JP2017014474A - 連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 炉体を使用せずバイオマス原料を連続挿入処理できる連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置を提供する。【解決手段】 供給機構2と、挿入口12を一端側に備え、マグネトロン11を他端側に備え、そして他端側底部に排出機構13を備え一端側から他端側に向かって下降する30〜40度の傾斜した反応器本体10から構成されている。本体10へバイオマス原料を一定量挿入する供給機構2は、排出されたバイオマス原料の量に応じて本体10内に所定の空隙を持った第1の反応ゾーAン、第2の反応ゾーンB、炭化ゾーンCを形成するように順次バイオマス原料を挿入が反応器内に挿入される。反応により生じたガスは、第1のガス排出口14A、第2のガス排出口14Bから排出される。【選択図】図1
Description
本発明は、バイオマス原料ガス化装置に関する。より詳しく述べると、本発明は、木材チップ等のバイオマス原料を熱化学変換してガス化する連続式のバイオマスガス化装置に関する。
近年、循環型社会の構築を目指して、バイオマスエネルギの利用が注目されている。
バイオマスとは光合成によってつくり出される生物由来の資源(biomass)(bio:生物−mass:量)であり、非特許文献1では「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」と定義されている。
バイオマスとは光合成によってつくり出される生物由来の資源(biomass)(bio:生物−mass:量)であり、非特許文献1では「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」と定義されている。
生産資源系陸域系サトウキビ、てんさい、トウモロコシ、ナタネ等
水域系海藻類、微生物等
未利用資源系農産系稲わら、もみがら、麦わら、バガス*、野菜くず等
畜産系家畜糞尿、屠場残渣等
林産系林地残材、工場残廃材、建築廃材等
水産系水産加工残渣等
都市廃棄物系家庭ごみ、下水汚泥等
と分類されている。
水域系海藻類、微生物等
未利用資源系農産系稲わら、もみがら、麦わら、バガス*、野菜くず等
畜産系家畜糞尿、屠場残渣等
林産系林地残材、工場残廃材、建築廃材等
水産系水産加工残渣等
都市廃棄物系家庭ごみ、下水汚泥等
と分類されている。
これらのバイオマスは、変換されて利用されている。最終的に得られるエネルギ源の形態としては、電気(ガスエンジン、マイクロガスタービン、燃料電池等)、熱(ボイラー、排熱等)、燃料(バイオエタノール、バイオディーゼル燃料等)に分類される。電力利用では、発電と排熱利用を併用するコージェネレーションシステムとして利用される場合も多く見られる。コージェネレーションも含め、最終的に発電を行って、それによる電気エネルギを利用するものが「バイオマス発電」である。
これらのバイオマス発電のうち、燃焼系の変換手段を用いた場合、大規模な発電は可能であるが燃焼するために燃焼炉が必要になり、システム全体が高価となるばかりか、築炉、耐火設備の設置等付帯設備にも多大な費用がかかる。
これに対して、バイオマス原料を熱化学的に変化してガス化することによって発生したガスを、ガスエンジンやガスタービンなどの内燃機関にて燃焼させることにより発電することが可能であり、その発電効率は燃料を直接燃焼して蒸気を発生させ、蒸気タービンにより発電するボイラ発電システムより高効率である(特許文献1)。
また、バイオマス燃料等の固形燃料又は液状燃料のガス化によって得られた熱分解ガス又はガス化ガス(以下、単に「熱分解ガス」という。)を熱源としてスターリングエンジンの作動流体を加熱し、スターリングエンジンによって発電機を駆動するように構成した発電システム及びその制御方法が知られている(特許文献2)。
このシステムの第1の特徴は、作動流体を加熱する加熱装置を備えたスターリングエンジンと、該スターリングエンジンによって駆動される発電機とを備えた発電システムにおいて、(i)固形燃料又は液状燃料の熱分解又はガス化によって得られた熱分解ガスを燃焼させ、前記加熱装置に供給すべき熱ガス流を生成する燃焼装置と、前記加熱装置の下流側で前記熱ガス流の排気流量を可変制御することによって、前記熱ガス流の流量を制御する流量制御手段とを有し、前記加熱装置の伝熱部と、前記熱ガス流との熱交換によって前記作動流体を加熱している。この構成によれば、ガス化した熱分解ガスを完全燃焼させ、熱分解ガス中のタール成分を予め完全に燃焼させ、後段の設備への悪影響を抑制している。そして、完全燃焼させたガスをスターリングエンジンに供給して発電させており、内燃機関であるガスエンジン等で発電させる構成ではない。そして、スターリングエンジンから排出される排ガスは、温水または水蒸気を生成するために用いられてはいるものの、上記のとおり熱分解ガスを完全燃焼させる構成であり、システム全体としてのエネルギ利用効率が低い。
また、第2の特徴は、固形燃料又は液状燃料の熱分解又はガス化によって得られた熱分解ガスを水蒸気で改質する改質装置と、該改質装置で得られた改質ガス(R)を前記加熱装置の燃焼部に供給する燃料ガス供給手段とを有し、前記改質ガスの燃焼熱によって前記作動流体を加熱するようにしたことを特徴としている。この構成によれば、熱分解ガス中に含まれるタール成分を改質するために、高温の水蒸気を製造するための排熱ボイラと、この排熱ボイラから排出された低温になった熱分解ガスを、スターリングエンジンで用いられるように高温にするための燃焼装置あるいは燃焼部(スターリングエンジンの燃焼域に設けられる)とを備えている。この構成の場合、設備として複雑であり、かつ上記のとおりシステム全体としてのエネルギ利用効率が低いものである。
また、バイオマスをガス化して得られるガスを用いて内燃機関であるガスタービンで発電する発電システムが知られている(特許文献3)。このシステムは、バイオマスを、450℃〜750℃の温度範囲でガス化するガス化炉と、このガス化炉による生成ガスをそのままの温度・圧力状態で乾式集塵する乾式集塵装置と、この集塵装置による集塵後のタール成分を含む生成ガスを完全燃焼させ高温燃焼ガスを発生させる燃焼器とを、これらの順番に接続することにより構成されバイオマスを燃料として燃焼させる燃焼システムとこの燃焼システムで生成したガスを膨張させるガスタービンと、このガスタービンにより駆動される発電機とを具備している。この発電システムによれば、ガス化炉や集塵器などの燃焼システムを比較的低温の耐熱構造にすればよいため、設備コストを低減でき、とくに小規模分散型の発電システムとして最適である。しかしながら、ガス化炉で生成された生成ガスが低温であり、集塵装置で集塵しきれないタール成分を除去するために、ガスタービンに供給する前に、生成ガスを燃焼器で完全燃焼させ、内燃機関であるガスタービン設備への悪影響を避けるように構成されている。すなわち、この構成は、燃焼器を備え、内燃機関であるガスタービンを用いているため、他の内燃機関であるガスエンジンよりも熱利用効率が低い。
また、特許文献4にはバイオマス燃料をガス化して得られたガス化ガスをガスエンジンの燃料に用いる場合に、触媒を用いずにガス化ガス中のタール分の設備への影響を低減させるとともに、ガス化ガス中の発熱量を確保してガスエンジンによる発電を可能とし、さらに、発電システム全体の発電効率を向上させることができるバイオマスガス化ガス発電システムとして、バイオマス燃料をガス化して得られるガス化ガスを燃料としてガスエンジンで発電するバイオマスガス化ガス発電システムであって、バイオマスを部分燃焼させたガス化ガスを生成するガス化装置と、前記ガス化装置で生成されたガス化ガスを除塵処理する第1集塵装置と、前記集塵装置で除塵されたガス化ガスに空気を吹き込んで部分燃焼させる部分燃焼手段と、 前記部分燃焼されたガス化ガスを加熱源として用いるスターリングエンジンと、前記スターリングエンジンによって駆動される発電機と、前記スターリングエンジンの加熱源として用いられたガス化ガスを冷却する冷却装置と、前記冷却装置で冷却されたガス化ガスを除塵する第2集塵装置と、前記集塵設備で除塵されたガス化ガスを精製する湿式ガス精製装置と、前記湿式ガス精製装置で精製されたガス化ガスを燃焼させて発電するガスエンジン発電装置と、を備えたものが開示されている。
特許文献4によると、ガス化ガスを用いて、外燃機関であるスターリングエンジンで第1の発電を行い、次いで、ガス化ガスを燃料として内燃機関であるガスエンジンで第2の発電を行なう複合発電を構成している。スターリングエンジンは、熱ガス流の顕熱によってピストン駆動用の作動流体を加熱する加熱装置を備えている。この加熱装置は、熱ガス流および作動流体の熱交換を行なう伝熱部を有している。第1集塵装置で除塵されたガス化ガスを加熱装置に供給すると、ガス化ガス中のタール分が加熱装置内部に付着するため好ましくない。そこで、本発明では、ガス化ガスに空気を吹き込み部分燃焼させている。これは、ガス化ガス中に含まれる可燃性ガスの一部が燃焼してCO2、H2Oになり、この燃焼(発熱反応)によって、タール分が熱分解しガス化することを意味している。ガス化ガス中のタール分がこの部分燃焼によって熱分解されるため、スターリングエンジンの加熱装置内部にタール分が付着することがない。また、ガス化ガス中の可燃性ガスを部分燃焼させているため、部分燃焼後のガス化ガスの発熱量は、部分燃焼前に比較し低下しているものの、後段のガスエンジンの燃料として充分な発熱量を確保している。
バイオマス・ニッポン総合戦略」本文1ページ‐バイオマス・ニッポン‐農林水産省 平成18年3月31日策定
しかしながら、特許文献1から特許文献4に記載の発明は、バイオマス原料を燃焼または熱分解してガス化ガスを得ているが、そのため、燃焼または熱分解用の炉体を必須としている。また、これらの技術は、高温での燃焼または熱分解を伴うものであり排気が必須となる。
したがって、本発明の課題は、炉体を使用せずバイオマス原料を連続挿入処理できる連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置を提供することである。
上記課題は、バイオマス原料を反応器内でマイクロ波照射環境下にガス化して回収し、ガス化したバイオマス残渣を炭化して排出する連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置であって、バイオマス原料を反応器に挿入する供給機構と、前記供給機構よりバイオマス原料を挿入する挿入口を一端側に備え、マイクロ波を照射するマイクロ波照射機構を他端側に備え、そして他端側底部にマイクロ波により炭化した処理後のバイオマス原料を排出する排出機構を備えた反応器本体から構成され、前記反応器本体は、前記一端側から他端側に向かって下降する30〜40度の傾斜を有しており、前記挿入口は、前記挿入口から前記反応器本体へバイオマス原料を一定量挿入する供給機構を有しており、前記供給機構は、前記排出機構から排出されたバイオマス原料の量に応じて前記反応器本体内に前記バイオマス原料が所定の空隙を持った第1の反応ゾーン、第2の反応ゾーン、炭化ゾーンを形成するように順次バイオマス原料を挿入し、そして、前記反応器本体の第1の反応ゾーンに対応する上部箇所に第1のガス排出口を、前記反応器本体の第2の反応ゾーンに対応する上部箇所に第1のガス排出口を備え、 前記第1のガス排出口から排出されたガスと前記第2の排出口から排出したガスを合流して回収するガス配管を設けたことを特徴とする連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置により解決される。
本発明の連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置において、前記排出機構は、前記反応器本体の炭化ゾーンに設けられ前記炭化したバイオマス原料に着火して前記バイオマス原料を灰化するイグナイタと、前記灰化したバイオマス原料を反応器外に排出する排出ダンパーとから構成されていることが好ましい。
また、本発明の連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置において、前記供給機構は、前記挿入口に開閉自在に接続され所定量のバイオマス原料を貯留するホッパと前記挿入したバイオマス原料を所定距離で水平方向に押し込む押圧手段とから構成することが好ましい。
本発明の連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置は、バイオマス原料を反応器内でマイクロ波照射環境下にガス化して回収し、ガス化したバイオマス残渣を炭化して排出する連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置であって、バイオマス原料を反応器に挿入する供給機構と、前記供給機構よりバイオマス原料を挿入する挿入口を一端側に備え、マイクロ波を照射するマイクロ波照射機構を他端側に備え、そして他端側底部にマイクロ波により炭化した処理後のバイオマス原料を排出する排出機構を備えた反応器本体が30〜40度の傾斜で配置されている構成をしている。
そのため、本発明の連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置は、従来の燃焼炉や熱分解炉のように排気がなく、築炉や特別の断熱処理をする必要がなく反応装置の周囲温度はほぼ常温である。さらに、本発明の連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置、軽量であり、輸送コストも安価であり、本発明の導入コストは極めて低い。
また、本発明の連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置において、前記排出機構は、前記反応器本体の炭化ゾーンに設けられ前記炭化したバイオマス原料に着火して前記バイオマス原料を灰化するイグナイタと、前記灰化したバイオマス原料を反応器外に排出する排出ダンパーとから構成したり、前記供給機構は、前記挿入口に開閉自在に接続され所定量のバイオマス原料を貯留するホッパと前記挿入したバイオマス原料を所定距離で水平方向に押し込む押圧手段とから構成したりすることで、安定したガスを取得しつつバイオマス原料の投入から使用済バイオマス燃料の廃棄までの動作が連続的に円滑に行うことが可能である。
このような本発明の連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置は、ガス精製装置を介してガスエンジン発電装置と接続してあるいはガス精製装置を介してガスタービンと接続してバイオマス発電システムを構成することができる。
あるいは本発明の連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置は、ガス分類装置を介して水素発生システムを構築することができる。
以下、本発明の実施態様を添付図面に基づいて説明する。まず、図1および図2に基づいて本発明の連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置の全体構成を説明する。なお、本発明は、バイオマス原料をガス化するにおいて、マグネトロンによるマイクロ波照射によりガス化すると、無煙で、低温度で、なおかつ低い外部エネルギ消費量でガス化することができ、その際に、反応器内を低温度帯域でのガス化(第1の反応)、中温度域でのガス化(第2のガ反応)およびガス化したバイオマス原料の炭化(第3の反応)の三段階で反応を行うことにより効率的に良質なガス化ガスを回収できることを前提にしている。そして、この反応を効率的になおかつ連続的に行うために、供給口からマグネトロン側(排出側)に所定角度(30〜40度)で傾斜した反応器内で行うことにより効率的に行うことが可能であるという技術的思想に基づくものである。
このような技術的思想に基づいて創作された本発明の連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置(以下、ガス化装置1という)は、図1および図2に示す通り、所定の傾斜角度αで傾斜して配置された反応器本体1と供給機構2とバイオマス原料排出機構2とバイオマス原料排出機構3とから主として構成されている。
反応器本体1は、マイクロ波を反応器内に照射して反応器内を所定のマイクロ波取捨環境とするためのマグネトロン11と、バイオマス原料挿入口12、使用済のバイオマス原料を廃棄するためのバイオマス原料排出口13、マイクロ波照射環境により発生したガスを排出するための第1の排出口14A、第2の排出口14Bとから主として構成されている。
バイオマス原料挿入口12は図2に示す通り、ホッパ21とホッパ21に所定量のバイオマス原料を搬送するバイオマス原料搬送手段22とから構成された原料供給機構2と接続されており、後述するタイミングで所定量のバイオマス原料を反応器本体1内に供給するための挿入口である。
バイオマス原料搬送手段22は、例えば原料供給用の容器をコンベア等によりホッパ21に供給する。ホッパ21に供給されたバイオマス原料は、バイオマス原料挿入手段12Aにより所定のタイミングで反応器本体10内に挿入される。なお、原料供給機構2から所定量供給されたバイオマス原料は、バイオマス原料配置手段12Bにより配置される。
この際に、バイオマス原料の挿入と連動して使用済のバイオマス原料をバイオマス原料排出口13から排出するように構成している。なお、バイオマス原料挿入手段12A、バイオマス原料排出手段13Aは、各々例えばエアシリンダにより蓋体を開閉するような構成とすることができる。
そして、原料供給機構2から1回の動作で供給されたバイオマス原料は、に示す通り、反応器本体1内で第1の反応ゾーンA、第2の反応ゾーンB、第3の反応ゾーンCを形成する。各反応ゾーンは、マグネトロン11からのマイクロ波照射によりそれぞれ所定の温度帯域となるように設定されている。
具体的には、第1の反応ゾーンAでは、50〜70℃、第2の反応ゾーンBでは、120〜170℃、そして第3の反応ゾーンCでは180〜350℃となるようにマグネトロン11からマイクロ波を照射する。
この際に、各反応ゾーンA,B,Cに挿入されたバイオマス原料は、所定の空隙率、すなわち充填密度となるように配置される。具体的には30〜60%程度の密度となるように配置される。すなわち、この充填密度が60%以上となるとマグネトロン11から照射されたマイクロ波で各反応ゾーンの温度帯域が確保できなくなる。逆に30%未満であると一度の処理量が少なくなり効率が悪くなる。
なお、本発明のガス化装置1でガス化を行う際に、従来の縦型の炉体では挿入口側から下方に向かうに従って充填されたバイオマス原料の充填密度は密になり本願発明の目的とする充填密度は達成できない。同様に水平型の従来の炉体を採用した場合には所望の温度帯域を確保することは困難である。
そのため、本発明では、反応器本体10の傾斜角度を30度から40度に反応器本体10を傾斜させる。
このように構成することにより、本発明のガス化装置1において、50〜70℃の温度帯域の第1の反応ゾーンAに貯留中のバイオマス原料は、マイクロ波照射環境下、第1の反応として所定時間(バイオマス原料の挿入、廃棄サイクル時間)反応して第1のガス(すなわち、主としてCO)を発生する。発生したガスは、第1のガス排出口14Aから排出する。一方、120〜170℃の温度帯域の第2の反応ゾーンBに貯留中のバイオマス原料は、はマイクロ波照射環境下、第2の反応として所定時間(バイオマス原料の挿入、廃棄サイクル時間)反応して第2のガス(すなわち、主としてH2O)を発生する。発生したガスは、第2のガス排出口14Bから排出する。排出した第1のガスおよび第2のガスは、配管を介して合流して回収される。
また、本発明のガス化装置1において、180〜350℃の温度帯域の第3の反応ゾーンAに貯留中のバイオマス原料は、マイクロ波照射環境下、第3の反応として所定時間(バイオマス原料の挿入、廃棄サイクル時間)反応して、炭化される。
なお、炭化した使用済のバイオマス原料は、例えば図2に示す通り、エアブロア15からのエアの吹込み下イグナイタ14で着火することによって灰化した後排出することができる(その際、第1のガス排気口14Aおよび第2のガス排気口14Bは閉)。
このように構成することによって、使用済のバイオマス原料は、微量の灰として処分することができる。
このような一連の動作を図3に示す。図3に示す通り、本発明のガス化装置1は、マグネトロン11により反応器本体1内を所定のマイクロ波照射環境下にし、そこに、バイオマス原料を挿入配置する。そして、第1の反応ゾーンに配置されたバイオマス原料は所定時間・所定温度に所定時間加温されて第1のガスを発生する。所定時間経過後、バイオマス原料は、次のバイオマス原料の挿入・配置により、第2の反応ゾーンに移行して、所定時間・所定温度に所定時間加温されて第2のガスを発生する。そして、第2のガスを発生しガス成分が消費しつくされたバイオマス原料は、次のバイオマス原料の挿入・配置により、第3の反応ゾーンに移行して所定時間炭化されて排出される。
このような一連の反応が反応器本体1内で発生し、消費してバイオマス原料排出口13より排出された分のバイオマス原料がバイオマス原料投入口12より投入されて反応が連続的に進行する。
このように構成された本発明のガス化装置は、従来の燃焼炉や熱分解炉のように排気がなく、築炉や特別の断熱処理をする必要がなく反応装置の周囲温度はほぼ常温である。さらに、本発明の連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置、軽量であり、輸送コストも安価であり、本発明の導入コストは極めて低い。
また、本発明の連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置において、前記排出機構は、前記反応器本体の炭化ゾーンに設けられ前記炭化したバイオマス原料に着火して前記バイオマス原料を灰化するイグナイタと、前記灰化したバイオマス原料を反応器外に排出する排出ダンパーとから構成したり、前記供給機構は、前記挿入口に開閉自在に接続され所定量のバイオマス原料を貯留するホッパと前記挿入したバイオマス原料を所定距離で水平方向に押し込む押圧手段とから構成したりすることで、安定したガスを取得しつつバイオマス原料の投入から使用済バイオマス燃料の廃棄までの動作が連続的に円滑に行うことが可能である。
このような本発明の連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置は、ガス精製装置を介してガスエンジン発電装置と接続してあるいはガス精製装置を介してガスタービンと接続してバイオマス発電システムを構成することができる。
あるいは本発明の連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置は、ガス分類装置を介して水素発生システムを構築することができる。
1 ガス発生装置
2 原料供給機構
10 反応器本体
11 マグネトロン
12 バイオマス原料挿入口
13 バイオマス原料排出口
14A, 14B ガス排出口
2 原料供給機構
10 反応器本体
11 マグネトロン
12 バイオマス原料挿入口
13 バイオマス原料排出口
14A, 14B ガス排出口
Claims (3)
- バイオマス原料を反応器内でマイクロ波照射環境下にガス化して回収し、ガス化したバイオマス残渣を炭化して排出する連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置であって、
バイオマス原料を反応器に挿入する供給機構と、
前記供給機構よりバイオマス原料を挿入する挿入口を一端側に備え、マイクロ波を照射するマイクロ波照射機構を他端側に備え、そして他端側底部にマイクロ波により炭化した処理後のバイオマス原料を排出する排出機構を備えた反応器本体から構成され、
前記反応器本体は、前記一端側から他端側に向かって下降する30〜40度の傾斜を有しており、
前記挿入口は、前記挿入口から前記反応器本体へバイオマス原料を一定量挿入する供給機構を有しており、
前記供給機構は、前記排出機構から排出されたバイオマス原料の量に応じて前記反応器本体内に前記バイオマス原料が所定の空隙を持った第1の反応ゾーン、第2の反応ゾーン、炭化ゾーンを形成するように順次バイオマス原料を挿入し、そして、
前記反応器本体の第1の反応ゾーンに対応する上部箇所に第1のガス排出口を、前記反応器本体の第2の反応ゾーンに対応する上部箇所に第1のガス排出口を備え、
前記第1のガス排出口から排出されたガスと前記第2の排出口から排出したガスを合流して回収するガス配管を設けたことを特徴とする請求項1に記載の連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置。 - 前記排出機構は、前記反応器本体の炭化ゾーンに設けられ前記炭化したバイオマス原料に着火して前記バイオマス原料を灰化するイグナイタと、前記灰化したバイオマス原料を反応器外に排出する排出ダンパーとから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置。
- 前記供給機構は、前記挿入口に開閉自在に接続され所定量のバイオマス原料を貯留するホッパと前記挿入したバイオマス原料を所定距離で水平方向に押し込む押圧手段とから構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の連続式熱化学型バイオマス原料ガス化装置。
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Cited By (2)
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CN112966401A (zh) * | 2021-05-12 | 2021-06-15 | 中国空气动力研究与发展中心计算空气动力研究所 | 一种热化学非平衡多级气体模型自适应算法 |
JP7212837B1 (ja) | 2022-07-06 | 2023-01-26 | 裕之 白川 | 半炭化燃料の製造方法、および半炭化燃料の製造装置 |
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2015
- 2015-07-06 JP JP2015145296A patent/JP2017014474A/ja active Pending
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JP2024007729A (ja) * | 2022-07-06 | 2024-01-19 | 裕之 白川 | 半炭化燃料の製造方法、および半炭化燃料の製造装置 |
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