JP2006023024A - 有機化合物の加熱方法および加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機化合物が保有するエネルギーを燃料ガスとして高効率で回収できる加熱方法および加熱装置を提供すること。
【解決手段】有機化合物101を連続的または断続的に供給して加熱する加熱容器102と、有機化合物101から発生する熱分解ガスまたは揮発物の一部を燃焼させる燃焼器107と、燃焼器107から排気される排気ガスと水とを熱交換して蒸気を発生させる蒸気発生器117とを備え、蒸気発生器117から発生する水蒸気を燃焼器107で得られる燃焼熱で過熱して加熱容器102に供給するものであり、有機化合物101から発生する揮発物等を燃焼して得られる燃焼熱を熱源として過熱水蒸気を発生させて有機化合物101を加熱するので、有機化合物101が保有するエネルギーを燃料ガスとして取り出すことができる。また残渣103量も低減でき、エネルギー回収量も向上できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、過熱水蒸気を用いた有機化合物の加熱方法および加熱装置に関するものである。
従来、有機化合物の加熱装置としては、都市ごみ等の一般廃棄物や廃プラスチック等を含む産業廃棄物の処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図3は、特許文献1に記載された従来の廃棄物処理装置における燃焼溶融炉の系統図である。
図3に示すように、廃棄物処理装置1は、都市ごみ等の廃棄物2の投入部3、廃棄物2を搬送するスクリューフィーダ4、廃棄物2を加熱する熱分解反応器5とが備えられている。
燃焼溶融炉6の後流側には空気加熱器7が配置され、熱分解反応器5と空気加熱器7は加熱空気ラインL1で接続されている。
排出装置8は前記熱分解反応器5の後流側に備えられ、廃棄物2から発生する熱分解ガスG1と、主として不揮発性成分からなる熱分解残留物aとを分離する。冷却装置9は熱分解残留物aを冷却し、分離装置10に供給して灰分を含む燃焼性成分bと不燃焼性成分cとに分離される。コンテナ11は不燃焼性成分cを回収する筺体である。
粉砕機12は燃焼性成分bを微粉砕し、燃焼性成分ラインL2を経て燃焼溶融炉6に供給する。
前記燃焼溶融炉6の上部には、一方の蓄熱体13(以下第1の蓄熱体という)と他方の蓄熱体14(以下第2の蓄熱体という)が配置されている。この第1の蓄熱体13と第2の蓄熱体14の下部には区画15が形成されるとともに、この区画15は絞り部16を介して燃焼溶融炉6内と連通している。そして、この燃焼溶融炉6の下部にはスラグ排出口17が設けられている。さらに、第1の蓄熱体配置域18及び第2の蓄熱体配置域19には燃焼ゾーン20、21が形成されるとともに、この第1の蓄熱体配置域18と第2の蓄熱体配置域19内には、熱分解ガスラインL3及び第1の切換弁22aを有する第1の分岐管L3aと第2の切換弁22bを有する第2の分岐管L3bを経て熱分解ガスG1が、また図示しない押込送風機より供給される燃焼用空気dが、第1の制御弁23aを有する第1の空気供給管24aと第2の制御弁23bを有する第2の空気供給管24bを経てそれぞれ供給されるようになっている。
水槽25は、前記スラグ排出口17の下方に設置され、溶融スラグeを回収する。廃熱ボイラ26は、前記空気加熱器7と燃焼排ガスラインL4で接続されている。集塵装置27は、前記廃熱ボイラ26により熱回収された排ガスを除塵し、ガス洗浄装置28に送る。ガス洗浄装置28で洗浄されて比較的低温のクリーンな排ガスG4となって大部分は煙突29から大気へ放出され、一部は送風機30によりイナートガスラインL5を経て冷却装置9に供給される。発電装置31は廃熱ボイラ26により発生した蒸気Sにより発電する。誘引送風機32はガス洗浄装置28後流に設けられている。
以上のように構成された廃棄物処理装置について、以下その動作について説明する。
都市ごみ等の廃棄物2を、例えば二軸剪断式等の破砕機で、150mm角以下に破砕し、コンベア等により投入部3に投入し、スクリューフィーダ4を経て熱分解反応器5内に供給する。更に、廃棄物2を、空気加熱器7から加熱空気ラインL1を経て供給される加熱空気により、300〜600℃に、通常は450℃程度に加熱する。そして、加熱された廃棄物2は、熱分解して熱分解ガスG1と、主として不揮発性成分からなる熱分解残留物aになり、排出装置8に送られて分離される。排出装置8で分離された熱分解ガスG1は、排出装置8の上部から熱分解ガスラインL3を経て燃焼溶融炉6に供給される。前記排出装置8から排出された熱分解残留物aは、450℃程度の比較的高温であるため、冷却装置9により80℃程度に冷却され、例えば磁選式、うず電流式、遠心式又は風力選別式等の公知の単独又は組み合わされた分離装置10に供給され、ここで灰分を含む燃焼性成分bと不燃焼性成分cとに分離され、不燃焼性成分cはコンテナ11に回収され再利用される。
更に、燃焼性成分bは、粉砕機12により、例えば1mm以下に微粉砕され、燃焼性成分ラインL2を経て燃焼溶融炉6に供給される。
第2の蓄熱体14が加熱され昇温している場合について説明すると、先ず第1の切換弁22aを開放し、第2の切換弁22bを閉鎖するとともに第1の制御弁23aと第2の制御弁23bとを所定の開度となるよう設定しておく。この場合、第1の制御弁23aの開度を大となるようにしておく。このように設定することにより、燃焼用空気fの大部分は第2の蓄熱体配置域19に供給され、第2の蓄熱体14により予熱されて例えば1000℃程度の高温の燃焼用空気となって区画15内に供給される。
一方、燃焼用空気fの一部は第2の空気供給管24bから、また熱分解ガスG1は第1の分岐管L3aから夫々第1の蓄熱体配置域18に供給されて混合される。そして然る後燃焼ゾーン20で約1,000℃〜1,600℃程度の高温で燃焼され、この燃焼ガスG2により第1の蓄熱体13は加熱され昇温(蓄熱)される。そしてこの燃焼ガスG2は区画15内で燃焼用空気f’と混合され、酸素のリッチなガスとして絞り部16を経て燃焼溶融炉6内の燃焼域に供給され、ここで燃焼性成分ラインL2から供給された燃焼性成分bを約1,300℃程度の高温で燃焼させる。そしてこの高温燃焼により生じた燃焼灰や予め燃焼性成分b中に含まれる灰分は溶融スラグeとなって燃焼溶融炉6の内壁に付着し流下する。そしてスラグ排出口17から水槽25内に流下し冷却固化される。
前記燃焼溶融炉6内で発生した高温の燃焼ガスG3は、空気加熱器7及び燃焼排ガスラインL4を経て廃熱ボイラ26により熱回収され、集塵装置27で除塵され、かつガス洗浄装置28で洗浄されて比較的低温のクリーンな排ガスG4となり、その大部分は煙突29から大気へ放出され、一部は送風機30によりイナートガスラインL5を経て冷却装置9に供給される。
第2の蓄熱体14の温度が低下して来ると第1の切換弁22aと第2の切換弁22bとを切換えるとともに、第1の制御弁23aと第2の制御弁23bの開度を夫々制御することによって第1の蓄熱体13により、高温の燃焼用空気f’を生成し、一方第2の蓄熱体配置域19により熱分解ガスG1を燃焼させて第2の蓄熱体14を加熱して昇温させることとなる。
特開平10−205725号公報
しかしながら、上記従来の構成は、空気加熱器7で加熱された加熱空気を熱分解反応器5に供給して廃棄物2を熱分解し、そして発生した熱分解ガスG1および熱分解残留物aに含まれる燃焼性成分bを燃焼させるため、廃棄物2が保有するエネルギーを熱以外の形態で取り出すことが困難であり、その利用用途は限られていた。また、分離装置10において熱分解残留物aの燃焼性成分bと不燃焼性成分cとを分離しているが、粉粒体状の熱分解残留物aを精度良く分離することは困難であり、エネルギー資源として利用できる燃焼性成分bの一部が不燃焼性成分c側に混入するため、回収できるエネルギー量が減少するという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、有機化合物(廃棄物)が保有するエネルギーを燃料ガスとして回収し、さらにエネルギー回収量を向上させることができる加熱方法および加熱装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の有機化合物の加熱方法は、有機化合物を連続的または断続的に供給して加熱する加熱容器と、有機化合物から発生する熱分解ガスまたは揮発物の一部を燃焼させる燃焼器と、燃焼器から排気される排気ガスと水とを熱交換して蒸気を発生させる蒸気発生器とを備え、蒸気発生器から発生する水蒸気を燃焼器で得られる燃焼熱で過熱して加熱容器に供給するものであり、有機化合物が加熱されて主として可燃性物質である熱分解ガスまたは揮発物が発生する。
これらを燃焼して得られる燃焼熱を熱源として過熱水蒸気を発生させて加熱容器に供給し、有機化合物を加熱する。
このように、前記有機化合物の保有するエネルギーの一部を利用して過熱水蒸気を発生させ、その過熱水蒸気をガス化剤として有機化合物および熱分解残渣をガス化するので、有機化合物が保有するエネルギーを燃料ガスとして取り出すことができる。また、最終的に残る残渣量も低減できるため、エネルギー回収量も向上できる。
本発明の有機化合物の加熱方法および加熱装置は、有機化合物が保有するエネルギーを燃料ガスの形態で回収し、さらにエネルギー回収量も向上できる。
請求項1に記載の発明は、有機化合物を連続的または断続的に供給して加熱する加熱容器と、有機化合物から発生する熱分解ガスまたは揮発物の一部を燃焼させる燃焼器と、燃焼器から排気される排気ガスと水とを熱交換して蒸気を発生させる蒸気発生器とを備え、前記蒸気発生器から発生する水蒸気を前記燃焼器で得られる燃焼熱で過熱して加熱容器に供給する有機化合物の加熱方法である。
この方法によれば、前記有機化合物の保有するエネルギーの一部を利用して過熱水蒸気を発生させ、その過熱水蒸気をガス化剤として前記有機化合物および熱分解残渣をガス化するので、前記有機化合物が保有するエネルギーを燃料ガスとして取り出すことができる。また、最終的に残る残渣量も低減でき、エネルギー回収量も向上できる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の有機化合物の加熱方法において、前記有機化合物から発生する熱分解ガスまたは揮発物が、先に投入した有機化合物層を流通するようにしたものである。
したがって、前記有機化合物からの発生物の一部を加熱容器内で一旦捕捉し、その後過熱水蒸気をガス化剤としてガス化させるため、有機化合物が保有するエネルギーを燃料ガスとして取り出すことができる。また、最終的に残る残渣量も低減できるため、エネルギー回収量もさらに向上できる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の有機化合物の加熱方法において、前記燃焼器を、熱分解ガスまたは揮発物を燃焼する燃焼部と、燃焼部で得られる燃焼熱を蓄熱する蓄熱部と、蓄熱部内部に備えられ内部を蒸気が流通する蒸気過熱管より構成し、前記蓄熱部と蒸気過熱管との間で熱交換させるようにしたものである。
これにより、前記有機化合物から発生する可燃性物質の一部を燃焼させて得た熱エネルギーを一旦蓄熱し、その熱を利用して過熱水蒸気を発生させて残りの有機化合物を水蒸気ガス化させるので、有機化合物が保有するエネルギーを燃料ガスとして取り出すことができ、さらに燃焼熱をガス化のためのエネルギーとして有効に利用できるので、エネルギー回収量をさらに向上できる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の有機化合物の加熱方法において、前記有機化合物の温度を検知し、有機化合物の温度が所定の温度より低いときには燃焼器を稼働し、有機化合物の温度が所定の温度より高いときには燃焼器を停止するものである。
これにより、前記有機化合物が保有するエネルギーを燃料ガスとして取り出すことができ、さらに燃焼熱をガス化のためのエネルギーとして有効に利用できるので、エネルギー回収量をさらに向上できる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の有機化合物の加熱方法において、前記有機化合物を動植物を起源とするものとしたものである。
これにより、動植物系有機化合物が保有するエネルギーを燃料ガスとして取り出すことができ、さらに燃焼熱をガス化のためのエネルギーとして有効に利用できるので、エネルギー回収量をさらに向上できる。
また、請求項6に記載の発明は、有機化合物を連続的または断続的に供給して加熱する加熱容器と、前記有機化合物から発生する熱分解ガスまたは揮発物の一部を燃焼させる燃焼器と、前記燃焼器から排気される排気ガスと水とを熱交換して蒸気を発生させる蒸気発生器とを備え、さらに前記蒸気発生器から発生する水蒸気を前記燃焼器で得られる燃焼熱で過熱して前記加熱容器に供給する供給手段を設けた有機化合物の加熱装置である。
これにより、前記有機化合物の保有するエネルギーの一部を利用して過熱水蒸気を発生させ、その過熱水蒸気をガス化剤として有機化合物および熱分解残渣をガス化するので、有機化合物が保有するエネルギーを燃料ガスとして取り出すことができる。また、最終的に残る残渣量も低減でき、エネルギー回収量の優れた加熱装置が得られる。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の加熱装置において、前記有機化合物から発生する熱分解ガスまたは揮発物を、先に投入した有機化合物層を流通するように構成したものである。
これにより、前記有機化合物からの発生物の一部を加熱容器内で一旦捕捉し、その後過熱水蒸気をガス化剤としてガス化させるため、有機化合物が保有するエネルギーを燃料ガスとして取り出すことができる。また、最終的に残る残渣量も低減できるため、エネルギー回収量もさらに向上できる。
また、請求項8に記載の発明は、請求項6または7に記載の加熱装置において、前記燃焼器を、熱分解ガスまたは揮発物を燃焼する燃焼部と、前記燃焼部で得られる燃焼熱を蓄熱する蓄熱部と、前記蓄熱部内部に備えられ内部を蒸気が流通する蒸気過熱管とから構成し、さらに前記蓄熱部と前記蒸気過熱管との間で熱交換させる熱交換手段を設けたものである。
これにより、前記有機化合物から発生する可燃性物質の一部を燃焼させて得た熱エネルギーを一旦蓄熱し、その熱を利用して過熱水蒸気を発生させて残りの有機化合物を水蒸気ガス化させるので、有機化合物が保有するエネルギーを燃料ガスとして取り出すことができ、さらに燃焼熱をガス化のためのエネルギーとして有効に利用できるので、エネルギー回収量をさらに向上できる。
また、請求項9に記載の発明は、請求項6から8のいずれか一項に記載の加熱装置において、前記有機化合物の温度を検知し、有機化合物の温度が所定の温度より低いときには燃焼器を稼働し、前記有機化合物の温度が所定の温度より高いときには前記燃焼器を停止する制御手段を設けたものである。
これにより、前記有機化合物が保有するエネルギーを燃料ガスとして取り出すことができ、さらに燃焼熱をガス化のためのエネルギーとして有効に利用できるので、エネルギー回収量をさらに向上できる。
また、請求項10に記載の発明は、請求項6から9のいずれか一項に記載の加熱装置において、動植物を起源とする有機化合物を用いるようにしたものである。
これにより、前記動植物系有機化合物が保有するエネルギーを燃料ガスとして取り出すことができ、さらに燃焼熱をガス化のためのエネルギーとして有効に利用できるので、エネルギー回収量をさらに向上できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における加熱装置の正面図である。図2は本発明の実施の形態1におけるポンプ運転制御のフローチャートである。
図1において、有機化合物101はバイオマスを想定しており、代表例として家庭や事業所等からの廃棄物、製材所などからの木屑、畜産業者などから家畜糞尿などがある。なお、樹脂材料等もまた有機化合物101としても差し支えはない。
このような有機化合物101は、耐熱性及び耐食性に優れた材料であるステンレス316、インコネル、ハステロイなどで製造された加熱容器102内に収納されている。さらに、耐熱、耐食性能を向上させるために、耐火煉瓦など無機材料で製造したり、内部を耐熱、耐食塗料などでコーティングしても構わない。加熱容器102内部は定常運転しているときには、上部の有機化合物101層と下部の残渣103層に大きく分けることができる。また、前記加熱容器102の底部は、余分な残渣103を排出できるようにホッパー形状となっている。
さらに、前記加熱容器102の側壁には、有機化合物101層を加熱する第1のヒーター105と、残渣103層を加熱する第2のヒーター106が備えられており、有機化合物101、残渣103、加熱容器102の熱負荷が比較的小さい場合には、カンタル熱線など電気式ヒーターを使用すると小型で取り扱いが容易であり、逆に大熱量が必要な場合には、石油ヒーターやガスヒーターを使用すると良い。
加熱容器102内において有機化合物101が加熱されて発生する熱分解ガスやタールなど揮発物質を高温空気と混合することにより燃焼する燃焼器107内部は、内部から燃焼部108、蓄熱部109、断熱材110で構成された多重構造である。
燃焼部108は非常に高温になるために、加熱容器102と同様の耐熱材料で製造することが好ましい。蓄熱部109は燃焼部108で発生する燃焼熱を、例えばマグネシアクリンカなどに一時的に蓄熱し、必要に応じて蓄熱部109内に埋設された蒸気過熱管111内を流通する水蒸気を過熱するための熱源として利用する。なお、燃焼部108からの燃焼熱だけでは蓄熱部109の蓄熱量が不足する場合を考慮し、蓄熱部109の内部または外部に第3のヒーター112を備える。蓄熱部109は高温になるため、断熱材110として高温雰囲気でも断熱性能の高いシリカ微粉末などを用いると良い。
第4のヒーター113およびポンプ114は、加熱容器102と燃焼器107を接続する配管115から分岐した配管116上に備えられ、加熱容器102から送られるガス成分に混合する高温空気を供給する。
蒸気発生器117は、蒸気過熱管110と流量調整弁119を介して配管118で接続されている。前記蒸気発生器117の内部には、水120が所定以上の水位を維持して貯められており、底部に備えられた第5のヒーター121により加熱されて水蒸気を発生する。なお、第5のヒーターはシーズーヒーターを水120中に浸す直接加熱方式でも構わない。また、燃焼器107からの排気ガスが流通する配管121は、蒸気発生器117壁面を貫通し、内部の水119と間接的に熱交換できる。なお、配管121は内部に凝縮水が貯まらないように入口から出口方向に傾斜がつけられている。蒸気発生器117上部に接続された給水配管123には給水開始及び停止を操作する開閉弁124が備えられている。
気液分離器125は配管121の出口より低い位置になるように設置され、配管121から流入するガス成分と凝縮成分を分離し、ガス成分をガス出口126から排気する。このガス成分は、水素、メタン、エチレンなど燃料ガスとして有用なものが多く含まれている。また、凝縮成分はドレン配管127から開閉弁128を介して排出される。なお、図示していないが、気液分離器125は冷却ファン、冷却水、蒸気圧縮式冷却器などを利用して冷却することにより、さらに分離性能は向上する。
ポンプ制御器129は、熱電対130で有機化合物101の温度を測定し、ポンプ114の運転を制御するものである。
以上のように構成された加熱装置について、以下その動作、作用を説明する。なお、加熱容器102が空の状態、つまり残渣103が無い場合についての説明は省略し、残渣103が加熱容器102下部にある場合についてのみ説明する。
まず、有機化合物101を加熱容器102内の残渣103上方に投入する。次に第1のヒーター105および第2のヒーター106をONにして、有機化合物101および残渣103を加熱する。
しばらく加熱され有機化合物101が昇温すると、保有している水分は蒸発して残渣103層を通過する。このとき、残渣103温度は常に有機化合物101温度以上にして、水が凝縮しないようにする。また、余分な残渣103は加熱容器102底部から排出され、回収容器104に回収される。
残渣103層を通過した水蒸気は、配管115、燃焼器107、配管121、気液分離器125を通過して外気へ放出される。
さらに加熱されて有機化合物101が200〜300℃以上になると、揮発分や熱分解ガスが発生する。揮発分の主なものはタール(高分子炭化水素)であり、発生後に残渣103層を通過するとき、これら物質の一部は残渣103により捕捉される。ここで捕捉されずに通過したタールは燃焼器107に到達する。
このときポンプ114の運転は、図2に示すようにポンプ制御器128により制御される。
まず、有機化合物101の温度を検知し、所定温度(例えば700℃)以下と判断し、ポンプ114にON信号を送って空気を供給し、第3のヒーター113で約600℃まで加熱された高温空気と配管115で混合されて燃焼部108に送られて燃焼する。燃焼は発熱反応であるため、発生した熱の一部は蓄熱部109に伝熱し、そこで蓄熱される。
燃焼器107から出る燃焼排気ガスは配管121を通過中、水119に熱を与えて水蒸気とし、配管118、流量調整弁119を介して蒸気過熱管110に供給される。
蒸気過熱管110内を通過する水蒸気は蓄熱部109を熱源として、過熱されて過熱水蒸気となり加熱容器102に供給され、有機化合物101を加熱する。
さらに加熱が進み、有機化合物101および残渣103が約700℃以上になると、過熱水蒸気がガス化剤となり、有機化合物101中の炭素分と反応して、燃料ガスである水素、一酸化炭素、炭化水素などと、二酸化炭素を生成する。
このときポンプ制御器128は有機化合物101の温度を検知し、所定温度以上と判断し、ポンプ114にOFF信号を送って空気を停止する。このため、燃焼器107に到達した燃料ガスは燃焼されることなく、配管115、燃焼器107、配管121、気液分離器125を通過して外気へ放出される。ここでは示していないが、内燃機関を利用した発電機や燃料電池などを接続すると、発電可能となる。
以上のように、本実施の形態においては、有機化合物101を連続的または断続的に供給して加熱する加熱容器102と、有機化合物101から発生する熱分解ガスまたは揮発物の一部を燃焼させる燃焼器107と、燃焼器107から排気される排気ガスと水とを熱交換して蒸気を発生させる蒸気発生器117とを備え、蒸気発生器117から発生する水蒸気を燃焼器107で得られる燃焼熱で過熱して加熱容器102に供給するものであり、有機化合物101が加熱されて主として可燃性物質である熱分解ガスまたは揮発物が発生する。
これらを燃焼して得られる燃焼熱を熱源として過熱水蒸気を発生させて加熱容器102に供給し、有機化合物101を加熱する。このように、有機化合物101の保有するエネルギーの一部を利用して過熱水蒸気を発生させ、その過熱水蒸気をガス化剤として有機化合物101および熱分解残渣103をガス化するので、有機化合物101が保有するエネルギーを燃料ガスとして取り出すことができる。また、最終的に残る残渣103量も低減できるため、エネルギー回収量も向上できる。
このように、前記有機化合物の保有するエネルギーあるいは、有機化合物からの発生物を利用して過熱水蒸気を発生させ、その過熱水蒸気をガス化剤としてガス化させるため、有機化合物が保有するエネルギーを燃料ガスとして取り出すことができる。また、最終的に残る残渣量も低減できるため、エネルギー回収量もさらに向上できる。
また、有機化合物が保有するエネルギーを燃料ガスとして取り出すことができ、さらに燃焼熱をガス化のためのエネルギーとして有効に利用できるので、エネルギー回収量をさらに向上できる。
以上のように、本発明にかかる有機化合物の加熱方法および加熱装置は、有機化合物を加熱したときに発生する可燃性物質の一部を燃焼し、その燃焼熱を過熱水蒸気生成の熱源として利用し、得られる過熱水蒸気をガス化剤として残りの有機化合物をガス化して水素等の燃料ガスを回収するので、有機化合物のエネルギー化システムの高効率化が可能となり、システム全体を小型化でき、設置面積が限られる小店舗、家庭など有機系廃棄物が排出されるその場所で、ガス化し発電することにも適用できる。
本発明の実施の形態1における加熱装置の正面図 本発明の実施の形態1におけるポンプ運転制御のフローチャート 従来の廃棄物処理装置における燃焼溶融炉の系統図
符号の説明
101 有機化合物(動植物)
102 加熱容器
107 燃焼器
108 燃焼部
109 蓄熱部
111 蒸気過熱管
117 蒸気発生器

Claims (10)

  1. 有機化合物を連続的または断続的に供給して加熱する加熱容器と、前記有機化合物から発生する熱分解ガスまたは揮発物の一部を燃焼させる燃焼器と、前記燃焼器から排気される排気ガスと水とを熱交換して蒸気を発生させる蒸気発生器とを備え、前記蒸気発生器から発生する水蒸気を前記燃焼器で得られる燃焼熱で過熱して前記加熱容器に供給することを特徴とする有機化合物の加熱方法。
  2. 前記有機化合物から発生する熱分解ガスまたは揮発物は、先に投入した前記有機化合物層を流通することを特徴とする請求項1記載の有機化合物の加熱方法。
  3. 前記燃焼器は、熱分解ガスまたは揮発物を燃焼する燃焼部と、前記燃焼部で得られる燃焼熱を蓄熱する蓄熱部と、前記蓄熱部内部に備えられ内部を蒸気が流通する蒸気過熱管とから構成され、前記蓄熱部と前記蒸気過熱管との間で熱交換することを特徴とする請求項1または2記載の有機化合物の加熱方法。
  4. 前記有機化合物の温度を検知し、前記有機化合物の温度が所定の温度より低いときには燃焼器を稼働し、前記有機化合物の温度が所定の温度より高いときには前記燃焼器を停止することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の有機化合物の加熱方法。
  5. 前記有機化合物は、動植物を起源とすることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の有機化合物の加熱方法。
  6. 有機化合物を連続的または断続的に供給して加熱する加熱容器と、前記有機化合物から発生する熱分解ガスまたは揮発物の一部を燃焼させる燃焼器と、前記燃焼器から排気される排気ガスと水とを熱交換して蒸気を発生させる蒸気発生器とを備え、さらに前記蒸気発生器から発生する水蒸気を前記燃焼器で得られる燃焼熱で過熱して前記加熱容器に供給する供給手段を設けた有機化合物の加熱装置。
  7. 前記有機化合物から発生する熱分解ガスまたは揮発物を、先に投入した前記有機化合物層を流通するようにした請求項6記載の有機化合物の加熱装置。
  8. 前記燃焼器は、熱分解ガスまたは揮発物を燃焼する燃焼部と、前記燃焼部で得られる燃焼熱を蓄熱する蓄熱部と、前記蓄熱部内部に備えられ内部を蒸気が流通する蒸気過熱管とから構成され、さらに前記蓄熱部と前記蒸気過熱管との間で熱交換する熱交換手段を設けた請求項6または7記載の有機化合物の加熱装置。
  9. 前記有機化合物の温度を検知し、前記有機化合物の温度が所定の温度より低いときには燃焼器を稼働し、前記有機化合物の温度が所定の温度より高いときには前記燃焼器を停止する制御手段を設けた請求項6から8のいずれか一項に記載の有機化合物の加熱装置。
  10. 動植物を起源とする有機化合物を用いる請求項6から9のいずれか一項に記載の有機化合物の加熱装置。
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