JP4096742B2 - 印刷ロールおよびその製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、ウレタンエラストマー形成性組成物、印刷ロールおよびその製造方法に関し、更に詳しくは、印刷ロールの弾性部材を構成するウレタンエラストマーを形成するための組成物、この組成物を使用して製造される印刷ロールおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、印刷ロールの弾性部材として、ポリイソシアネートと、ポリオールとを含む組成物を成形型内で熱硬化処理して得られるウレタンエラストマーの成型体(ワンショットタイプの注型エラストマー)が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
【0003】
ここに、ウレタンエラストマーの形成に供される組成物(ウレタンエラストマー形成性組成物)において、ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート(TDI)が使用され、ポリオールとしては、コハク酸エステル系のポリオールが使用されている(特許文献1の実施例参照)。
TDIと、コハク酸エステル系のポリオールとを反応させて得られるウレタンエラストマーは、耐油性が良好であり、油性インクと接触する印刷ロールの弾性部材として好適である。
【0004】
一方、最近における環境衛生などの観点から、油性インクに代わり水性インクが多用されつつある。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−301335号公報
【特許文献2】
特開平10−272765号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
然るに、コハク酸エステル系のポリオールを含有するものを含め、従来公知のウレタンエラストマー形成性組成物によって得られるエラストマーの成型体は、十分な耐水性を有するものではないために、水性インクと接触する印刷ロールの弾性部材として使用することができない。
【0007】
例えば、コハク酸エステルベースのウレタンエラストマーの成型体は、加水分解による劣化が激しく、短時間で硬度が低下(軟化)して使用不能になったり、水性インクを吸収して膨潤して画像不良を発生したりするという問題がある。
【0008】
また、現在多用されている水性インクは、弱アルカリ性を示し、また、ブチルセルソルブなどのグリコールエーテル類系の溶剤を含有するものである。
従って、水性インクと接触する印刷ロールの弾性部材(ウレタンエラストマー)には、耐水性とともに、良好な耐溶剤性および耐アルカリ性が要求される。
【0009】
本発明は以上のような事情に基いてなされたものである。
本発明の目的は、耐水性、耐溶剤性および耐アルカリ性に優れ、水性インクと接触する印刷ロールの弾性部材として好適なウレタンエラストマーを形成することができるウレタンエラストマー形成性組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、耐水性、耐溶剤性および耐アルカリ性に優れたウレタンエラストマーの成型体(弾性部材)を備えてなる印刷ロールおよびその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らが上記の目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、印刷ロールの弾性部材(ウレタンエラストマー)を形成するための組成物において、特定のポリオールを必須成分として含有させることにより、他の種類のポリオールでは得ることのできない、優れた耐水性、耐溶剤性および耐アルカリ性のすべてを兼ね備えたウレタンエラストマーが形成されることを見出し、かかる知見に基いて本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明の印刷ロールは、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートおよびカルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートから選ばれる少なくとも1種のポリイソシアネート(A)と、
ジエチルカーボネートと、1,6−へキサンジオールまたは3−メチル−1,5−ペンタンジオールとを、脱アルコール重縮合反応させることにより得られるポリカーボネート系ポリオール(Bl)を70質量%以上の割合で含有するポリオール(B)とを含有するウレタンエラストマー形成性組成物を
成形型内で硬化処理して成形される、JIS−A硬度が20〜90のウレタンエラストマーからなる弾性部材を備えてなることを特徴とする。
【0013】
本発明の印刷ロールの製造方法は、上記のウレタンエラストマー形成性組成物を成形型内で硬化処理して、JIS−A硬度が20〜90のウレタンエラストマーからなる弾性部材を成形する工程を含むことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
<ウレタンエラストマー形成性組成物>
本発明の組成物によって得られるウレタンエラストマーは、印刷ロールの弾性部材を構成するものである。
ここに、「印刷ロール」としては、例えば、オフセット印刷機におけるインキ呼出しローラ、インキ練りローラ、インキ着けローラ、水着けローラおよび水元ローラなどを挙げることができる。
また、「弾性部材」としては、例えば、芯金を被覆するエラストマー層である表面被覆層および中間層などを挙げることができる。
【0015】
かかる弾性部材を構成するウレタンエラストマーの硬度は、JIS−A硬度で20〜90とされ、好ましくは30〜80とされる。JIS−A硬度が20未満である場合には、弾性が低下し、安定したニップ幅を得ることができず、耐久性に劣るなどの問題を生じる。一方、JIS−A硬度が90を超える場合には、ニップ幅を十分に確保することができず、印刷ロールとしての機能を十分に果たすことができなくなる。
【0016】
本発明の組成物は、ポリイソシアネート(A)と、ポリカーボネート系ポリオール(Bl)を必須成分とするポリオール(B)とを含有してなる。
【0017】
本発明の組成物に含有されるポリイソシアネート(A)としては、特に限定されるものではなく、ウレタン原料として従来公知のイソシアネートを使用することができる。具体的には、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートおよびカルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートなどを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらのうち、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートおよびカルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートは、多官能イソシアネートであり、適度な架橋点を持たせることができ、かかる架橋点により、得られるウレタンエラストマーの膨潤(水性インクなどを吸収することによる膨潤)を抑制することができることから特に好ましい。
ポリイソシアネート(A)におけるNCO含有量としては、25〜35質量%であることが好ましく、更に好ましくは28〜32質量%とされる。
【0018】
本発明の組成物に含有されるポリオール(B)は、ポリカーボネート系ポリオール(Bl)を必須成分とするものである。
ポリオール(B)を構成するポリカーボネート系ポリオール(Bl)は、低分子量のカーボネートと、低分子量のポリオールとを反応(脱アルコール重縮合反応)させることにより得られる。
【0019】
ポリカーボネート系ポリオール(Bl)を得るために使用する低分子量のカーボネートとしては、ジアルキルカーボネート、ジアルキレンカーボネート、ジフェニルカーボネートなどを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、ジアルキルカーボネートが好ましく、ジエチルカーボネートが特に好ましい。
【0020】
ポリカーボネート系ポリオール(Bl)を得るために使用する低分子量のポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコールなどの短鎖ジオール;グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどの短鎖トリオールなどを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0021】
ポリカーボネート系ポリオール(Bl)の数平均分子量は、650〜3,000であることが好ましく、更に好ましくは1,000〜2,500とされる。
使用するポリカーボネート系ポリオール(Bl)の数平均分子量が650未満である場合には、得られるエラストマーのガラス転移温度が常温よりやや高めとなり、使用温度範囲での硬度変化が大きくなる傾向がある。一方、この数平均分子量が3,000を超えるポリカーボネート系ポリオール(Bl)は、その粘度が過大となるために注型操作が困難となり、成型不良を発生させるおそれがある。
【0022】
本発明の組成物において、ポリオール(B)の全部がポリカーボネート系ポリオール(Bl)からなるものであってもよいが、ポリオール(B)の一部として、他の種類のポリオールを使用してもよい。
ここに、ポリカーボネート系ポリオール(Bl)と併用可能なポリオールとしては、特に限定されるものではなく、低分子量のポリオール、並びにウレタン原料として公知のポリエステル系ポリオールおよびポリエーテル系ポリオールなどを例示することができる。
【0023】
低分子量のポリオールを併用することにより、得られるエラストマーの硬度を調整することができる。
かかる低分子量のポリオールとしては、ポリカーボネート系ポリオール(Bl)を得るために使用するものとして例示した化合物を挙げることができ、1,4−ブタンジオールが好ましい。
【0024】
ポリカーボネート系ポリオール(Bl)と併用するポリエステル系ポリオールとしては、コハク酸エステル系ポリオール、ポリエチレンアジペート系ポリオールおよびポリカプロラクトン系ポリオールなどを例示することができる。
これらポリエステル系ポリオールのポリオール(B)の全量に対する割合は、通常0〜30質量%とされ、好ましくは0〜25質量%とされる。
この割合が30質量%を超える場合には、得られるエラストマーに十分な耐水性(耐加水分解性)を付与することができない。
【0025】
ポリカーボネート系ポリオール(Bl)と併用するポリエーテル系ポリオールとしては、ポリプロピレングリコールおよびポリテトラメチレングリコールなどを例示することができる。
これらポリエーテル系ポリオールのポリオール(B)の全量に対する割合は、通常0〜30質量%とされ、好ましくは0〜25質量%とされる。
この割合が30質量%を超える場合には、得られるエラストマーに十分な耐溶剤性を付与することができない。
【0026】
本発明の組成物において、ポリカーボネート系ポリオール(Bl)のポリオール(B)の全量に対する割合としては、70〜100質量%であることが好ましく、更に好ましくは75〜100質量%、特に好ましくは80〜100質量%とされる。
この割合が70質量%以上であることにより、得られるエラストマーに、優れた耐水性、耐溶剤性および耐アルカリ性を付与することができる。
【0027】
本発明の組成物において、ポリイソシアネート(A)と、ポリオール(B)の混合割合としては、前者の有するイソシアネート基のモル数を[NCO]とし、後者の有する水酸基のモル数を[OH]とするとき、[OH]/[NCO]で求められる配合比(α)が0.8〜1.4となる割合であることが好ましく、更に好ましくは0.9〜1.3となる割合とされる。
【0028】
本発明の組成物には、本発明の効果が損なわれない範囲において、通常のエラストマー形成性組成物(ポリウレタン原料)に使用されている各種の物質を任意成分として含有することができる。
かかる任意成分としては、触媒、可塑剤、酸化防止剤、脱泡剤、消泡剤、紫外線吸収剤、反応調節剤、補強剤、充填剤、着色剤(染料または顔料)、離型剤、安定剤、光安定剤、電気絶縁性向上剤、防かび剤、有機酸の金属塩、アミド系ワックス、金属酸化物、金属水酸化物などの増量剤などを挙げることができる。
【0029】
本発明の組成物は、ポリイソシアネート(A)と、ポリカーボネート系ポリオール(Bl)を必須成分とするポリオール(B)と、任意成分とを攪拌混合し、必要に応じて真空脱泡処理することにより調製することができる。
【0030】
<印刷ロールおよびその製造方法>
本発明の印刷ロールは、本発明の組成物を成形型内で硬化処理して成形される弾性部材(ウレタンエラストマー)を備えてなる。
また、本発明の製造方法は、本発明の組成物を成形型内で硬化処理して弾性部材を成形する工程を含む。
【0031】
本発明の印刷ロールを構成する弾性部材は、例えば、以下に示す工程(1)〜(3)により作製される。
【0032】
(1)ポリイソシアネート(A)と、ポリオール(B)と、任意成分とを攪拌混合することにより本発明の組成物を調製し、必要に応じて、当該組成物の真空脱泡処理を行う工程(組成物の調製工程)。
(2)本発明の組成物を成形型に注入し、成形型内で当該組成物を硬化処理して、ポリイソシアネート(A)と、ポリオール(B)とを反応させる工程(注型・硬化工程)。
(3)硬化して得られた成形物を成形型から取り出す工程(脱型工程)。
【0033】
混合方法としては、特に限定されるものではなく、各種の混合機を使用する公知の方法を実施することができる。
上記の「注型・硬化工程」において、混合方法としては、特に限定されるものではなく、各種の攪拌混合機を使用する公知の方法を実施することができる。
攪拌混合時に巻き込まれた組成物中のエアー(気泡)は、真空脱泡処理により除去される。
上記の「注型・硬化工程」において、硬化条件(反応条件)としては、40〜150℃で1〜12時間であることが好ましく、更に好ましくは60〜130℃で2〜10時間とされる。
この成形型は、硬化温度(40〜150℃)に予熱されていることが好ましい。
なお、この弾性部材が、芯金を被覆するエラストマー層である場合には、当該芯金を成形型に組み込み、その表面に組成物が供給されるように注入することにより、当該芯金の表面にエラストマー層を一体的に成形することができる。勿論、弾性部材を成形後、これを芯金に装着して印刷ロールを構成してもよい。
【0034】
ここに、芯金と、その表面を被覆するエラストマー層を備えた印刷ロールは、例えば、以下に示す工程(1)〜(5)により製造することができる。
(1)成形型内に芯金を組み込む工程(セッティング工程)。
(2)芯金の表面に本発明の組成物が供給されるように、当該組成物を成形型に注入する工程(注型工程)。
(3)成形型内で当該組成物を硬化処理して、芯金の表面にエラストマー層を成形する工程(硬化工程)。
(4)成形されたエラストマー層を芯金とともに取り出す工程(脱型工程)。
(5)エラストマー層の表面を研磨する工程(研磨工程)。
【0035】
本発明の印刷ロールを構成する弾性部材(ウレタンエラストマー)は、耐水性、耐溶剤性および耐アルカリ性に優れ、水性インクと同様の組成・特性を有する液体中に浸漬しても硬度変化および質量変化が小さい(不活性である)。
従って、本発明の印刷ロールによれば、水性インクによる美麗な画像を長期にわたり安定的に印刷することができる。
【0036】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において、「部」および「%」は、それぞれ、「質量部」および「質量%」を意味する。
【0037】
<実施例1〜3>
下記表1に示す配合処方に従って、ポリイソシアネート(A)と、ポリカーボネート系ポリオール(Bl)を必須成分とするポリオール(B)と、触媒であるトリエチレンジアミンとをアジター混合機で攪拌混合し、混合物を真空脱泡処理することにより、本発明の組成物を調製した。
得られた組成物を、120℃に予熱された3mmの厚の平型(成形型)に注入し、当該平型内において組成物の硬化処理(120℃×10時間)を行うことにより、厚さ3mmのウレタンエラストマーシートを作製した。
【0038】
<比較例1〜3>
下記表1に示す配合処方に従って、ポリイソシアネートと、ポリオールと、触媒であるトリエチレンジアミンとをアジター混合機で攪拌混合し、混合物を真空脱泡処理することにより、比較用の組成物を調製し、得られた組成物を使用し、実施例1と同様にして厚さ3mmのウレタンエラストマーシートを作製した。
【0039】
上記のようにして作製したウレタンエラストマーシートの各々について、JIS K 7312に準じて、引張特性(引張強度,破断伸び,引裂強度)およびJIS−A硬度を測定した。
また、ウレタンエラストマーシートの各々から5.0gの試験片を切り出し、水78質量%、アンモニア2質量%およびブチルセルソルブ20質量%からなる試験液(40℃)に7日間浸漬し、硬度(JIS−A硬度)変化および質量変化を測定した。
以上の結果を併せて表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
上記表1中、組成物の構成成分を示す略号は下記の物質を示す。
ポリイソシアネート(A):
・MR−200:ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製)。
・MTL:カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製)。
【0042】
ポリカーボネート系ポリオール(Bl):
・PCD−H1500:ジエチルカーボネートと、1,6−へキサンジオールとを反応(脱エタノール重縮合反応)させることにより得られた、数平均分子量1,500のポリカーボネート系ポリオール(Bl)。
・PCD−M2000:ジエチルカーボネートと、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとを反応(脱エタノール重縮合反応)させることにより得られた、数平均分子量2,000のポリカーボネート系ポリオール(Bl)。
【0043】
ポリカーボネート系ポリオール(Bl)以外のポリオール:
・PDES−2000:ジエチレングリコールとコハク酸とを反応させることにより得られた、数平均分子量2,000のポリエステル系ポリオール。
・PTMG−2000:数平均分子量2,000のポリテトラメチレングリコール。
【0044】
<実施例4>
実施例1で調製した本発明の組成物を、常法に従って、成形型内で硬化処理し、脱型後、表面研磨処理することにより、厚さ20mmのウレタンエラストマー層(弾性部材)が芯金の表面に成形されてなるインキ着けローラ(本発明の印刷ロール)を製造した。
【0045】
<比較例4>
比較例1で調製した比較用の組成物を使用したこと以外は実施例4と同様にしてインキ着けローラ(比較用の印刷ロール)を製造した。
【0046】
実施例4および比較例4で得られたインキ着けローラの各々をオフセット印刷機のインキング装置に装着し、水性インク「OPW−200」大日精化工業(株)製)を使用して、200万回にわたり連続印刷を行い、画像不良が発生した時点の印刷枚数を測定した。
この結果、実施例4に係るインキ着けローラにおいては、画像不良が発生せず、美麗な画像を長期にわたり印刷することができた。
。これに対して、比較例4に係るインキ着けローラにおいては、150万回印刷時において、画像不良(塗布むら)が生じた。
【0047】
【発明の効果】
本発明の組成物によれば、耐水性、耐溶剤性および耐アルカリ性に優れ、水性インクと接触する印刷ロールの弾性部材として好適なウレタンエラストマーを形成することができる。
本発明に係る印刷ロールは、耐水性、耐溶剤性および耐アルカリ性に優れた弾性部材を備えてなるので、水性インクによる美麗な画像を長期にわたり印刷することができる。
Claims (2)
- ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートおよびカルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートから選ばれる少なくとも1種のポリイソシアネート(A)と、
ジエチルカーボネートと、1,6−へキサンジオールまたは3−メチル−1,5−ペンタンジオールとを、脱アルコール重縮合反応させることにより得られるポリカーボネート系ポリオール(Bl)を70質量%以上の割合で含有するポリオール(B)とを含有するウレタンエラストマー形成性組成物を
成形型内で硬化処理して成形される、JIS−A硬度が20〜90のウレタンエラストマーからなる弾性部材を備えてなる印刷ロール。 - 請求項1記載のウレタンエラストマー形成性組成物を成形型内で硬化処理して、JIS−A硬度が20〜90のウレタンエラストマーからなる弾性部材を成形する工程を含む印刷ロールの製造方法。
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