JP2006104170A - 貼付剤および貼付剤の製造方法 - Google Patents

貼付剤および貼付剤の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 インドメタシンを含有する貼付剤において、含水系貼付剤組成物の透明性に優れる貼付剤を提供する。
【解決手段】γ型インドメタシンおよび界面活性剤を含有し、かつ該γ型インドメタシンが分散している含水系粘着剤組成物を用いたことを特徴とする、貼付剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は貼付剤および貼付剤の製造方法に関する。
従来、不織布などの支持体に含水系貼付剤組成物を展延した貼付剤が知られているが、皮膚に貼ると目立ってしまうという問題があった。
そこで、特許文献1には、繊維の太さ、および坪量を特定範囲のものとした繊維層を有する編布と、透明なフィルムを積層した支持体において、前記繊維層に含水ゲルを積層することによって、透明化が可能な貼付剤が得られることが記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載された支持体にインドメタシンを配合した含水ゲルを積層した場合、配合組成、配合順序によっては膏体が白濁するときがあり、外観上は透明性の低い貼付剤になってしまうという問題がある。
一般にインドメタシンを含水ゲル中に配合するためには、懸濁、または溶解しなくてはならない。
含水ゲル基剤中にインドメタシンを懸濁状態で含有することに関しては、特許文献2に記載されている。
また、インドメタシンは水にも一般の油性溶剤にも溶け難いため、インドメタシンを溶解させる手段としては、l−メント−ルとグリセリンに溶解する方法(特許文献3)、フェニル置換アルカノ−ルおよびポリソルベ−ト80に溶解する方法(特許文献4)、クロタミトンに溶解する方法(特許文献5)、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ−テルおよびポリオキシエチレンアルキルエ−テルリン酸エステルのうちの1種又は2種以上に溶解する方法(特許文献6)などが提案されている。
特開2003−169823号公報 特開平5−255083号公報 特公平1−24129号公報 特公平3−31686号公報 特開平4−82828号公報 特公平5−30807号公報
しかしながら、上記特許文献2〜6に記載の方法によってインドメタシンを配合した場合、インドメタシンの含水ゲル中での濡れ性が悪く含水系粘着剤組成物層が白濁したり、場合によっては経時により再結晶化し斑点状の模様が出るといった外観上の問題がある。よって、特許文献1に記載の方法をインドメタシンを配合した貼付剤に適用した場合と同様、透明性が良好な含水系粘着剤組成物は得られない。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、インドメタシンを含有する貼付剤において、含水系貼付剤組成物の透明性に優れる貼付剤を提供することを目的とする。
本発明においては、前記課題を解決するために以下の手段を提案する。
第1の発明は、γ型インドメタシンおよび界面活性剤を含有し、かつ該γ型インドメタシンが分散している含水系粘着剤組成物を用いたことを特徴とする、貼付剤である。
第2の発明は、前記第1の発明の貼付剤において、前記含水系粘着剤組成物が樹脂層を有する支持体の上に設けられた貼付剤である。
第3の発明は、透明性(L値)が15以上である、第1または第2の発明の貼付剤である。
第4の発明は、 γ型インドメタシンと、液状の界面活性剤とを混合して混合物を得る工程と、該混合物を、酸性粘着基剤成分と練合する工程とを有することを特徴とする貼付剤の製造方法である。
第5の発明は、γ型インドメタシンと、液状の界面活性剤とを1:1.2〜1:10の質量比で混合する、前記第4の発明の貼付剤の製造方法である。
本発明においては、インドメタシンを含有した貼付剤において、含水系貼付剤組成物の透明性に優れる貼付剤を提供できる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明の貼付剤は、γ型インドメタシンおよび界面活性剤を含有し、かつ該γ型インドメタシンが分散している含水系粘着剤組成物(以下、「粘着剤組成物」ということがある)を用いているものである。含水系粘着剤組成物は通常含水ゲル層となる。
γ型インドメタシンは、γ型結晶のものであって、粉状のものが市販されている。
γ型インドメタシンは、含水系粘着剤組成物中に0.1〜10質量%、好ましくは0.2〜5質量%、さらに好ましくは0.3〜3.75質量%の範囲で用いられる。下限値以上とすることにより好ましい薬効が得られる。上限値以下とすることにより、白濁を防ぎ、透明性を維持することができる。
γ型インドメタシンが分散しているか否かは、偏光顕微鏡によって確認することができる。
本発明では、原料のγ型インドメタシンを、粘着剤組成物を製造する際に、溶解させずに分散させることが重要である。
はじめに、含水系粘着剤組成物について、その製造方法にそって説明する。
まず、γ型インドメタシンと、液状の界面活性剤(好ましくは25℃で液状)とを混合して混合物とする工程を行う。界面活性剤が液状でなければ混合することが難しいため、液状であることが好ましい。
ついで、この混合物を、酸性粘着剤基剤成分と練合する工程を行う。この様にしてγ型インドメタシンと界面活性剤と酸性粘着剤基剤成分の混合物を得る。
なお、γ型インドメタシンと、界面活性剤と、酸性粘着剤基剤成分を順次混合する過程において、他の成分を配合することも可能であるが、まずこれら3成分からなる混合物を得ることが、γ型インドメタシンの分散性向上の点から好ましい
その後、好ましくは酸性粘着剤基剤成分以外の水溶性高分子を加え、さらに水を加えて混合する。
そして、最後に好ましくは架橋剤を加えて練り合わせて含水系粘着剤組成物とする。
なお、l−メント−ルなどの他の成分を加える場合には、水を添加する直前に添加すると好ましい。ここで、1−メントールはインドメタシンを溶解可能な成分であるが、本発明においては、まずγ型インドメタシンと界面活性剤を混合することにより、1−メントールなどのインドメタシンを溶解可能な成分を用いてもγ型インドメタシンを分散させることができる。
そして、詳細は後述するが、この様にして得られた含水系粘着剤組成物を樹脂層を有する支持体の上に設けることによって含水系粘着剤組成物層を形成し、貼付剤を得ることができる。
この様に、最初にγ型インドメタシンと界面活性剤とを混合することにより、γ型インドメタシンを含水系粘着剤組成物中に分散させて、これにより透明性の良好な含水系粘着剤組成物を得ることができる。
そして、ついで酸性粘着剤成分と練合することにより、γ型インドメタシンの溶解を抑制し、さらにγ型インドメタシンの分散性を向上させ、含水系粘着剤組成物の透明性を向上させることができる。
なお、γ型インドメタシンの分散性を向上させることができると、その薬効を有効に発揮させることができるという効果も得られる。
界面活性剤としては、γ型インドメタシンと混合するために、25℃で液状のものが好適に使用される。
例えばジグリセリンモノステアレート等のポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(POE)(10)グリセリルモノオレエート等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、POE(25)ラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸(エステル)塩、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキル硫酸塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキルアンモニウム塩、酢酸ベタイン、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ビタミン誘導体、グリチルリチン酸,グリチルレチン酸及びこれらの誘導体等が挙げられる。
具体的にはソルビタンモノオレート、グリセリルモノオレート、デカグリセリルモノオレート、ジグリセリルジオレート、ヘキサグリセリルモノラウレート、プロピレングリコールモノステアレート、POE(20)ソルビタンモノオレート、POE(60)ソルビットテトラオレート、POE(40)モノステアレート、POE(10)オレイルエーテル、POE(10)ノニルフェニルエーテル、POE(20)硬化ヒマシ油、POE(5)オレイン酸アミド、ラウリル硫酸ナトリウム、POEアルキルエーテル硫酸ナトリウム、POEアルキルエーテル酢酸ナトリウム、トリPOE(10)アルキルエーテルリン酸、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、卵黄、レシチン、イミダゾリニウムベタイン、セバシン酸ジエチル等が挙げられる。
中でもPOE(20)ソルビタンモノオレート[モノオレイン酸POE(20)ソルビタン]、POE(20)硬化ヒマシ油が好ましい。
なお、「POE」は、1モルあたりのエチレンオキサイド平均付加モル数を示す。例えば「POE(10)」は1モルあたり、エチレンオキサイド平均付加モル数が10であることを示す。
従来は、一般にインドメタシンを溶解させることによって透明性を得ることを試みてきたが、本発明者は、インドメタシンによる白濁は、結晶形がα型の場合に生じること、およびα型のインドメタシンは、いったん溶解したインドメタシンが再析出するときに、生じるものであることを見出した。
そこで、γ型インドメタシンを原料として用い、これを界面活性剤を用いて再析出しない様に含水系粘着剤組成物中に分散させることにより、透明性の高い含水系粘着剤組成物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、驚くべきことに、γ型インドメタシンは一般に白色の粉体として販売されているが、その結晶構造により、含水系粘着剤組成物中に分散したときには透明性を示す。
これにより、本発明の含水系粘着剤組成物は、インドメタシンが溶解し、さらにα型インドメタシンが再結晶することによって白濁が生じることを抑制できるので、インドメタシンを含有する含水系粘着剤組成物であっても、透明なものが得られる。
界面活性剤は1種または2種以上混合して用いることができる。
γ型インドメタシンと、これを分散させるために用いられる界面活性剤は、好ましくは1:1.2〜1:10、さらに好ましくは1:2〜1:5の質量比で混合する。界面活性剤の配合量を下限値以上にすることにより、透明性が十分に得られ、上限値以下にすることにより、インドメタシンの溶解量が増加しすぎて含水系粘着剤組成物にしたときに再析出によって透明性が低下することを防ぐことができる。
酸性粘着剤基剤成分は酸性高分子である。好ましくはpKa=6以下、さらに好ましくは5以下、特に好ましくは4.2以下のものを用いる。下限値は特に限定するものではないが1以上とされる。
pKaの値は滴定法により測定することができる。
この範囲の酸性粘着剤基剤成分を使用することによって、γ型インドメタシンの溶解を抑制し、含水系粘着剤組成物の透明性を向上させることができる。
酸性粘着剤基剤成分の例としては、分子中にカルボキシ基を含有する高分子化合物が好ましく、例えばポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、無水マレイン酸共重合体などがあげられる。中でもポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマーが好ましい。
質量平均分子量は、酸性粘着剤基剤成分の種類によっても好ましい範囲は異なるが、1万〜1000万程度の範囲とされる。
また、ポリアクリル酸としては、質量平均分子量1万〜1000万のものを用いることが好ましい。
酸性粘着剤基剤成分は、含水系粘着剤組成物全体に対して0.5〜15質量%、好ましくは1〜10質量%用いられる。下限値以上とすることによりγ型インドメタシンの溶解を抑制することができる。上限値以下とすることにより粘着ゲルとしての物性が向上する。
本発明の含水系粘着剤組成物に配合する水の量は、粘着剤組成物の含水率が、30〜98質量%、より好ましくは40〜95質量%となる様に調整すると好ましい。下限値以上とすることにより、支持体と含水系粘着剤組成物層との投錨性が悪くなる傾向を抑制できる。上限値以下にすることにより、粘着ゲルとしての物性が向上する。
また、含水系粘着剤組成物のpHは、配合される薬剤の安定性ならびに皮膚刺激等の点から、pH3.5〜6.0の範囲が好ましく、さらに好ましくはpH4.0〜5.5の範囲が好適である。
pHは材料の種類、配合量等を調整することにより変更することができる。
また、本発明の貼付剤において、透明性は、下記透明性(L値)の測定による測定値が15以上、好ましくは20以上とされる。上限値は特に限定せず、実質的には例えば95以下とされる。L値を15以上とすることにより貼付時に目立ってしまう傾向を抑制できる。
このL値の好ましい数値範囲は本発明の構成により達成することができる。また、含水系粘着剤組成物においては、γ型インドメタシンを充分に分散させることにより、透明性は向上する。なお、無機粉体等の透明性を劣化させる組成を用いるとL値を15以上とすることができないおそれがあるので、その様な組成は配合しないか、使用量を低減することが好ましい。また、α型インドメタシンが析出すると透明性が低下するため、α型インドメタシンの量が少ないことが好ましく、α型インドメタシンを含まないことが好ましい。
本発明においては、透明性が良好な透明貼付剤が得られる。透明貼付剤において、「透明」とは、好適には、上記L値の好ましい範囲を満足することを示すものとする。
この様な貼付剤自体の良好な透明性は、本発明において必須の含水系粘着剤組成物を用いること、および透明性の良好な支持体を用いることにより達成できる。
<透明性(L値)の測定方法>
色差計(日本電色香料Z−II)を用いて25℃にて、貼付剤の厚さ方向の透明性を、透過法により測定して、(L、a、b)値を求め、L値をもって透明性を評価する。なお、測定の標準としては(L、a、b)=(94.59、92.57、111.43)なる特性値を有する標準白色板を用いる。
また、その他、含水系粘着剤組成物に配合可能なその他の成分としては、例えば以下のものが挙げられる。
本発明の含水系粘着剤組成物においては、架橋剤を用いて、酸性粘着剤基剤成分を含む水溶性高分子を架橋させることが好ましい。
架橋剤としては、例えば多価金属塩が挙げられる。
多価金属塩とは、水溶液中で多価金属イオンを放出するものであり、多価金属塩としては、金属と架橋する水溶性高分子を金属架橋し得る限り、その種類は、特に制限されるものではなく、例えばマグネシウム化合物、カルシウム化合物、亜鉛化合物、カドミウム化合物、アルミニウム化合物、チタン化合物、錫化合物、鉄化合物、クロム化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、ニッケル化合物等が使用し得るが、皮膚に適用するのにより好適なものであることから、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物等を用いることが特に好ましい。
この場合、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物及びカルシウム化合物はいずれのものも好適に使用し得る。
例えばカリウムミョウバン、アンモニウムミョウバン、鉄ミョウバン等のミョウバン類、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミニウムグリシネート、酢酸アルミニウム、酸化アルミニウム、含ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、酸化カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミナマグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、これら金属を含む複塩等の水可溶性化合物、水難溶性化合物の1種又は2種以上を使用し得る。また、アルミニウム、マグネシウムを含む制酸剤も多価金属塩として配合し得る。
架橋剤の配合量はその種類によっても異なる。
多価金属塩を配合する場合においても、その配合量は、その種類により種々異なり、特に制限されるものではないが、例えば含水系粘着剤組成物全体の0.001〜10質量%、特に0.01〜5質量%とすることが好ましい。
また、水溶性高分子を配合することが好ましい。
この水溶性高分子は酸性粘着剤基剤成分以外のものである。そして、含水系粘着剤組成物の基材として機能するものが好ましい。
例えばポリアクリル酸塩、ゼラチン、カンテン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、アラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、カルボキシメチルスターチナトリウム、カラギーナン等が挙げられる。
特にポリアクリル酸塩、カルボキシメチルセルロースナトリウムを用いることが望ましい。
さらに具体的には、ポリアクリル酸塩としては、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム等のポリアクリル酸の一価金属塩、ポリアクリル酸モノエタノールアミン、ポリアクリル酸ジエタノールアミン、ポリアクリル酸トリエタノールアミン等のポリアクリル酸のアミン塩、ポリアクリル酸のアンモニウム塩等の1種又は2種以上が好適に使用し得る。
これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
これら酸性粘着剤基剤成分以外の水溶性高分子化の配合量は、本発明の含水系粘着剤組成物の透明性を損なわない範囲で適宜選定することができる。好ましくは、酸性粘着剤基剤成分と、これ以外の水溶性高分子の総量が、含水系粘着剤組成物全体中、1〜20質量%、特に3〜15質量%となる様に設定することが好ましい。
この総量が少なすぎると投錨力が不足する場合があり、多すぎると含水系粘着剤組成物の粘度が高くなり、製造時の作業性に問題が生じたり、貼付剤を剥がす時に痛みを感じる場合があるが、この範囲とすることにより、これらの傾向を抑制することができる。
その他、例えば、薬効成分、温感付与成分、保湿成分(多価アルコール)、清涼化剤、防腐剤、香料、色素等を配合することができる。なお、透明性確保の点からは、無機粉体は配合しないことが好ましい。
より具体的には、温感付与成分としては、カプサイシノイド,カプサイシン,ジヒドロキシカプサイシン、カプサンチンなどのカプサイシン類似体,カプシコシド,トウガラシエキス,トウガラシチンキ,トウガラシ末等のトウガラシ由来物質、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸β−ブトキシエチル、N−アシルワニルアミド、ノニル酸ワニルアミド、及び下記一般式(1)で表わされるバニリルアルコールアルキルエーテルであり、これら1種を単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
Figure 2006104170
温感付与物質の配合量(2種以上併用の場合は合計配合量)は、含水系粘着剤組成物全体の0.0001〜5質量%が好適であり、より好ましくは0.001〜3質量%、さらに好ましくは0.005〜1質量%である。上記温感付与物質の配合量が少なすぎると十分な温感が付与されない場合があり、多すぎると皮膚刺激性を生じる場合がある。
保湿成分(多価アルコール)としては、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、マルチトール、キシリトール等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種類以上を適宜組み合わせて使用することができる。
清涼化剤としては、カンフル、チモール、l−メント−ル、N−エチル−p−メンタン−カルボキシアミド、p−メンタン−3,8−ジオール、l−イソプレゴール、l−メンチルグリセリルエーテル等のl−メント−ル誘導体などが挙げられ、これらは1種単独で又は2種類以上を適宜組み合わせて使用することができる。
なお、清涼化剤を簡便に配合するために界面活性剤を併用することもできる。
防腐剤としては、メチルパラベン、プロピルパラベン、チモール等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種類以上を適宜組み合わせて使用することができる。
香料としては、例えばウイキョウ油、ヒマシ油、ハッカ油、ハッカハク油、ダイウイキョウ油、ケイヒ油、チョウジ油、チミアン油、テレビン油、ヘノポジ油、ヤマジン油、ユーカリ油、ラベンダー油、レモン油、オレンジ油、トウカ油、ベルガモット油、ローズ油、シトロネラ油、レモングラス油、樟脳油、ゼラニウム油等が挙げられる。また、植物抽出物としては、例えばアロエ、アニス、アンジェリカ、安息香、イモーテル、カミツレ、カモミール、ガーリック、カルダモン、ガルバナム、キャラウェイ、キャロットシード、グアヤックウッド、グレープフルーツ、サイプレス、サンダルウッド、シダーウッド、ジュニパー、スターアニス、セージ、ゼラニウム、セロリ、タイム、タラゴン、テレビン、乳香、バイオレット、パイン、パセリ、バーチ、パチュリー、バラ、ヒソップ、フェンネル、ブラックペッパー、ボダイジュ花、没薬、ヤロウ、レモン、レモングラス、ローズマリー、ローレル、シモツケギク、シモツケソウ、ヤグルマギク、アーモンド、アザミ、アルニカ、イトスギ、ウイキョウ、エニシダ、エリカ、オオグルマ、カラシ、カロコン、カンズイ、キクニガナ、ギョウギシバ、キンセンカ、クサノオウ、クレソン、ゲンカ、ゲンチアナ、サリランボ、シカゼンシ、シラカバ、シダ、シツリシ、ショウノウ、ショウリク、ジンギョウ、スモモ、セイヨウナシ、セイヨウヒメスノキ、タイソウ、タクシャ、タンポポ、チモ、チャービル、チョレイ、テンモンドウ、トウガシ、ノイバラ、ノラニンジン、ハゴロモグサ、ハッカ、トネリコ、ヒメオドリコソウ、ヒメスイバ、ブクリョウ、ボリジ、マグワート、マヨラナ、メリッサ、モクツウ、モモ、ヤドリギ、ユーカリ、ヨクイニン、ラベンダー、レンギョウ、ワサビダイコン等からの抽出物を挙げることができるが、これらの中でも、特にカモミール、セージ、パセリ、ローズマリー、シモツケギク、シモツケソウ、ヤグルマギク、アニス、ローレル、アンジェリカ、フェンネル、ハッカ(ペパーミント、レモンバーム)、ラベンダー、タイム等からの抽出物が好適であり、このような抽出物の具体的な成分として、例えば、モノテルペン炭化水素、シネオール、ボルネオール、他にカンファー(樟脳)、リナノール、ベルベノール、フラボノイド類、コリン、アミノ酸、タンニン、植物酸、脂肪酸、青酸配糖体、サリチル酸誘導体、サルビン、縮合タンニン、フェノール酸、カルノシン酸、トリテルペン酸、ツヨン、サルベン、ピネン、アピオール、アピオリン、ミリスチシン、クマリン、カマアズレン、ファルネセン、ビサボロール、ゲラニオール、オイゲノール、テルペン、フェランドリン、アネトール、l−メント−ル、メントン、リモネン、シトラール、シトロネラール、オイゲノールアセテート等を挙げることができる。
色素としては、その種類は特に限定されず、法定色素ハンドブック記載の色素を配合することができる。
なお、本発明に用いる含水系粘着剤組成物において、界面活性剤としては、γ型インドメタシンを分散させるために用いるγ型インドメタシン分散用の界面活性剤を必須とするが、必要に応じて、例えば1−メントールなどの他の成分を溶解するために用いる界面活性剤を用いることもできる。
本発明の含水系粘着剤組成物において、界面活性剤の量は、これらの合計として、0.1〜40質量%、好ましくは0.5〜30質量%、さらには1〜20質量%であることが望ましい。
ついで、この含水系粘着剤組成物を用いた貼付剤の構成について詳しく説明する。
本発明の貼付剤は、上述の様にして得られた含水系粘着剤組成物を、好ましくは支持体の上に設けることによって得られる。好ましくは含水系粘着剤組成物を支持体の上に展延することによって積層し、さらに、プラスチックフィルムで含水系粘着剤組成物層(膏体面)を覆い、適当な大きさに裁断して製造することが好ましい。
支持体に展延する含水系粘着剤組成物の量(膏体量)は、通常、1〜20(g/7×10cm)、好ましくは1〜15(g/7×10cm)が望ましい。
なお、含水系粘着剤組成物層を形成し、その片面を加工することによって、含水系粘着剤組成物のみからなる貼付剤を製造することもできる。
支持体としては、樹脂層(樹脂フィルム)を用いることが好ましく、中でも樹脂層と編布の積層シート(好ましくは、含水系粘着剤組成物は編布側に展延する)が好ましい。
樹脂層を構成する樹脂としては、その種類が特に制限されるものではないが、透明性を有する樹脂(以下、透明樹脂という)が好適であり、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のエステル系樹脂、ポリエステル系ポリウレタン、ポリエーテル系ポリウレタン等のウレタン系樹脂、ナイロン12(登録商標)、ポリエーテルブロックアミド共重合体等のアミド系樹脂、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリフルオロカーボン系樹脂等が挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上をブレンドして使用することができる。なお、これらの重合度は、特に制限されるものではなく、貼付剤の基材に通常使用されている重合度のものを使用することができる。
本発明において上記透明樹脂を使用する場合、その透明樹脂からなる層(透明樹脂層)の透明性は、下記透明性(L値)の測定による測定値が10以上、好ましくは20以上、特に好ましくは50以上であることが望ましい。L値が10未満であると、貼付時に目立ってしまう場合がある。
<透明樹脂層の透明性(L値)の測定>
色差計を用いて25℃にて透過法により測定し、(L、a、b)値を求め、L値をもって透明性を評価する。なお、測定の標準としては(L、a、b)=(94.59、92.57、111.43)なる特性値を有する標準白色板を用いる。
また、上記樹脂層の伸長回復率は、下記50%伸長回復率による測定値が縦方向、横方向共に75%以上、好ましくは85%以上が好適である。75%未満であると、貼付時に皮膚の伸縮に円滑に追随しない場合がある。
<50%伸長回復率>
タテ(展延時の流れ方向)、ヨコ(展延時の流れ方向に対して直角方向)両方向に10×150mmの試料を採取し、引っ張り試験機を用い、つかみ間隔100mm、引っ張り速度200mm/分で50mm引き伸ばし、同速度で応力が0になるまで戻す。試料の初期の長さA(100mm)、引っ張り試験後の試料の長さBをチャート紙から読み取り、下記式より算出する。
50%伸長回復率(%)=100−(B−A)×100/(A×0.5)
(但し、上記式中、Aは試料の初期の長さ(100mm)、Bは引っ張り試験後の試料の長さ(mm)を表す。)
さらに、上記樹脂層の透湿度は、好ましくは100(g/m2・24hr)以上、より好ましくは200(g/m2・24hr)以上であることが望ましい。透湿度が低すぎると、貼付時にむれてしまう場合がある。なお、上記透湿度の上限は、特に制限されるものではないが、汎用性を考慮すれば、5000(g/m2・24hr)以下、好ましくは4000(g/m2・24hr)以下、より好ましくは3000(g/m2・24hr)以下であることが望ましい。ここで、上記透湿度は、JIS Z 0208−1976 条件B(カップ法)により測定することによって、確認することができる。
そして、上記樹脂層の厚さは、特に制限されるものではないが、通常5〜100μm、特に10〜75μmであると好適である。樹脂層の厚さが薄すぎると、貼付剤としての取扱い性が悪くなる場合があり、厚すぎると、目的とする透明性、伸縮性が得られない場合がある。なお、本発明の樹脂層が編布の片面に溶融樹脂を塗布したものである場合、層厚さは、15〜110μm、特に20〜85μmが好適である。薄すぎると貼付剤 としての取扱い性が悪くなる場合があり、厚すぎると目的とする透明性、伸縮性が得られない場合がある。
さらに、上記樹脂層の30%モジュラスは、特に制限されるものではないが、下記測定方法で得られる値が、300g/cm以下、好ましくは200g/cm以下、さらに好ましくは100g/cm以下であることが好ましい。300g/cmを超えると、貼付時に皮膚の伸縮に円滑に追随しない場合がある。なお、その下限は特に制限されないが、通常30g/cm以上である。
<30%モジュラス>
タテ(展延時の流れ方向)、ヨコ(展延時の流れ方向に対して直角方向)両方向に10×200mmの試料を採取し、引っ張り試験機を用い、つかみ間隔150mm、引っ張り速度200mm/分で45mm引き伸ばした時の応力を測定する。
そしてまた、上記樹脂層(フィルム状支持体)の粘着剤層(含水系粘着剤組成物層)形成面側には必要に応じて、コロナ放電処理、オゾン・紫外線照射、プラズマ処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、表面の凸凹処理等が施されてもよい。
支持体に用いる編布としては、繊維の素材(種類)は特に限定されず、例えば、ポリエステル、ナイロン、ポリオレフィン(PE,PP等)、ビニロン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリウレタン等の樹脂等が挙げられる。なお、これらの重合度は、特に制限されるものではなく、編布の素材として通常使用されている重合度のものを使用することができる。
編布の編み方は、特に制限されるものではなく、例えば経編み(トリコット編み、デンビートリコット編み、サテン編み、アトラス編み、平編み、リム編み、パール編み)、丸編み(両面メリヤス編み、片面メリヤス編み、フライスメリヤス編み)、横編み、マルチフィラメント糸により編成された丸編み、複数段の両面メリヤス編み、ニットミス編み、クロスインレイ編み、インレイ編み等が採用される。好ましくは、トリコット編み、両面メリヤス編み、片面メリヤス編み、フライスメリヤス編み、マルチフィラメント糸により編成された丸編み、複数段の両面メリヤス編みが採用される。
編布の繊維の太さは、単糸を使用する場合、5〜300デニール、好ましくは15〜150デニールが好適である。5デニール未満であると、樹脂層と含水系粘着剤組成物層が投錨しない場合がある。300デニールを超えると、繊維とその周囲とのコントラストが大きく、繊維が目立つ場合がある。
また、マルチフィラメント糸を使用する場合、15〜500デニール、好ましくは30〜300デニールが好適である。15デニール未満であると、樹脂層と含水系粘着剤組成物層が投錨しない場合がある。500デニールを超えると、繊維とその周囲とのコントラストが大きく、繊維が目立つ場合がある。
編布の坪量は、下限が5g/m2以上、好ましくは10g/m2以上、より好ましくは20g/m2以上が好適である。5g/m2未満であると、樹脂層と含水系粘着剤組成物層が投錨しない場合がある。上限は150g/m2以下、好ましくは80g/m2以下、さらに好ましくは60g/m2以下が好適である。150g/m2を超えると、貼付剤 全体の透明性が得られない場合がある。
図1は、本発明の貼付剤の一実施形態を示した図であって、図1(a)は正面図、図1(b)は背面図、図1(c)は平面図、図1(d)は左側面図、図1(e)は右側面図である。
図2は、貼付剤から剥離シートを剥がす操作を示すための説明図(側面図)である。
本実施形態の貼付剤は支持体1の上に、含水系粘着剤組成物層2が積層され、さらにその表面が第1の剥離シート3と、第2の剥離シート4によって覆われることにより、概略構成されている。
第1の剥離シート3は、含水系粘着剤組成物層2と反対側(外側)に折り返された状態で、含水系粘着剤組成物層2の表面の一部に積層されている。そして、第1の剥離シート3の折り返された部分の上に第2の剥離シート4の先端部4aが積層されている。第2の剥離シート4の残りの部分は、第1の剥離シート3が積層されていない含水系粘着剤組成物層2の表面に積層されている。
この様にして、第1の剥離シート3と、第2の剥離シート4によって含水系粘着剤組成物層2が覆われている。
使用時には、図2に示す様に、まず、第2の剥離シート4の先端部4a側から第2の剥離シート4を引きはがし、第1の剥離シート3において、その折り返された先端部3aを引きはがす。そして、露出した含水系粘着剤組成物層2を、貼り付ける場所に押しつけると、よれたりすることなく、簡便に貼付剤を貼り付けることができる。
本発明においては、透明性が良好な含水系粘着剤組成物を用いた貼付剤を提供することができる。
そして、本発明の貼付剤は、支持体と含水系粘着剤組成物層との投錨性や、皮膚の伸縮によく追随し、伸長回復後もしわが入らないという貼付剤の特性を阻害しないので、支持体と含水系粘着剤組成物層との投錨性に優れ、さらに皮膚の伸縮によく追随し、伸長回復後もしわが入らず、良好な透明性を有するインドメタシンを含む貼付剤が得られる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。なお、以下の例において、%は質量%である。また、「バランス」とは、全ての材料の合計が100のときの残りの配合量であることを示す。
[実施例1〜10]
表1に示す組成に従ってγ型インドメタシンとインドメタシン分散用界面活性剤を室温で均一に分散して混合物を調製した。
ついで、この混合物を、(1)水溶性高分子のうちの酸性粘着剤基剤成分と、室温で練合した。
なお、(1)水溶性高分子において、酸性粘着剤基剤成分はポリアクリル酸とカルボキシビニルポリマーであり、その他の水溶性高分子はポリアクリル酸ナトリウムとカルボキシメチルセルロールナトリウムである。
この混合物をへンシェルミキサーを用いて通常の貼付剤を調製する際の温度条件、撹拌条件で撹拌しながら撹拌槽内に徐々に添加し、全部添加した後、撹拌を続けながら他の水溶性高分子を添加し、さらに、清涼化剤と清涼化剤溶解用界面活性剤を均一に溶解した溶解液、保湿剤、その他成分及び精製水を順次添加し、最後に多価金属塩(架橋剤)を加えて全体が均一になるまで練合し、含水系粘着剤組成物を得た。
これを直ちに1枚(70×100mm)当り7gとなるように、30デニールのポリウレタンの単糸をトリコット編みした編布(坪量30g/m2、上記50%伸長回復率100%、上記30%モジュラス250g/cm)にポリウレタン溶液を塗布、乾燥して、乾燥後の膜厚さが15μmの樹脂層(上記透明性92、50%伸長回復率100%、透湿度3200g/m2・24hr、上記30%モジュラス150g/cm)を積層して支持体(透明性55、50%伸長回復率100%、上記30%モジュラス270g/cm)とし、この支持体の編布側に上記含水系粘着剤組成物を展延した。これを24時間放置して本実施例の貼付剤を得た。
[比較例1]
表2に示す組成に従ってγ型インドメタシンと界面活性剤を加温して均一に溶解して混合物を調製した。この混合物に清涼化剤を加温して均一に溶解して混合物を調製した。
この混合物をへンシェルミキサーを用いて通常の貼付剤を調製する際の温度条件、撹拌条件で撹拌しながら撹拌槽内に徐々に添加し、全部添加した後、撹拌を続けながら水溶性高分子を添加し、さらに、保湿剤、その他成分及び精製水を順次添加し、最後に多価金属塩(架橋剤)を加えて全体が均一になるまで練合し、含水系粘着剤組成物を得た。
これを直ちに上記実施例で用いた支持体に同様に展延した。これを24時間放置して貼付剤を得た。
[評価]
上記実施例1〜10、比較例の貼付剤について、透明性および結晶形を下記評価方法によって求め、さらに5枚1袋とし、40℃75%RHの条件下で6ヶ月保存し、保存後の透明性および結晶形を同様に評価した。
<.透明性(L値)の測定方法>
色差計(日本電色香料Z−II)を用いて25℃にて、各湿布剤を透過法により測定して、(L、a、b)値を求め、L値をもって透明性を評価した。なお、測定の標準としては(L、a、b)=(94.59、92.57、111.43)なる特性値を有する標準白色板を用いた。
<結晶形>
含水系粘着剤組成物層に含まれるインドメタシンの結晶形を、偏光顕微鏡により観察、確認した。
Figure 2006104170
Figure 2006104170
*1:ポリアクリル酸(商品名 ジュリマー108Hα:AI(有効成分)13.3%水溶液)日本純薬株式会社製
*2:ポリアクリル酸ナトリウム(商品名 アロンビス S:粉末)日本純薬株式会社製
*3:カルボキシビニルポリマー(商品名 AQUPEC HV−505ED:粉末)住友精化株式会社製
*4:カルボキシメチルセルロースナトリウム(商品名 CMC1380:粉末)ダイセル化学工業株式会社製
上記実施例の結果から明らかな様に本発明の貼付剤は製造直後も保存後も透明性が良好であった。また、実施例では含水系粘着剤組成物層中に分散するインドメタシンの結晶形がγ型であることが確認できた。一方、比較例ではα型であった。よって、これらの結晶形が透明性に大きく影響する因子であることが明らかとなった。
貼付剤の一実施形態を示した図であって、図1(a)は正面図、図1(b)は背面図、図1(c)は平面図、図1(d)は左側面図、図1(e)は右側面図である。 貼付剤から剥離シートを剥がす操作を示すための説明図(側面図)である。
符号の説明
1 支持体
2 含水系粘着剤組成物層
3 第1の剥離シート
3a 先端部
4 第2の剥離シート
4a 先端部

Claims (5)

  1. γ型インドメタシンおよび界面活性剤を含有し、かつ該γ型インドメタシンが分散している含水系粘着剤組成物を用いたことを特徴とする、貼付剤。
  2. 請求項1に記載の貼付剤において、含水系粘着剤組成物が樹脂層を有する支持体の上に設けられた貼付剤。
  3. 透明性(L値)が15以上である、請求項1または2に記載の貼付剤。
  4. γ型インドメタシンと、液状の界面活性剤とを混合して混合物を得る工程と、該混合物を、酸性粘着基剤成分と練合する工程とを有することを特徴とする貼付剤の製造方法。
  5. γ型インドメタシンと、液状の界面活性剤とを1:1.2〜1:10の質量比で混合する、請求項4に記載の貼付剤の製造方法。

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