JP2006104285A - ポリウレタンフォームの製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】色むらと発泡線の発生が低減されたポリウレタンフォームの製造法を提供すること。
【解決手段】ポリエステルポリオール及び該ポリエステルポリオール100重量部に対する量が0.05〜0.5重量部であるポリエーテルポリオールを含有するポリオール成分と、イソシアネート成分とを、顔料の存在下で反応させるポリウレタンフォームの製造法、ポリオール成分とイソシアネート成分とを顔料の存在下で反応させてポリウレタンフォームを製造する際に用いられるポリオール成分であって、ポリエステルポリオール及び該ポリエステルポリオール100重量部に対する量が0.05〜0.5重量部であるポリエーテルポリオールを含有するポリウレタンフォーム製造用ポリオール成分、並びにポリエーテルポリオールからなるポリウレタンフォーム製造用顔料分散剤。
【選択図】なし
【解決手段】ポリエステルポリオール及び該ポリエステルポリオール100重量部に対する量が0.05〜0.5重量部であるポリエーテルポリオールを含有するポリオール成分と、イソシアネート成分とを、顔料の存在下で反応させるポリウレタンフォームの製造法、ポリオール成分とイソシアネート成分とを顔料の存在下で反応させてポリウレタンフォームを製造する際に用いられるポリオール成分であって、ポリエステルポリオール及び該ポリエステルポリオール100重量部に対する量が0.05〜0.5重量部であるポリエーテルポリオールを含有するポリウレタンフォーム製造用ポリオール成分、並びにポリエーテルポリオールからなるポリウレタンフォーム製造用顔料分散剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、ポリウレタンフォームの製造法に関する。更に詳しくは、例えば、靴底等に好適に使用しうるポリウレタンフォームの製造法に関する。
軽くて丈夫であることから靴底用として用いられているポリウレタンフォームは、発泡現象を利用しているため、発泡線が問題となることがある。
特に、灰色のような淡い色の靴をポリウレタンフォームで製造する場合、ポリウレタンフォームの原料を成形型内に注入する際にその原料によって成形型が濡れた部分とその後の発泡によって形成された部分との間の色目の違い(以下、発泡線という)が目立つことが問題となっている。
しかし、顔料の分散不良等によって生じるいわゆる色むらとは異なり、発泡線を有効に解消するための手段は、現在のところ提案されていない。
なお、ポリウレタンフォームの色むらを目立ちにくくするために、ポリウレタンフォームの原料に可塑剤を添加することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この方法は、発泡線を解消させるのには有効な方法ではなく、また可塑剤をポリオール化合物100重量部あたり1〜10重量部の割合で使用する必要があるため、得られるポリウレタンフォームの強度が低下するという欠点がある。
従って、強度を低下させることなく、色むらと発泡線の発生が低減されたポリウレタンフォームの製造法の確立が待ち望まれている。
特開2003−301103号公報
本発明は、色むらと発泡線の発生が低減されたポリウレタンフォームの製造法を提供することを課題とする。
本発明は、
(1)ポリエステルポリオール及び該ポリエステルポリオール100重量部に対する量が0.05〜0.5重量部であるポリエーテルポリオールを含有するポリオール成分と、イソシアネート成分とを、顔料の存在下で反応させるポリウレタンフォームの製造法、
(2)ポリオール成分とイソシアネート成分とを顔料の存在下で反応させてポリウレタンフォームを製造する際に用いられるポリオール成分であって、ポリエステルポリオール及び該ポリエステルポリオール100重量部に対する量が0.05〜0.5重量部であるポリエーテルポリオールを含有するポリウレタンフォーム製造用ポリオール成分、並びに
(3)ポリエーテルポリオールからなるポリウレタンフォーム製造用顔料分散剤
に関する。
(1)ポリエステルポリオール及び該ポリエステルポリオール100重量部に対する量が0.05〜0.5重量部であるポリエーテルポリオールを含有するポリオール成分と、イソシアネート成分とを、顔料の存在下で反応させるポリウレタンフォームの製造法、
(2)ポリオール成分とイソシアネート成分とを顔料の存在下で反応させてポリウレタンフォームを製造する際に用いられるポリオール成分であって、ポリエステルポリオール及び該ポリエステルポリオール100重量部に対する量が0.05〜0.5重量部であるポリエーテルポリオールを含有するポリウレタンフォーム製造用ポリオール成分、並びに
(3)ポリエーテルポリオールからなるポリウレタンフォーム製造用顔料分散剤
に関する。
本発明のポリウレタンフォーム製造用顔料分散剤、ポリウレタンフォーム製造用ポリオール成分及びそれを用いたポリウレタンフォームの製造法によれば、例えば、靴底用として好適に使用しうる、色むらと発泡線の発生が低減されたポリウレタンフォームを得ることができる。
ポリオール成分は、ポリエステルポリオール及び該ポリエステルポリオール100重量部に対する量が0.05〜0.5重量部であるポリエーテルポリオールを含有する。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、多価アルコールと多塩基酸との縮重合物であって、末端に水酸基を有するもの等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、3-メチル-1,5- ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、デキストロース、ソルビトール等が挙げられ、これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
多塩基酸として、例えば、グルタル酸、アジピン酸、マロン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の飽和脂環式ジカルボン酸;フタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;マレイン酸、コハク酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸;ハロゲン含有ジカルボン酸;それらのエステル形成性誘導体、それらの酸無水物等が挙げられ、これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
ポリエステルポリオールの水酸基価は、架橋密度を高め、フォーム強度を確保する観点から、好ましくは30〜150mgKOH/g、より好ましくは35〜120mgKOH/g、更に好ましくは40〜100mgKOH/gである。なお、水酸基価は、JIS K1557 に基づいて求めたときの値である。
ポリエステルポリオールの数平均分子量は、その粘度、融点等を考慮すれば、好ましくは500〜5000、より好ましくは600〜4000、さらに好ましくは700〜3000、特に好ましくは1000〜2500である。
なお、ポリエステルポリオールの数平均分子量は、式:
〔数平均分子量〕={(56.1×平均官能基数)/水酸基価}×1000
(式中、「56.1」は水酸化カリウムの分子量、「平均官能基数」はポリエステルポリオールの平均官能基数、水酸基価はポリエステルポリオールの水酸基価を意味する)
に基づいて求めたときの値である。
〔数平均分子量〕={(56.1×平均官能基数)/水酸基価}×1000
(式中、「56.1」は水酸化カリウムの分子量、「平均官能基数」はポリエステルポリオールの平均官能基数、水酸基価はポリエステルポリオールの水酸基価を意味する)
に基づいて求めたときの値である。
ポリオール成分中のポリエステルポリオールの含有量は、90重量%以上が好ましく、95重量%以上が更に好ましい。ポリオール成分として、本発明の効果を阻害しない範囲内で、ポリマーポリオール等を含有することができる。
本発明のポリウレタンフォーム製造用顔料分散剤は、ポリエーテルポリオールからなる点に、特徴がある。また、本発明のポリウレタンフォーム製造用ポリオール成分及びそれが用いられたポリウレタンフォームの製造法は、前記ポリエーテルポリオールが特定量でポリオール成分に用いられている点に、1つの大きな特徴がある。
本発明では、このように、前記ポリエーテルポリオールが特定量でポリオール成分に用いられているので、顔料が含まれているにもかかわらず、色むらと発泡線の発生が低減されたポリウレタンフォームが得られる。
ポリエーテルポリオールの平均官能基数は、色むらを低減させる観点から、好ましくは2〜6、より好ましくは2〜4、更に好ましくは2〜3である。
ポリエーテルポリオールの数平均分子量は、色むらと発泡線の発生を低減させる観点から、好ましくは1500〜15000、より好ましくは2000〜12000、更に好ましくは2000〜10000である。
なお、ポリエーテルポリオールの数平均分子量は、その粘度、融点等を考慮すれば、好ましくは500〜5000、より好ましくは600〜4000、さらに好ましくは700〜3000、特に好ましくは1000〜2500である。
ポリエーテルポリオールとしては、ポリオキシプロピレンポリオールの末端水酸基にエチレンオキシドが付加されたポリオキシプロピレン系ポリオール、テトラヒドロフランの開環重合で得られるポリオキシテトラメチレングリコール、それらの混合物等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールの量は、色むらと発泡線の発生が低減されたポリウレタンフォームを得る観点及び収縮の小さいポリウレタンフォームを得る観点から、ポリエステルポリオール100重量部に対して、0.05〜0.5重量部、好ましくは0.05〜0.3重量部、より好ましくは0.06〜0.2重量部である。
イソシアネート成分としては、例えば、イソシアネート、イソシアネートプレポリマー等が挙げられる。イソシアネートプレポリマーは、例えば、ポリオールと過剰量のイソシアネートとを常法により攪拌し、反応させることによって得られる。イソシアネート成分の中では、ポリオールとイソシアネートとを反応させて得られたイソシアネートプレポリマーが反応性及び取扱い性の観点から好ましい。
ポリオールとしては、例えば、前記ポリエステルポリオール等が挙げられ、これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
イソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、m-フェニレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート、3,3'- ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'- ジメチル-4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3 '-ジクロロ-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート等のイソシアネート、それらの変性体、例えばカルボジイミド変性体等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中では、靴底として十分な強度や耐磨耗性を得る観点から、4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネート、及び4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネートとそのカルボジイミド変性体との併用が好ましい。
イソシアネートプレポリマーの中では、十分な強度を確保する観点から、4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネート及び4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネートのカルボジイミド変成体を用いて得られたポリイソシアネートプレポリマーが好ましい。
なお、4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネートのカルボジイミド変成体を用いて得られたポリイソシアネートプレポリマーには、4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネートが混在していてもよい。
顔料としては、有機系顔料、無機系顔料等が挙げられる。有機系顔料としては、例えば、カーボンブラック、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アニリンブラック系顔料、アンスラキノン系顔料等が挙げられる。無機系顔料としては、例えば、酸化チタン系顔料、酸化鉄系顔料、クロム系顔料等が挙げられる。必要に応じて、顔料と染料とを併用することができる。これらの中では、カーボンブラック及び酸化チタンが好ましい。
顔料の量は、その顔料の種類や、得られるポリウレタンフォームの用途等によって異なるので一概には決定することができないが、通常、着色性及びポリウレタンフォームの物性の観点から、ポリオール成分100重量部あたり、0.5〜15重量部、好ましくは1.0〜10重量部、より好ましくは1.5〜5重量部であることが望ましい。
顔料は、ポリオール成分、後述するポリオール溶液及びイソシアネート成分の少なくとも1つの成分に添加することができる。また、ポリオール溶液とイソシアネート成分とを混合すると同時に添加することもできる。
また、本発明においては、着色料として、顔料とともに染料を用いることもできる。染料としては、例えば、紅花、サフラン、貝紫等の天然染料や化学染料等が挙げられる。染料の量は、ポリウレタンフォームの用途等によって異なるので、その用途に応じて適宜決定することが好ましい。
ポリウレタンフォームを製造する際には、ポリオール溶液を用いることができる。
ポリオール溶液は、ポリオール成分、必要により、顔料、触媒、鎖延長剤、発泡剤、整泡剤等を混合することによって調製することができる。
ポリオール溶液は、ポリオール成分、必要により、顔料、触媒、鎖延長剤、発泡剤、整泡剤等を混合することによって調製することができる。
触媒としては、成形性を良好にし、かつ生産性を向上させる観点から、3級アミンが好ましい。
触媒の例としては、1,4−ジアザビシクロ−(2,2,2)−オクタン〕、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N’,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ビス(ジメチルアミノアルキル)ピペラジン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルベンジルアミン、ビス(N,N−ジエチルアミノエチル)アジペート、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N,N−ジメチル−β−フェニルエチルアミン、1,2−ジメチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。また、必要により、他の触媒として、例えば、ジブチル錫ジラウレート、オレイン酸第1錫、ナフテン酸コバルト、ナフテン鉛等の有機金属化合物を用いることもできる。
触媒の量は、成形性及び生産性の観点から、ポリエステルポリオール100重量部に対して、好ましくは0.1〜4重量部、より好ましくは1〜2重量部である。
鎖延長剤としては、脂肪族鎖延長剤が好ましい。好適な肪族鎖延長剤の例としては、エチレングリコール及び1,4−ブタンジオールが挙げられ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、併用してもよい。
鎖延長剤の量は、成形性及び生産性の観点から、ポリオール成分100重量部に対して、好ましくは0.3〜20重量部、より好ましくは2〜15重量部、更に好ましくは5〜12重量部である。
好適な発泡剤は、水である。本発明の目的が阻害されない範囲内であれば、水とともに、炭化水素、クロロフルオロカーボン、水素化フルオロカーボン等を用いてもよい。なお、地球のオゾン層破壊の問題を回避するとともに、40℃程度の原料温度において発泡剤の揮発を抑制する観点から、発泡剤として、水を単独で用いることが好ましい。前記原料温度とは、発泡機の原料タンクにポリイソシアネート成分又はポリオール成分を投入した後、各成分を一定温度に保持したときの読み取り温度を意味する。
発泡剤として、水のみを用いる場合、その水の量は、成形性及び生産性の観点から、ポリオール成分100重量部に対して、好ましくは0.3〜2重量部、より好ましくは0.5〜1.8重量部である。
好適な整泡剤としては、例えば、ポリアルキルシロキサン、ポリオキシアルキレンポリオール変性ジメチルポリシロキサン、アルキレングリコール変性ジメチルポリシロキサン等のシリコーン系界面活性剤等が挙げられる。
整泡剤の量は、成形性及び生産性の観点から、ポリオール成分100重量部に対して、好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは0.2〜3重量部である。
ポリオール溶液とポリイソシアネート成分とを反応させる際の両者の割合は、イソシアネートインデックスが好ましくは80〜120、より好ましくは95〜115、更に好ましくは101〜110となるように調整することが望ましい。
ポリウレタンフォームの製造法としては、例えば、ポリオール成分とイソシアネート成分とを成形機により、混合、攪拌し、成形型内に注入し、反応、発泡させる方法等が挙げられる。より具体的には、例えば、ポリオール成分、触媒、発泡剤及び必要に応じて添加剤を混合し、得られるポリオール溶液をタンク等を用いて、好ましくは原料温度を30〜50℃、より好ましくは35℃〜45℃の温度に調温し、ポリイソシアネート成分をタンク等を用いて、好ましくは原料温度を30〜50℃、より好ましくは35℃〜45℃の温度に調温した後、自動混合注入型発泡機、自動混合型射出発泡機等の発泡機を用いてポリオール溶液とポリイソシアネート成分とを混合、攪拌し、成形型内に注入し、反応、発泡させる方法等が挙げられる。成形機の代表例としては、(株)ポリウレタンエンジニアリング製、商品名:PEC、クロックネル・デズマ・シューマシンネン・ゲーエムベーハー社製、商品名:DESMA等が挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
かくして得られるポリウレタンフォームの成形体密度は、好ましくは0.1〜1.1g/cm3 、より好ましくは0.2〜0.8g/cm3 、更に好ましくは0.3〜0.6g/cm3 である。
本発明のポリウレタンフォームの好適な用途としては、サンダル、スポーツ靴等の靴底が挙げられる。なお、一般に、靴底は、サンダル、紳士靴等に使用されるアウトソールと、スポーツ靴等に使用されるミッドソールと、靴内部に装着されるインナーソール(中敷)とに分類される靴底用部材からなる。
実施例1〜5及び比較例1〜2
ポリエステルポリオールとしてE−601〔花王(株)製、商品名:エディフォームE−601、水酸基価:86、分子量:1300〕、E−605〔花王(株)製、商品名:エディフォームE−605、水酸基価:52、分子量:2200〕又はE−541〔花王(株)製、商品名:エディフォームE−541、水酸基価:61、分子量:2500〕、鎖延長剤としてEG(エチレングリコール)、発泡剤として水、触媒としてアミン系触媒〔花王(株)製、商品名:エディフォームAS−651−60C〕、及び顔料として黒色顔料〔日本ピグメント(株)製、品番:NV−7303(カーボンブラックをポリエステルポリオール中に分散したもの)〕を表1に示す量で、表1に示すポリエーテルポリオールとともにラボミキサーで混合し、ポリオール溶液を得た。
ポリエステルポリオールとしてE−601〔花王(株)製、商品名:エディフォームE−601、水酸基価:86、分子量:1300〕、E−605〔花王(株)製、商品名:エディフォームE−605、水酸基価:52、分子量:2200〕又はE−541〔花王(株)製、商品名:エディフォームE−541、水酸基価:61、分子量:2500〕、鎖延長剤としてEG(エチレングリコール)、発泡剤として水、触媒としてアミン系触媒〔花王(株)製、商品名:エディフォームAS−651−60C〕、及び顔料として黒色顔料〔日本ピグメント(株)製、品番:NV−7303(カーボンブラックをポリエステルポリオール中に分散したもの)〕を表1に示す量で、表1に示すポリエーテルポリオールとともにラボミキサーで混合し、ポリオール溶液を得た。
なお、表1に示すポリエーテルポリオールは、以下のことを意味する。
・Excenol 510:旭硝子(株)製、商品名(平均官能基数2、数平均分子量4000のポリエーテルポリオール)
・Excenol 530:旭硝子(株)製、商品名(平均官能基数2、数平均分子量3000のポリエーテルポリオール)
・Excenol 820:旭硝子(株)製、商品名(平均官能基数3、数平均分子量4900のポリエーテルポリオール)
・Preminol 5005:旭硝子(株)製、商品名(平均官能基数2、数平均分子量4000のポリエーテルポリオール)
・Excenol 510:旭硝子(株)製、商品名(平均官能基数2、数平均分子量4000のポリエーテルポリオール)
・Excenol 530:旭硝子(株)製、商品名(平均官能基数2、数平均分子量3000のポリエーテルポリオール)
・Excenol 820:旭硝子(株)製、商品名(平均官能基数3、数平均分子量4900のポリエーテルポリオール)
・Preminol 5005:旭硝子(株)製、商品名(平均官能基数2、数平均分子量4000のポリエーテルポリオール)
次に、有機ポリイソシアネート〔花王(株)製、商品名:エディフォームB−1009〕100重量部に対して、前記で得られたポリオール溶液80重量部の割合で、両者を成形機〔(株)ポリウレタンエンジニアリング製、商品名:MU−203S〕を用いて混合し、得られた混合物を以下に示す成形条件にて、下記の「ポリウレタンフォームの成形体の物性」に記載の各金型内に充填して成形し、ポリウレタンフォームを得た。
〔成形条件〕
・混合温度:有機ポリイソシアネート及びポリオール混合物の温度は、いずれも、35〜45℃
・金型温度:50〜55℃
・脱型時間:6分間
・混合温度:有機ポリイソシアネート及びポリオール混合物の温度は、いずれも、35〜45℃
・金型温度:50〜55℃
・脱型時間:6分間
(1)発泡線及び色むら
踵高さ35mm、最大足幅80mm、足長さ220mmのサンダル成形用金型内に、前記混合物133gを注入し、発泡させることにより、成形体密度0.45g/cm3 の成形体を作製した。
踵高さ35mm、最大足幅80mm、足長さ220mmのサンダル成形用金型内に、前記混合物133gを注入し、発泡させることにより、成形体密度0.45g/cm3 の成形体を作製した。
得られた成形体の踵部分の表面を目視にて観察し、発泡線及び色むらを以下の基準に従って評価した。
(発泡線の判定基準)
○:表面に発泡線の欠陥なし。
×:表面に発泡線がみられる。
○:表面に発泡線の欠陥なし。
×:表面に発泡線がみられる。
(色むらの判定基準)
○:表面に色むらの欠陥なし。
×:表面に色むらが見られる。
○:表面に色むらの欠陥なし。
×:表面に色むらが見られる。
なお、発泡線とは、ポリウレタンフォームの原料を成形型内に注入する際に、その原料によって成形型が濡れた部分とその後の発泡によって形成された部分との間の色目の違いを表す。色むらとは、顔料が偏在化して起こる、部分的に色が不均等になることを表す。
(2)収縮
内寸が縦200mm、横100mm、厚さ15mmの金型内に得られた混合物120gを注入し、発泡させることにより、成形体密度0.40g/cm3 の成形体を作製した。常温下で2日間保存した後、得られた成形体を水を満たした円筒形状の容器内に静かに浸漬して溢れ出た水の量を測定し、その水量を成形体の体積とした。
内寸が縦200mm、横100mm、厚さ15mmの金型内に得られた混合物120gを注入し、発泡させることにより、成形体密度0.40g/cm3 の成形体を作製した。常温下で2日間保存した後、得られた成形体を水を満たした円筒形状の容器内に静かに浸漬して溢れ出た水の量を測定し、その水量を成形体の体積とした。
次に、得られた成形体の体積変化率(ΔV)を式:
〔体積変化率(ΔV)〕=〔(V1−V2)÷V1〕×100
〔式中、V1は縦200mm、横100mm、厚さ15mmの理想的な成形体の体積(mm3)、V2は得られた成形体の体積(mm3)を示す〕
に基づいて測定し、以下の判定基準に従って評価した。
〔体積変化率(ΔV)〕=〔(V1−V2)÷V1〕×100
〔式中、V1は縦200mm、横100mm、厚さ15mmの理想的な成形体の体積(mm3)、V2は得られた成形体の体積(mm3)を示す〕
に基づいて測定し、以下の判定基準に従って評価した。
(判定基準)
◎:収縮なし (体積変化率2%未満)
○:僅かな収縮あり(体積変化率:2%以上5%未満)
×:上下面に収縮あり(体積変化率5%以上)
◎:収縮なし (体積変化率2%未満)
○:僅かな収縮あり(体積変化率:2%以上5%未満)
×:上下面に収縮あり(体積変化率5%以上)
比較例3
実施例1において、ポリエーテルポリオールの代わりに、可塑剤として脂肪酸エステル〔DOA :アジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)〕〔(株)ジェイ・プラス製〕を用いた以外は、実施例1と同様にしてポリオール溶液を調製し、これを用いて実施例1と同様にして、ポリウレタンフォームを製造し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
実施例1において、ポリエーテルポリオールの代わりに、可塑剤として脂肪酸エステル〔DOA :アジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)〕〔(株)ジェイ・プラス製〕を用いた以外は、実施例1と同様にしてポリオール溶液を調製し、これを用いて実施例1と同様にして、ポリウレタンフォームを製造し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
表1に示された結果から、各実施例で得られたポリウレタンフォームは、各比較例で得られたポリウレタンフォームと対比して、発泡線の発生や、色むら及び収縮の発生がないことがわかる。
本発明の製造法で得られたポリウレタンフォームに代表されるポリウレタンは、例えば、靴底等に好適に使用しうるものである。
Claims (4)
- ポリエステルポリオール及び該ポリエステルポリオール100重量部に対する量が0.05〜0.5重量部であるポリエーテルポリオールを含有するポリオール成分と、イソシアネート成分とを、顔料の存在下で反応させるポリウレタンフォームの製造法。
- ポリエーテルポリオールが平均官能基数2〜6及び数平均分子量1500〜15000を有する請求項1記載の製造法。
- ポリオール成分とイソシアネート成分とを顔料の存在下で反応させてポリウレタンフォームを製造する際に用いられるポリオール成分であって、ポリエステルポリオール及び該ポリエステルポリオール100重量部に対する量が0.05〜0.5重量部であるポリエーテルポリオールを含有するポリウレタンフォーム製造用ポリオール成分。
- ポリエーテルポリオールからなるポリウレタンフォーム製造用顔料分散剤。
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