JP2006103418A - 樹脂製部品およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本体2と、本体を取り付けるための支持部3と、支持部を本体の意匠面2aの反対側の面2bに接続し、かつ、支持部を本体の意匠面の反対側の面に向かって屈曲させることが可能なヒンジ部4と、を具備する樹脂製部品1を一体成形する。当該樹脂製部品1を製造する際には、本体の意匠面を成形する第一の金型11と、本体の意匠面の反対側の面および支持部において本体の意匠面の反対側の面と連続する面3cを成形する第二の金型12と、支持部において本体の意匠面と連続する面3bを成形し、第一の金型および第二の金型の進退方向と異なる方向に進退する第三の金型13と、からなる金型10を用いる。
【選択図】図1
Description
このような自動車用外装部品の実施の一形態として、自動車の車体に取り付けるための支持部(クリップ座)を自動車用外装部品の本体の内側の面(意匠面の反対側の面)に一体成形したものが知られている。例えば、特許文献1および特許文献2に記載の如くである。
しかし、該支持部を自動車用外装部品の内側の面に一体成形すると、ヒケ(Sink Mark)や支持部材を成形するための傾斜コアの線歪みにより、自動車用外装部品の外側の面(意匠面)の美観を損なう場合があるという問題があった。
また、図5に示す如く、本体202の端部に支持部203を一体成形する際に、該本体202の端部と該支持部203との境界部分の肉厚を薄くしてヒンジ部204を成形し、成形後に該ヒンジ部204にて本体202の意匠面202aの反対側の面202bに向かって支持部203を折り曲げた自動車用外装部品201(以下、「従来の自動車用外装部品の第二実施例」という)が知られている。
また、従来の自動車用外装部品の第二実施例の場合、自動車用外装部品201の本体202の端部に一体成形されたヒンジ部204が意匠面に連続して外部に露出することから美観上好ましくなく、該ヒンジ部204が露出しない用途に限定されるという問題がある。
本体を取り付けるための支持部と、
支持部を本体に接続し、かつ、支持部を本体の意匠面の反対側の面に向かって屈曲させることが可能なヒンジ部と、
を一体成形し、
該ヒンジ部を本体の意匠面の反対側の面に配置したものである。
本体を取り付けるための支持部と、
支持部を本体に接続し、かつ、支持部を本体の意匠面の反対側の面に向かって屈曲させることが可能なヒンジ部と、
を一体成形し、
該ヒンジ部を本体の意匠面の反対側の面に配置した樹脂製部品の製造方法であって、
本体の意匠面を成形する第一の金型と、
本体の意匠面の反対側の面および支持部において本体の意匠面の反対側の面と連続する面を成形する第二の金型と、
支持部において本体の意匠面と連続する面を成形し、第一の金型および第二の金型の進退方向と異なる方向に進退する第三の金型と、
を用いて樹脂成形を行うものである。
なお、本明細書における「樹脂製部品」の具体例としては、本実施例のロッカーモール1を含む自動車用外装部品や自動車用内装部品が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、樹脂により成形される部品を広く含むものとする。
また、本明細書における「樹脂」とは、ゴム、プラスチック、熱可塑性エラストマー等を包含する高分子材料の総称とする。
樹脂製部品の成形に用いられる樹脂の具体例としてはウレタン樹脂、オレフィン系樹脂、ポリプロピレン、ABS樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、樹脂製部品として使用可能なものであれば他の樹脂でも良い。
自動車用外装部品の具体例としてはサイドモール、ロッカーモール、フェンダーモール(フェンダーカバー)、バンパー等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、自動車の外部表面に取り付けられる部品であれば他の部品でも良い。
支持部3には係止孔3aが形成され、該係止孔3aを車体側から突出した係止部材(図示せず)に係止させることにより、ロッカーモール1を自動車の車体に取り付ける。
ここで、「意匠面の反対側の面」とは、前記「意匠面」の裏側の面であって、使用時に(車体の)外部に露出せず、美観の対象とならない面をいう。
また、ヒンジ部4の肉厚は、本体2および支持部3の肉厚よりも薄くなっており、該ヒンジ部4にて(換言すれば、ヒンジ部4を支点として)、支持部3を本体2の面2bに向かって屈曲させる(図1中の二点鎖線で示す)ことが可能である。
そして、ヒンジ部4にて支持部3を本体2の面2bに向かって屈曲させることにより、ロッカーモール1は車体に取り付けられることが可能な状態となる。
本体2と、
本体2を取り付けるための支持部3と、
支持部3を本体2に接続し、かつ、支持部3を本体2の意匠面2aの反対側の面2bに向かって屈曲させることが可能なヒンジ部4と、
を一体成形し、
該ヒンジ部4を本体2の意匠面2aの反対側の面2bに配置したものである。
また、支持部3はヒンジ部4を介して本体2に接続されていることから、本体2に対する支持部3の位置精度が良い。
また、ロッカーモール1を形成するに際して、傾斜コア等の使用が不要となるためコア線がロッカーモール1の表面に表れるという問題を防ぐことができる。
さらに、ロッカーモール1は、ヒンジ部4を意匠面2aの反対側の面2b(より厳密には、本体2の面2bと本体2の上端面2cとのエッジ部分)に成形しているため、図2に示す如く、使用時(車体5に取り付けた時)にはヒンジ部4が外部に露出せず、美観に優れる。
すなわち、ヒンジ部が支持部を本体において外部から見えない部分(樹脂製部品の美観に影響を与えない部分)に成形する構成とすれば、上記ヒンジ部4と略同様の効果を奏する。
本実施例のロッカーモール1は、金型10に樹脂を流し込み、該樹脂を凝固後、金型10から離型する(取り出す)ことにより得られる。
図1および図3に示す如く、金型10から離型された直後の(ヒンジ部4にて支持部3を本体2の面2bに向かって屈曲させる前の)ロッカーモール1は、断面視において、略L字型の形状を有している。
金型10を閉じた状態(第一の金型11、第二の金型12、第三の金型13が互いに接触した状態)において金型10に形成されるキャビティ(内部空間)の形状は、ロッカーモール1の形状と略同じである。
ここで、本実施例のロッカーモール1の如く支持部3の断面形状が複雑に屈曲している場合には、支持部3において意匠面2aの反対側の面2bと連続する面である面3cは、「支持部3の表面において、本体2の意匠面2aの反対側の面2bと連続する部分(より厳密には、ヒンジ部4を挟んで本体2の面2bと連続する部分)から支持部3の端面3dと連続する部分まで」を指すものとする。
ここで、本実施例のロッカーモール1の如く支持部3の断面形状が複雑に屈曲している場合には、支持部3において本体2の意匠面2aと連続する面である面3bは、「支持部3の表面において、本体2の意匠面2aと連続する部分(より厳密には、ヒンジ部4を挟んで本体2の意匠面2aと連続する部分)から支持部3の端面3dと連続する部分までを指すものとする。
ここで、第三の金型13の進退方向である矢印Bの方向は、ロッカーモール1の形状に応じてアンダーカット部が形成されないように選択される。第三の金型13は通常の金型における移動入れ子や中子、傾斜コア、スライドコア等に相当する。
本体2と、
本体2を取り付けるための支持部3と、
支持部3を本体2に接続し、かつ、支持部3を本体2の意匠面2aの反対側の面2bに向かって屈曲させることが可能なヒンジ部4と、
を一体成形し、
該ヒンジ部4を本体2の意匠面2aの反対側の面2bに配置した樹脂製部品の実施の一形態であるロッカーモール1の製造方法であって、
本体2の意匠面2aを成形する第一の金型11と、
本体2の意匠面2aの反対側の面2bおよび支持部3において本体2の意匠面2aの反対側の面2bと連続する面3cを成形する第二の金型と、
支持部3において本体2の意匠面2aと連続する面3bを成形し、第一の金型11および第二の金型12の進退方向と異なる方向に進退する第三の金型13と、
を用いて樹脂成形を行うものである。
すなわち、ロッカーモール1は、本体2や支持部3よりも肉厚が薄いヒンジ部4を美観に影響を与えない部分である本体2の意匠面2aの反対側の面2bに成形するため、ヒンジ部4の周囲にアンダーカット部が生じるという性質を有する。また、支持部3の形状が平板でなく、取り付けられる車体等の形状に応じて複雑な形状となった場合には、支持部3の周囲にもアンダーカット部が生じる。
本発明の樹脂製部品の実施の一形態であるロッカーモール1の製造方法は、上記性質を有するロッカーモール1を容易に一体成形することが可能である。
2 本体
2a 意匠面
2b 意匠面の反対側の面
3 支持部
4 ヒンジ部
Claims (2)
- 本体と、
本体を取り付けるための支持部と、
支持部を本体に接続し、かつ、支持部を本体の意匠面の反対側の面に向かって屈曲させることが可能なヒンジ部と、
を一体成形し、
該ヒンジ部を本体の意匠面の反対側の面に配置したことを特徴とする樹脂製部品。 - 本体と、
本体を取り付けるための支持部と、
支持部を本体に接続し、かつ、支持部を本体の意匠面の反対側の面に向かって屈曲させることが可能なヒンジ部と、
を一体成形し、
該ヒンジ部を本体の意匠面の反対側の面に配置した樹脂製部品の製造方法であって、
本体の意匠面を成形する第一の金型と、
本体の意匠面の反対側の面および支持部において本体の意匠面の反対側の面と連続する面を成形する第二の金型と、
支持部において本体の意匠面と連続する面を成形し、第一の金型および第二の金型の進退方向と異なる方向に進退する第三の金型と、
を用いて樹脂成形を行うことを特徴とする樹脂製部品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004290217A JP2006103418A (ja) | 2004-10-01 | 2004-10-01 | 樹脂製部品およびその製造方法 |
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JP2004290217A JP2006103418A (ja) | 2004-10-01 | 2004-10-01 | 樹脂製部品およびその製造方法 |
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JP2006103418A true JP2006103418A (ja) | 2006-04-20 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009107514A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-21 | Inoac Corp | 車両用サイドマッドガード |
JP2011163375A (ja) * | 2010-02-05 | 2011-08-25 | Uchihama Kasei Kk | 樹脂部材 |
JP2014528373A (ja) * | 2011-10-14 | 2014-10-27 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh | 自動車のエンジン冷却ブロワ用の枠体を製造する方法 |
-
2004
- 2004-10-01 JP JP2004290217A patent/JP2006103418A/ja active Pending
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