され第2の蓄熱体14により予熱され、例えば1000℃程度の高温の燃焼用空気となって区画15内に供給される。
一方、燃焼用空気fの一部は第2の空気供給管24bからまた熱分解ガスG1は第1の分岐管L3aから夫々第1の蓄熱体配置域18に供給されて混合され、然る後燃焼ゾーン20で約1,000℃〜1,600℃程度の高温で燃焼され、この燃焼ガスG2により第1の蓄熱体13は加熱され昇温(蓄熱)される。そしてこの燃焼ガスG2は区画15内で燃焼用空気f’と混合され酸素のリッチなガスとして絞り部16を経て燃焼溶融炉6内の燃焼域に供給され、ここで燃焼性成分ラインL2から供給された燃焼性成分bを約1,300℃程度の高温で燃焼させる。そしてこの高温燃焼により生じた燃焼灰や予め燃焼性成分b中に含まれる灰分は溶融スラグeとなって燃焼溶融炉6の内壁に付着し流下する。そしてスラグ排出口17から水槽25内に流下し冷却固化される。
燃焼溶融炉6内で発生した高温の燃焼ガスG3は空気加熱器7及び燃焼排ガスラインL4を経て廃熱ボイラ26により熱回収され集塵装置27で除塵されかつガス洗浄装置28で洗浄されて比較的低温のクリーンな排ガスG4となって大部分は煙突29から大気へ放出され一部は送風機30によりイナートガスラインL5を経て冷却装置9に供給される。
第2の蓄熱体14の温度が低下して来ると第1の切換弁22aと第2の切換弁22bとを切換えるとともに第1の制御弁23aと第2の制御弁23bの開度を夫々制御することによって第1の蓄熱体13により高温の燃焼用空気f’を生成し一方第2の蓄熱体配置域
19により熱分解ガスG1を燃焼させて第2の蓄熱体14を加熱して昇温させることとなる。
特開平10−205725号公報
しかしながら、上記従来の構成は、空気加熱器7で加熱された加熱空気を熱分解反応器5に供給して廃棄物2を熱分解する。そして発生した熱分解ガスG1および熱分解残留物aに含まれる燃焼性成分bを燃焼させるため、廃棄物2が保有するエネルギーを熱以外の形態で取り出すことが困難であり、一部廃熱ボイラを利用してタービン発電を行っているが、とくに小型のシステムではエネルギー効率が悪いという課題があった。また、分離装置10において熱分解残留物aの燃焼性成分bと不燃焼性成分cとを分離しているが、粉粒体状の熱分解残留物aを精度良く分離することは困難であり、エネルギー資源として利用できる燃焼性成分bの一部が不燃焼性成分c側に混入するため、回収できるエネルギー量が減少するという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、有機化合物(廃棄物)から発電用燃料ガスを高効率で発生させることにより、保有するエネルギーを電気エネルギーとして利用し、さらに小型でエネルギー回収量を向上させることができる加熱装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の有機化合物の加熱装置は、有機化合物を連続的または断続的に供給して加熱する加熱手段と、有機化合物の加熱に伴い発生する熱分解ガスを第1の分離ガスと第2の分離ガスに分離するガス分離手段と、第1の分離ガスまたは第2の分離ガスのうち少なくとも一つを酸化させて酸化熱を回収する酸化熱回収手段と、酸化熱回収手段で得られる熱を加熱手段に搬送する搬送手段とから構成されたことを特徴とするものであり、有機化合物(廃棄物)から発電用燃料ガスを高効率で発生させることにより、保有するエネルギーを電気エネルギーとして利用し、さらに発電用燃料として利用しない成分を燃焼して熱エネルギーを回収するとともに、燃焼生成物である水分を残りの有機化合物のガス化剤として利用することによりエネルギー回収量を向上させることができる。
有機化合物(廃棄物)から発電用燃料ガスを高効率で発生させて発電することにより、保有するエネルギーを電気エネルギーとして利用し、さらにエネルギー回収量を向上させることができる。
請求項1に記載の有機化合物の加熱装置の発明は、有機化合物を連続的または断続的に供給して加熱する加熱手段と、有機化合物の加熱に伴い発生する熱分解ガスを第1の分離ガスと第2の分離ガスに分離するガス分離手段と、第1の分離ガスまたは第2の分離ガスのうち少なくとも一つを酸化させて酸化熱を回収する酸化熱回収手段と、酸化熱回収手段で得られる熱を加熱手段に搬送する搬送手段とから構成されたものであり、有機化合物を加熱して発生する多成分混合ガスである熱分解ガスを発生させる。その多成分混合ガスのうち価値の高い発電燃料用ガスを分離する。そして、熱分解ガス成分のうち、発電に利用しないガスは燃焼し、発生する燃焼熱を加熱手段に搬送することにより加熱手段の熱源として利用する。また、燃焼時に発生する水(水蒸気)もまた、有機化合物のガス化に必要なガス化剤として利用するべく、加熱手段に搬送する。このことにより、有機化合物が保有するエネルギーを発電用燃料ガスを回収すると同時に、発電用燃料ガス以外のガスのエネルギーも熱エネルギーとして無駄なく利用できるので、エネルギー回収量を向上できる。
また、請求項2に記載の有機化合物の加熱装置の発明は、請求項1に記載の発明の有機化合物から発生する熱分解ガスは、先に投入した有機化合物層を流通するものであり、有機化合物から発生する熱分解ガスまたは揮発物の一部は、先に投入した有機化合物層により捕捉される。そして、捕捉された熱分解ガスまたは揮発物は、後から投入される有機化合物の含有水が蒸発して流通する過熱水蒸気、または酸化熱回収手段で発生する水分から生成される過熱水蒸気をガス化剤としてガス化させるため、有機化合物のガス転換率が向上し、回収する発電用燃料ガス量が増加するとともに、加熱手段の熱源用として燃焼できるガス量も増加するので、エネルギー回収量もさらに向上できる。
また、請求項3に記載の有機化合物の加熱装置の発明は請求項1または2に記載の発明のガス分離手段は、加熱手段から排出される熱分解ガスが流入する流入室と、金属膜で区切られた回収室とから構成され、流入室に流入する熱分解ガスのうち金属膜を通過して、回収室で回収される第1の分離ガスと、金属膜を通過しない第2の分離ガスに分離するものであり、金属膜は第1の分離ガスの主成分のみを固溶することにより、第2の分離ガスと分離する。このことから、簡単な構造で多成分の熱分解ガスから発電用燃料ガスを分離回収できるので、有機化合物が保有するエネルギーを小型なシステムで効率よく発電用燃料ガスを回収できる。
また、請求項4に記載の有機化合物の加熱装置の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明の第1の分離ガスが水素であることを特徴とするものであり、第1の分離ガスを小型で高効率な発電手段である燃料電池用燃料ガスとして利用できる。
また、請求項5に記載の有機化合物の加熱装置の発明は、請求項2から4のいずれか一項に記載の発明の有機化合物は動植物を起源とするものであり、揮発成分含有量が多い動植物を熱分解したときに多量のタール等を発生する。このタールを燃焼させて得る熱エネルギーと水蒸気を生成する。そして、この過熱水蒸気をガス化剤として残りの動植物系有機化合物や熱分解残渣をそれより高温領域でガス化する。このことにより、動植物系有機化合物が保有するエネルギーを燃料ガスとして取り出すことができ、さらに燃焼熱をガス化のためのエネルギーとして有効に利用できるので、エネルギー回収量をさらに向上できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における加熱装置の構成を示す図である。
図1において、有機化合物101は動植物由来の燃料であるバイオマスを想定しており、代表例として家庭や事業所等からの廃棄物、製材所などからの木屑、畜産業者などから家畜糞尿などがある。なお、樹脂材料等もまた有機化合物101としても差し支えはない。
このような有機化合物101は、耐熱性及び耐食性に優れた材料であるステンレス316、インコネル、ハステロイなどで製造された加熱手段102内に収納されている。さらに、耐熱、耐食性能を向上させるために、耐火煉瓦など無機材料で製造したり、内部を耐熱、耐食塗料などでコーティングするとさらに耐食性は向上する。加熱手段102内部は定常運転しているときには、上部の有機化合物101層と下部の残渣103層に大きく分けることができる。また、加熱手段102底部からは余分な残渣103を排出できるようにホッパー形状となっている。
また、加熱手段102の側壁には、有機化合物101層を加熱する第1のヒーター105と、残渣103層を加熱する第2のヒーター106が備えられており、有機化合物101、残渣103、加熱手段102の熱負荷が比較的小さい場合には、カンタル熱線など電気式ヒーターを使用すると小型で取り扱いが容易であり、逆に大熱量が必要な場合には、石油ヒーターやガスヒーターを使用すると良い。
加熱手段102内において有機化合物101が加熱されて発生する熱分解ガスは水素、一酸化炭素、二酸化炭素、メタン、エチレン、その他炭化水素などで構成され、ガス分離手段107で発電用燃料ガスとして有用なガスと、その他の不要ガスに分離される。
例えば、燃料電池用燃料ガスとして有用な水素分離を目的とした場合のガス分離手段107の構造は、多孔性材料表面にパラジウムまたはパラジウム合金等薄膜をメッキ等の方法でコーティングした金属膜108で区切られた円筒状二重管構造で、内側の流入室109と外側の回収室110とで構成され、流入室109内を多成分混合状態の熱分解ガスが流通する過程で、水素のみが金属膜108を通過して分離され、残りのガスは流入室109端部から流出することにより、水素とその他成分に分離できる。
また、発電機111は、燃料電池やガスエンジンやガスタービン発電機などを想定している。
酸化熱回収手段112は、ガス分離手段107で発電用燃料ガスを分離した残りの不要ガスと空気(酸素)を反応させることにより、反応(酸化)熱と水分(水蒸気)を得ることができる。酸化熱回収手段112は、ガスと空気を円滑に反応させるために、着火プラグが備えられている。ここで得られた反応(酸化)熱は、搬送手段(配管)113を介して加熱手段102内に搬送されて、有機化合物101の加熱源として利用する。また、水分(水蒸気)は、同じく搬送手段113を介して加熱手段102内の残渣103をガス化するガス化剤として利用する。
ガス分離手段107と酸化熱回収手段112の間には、ガスの逆流を防止する逆止弁114が備えられている。
以上のように構成された加熱装置について、以下その動作、作用を説明する。なお、加熱手段102が空の状態、つまり残渣103が無い場合についての説明は省略し、残渣103が加熱手段102下部にある場合についてのみ説明する。
まず、有機化合物101を加熱手段102内の残渣103上方に投入する。次に第1のヒーター105および第2のヒーター106をONにして、有機化合物101および残渣103を加熱する。しばらく加熱され有機化合物101が昇温すると、保有している水分は蒸発して残渣103層を通過する。このとき、残渣103温度は常に有機化合物101温度以上にして、水が凝縮しないようにする。また、余分な残渣103は加熱手段102底部から排出され、回収容器104に回収される。
さらに加熱されて有機化合物101が200〜300℃以上になると、揮発分や熱分解ガスが発生する。揮発分の主なものはタール(高分子炭化水素)であり、発生後に残渣103層を通過するとき、これら物質の一部は残渣103により捕捉される。ここで捕捉されずに通過したタールはガス分離手段107まで到達するが、その手前に交換可能なフィルター(図示せず)などを設置して凝縮性成分、粉塵などを除去するとガス分離手段107の寿命は長くなる。
さらに加熱が進み、有機化合物101および残渣103が約700℃以上になると、水蒸気がガス化剤となり、有機化合物101中の炭素分と反応して、水素、一酸化炭素、二酸化炭素などを生成する。これらの混合ガスがガス分離手段107の流入室109に流入する。金属膜108をパラジウムやパラジウム合金膜とすると、これらに固溶可能な水素ガスが金属膜108を通過し、回収室110にて回収される。さらに、回収室110で回収された水素ガスは発電機(燃料電池)111に送られて発電する。なお、発電時に発生する廃熱は、有機化合物101の乾燥などに利用するとシステム全体のエネルギー効率はさらに向上する。
ガス分離手段107で水素等の発電用燃料ガスを分離した後の残りのガス成分は、逆止弁114を通過し酸化熱回収手段112に流入する。
酸化熱回収手段112で得られた反応(酸化)熱は、搬送手段(配管)113を介して加熱手段102内に搬送されて、有機化合物101の加熱源として利用する。また、燃焼時に発生する水分(水蒸気)は、同じく搬送手段113を介して加熱手段102内の残渣103をガス化するガス化剤として利用する。
以上のように、本実施の形態においては、有機化合物101を連続的または断続的に供給して加熱する加熱手段102と、有機化合物101の加熱に伴い発生する熱分解ガスを第1の分離ガスと第2の分離ガスに分離するガス分離手段107と、第1の分離ガスまたは第2の分離ガスのうち少なくとも一つを酸化させて酸化熱を回収する酸化熱回収手段112と、酸化熱回収手段112で得られる熱を加熱手段102に搬送する搬送手段113とから構成されたものであり、有機化合物(廃棄物)101が保有するエネルギーを熱化学的方法により回収するために、有機化合物101を加熱して熱分解ガスを発生させる。このときに同時に発生するタールのような揮発分等をさらに高温雰囲気で水蒸気と反応させてガス化することにより、有機化合物101のから水素などの発電用燃料ガスを回収する。ガス化剤に水蒸気を利用することにより、有機化合物101のガス転換率は高く、高効率でエネルギー回収が可能となる。また、水素ガスは小型で高効率な発電機(燃料電池)111の燃料ガスであり、有機化合物101から電気エネルギーを回収するシステムとして、小型化、高効率化が可能となる。
なお、本実施の形態では、発電機111に燃料電池を使用しているが、マイクロガスエンジン発電機や、マイクロガスタービン発電機を用いても構わない。
以上のように、本発明にかかる有機化合物の加熱装置は、有機化合物を加熱したときに発生する熱分解ガスから、発電燃料として有用な成分を分離し、残りの成分の燃焼熱を有機化合物の加熱源として利用することに加え、燃焼時に発生する水分をガス化剤として残りの有機化合物をガス化して水素等の燃料ガスを回収するので、有機化合物のエネルギー化システムの高効率化が可能となるので、システム全体を小型化でき、設置面積が限られる小店舗、家庭など有機系廃棄物が排出されるその場所で、ガス化し発電することにも適用できる。
本発明の実施の形態1における加熱装置の構成を示す図 従来の廃棄物処理装置における燃焼溶融炉の系統図
符号の説明
101 有機化合物(動植物)
102 加熱手段
107 ガス分離手段
108 金属膜
109 流入室
110 回収室
112 酸化熱回収手段
113 搬送手段(配管)

Claims (5)

  1. 有機化合物を連続的または断続的に供給して加熱する加熱手段と、前記有機化合物の加熱に伴い発生する熱分解ガスを第1の分離ガスと第2の分離ガスに分離するガス分離手段と、前記第1の分離ガスまたは前記第2の分離ガスのうち少なくとも一つを酸化させて酸化熱を回収する酸化熱回収手段と、前記酸化熱回収手段で得られる熱を前記加熱手段に搬送する搬送手段とから構成されることを特徴とする有機化合物の加熱装置。
  2. 有機化合物から発生する熱分解ガスは、先に投入した有機化合物層を流通することを特徴とする請求項1記載の有機化合物の加熱装置。
  3. ガス分離手段は、加熱手段から排出される熱分解ガスが流入する流入室と、金属膜で区切られた回収室とから構成され、前記流入室に流入する熱分解ガスのうち前記金属膜を通過して、前記回収室で回収される第1の分離ガスと、前記金属膜を通過しない第2の分離ガスに分離することを特徴とする請求項1または2に記載の有機化合物の加熱装置。
  4. 第1の分離ガスが水素であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の有機化合物の加熱装置。
  5. 有機化合物は動植物を起源とすることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の有機化合物の加熱装置。
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JP2010096488A (ja) * 2008-10-20 2010-04-30 General Electric Co <Ge> 多段燃焼システム及び方法

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